JP4881222B2 - ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法 - Google Patents
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Description
(1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口そして途中に気体供給口を備えた洗浄液供給管を配設した洗浄液貯蔵容器を用意し、その貯蔵容器の内部に洗浄液を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
(2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口を、ガソリンエンジンの吸気管のスロットルバルブ装着部より下流部に備えられている開口部もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
(3)上記エンジンを作動させることにより吸気管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給することにより、該液滴を該気体により搬送させてエンジンの内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、該内面部品を洗浄する工程;
(4)エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、エンジンの排気ガスと共に排出させる工程;
そして
(5)ガソリンエンジンの吸気管の開口部から洗浄液貯蔵容器の洗浄液供給管を取り外す工程。
1)開口部を有する支管が、キャニスターパージホース、ブローバイホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、ブレーキブースターホース、スワールコントロールバルブ作動用ホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホースあるいは可変吸気バルブ作動用負圧ホースである。
2)吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気体として、エンジンの排気管から排出された排気ガスの一部分を供給する。
3)吸気管内に供給する排気ガスから、該排気ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去する。
4)エンジンを車両に搭載した状態にて実施する。
(1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管27を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口13そして途中に気体供給口14を備えた洗浄液供給管(本管22aと接続管22bとからなる)を配設した洗浄液貯蔵容器12を用意し、その貯蔵容器12の内部に洗浄液11を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
(2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口13を、ガソリンエンジン21の吸気管19のスロットルバルブ装着部16より下流部に備えられている開口部18もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
(3)エンジン21を作動させることにより吸気管19の内部を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器12から洗浄液11を洗浄液排出口13を介して減圧状態の吸気管19の内部に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管15の気体供給口14から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管19に継続的に供給することにより、この液滴を上記気体により搬送させてエンジン21の内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、エンジン21の内面部品を洗浄する工程;
(4)エンジン21の内面部品に接触した洗浄液をエンジンの排気ガスと共に排出させる工程;
そして
(5)ガソリンエンジン21の吸気管19の開口部18から洗浄液貯蔵容器12の洗浄液供給管を取り外す工程。
図5は、洗浄の対象となるガソリンエンジンと、洗浄に用いる装置とを模式的に示す図である。ガソリンエンジン50は、上方から見た状態にて記入してある。
実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒式ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した車両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄を行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供給口に接続された樹脂製のホースを取り外して、気体供給口から吸気管の内部に大気中の空気(酸素濃度:20.9%)を供給したこと以外は実施例1と同じ条件にて行なった。エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ、実施例1の場合とほぼ同じ温度であった。また、エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ700℃であった。
実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒式ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した車両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄を行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供給口に蓋をして、吸気管の内部に排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)を供給しなかったこと以外は実施例1と同じ条件にて行なった。エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ、実施例1の場合とほぼ同じ温度であった。また、エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ540℃であった。
(1)燃焼室の洗浄性の評価
洗浄前のエンジンの各々のシリンダに備えられた点火プラグを取り外し、点火プラグが取り付けられていた開口から工業用内視鏡をエンジンの燃焼室の内部に挿入して、各々のシリンダの燃焼室の内壁について、汚染物が堆積している面積(通常は燃焼室の内壁の全体に汚染物が堆積している)を確認する。そして洗浄後のエンジンについて、各々のシリンダの燃焼室の内壁に堆積していた汚染物がどの程度の面積の割合で除去されているか(以下、汚染物の除去率)を確認することにより、燃焼室の洗浄性の評価を行なった。
AA:汚染物の除去率が90%以上である。
A:汚染物の除去率が50%以上、90%未満である。
B:汚染物の除去率が5%以上、50%未満である。
C:汚染物の除去率が5%未満である。
洗浄前のエンジンの吸気管の開口部から工業用内視鏡を吸気管内に挿入して、各々のシリンダの各吸気口から吸気弁までの間の内壁について、汚染物が堆積している面積(通常は内壁の全体に汚染物が堆積している)を確認する。そして洗浄後のエンジンについて、吸気口から吸気弁までの間の内壁に堆積していた汚染物がどの程度の面積の割合で除去されているか(汚染物の除去率)を確認することにより、吸気口の洗浄性の評価を行なった。洗浄性の評価は、燃焼室の洗浄性の場合と同じ基準にて行なった。
実施例1、参考例1及び参考例2の各々について洗浄性を評価した結果を下記の表1に示す。なお、表1に記入したシリンダの番号は、図5に記入した六個のシリンダの各々に付した番号に対応する。
────────────────────────────────────────
シリンダの番号
51 52 53 54 55 56
────────────────────────────────────────
燃焼室 実施例1 B B B A A AA
参考例1 B B B A A AA
参考例2 C C C C C AA
────────────────────────────────────────
吸気口 実施例1 AA AA AA AA AA AA
参考例1 AA AA AA AA AA AA
参考例2 B C B C B AA
────────────────────────────────────────
12 洗浄液貯蔵容器
13 洗浄液排出口
14 気体供給口
15 洗浄液供給管
16 スロットルバルブ装着部
17 吸気口
18 開口部
19 吸気管
20 排気管
21 ガソリンエンジン
22a 本管
22b 接続管
23 スロットルバルブ
24a スロットルプレート
24b スロットルプレート
26 フック
27 気体供給管
28 圧力計
29 圧力調節弁
30 バルブ
31 分岐管
32 燃焼室
33 車両
34 ボンネットフード
35 排気ガス浄化装置
36 テールパイプ
37 樹脂製のホース
38 フィルタ
39 脱臭装置
40 排気ガス排出装置
41 ダクト
42 ファン
50 ガソリンエンジン
51、52、53、54、55、56 シリンダー
51a 吸気口
51b 吸気弁
58 開口部
59 吸気管
Claims (5)
- 下記の工程からなる、ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法:
(1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口そして途中に気体供給口を備えた洗浄液供給管を配設した洗浄液貯蔵容器を用意し、その貯蔵容器の内部に洗浄液を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
(2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口を、ガソリンエンジンの吸気管のスロットルバルブ装着部より下流部に備えられている開口部もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
(3)上記エンジンを作動させることにより吸気管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給することにより、該液滴を該気体により搬送させてエンジンの内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、該内面部品を洗浄する工程;
(4)エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、エンジンの排気ガスと共に排出させる工程;
そして
(5)ガソリンエンジンの吸気管の開口部から洗浄液貯蔵容器の洗浄液供給管を取り外す工程。 - 開口部を有する支管が、キャニスターパージホース、ブレーキブースターホース、ブローバイホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホース、可変吸気バルブ作動用負圧ホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、あるいはスワールコントロールバルブ作動用ホースである請求項1に記載の洗浄方法。
- 吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気体として、エンジンの排気管から排出された排気ガスの一部分を供給する請求項1に記載の洗浄方法。
- 吸気管内に供給する排気ガスから、該排気ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去する請求項3に記載の洗浄方法。
- エンジンを車両に搭載した状態にて実施する請求項1に記載の洗浄方法。
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