JP4878933B2 - フラットケーブル製造方法およびその製造装置 - Google Patents

フラットケーブル製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、各種電気機器等の内部配線に好適なフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造方法およびその製造装置に関する。
従来、例えば厚み0.1〜0.5mm程度からなる複数本(数本〜数十本)の線条導体を平行に整列した状態の上下から絶縁シート(テープ)でラミネート被覆するフラットケーブルが知られている。このフラットケーブルは、一般電気製品の内部で使用されており、長さの自由度が高く(数cmから数百cm程度まで製造方法を大きく変更せずに製作できる)、整線性・スペース効率(単に線材を束ねるのでなくフラットに配することで器内の配線収納性が良くコネクタにも直接挿入することができる)がよく、またその製造方式から低コストでの供給が可能なものである。
そして、従来、このフラットケーブルの製造方法としては、例えば図6に示されているように、整列配置された複数本の導体101の上下から所定幅を持ったPETフィルム等に接着剤が塗布された上、下絶縁テープ103A、103Bを重ね合わせ一対の熱ロール105によりラミネートすることで長尺のフラットケーブル107を製造するものや、特許文献1、2のように導線上に枚葉絶縁テープ(シート)をラミネートするものが知られている。
特許第2719270号 特開2001−043756号公報
ところで、製品となるフラットケーブル107は、図7に示されているように、その両端に上絶縁テープ103Aがない状態で窓部となる103C部でコネクタ嵌合や電気回路端子との半田接合が行われる。なお、図7において窓部となる両端の絶縁テープ側の下絶縁テープ103Bの下面にはコネクタ嵌合時などの補強のためのプラスチック板109が粘着されている。
したがって、実際の上、下絶縁テープ103A、103Bのうちの上絶縁テープ103Aは、図8に示されているように、窓部111が開いた状態でラミネートされることにより、ラミネート後の窓部111から露出した導体101が他端子との接合点となる。
一方、上、下絶縁テープ103A、103Bは一対の熱ロール105でラミネートされる際に、”しわ”が発生しないように上、下絶縁テープ103A、103Bの走行方向に張力がかかった状態となっているが、その張力のために窓部111の変形や立体的方向への”たわみ”が発生してしまう。そのために、上、下絶縁テープ103A、103Bの張力調整をしたり、一対の熱ロール105の直近にプレートを設置し”たわみ”を平面上で矯正したりする調整を行っている。
このように、窓部111(開口部)が上絶縁テープ103A上にあると、ラミネート後の窓部111の形状が規格以上に変形していたり、変形を防止するための調整に手間取りその間に発生する”調整屑”が増大し、また、窓部111の変形を抑えるための形状として、図9に示されているように、窓部111の左右サイドのブリッジ部113を大きくとることで最終製品成型時には切り取ってしまう部分(耳屑)が増大し、結局、廉価な商品のための製作上の障害となってしまう。
一方、特許文献1、2では、枚葉絶縁テープ(シート)をラミネートすることで上記屑削減を図っているが、切断後の絶縁テープの切り口がフリーとなっており、一対の熱ロールまで搬送する際の位置設定に不確定要素が生じ、構造が複雑であると共に枚葉絶縁テープの仮付け位置の精度が不十分であるという問題がある。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
上記発明が解決しようとする課題を達成するためにこの発明のフラットケーブル製造方法は、並列配置される複数本の導体の一方面に絶縁テープを接着し、前記複数本の導体の他方面に所定の長さの枚葉状絶縁テープを間欠的に接着してフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造方法において、
前記複数本の導体の両端側にそれぞれ設けられた捨て線が前記複数本の導体と同速度で走行している走行中に、この捨て線に前記所定の長さの枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を仮固定した後、前記複数本の導体と、前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープおよび前記絶縁テープの3者を一対の熱ロール間に同速度で通過せしめて本ラミネートしてフラットケーブルを製造することを特徴とするものである。
この発明のフラットケーブル製造方法は、前記フラットケーブル製造方法において、前記一対の熱ロールの回転速度または回転時間に応じて、同期をとって既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように次の枚葉状絶縁テープを、前記捨て線に仮固定するか、又は、前記フラットケーブル製造方法において、前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープの進行方向前側の進行方向に直角な方向かつ、絶縁テープに垂直方向に設けられたセンサにより、前記枚葉状絶縁テープの前側一辺を検知し、この検知された信号から枚葉状絶縁テープの長さや、枚葉状絶縁テープの走行速度に応じたある一定時間後に、既に前記固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように、次の枚葉状絶縁テープの一部を前記捨て線に仮固定することが好ましい。
また、この発明のフラットケーブル製造装置は、並列配置される複数本の導体の一方面に絶縁テープを接着し、前記複数本の導体の他方面に所定の長さの枚葉状絶縁テープを間欠的に接着してフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造装置において、
前記複数本の導体を一定の速度で搬送せしめる第1搬送手段と、
前記複数本の導体の両端側にそれぞれ設けられた各捨て線を前記第1搬送手段の搬送速度と同速度で搬送せしめる第2搬送手段と、
前記絶縁テープを前記第1搬送手段の搬送速度と同速度で搬送せしめる第3搬送手段と、
前記第2搬送手段で前記捨て線を搬送している搬送時に、前記所定長さの枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を前記捨て線に仮固定する仮固定手段と、
前記並列配置された複数本の導体と、この導体の一方面に接着される絶縁テープおよびこの導体の他方面に接着される前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープとを同時に同速度で供給して本ラミネートする回転可能な熱ロールと、
を備えていることを特徴とするものである。
この発明のフラットケーブル製造装置は、前記フラットケーブル製造装置において、前記一対の熱ロールの回転速度または回転時間に応じて、同期をとって既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように次の枚葉状絶縁テープを、前記捨て線に仮固定すべく制御せしめる制御、又は前記フラットケーブル製造装置において、前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープの進行方向前側の進行方向に直角な方向に設けられたセンサと、このセンサにより枚葉状絶縁テープの前側一辺を検知し、この検知された信号から枚葉状絶縁テープの長さや、枚葉状絶縁テープの走行速度に応じたある一定時間後に、既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように、次の枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を前記捨て線に仮固定すべく制御せしめる制御手段と、を備えていることが好ましい。
以上のごとき課題を解決するための手段の説明から理解されるように、この発明のフラットケーブル製造方法およびその装置によれば、簡易な構造で、かつ、製品間隔となる枚葉状絶縁テープの間隔の寸法を高精度で製作することができる。
また、枚葉状絶縁テープを使用することで、製造時の屑を削減できる。すなわち、製造時の初期調整時間を短くすることができ、調整のための絶縁テープ、導体(調整屑)を大幅に削減したり、枚葉状絶縁テープをラミネートすることにより、従来の窓部ブリッジに要する絶縁テープ幅分を無くすことができ、全長に亘って耳屑を大幅に削減することができる。さらに、従来での連続絶縁テープから窓部を加工する金型、駆動機構が不要となり、また、金型により打ち抜かれた絶縁テープ部(窓屑)を完全になくすることもできる。
また、捨て線に枚葉状絶縁テープの進行方向の前側の一部を仮固定することで、本ラミネート後の枚葉状絶縁テープにしわが発生することなく、歪みのない均一な窓部形状にすることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1を参照するに、フラットケーブル製造装置1は、並列配置される複数本の例えば平角形状の線状からなる導体3を一定の速度で搬送せしめる第1搬送手段5が設けられている。この第1搬送手段5は図示省略の各導体3が巻き取られた各リールから各導体3が送り出されて搬送ガイドローラ7、9に案内されて搬送される。
前記複数本の導体3の両端側にそれぞれ設けられた例えば金属平角線や紙テープ等の各捨て線11を前記第1搬送手段5の搬送速度と同速度で搬送せしめる第2搬送手段13が設けられている。この第2搬送手段13は図示省略の各捨て線11が巻き取られた各リールから各捨て線11が送り出されて搬送ガイドローラ15、17に案内されて搬送される。
絶縁テープとしての下絶縁テープ19を前記第1搬送手段5の搬送速度と同速度で搬送せしめる第3搬送手段21が設けられている。この第3搬送手段21は図示省略の下絶縁テープ19が巻き取られた各リールから下絶縁テープ19が送り出されて搬送ガイドローラ23に案内されて搬送される。
前記第2搬送手段13で前記捨て線11を搬送している搬送時に、所定長さの枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の一部を前記捨て線11に仮固定する仮固定手段27が設けられている。
前記並列配置された複数本の導体3と、この導体3の一方面である下面に接着される絶縁テープ19およびこの導体3の他方面である上面に接着される前記捨て線11に仮固定された枚葉状絶縁テープ25とを同時に同速度で供給して本ラミネートする回転可能な一対の熱ロール29が設けられている。この一対の熱ロール29の直前(直近)には複数本の導体3が供給される際に、一定のピッチで並列して供給されるよう幅方向へ一定の間隔で例えばV溝を有したピッチコロ31が設けられている。
前記仮固定手段27で前記捨て線11に所定長さの枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の一部を仮固定する具体的な構造を説明する前に、枚葉状絶縁テープ25が上絶縁テープ33から所定長さに切断される説明をする。図1において、上絶縁テープ33が図示省略の上絶縁テープ33が巻かれたリールから矢印で示したごとく図1において右側から左側へ搬送されてきて一対の搬送ローラ35で定尺送りで切断プレート37の上方位置に搬送されて停止される。その後、上絶縁テープ33の先端から予め決められた所定の長さが搬送ローラ35により送り出され上方に設けられているカッター39が下降すると共に幅方向へ矢印で示したごとく移動し上絶縁テープ33をカットすることで、上絶縁テープ33から所定長さ(A)(図2参照)の枚葉状絶縁テープ25が得られる。なお、上絶縁テープ33をカッタ39で所定長さに切断する以外にレーザ切断などで行ってもよい。
カットされた枚葉状絶縁テープ25は切断プレート37上に載置された状態で吸着プレート41が下降してこの吸着プレート41に例えば図示省略のエアー吸引手段のエアーをONすることにより枚葉状絶縁テープ25が吸着される。この枚葉状絶縁テープ25が吸着された吸着プレート41が前記仮固定手段27の仮固定位置に設けられている仮固定ステージ43の上方位置へ移動される。そのとき、前記捨て線11は仮固定ステージ43と吸着プレート41との間を走行される。
この状態で、図1において右方へ吸着プレート41と仮固定ステージ43とが移動されながら吸着プレート41が下降し、仮固定ステージ43と吸着プレート41により捨て線11と枚葉状絶縁テープ25が押圧されると、仮固定ステージ43に埋め込まれているヒータでの加熱により吸着プレート41に吸着されている枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の一部が前記捨て線11に仮固定されると共に吸着プレート41よりエアー吸引手段のエアーをOFFすることで吸着プレート41と枚葉状絶縁テープ25は離隔されるようになっている。
上記構成により、フラットケーブル45が得られる製造方法を説明すると、並列配置された複数本の各導体3が一定の速度で搬送ガイドローラ7、9を経てピッチコロ31に形成された各溝で一定の間隔を保持して一対の熱ローラ29へ送られる。また、絶縁テープ19は各導体3の一定の速度と同速度で搬送ガイドローラ23を経て一対の熱ローラ29へ送られる。
一方、上絶縁テープ33は矢印で示したごとく、図1において左方へ一対の搬送ローラ35により定尺送りされて切断プレート37上で停止される。この状態で上絶縁テープ33を予め決められた所定の長さ例えばAの長さにカッター39でカットされる。カットされた上絶縁テープ33は所定の長さ例えばAの長さの枚葉状絶縁テープ25となり、吸着プレート41に吸着される。枚葉状絶縁テープ25を吸着した吸着プレート41が、捨て線11が走行している上方位置へ移動される。
この位置で、仮固定ステージ43上にある吸着プレート41は図1において右方へ移動し、適切なタイミングにより吸着プレート41が下降し、吸着プレート41に吸着されている枚葉状絶縁テープ25が仮固定ステージ43上の一部に埋め込まれたヒータに押圧されることで枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の一部(図2において●部2箇所)が捨て線11に仮固定される。仮固定には上記ヒータ以外に他熱源例えば外部レーザ光を使用して行ってもよい。この動作を一定の間隔でもって繰り返すことで枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の一部が捨て線11の長手方向に一定の間隔でもって仮固定されながら一対の熱ロール29に送られる。
この一対の熱ロール29に導体3と前記絶縁テープ19とこの捨て線11の長手方向に一定の間隔でもって仮固定された枚葉状絶縁テープ25が送られて本ラミネートされることにより、フラットケーブル45が図2に示されているように得られる。
前記枚葉状絶縁テープ25の間隔を精度良く仮固定するために、枚葉状絶縁テープ25の駆動を複数の導体3の駆動と同期をとって行う必要がある。その具体的な制御手段として、例えば図3に一例が示されている。図3において、一対の熱ロール29を駆動せしめる駆動モータ47が設けられている。この駆動モータ47の駆動シヤフト49にはベアリング51を介してベベルギア53が装着されている。このベベルギア53には別のベベルギア55が歯合されている。このベベルギア55にはベアリング57を介してシャフト59が装着されている。このシャフト59の他端にはベアリング61が設けられ、シャフト59が回転自在に支承されている。シャフト59の他端側にはクラッチ63が装着されている。しかも、このクラッチ63にはギア65が設けられている。このギア65にはボールネジ67が螺合されていて、このボールネジ67の両端がベアリング69、71で回転自在に支承されている。
前記ボールネジ67のギア65とは反対側の他端にはギア73が装着されており、このギア73にはクラッチ75が設けられている。このクラッチ75にはシャフト77を介して仮固定ステージ用戻しモータ79が設けられている。前記ボールネジ67にはナット部材81が螺合されている。このナット部材81上には前記吸着プレート41が設けられて、図示省略の移動手段によりこの吸着プレート41が図1において切断プレート37位置にあるナット部材81と仮固定ステージ43との間を移動自在となっている。
上記構成により、仮固定ステージ用戻しモータ79を停止状態にしておいて、駆動モータ47を駆動せしめると、駆動シャフト49を介して一対の熱ロール29が回転されると共に、クラッチ63をONにし、クラッチ75をOFFにした状態にすると、駆動モータ47により駆動シャフト49を介してベベルギア53、55、シャフト59、クラッチ63およびギア65を経てボールネジ67が回転されてナット部材81が図3に矢印で示されているように右方向へ移動される。その時には、吸着プレート41はナット部材81から仮固定ステージ43上に移動された状態にある。
したがって、吸着プレート41は枚葉状絶縁テープ25を吸引したまま切断プレート37上から仮固定ステージ43上に移動している状態で、一対の熱ロール29を回転させている駆動モータ47及びクラッチ63、75の熱ロール29と同期を取った動作により、仮固定ステージ43及びその直上に待機している吸着プレート41は図3での右矢印方向に移動し、その移動速度が定常速度で導体3と同程度になったところで吸着プレート41が下降し枚葉状絶縁テープ25が捨て線11を介して仮固定ステージ43に埋め込まれているヒータに押圧され枚葉状絶縁テープ25は捨て線11に仮固定される。枚葉状絶縁テープ25が捨て線11に仮固定されると同時に吸着プレート41は枚葉状絶縁テープ25の負圧吸着状態から吸着OFF(又は、正圧噴出)状態にすることで枚葉状絶縁テープ25を隔離し、枚葉状絶縁テープ25は捨て線11に仮固定された状態で熱ロール29によるラミネート位置へ導かれる。
駆動モータ47はON状態のもとに、クラッチ63をOFFにし、クラッチ75をONにした状態にして、仮固定ステージ用戻しモータ79を駆動せしめると、シャフト77が回転されてギア73を介してボールネジ67が回転されてナット部材81が図3の矢印と逆方向の左方向へ移動されることで、吸着プレート41と仮固定ステージ43とが元の位置へ戻されることになる。
枚葉状絶縁テープ25の仮固定動作を複数の導体3の駆動と同期をとる方法としては、上述した図3に示されているギアを介する以外に、図4に示されているように、仮固定ステージ43の前後方向の動作を熱ロール39の駆動モータ47と同期(同速度)させるように直接仮固定ステージ43の駆動モータ87で駆動するようにしてもよい。
すなわち、図4において仮固定ステージ43の中央にナット部材83が埋め込まれ、ナット部材83に螺合したボールねじ85の一端に駆動モータ87を取り付け、この駆動モータ87を駆動させることでボールねじ85、ナット部材83を介して仮固定ステージ43を前後動させるようにしてもよい。
また、上述した製造方法以外に図5に示されているように、捨て線11に仮固定された枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側の進行方向の直角な方向かつ、絶縁テープ19に垂直な方向例えば図5において上下方向に枚葉状絶縁テープ25の一辺(前辺)(又は後辺)を検知する例えば一対の投光部89A、受光部89Bからなるセンサ89を設け、このセンサ89により枚葉状絶縁テープ25の一辺を検知し、この検知された信号から枚葉状絶縁テープ25の長さLや枚葉状絶縁テープ25の走行速度に応じたある一定時間T秒後に、既に前記固定された枚葉状絶縁テープ25の間隔Aを常に一定となるように、制御手段で次の枚葉状絶縁テープ25の進行方向前側(又は後側)の一部を、前記捨て線11に仮固定することでフラットケーブルを製造することができる。そして、枚葉状絶縁テープ25の走行速度については、一対の熱ロールの回転速度を検知することで設定する方法や、上記センサ89を2個設置し、2個のセンサ89から検知される時間差と2個のセンサ89の設置間隔から得られる速度を設定する方法で行ってもよい。
したがって、上記のフラットケーブル45の製造方法およびその装置によれば、簡易な構造で、かつ、製品間隔となる枚葉状絶縁テープ25の間隔の寸法を高精度で製作することができる。
また、枚葉状絶縁テープ25を使用することで、製造時の屑を削減できる。すなわち、製造時の初期調整時間を短くすることができ、調整のための絶縁テープ、導体(調整屑)を大幅に削減することができる。枚葉状絶縁テープ25をラミネートすることにより、従来の窓部ブリッジに要する絶縁テープ幅分(耳屑)を狭くすることができ、全長に亘って削減してしまう耳屑を大幅に削減することができる。さらに、従来での連続絶縁テープから窓部を加工する金型、駆動機構が不要となり、また、金型により打ち抜かれた絶縁テープ部(窓屑)を完全になくすることができる。
また、捨て線に枚葉状絶縁テープ25の進行方向の前側の一部を仮固定することで、本ラミネート後の枚葉状絶縁テープ25にしわが発生することなく、歪みのない均一な窓部形状にすることができる。しかも、枚葉状絶縁テープ25を仮固定しているので、枚葉状絶縁テープ25間の間隔を精度よく固定することができる。
枚葉状絶縁テープ25を仮固定するタイミングに比し、枚葉状絶縁テープ25を仮固定位置まで準備する時間が長くなる場合は、所定の窓幅を得ることができなくなるため、「枚葉状絶縁テープ25の供給+仮固定部」のユニットを複数セットシリーズに設置することで、窓部の間隔を自由に設定することができる。
この発明のフラットケ−ブルを製造するフラットケ−ブル製造装置の斜視図である。 図1のフラットケ−ブル製造装置で製造されたフラットケ−ブルの斜視図である。 図1における熱ロールの速に応じて、同期をとって捨て線に枚葉状絶縁テープを仮固定すべく制御せしめる一例の構成図である。 図3に代わる捨て線に枚葉状絶縁テープを仮固定すべく制御せしめる他の例を示す構成図である。 図1に代わる他のフラットケ−ブルを製造するフラットケ−ブル製造装置の正面図である。 従来のフラットケ−ブルを製造するフラットケ−ブル製造装置の斜視図である。 図6のフラットケ−ブル製造装置で製造されたフラットケ−ブルの斜視図である。 従来の別のフラットケ−ブルを製造するフラットケ−ブル製造装置の斜視図である。 図8のフラットケ−ブル製造装置で製造されたフラットケ−ブルの平面図である。
符号の説明
1 フラットケ−ブル製造装置
3 導体
5 第1搬送手段
7、9 搬送ガイドローラ
11 捨て線
13 第2搬送手段
15、17 搬送ガイドローラ
19 下絶縁テープ
21 第3搬送手段
23 搬送ガイドローラ
25 枚葉状絶縁テープ
27 仮固定手段
29 熱ロール
31 ピッチコロ
33 上絶縁テープ
35 搬送ローラ
37 切断プレート
39 カッター
41 吸着プレート
43 仮固定ステージ
45 フラットケーブル
47 駆動モータ
49 駆動シャフト
63、75 クラッチ
67 ボールネジ
77 シャフト
79 仮固定ステージ用戻しモータ
83 ナット部材
85 ボールねじ
87 駆動モータ
89 センサ

Claims (6)

  1. 並列配置される複数本の導体の一方面に絶縁テープを接着し、前記複数本の導体の他方面に所定の長さの枚葉状絶縁テープを間欠的に接着してフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造方法において、
    前記複数本の導体の両端側にそれぞれ設けられた捨て線が前記複数本の導体と同速度で走行している走行中に、この捨て線に前記所定の長さの枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を仮固定した後、前記複数本の導体と、前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープおよび前記絶縁テープの3者を一対の熱ロール間に同速度で通過せしめて本ラミネートしてフラットケーブルを製造することを特徴とするフラットケーブル製造方法。
  2. 前記一対の熱ロールの回転速度または回転時間に応じて、同期をとって既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように次の枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を、前記捨て線に仮固定することを特徴とする請求項1記載のフラットケーブル製造方法。
  3. 前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープの進行方向前側の進行方向に直角な方向かつ、絶縁テープに垂直方向に設けられたセンサにより、前記枚葉状絶縁テープの前側又は後側一辺を検知し、この検知された信号から枚葉状絶縁テープの長さや、枚葉状絶縁テープの走行速度に応じたある一定時間後に、既に前記固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように、次の枚葉状絶縁テープの一部を前記捨て線に仮固定することを特徴とする請求項1記載のフラットケーブル製造方法。
  4. 並列配置される複数本の導体の一方面に絶縁テープを接着し、前記複数本の導体の他方面に所定の長さの枚葉状絶縁テープを間欠的に接着してフラットケーブルを製造するフラットケーブル製造装置において、
    前記複数本の導体を一定の速度で搬送せしめる第1搬送手段と、
    前記複数本の導体の両端側にそれぞれ設けられた各捨て線を前記第1搬送手段の搬送速度と同速度で搬送せしめる第2搬送手段と、
    前記絶縁テープを前記第1搬送手段の搬送速度と同速度で搬送せしめる第3搬送手段と、
    前記第2搬送手段で前記捨て線を搬送している搬送時に、前記所定長さの枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を前記捨て線に仮固定する仮固定手段と、
    前記並列配置された複数本の導体と、この導体の一方面に接着される絶縁テープおよびこの導体の他方面に接着される前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープとを同時に同速度で供給して本ラミネートする回転可能な熱ロールと、
    を備えていることを特徴とするフラットケーブル製造装置。
  5. 前記一対の熱ロールの回転速度または回転時間に応じて、同期をとって既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように次の枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を、前記捨て線に仮固定すべく制御せしめる制御手段を備えていることを特徴とする請求項4記載のフラットケーブル製造装置。
  6. 前記捨て線に仮固定された枚葉状絶縁テープの進行方向前側の進行方向に直角な方向かつ、絶縁テープに垂直方向に設けられたセンサと、
    このセンサにより枚葉状絶縁テープの前側又は後側一辺を検知し、この検知された信号から枚葉状絶縁テープの長さや、枚葉状絶縁テープの走行速度に応じたある一定時間後に、既に前記仮固定された枚葉状絶縁テープとの間隔を常に一定となるように、次の枚葉状絶縁テープの進行方向前側の一部を前記捨て線に仮固定すべく制御せしめる制御手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項4記載のフラットケーブル製造装置。
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