JP4881122B2 - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成形ドラムにおけるベルト成形面の改良に係わり、トレッドリングを高精度で効率よく形成しうるとともに、生タイヤ本体との接合精度を向上しうるタイヤの製造方法に関する。
図8に示すように、ラジアルタイヤにおける生タイヤaの形成工程では、ビードコアbにより両端部が係止されたカーカスプライc1を含む生タイヤ本体cを円筒状に形成し、この生タイヤ本体cを、前記ビードコアb、b間でトロイド状に膨出(シェーピング)させることにより、予めその半径方向外側に待機させたトレッドリングdの内周面と圧着せしめ、両者c、dを一体に接合することにより前記生タイヤaを形成している。
他方、前記トレッドリングdは、成形ドラムeを用い、その外周面であるベルト成形面e1上で、ベルトプライおよびトレッドゴム等を順次巻き重ねることにより形成される。なお図中の符号Gは、トレッドリング移送装置であり、前記成形ドラムe上に形成されたトレッドリングdを、その外周面を保持して受け取り、前記生タイヤ本体c上方の待機位置Pまで移送するとともに、該生タイヤ本体cとの接合が終了するまでトレッドリングdを保持する。
しかし、従来の成形ドラムeでは、前記ベルト成形面e1が直円筒状(ドラム軸芯を含む断面において直線状)をなすため、図9(A)に示すように、生タイヤaのトレッド部atは、タイヤ加硫金型Mのトレッド成形面Msの輪郭形状に比して平坦化する。その結果、トレッド中央側at1とトレッドショルダ側at2とで、加硫成型時のストレッチ量δが不均一となりユニフォミティーが低下するという問題がある。
特に近年、乗用車用タイヤにおいては、高速走行性能や騒音性能を高めることを主目的として、ベルトプライの外側に、高モジュラスのバンドコードをタイヤ周方向に螺旋状に巻回したバンドプライを形成している。このようなバンドプライは、コードの伸びが低いため、前記ストレッチ量δを低く設定する必要があるが、トレッド中央側at1で必要なストレッチ量δを確保したとき、トレッドショルダ側at2がトレッド成形面Msと加硫前に接触してしまう所謂マイナス・ストレッチが発生し、ベルトプライやバンドプライにコード乱れを生じさせるという問題がある。
又ベルト剛性の向上や耐久性の向上の観点から、図9(B)に示すように、複数枚のベルトプライfのうちの一枚をフォールドプライffとし、そのフォールド部ff1を半径方向最外側のベルトプライfの外面上にU字状に折り返したフォールド構造を採用することも行われている。しかし、このフォールド構造では、トレッドショルダ側at2でベルトの厚さが増すため、前記ストレッチ不足やマイナス・ストレッチが生じた場合には、フォールド部ff1上のトレッドゴム厚さが極端に減じる。その結果、接地圧が局部的に不均一化し、同図にドット模様で示すような偏摩耗jが顕著に発生する傾向となる。
そこで近年、このようなストレッチ量の均一化やマイナス・ストレッチの防止のために、図10に示すように、成形ドラムeのベルト成形面e1を、前記タイヤ加硫金型Mのトレッド成形面Msに近似させた単一円弧の凸曲面で形成した所謂プロファイルデッキが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−212278号公報
しかしこのような従来のプロファイルデッキでは、赤道C近辺も一様な円弧で湾曲しているため、この赤道C上でベルトプライfを正確に巻き付けることが難しく、例えばドラム軸芯に対して傾斜して巻き付けてしまうなど、巻き付け精度および巻き付け作業効率を損ねるという問題がある。又形成されたトレッドリングdの外面も一様な円弧で湾曲するため、前記トレッドリング移送装置Gにより保持する際、トレッドリングdが傾いて生タイヤ本体cとの間に位置ずれを招き、タイヤ精度を損ねるという問題も生じる。
そこで本発明は、前記プロファイルデッキの利点を活かしながら、ベルトプライやトレッドゴムの巻き付け精度および巻き付け作業効率を高めることができ、トレッドリングを高精度で効率よく形成しうるとともに、生タイヤ本体cとの接合精度を向上しうるタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、ベルトプライからなるベルトプライ環状体と、その外側に配されかつトレッドゴムからなるトレッドゴム環状体とを含みトレッドリング成形機を用いて形成されるトレッドリングを有するタイヤを製造するタイヤの製造方法であって、
前記トレッドリング成形機は、外周面に円筒状のベルト成形面を有する縮径可能な成形ドラムを具え、
前記ベルト成形面上に、複数枚のベルトプライを順次巻き付けることにより複数層の前記ベルトプライ環状体を形成するプライ環状体形成工程と、
このベルトプライ環状体の半径方向外側に、トレッドゴムを巻き付けてトレッドゴム環状体を形成するゴム環状体形成工程とを含むとともに、
前記ベルト成形面は、このベルト成形面のドラム軸芯を含む断面において、ドラム軸心方向中央の中央成形輪郭線と、その両外側の外側成形輪郭線とに区分され、かつ前記中央成形輪郭線のドラム軸心方向の長さL1は、前記ベルト成形面のドラム軸心方向の長さL0の15〜50%とし、
しかも前記中央成形輪郭線は、曲率半径R1が800mm〜∞の凸円弧又は直線からなる第1の輪郭線からなり、かつ前記外側成形輪郭線は、曲率半径R2が前記曲率半径R1よりも小かつ凸円弧の第2の輪郭線からなることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記第1の輪郭線は、直線であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記複数枚のベルトプライのうちの一枚のベルトプライは、そのドラム軸心方向にのびる本体部の両端部が、前記複数枚のベルトプライのうちで半径方向最外側に配される最外側ベルトプライの外面上にU字状に折り返されるフォールド部を形成するフォールドプライからなり、
しかも前記第2の輪郭線の曲率半径R2を700〜5000mmの範囲とするとともに、
前記フォールド部の先端における、該フォールド部の外面のドラム軸心からの高さDAを、ドラム軸心方向中央における、前記最外側ベルトプライの外面のドラム軸心からの高さD0よりも小としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記最外側ベルトプライと、前記フォールド部との間に、バンドプライが介在することを特徴としている。
本発明は、成形ドラムのベルト成形面を叙上の如く形成しているため、前述のプロファイルデッキと同様、加硫成型時のストレッチ量を均一化でき、ユニフォミティーを向上しうるとともに、トレッドショルダ側でのストレッチ不足やマイナス・ストレッチ等に起因する、ベルトプライやバンドプライのコード乱れ或いはトレッドゴム厚さの不均一化による偏摩耗を抑制することができる。
しかもベルト成形面のドラム軸心方向中央の中央成形輪郭線が、曲率半径R1が800mm〜∞の凸円弧又は直線からなるなど、その両外側の外側成形輪郭線に比して平坦であるため、ベルトプライやトレッドゴムの巻き付け精度および巻き付け作業効率を高めることができ、トレッドリングを高精度で効率よく形成しうるとともに、トレッドリングと生タイヤ本体との接合精度を向上しうる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は本発明のタイヤの製造方法によって製造されたタイヤの一例を示す断面図である。
前記タイヤ1は、本例では乗用車用の空気入りラジアルタイヤであって、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内方かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト層7とを具える。
前記カーカス6は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の角度で配列した1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るプライ主部6aの両端に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。そして該プライ主部6aとプライ折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびる断面三角形状のビード補強用のビードエーペックスゴム8を配置している。
前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35゜の角度で配列した複数枚、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bからなる。このベルトプライ7A、7Bは、半径方向内外で重置するとともに、各ベルトコードがプライ間相互で交差することによりベルト剛性を高め、トレッド部2の略全巾をタガ効果を有して強固に補強する。
本例では、複数枚のベルトプライのうちで半径方向最内側の最内側ベルトプライ7Aは、タイヤ軸方向にのびる本体部7A1の両端部が、前記複数枚のベルトプライのうちで半径方向最外側に配される最外側ベルトプライ7Bの外面上にU字状に折り返されるフォールド部7A2を形成するフォールドプライ10として形成される。これにより、ベルト端における剛性を高めて操縦安定性を向上させるとともに、ベルトプライのカットエンドを被覆保護し、ベルト端剥離を抑えて耐久性を向上させる。
又本例では、高速走行性能や騒音性能を高めることを主目的として、前記最外側ベルトプライ7Bの外側に、バンドコードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で螺旋状に巻回したバンドプライ9を形成している。このバンドプライ9は、前記最外側ベルトプライ7Bと、前記フォールド部7A2との間に介在し、ベルト端を拘束してトレッドショルダー部の外径成長、並びにその挙動を抑えて高速走行性能、および騒音性能を向上させる。なお前記バンドコードとして、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アラミド等の高モジュラスの有機繊維コードが好適に採用できる。
又前記ベルト層7の外側には、トレッド接地面TSをなすトレッドゴム12が配されている。
次に、本発明のタイヤの製造方法を説明する。このタイヤの製造方法では、従来と同様、未加硫の生タイヤ21を加硫金型内で加硫成形することにより、前記空気入りラジアルタイヤ1を形成する。又前記生タイヤ21も、図2に示すように、従来と同様、前記ビードコア5により両端部が係止されたカーカスプライ6Aを含む生タイヤ本体22を円筒状に形成し、この生タイヤ本体22を、前記ビードコア5、5間でトロイド状に膨出(シェーピング)させることにより、予めその半径方向外側に待機させたトレッドリング23の内周面と圧着せしめ、生タイヤ本体22とトレッドリング23とを一体に接合することにより形成される。
そして本発明では、前記トレッドリング23をトレッドリング成形機31を用いて形成するトレッドリング形成工程に特徴がある。このトレッドリング形成工程では、図3、4に示すように、成形ドラム30を有するトレッドリング成形機31を用い、
(1)前記成形ドラム30のベルト成形面30S上に、複数枚(本例では2枚)のベルトプライ7A、7Bを順次巻き付けることにより複数層(本例では2層)のベルトプライ環状体24を形成するプライ環状体形成工程(図3)と、
(2)このベルトプライ環状体24の半径方向外側に、トレッドゴム12を巻き付けてトレッドゴム環状体25を形成するゴム環状体形成工程と(図4)とを含む。
ここで、前記トレッドリング成形機31は、図5に略示するように、外周面に円筒状のベルト成形面30Sを有する縮径可能な成形ドラム30と、この成形ドラム30を回転駆動させる駆動装置(図示しない)とを少なくとも含んで構成される。又前記成形ドラム30は、周方向に分割された複数個のデッキセグメント32を具え、各デッキセグメント32は、リンク機構、シリンダ等を用いた周知の縮径手段33によって半径方向内外に移動可能に支持される。そして各デッキセグメント32が半径方向外方に前進した基準状態Z1において、各デッキセグメント32の外面が互いに協働して、円筒状のベルト成形面30Sを形成する。又この基準状態Z1から半径方向内方に後退する縮径状態Z2において、形成されたトレッドリング23を成形ドラム30から取り外すことができる。
次に、前記ベルト成形面30Sは、このベルト成形面30Sのドラム軸芯を含む断面(図6に示す)において、ドラム軸心方向中央の中央成形輪郭線S1と、その両外側の外側成形輪郭線S2とに区分される。このとき、前記中央成形輪郭線S1のドラム軸心方向の長さL1は、前記ベルト成形面30Sのドラム軸心方向の長さL0の15〜50%の範囲としている。
そして、前記中央成形輪郭線S1を、曲率半径R1が800mm〜∞の凸円弧又は直線からなる第1の輪郭線J1で形成するとともに、前記外側成形輪郭線S2を、曲率半径R2が前記第1の輪郭線J1の曲率半径R1よりも小な凸円弧の第2の輪郭線J2で形成している。本例では、前記第1の輪郭線J1が直線(R1=∞)である好ましい場合を例示しているが、前記ベルト成形面30Sの巾中心線CO上に中心を有する曲率半径R1が800mm以上の凸円弧であっても良い。又前記第2の輪郭線J2も、本例では、前記巾中心線CO上に中心を有する曲率半径R2の凸円弧からなり、従って、ベルト成形面30Sがなす輪郭線J0は、第1、第2の輪郭線J1、J2が交点Pで折れ曲がる屈曲線として形成される。
このように前記ベルト成形面30Sは、第1、第2の輪郭線J1、J2からなる凸状に形成されているため、従来的な単一円弧のプロファイルデッキと同様、トレッド中央側とトレッドショルダ側とで、加硫成型時のストレッチ量を均一化できユニフォミティーを向上させることができる。特に本例の如く、高モジュラスのバンドコードを用いてバンドプライ9を形成する場合、ストレッチ量を低く設定する必要があるが、その時、トレッドショルダ側でマイナス・ストレッチとなってベルトプライやバンドプライのコード乱れが発生するのを抑制することができる。さらに、ベルト層7にフォールドプライ10を採用した場合、加硫成型時のゴム流れによって、フォールド部7A2上のゴムが移動してゴム厚さが極端に減じ、接地圧が局部的に不均一化する傾向となるが、それを抑制することが可能となる。
そのために、前記第2の輪郭線J2の曲率半径R2を5000mm以下、さらには3000mm以下、さらには1500mm以下に設定するのが好ましい。しかし曲率半径R2が小さすぎると、ベルトプライを成形ドラムに巻付けた時に、ドラムの両端部でしわになりやすいという不利があり、従って曲率半径R2の下限値は700mm以上、さらには800mm以上、さらには900mm以上が好ましい。
特にフォールドプライ10を採用した場合、図7の如く、前記曲率半径R2を5000mm以下とし、前記フォールド部7A2の先端7Aeにおける、該フォールド部7A2の外面のドラム軸心からの高さDAを、ドラム軸心方向中央である前記巾中心線COにおける、前記最外側ベルトプライ7Bの外面のドラム軸心からの高さD0よりも小に設定するのが好ましい。これによって、前記フォールド部7A2上におけるゴム厚さの減少を効果的に抑えることができ、耐偏摩耗性の向上効果を高めることができる。
他方、前記ベルト成形面30Sでは、中央成形輪郭線S1が外側成形輪郭線S2に比して平坦な凸円弧又は直線で形成される。従って、前記ベルト成形面30S上で、ベルトプライ7A、7B、およびトレッドゴム12が傾いて巻き付けられるのを抑制することができ、巻き付け精度、および巻き付け作業効率を高めることが可能となる。又形成されるトレッドリング23の外面も中央側が平坦化するため、トレッドリング移送装置G(図8に示す)に保持される際に、傾くのを抑制でき、生タイヤ本体22との位置ずれを防ぎ、タイヤ精度を高めることもできる。
そのために、前記中央成形輪郭線S1の曲率半径R1を800mm以上、かつ前記曲率半径R2より大としている。前記曲率半径R1が800mm未満では、前記巻き付け精度や巻き付け作業効率等の向上効果が充分発揮されず、このような観点から曲率半径R1は1000mm以上、さらには1200mm以上が好ましく、特に R1=∞ 即ち中央成形輪郭線S1を直線とするのが最も好ましい。
なお中央成形輪郭線S1の前記長さL1が、ベルト成形面30Sの前記長さL0の15%未満では、前記巻き付け精度や巻き付け作業効率等の向上効果が充分発揮されない。逆に50%を越えると、トレッドショルダ側でストレッチ不足やマイナス・ストレッチが発生しやすく、ユニフォミティーの低下、コード乱れ、偏摩耗などを充分抑制することができなくなる。従って、前記長さL1の下限値は、前記長さL0の20%以上が好ましく、又上限値は40%以下が好ましい。
次に、本実施形態のプライ環状体形成工程では、図3の如く、ベルトプライ7Aを、いったん中央成形輪郭線S1上で一周巻き付けし、しかる後、その両側部分を外側成形輪郭線S2に押し付けることにより、ベルト成形面30Sに沿った一層目のベルトプライ環状体24Aを得る。これと同様、ベルトプライ7Bを、前記ベルトプライ環状体24A上で中央成形輪郭線S1に沿って一周巻き付けし、しかる後、その両側部分をベルトプライ環状体24Aを介して外側成形輪郭線S2に押し付ける。これにより二層目のベルトプライ環状体24Bを得る。このように一層毎に、ベルト成形面30Sに沿ったベルトプライ環状体24A、24Bを順次形成していくため、外側成形輪郭線S2に押し付けする際のベルトコードの配列乱れを防止することができる。なお二層目のベルトプライ環状体24Bを形成した後、その外面上にバンドプライ9を形成し、しかる後一層目のベルトプライ環状体24Aの両端部をU字に折り返してフォールド部7A2を形成する。
又ゴム環状体形成工程では、図4の如く、一層目、二層目のベルトプライ環状体24A、24Bからなるベルトプライ環状体24上で、トレッドゴム12を中央成形輪郭線S1に沿って一周巻き付けした後、その両側部分をベルトプライ環状体24を介して外側成形輪郭線S2に押し付けし、ベルト成形面30Sに沿ったトレッドゴム環状体25を形成する。
なおベルト成形面30Sの前記輪郭線J0として、本例の如く、第1、第2の輪郭線J1、J2が屈曲して交わる屈曲線であっても良く、又第2の輪郭線J2が第1の輪郭線J1に内接する滑らかな凸曲線で形成することもできる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、乗用車用タイヤ以外にも、重荷重用タイヤ、或いは自動二輪車用タイヤなど、他のカテゴリのタイヤの製造にも好適に採用しうる。
(1)本発明の製造方法に従い、図1に示す構造をなすタイヤサイズ330/710R18のレース用ラジアルタイヤを、表1の仕様で製造し、そのときのタイヤの成形精度、生産性、および耐偏摩耗性についてテストした。
ベルト層は、フォールド構造をなし、ベルトコードとして1100dtexのアラミド繊維コードを採用した。ベルトプライの厚さは1.0mm。又バンド層は、エッジバンドプライであり、バンドコードとして1670dtexのアラミド繊維コードを採用した。バンドプライの厚さは0.85mm。なお表1において符号Wは、フォールド部のドラム軸心方向の巾を意味する。
<タイヤの成形精度>
加硫後のタイヤをJASO C607ユニフォミティ測定方法に準拠し、タイヤのラテラルランアウトを計測した。そして、その結果を、◎(非常に良い)、○(良い)、△(普通)、×(悪い)の4段階で評価した。
<生産性>
単位時間当たりの生タイヤの成形本数平均により、◎(非常に良い)、○(良い)、△(普通)、×(悪い)の4段階で評価した。
<耐偏摩耗性>
試供タイヤをリム(13JJ)、内圧(200kPa)にて、車両(国産車ベースのレース車両)の全輪に装着して、乾燥舗装路のレーシングサーキットを約200km走行し、偏摩耗の発生状況を目視検査により、◎(非常に良い)、○(良い)、△(普通)、×(悪い)の4段階で評価した。
Figure 0004881122
表の如く、実施例のタイヤは、成形精度と生産性とを両立して高めうるのが確認できる。又特にフォールド構造においては、DA<D0とした場合には、耐偏摩耗性を向上しうるのが確認できる
(2)本発明の製造方法に従い、図1のタイヤ構造において、ベルト層のフォールド部を排除した乗用車用ラジアルタイヤ(タイヤサイズ245/40R18)を、表2の仕様で製造し、そのときのタイヤの成形精度、生産性、および耐偏摩耗性についてテストした。
ベルト層は、ベルトコードとしてコード構成1×3/0.59のスチールコードを採用した。ベルトプライの厚さは1.10mm、コード配列密度40本/5cm。又バンド層は、エッジバンドプライであり、バンドコードとして1400dtexのナイロン繊維コードを採用した。バンドプライの厚さは0.75mm。
Figure 0004881122
表の如く、実施例のタイヤは、成形精度、生産性、耐偏摩耗性をそれぞれ向上しうるのが確認できる。
本発明のタイヤの製造方法によって製造されたタイヤの一実施例を示す断面図である。 生タイヤの形成工程を説明する図面である。 トレッドリングを形成する際のプライ環状体形成工程を説明する図面である。 トレッドリングを形成する際のゴム環状体形成工程を説明する図面である。 成形ドラムをドラム軸心と直交する断面で切断した周方向断面図である。 成形ドラムを、ドラム軸芯を含む断面で切断した子午断面である。 フォールド部の先端の高さDAを説明する図面である。 生タイヤ形成工程の背景技術を説明する図面である。 (A)、(B)は従来の問題点を説明する図面である。 成形ドラムの他の例を説明する断面図である。
符号の説明
7A1 本体部
7A2 フォールド部
7B 最外側ベルトプライ
9A バンドプライ
10 フォールドプライ
12 トレッドゴム
22 トレッドリング
24 ベルトプライ環状体
25 トレッドゴム環状体
30 成形ドラム
30S ベルト成形面
31 トレッドリング成形機
J1 第1の輪郭線
J2 第2の輪郭線
S1 中央成形輪郭線
S2 外側成形輪郭線

Claims (4)

  1. ベルトプライからなるベルトプライ環状体と、その外側に配されかつトレッドゴムからなるトレッドゴム環状体とを含みトレッドリング成形機を用いて形成されるトレッドリングを有するタイヤの製造方法であって、
    前記トレッドリング成形機は、外周面に円筒状のベルト成形面を有する縮径可能な成形ドラムを具え、
    前記ベルト成形面上に、複数枚のベルトプライを順次巻き付けることにより複数層の前記ベルトプライ環状体を形成するプライ環状体形成工程と、
    このベルトプライ環状体の半径方向外側に、トレッドゴムを巻き付けてトレッドゴム環状体を形成するゴム環状体形成工程とを含むとともに、
    前記ベルト成形面は、このベルト成形面のドラム軸芯を含む断面において、ドラム軸心方向中央の中央成形輪郭線と、その両外側の外側成形輪郭線とに区分され、かつ前記中央成形輪郭線のドラム軸心方向の長さL1は、前記ベルト成形面のドラム軸心方向の長さL0の15〜50%とし、
    しかも前記中央成形輪郭線は、曲率半径R1が800mm〜∞の凸円弧又は直線からなる第1の輪郭線からなり、かつ前記外側成形輪郭線は、曲率半径R2が前記曲率半径R1よりも小かつ凸円弧の第2の輪郭線からなることを特徴とするタイヤの製造方法。
  2. 前記第1の輪郭線は、直線であることを特徴とする請求項1記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記複数枚のベルトプライのうちの一枚のベルトプライは、そのドラム軸心方向にのびる本体部の両端部が、前記複数枚のベルトプライのうちで半径方向最外側に配される最外側ベルトプライの外面上にU字状に折り返されるフォールド部を形成するフォールドプライからなり、
    しかも前記第2の輪郭線の曲率半径R2を700〜5000mmの範囲とするとともに、
    前記フォールド部の先端における、該フォールド部の外面のドラム軸心からの高さDAを、ドラム軸心方向中央における、前記最外側ベルトプライの外面のドラム軸心からの高さD0よりも小としたことを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記最外側ベルトプライと、前記フォールド部との間に、バンドプライが介在することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のタイヤの製造方法。
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