JP4880074B2 - 地下外壁構造 - Google Patents

地下外壁構造 Download PDF

Info

Publication number
JP4880074B2
JP4880074B2 JP2010550451A JP2010550451A JP4880074B2 JP 4880074 B2 JP4880074 B2 JP 4880074B2 JP 2010550451 A JP2010550451 A JP 2010550451A JP 2010550451 A JP2010550451 A JP 2010550451A JP 4880074 B2 JP4880074 B2 JP 4880074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
pair
sheet pile
panel
restraining means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010550451A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010092793A1 (ja
Inventor
俊彦 坂本
裕章 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2010550451A priority Critical patent/JP4880074B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4880074B2 publication Critical patent/JP4880074B2/ja
Publication of JPWO2010092793A1 publication Critical patent/JPWO2010092793A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D5/00Bulkheads, piles, or other structural elements specially adapted to foundation engineering
    • E02D5/02Sheet piles or sheet pile bulkheads
    • E02D5/03Prefabricated parts, e.g. composite sheet piles
    • E02D5/04Prefabricated parts, e.g. composite sheet piles made of steel

Description

本発明は、地下外壁構造に関する。本発明は特に、鋼矢板からなる壁本体と、この壁本体の一側面に設けられるパネル本体とを備えた地下外壁構造に関する。
本願は、2009年2月10日に、日本に出願された特願2009−028767号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、建築物などの地下外壁としては、鉄筋コンクリート造の地下外壁(以下、RC壁と呼ぶ)が多用されている。このようなRC壁を構築する手順としては、親杭横矢板やソイルセメント壁等の地中連続壁による仮設土留めを用いて地下掘削を行い、その後、掘削した仮設土留めの内側にRC壁を構築する工法が一般的である。このような地下外壁の施工方法において、仮設土留め材は、地下外壁の構造体として見込まれておらず、RC壁の構築後に引き抜かれるかあるいは埋め殺される。従って、施工コストの増加や工期の長期化につながってしまうという不都合がある。
このような不都合を改善するために、仮設土留め材とRC壁とを一体化した合成構造によって、仮設土留め材を地下外壁の構造体として利用する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載の地下壁構造では、仮設土留めであるソイルセメント壁内に埋設される芯材であるH形鋼のフランジに頭付きスタッドを取り付け、この頭付きスタッドを埋め込むようにして後打ちのRC壁を構築することで、H形鋼とRC壁とが連結される。このように仮設土留め材の芯材とRC壁とを連結することで、土圧や水圧などの地下外壁の面外から作用する外力に対し、芯材およびRC壁が一体的に抵抗することができる。即ち、芯材によってRC壁を補強することができ、仮設土留め材の芯材を地下外壁の構造体の一部として利用できる。
また、特許文献2に記載の技術は、仮設土留め材の一つである鋼矢板とRC壁とを一体化した合成構造に関する技術である。この合成構造においては、鋼矢板に固定した孔あき鋼板ジベルを介してRC壁と鋼矢板とが連結される。このように、鋼矢板を地下外壁の構造体として利用することで、RC壁の構築後に鋼矢板を引き抜く必要がなくなる。また、鋼矢板による補強分だけRC壁の躯体数量の低減が見込める。従って、施工コスト削減や工期短縮を図ることができる。
日本国特許第3578210号公報 日本国特許第3614087号公報
特許文献1、2に記載された従来の合成構造の地下外壁において、仮設土留めを構成する芯材や鋼矢板は、面外方向に作用する荷重に対してRC壁の補強材として抵抗することが可能であるものの、地震時の面内荷重に対して抵抗することはできない。このため、地震時の面内荷重に対して抵抗するためにはRC壁が必須であり、従来の地下外壁構造としては、仮設土留めを用いて地下掘削を行った後にRC壁を構築することから、大幅な施工コスト削減や工期短縮を期待することができない。
一方、大幅なコスト削減や工期短縮を行うためには、従来の地下外壁構造においてRC壁を構築せずに、鋼矢板単独で地下外壁を構成することも考えられる。しかしながら、この場合には、鋼矢板同士の連結部(継手部)が長手方向(上下方向)に拘束されていないため、地震時の面内荷重に対してせん断力を十分伝達できず、鋼矢板単独で構成した地下外壁を耐震壁として利用することができない。
ここで、鋼矢板の連結部におけるせん断耐力を向上させる方法として、例えば、連結部を直接溶接する方法や、連結部に丸棒を噛ませて溶接する方法などが考えられる。しかし、鋼矢板の連結部を直接溶接する方法では、連結部の嵌合状況に応じて溶接を行う間隙部の大きさが異なる。従って、高度な喉厚管理や強度管理を必要とするため、実施工への適用が困難であるという問題がある。また、隣り合う鋼矢板の継手部の現場溶接の精度は溶接者の技術に強く依存するため品質管理が難しく、地震等に対する安全性は不十分である。
本発明の目的は、地震時の面内荷重に対して抵抗するためのRC壁を必要とせず、鋼矢板単独で地下外壁を構築できるように施工・強度管理が容易な継手拘束手段を用いて、耐震壁としての機能を持たせた地下外壁構造を提供すること及び大幅なコスト削減が実現できる地下外壁構造を提供することにある。
本発明は、上述の課題を解決するために以下の手段を採用した。
(1)本発明の一態様は、それぞれの側端縁に設けられる継手部で互いに連結され、地盤に埋め込まれて地盤側と地下室空間側とを区画する複数の鋼矢板と;前記継手部を跨ぐ位置にそれぞれ設けられる一対の鋼矢板側拘束手段と;前記地下室空間側に設けられるパネル部材と;前記パネル部材に設けられるパネル側拘束手段と;を備える地下外壁構造である。前記一対の鋼矢板側拘束手段に渡って前記パネル側拘束手段が固定され、前記パネル側拘束手段を介して隣り合う前記鋼矢板の前記一対の鋼矢板側拘束手段同士が連結されることにより、前記パネル側拘束手段と前記一対の鋼矢板側拘束手段とが、前記鋼矢板の埋め込み方向への相対移動を拘束するように接続される。
(2)上記(1)に記載の地下壁構造では、前記複数の鋼矢板が、前記地下室空間側に配置される第1フランジと;前記第1フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;前記一対のウェブの先端縁から前記第1フランジと平行かつ外方に延び、前記地盤側に配置される一対の第2フランジと;を備え、前記一対の第2フランジの先端縁に一対の前記継手部が設けられるハット形鋼矢板であり、前記一対の第2フランジのそれぞれにおける前記地下室空間側に臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段のひとつが設けられても良い。
(3)上記(1)に記載の地下壁構造では、前記複数の鋼矢板は、前記地盤側に配置される第1フランジと;前記第1フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;前記一対のウェブの先端縁から前記第1フランジと平行かつ外方に延び、前記地下室空間側に配置される一対の第2フランジと;を備え、前記一対の第2フランジの先端縁に一対の前記継手部が設けられるハット形鋼矢板であり、前記一対の第2フランジそれぞれにおける前記地下室空間側に臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段のひとつが設けられても良い。
(4)上記(1)に記載の地下壁構造では、前記複数の鋼矢板は、フランジと;前記フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;を備え、前記一対のウェブの先端縁に一対の前記継手部が設けられる第1のU形鋼矢板と第2のU形鋼矢板であり、前記フランジが前記地盤側に配置される前記第1のU形鋼矢板と、前記フランジが前記地下室空間側に配置される前記第2鋼矢板とが交互に配置され、前記第1のU形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の前記各ウェブにおける前記地下室空間側を臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段が設けられても良い。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の地下壁構造では、前記パネル側拘束手段は、前記パネル部材に固定される固定部と;前記固定部から前記地盤側に向かって突出する突出部と;を含み、前記突出部が前記一対の鋼矢板側拘束手段に接続されても良い。
(6)上記(5)に記載の地下壁構造では、前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記鋼矢板から前記地下室空間側に向かって突出する板状部を有し、前記板状部と前記パネル側拘束手段の前記突出部とが固着具を介して固定されても良い。
(7)上記(6)に記載の地下壁構造では、前記固着具は、前記一対の鋼矢板側拘束手段の前記板状部と前記パネル側拘束手段の前記突出部とを貫通するボルトと;前記ボルトに螺合するナットと;を含み、前記板状部と前記突出部との少なくとも一方には、前記ボルトの位置を調節可能な大径孔が設けられても良い。
(8)上記(5)に記載の地下壁構造では、前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記鋼矢板から前記地下室空間側に向かって突出し、前記鋼矢板の埋め込み方向に互いに離間して対向するように設けられる一対の嵌合片部を含み、前記一対の嵌合片部の間に前記パネル側拘束手段の前記突出部が挿入されても良い。
(9)上記(8)に記載の地下壁構造では、前記一対の嵌合片部における対向面には、前記地下室空間側に向かって幅が広がるように傾斜面が形成され、前記パネル側拘束手段の前記突出部の先端には、前記一対の嵌合片部の前記傾斜面に摺接可能な摺接面が形成されても良い。
(10)上記(5)に記載の地下壁構造では、前記パネル側拘束手段の前記固定部は、前記パネル部材における前記地下室空間側を臨む面から前記パネル部材に貫通する固着具によって前記パネル部材に固定されても良い。
(11)上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の地下壁構造では、前記パネル側拘束手段は、前記パネル部材における前記地盤側を臨む面に固定される補強板を有し、前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記パネル部材および前記補強板を、前記パネル部材における前記地下室空間側を臨む面から貫通するとともに前記鋼矢板に接合される一対の固着具を含んでも良い。
(12)上記(11)に記載の地下壁構造では、前記一対の固着具は、前記パネル部材および前記補強板を貫通する一対のボルトと;前記継手部を跨ぐ位置に固定されて前記ボルトに螺合する一対のナットと;を含んでも良い。
(13)上記(1)〜(12)のいずれか1項に記載の地下壁構造は、前記鋼矢板に対して前記パネル部材を固定する固定手段を更に備えても良い。
(14)上記(1)〜(13)のいずれか1項に記載の地下壁構造では、前記パネル部材は、前記地下室空間側に臨む面が壁面仕上げ材として機能する修景パネル部材であっても良い。
上記(1)〜(5)に記載の構成によれば、隣り合う鋼矢板の継手部における長手方向(鋼矢板の埋め込み方向)の相対変形、つまり鋼矢板同士のせん断変形を拘束することができる。従って、複数の鋼矢板を連結した壁本体が、その面内せん断力に対して十分抵抗できるようになり、壁本体を耐震壁として機能させることができる。これにより、従来のようなRC壁を鋼矢板からなる壁本体の内側(空間側)に構築しなくてもよくなり、RC壁の構築に要するコストや工期を大幅に削減することが可能となる。
そして、壁本体の内側に後付けで取り付けるパネル部材にパネル側拘束手段を設けたことで、パネル部材の取り付け施工と同時か並行して鋼矢板側拘束手段との接続作業を実施することができ、鋼矢板の継手部を溶接するような別工程の作業が不要になるので、この点でも工期短縮を図ることができ、さらなる施工コストの低減が実現できる。また、鋼矢板の凹み部分を有効利用して鋼矢板側拘束手段とパネル側拘束手段とを接続することにより、壁本体とパネル部材とを合わせた壁全体の厚さ寸法を小さくすることができる。
上記(6)に記載の構成によれば、鋼矢板に板状部を設け、この板状部とパネル側拘束手段の突出部とを固着具で固定することで、固定作業を容易かつ迅速に実施することができる。この際、板状部としては、鋼矢板打設後に前面側の土を掘削して鋼矢板を露出させてから、その表面に溶接等により固定されることが好ましく、このように板状部を後付け固定することで、鋼矢板打設時の抵抗増加を防止できるとともに、鋼矢板自体の施工誤差を吸収して板状部を所定の位置に取り付けることができる。
上記(7)に記載の構成によれば、鋼矢板側拘束手段の板状部とパネル側拘束手段の突出部とをボルト、ナットを用いて固定するとともに、板状部や突出部に大径孔を設けておくことで、パネル側拘束手段を位置調整しつつ鋼矢板側拘束手段に固定することができ、鋼矢板自体の施工誤差を吸収してパネル部材を所定の取付位置に容易に設置することができる。
上記(8)に記載の構成によれば、鋼矢板側拘束手段の嵌合片部にパネル側拘束手段の突出部を挿入することで、パネル側拘束手段と鋼矢板側拘束手段との上下移動が拘束されるので、パネル部材の背面側における固着作業が不要にでき、前面側からパネル部材を鋼矢板に向かって設置するだけの簡単な作業で鋼矢板同士のせん断変形を拘束することができる。
上記(9)に記載の構成によれば、嵌合片部の傾斜面に摺接面を摺接させながら突出部を挿入することで、施工誤差を吸収するためのクリアランスを必要とせず、所定の嵌合位置においてパネル側拘束手段と鋼矢板側拘束手段とを接続することができる。
上記(10)に記載の構成によれば、パネル側拘束手段の固定部がパネル部材に固着具で固定されていることで、固着具を外してパネル部材から取り外した状態のパネル側拘束手段を鋼矢板側拘束手段に接続してから、このパネル側拘束手段とパネル部材とを前面側からの固着具で固定することができ、パネル部材と鋼矢板との狭い隙間に手や工具を差し入れて作業する必要がなくなることから、作業性を向上させることができる。
上記(11)に記載の構成によれば、パネル部材に固定した補強板でパネル側拘束手段を構成するとともに、補強板を貫通する固着具で鋼矢板側拘束手段を構成することで、補強板を貫通させた一対の固着具を隣り合う鋼矢板に接合するだけで、鋼矢板同士のせん断変形を拘束することができる。従って、パネル側拘束手段と鋼矢板側拘束手段との接続作業をパネル部材の前面側から実施することができるとともに、この接続作業とパネル部材自体の固定作業とを同時に実施することもでき、作業性を格段に向上させることができる。
上記(12)に記載の構成によれば、鋼矢板にナットを固定しておき、パネル部材および補強板を前面側から貫通させたボルトをナットに螺号させることで、固定作業を迅速かつ確実に実施することができる。この際、ナットとしては、鋼矢板打設後に前面側の土を掘削して鋼矢板を露出させてから、その表面に溶接等により固定されることが好ましく、このようにナットを後付け固定することで、鋼矢板打設時の抵抗増加を防止できるとともに、鋼矢板自体の施工誤差を吸収してナットを所定の位置に取り付けることができる。
上記(13)に記載の構成によれば、前記パネル側拘束手段および鋼矢板側拘束手段とは別に固定手段を設けることで、鋼矢板に対してパネル部材を確実かつ容易に固定することができる。このような固定手段としては、隣り合う鋼矢板の継手部とは異なる位置に設けられることが好ましく、例えば、鋼矢板における前面側に位置するフランジとパネル部材とを連結するように設けられていることが好ましい。
上記(14)に記載の構成によれば、パネル部材を修景パネル部材で構成する、すなわち、パネル部材自体は耐震壁などの構造体として機能せずに、前面側の意匠仕上げ材として設けられたものであったとしても、前述のように、鋼矢板からなる壁本体が耐震壁として機能することから、パネル部材自体の構造や取付構造が簡素化できてさらにコスト低減を図ることができる。
以上のような本発明の地下外壁構造によれば、主に美観を向上させることを目的として用いられるパネル部材の設置と同時に、鋼矢板の連結部におけるせん断変形を拘束することが可能となるため、地震時に面内荷重を負担するRC壁を構築する必要がなくなり、鋼矢板単独で地下外壁を構築できるようになる。また、RC壁の構築に要する施工コストや工期を大幅に削減することができ、低コスト化および短工期化が実現できる。
本発明の第1実施形態に係る地下外壁を示す横断面図である。 前記地下外壁を示す正面図である。 前記地下外壁を示す縦断面図である。 前記地下外壁の壁本体を示す斜視図である。 前記地下外壁の施工手順を示す断面図である。 前記地下外壁の施工手順を示す断面図である。 図5A、図5Bに続く施工手順を示す断面図である。 図5A、図5Bに続く施工手順を示す断面図である。 前記地下外壁の変形例を示す縦断面図である。 前記地下外壁の変形例を示す縦断面図である。 前記地下外壁の変形例を示す縦断面図である。 前記地下外壁の変形例を示す縦断面図である。 第2実施形態の地下外壁を示す横断面図である。 同地下外壁を示す正面図である。 同地下外壁を示す縦断面図である。 前記地下外壁の壁本体を示す斜視図である。 前記地下外壁の一部を拡大して示す縦断面図である。 図10Aに示される拡大部について、変形例を示す図である。 前記地下外壁の他の一部を拡大して示す縦断面図である。 図11Aに示される拡大部について、変形例を示す図である。 第3実施形態の地下外壁を示す横断面図である。 同地下外壁を示す正面図である。 同地下外壁を示す縦断面図である。 第4実施形態の地下外壁を示す横断面図、正面図および縦断面図である。 同地下外壁を示す正面図である。 同地下外壁を示す縦断面図である。 前記地下外壁の壁本体を示す斜視図である。 前記地下外壁の変形例を示す斜視図である。 前記地下外壁の変形例を示す断面図である。 前記地下外壁の変形例を示す断面図である。 第5実施形態の地下外壁を示す横断面図、正面図および縦断面図である。 同地下外壁を示す正面図である。 同地下外壁を示す縦断面図である。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、本発明において、鋼矢板等の長手方向又は上下方向は、特に説明が無い限り、鋼矢板が地盤に埋め込まれる方向を指す。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る地下外壁1を示す横断面図である。図2は、地下外壁1を地下室側から見た正面図である。図3は、地下外壁1を示す縦断面図であり、図1のIII−III線に沿って得られる断面図である。
図1〜図3において、地下外壁1は、前面側の空間である地下室空間S(パネル側空間)と背面側の背面地盤G(鋼矢板側空間)とを区画する壁構造である。この地下外壁1は、地盤G中に打ち込まれる複数の鋼矢板2からなる壁本体3と、この壁本体3の一側面である地下室空間S側の側面に設けられるパネル体4とを有する。
本実施形態において、鋼矢板2は、熱間圧延で製造され、断面中央に位置する第1フランジ21と、この第1フランジ21の両側端縁に連設される一対のウェブ22と、これら一対のウェブ22の先端縁から第1フランジ21と平行かつ外方に延びる一対の第2フランジ23と、これら一対の第2フランジ23の先端縁に設けられる一対の継手部24とを有したハット形鋼矢板である。これらの鋼矢板2は、それぞれ第1フランジ21が地下室空間S側でパネル体4に沿って設けられ、第2フランジ23が地盤G側に位置して設けられる。そして、パネル体4に対して地盤G側に離れて位置する継手部24同士を嵌合させることで、隣り合う鋼矢板2同士が連結され、これにより壁本体3が連続的に形成される。
パネル体4は、プレキャストコンクリート(PCa)製の板材であるパネル本体41を有する。このパネル体4は、鋼矢板2を地盤Gに打設して地下室空間S側の地盤を掘削した後に、地下室空間S側から鋼矢板2に取り付けられる。このパネル体4は、その地下室空間S側の表面が地下室における仕上げ面とされ、つまり壁面仕上げ材として機能するいわゆる修景パネルであって、鋼矢板2を覆い隠すことで地下室空間S側からの良好な意匠性が確保できる。なお、パネル体4は、地下外壁1において構造体として機能する必要がなく、単なる壁面仕上げ材として機能すれば十分である。このため、パネル体4同士が接合されていなくてもよい。また、パネル本体41の強度としても、通常使用時や地震時等に破損したり脱落したりしない程度のものであればよい。このため、パネル本体41としては、PCa製のものに限らず、ALCなどのセメント系の成形版や木製パネル、樹脂製パネルなど、適宜な材質のものが利用可能である。
以上の鋼矢板2とパネル体4とは、鋼矢板2側に設けられる鋼矢板側拘束手段としての一対の板状連結材(板状部)5と、パネル体4側に設けられるパネル側拘束手段としてのアングル状連結材6とで互いに連結されている。一対の板状連結材5は、図4にも示すように、隣り合う鋼矢板2における継手部24を跨ぐ位置である第2フランジ23に固定され、これらの第2フランジ23から地下室空間S側に突出して設けられている。これらの板状連結材5は、ピース状の鋼板からなり、地下室空間S側の地盤を掘削してから後付けで第2フランジ23に溶接固定される。また、板状連結材5には、アングル状連結材6との固着具であるボルト53を挿通させるボルト孔51が形成されている。そして、ボルト孔51は、板状連結材5の突出方向に沿って長く形成された長孔(大径孔)であるため、板状連結材5に対してアングル状連結材6およびパネル体4が位置調節できる。
アングル状連結材6は、パネル本体41に固定される固定部61と、この固定部61から鋼矢板2および地盤G側に向かって突出する突出部62とを有して断面L字形に形成された山形鋼である。そして、アングル状連結材6は、固定部61が固着具であるボルト63およびナット64を介してパネル本体41に固定され、突出部62が各々一対のボルト53およびナット54を介して一対の板状連結材5に連結されている。このようなアングル状連結材6は、図5Aに示すように、固定部61をパネル本体41に固定しない状態で、つまりパネル体4と別体の状態で、板状連結材5に連結される。尚、固定部61の背面側には、予めナット64が溶接固定されている。そして、図5Bに示すように、板状連結材5のボルト孔51に沿ってアングル状連結材6を位置調節し、所定位置に位置決めしてから、ボルト53およびナット54を締め付けることで、突出部62が板状連結材5に固定されるようになっている。
以上のようにアングル状連結材6を板状連結材5に固定してから、図6Aに示すように、パネル体4のパネル本体41を地下室空間S側から設置する。このパネル本体41には、ボルト63を挿通させる貫通孔42と、ボルト63の頭を収容する凹み部43が予め形成されている。そして、図6Bに示すように、地下室空間S側から貫通孔42に挿通したボルト63をナット64に螺合することで、パネル本体41とアングル状連結材6の固定部61とが固定される。この際、ボルト63の頭が凹み部43に収容され、地下室空間S側に突出しないようになっている。以上のようにしてパネル体4がアングル状連結材6および板状連結材5を介して鋼矢板2に取り付けられると同時に、アングル状連結材6を介して隣り合う鋼矢板2の一対の板状連結材5同士が連結され、アングル状連結材6によって一対の板状連結材5の相対移動が拘束される。
なお、本実施形態において、鋼矢板側拘束手段である板状連結材5およびパネル側拘束手段であるアングル状連結材6の構成は、前述のものに限らず、以下の図7A〜図7Dに示す構成が採用可能である。
図7Aにおいて、アングル状連結材6は、固定部61の上端から突出部62が突出して断面逆L字形に形成されている。
図7Bにおいて、アングル状連結材6は、上下(長手方向)一対の固定部61の中央から突出部62が突出して断面T字形に形成され、上下の固定部61がそれぞれボルト53およびナット54でパネル本体41に固定されている。
図7Cにおいて、アングル状連結材6は、固定部61と突出部62とをつなぐ補強リブ65を有して形成されている。
図7Dにおいて、板状連結材5は、鋼矢板2の第2フランジ23に接合される補強リブ55を有して形成されている。
以上のような本実施形態の地下外壁1によれば、以下の作用、効果が得られる。
すなわち、本実施形態の地下外壁1では、隣り合う鋼矢板2における継手部24を跨ぐ位置に固定した一対の板状連結材5に渡ってアングル状連結材6の突出部62を固定したことで、隣り合う鋼矢板2同士が上下方向(長手方向)にずれるようなせん断変形が拘束される。このため、連結した複数の鋼矢板2からなる壁本体3を耐震壁として機能させることができる。従って、壁本体3を仮設の土留めとしてではなく、本設の壁構造体として利用できるため、従来のようなRC壁を構築する必要がない。結果として、施工コストを大幅に低減させることができるとともに、RC壁を構築するための工期や仮設土留めを引き抜くための工期が不要にできることから、地下構築に要する工期を大幅に短縮化することができる。
また、施工手順として、鋼矢板2を地盤Gに打設して地下室空間S側の地盤を掘削した後に、地下室空間S側から鋼矢板2に後付けで板状連結材5を固定してから、この板状連結材5にボルト53およびナット54でアングル状連結材6を固定し、その後にアングル状連結材6にボルト63をナット64でパネル体4のパネル本体41を固定する手順が採用できる。従って、各部材を地下室空間S側から設置することができ、取り付け作業の作業性を向上させることができる。
また、鋼矢板2における地盤G側に位置する第2フランジ23に板状連結材5が固定され、アングル状連結材6の突出部62が地盤G側に延びて設けられていることで、これらの板状連結材5およびアングル状連結材6を、鋼矢板2の第1フランジ21よりも地盤G側に凹んだ部分を利用して連結することができる。従って、パネル体4を鋼矢板2の第1フランジ21に沿って設置できるので、地下外壁1全体の厚さ寸法が小さくでき、地下室空間Sを拡大して有効利用することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の地下外壁1Aを図8A〜図11Bに基づいて説明する。
図8A〜図8Cは、第2実施形態に係る地下外壁1Aを示す横断面図、正面図および縦断面図である。図9は、地下外壁1Aの壁本体3を示す斜視図である。
地下外壁1Aは、前記第1実施形態に係る地下外壁1と比較して鋼矢板側拘束手段およびパネル側拘束手段の構成が相違する。また、この地下外壁1Aは、パネル側拘束手段および鋼矢板側拘束手段に加えて、鋼矢板2に対してパネル本体41を固定する固定手段7が設けられている点で前記地下街壁1と相違する。以下、これらの相違点について詳しく説明する。
固定手段7は、パネル本体41を貫通するボルト71と、鋼矢板2の第1フランジ21に固定されてボルト71に螺合するナット72とを有する。この固定手段7では、図10Aにも示すように、地下室空間S側の地盤を掘削した後に第1フランジ21にナット72を溶接固定し、パネル本体41の貫通孔42を地下室空間S側から貫通したボルト71をナット72に螺合することで、パネル本体41が鋼矢板2に固定される。また、図10Bに示すように、パネル本体41の背面側にナット72を収容する凹み部44を形成しておけば、パネル本体41を鋼矢板2の第1フランジ21に近接させて固定できる。
また、本実施形態における鋼矢板側拘束手段は、鋼矢板2の第2フランジ23からパネル体4側に向かって突出するとともに上下に対向する一組の嵌合片部8を有して構成されている。そして、一組の嵌合片部8は、隣り合う鋼矢板2における継手部24を跨ぐ位置の第2フランジ23にそれぞれ固定されており、これら一組の嵌合片部8が一対で設けられることで鋼矢板側拘束手段が構成されている。一方、本実施形態におけるパネル側拘束手段は、前記板状連結材5と略同様に地盤G側に向かって突出する突出部91を有した連結材9で構成されている。この連結材9の固定部は、パネル本体41に埋設されている。
そして、図11Aにも示すように、一組の嵌合片部8における対向面には、パネル体4側に向かって開く傾斜面81が形成されている。突出部91の先端には、傾斜面81に摺接可能な摺接面92が形成されている。このような連結材9の突出部91を地下室空間S側から地盤G側に向かって一組の嵌合片部8間に挿入することで、連結材9と嵌合片部8との上下方向の相対移動が拘束され、隣り合う鋼矢板2同士のせん断変形が拘束される。
なお、嵌合片部8および連結材9の構成としては、図11Aのような傾斜面81や摺接面92が形成されずに、図11Bに示すように、嵌合片部8の対向面が平行に形成され、連結材9の突出部91が平板状に形成されていてもよい。さらに、嵌合片部8が鋼矢板2の第2フランジ23に接合される補強リブ82を有して形成され、連結材9がパネル本体41内の固定部に接合される補強リブ93を有して形成されていてもよい。
以上のような第2実施形態の地下外壁1Aによれば、前記第1実施形態と略同様に、隣り合う鋼矢板2同士のせん断変形が拘束される。従って、壁本体3を耐震壁として機能させることができる。このため、従来のようなRC壁を構築する必要がなく、施工コストを大幅に低減できるとともに工期を大幅に短縮化することができる。
また、一組の嵌合片部8間に突出部91を挿入するだけで連結材9と嵌合片部8との上下方向の相対移動が拘束できるので、連結材9と嵌合片部8との固定作業が不要にできる。従って、連結材9を固定した状態のパネル本体41を地下室空間S側から設置すると同時に、連結材9と嵌合片部8とが接続されるので、作業工程を短縮して作業効率を向上させることができる。そして、パネル体4自体は、パネル側拘束手段および鋼矢板側拘束手段とは別に固定手段7によって鋼矢板2に固定されるので、この固定作業も地下室空間S側から実施することができ、良好な作業性が確保できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態の地下外壁1Bを図12A〜図12Cに基づいて説明する。
図12A、図12B、図12Cは、第3実施形態に係る地下外壁1Bを示す横断面図、正面図および縦断面図である。
地下外壁1Bは、U形鋼矢板である第1鋼矢板2Aおよび第2鋼矢板2Bを用いて壁本体3Aを構成した点が前記第1、2実施形態と相違するものの、鋼矢板側拘束手段としての嵌合片部8、パネル側拘束手段としての連結材9、および固定手段7の構成は、第2実施形態と略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
第1鋼矢板2Aおよび第2鋼矢板2Bは、それぞれフランジ25と、このフランジ25の両側端縁に連設される一対のウェブ26と、これら一対のウェブ26の先端縁に設けられる一対の継手部27とを有したU形鋼矢板である。第1鋼矢板2Aは、そのフランジ25が背面側である地盤G側に位置して設けられ、第2鋼矢板2Bは、そのフランジ25がパネル体4側に位置して設けられ、これら第1および第2の鋼矢板2A,2Bが交互に隣り合って互いの継手部27を嵌合することによって連結されている。そして、パネル体4は、パネル側拘束手段および鋼矢板側拘束手段とは別に固定手段7によって第2鋼矢板2Bのフランジ25に固定されている。
本実施形態における鋼矢板側拘束手段である一組の嵌合片部8は、隣り合う第1および第2の鋼矢板2A,2Bにおける継手部27を跨ぐ位置のウェブ26にそれぞれ固定されている。一方、本実施形態におけるパネル側拘束手段である連結材9は、パネル本体41から二方向のウェブ26に向かって突出する一対で構成され、各連結材9の突出部91が一組の嵌合片部8間に挿入されることで、連結材9と嵌合片部8との上下方向の相対移動が拘束され、隣り合う第1および第2の鋼矢板2A,2Bのせん断変形が拘束される。このような第3実施形態の地下外壁1Bによれば、前記第2実施形態と略同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態の地下外壁1Cを図13A〜図16Bに基づいて説明する。
図13A〜図13Cは、第4実施形態に係る地下外壁1Cを示す横断面図、正面図および縦断面図である。図14は、地下外壁1Cの壁本体3Bを示す斜視図である。
地下外壁1Cは、前記第1、2実施形態と同様にハット形鋼矢板である鋼矢板2を用いて壁本体3Bが構成されるものの、鋼矢板2の設置の向きが第1、2実施形態と相違している。また、鋼矢板側拘束手段およびパネル側拘束手段の構成が前記各実施形態と相違している。以下、相違点について詳しく説明する。
鋼矢板2は、その第1フランジ21が地盤G側に設けられ、第2フランジ23が地下室空間S側でパネル体4に沿って設けられる。そして、パネル体4に近接する継手部24同士を嵌合させることで、隣り合う鋼矢板2同士が連結される。これにより壁本体3Bが連続的に形成される。
本実施形態における鋼矢板側拘束手段は、パネル本体41を貫通するボルト101と、鋼矢板2の第2フランジ23に固定されてボルト101に螺合するナット102とを有する固着部材(固着具)10で構成されている。固着部材10は、隣り合う鋼矢板2における継手部24を跨ぐ位置の第2フランジ23にそれぞれ固定され、これら一対の固着部材10で鋼矢板側拘束手段が構成されている。一方、本実施形態におけるパネル側拘束手段は、パネル本体41の背面側に埋め込まれた補強板11で構成され、この補強板11が一対の固着部材10に渡って設けられるとともに、パネル体4の高さ方向に連続してパネル本体41に固定されている。
以上の固着部材10および補強板11では、先ず地下室空間S側の地盤を掘削した後に第2フランジ23にナット102を溶接固定し、パネル体4の地下室空間S側からパネル本体41および補強板11を貫通したボルト101をナット102に螺合する。これにより、パネル本体41が鋼矢板2に固定されるとともに、隣り合う鋼矢板2同士のせん断変形が拘束される。このような第4実施形態の地下外壁1Cによれば、前記各実施形態と略同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態において、パネル側拘束手段は、前記補強板11のようにパネル体4の高さ方向に連続してパネル本体41に固定されるものに限らず、図15、図16A,図16Bに示すように、各鋼矢板側拘束手段ごとに分割された鋼板からなる補強板12で構成されていてもよい。この際、補強板12は、その背面側の側面が図16Aに示すようにパネル本体41とフラットに設けられて、この補強板12と鋼矢板2の第2フランジ23との間にナット102が挟まれ、このナット102の厚さ寸法だけ補強板12と第2フランジ23とに隙間ができるように構成されていてもよい。また、図16Bに示すように、補強板12は、パネル本体41に埋設された凹状の箱状部材121の内部に設置され、この箱状部材121にナット102が収容されることで、パネル本体41の背面と鋼矢板2の第2フランジ23とが近接または当接するように構成されていてもよい。
〔第5実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態の地下外壁1Dを図17A、図17B、図17Cに基づいて説明する。
図17A〜図17Cは、第5実施形態に係る地下外壁1Dを示す横断面図、正面図および縦断面図である。
地下外壁1Dは、前記第4実施形態と同様の壁本体3Bと、前記第1実施形態と同様の鋼矢板側拘束手段としての一対の板状連結材5およびパネル側拘束手段としてのアングル状連結材6とを有する。すなわち、地下室空間S側に位置して設けられた第2フランジ23の地下室空間S側において、継手部24を跨ぐ位置に一対の板状連結材5が固定され、これら一対の板状連結材5にパネル体4から延びるアングル状連結材6が固定され、これにより隣り合う鋼矢板2同士のせん断変形が拘束される。このような第5実施形態の地下外壁1Dによれば、前記第1実施形態と略同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、地下外壁1,1A,1B,1C,1Dについて説明したが、本発明の壁構造は、地下外壁に限らず、地上に構築される壁に適用することも可能である。すなわち、鋼矢板の上端部を地盤面から地上に突出させておき、この突出した鋼矢板の一側面側にパネル体を設置した構造であってもよく、この場合には、鋼矢板の背面側に地盤が存在せず、外部空間または内部空間などの適宜な背面空間が位置してもよい。そして、背面側においても、前述と同様のパネル体を鋼矢板側拘束手段およびパネル側拘束手段を介して取り付けてもよい。
また、前記実施形態では、壁本体3,3A,3Bを構成する鋼矢板として、ハット形鋼矢板(鋼矢板2)およびU型鋼矢板(鋼矢板2A,2B)を利用したが、鋼矢板の形態は特に限定されず、Z形鋼矢板やI形鋼矢板など、適宜なものが利用可能である。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができる。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
本発明によれば、地震時の面内荷重に対して抵抗するためのRC壁を必要とせず、鋼矢板単独で地下外壁を構築できるように施工・強度管理が容易な継手拘束手段を用いて、耐震壁としての機能を持たせた地下外壁構造を提供すること、及び大幅なコスト削減が実現できる地下外壁構造を提供することができる。従って、産業上の利用可能性は大きい。
1,1A,1B,1C,1D…地下外壁
2…鋼矢板
2A…第1鋼矢板
2B…第2鋼矢板
3,3A,3B…壁本体
4…パネル体
5…板状連結材(板状部、鋼矢板側拘束手段)
6…アングル状連結材(パネル側拘束手段)
7…固定手段
8…嵌合片部(鋼矢板側拘束手段)
9…連結材(パネル側拘束手段)
10…固着部材(固着具)
11,12…補強板(パネル側拘束手段)
21…第1フランジ
22…ウェブ
23…第2フランジ
24…継手部
25…フランジ
26…ウェブ
27…継手部
41…パネル本体
51…ボルト孔(大径孔)
53…ボルト
54…ナット
61…固定部
62,91…突出部
63…ボルト
64…ナット
71…ボルト
72…ナット
81…傾斜面
92…摺接面
101…ボルト
102…ナット
G…地盤(鋼矢板側空間)
S…地下室空間(パネル側空間)

Claims (14)

  1. それぞれの側端縁に設けられる継手部で互いに連結され、地盤に埋め込まれて地盤側と地下室空間側とを区画する複数の鋼矢板と;
    前記継手部を跨ぐ位置にそれぞれ設けられる一対の鋼矢板側拘束手段と;
    前記地下室空間側に設けられるパネル部材と;
    前記パネル部材に設けられるパネル側拘束手段と;
    を備える地下外壁構造であって、
    前記一対の鋼矢板側拘束手段に渡って前記パネル側拘束手段が固定され、
    前記パネル側拘束手段を介して隣り合う前記鋼矢板の前記一対の鋼矢板側拘束手段同士が連結されることにより、前記パネル側拘束手段と前記一対の鋼矢板側拘束手段とが、前記鋼矢板の埋め込み方向への相対移動を拘束するように接続されていることを特徴とする地下外壁構造。
  2. 前記複数の鋼矢板が、
    前記地下室空間側に配置される第1フランジと;
    前記第1フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;
    前記一対のウェブの先端縁から前記第1フランジと平行かつ外方に延び、前記地盤側に配置される一対の第2フランジと;
    を備え、前記一対の第2フランジの先端縁に一対の前記継手部が設けられるハット形鋼矢板であり、
    前記一対の第2フランジのそれぞれにおける前記地下室空間側に臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段のひとつが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地下外壁構造。
  3. 前記複数の鋼矢板は、
    前記地盤側に配置される第1フランジと;
    前記第1フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;
    前記一対のウェブの先端縁から前記第1フランジと平行かつ外方に延び、前記地下室空間側に配置される一対の第2フランジと;
    を備え、前記一対の第2フランジの先端縁に一対の前記継手部が設けられるハット形鋼矢板であり、
    前記一対の第2フランジそれぞれにおける前記地下室空間側に臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段のひとつが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地下外壁構造。
  4. 前記複数の鋼矢板は、
    フランジと;
    前記フランジの両側端縁に連設される一対のウェブと;
    を備え、前記一対のウェブの先端縁に一対の前記継手部が設けられる第1のU形鋼矢板と第2のU形鋼矢板であり、
    前記フランジが前記地盤側に配置される前記第1のU形鋼矢板と、前記フランジが前記地下室空間側に配置される前記第2鋼矢板とが交互に配置され、
    前記第1のU形鋼矢板および前記第2のU形鋼矢板の前記各ウェブにおける前記地下室空間側を臨む面に前記一対の鋼矢板側拘束手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地下外壁構造。
  5. 前記パネル側拘束手段は、
    前記パネル部材に固定される固定部と;
    前記固定部から前記地盤側に向かって突出する突出部と;
    を含み、
    前記突出部が前記一対の鋼矢板側拘束手段に接続されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地下外壁構造。
  6. 前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記鋼矢板から前記地下室空間側に向かって突出する板状部を有し、
    前記板状部と前記パネル側拘束手段の前記突出部とが固着具を介して固定されていることを特徴とする請求項5に記載の地下外壁構造。
  7. 前記固着具は、
    前記一対の鋼矢板側拘束手段の前記板状部と前記パネル側拘束手段の前記突出部とを貫通するボルトと;
    前記ボルトに螺合するナットと;
    を含み、
    前記板状部と前記突出部との少なくとも一方には、前記ボルトの位置を調節可能な大径孔が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の地下外壁構造。
  8. 前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記鋼矢板から前記地下室空間側に向かって突出し、前記鋼矢板の埋め込み方向に互いに離間して対向するように設けられる一対の嵌合片部を含み、
    前記一対の嵌合片部の間に前記パネル側拘束手段の前記突出部が挿入されることを特徴とする請求項5に記載の地下外壁構造。
  9. 前記一対の嵌合片部における対向面には、前記地下室空間側に向かって幅が広がるように傾斜面が形成され、前記パネル側拘束手段の前記突出部の先端には、前記一対の嵌合片部の前記傾斜面に摺接可能な摺接面が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の地下外壁構造。
  10. 前記パネル側拘束手段の前記固定部は、前記パネル部材における前記地下室空間側を臨む面から前記パネル部材に貫通する固着具によって前記パネル部材に固定されていることを特徴とする請求項5に記載の地下外壁構造。
  11. 前記パネル側拘束手段は、前記パネル部材における前記地盤側を臨む面に固定される補強板を有し、
    前記一対の鋼矢板側拘束手段は、前記パネル部材および前記補強板を、前記パネル部材における前記地下室空間側を臨む面から貫通するとともに前記鋼矢板に接合される一対の固着具を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地下外壁構造。
  12. 前記一対の固着具は、
    前記パネル部材および前記補強板を貫通する一対のボルトと;
    前記継手部を跨ぐ位置に固定されて前記ボルトに螺合する一対のナットと;
    を含むことを特徴とする請求項11に記載の地下外壁構造。
  13. 前記鋼矢板に対して前記パネル部材を固定する固定手段を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地下外壁構造。
  14. 前記パネル部材は、前記地下室空間側に臨む面が壁面仕上げ材として機能する修景パネル部材であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の地下外壁構造。
JP2010550451A 2009-02-10 2010-02-09 地下外壁構造 Active JP4880074B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010550451A JP4880074B2 (ja) 2009-02-10 2010-02-09 地下外壁構造

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009028767 2009-02-10
JP2009028767 2009-02-10
PCT/JP2010/000774 WO2010092793A1 (ja) 2009-02-10 2010-02-09 地下外壁構造
JP2010550451A JP4880074B2 (ja) 2009-02-10 2010-02-09 地下外壁構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4880074B2 true JP4880074B2 (ja) 2012-02-22
JPWO2010092793A1 JPWO2010092793A1 (ja) 2012-08-16

Family

ID=42561643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010550451A Active JP4880074B2 (ja) 2009-02-10 2010-02-09 地下外壁構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4880074B2 (ja)
WO (1) WO2010092793A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0941338A (ja) * 1995-05-22 1997-02-10 Yukio Yoshikawa 構造物の被覆法と治具枠又は被覆材の設置法及びコンクリート 系被覆材とコンクリート系被覆材の製造法
JPH10245826A (ja) * 1997-03-05 1998-09-14 Pub Works Res Inst Ministry Of Constr 鋼製矢板壁の修景パネル取付金具
JPH11323912A (ja) * 1998-05-13 1999-11-26 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼矢板壁の前面パネルおよびコーピングの取付構造
JP2000064245A (ja) * 1998-08-24 2000-02-29 Geostr Corp 景観パネルの取付構造
JP2004162460A (ja) * 2002-11-15 2004-06-10 Nippon Steel Corp ハット型鋼矢板

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0342109Y2 (ja) * 1985-11-27 1991-09-04

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0941338A (ja) * 1995-05-22 1997-02-10 Yukio Yoshikawa 構造物の被覆法と治具枠又は被覆材の設置法及びコンクリート 系被覆材とコンクリート系被覆材の製造法
JPH10245826A (ja) * 1997-03-05 1998-09-14 Pub Works Res Inst Ministry Of Constr 鋼製矢板壁の修景パネル取付金具
JPH11323912A (ja) * 1998-05-13 1999-11-26 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼矢板壁の前面パネルおよびコーピングの取付構造
JP2000064245A (ja) * 1998-08-24 2000-02-29 Geostr Corp 景観パネルの取付構造
JP2004162460A (ja) * 2002-11-15 2004-06-10 Nippon Steel Corp ハット型鋼矢板

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010092793A1 (ja) 2010-08-19
JPWO2010092793A1 (ja) 2012-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007023714A (ja) 形鋼を用いた合成床版、合成床版橋又は合成桁橋、及び、その施工方法
JP6159182B2 (ja) 鉄骨コンクリート部材
JP2008063803A (ja) 内リブ付形鋼を用いた合成床版、合成床版橋又は合成桁橋
JP4743062B2 (ja) 鋼板パネル、その集積体、これを用いたトンネルの補強構造及び補強工法
JP2009249885A (ja) 既設の鋼矢板の補強方法及び構造、既設の鋼矢板の補強用部材
JP2012077471A (ja) プレキャスト部材の継手構造とコンクリート製プレキャスト部材
JP4757959B2 (ja) 鋼矢板壁およびその構築方法
WO2010092782A1 (ja) 地下外壁構造
JP4014216B2 (ja) 構造材、接続構造体及び構造材の接続方法
KR100657655B1 (ko) 지반안정공법용 조립식 파일
JP4389570B2 (ja) 鋼製壁と鉄筋コンクリート床版との結合構造
JP4790865B2 (ja) 地下外壁構造
KR102093322B1 (ko) 비내력벽을 갖는 건물의 내진 보강을 위한 부축벽 조립체
JP4880074B2 (ja) 地下外壁構造
JPH09125417A (ja) 地下壁体および非対称閉断面鋼矢板
JP4500202B2 (ja) セグメントの連結構造
KR100657656B1 (ko) 지반안정공법용 파일 및 그 제조방법
JP7412244B2 (ja) 布基礎
KR20090019969A (ko) 와이어로프를 이용한 파형강판 구조물
JP3603449B2 (ja) 地中壁体構築用鋼製パネル
JP2013174119A (ja) 形鋼杭及びその施工方法
KR20080111578A (ko) 터널용 지보재
JP5282721B2 (ja) 剛床構造および剛床工法
KR100657654B1 (ko) 복수개의 앵커삽입홀이 형성된 에이치형 파일
KR100614847B1 (ko) 지반안정공법용 조립식 파일 및 보강재 고정용 파일

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4880074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350