JP4882351B2 - 半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 - Google Patents
半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4882351B2 JP4882351B2 JP2005338257A JP2005338257A JP4882351B2 JP 4882351 B2 JP4882351 B2 JP 4882351B2 JP 2005338257 A JP2005338257 A JP 2005338257A JP 2005338257 A JP2005338257 A JP 2005338257A JP 4882351 B2 JP4882351 B2 JP 4882351B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor
- semiconductor layer
- inorganic particles
- substrate
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
例えば、式InxGayAlzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で示される窒化物半導体層を有する窒化物半導体積層基板が、紫外、青色、緑色の発光ダイオード素子、又は紫外、青色、緑色のレーザダイオード素子のような半導体発光素子として用いられており、これらの半導体発光素子は、表示装置の性能向上の観点から、高い輝度が求められている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)。
すなわち、本発明は、〔1〕金属窒化物を除く無機粒子を含有する半導体層を有してなり、前記無機粒子がその表面に半導体層の成長におけるマスク材料を有することを特徴とする半導体積層基板に係るものである。
さらに、本発明は、〔2〕無機粒子が酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、硫化物、セレン化物及び金属からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む〔1〕に記載の半導体積層基板、
〔3〕マスク材料がシリカ、ジルコニア、チタニア、窒化珪素、窒化硼素、W、Mo、Cr、Co、Si、Zr、Ta、Ti、Nb、Pt、V、Hf及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つである〔1〕又は〔2〕記載の半導体積層基板に係るものである。
また、本発明は、〔4〕 次の工程(a)及び(b)を含む半導体積層基板の製造方法、
(a) 基板上に、金属窒化物を除く無機粒子をスピンコートにより配置する工程、
(b) 半導体層を成長させる工程。
〔5〕次の工程(a1)、(a2)及び(b)を含む半導体積層基板の製造方法、
(a1) 基板上に、金属窒化物を除く無機粒子をスピンコートにより配置する工程、
(a2) 低温バッファ層を成長させる工程、
(b) 半導体層を成長させる工程、
に係るものである。
また、本発明は、〔6〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の半導体積層基板を含む発光素子に係るものである。
半導体層は、例えば、金属窒化物、高分子有機化合物、低分子有機化合物である。半導体層が金属窒化物であるとき、半導体積層基板は、窒化物半導体発光素子として使用される。また、半導体層が高分子有機化合物、低分子有機化合物であるとき、半導体積層基板は、それぞれ、高分子有機LED、低分子有機LEDとして使用される。半導体層の組成は、半導体積層素子を切断し、断面をSEM−EDXにより分析することにより求めればよい。
窒化物としては、例えば、窒化珪素、窒化硼素が挙げられる。
炭化物としては、例えば、炭化珪素(SiC)、炭化硼素、ダイヤモンド、グラファイト、フラーレン類が挙げられる。
硼化物としては、例えば、硼化ジルコニウム(ZrB2)、硼化クロム(CrB2)が挙げられる。
硫化物としては、例えば硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウムが挙げられる。
セレン化物としては、例えば,セレン化亜鉛、セレン化カドミウムが挙げられる。
酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、硫化物、セレン化物は、それに含まれる元素が他元素で部分的に置換されていてもよく、これらの例として、付活剤としてセリウムやユーロピウムを含む、珪酸塩やアルミン酸塩の蛍光体が挙げられる。
これらの中でも、無機粒子は好ましくは酸化物であり、より好ましくはシリカである。
また、無機粒子は、平均粒径が通常5nm以上、好ましくは10nm以上、さらに好ましくは0.1μm以上であり、また通常50μm以下、好ましくは10μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。平均粒径が前記範囲である無機粒子を含むと、高輝度を示す発光素子となる半導体層積層基板が得られる。無機粒子の形状及び平均粒径は、半導体積層素子を切断し、無機粒子について、断面の電子顕微鏡写真から求めればよい。
また無機粒子は、半導体層積層基板を含む発光素子の発光波長をλ(nm)とし、無機粒子の平均粒径をd(nm)としたとき、d/λが通常0.01以上、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.2以上であり、また通常100以下、好ましくは30以下、より好ましくは3.0以下である。
さらに、複合体は、低温バッファ層の上にInGaAlN層を含むものであってもよい。
基板は、通常、ガラスである。陽極は、例えば、ITOである。正孔輸送層は、ポリビニルカルバゾールもしくはその誘導体、ポリシランもしくはその誘導体、側鎖もしくは主鎖に芳香族アミン化合物基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体である。発光層は、例えばポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.30、L1941、1999)、ポリパラフェニレン誘導体(Adv Mater. Vol.4, p.36, 1992)、イリジウムを中心金属とする3重項発光錯体Ir(ppy)3(Appl. Phys. Lett. Vol.75, p.4, 1999)である。電子輸送層は、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンもしくはその誘導体、ベンゾキノンもしくはその誘導体などである。陰極は、仕事関数の小さい材料が好ましく、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウムである。電極は、発光層に電流を供給するものであればよい。半導体層が高分子有機化合物である発光素子は、例えば、Nature Vol.347, p.539, 1990記載の方法により製造すればよい。
さらに、複合体は、低温バッファ層の上にInGaAlN層を成長させたものであってもよい。
窒化物としては、例えば、窒化珪素、窒化硼素が挙げられる。
炭化物としては、例えば、炭化珪素(SiC)、炭化硼素、ダイヤモンド、グラファイト、フラーレン類が挙げられる。
硼化物としては、例えば、硼化ジルコニウム(ZrB2)、硼化クロム(CrB2)が挙げられる。
硫化物としては、例えば硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウムが挙げられる。
セレン化物としては、例えば,セレン化亜鉛、セレン化カドミウムが挙げられる。
酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、硫化物、セレン化物は、それに含まれる元素が他元素で部分的に置換されていてもよく、これらの例として、付活剤としてセリウムやユーロピウムを含む、珪酸塩やアルミン酸塩の蛍光体が挙げられる。
これらの中でも、無機粒子は好ましくは酸化物であり、より好ましくはシリカである。
球状シリカとしては、単分散で、比較的粒径が揃ったものが容易に入手できる観点から、コロイダルシリカの使用が推奨される。コロイダルシリカは、シリカ粒子が溶媒(水等)にコロイド状に分散したものであり、珪酸ナトリウムをイオン交換する方法、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)のような有機珪素化合物を加水分解する方法により得られる。
また無機粒子は、半導体層積層基板を含む発光素子の発光波長をλ(nm)とし、無機粒子の平均粒径をd(nm)としたとき、d/λが通常0.01以上、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.2以上であり、また通常100以下、好ましくは30以下、より好ましくは3.0以下である。
被覆率(%)=((d/2)2×π・P・100)/S
無機粒子の基板に対する被覆率は、通常0.1%以上、好ましく5%以上、さらに好ましくは30%以上であり、通常90%以下、好ましくは80%以下、さらに好ましくは80%以下である。
ファセット構造のAl組成は、クラックのない結晶品質にすぐれた結晶を得る観点から、無機粒子の粒径、配置状態に応じて調整してもよく、例えば、無機粒子の被覆率が50%以上の場合、式:AldGa1-dN〔0<d<1〕で表されるファセット構造を成長させることが好ましく、AldGa1-dN〔0.01≦d≦0.5〕(AlN混晶比が1.0%以上、50%以下である。)で表されるファセット構造を成長させることがより好ましい。
3−5族窒化物半導体層をMOVPEにより成長させる場合、次の3族原料と5族原料をキャリアガスにより、反応炉の導入する方法で行えばよい。
トリメチルガリウム[(CH3)3Ga、以下TMGという。]、
トリエチルガリウム[(C2H5)3Ga、以下TEGという。]のような式:
R1R2R3Ga
〔R1、R2、R3は、低級アルキル基を示す。〕で表されるトリアルキルガリウム;
トリメチルアルミニウム[(CH3)3Al、以下TMAという。]、
トリエチルアルミニウム[(C2H5)3Al、以下TEAとおい。]、
トリイソブチルアルミニウム[(i−C4H9)3Al]のような式:
R1R2R3Al
〔R1、R2、R3は、低級アルキル基を示す。〕で表されるトリアルキルアルミニウム;
トリメチルアミンアラン[(CH3)3N:AlH3];
トリメチルインジウム[(CH3)3In、以下TMIという。]、
トリエチルインジウム[(C2H5)3In]のような式:
R1R2R3In
〔R1、R2、R3は、低級アルキル基を示す。〕で表されるトリアルキルインジウム;
ジエチルインジウムクロライド[(C2H5)2InCl]のようなトリアルキルインジウムから1ないし2つのアルキル基をハロゲン原子に置換したもの;
インジウムクロライド[InCl]のような式:
InX
〔Xはハロゲン原子〕で表されるハロゲン化インジウム等である。
これらは、単独で用いても組み合わせて用いてもよい。
3族原料のうち、ガリウム源としてTMG、アルミニウム源としてTMA、インジウム源としてTMIが好ましい。
3族原料は、例えば、ガリウム金属と塩化水素ガスを高温で反応させることにより生成する塩化ガリウムガス、インジウム金属と塩化水素ガスを高温で反応させることにより生成する塩化インジウムガスである。
5族原料は、例えば、アンモニアである。
キャリアガスは、例えば、窒素、水素、アルゴン、ヘリウム、好ましくは水素、ヘリウムである。これらは単独又は組み合わせて用いればよい。
3族原料は、例えば、ガリウム、アルミニウム、インジウムのような金属である。
5族原料は、例えば、窒素やアンモニアのガスである。
キャリアガスは、例えば、窒素、水素、アルゴン、ヘリウム、好ましくは水素、ヘリウムである。これらは単独、又は組み合わせて用いればよい。
工程(c)では、例えば、横方向成長を促進させることにより、ファセット構造を形成しながら半導体層を成長することで得られた基板のファセット構造を埋め込んで平坦化させる(図1(c)参照)。半導体層をこのように成長させると、ファセットまで到達した転位は横方向に曲げられ、無機粒子は半導体層に埋没する。この結果、半導体層の結晶欠陥が減少する。
実施例1
基板として、C面を鏡面研磨したサファイアを用いた。無機粒子として、コロイダルシリカ(扶桑化学工業(株)製、PL−20(商品名)、平均粒径370nm、粒子濃度24重量%)を用いた。スピナーに基板をセットし、その上に10重量%に希釈したコロイダルシリカを塗布し、スピンコーティングした。SEMで観察したところ、コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は39%であった。
窒化物半導体層をエピタキシャル成長させ、コロイダルシリカ粒子を窒化物半導体層に埋没させた。エピタキシャル成長は、常圧MOVPEにより行った。1気圧で、サセプタの温度を485℃、キャリアガスを水素とし、キャリアガス、アンモニア及びTMGを供給して、厚みが約500ÅのGaN低温バッファ層を成長させた。次に、サセプタの温度を900℃にし、キャリアガス、アンモニア、TMGを供給して、ファセットを形成するためのアンドープGaN層を形成した。次に、サセプタ温度1040℃にして炉圧力を1/4気圧に落とし、キャリアガス、アンモニア及びTMGを供給して厚さ約5μmのアンドープGaN層を形成して、GaN結晶中にコロイダルシリカ粒子が層状に含有されている窒化物半導体積層基板を得た。窒化物半導体積層基板の断面の電子顕微鏡写真を図3に示す。また、窒化物半導体積層基板の断面透過型電子顕微鏡観察したところ、転位が折れ曲がっていた。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕及び〔発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.3)。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は36%であった。
また、青色LEDは、通電20mAでの光出力が9.9mWであった。
基板として、C面を鏡面研磨したサファイアの上にGaN層を成長させたものを用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕及び〔発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.8)。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は32%であった。また、青色LEDは、通電20mAでの光出力が7.3mWであった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業製、MP−1040(商品名)、平均粒径100nm、粒子濃度40重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は55%であった。
ファセットを形成を800℃のアンドープAlGaN層(AlN組成1.7%)と900℃のアンドープGaN層の2層構造とした以外、実施例1の〔半導体層の成長〕及び〔発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.2)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.4倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−2040(商品名)、平均粒径200nm、粒子濃度40重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕及び〔発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.5)。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は40%であった。青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.2倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−2040(商品名)、平均粒径200nm、粒子濃度40重量%を20重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行って。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は76%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.5)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.7倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−3040(商品名)、平均粒径300nm、粒子濃度40重量%を20重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は37%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.7)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、3.5倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−3040(商品名)、平均粒径300nm、粒子濃度40重量%を30重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は71%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=0.7)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、3.3倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−4540(商品名)、平均粒径450nm、粒子濃度40重量%を20重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は30%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.0)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、3.0倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−4540(商品名)、平均粒径450nm、粒子濃度40重量%を30重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は48%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.0)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、4.5倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、MP−4540(商品名)、平均粒径450nm、粒子濃度40重量%)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は48%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.0)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、3.0倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.3)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.4倍であった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%。)を用いた以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は60%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=1.3)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.9倍であった。
無機粒子として、シリカ(宇部日東化成製、ハイプレシカUF(商品名)、平均粒径1.0μm、8重量%となるようにエタノールに分散させて使用。)を用いた以外、実施例1〔無機粒子の配置〕と同じ操作を行った。コロイダルシリカ粒子による基板表面の被覆率は56%であった。
次いで、実施例4の〔半導体層の成長及び発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た(d/λ=2.3)。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は、シリカを含有しないものに比較して、2.2倍であった。
無機粒子は使用しなかったこと以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕及び〔発光素子の製造〕と同じ操作を行って、青色LEDを得た。
青色LEDは、通電20mAでの光出力は5.0mWであった。
下地基板上にSiO2をスパッタ法により100nm成膜し、通常のフォトリソグラフィ法を用いて、開口部5μm、パターン部5μmの<1−100>方向のストライプ状パターンを作製した。この基板を用いて、無機粒子を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして窒化物半導体積層基板、次いで窒化物半導体発光素子を得た。得られた窒化物半導体発光素子の通電20mAでの光出力を測定したところ、4.5mWであった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いたこと、及び(サセプタ温度485℃で成長する)低温バッファ層を成長させなかったこと以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕と同じ操作を行った。
得られた半導体積層基板の表面は凹凸が大きく鏡面ではなかった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いたこと、及び(サセプタ温度900℃で成長する)ファセットを形成するためのアンドープGaN層を成長させなかったこと以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕、〔半導体層の成長〕と同じ操作を行った。
得られた半導体積層基板の表面は凹凸が大きく鏡面ではなかった。
無機粒子として、コロイダルシリカ(日本触媒製、シーホスターKE−W50(商品名)、平均粒径550nm、粒子濃度20重量%を10重量%に希釈して使用。)を用いたこと、サセプタの温度が485℃で成長する低温バッファ層がAl0.3Ga0.7Nであること以外、実施例1の〔無機粒子の配置〕及び〔半導体層の成長〕と同じ操作を行って、窒化物半導体積層基板を得た。そのX線回折ロッキングカーブ半値幅は(004)面に対して194arcsecであり(302)面に対して470arcsecであった。低温バッファ層のAl組成と(302)面のピークの半値幅の関係を図4に示す。
サセプタの温度が485℃で成長する低温バッファ層がAl0.4Ga0.6Nであること以外、試験例3と同じ操作を行って、窒化物半導体基板を得た。そのX線回折ロッキングカーブ半値幅は(004)面に対して199arcsecであり(302)面に対して447arcsecであった。この結果を図4に示す。
サセプタの温度が485℃で成長する低温バッファ層がAlNであること以外、試験例3と同じ操作を行って、窒化物半導体基板を得た。そのX線回折ロッキングカーブ半値幅は(004)面に対して283arcsecであり(302)面に対して596arcsecであった。この結果を図4に示す。
サセプタの温度が485℃で成長する低温バッファ層を成長しないこと以外、試験例3と同じ操作を行って、窒化物半導体基板を得た。その結晶表面は凹凸が大きく鏡面が得られなかった。
12 無機粒子
13 窒化物半導体を成長させる成長領域
14 窒化物半導体のファセット構造
15 エピタキシャル成長した窒化物半導体層
21 基板
22 低温バッファ層
23 無機粒子
24 ファセット構造
25 半導体層
Claims (22)
- 金属窒化物を除く無機粒子を含有する半導体層を有してなり、
前記無機粒子がその表面に半導体層の成長におけるマスク材料を有することを特徴とする半導体積層基板。 - 半導体層が無機粒子以外の部分に、金属窒化物、高分子有機化合物又は低分子有機化合物を含む請求項1記載の半導体積層基板。
- 半導体層が無機粒子以外の部分に、金属窒化物を含む請求項1又は2記載の半導体積層基板。
- 無機粒子が酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、硫化物、セレン化物及び金属からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む請求項1〜3のいずれかに記載の半導体積層基板。
- 酸化物がシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、セリア、マグネシア、酸化亜鉛、酸化スズ及びイットリウムアルミニウムガーネットからなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項4記載の半導体積層基板。
- マスク材料が無機粒子の表面の30%以上を覆うように存在する請求項1〜5のいずれかに記載の半導体積層基板。
- マスク材料がシリカ、ジルコニア、チタニア、窒化珪素、窒化硼素、W、Mo、Cr、Co、Si、Zr、Ta、Ti、Nb、Pt、V、Hf及びPdからなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1〜6のいずれかに記載の半導体積層基板。
- 無機粒子は、形状が球状、板状、針状である、又は不定形である請求項1〜7のいずれかに記載の半導体積層基板。
- 無機粒子は、平均粒径が5nm以上50μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の半導体積層基板。
- 半導体積層基板は、さらに基板を含む請求項1〜9のいずれかに記載の半導体積層基板。
- 次の工程(a)及び(b)を含む半導体積層基板の製造方法。
(a) 基板上に、金属窒化物を除く無機粒子をスピンコートにより配置する工程、
(b) 半導体層を成長させる工程。 - さらに、工程(b)後に工程(c)を含む請求項11記載の製造方法。
(c) 半導体層を成長させて、表面を平坦化する工程。 - 次の工程(a1)、(a2)及び(b)を含む半導体積層基板の製造方法。
(a1) 基板上に、金属窒化物を除く無機粒子をスピンコートにより配置する工程、
(a2) 低温バッファ層を成長させる工程、
(b) 半導体層を成長させる工程。 - 半導体層はX線回折ロッキングカーブ測定における(302)面の回折ピーク半値幅が650arcsec以下である請求項11〜13のいずれかに記載の製造方法。
- 半導体層が金属窒化物を含む請求項11〜14のいずれかに記載の製造方法。
- 半導体層が有機金属気相成長、分子線エピタキシー及びハイドライド気相成長からなる群より選ばれる1つにより成長させられる請求項11〜15のいずれかに記載の製造方法。
- 半導体層がファセット構造を有し、式In x Ga y Al z N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)で表される請求項11〜16のいずれかに記載の製造方法。
- 半導体層がファセット構造を有し、式Al d Ga 1-d N(0<d<1)で表される請求項17記載の製造方法。
- 無機粒子が基板の成長面の0.1%以上90%以下を覆うように配置される請求項11〜18のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の半導体積層基板を含む発光素子。
- 発光素子は、さらに、電極を含む請求項20記載の発光素子。
- 発光素子の発光波長をλとし、無機粒子の平均粒径をdとした場合、d/λが0.2以上3.0以下である請求項20又は21記載の発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005338257A JP4882351B2 (ja) | 2004-11-24 | 2005-11-24 | 半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004338627 | 2004-11-24 | ||
JP2004338627 | 2004-11-24 | ||
JP2005338257A JP4882351B2 (ja) | 2004-11-24 | 2005-11-24 | 半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006179879A JP2006179879A (ja) | 2006-07-06 |
JP4882351B2 true JP4882351B2 (ja) | 2012-02-22 |
Family
ID=36733645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005338257A Expired - Fee Related JP4882351B2 (ja) | 2004-11-24 | 2005-11-24 | 半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4882351B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI728846B (zh) * | 2020-06-19 | 2021-05-21 | 錼創顯示科技股份有限公司 | 發光半導體結構及發光半導體基板 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100712753B1 (ko) * | 2005-03-09 | 2007-04-30 | 주식회사 실트론 | 화합물 반도체 장치 및 그 제조방법 |
JP2007001855A (ja) * | 2005-05-27 | 2007-01-11 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 3−5族窒化物半導体積層基板、3−5族窒化物半導体自立基板の製造方法、及び半導体素子 |
JP4749803B2 (ja) * | 2005-08-26 | 2011-08-17 | 住友化学株式会社 | 半導体積層基板およびその製造方法 |
JP2007089130A (ja) | 2005-09-22 | 2007-04-05 | Sanyo Electric Co Ltd | 無線装置 |
JP4925727B2 (ja) * | 2006-05-30 | 2012-05-09 | 京セラ株式会社 | 防護部材 |
JP2008053372A (ja) * | 2006-08-23 | 2008-03-06 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 半導体デバイスの製造方法 |
KR100831843B1 (ko) * | 2006-11-07 | 2008-05-22 | 주식회사 실트론 | 금속층 위에 성장된 화합물 반도체 기판, 그 제조 방법 및이를 이용한 화합물 반도체 소자 |
KR101101780B1 (ko) * | 2008-09-08 | 2012-01-05 | 서울대학교산학협력단 | 질화물 박막 구조 및 그 형성 방법 |
KR101810609B1 (ko) * | 2011-02-14 | 2017-12-20 | 삼성전자주식회사 | 반도체 소자 및 그 제조방법 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3603713B2 (ja) * | 1999-12-27 | 2004-12-22 | 豊田合成株式会社 | Iii族窒化物系化合物半導体膜の成長方法及びiii族窒化物系化合物半導体素子 |
JP4868709B2 (ja) * | 2004-03-09 | 2012-02-01 | 三洋電機株式会社 | 発光素子 |
-
2005
- 2005-11-24 JP JP2005338257A patent/JP4882351B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI728846B (zh) * | 2020-06-19 | 2021-05-21 | 錼創顯示科技股份有限公司 | 發光半導體結構及發光半導體基板 |
US11658268B2 (en) | 2020-06-19 | 2023-05-23 | PlayNitride Display Co., Ltd. | Light-emitting semiconductor structure and light-emitting semiconductor substrate |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006179879A (ja) | 2006-07-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4882351B2 (ja) | 半導体積層基板、その製造方法及び発光素子 | |
JP5023318B2 (ja) | 3−5族窒化物半導体積層基板、3−5族窒化物半導体自立基板の製造方法、及び半導体素子 | |
US20080087881A1 (en) | Semiconductor Multilayer Substrate, Method For Producing Same And Light-Emitting Device | |
JP5491065B2 (ja) | ウエハ生産物を作製する方法、及び窒化ガリウム系半導体光素子を作製する方法 | |
US9246049B2 (en) | Nitride-based semiconductor substrate and semiconductor device | |
TWI415288B (zh) | 獨立基板、其製造方法,以及半導體發光元件 | |
KR101316492B1 (ko) | 질화물 반도체 발광소자 및 그 제조 방법 | |
WO2008023774A1 (fr) | Procédé de production d'un semi-conducteur de nitrure et dispositif à semi-conducteur de nitrure | |
US20110220867A1 (en) | Superlattice free ultraviolet emitter | |
JP2011517098A (ja) | 半極性(Al,In,Ga,B)Nベースの発光ダイオードの製造のための方法 | |
JP2007294518A (ja) | 窒化物系半導体基板及びその製造方法並びに窒化物系半導体発光デバイス用エピタキシャル基板 | |
US20060268953A1 (en) | Nitride semiconductor device and method for fabricating the same | |
JP2004319711A (ja) | エピタキシャル成長用多孔質基板およびその製造方法ならびにiii族窒化物半導体基板の製造方法 | |
JP4996448B2 (ja) | 半導体基板の作成方法 | |
JP2006352079A (ja) | 自立基板、その製造方法及び半導体発光素子 | |
JPWO2014054284A1 (ja) | 窒化物半導体構造、積層構造、および窒化物半導体発光素子 | |
JP2007001855A (ja) | 3−5族窒化物半導体積層基板、3−5族窒化物半導体自立基板の製造方法、及び半導体素子 | |
JP5644996B2 (ja) | 窒化物光半導体素子 | |
JP4749803B2 (ja) | 半導体積層基板およびその製造方法 | |
JP5015480B2 (ja) | 半導体単結晶基板の製造方法 | |
JP2009516377A (ja) | シリコン基板上に高品質の半導体発光デバイスを製造するための方法 | |
JP2001102633A (ja) | 窒化物系化合物半導体発光素子の製造方法 | |
WO2008056632A1 (fr) | Élément électroluminescent semi-conducteur gan | |
JP2008118048A (ja) | GaN系半導体発光素子 | |
JP2009253047A (ja) | Iii族窒化物発光素子及びエピタキシャルウエハ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080131 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080514 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081016 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090327 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110719 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111108 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111121 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4882351 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |