図1乃至図11は、発明を実施するための最良の形態である。図1は、可変入賞装置1を前側から示す。図2は、可変入賞装置1の正面を示す。図3のa図乃至d図は、振分突起21の平面を示す。図4のa図は、上球振分体17の正面を示す。図4のb図は、上球振分体17の平面を示す。図4のc図は、上球振分体17の背面を示す。図4のd図は、上球振分体17の右側面を示す。図4のe図は、上球振分体17をD−D線で切断した断面を示す。図5は、振分駆動機構18を分解して示す。図6は、当たり球誘導体72および外れ球誘導体76からなる構造体と裏機構盤57とを分解して示す。図7のa図およびb図は、当たり球取入部30と当たり球誘導体72および外れ球誘導体76とを前側から示す。図8のa図は、図7のa図をA−A線で切断した断面を示す。図8のb図は、図7のa図をB−B線で切断した断面を示す。図9は、遊技盤107に取り付けられた可変入賞装置1を縦に切断した断面を示す。図10は、停留駆動機構23を示すために可変入賞装置1を縦に切断した断面を示す。図11は、パチンコ遊技機の正面を示す。本明細書において、「前」、「表」、「後」、「裏」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、図11の状態にパチンコ遊技機を置いて図11の紙面の前側から見た場合に特定される方向である。「前」および「表」は、同じ方向である。「後」および「裏」は、同じ方向である。
図1および図2を参照し、パチンコ遊技機の可変入賞装置1の構造について説明する。図1および図2において、2は部品基盤、3は前開口部、4は取付孔、5は前隔壁、6は前仕切壁、7は球取入口部、8は開閉体、9は球導入通路、10は開閉駆動機構、11は開閉軸、12は入球検出部、13は入球検出器、14は球導出通路、15は球誘導通路、16は通路球出口、17は上球振分体、18は振分駆動機構、19は振分軸、20は前落下口、21は振分突起、22は球停留体、23は停留駆動機構、24は停留軸、25は停留台、26は中球受容部、27は側球受容部、28は停留球検出器、29は下球振分体、30は当たり球取入部、31は球取入駆動機構、32は外れ球取入部、33は上化粧体、34は下化粧体、35はステージ、36はステージ入口を示す。振分駆動機構18の構造については、図5で詳述する。停留駆動機構23の構造については、図10で詳述する。
部品基盤2は、遊技盤107に前側から取り付けられる可変入賞装置1における前側部品としての土台であって、光遮蔽性の有る有色な合成樹脂により構成される。前開口部3は、部品基盤2の中央部に前後方向への貫通孔として設けられる。取付孔4は、遊技盤107に部品基盤2を固定する止ねじを挿入するものであって、部品基盤2の周縁部に前後方向への貫通孔として設けられる。前隔壁5は、前開口部3を塞ぐ板状であって、光透過性の有る無色な合成樹脂により構成され、部品基盤2に固定される。前仕切壁6は、遊技盤107の遊技領域108から球を進入させない内部領域を囲むものであって、部品基盤2の前面および前隔壁5の前面から前側に突出し、前開口部3の周縁部に沿って、前隔壁5の前面を囲む前面視環状の塀を構成する。球取入口部7は、遊技領域108から球を内部領域に進入させるために、前仕切壁6の上部が除去された部分として、前仕切壁6の上部に設けられる。
開閉体8は、左右一対として、球取入口部7に設けられる。球導入通路9は、開閉体8が図2に示すように開放された場合、上方の遊技領域108から取り込んだ球を入球検出部12の側に誘導するものであって、開閉体8の裏面から内部への窪みとして設けられる。開閉駆動機構10は、上化粧体33の裏側に設けられ、開閉体8を開閉軸11を中心として遊技領域108と平行しつつ上下方向に開閉する。開閉体8が開閉軸11を中心として図1に示すように球取入口部7を閉鎖するように閉じられた場合、開閉体8は前仕切壁6に連なる環状を形成し、球取入口部7が球を開閉体8および前仕切壁6の外側から前仕切壁6の内側における前隔壁5の前面の側に取り込めないようになる。つまり、開閉体8が閉じられた場合、開閉体8および前仕切壁6で囲まれた前隔壁5の前面が遊技盤107の遊技領域108から球を進入させない内部領域となる。
入球検出部12は、開放した開閉体8の球導入通路9から排出された球を取り込み、取り込んだ球を前隔壁5の裏側に排出するものであって、球取入口部7よりも下部で、球取入口部7の真下に位置し、前隔壁5から前側に突出して、前隔壁5に設けられる。入球検出器13は、前隔壁5の裏側から入球検出部12の内部に設けられ、入球検出部12を通過する球を検出して電気的な球検出信号を図外の制御装置に出力する。球導出通路14は、入球検出部12から前隔壁5の裏側に排出された球を、前隔壁5の裏面に沿って球誘導通路15に誘導する。球導出通路14の前面は、前隔壁5の裏面で形成される。球導出通路14の裏面は、前隔壁5の裏側に前隔壁5と平行に配置された上化粧体33の前面で形成される。球導出通路14の底面は、前隔壁5の裏面と上化粧体の前面とに連接された横板の上面で形成され、入球検出部12の球出口から球誘導通路15の側に下り勾配となる斜面として構成される。
球誘導通路15は、前隔壁5の裏側において、球導出通路14から排出された球を、前仕切壁6の裏側に沿って下方に誘導して通路球出口16から上球振分体17の上に排出する。通路球出口16は、球誘導通路15の内部領域の側を仕切る内壁に左右方向への貫通孔として形成される。上球振分体17は、球取入口部7から前仕切壁6で囲まれた内部領域に球を上に載せて前側に流下させる前傾状と後側に流下させる後傾状とを交互に繰り返して可動する球振分体を構成し、前仕切壁6で囲まれた内部領域の上下方向の中段に位置するように前隔壁5の裏側に配置された板状に構成され、球誘導通路15から排出された球を、上下動によって前後方向および左右方向に振り分ける。振分駆動機構18は、下化粧体34の裏側やステージ35の裏側に設けられ、振分軸19を中心として、上球振分体17を上下動する。振分軸19は、上球振分体17の左右前部に固定的に設けられる。前落下口20は、前側および上下方向に開口する凹部または上下方向への貫通孔として、上球振分体17の前部の左右方向中央部に設けられる。振分突起21は、上球振分体17の上面から上方に突出する突起として、上球振分体17の上面に設けられる。
図3にも示すように、振分突起21の前部21aは、上球振分体17の上面を前側から後側への一方向に流下する球を左右に振り分ける凸状に構成される。振分突起21の後部21bは、上球振分体17の上面を後側から前側への他方向に流下する球を捕捉する凹状に構成される。よって、図3のa図において、実線で示す球Pが矢印X13で示すように上球振分体17の上面を前側から後側に流下する場合、球Pが振分突起21の凸状の前部21aに接触することよって矢印X14および仮想線で示すように左右に振り分けられる。図3のb図において、実線で示す球Pが矢印X15で示すように上球振分体17の上面を後側から前側に流下する場合、球Pが仮想線で示すように振分突起21の後部21bの凹状に捕捉される。この後部21bの凹状に捕捉された球が上球振分体17の前傾状から後傾状への変化に伴い上球振分体17の上面を前側から後側に流下し、上球振分体17の上を流れる球の流れが変化に富み、遊技性に富むという利点がある。上球振分体17の構造については、図4で詳述する。図3のc図に示すように、前部21aの凸状が2つの斜面からなる山形に形成され、後部21bの凹状が2つの斜面からなる山形に形成されてもよい。図3のd図に示すように、前部21aの凸状が2つの斜面からなる山形に形成され、後部21bの凹状が平面視コ字形に形成されてもよい。図3のa図に示す前部21aの凸状と図3のc図に示す後部21bの凹状との組み合わせ、図3のa図に示す前部21aの凸状と図3のd図に示す後部21bの凹状との組み合わせでもよい。
球停留体22は、上球振分体17と下球振分体29との間に位置するように前隔壁5の裏側に配置される。停留駆動機構23は、下化粧体34の裏側やステージ35の裏側に設けられ、球停留体22を左右下部の停留軸24を中心として前側に垂直状に起立したり後側に水平状に倒伏したりする。球停留体22が図2に示すように起立した場合、球停留体22が上球振分体17の前落下口20から落下した球を停留台25の上に停留するように受け止める。球停留体22が図1に示すように倒伏した場合、停留台25の上に停留した球が球停留体22の上を通過して下球振分体29の上に排出される。
停留台25は、球停留体22と前隔壁5との間に配置される。中球受容部26は、上球振分体17の前落下口20の真下に位置し、停留台25の上面から内部に窪みかつ前後に開口した凹部として、停留台25の上部の左右方向中央部に設けられる。側球受容部27は、中球受容部26の左右に位置する停留台25の上面に設けられ、中球受容部26から左側に下り勾配となるように、停留台25の上面から内部に窪みかつ前後に開口した凹部と、中球受容部26から右側に下り勾配となるように、停留台25の上面から内部に窪みかつ前後に開口した凹部とにより構成される。
そして、球停留体22が起立した状態において、中球受容部26が上球振分体17の前落下口20から落下した1個の球が収容可能であり、側球受容部27が上球振分体17の前落下口20から落下した複数個の球が収容可能である。停留球検出器28は、中球受容部26に受容された球を検出して電気的な球検出信号を図外の制御装置に出力するように、停留台25の内部に設けられる。下球振分体29は、静止した状態で前隔壁5の裏側に配置され、前側から後側への下り勾配の斜面を構成し、球停留体22から排出された球を前側から後側に流下させる過程で左右に振り分ける。
当たり球取入部30は、前面に開口した縦長な溝形状であって、上球振分体17から後側または下球振分体29から後側に排出された球を当たり球取入部30に取り込めるように、上球振分体17の後側および下球振分体29の後側にわたって配置される。よって、球取入口部7から前仕切壁6で囲まれた内部領域に取り込まれた球が、上下動する上球振分体17および下球振分体29の双方から当たり球取入部30に取り込まれる可能性があり、遊技性に富むという利点がある。当たり球取入部30が駆動機構としての球取入駆動機構31によって左右方向に往復移動するように駆動されるので、球が上下動する上球振分体17および下球振分体29の双方から当たり球取入部30に取り込まれる偶然性が作り出されるという利点がある。当たり球取入部30が外れ球取入部32の内部に配置されているので、当たり球取入部30と外れ球取入部32とが互いに前後方向に位置をずらして設けられた場合に比べ、装置の前後方向の寸法が小さくなるという利点がある。
球取入駆動機構31は、下化粧体34やステージ35の裏側に配置され、当たり球取入部30を左右に往復移動する。外れ球取入部32は、上球振分体17から後側または下球振分体29から後側に排出された球を取り込めるように、当たり球取入部30を左右に移動可能に配置した上方に開口した形状である。つまり、当たり球取入部30に入らない球が外れ球取入部32に入る。当たり球取入部30に入った球は、当たり球取入部30に対応して設けられた当たり球検出器75(図6参照)で検出された後に下方に排出される。外れ球取入部32に入った球は、外れ球取入部32に対応して設けられた図外の外れ球検出器で検出された後に下方に排出される。
上化粧体33は、可変入賞装置1の前側から球取入口部7の裏側や入球検出部12の裏側が見えないように目隠しする有色な合成樹脂により構成され、前隔壁5の前側に設けられる。下化粧体34は、可変入賞装置1の前側から下球振分体29よりも下部が見えないように目隠しする有色な合成樹脂により構成され、前隔壁5の前側に設けられる。ステージ35は、部品基盤2の前面から後側に窪むように有色な合成樹脂により構成され、部品基盤2の前面にだけ開口した空間であって、遊技領域108からステージ入口36を経由して取り込まれた球を、左右に自在に躍らせた後、中央の凹部から下方の遊技領域108に落下させる。ステージ入口36は、遊技領域108から前仕切壁6の側に進行した球を斜め上方から下方に取り込んだ後、前側から後側に誘導してステージ35の右または左の側部に排出する。
可変入賞装置1の前側から上化粧体33と下化粧体34との間を通して可変入賞装置1の裏側まで視認可能であるので、上化粧体33と下化粧体34との間の裏側を光遮蔽性の有る部材で目隠ししないで、上化粧体33と下化粧体34との間の裏側に液晶表示器などからなる画像表示器の表示画面を配置すれば、上球振分体17、球停留体22、停留台25、下球振分体29、当たり球取入部30のそれぞれに関わる球と、画像表示器の表示画面で遊技演出として表示される画像との双方を、可変入賞装置1の前側から遊技者に見せられるという利点がある。
図4を参照し、上球振分体17の構造について説明する。上球振分体17を上から見た場合、振分突起21は、前後方向に3列に配置される。各列では、複数の振分突起21が1個の球が前後方向に通過する間隔で左右方向に離れている。最前列の振分突起21と中間列の振分突起21との間、中間列の振分突起21と最後列の振分突起21との間は、1個の球が前後方向に通過する間隔で前後方向に離れている。最前列における1つの振分突起21が中間列における左右に並ぶ2つの振分突起21の間に位置し、中間列における1つの振分突起21が最後列における左右に並ぶ2つの振分突起21の間に位置するように、多数の複数の振分突起21が千鳥足配置となるように配置される。振分突起21は、上から見た場合、前側から後側に突出する形状であって、上球振分体17の上面を前側から後側に流下する球を左右に振り分け、上球振分体17の上面を後側から前側に流下する球を捕捉可能である。振分突起21における上球振分体17の上面を前側から後側に流下する球を左右に振り分ける前縁部の形状は、弧状や2つの斜線からなる山形など凸状であればよい。振分突起21における上球振分体17の上面を後側から前側に流下する球を捕捉可能な後縁部の形状は、弧状や2つの斜線からなる山形など凹状であればよい。
上球振分体17の上面には、中央小山部17aおよび端傾斜部17bが設けられる。中央小山部17aは、上球振分体17の後縁部と前落下口20との間において、上球振分体17の上面から上方に弧状に突出し、上球振分体17の後縁部から前落下口20に行くにしたがって徐々に低くなる形状である。端傾斜部17bは、上球振分体17の左右縁部と前落下口20との間において、上球振分体17の上面から上方に斜めに突出し、上球振分体17の左右縁部から前落下口20に行くにしたがって徐々に低くなる形状である。仮想線Lは、中央小山部17aおよび端傾斜部17bの境を示す。よって、球が上球振分体17の上面を前側から後側に流下する場合、矢印X10で示すように、最前列における左右の端の2つの振分突起21の間に向かうことが多くなる。球が上球振分体17の上面を後側から前側に流下する場合、矢印X11で示すように、前落下口20に向かうことが多くなる。
図5を参照し、振分駆動機構18の構造について説明する。図5において、37は後隔壁、38はカバー、39は案内部材、40はモータ取付部、41は振分モータ、42はカム、43は昇降体、44はカムフォロア、45は被案内部材、46は連結孔、47はレバー、48は固定取付部、49は回転連結部、50は抜止部材、51;52は止ねじを示す。
後隔壁37は、上球振分体17および下球振分体29などの配置される空間を囲むように、部品基盤2の裏部に設けられる。カバー38は、後隔壁37よりも下部において、部品基盤2の裏部に設けられる。案内部材39は、被案内部材45を上下方向に案内するものであって、カバー38の裏面に左右に分かれて設けられる。モータ取付部40は、下球振分体29の下部に設けられる。振分モータ41は、ステップモータにより構成され、モータ取付部40に取り付けられる。カム42は、楕円形であって、振分モータ41のモータ軸のような出力軸に固定される。昇降体43は、横基部の左右方向の両端から上方に突出した2本の腕を有する。
カムフォロア44は、カム42を受容する凹部を構成し、昇降体43における横基部の左右方向の中央部から上方に突出するように、昇降体43に設けられる。被案内部材45は、カムフォロア44の両側に分かれ、昇降体43における横基部から下方に突出するように、昇降体43に設けられる。連結孔46は、左右方向への貫通孔として、昇降体43における2本の腕の上端部に設けられる。レバー47は、左右一対として構成される。固定取付部48は、レバー47の前端部に設けられる。回転連結部49は、レバー47の後端部に設けられる。抜止体50は、回転連結部49と連結孔46との脱落を防止するものである。止ねじ51は、レバー47と振分軸19とを相互に固定する固定具を構成する。止ねじ52は、昇降体43およびレバー47を相互に動くように連結する固定具を構成する。
振分駆動機構18が部品基盤2や上球振分体17に取り付けられる場合について説明する。レバー47の固定取付部48が後隔壁37から外側に突出した振分軸19の一端部に止ねじ51で固定される。昇降体43における2本の腕が後隔壁37の左右の外側に配置され、昇降体43の連結孔46がレバー47の回転連結部49に嵌め込まれた後、抜止体50が回転連結部49に昇降体43の外側から止ねじ52で固定され、回転連結部49が昇降体43における2本の腕に回転可能に連結される。また、カムフォロア44がカム42に嵌め込まれ、被案内部材45が案内部材39に上方から嵌め込まれる。これによって、振分駆動機構18が部品基盤2および上球振分体17に組み付けられる。
このように組み立てられた振分駆動機構18において、振分モータ41が図外の制御装置からの電力によって駆動し、カム42が一方向に回転すると、カムフォロア44がカム42の1回転に対し2回の割合で昇降し、被案内部材45が案内部材39に嵌め込まれたまま昇降し、昇降体43が昇降し、レバー47の回転連結部49が固定取付部48を中心として昇降し、振分軸19がレバー47の昇降に伴い正逆転し、上球振分体17が振分軸19を中心として上下方向に往復移動する。カムフォロア44がカム42の1回転に対し2回の割合で昇降するので、振分モータ41の出力軸の1回転に対し、上球振分体17が振分軸19を中心として上下方向に2往復する。カム42の1回転に対し、カムフォロア44および上球振分体17が昇降する割合は1回または3回以上であってもよい。
図6を参照し、可変入賞装置1の後側の構造について説明する。図6において、55は可動基部、56は案内突起、57は裏機構盤、58は後開口部、59は逃避孔、60は回路基板、61は位置検出器、62はコネクタ、63は入賞モータ、64は駆動歯車、65はカム部材、66はカム、67は従動歯車、68はスライダ、69は被検出体、70は軸受体、71は保護板、72は当たり球誘導体、73は誘導斜面、74は当たり球出口、75は当たり球検出器、76は外れ球誘導体、77は案内溝、78は外れ球通路、79は上面部、80は外れ球出口、81;82;83は止ねじを示す。位置検出器61、入賞モータ63、駆動歯車64、カム部材65、カム66、従動歯車67、スライダ68、被検出体69、軸受体70が、球取入駆動機構31を構成する。
可動基部55は、当たり球取入部30の下部に設けられ、当たり球取入部30に取り込まれた当たり球を下方に排出するとともに外れ球を取り込まないようにするように、当たり球取入部30と下方とに開口した筒状であって、当たり球取入部30よりも左右方向の横幅が大きくなっている。案内突起56は、可動基部55の前面から前側に突出した突起として、可動基部55の前面に設けられる。裏機構盤57は、遊技盤107(図9参照)に後側から取り付けられる可変入賞装置1における後側部品としての土台であって、当たり球取入部30および球取入駆動機構31を組み付ける躯体として、前側に開口した箱状に構成される。後開口部58は、前後方向への貫通孔として、裏機構盤57の背壁に設けられる。逃避孔59は、後開口部58よりも下部に位置し、横長な前後方向への貫通孔として、裏機構盤57の背壁に設けられる。可動基部55が裏機構盤57の背壁の前に配置され、止ねじ81がスライダ68の裏側から逃避孔59を経由して可動基部55に固定される。これによって、当たり球取入部30が裏機構盤57に対し左右方向に往復移動可能になるようにスライダ68に取り付けられる。
回路基板60は、裏機構盤57の背壁に取り付けられるプリント基板から構成される。位置検出器61は、左・中・右の3つの位置に分かれ、回路基板60の上に実装される。コネクタ62は、位置検出器61よりも後部に位置し、回路基板60の上に実装される。コネクタ62には図外の制御装置が配線で接続される。位置検出器61の電気的な入出力端子およびコネクタ62の電気的な接続端子は、回路基板60に設けられた図外のプリント配線のような導電体で相互に接続される。入賞モータ63は、ステップモータにより構成され、裏機構盤57の背壁に取り付けられる。駆動歯車64は、平歯車により構成され、入賞モータ63のモータ軸のような出力軸に固定される。カム部材65は、左右方向に直線的に延びる丸棒として構成される。カム66は、カム部材65の外周面に螺旋状に形成された溝カムとして構成される。従動歯車67は、平歯車により構成され、カム部材65の一端部である右端部に固定され、駆動歯車64に噛み合わされる。スライダ68は、カム66によって左右方向に移動される部材であって、カム部材65に装着される。スライダ68がカム部材65に装着される場合、スライダ68のカム部材65の外周面に対向する面に突起として設けられた図外のカムフォロアがカム66に嵌め込まれる。被検出体69は、スライダ68から下方に突出した突起として、スライダ68に設けられる。軸受体70は、カム部材65の両端部に回転可能に支持し、裏機構盤57の背壁に取り付けられる。
入賞モータ63の出力軸が図外の制御装置からの電力によって一方向に回転駆動し、駆動歯車64と従動歯車67およびカム66が一方向に回転するのに伴い、スライダ68がカム部材65に沿って左右の一方向例えば左から右に移動し、当たり球取入部30が左から右に移動する。そして、右の位置検出器61が被検出体69を検出して電気的な位置検出信号を図外の制御装置に出力し、当該制御装置が極性の切り替えられた電力を入賞モータ63に供給する。これによって、入賞モータ63の出力軸が上記と逆の方向である他方向に回転駆動し、駆動歯車64と従動歯車67およびカム66が他方向に回転するのに伴い、スライダ68がカム部材65に沿って右から左に移動し、当たり球取入部30が右から左に移動する。そして、左の位置検出器61が被検出体69を検出して電気的な位置検出信号を図外の制御装置に出力し、当該制御装置が再び極性の切り替えた電力を入賞モータ63に供給し、入賞モータ63の出力軸が再び一方向に回転駆動する。このように図外の制御装置から入賞モータ63に供給される電力の極性が切り替わり、当たり球取入部30が左右方向に往復移動する。
保護板71は、後開口部58を塞ぐ板状であって、光透過性の有る無色な合成樹脂により構成される。最良の形態では、裏機構盤57に後開口部58を設け、後開口部58を保護板71で閉鎖するように、保護板71を裏機構盤57に取り付けたので、画像表示器を裏機構盤57の裏側に配置する場合、裏機構盤57よりも小形な保護板71を透明度の高い合成樹脂で構成すれば、画像表示器が可変入賞装置1の奥行寸法の大きな裏側に配置されても、画像表示器の表示画面に表示された画像を可変入賞装置1の前側から遊技者に鮮明に見せることができるという利点がある。この場合、前隔壁5の保護板71と対応する部分が前隔壁5と別部材として構成され、この別部材として構成された前隔壁5の保護板71と対応する部分が透明度の高い合成樹脂で構成されれば、上記画像表示器の表示画面に表示された画像を可変入賞装置1の前側から遊技者に一層鮮明に見せることができるという利点がある。
当たり球誘導体72は、可動基部55から排出された当たり球を下方に誘導するものであって、可動基部55よりも下部に位置するように、裏機構盤57の前部に取り付けられる。誘導斜面73は、左右側部から当たり球出口74に向けて下り勾配となり、かつ、後側から前側に向けて下り勾配となる斜面として、当たり球誘導体72の上面に設けられる。当たり球出口74は、上下方向への貫通孔として、当たり球誘導体72の左右方向中央部に設けられる。当たり球検出器75は、当たり球出口74に設けられ、当たり球出口74を通過する球を検出して電気的な球検出信号を図外の制御装置に出力する。
外れ球誘導体76は、当たり球取入部30よりも左右方向外側を通過して外れ球取入部32に取り込まれた外れ球を下方に誘導するものであって、可動基部55および当たり球誘導体72を前側から覆うように、裏機構盤57の前部に取り付けられる。案内溝77は、案内突起56を左右方向に移動可能に嵌め込むものであって、前後方向に貫通する横長な孔として、外れ球誘導体76に設けられる。外れ球通路78は、外れ球取入部32から可動基部55よりも左右方向外側を通過して誘導斜面73から前側に排出された外れ球を取り込んで中央部の側から左右方向外側に誘導するように、外れ球誘導体76に設けられる。上面部79は、外れ球通路78の上面部である。当たり球誘導体72が後側になり、外れ球誘導体76が前側になるように、当たり球誘導体72および外れ球誘導体76が互いに結合された場合、誘導斜面73と上面部79とが互いに平行となり、誘導斜面73と上面部79との間には1個の球を誘導斜面73の側から外れ球通路78の側に通過可能な隙間が形成される。外れ球出口80は、外れ球通路78から左右方向外側に誘導された球を下方に排出するように、外れ球誘導体76に左右に分かれて設けられる。
当たり球誘導体72および外れ球誘導体76からなる構造体が裏機構盤57に前側から取り付けられる場合、当たり球誘導体72が可動基部55よりも下部に配置され、可動基部55の案内突起56が案内溝77に挿入され、当たり球取入部30が外れ球誘導体76の外れ球取入部32より上方に突出し、止ねじ82が外れ球誘導体76の前側から裏機構盤57に締結され、止ねじ83が裏機構盤57の裏側から当たり球誘導体72に締結される。これによって、当たり球誘導体72および外れ球誘導体76が、当たり球取入部30および球取入駆動機構31の組み付けられた裏機構盤57に取り付けられる。
図7および図8を参照し、当たり球取入部30と当たり球誘導体72および外れ球誘導体76における相互関係について説明する。図7のa図に示すように、当たり球取入部30が外れ球出口80の左右方向の中央に位置した場合、当たり球取入部30が当たり球出口74の真上に位置し、当たり球取入部30と外れ球取入部32との左右方向の隙間は、球が通過可能な寸法になる。図7のa図において、球P1が下球振分体29から当たり球取入部30に取り込まれた場合、球P1は、図7のa図に矢印X1で示すように、または、図8のa図に矢印X5で示すように、当たり球取入部30から可動基部55の内部および当たり球出口74を経由して下方に排出される。また、図7のa図において、球P2が下球振分体29から当たり球取入部30と外れ球取入部32との左右方向の隙間に取り込まれた場合(球P2が下球振分体29から外れ球取入部32に取り込まれた場合と同じ)、球P2は、図7のa図に矢印X2で示すように、または、図8のb図に矢印X6で示すように、外れ球取入部32から誘導斜面73に落下した後、誘導斜面73と上面部79との間の隙間から外れ球通路78および外れ球出口80を経由して下方に排出される。
図7のb図に示すように、当たり球取入部30が外れ球出口80の左右方向の例えば最も左側に移動した場合、当たり球取入部30が誘導斜面73の真上に位置し、当たり球取入部30と後隔壁37の左縦壁37aとの左右方向の隙間H1は、球が通過不可能な寸法になり、とりわけ、1個の球の半径よりも小さな寸法になる。図7のb図において、球P3が下球振分体29から当たり球取入部30に取り込まれた場合、球P3は、図7のb図に矢印X3で示すように、当たり球取入部30から可動基部55の内部を経由して誘導斜面73に落下した後、誘導斜面73から当たり球出口74を経由して下方に排出される。また、図7のb図において、球P4が下球振分体29から当たり球取入部30と外れ球取入部32との左右方向の隙間に取り込まれた場合、球P4は、図7のb図に矢印X4で示すように、または、図8のb図に矢印X6で示すように、外れ球取入部32から誘導斜面73に落下した後、誘導斜面73と外れ球通路78における上面部79との間の隙間から外れ球通路78および外れ球出口80を経由して下方に排出される。
図7のb図に示すように、当たり球取入部30が外れ球出口80の左右方向の例えば最も左側に移動した場合、当たり球取入部30と後隔壁37の左縦壁37aとの左右方向の隙間H1が球の半径よりも小さな寸法になっている。当たり球取入部30における左または右の側壁30cの前面30dは、当たり球取入部30の外側から内側に行くにしたがって前側から後側に傾斜する斜面として構成される。よって、球P5が左縦壁37aに接触しつつ下球振分体29の上を前側から後側に流下して左の側壁30cの前部に衝突した場合、球P5が矢印X7で示すように隙間H1に詰まることなく側壁30cの前部から当たり球取入部30に取り込まれる。
図8のa図において、球P6が上球振分体17から当たり球取入部30に取り込まれた場合、球P6は図8のaの図に矢印X8およびX5で示すように、当たり球取入部30から可動基部55の内部および当たり球出口74を経由して下方に排出される。図8のb図において、球P7が上球振分体17から当たり球取入部30に取り込まれた場合、球P7は図8のbの図に矢印X9およびX6で示すように、当たり球取入部30から可動基部55の内部および当たり球出口74を経由して下方に排出される。
図9を参照し、振分駆動機構18の動作について説明する。カム42が一方向に回転すると、カムフォロア44が昇降し、上球振分体17が振分軸19を中心として実線示位置と仮想線示位置とに上下動する。上球振分体17が仮想線で示すように前傾状となり、上球振分体17の後部が前部よりも上方に位置した場合、球が上球振分体17の上面を後側から前側に流下するようになる。上球振分体17が実線で示すように後傾状となり、上球振分体17の前部が後部よりも上方に位置した場合、球が上球振分体17の上面を前側から後側に流下するようになる。球Pが、矢印X12で示すように、遊技領域108から開閉体8の開放された球取入口部7、入球検出部12、入球検出器13、球導出通路14、球誘導通路15、通路球出口16を経由して上球振分体17の上に排出される。この上球振分体17の上に排出された球Pは、上球振分体17の振分軸19を中心とした上下動に伴い、上球振分体17の後側から当たり球取入部30または外れ球取入部32の何れか一方に取り込まれるか、または、上球振分体17の前側の前落下口20から下球振分体29に落下し、下球振分体29の後側から当たり球取入部30または外れ球取入部32の何れか一方に取り込まれる。
図9を参照し、部品基盤2および裏機構盤57からなる可変入賞装置1の構造について説明する。図9において、41は振分モータ、42はカム、44はカムフォロア、43は昇降体、47はレバー、107は遊技盤、112は逃避孔を示す。振分モータ41、カム42、カムフォロア44、昇降体43、レバー47が、振分駆動機構18を構成する。振分モータ41は、ステップモータにより構成され、後隔壁37に取り付けられる。カム42は、楕円形であって、振分モータ41のモータ軸のような出力軸に固定される。カムフォロア44は、昇降体43の下端部に設けられ、カム42を受容する。レバー47は、振分軸19の左右両端部に固定的に設けられる。レバー47における振分軸19の径方向外側に突出する先端部と昇降体43の上端部とが互いに回転可能に連結される。
振分モータ41が図外の制御装置からの電力によって駆動し、カム42が一方向に回転すると、カムフォロア44がカム42の1回転に対し2回の割合で昇降し、昇降体43が昇降し、レバー47が振分軸19を中心として昇降し、振分軸19がレバー47の昇降に伴い正逆転し、上球振分体17が振分軸19を中心として実線示位置と仮想線示位置とに上下方向に往復移動する。カムフォロア44がカム42の1回転に対し2回の割合で昇降するので、振分モータ41の出力軸の1回転に対し、上球振分体17が振分軸19を中心として上下方向に2往復する。カム42の1回転に対し、カムフォロア44および上球振分体17が昇降する割合は1回または3回以上であってもよい。
上球振分体17が仮想線で示すように前傾状となり、上球振分体17の後部が前部よりも上方に位置した場合、球が上球振分体17の上面を後側から前側に流下するようになる。上球振分体17が実線で示すように後傾状となり、上球振分体17の前部が後部よりも上方に位置した場合、球が上球振分体17の上面を前側から後側に流下するようになる。球Pが、矢印X10で示すように、遊技領域108から開閉体8の開放された球取入口部7、入球検出部12、入球検出器13、球導出通路14、球誘導通路15、通路球出口16を経由して上球振分体17の上に排出される。この上球振分体17の上に排出された球Pは、上球振分体17の振分軸19を中心とした上下動に伴い、上球振分体17の後側から当たり球取入部30または外れ球取入部32の何れか一方に取り込まれるか、または、上球振分体17の前側の前落下口20から下球振分体29に落下し、下球振分体29の後側から当たり球取入部30または外れ球取入部32の何れか一方に取り込まれる。
逃避孔112は、部品基盤2から裏側に突出する後隔壁37やカバー38および振分駆動機構18などの裏側突出部を逃げる前後方向への貫通孔として、遊技盤107に設けられる。そして、部品基盤2から裏側に突出する裏側突出部が遊技盤107の前側から逃避孔112に挿入され、部品基盤2の裏面が遊技盤107の前面に重ね合わされて逃避孔112を塞ぐ。そして、図外の止ねじが部品基盤2の前側から取付孔4(図1参照)を経由して遊技盤107に締結され、部品基盤2が遊技盤107に取り付けられる。当たり球取入部30が遊技盤107の裏面に向けられ、裏機構盤57が遊技盤107の裏面に図外の止ねじで取り付けられる。
図10を参照し、停留駆動機構23の構造について説明する。図10において、91は電磁ソレノイド、92はレバー、93は連結部材、94はレバー軸、95はアームを示す。電磁ソレノイド91は、下球振分体29の下部に取り付けられる。電磁ソレノイド91における前後方向に駆動するプランジャには、レバー92の中間部が、ピンのような連結部材93で回転可能に連結される。レバー92の下端部は、レバー軸94で後隔壁37に回転可能に取り付けられる。アーム95は、球停留体22に固定される。アーム95の端部とレバー92の下端部とが互いに回転可能に連結される。
球停留体22が実線で示すように下球振分体29の上に重なるようにレバー軸94よりも前側に倒伏した状態において、電磁ソレノイド91が図外の制御装置からの電力によって駆動し、電磁ソレノイド91のプランジャが前側から後側に電磁ソレノイド91に発生した磁力で引き込まれるのに伴い、レバー92がレバー軸94を中心として実線示位置から仮想線示位置へと前側から後側に回転し、下球振分体29が停留軸24を中心として実線示位置から仮想線示位置へと後側から前側に起立して停留台25の後側に立ち塞がる。これによって、球停留体22が上球振分体17の前落下口20から落下した球を停留台25の上に停留するように受け止める。
前記電磁ソレノイド91への制御装置からの電力供給が停止すると、電磁ソレノイド91での磁力が消滅し、電磁ソレノイド91のプランジャが前側から後側に図外のばねで突出されるのに伴い、レバー92がレバー軸94を中心として仮想線示位置から実線示位置へと後側から前側に回転し、下球振分体29が停留軸24を中心として仮想線位置から実線示位置へと前側から後側に倒伏して下球振分体29の上に重なる。これによって、停留台25の上に停留した球が球停留体22の上を通過して下球振分体29の上に排出される。
図11を参照し、パチンコ遊技機の構造について説明する。図11において、101は遊技機枠、102は窓、103は前面パネル、104は球受皿、105は球発射操作機構、106は球発射機構、107は遊技盤、108は遊技領域、109はガイドレール、110はアウト口、111は始動部品を示す。
遊技機枠101は、遊技機設置構造体に設置される容器を構成する。遊技機設置構造体は、遊技店のパチンコ遊技機を設置する島とも呼ばれる設備である。窓102は、前後方向への貫通孔として、遊技機枠101の前面に形成される。前面パネル103は、窓102を閉鎖するガラスのような無色の光透過性の有る材料から構成され、遊技機枠101の内部に設けられる。球受皿104は、パチンコ球と呼ばれる球を入れる容器として、遊技機枠101の前面に設けられる。球発射操作機構105は、遊技者の操作量に応じた出力を図外の制御装置に出力する電気部品を有する機構として、遊技機枠101の前面に設けられる。球発射機構106は、図外の制御装置からの制御によって球発射操作機構105の操作量に応じた発射力で駆動する機構として、遊技機枠101の内部に設けられる。
遊技盤107は、遊技機枠101に格納される。遊技盤107が遊技機枠101に格納された場合、可変入賞装置1、遊技領域108、ガイドレール109、アウト口110、始動部品111が、遊技機枠101の前側から窓102および前面パネル103を通して視認可能になる。遊技領域108は、球発射機構106から発射された球の飛び交う領域として、前面パネル103と遊技盤107の前面との間におけるガイドレール109で囲まれた部分として形成される。ガイドレール109は、遊技機枠101または遊技盤107に設けられる。アウト口110は、遊技領域108の最下部に到達した球を遊技盤107の裏側に排出する部分として遊技盤107に設けられる。可変入賞装置1や始動部品111および図外の一般入賞部品は、遊技領域108から入賞した球を遊技盤107の裏側に排出する部品として、遊技盤107に設けられる。遊技盤107の前面には、図外の図柄表示器が設けられる。
遊技者が球受皿104にパチンコ球と呼ばれる球を入れ、遊技者が球発射操作機構105を右回りに操作すると、球発射機構106が球発射操作機構105の操作量に応じた発射力で駆動し、球発射機構106が球受皿104から遊技機枠101の内部に取り込まれた球を1個ずつ遊技領域108に向けて発射する。遊技領域108に到達した球は、遊技領域108を流下する過程において、可変入賞装置1や始動部品111および図外の一般入賞部品などの遊技部品に衝突して、流れる方向を変えながら、可変入賞装置1または始動部品111または図外の一般入賞部品に入って遊技盤107の裏側に排出される。可変入賞装置1または始動部品111または図外の一般入賞部品のいずれにも入らないで、遊技領域108の最下部に到達した球は、アウト口110から遊技盤107の裏側に排出される。球が始動部品111、可変入賞装置1の入球検出器13、図外の入賞部品のいずれかに入ると、図外の球払出機構が賞球としての球を遊技者に与えるように球受皿104に払い出す。
パチンコ遊技の一例について説明する。遊技領域108を流下する球が始動部品111に入賞し、始動部品111に入賞した球を検出した入賞球検出器が入賞信号を制御装置に出力すると、制御装置に内蔵されたコンピュータが内部抽選処理および図外の図柄表示器に主図柄の変動表示を開始させる。内部抽選処理の結果としては、例えば、大当たりまたは小当たりのいずれかが選択される。大当たりの場合、主図柄の変動表示を開始から所定時間後に、制御装置のコンピュータが図柄表示器に主図柄の変動停止を行い、図柄表示器が大当たり図柄として定められた主図柄を停止表示する。引き続き、制御装置のコンピュータが大当たり遊技として制御装置のコンピュータのプログラムに定められたラウンド遊技を処理するように開閉駆動機構10(図1参照)を制御し、可変入賞装置1の開閉体8が開閉をラウンド遊技の範囲で繰り返す。
小当たりの場合、主図柄の変動表示を開始から所定時間後に、制御装置のコンピュータが図柄表示器に主図柄の変動停止を行い、図柄表示器が小当たり図柄として定められた主図柄を停止表示する。引き続き、制御装置のコンピュータが小当たり遊技として制御装置のコンピュータのプログラムに定められた範囲で開閉駆動機構10を制御し、可変入賞装置1の開閉体8が開閉を1回または数回行う。この小当たり遊技中における開閉体8の開放中において、球が遊技領域108から開いた開閉体8、球取入口部7、入球検出部12、球導出通路14、球誘導通路15、上球振分体17または球停留体22、停留台25、下球振分体29を順に経由して当たり球取入部30に入賞し、当たり球検出器75が球検出信号を制御装置に出力すると、制御装置のコンピュータがラウンド遊技を処理するように開閉駆動機構10を制御し、可変入賞装置1の開閉体8が開閉をラウンド遊技の範囲で繰り返す。制御装置は、入球検出器13からの球検出信号と外れ球検出器からの球検出信号と当たり球検出器75からの入賞信号とによって、可変入賞装置1への球の入りと出とを監視する。