JP4881222B2 - ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法に関する。
従来より、ガソリンエンジンの内面部品にガソリンあるいはエンジンオイルに由来する汚染物(炭化水素等)が堆積して、エンジンの加速性能や燃費が低下することは知られている。このような汚染物を除去するため、エンジンの燃料に上記汚染物の洗浄剤を添加する対策が施されている。しかしながら、洗浄剤の添加は汚染物の除去に充分に有効であるとはいえない。従って、これまでは、所定の時期毎にエンジンを分解して、その内面部品を洗浄する作業が行なわれている。
特許文献1には、エンジンの内面部品に堆積した汚染物を除去するために用いられる洗浄液(洗浄用組成物)の供給装置が開示されている。この供給装置は、洗浄液を吐出させる開口(オリフィス)を持つ多岐管(処理用マニホールド)を備えている。そして、この供給装置は、前記の多岐管をエンジンの吸気管の内部に奥深く挿入することにより、洗浄液を汚染物に近接した位置に供給することが可能になるため、特にエンジンの吸気弁に堆積した汚染物を有効に除去できると記載されている。また、供給装置の多岐管の開口にノズルを取り付け、洗浄液を噴霧して供給してもよいとされている。
特表2005−516142号公報
前記の特許文献1の供給装置により、エンジンの内面部品に堆積した汚染物を有効に除去することができる。しかしながら、供給装置の多岐管を、洗浄液を吐出させる開口が汚染物に近接配置されるように吸気管の内部に挿入する必要があるため、作業者が洗浄対象のエンジンに応じて多岐管の構成(本数や形状)を変更したり、このような多岐管を吸気管の内部に奥深く挿入して適切な位置に配置したりする必要があるなど、作業にかなりの経験や熟練を要するという問題がある。
本発明の課題は、簡単な作業により実施できるガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法を提供することにある。
本発明は、下記の(1)〜()の工程を順に実施することからなる、ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法にある。
(1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口そして途中に気体供給口を備えた洗浄液供給管を配設した洗浄液貯蔵容器を用意し、その貯蔵容器の内部に洗浄液を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
(2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口を、ガソリンエンジンの吸気管のスロットルバルブ装着部より下流部に備えられている開口部もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
)上記エンジンを作動させることにより吸気管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給することにより、該液滴を該気体により搬送させてエンジンの内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、該内面部品を洗浄する工程;
)エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、エンジンの排気ガスと共に排出させる工程
そして
(5)ガソリンエンジンの吸気管の開口部から洗浄液貯蔵容器の洗浄液供給管を取り外す工程。
本発明の洗浄方法の好ましい態様は、次の通りである。
1)開口部を有する支管が、キャニスターパージホース、ブローバイホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、ブレーキブースターホース、スワールコントロールバルブ作動用ホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホースあるいは可変吸気バルブ作動用負圧ホースである。
2)吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気体として、エンジンの排気管から排出された排気ガスの一部分を供給する。
3)吸気管内に供給する排気ガスから、該排気ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去する。
4)エンジンを車両に搭載した状態にて実施する。
なお、本明細書において、「スロットルバルブ装着部」とは、スロットルバルブの中心位置のみならず、スロットルバルブが全開の状態において、このバルブが備えるスロットルプレートのエンジンの側とは逆側の端部までを含む。また、本発明において、エンジンの内面部品とは、例えば、エンジンの燃焼室の内面及びエンジン内部に装着される各種の部品(吸気弁など)を意味する。そして洗浄液あるいは酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管の内部に「継続的に供給する」とは、作動中のエンジンが吸気工程を繰り返す毎に、減圧状態にある吸気管の内部に前記の洗浄液あるいは気体を供給し続けることを意味する。
本発明の洗浄方法は、洗浄対象のエンジンに応じて多岐管の構成を変更したり、このような多岐管を吸気管に奥深く挿入して適切な位置に配置したりする必要はなく、エンジンの吸気管の開口部に洗浄液供給管の洗浄液排出口を接続し、この供給管を介して洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体(最も簡便には車両の排気ガス)とを減圧状態とさせた吸気管内に供給するという極めて簡単な作業により、エンジンの内面部品を洗浄することができる。また、本発明の洗浄方法は、エンジンを分解したり、あるいは車両から取り外したりすることなく、エンジンを車両に搭載した状態にて容易に実施することもできる。
本発明のガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法を、添付の図面を用いて説明する。図1は、本発明の洗浄方法の実施に有利に用いることができる装置と、洗浄の対象であるガソリンエンジンとを模式的に示す図である。
本発明の洗浄方法は、下記の(1)〜()の工程を順に実施することからなる。
(1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管27を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口13そして途中に気体供給口14を備えた洗浄液供給管(本管22aと接続管22bとからなる)を配設した洗浄液貯蔵容器12を用意し、その貯蔵容器12の内部に洗浄液11を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
(2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口13を、ガソリンエンジン21の吸気管19のスロットルバルブ装着部16より下流部に備えられている開口部18もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
)エンジン21を作動させることにより吸気管19の内部を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器12から洗浄液11を洗浄液排出口13を介して減圧状態の吸気管19の内部に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管15の気体供給口14から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管19に継続的に供給することにより、この液滴を上記気体により搬送させてエンジン21の内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、エンジン21の内面部品を洗浄する工程
)エンジン21の内面部品に接触した洗浄液をエンジンの排気ガスと共に排出させる工程
そして
(5)ガソリンエンジン21の吸気管19の開口部18から洗浄液貯蔵容器12の洗浄液供給管を取り外す工程。
洗浄対象のガソリンエンジンの代表例としては、ポート燃料噴射火花点火(PFI SI)式エンジン及び直接噴射火花点火(DISI)式エンジンを挙げることができる。本発明の洗浄方法では、このようなガソリンエンジンに接続された吸気管の開口部(後に説明する吸気管に接続する支管の開口部も包含する)を介して、洗浄液及び酸素濃度が20体積%未満の気体(以下、洗浄液等とも云う)を吸気管の内部に継続的に供給する。
吸気管19の開口部としては、吸気管19のスロットルバルブ装着部16より下流部(エンジン21の吸気口17の側の部分)に備えられている各種の開口部、例えば、燃料タンクの内部に発生したガソリンの蒸気をエンジンで燃焼させるため、このガソリンの蒸気を吸気管の内部に吸引するために用いられる開口部(キャニスターパージ用の開口部)を利用することができる。また、吸気管に、洗浄液等を供給する開口部(洗浄を行なわないときには、開口部には蓋をしておく)を新たに形成してもよい。
図1に示すガソリンエンジン21を洗浄する場合には、吸気管19の内部に洗浄液等を供給するために用いる開口部18として、吸気管19に備えられているキャニスターパージ用の開口部が利用されている。
なお、前記の「スロットルバルブ装着部」とは、前述のように、スロットルバルブの中心位置のみならず、スロットルバルブが全開の状態において、このバルブが備えるスロットルプレートのエンジンの側とは逆側の端部までを含む。例えば、図1に示す吸気管19に備えられたスロットルバルブ23は、そのスロットルプレート24aが吸気管19の中心軸に沿って配置されると全開の状態となる。すなわち図2の吸気管19の拡大図に示すように、スロットルバルブ23が全開の状態にて破線で示す位置に配置されたスロットルプレート24bのエンジン21の側とは逆側の端部(図において右端部)までがスロットルバルブ装着部16に含まれる。
図1に示すエンジン21の吸気口17と前記のスロットルバルブ装着部16との間の吸気管19の内部は、エンジンを作動させることにより減圧状態となる。エンジン21を作動させると、エンジンの吸気工程において吸気口17からエンジン21の内部に気体が吸気される一方で、吸気管19の内部には前記の吸気を部分的に妨げるスロットルプレート24aが存在するからである。
吸気管19の開口部18には、洗浄液供給管15の洗浄液排出口13が気密状態にて接続される。吸気管19の開口部18と洗浄液供給管15の洗浄液排出口13とを「気密状態にて接続する」とは、必ずしも高度な気密性が要求される特別な方法で接続することを意味するものではない。両者は、例えば、公知の樹脂ホース用の接続具を介して互いに接続することができる。
洗浄液貯蔵容器12は、例えば、鉄、アルミニウムおよびステンレススチールに代表される金属材料、あるいは樹脂材料から形成される。洗浄液貯蔵容器12の頂部に備えられたフック26は、容器12を適当な構造物に吊り下げて(例えば、車両のボンネットフードを開けてその下面に吊り下げて)仮固定するために用いられる。
洗浄液供給管15としては、例えば、ゴム、塩化ビニル樹脂あるいはフッ素樹脂に代表される樹脂材料から形成された柔軟なチューブを用いてもよいし、鉄、アルミニウムあるいはステンレススチールに代表される金属材料から形成された剛性を示すパイプを用いてもよい。
洗浄液11としては、例えば、従来よりガソリンエンジンの洗浄に用いられている公知の洗浄液を用いることができる。洗浄液の種類は、例えば、エンジンの内面部品に堆積した汚染物の種類や量、更には洗浄の作業性や安全性を考慮して選定される。特に好ましい洗浄液の例としては、特表2005−516142号公報に記載の洗浄液(洗浄用組成物)を挙げることができる。この洗浄液は、窒素含有清浄添加剤及び所定の有機溶媒を混合した第一溶液、そして環状カーボネート、所定の有機溶媒及び水を混合した第二溶液とから構成されている。このように、二種類の溶液からなる洗浄液を用いる場合には、第一溶液及び第二溶液を予め混合して洗浄液貯蔵容器に充填し、この洗浄液(混合溶液)を用いてエンジンの内面部品を洗浄してもよいし、一方の溶液(例えば、第一溶液)を洗浄液貯蔵容器に充填し、この洗浄液を用いてエンジンの内面部品を洗浄した後に、他方の溶液(第二溶液)を洗浄液貯蔵容器に充填し、この洗浄液を用いてエンジンの内面部品を洗浄してもよい。
洗浄液11は、気体供給管27を介して洗浄液貯蔵容器12の内部に気体(例、空気や窒素など)を注入して容器12の内部を加圧状態とすることにより、容器12から洗浄液供給管15の内部に送り込まれ、そして洗浄液排出口13を介して減圧状態の吸気管19の内部に継続的に供給される。洗浄液貯蔵容器12には、その内部に送り込まれた気体の圧力を確認したり調節したりするために圧力計28と圧力調節弁29とが備えられている。洗浄液貯蔵容器12の内部の圧力を調節することにより、洗浄液11を吸気管19の内部に供給する速度を所定の値に設定することができる。また、洗浄液供給管15に備えられたバルブ30は、洗浄液の供給を開始あるいは停止するために用いられる。なお、洗浄液は、吸気管の開口部を介して、減圧状態とさせた吸気管の内部に吸引させて(前記のように洗浄液貯蔵容器に気体を注入する操作を行なわないで)継続的に供給することもできる。
洗浄液11は、加温された状態にて吸気管19の内部に供給することもできる。例えば、冬場のように気温の低い状態にてエンジンの洗浄を行なう場合、洗浄液の粘度が上昇するため、吸気管の内部に供給される洗浄液の液滴のサイズが大きくなる傾向にある。洗浄液11を加温した状態(低粘度の状態)にて吸気管19の内部に供給すると、気温の低い状態でエンジンの洗浄を行なう場合でも、洗浄液を微細な液滴の状態で吸気管の内部に供給することができる。洗浄液11は、例えば、洗浄液貯蔵容器12あるいは洗浄液供給管15(又は後に説明する予め吸気管に備えられた支管)にヒータを取り付け、このヒータを作動させることによって加温することができる。
一方、本発明の洗浄方法においては、前記洗浄液と共に酸素濃度が20体積%未満の気体(特に好ましくは、車両から排出される排気ガス)が吸気管19の内部に供給される。
このように、洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体とが減圧状態の吸気管19の内部に同時に供給されると、前記の気体が急激に膨張するため、洗浄液は微細な液滴の状態(霧状の状態)にて吸気管19の内部に供給される。そして、この洗浄液の微細な液滴は、前記の気体によって搬送されて、エンジン21の内面部品の広い範囲に到達して接触する。このため、本発明の洗浄方法を実施することにより、エンジン21の内面部品の広い範囲を洗浄することができる。洗浄液と共に吸気管19の内部に供給される気体に含まれている酸素は、洗浄液に含まれる有機化合物を燃焼室32にて燃料のガソリンと共に燃焼させるために用いられる。
そして、洗浄に用いられた洗浄液は、その一部分がエンジン21の燃焼室32にて燃料のガソリンと共に燃焼されたのち、エンジンの排気ガスと共にエンジンの内部から排気管20を介して排出される。
このように、本発明の洗浄方法は、従来の洗浄方法のように、洗浄対象のエンジンに応じた多岐管を用意したり、この多岐管を吸気管の内部に奥深く挿入して適切な位置に配置したりする必要はなく、エンジンに接続された吸気管の開口部(もしくは後に説明する予め吸気管に備えられた支管の開口部)に洗浄液供給管の洗浄液排出口を接続し、この供給管を介して洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体とを減圧状態とさせた吸気管内に供給するという極めて簡単な作業によって、エンジンの内面部品の洗浄を行なうことができる。
本発明の洗浄方法において、前記のように洗浄液と共に吸気管の内部に供給される酸素濃度が20体積%未満の気体は、洗浄液を吸気管の内部に微細な液滴の状態で供給するため、そして前記の洗浄液の微細な液滴をエンジンの内面部品の広い範囲に搬送するために用いられている。また、この気体の酸素濃度を20体積%未満に設定する理由は以下の通りである。
例えば、洗浄液供給管15の気体供給口14に酸素濃度が20体積%以上の気体を供給した場合であっても、洗浄液を吸気管の内部に微細な液滴の状態で供給し、この洗浄液の微細な液滴をエンジンの内面部品の広い範囲に搬送することはできる。すなわち、酸素濃度が20体積%以上の気体及び酸素濃度が20体積%未満の気体のいずれを用いた場合であっても、エンジンの内面部品を十分に洗浄することはできる。
しかしながら、洗浄液と共に吸気管の内部に供給する気体の酸素濃度が高い値(20体積%以上の値)に設定されていると、エンジンの空燃比が高くなり(酸素過剰の状態となり)、エンジンから排出される排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)の量が増加する傾向にある。本発明に従って、前記の気体の酸素濃度が低い値(20体積%未満の値)に設定されていると、窒素酸化物(NOx)の排出量が低減された状態にて、エンジンの洗浄を行なうことができる。
本発明において、前記の吸気管の内部に供給する気体の酸素濃度は、15体積%未満、特に10体積%未満であることが好ましい。この気体の酸素濃度は、出来るだけ低い値に設定することが好ましい。酸素濃度が20体積%未満の気体としては、窒素ガス、アルゴンガスに代表される不活性ガス、これらのガスと別の酸素含有ガス(例、酸素ガスや空気との混合気体を用いることができるが、特別な気体を準備する必要がないことから、車両から排出される排気ガス(通常、酸素濃度は1体積%以下)を用いることが最も好ましい。なお、酸素濃度が20体積%未満の気体として排気ガスを用いると、気体供給管の内部にて洗浄液が排気ガスによって加温されて低粘度の状態となるため、気温の低い状態でエンジンの洗浄を行なう場合でも、洗浄液を微細な液滴の状態にて吸気管の内部に供給することができる。
酸素濃度が20体積%未満の気体は、例えば、ポンプを用いて洗浄液供給管の気体供給口に供給してもよいが、洗浄液供給管の気体供給口から減圧状態の吸気管の内部に吸引させて簡単に供給することができる。
図1に示すように、洗浄液供給管15は、洗浄液11を洗浄液貯蔵容器12から排出させる本管22aと、吸気管19に接続する、先端(吸気管19の側とは逆側の端部)に開口部を有する接続管22bとが分岐管31を介して互いに接続された構成を有していることが好ましい。このような構成を採用することにより、前記の本管22aと接続管22bとを分岐管31を介して互いに接続するという簡単な操作によって、気体供給口(分岐管31の開口)14を備える洗浄液供給管15を用意することができる。
また、このような接続管22bを用いると、洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体とを、予め両者が接続管22bの内部で十分に混合された状態(混合した後の再分離が進展しない状態)にて、吸気管19の内部に供給される。このため、前記の気体の膨張によって、洗浄液がより小さなサイズの液滴として吸気管の内部に供給され、この液滴が前記の気体によってエンジンの内面部品の更に広い範囲に搬送される。
なお、上記の接続管22bに代えて、予め吸気管19のスロットルバルブ装着部16より下流部に備えられた支管を用いる場合には、洗浄液供給管は、上記のように接続管を特別に用意して構成する必要はない。支管の例としては、キャニスターパージホース、ブローバイホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、ブレーキブースターホース、スワールコントロールバルブ作動用ホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホースあるいは可変吸気バルブ作動用負圧ホースを挙げることができる。
これらのホースは、大気への放出が好ましくない気体(主としてガソリンの蒸気)を減圧状態とさせた吸気管の内部に吸引させてエンジン内部で燃焼させるため、減圧状態の吸気管の内部に発生する負圧によって別の装置を駆動あるいは駆動を補助するため、あるいは吸気管の内部の圧力を測定する装置に接続するために利用されるものであり、いずれも一方の端部が吸気管のスロットルバルブ装着部より下流部に備えられた開口部に接続されている。
例えば、キャニスターパージホースとは、前記のように燃料タンクの内部に発生したガソリンの蒸気をエンジンで燃焼させるため、このガソリンの蒸気を減圧状態の吸気管内に吸引させるために用いられるものであり、ブローバイホースとは、エンジンの燃焼室からクランクケース内に漏れ出たガソリンの蒸気(ブローバイガス)をエンジンで燃焼させるため、このガソリンの蒸気を減圧状態の吸気管内に吸引させるために用いられるものであり、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホースとは、排気ガス中の窒素酸化物を低減するため、排気ガスの一部を減圧状態の吸気管内に吸引させるために用いられるものであり、ブレーキブースターホースとは、吸気管内に発生した負圧を利用してブレーキ力を増幅させるブレーキブースター装置と吸気管とを接続するために用いられるものであり、そして負圧計ホースとは、吸気管内の圧力を測定する負圧計と吸気管とを接続するために用いられるものである。
これらのホースのいずれかを利用すると、前述のように、洗浄液供給管15を構成する接続管22bを特別に用意することなく、また吸気管19に洗浄液等を供給する開口部を新たに形成することなく本発明の洗浄方法を簡単に実施することができる。
本発明の洗浄方法においては、エンジンを作動させた状態にて、減圧状態の吸気管内に上記の洗浄液と酸素濃度が20体積%未満の気体とが継続的に供給される。例えば、エンジンの圧縮行程において、燃焼室の内部に大量の(液滴状態でない)洗浄液が存在すると、ピストンあるいはその駆動装置が破損してエンジンが故障する恐れがある。本発明の洗浄方法では、洗浄液を微細な液滴の状態にて吸気管の内部に供給し、この洗浄液の微細な液滴を気体で搬送してエンジンの内部に供給するため、洗浄液を継続的に供給してもエンジンを故障させることはない。
エンジンの種類やその内部に堆積した汚染物の種類や量にも依るが、吸気管の内部に洗浄液を供給する時間(以下、洗浄時間という)は、5〜90分の範囲にあることが好ましく、10〜40分の範囲にあることが更に好ましい。吸気管の内部には、合計で100〜1500mL(特に100〜1000mL)の範囲の量の洗浄液を供給することが好ましい。また、洗浄液を吸気管の内部に供給する速度は、2〜80mL/分の範囲にあることが好ましく、5〜50mL/分の範囲にあることが更に好ましい。
本発明の洗浄方法は、エンジンを車両から取り外したり、吸気管の接続状態を変更したりすることなく、エンジンを車両に搭載した状態にて簡単に実施することができるため、エンジンの内面部品の実用的な洗浄方法としての有用性が高い。
図3は、本発明の洗浄方法をエンジンが車両33に搭載された状態で行なう場合の実施態様を示す図である。図3に示すように、本発明の洗浄方法をエンジンが車両33に搭載された状態で実施する場合には、例えば、洗浄液貯蔵容器12をその頂部に備えられたフック26を用いてボンネットフード34に吊して仮固定することにより、洗浄液を吸気管の内部に円滑に供給することができる。
そして、図3に示すように洗浄液供給管15の気体供給口14と車両33のテールパイプ36の後端とを、例えば、樹脂製のホース37を用いて互いに接続することにより、吸気管の内部に簡単に排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)を供給することができる。
このように、吸気管の内部に供給する酸素濃度が20体積%未満として排気ガスを用いる場合には、フィルタ38を用いて排気ガスに含まれる微粒子(例えば、煤など)や水分を除去することが好ましい。フィルタ38としては、活性炭フィルタ、メンブレンフィルタ、およびバグフィルタに代表される公知のフィルタを用いることができる。
そして、本発明の洗浄方法を車両に搭載した状態にて実施すると、エンジンの外部に有機化合物(エンジンの燃焼室にて燃焼されなかった洗浄液、あるいは洗浄液やエンジンオイルに由来する有機化合物)が排出された場合であっても、これを車両に搭載された排気ガス浄化装置(触媒装置)35にて浄化させることができる。
なお、車両33に搭載された排気ガス浄化装置35には、エンジンが通常の作動状態(車両を停止させ、かつ洗浄液を供給しないでエンジンを2000rpmの回転数にて作動させた状態)にある際に浄化される有機化合物に加えて、洗浄液あるいは洗浄液に由来する有機化合物が過剰に供給される。この際に、例えば、吸気管の内部に酸素濃度が20体積%以上の気体が供給されると、排気ガス浄化装置(触媒装置)35に供給される酸素の量が増加し、この酸素が排気ガス浄化装置に過剰に供給された有機化合物の浄化に用いられるため、排気ガス浄化装置35の内部の触媒の温度が、エンジンが通常の作動状態にある場合よりも上昇する傾向にある。
このような温度上昇は、実用上の問題を生じさせるものではないが、好ましいものではない。本発明に従って吸気管の内部に酸素濃度が20体積%未満の気体(特に、極めて低酸素濃度の排気ガス)を供給すると、排気ガス浄化装置に有機化合物が過剰に供給された場合であっても、酸素の供給量が低減されるため、上記のような排気ガス浄化装置内の触媒の温度上昇を抑制することができる。このため、例えば、エンジンを短時間で洗浄するために、洗浄液及び酸素濃度が20体積%未満の気体の各々を吸気管の内部に供給する速度を増加させた場合であっても、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度に特別な注意を払うことなくエンジンの洗浄を行なうことができる。
なお、車両33に搭載された排気ガス浄化装置35にて浄化されずに車両の外部に排出された有機化合物は、脱臭処理したのちに大気中に放出することが好ましい。脱臭処理の例としては、洗浄法、吸着法、燃焼法、生物脱臭法、オゾン脱臭法、光触媒脱臭法、プラズマ脱臭法、消・脱臭剤法、および希釈・拡散法が挙げられる。図3の実施態様においては、排気ガスを燃焼法により処理する脱臭装置(触媒装置)39が用いられている。
図4は、本発明の洗浄方法をエンジンが車両に搭載された状態で行なう場合の別の実施態様を示す図である。図4の実施態様は、車両33に搭載された排気ガス浄化装置35にて浄化されずに車両の外部に排出される有機化合物を、空気で希釈して脱臭した状態にて大気中に放出する排気ガス排出装置40が用いられていること以外は図3の実施態様と同様である。
排気ガス排出装置40は、車両のテールパイプ36よりも大きな内径を持つダクト41と、ダクト41の内部の気体を大気中に放出させるファン42とから構成されている。車両33に搭載された排気ガス浄化装置35にて浄化されずに車両のテールパイプ36から排出された有機化合物は、ファン42を作動させることによりテールパイプ36とダクト41との隙間からダクト41の内部に吸い込まれた空気と混合されたのちに大気中に放出される。
[実施例1]
図5は、洗浄の対象となるガソリンエンジンと、洗浄に用いる装置とを模式的に示す図である。ガソリンエンジン50は、上方から見た状態にて記入してある。
洗浄対象のガソリンエンジン50は、合計で六個のシリンダー51、52、53、54、55、56を持つ公知のV型六気筒式ガソリンエンジンである。このエンジン50は、車両(図示は省略する)に搭載されており、洗浄を行なう前に車両を約4万km走行させて、その内部にガソリンやエンジンオイルに由来する汚染物(炭化水素等)を堆積させたものである。
エンジン50は、各々のシリンダ毎に、各々のシリンダに接続する二つの吸気口(例えば、シリンダ51に各々吸気弁51b、51bを介して接続している吸気口51a、51a)を備えるものである。このエンジン50には、各々のシリンダの吸気口にエンジン燃料を供給するために分岐している吸気管59が接続されている。この吸気管59は、そのスロットルバルブ装着部16より下流部に開口部58を備えている。この開口部58は、キャニスターパージホースを接続するために吸気管59に形成されているものである。
このような構成を有するガソリンエンジン50を、車両に搭載した状態にて、次のような手順で洗浄した。
先ず、洗浄液貯蔵容器12に洗浄液(主成分:ドデシルフェノキシポリ(オキシブチレン)アミン、2−フェノキシエタノール及びプロピレンカーボネート)を650mL収容した。次に、この洗浄液貯蔵容器12の内部に圧縮された空気を注入する気体供給管27を容器12に接続した。この洗浄液貯蔵容器12を、フック26を用いて車両のボンネットフードに吊して仮固定した。そして洗浄液貯蔵容器12に配設されている洗浄液供給管(樹脂製のホース)15の洗浄液排出口13を、吸気管59の開口部58に気密状態にて接続した。最後に、気体供給管15の気体供給口14と車両のテールパイプとを、樹脂製のホース37を用いて互いに接続した。
次に、エンジン50を作動させて、その回転数を2500rpmに維持した状態で5分間の暖機運転をしたのち、回転数を2000rpmに変更して維持した。なお、このエンジン50の作動により、吸気管59の内部は減圧状態となる。エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ570℃であった。
そして、エンジン50の回転数を2000rpmに維持した状態にて、洗浄液供給管15のバルブ30を開いて、洗浄液貯蔵容器12から洗浄液を、そして洗浄液供給管15の気体供給口14から車両の排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)を、開口部58を介して吸気管59の内部に供給した。この際に、圧力調節弁29を用いて洗浄液貯蔵容器12の内部の圧力を調節して、吸気管の内部に洗浄液を供給する速度を30mL/分に設定した。
このようにして、洗浄液と排気ガスとを、洗浄液の全量が吸気管59の内部に供給されるまで、すなわち約22分かけて減圧状態の吸気管の内部に継続的に供給して、エンジンの内面部品を洗浄した。また、エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ620℃であった。
最後に、洗浄液供給管15のバルブ30を閉じて洗浄液の供給を停止した状態で、エンジンの運転を5分間継続して、エンジン50の内部に残った洗浄液を排気ガスと共に排出させた。
[参考例1]
実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒式ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した車両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄を行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供給口に接続された樹脂製のホースを取り外して、気体供給口から吸気管の内部に大気中の空気(酸素濃度:20.9%)を供給したこと以外は実施例1と同じ条件にて行なった。エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ、実施例1の場合とほぼ同じ温度であった。また、エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ700℃であった。
[参考例2]
実施例1で用いたエンジンと同じV型六気筒式ガソリンエンジン(このエンジンを搭載した車両を実施例1とほぼ同じ距離にて走行させて内部に汚染物を堆積させたエンジン)の洗浄を行なった。洗浄は、洗浄液供給管の気体供給口に蓋をして、吸気管の内部に排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)を供給しなかったこと以外は実施例1と同じ条件にて行なった。エンジンの洗浄を行なう前に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ、実施例1の場合とほぼ同じ温度であった。また、エンジンを洗浄中に、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度を測定したところ540℃であった。
[洗浄性の評価方法]
(1)燃焼室の洗浄性の評価
洗浄前のエンジンの各々のシリンダに備えられた点火プラグを取り外し、点火プラグが取り付けられていた開口から工業用内視鏡をエンジンの燃焼室の内部に挿入して、各々のシリンダの燃焼室の内壁について、汚染物が堆積している面積(通常は燃焼室の内壁の全体に汚染物が堆積している)を確認する。そして洗浄後のエンジンについて、各々のシリンダの燃焼室の内壁に堆積していた汚染物がどの程度の面積の割合で除去されているか(以下、汚染物の除去率)を確認することにより、燃焼室の洗浄性の評価を行なった。
前記の洗浄性の評価は、以下の基準にて行なった。
AA:汚染物の除去率が90%以上である。
A:汚染物の除去率が50%以上、90%未満である。
B:汚染物の除去率が5%以上、50%未満である。
C:汚染物の除去率が5%未満である。
(2)吸気口の洗浄性
洗浄前のエンジンの吸気管の開口部から工業用内視鏡を吸気管内に挿入して、各々のシリンダの各吸気口から吸気弁までの間の内壁について、汚染物が堆積している面積(通常は内壁の全体に汚染物が堆積している)を確認する。そして洗浄後のエンジンについて、吸気口から吸気弁までの間の内壁に堆積していた汚染物がどの程度の面積の割合で除去されているか(汚染物の除去率)を確認することにより、吸気口の洗浄性の評価を行なった。洗浄性の評価は、燃焼室の洗浄性の場合と同じ基準にて行なった。
[洗浄性の評価結果]
実施例1、参考例1及び参考例2の各々について洗浄性を評価した結果を下記の表1に示す。なお、表1に記入したシリンダの番号は、図5に記入した六個のシリンダの各々に付した番号に対応する。
表1
────────────────────────────────────────
シリンダの番号
51 52 53 54 55 56
────────────────────────────────────────
燃焼室 実施例1 B B B A A AA
参考例1 B B B A A AA
参考例2 C C C C C AA
────────────────────────────────────────
吸気口 実施例1 AA AA AA AA AA AA
参考例1 AA AA AA AA AA AA
参考例2 B C B C B AA
────────────────────────────────────────
上記の実施例1及び参考例2の洗浄性の評価結果から、本発明に従う実施例1の洗浄方法は、前記のような簡単な作業によって実施することができ、そして吸気管の内部に洗浄液が微細な液滴の状態にて供給され、この洗浄液の微細な液滴が洗浄液と共に吸気管の内部に供給された排気ガス(酸素濃度が20体積%未満の気体)によって搬送されるため、洗浄液がエンジンの内面部品の広い範囲に到達し、エンジンの内面部品を良好に洗浄できることは明らかである。なお、本発明の洗浄方法により、エンジンの燃焼室の内部をより清浄に洗浄したい場合には、例えば、洗浄液貯蔵容器に予め多めに洗浄液を入れておき、吸気管の内部に洗浄液を供給する時間を長くして洗浄を行なえばよい。
また、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度は、参考例1のように吸気管の内部に空気を供給して洗浄を行なった場合には、洗浄を行なう前と較べて130℃上昇したのに対し、実施例1のように吸気管の内部に排気ガスを供給して洗浄を行なった場合には、洗浄を行なう前と較べて50℃しか上昇しなかった。このように、本発明に従ってエンジンの内面部品の洗浄を行う場合には、車両に搭載された排気ガス浄化装置内の触媒の温度上昇が抑制されることがわかる。
本発明の洗浄方法の実施に有利に用いることができる装置と、洗浄の対象であるガソリンエンジンとを模式的に示す図である。 図1に示す吸気管19のスロットルバルブ23の近傍の部位の拡大図である。 本発明の洗浄方法をエンジンが車両に搭載された状態で行なう場合の実施態様を示す図である。 本発明の洗浄方法をエンジンが車両に搭載された状態で行なう場合の別の実施態様を示す図である。 実施例1、参考例1及び参考例2にて洗浄の対象となるガソリンエンジンと、洗浄に用いる装置とを模式的に示す図である。
符号の説明
11 洗浄液
12 洗浄液貯蔵容器
13 洗浄液排出口
14 気体供給口
15 洗浄液供給管
16 スロットルバルブ装着部
17 吸気口
18 開口部
19 吸気管
20 排気管
21 ガソリンエンジン
22a 本管
22b 接続管
23 スロットルバルブ
24a スロットルプレート
24b スロットルプレート
26 フック
27 気体供給管
28 圧力計
29 圧力調節弁
30 バルブ
31 分岐管
32 燃焼室
33 車両
34 ボンネットフード
35 排気ガス浄化装置
36 テールパイプ
37 樹脂製のホース
38 フィルタ
39 脱臭装置
40 排気ガス排出装置
41 ダクト
42 ファン
50 ガソリンエンジン
51、52、53、54、55、56 シリンダー
51a 吸気口
51b 吸気弁
58 開口部
59 吸気管

Claims (5)

  1. 下記の工程からなる、ガソリンエンジンの内面部品の洗浄方法:
    (1)容器内部への外部からの気体の供給を可能にする気体供給管を配設し、さらに容器内部の底部近傍に洗浄液導入口を備え、容器外部側の先端に洗浄液排出口そして途中に気体供給口を備えた洗浄液供給管を配設した洗浄液貯蔵容器を用意し、その貯蔵容器の内部に洗浄液を洗浄液供給口の上方側にまで充填して洗浄液供給装置を構成する工程;
    (2)洗浄液供給装置の洗浄液供給管の洗浄液排出口を、ガソリンエンジンの吸気管のスロットルバルブ装着部より下流部に備えられている開口部もしくは開口部を有する支管のうちのいずれかの開口部に気密状態にて取り付ける工程;
    )上記エンジンを作動させることにより吸気管内を減圧状態にし、洗浄液貯蔵容器から洗浄液を洗浄液排出口を介して減圧状態の吸気管内に液滴状態にて継続的に供給すると同時に、洗浄液供給管の気体供給口から酸素濃度が20体積%未満の気体を吸気管に継続的に供給することにより、該液滴を該気体により搬送させてエンジンの内部に供給して、エンジンの内面部品に洗浄液を接触させることにより、該内面部品を洗浄する工程;
    )エンジンの内面部品に接触した洗浄液を、エンジンの排気ガスと共に排出させる工程
    そして
    (5)ガソリンエンジンの吸気管の開口部から洗浄液貯蔵容器の洗浄液供給管を取り外す工程。
  2. 開口部を有する支管が、キャニスターパージホース、ブレーキブースターホース、ブローバイホース、負圧計ホース、燃料圧力調整装置用負圧ホース、可変吸気バルブ作動用負圧ホース、エギゾーストガスリサーキュレーション作動用ホース、あるいはスワールコントロールバルブ作動用ホースである請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 吸気管内に、酸素濃度が20体積%未満の気体として、エンジンの排気管から排出された排気ガスの一部分を供給する請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 吸気管内に供給する排気ガスから、該排気ガスに含まれる微粒子をフィルタで除去する請求項3に記載の洗浄方法。
  5. エンジンを車両に搭載した状態にて実施する請求項1に記載の洗浄方法。
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