JP4878606B2 - 消弧装置 - Google Patents
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Description
しかし、上記特許文献1及び特許文献2に記載の消弧装置では、小電流域における遮断性能の向上を図ったものであり、過負荷遮断電流として例えば1000Aの大電流では1回遮断できる程度の性能であった。このため、大電流域の過負荷遮断性能の更なる向上が求められていた。
請求項1に記載の発明は、磁性体により形成されると共に可動電極を通過可能とした磁性板通路を前端縁に有する磁性板と、絶縁性を有しアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料により形成されると共に可動電極を通過可能とした消弧部材通路を前端縁に有する消弧部材とが可動電極の移動方向に交互に配置され、開路時には固定電極から離間した可動電極が前記磁性板通路及び消弧部材通路を順次通過させるようにした消弧装置において、絶縁性を有しアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料により形成されると共に可動電極を通過可能とした補助消弧板通路を前端縁に有する補助消弧板が前記磁性板と前記消弧部材との間に設けられたことをその要旨としている。
図1に示すように、開閉器10はケース蓋11と本体ケース12とから構成され、本体ケース12の互いに対向する両側壁12a,12bには電源側ブッシング13及び負荷側ブッシング14が3相各相(図1においては1相分のみ示す。)に互いに対向するように貫通支持されている。電源側ブッシング13の内端部(本体ケース12の内部側)には棒状の固定電極15が突設されており、同固定電極15の先端上部には耐弧メタル16が固定されている。また、固定電極15の先端には消弧装置17が固定用金具18を介して固定されている。この消弧装置17については後に詳述する。負荷側ブッシング14の内端部(本体ケース12の内部側)には導電棒19が突設されており、同導電棒19には軸20を介して可動電極21の基端部が回動可能に支持されている。これら固定電極15及び可動電極21は、各相の電極部間、及び本体ケース12間の絶縁を確保するために下方が開口した箱状の絶縁バリア25に覆われている。図2に二点鎖線で示すように、可動電極21は平行平板状の一対の接触刃21a,21bを備えている。
次に、前記消弧装置17について詳細に説明する。図3〜図5に示すように、消弧装置17は、磁性体により板状に形成された複数(本実施形態では8枚)の磁性板110と絶縁性及び消弧性を有する合成樹脂材料により板状に形成された複数(本実施形態では9個)の消弧部材120とを備えている。更に、消弧装置17は、絶縁性及び消弧性を有する合成樹脂材料により板状に形成された複数(本実施形態では6枚)の補助消弧板200を備えている。各磁性板110及び各消弧部材120は可動電極21の移動方向に所定の間隔をおいて交互に配置されている。各磁性板110及び各消弧部材120はそれぞれ一対の支持部材130,130間に配置され一括して支持されている。また、6枚の補助消弧板200は、最下段の磁性板110と下から2段目の消弧部材120との間を一番下として各磁性板110と消弧部材120との間に挿入されて、消弧装置17に取り付けられている。以下、支持部材130、磁性板110、消弧部材120及び補助消弧板200の順に説明する。
まず、支持部材130について説明する。図3〜図6に示すように、支持部材130は絶縁性を有する合成樹脂材料又は無機材料により一体形成されており、固定電極15に固定用金具18を介して固定される基部131と同基部131に対して斜状をなす支持部132とを備えている。図5及び図6に示すように、支持部132には、2つを1組とする複数組(本実施形態では8組)の磁性板用支持孔133が同支持部132の長手方向において所定間隔毎に形成されている。また、支持部132において、各組の磁性板用支持孔133の上部にはそれぞれ消弧部材用支持孔134が形成されている。各消弧部材用支持孔134と各組の磁性板用支持孔133とは互いに連通している。そして、消弧部材120及び磁性板110の支持部132への組付け作業時において、後述する消弧部材120の係合突部140を消弧部材用支持孔134へ内側から挿入することにより、同時に磁性板110の突起113を支持部材130に固定可能となっている。
次に、磁性板110について説明する。図8に示すように、磁性板110は磁性体によりW字板状に形成されている。本実施形態では、磁性体として、フェライト系ステンレス鋼鋼材を使用している。フェライト系ステンレス鋼鋼材は素材自体に防錆効果を有すると共に電磁力の発生に優れる。磁性板110はフェライト系ステンレス鋼鋼材製の板材をプレスにより打ち抜き、この後、焼鈍することにより形成されている。焼鈍とは、鋼を所定温度に加熱した後、ゆっくり冷却することにより、プレス加工時に加えられた磁性板110の残留応力による歪みを除去することである。
次に、消弧部材120について説明する。図2及び図4に示すように、消弧部材120は絶縁性を有し、かつアーク熱により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料(例えば四フッ化エチレン‐パーフルオロビニルエーテル共重合体(PFA)等のフッ素樹脂)によりW字板状に形成されている。従って、消弧部材120はアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する。
次に、補助消弧板200について説明する。図13及び図14に示すように、補助消弧板200は、絶縁性を有し、かつアーク熱により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料(例えば四フッ化‐ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂)によりU字板状に形成されている。従って、補助消弧板200はアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する。これにより、消弧部材120のみに比べ、消弧性分解ガスの発生量を増加させることができる。特に、補助消弧板200を構成するPTFEフッ素樹脂は、消弧部材120を構成するPFAフッ素樹脂よりも消弧性分解ガスが多く発生する。また、PTFEフッ素樹脂の表面は光沢があり、金属蒸気等が付着し難く、表面が汚損し難いため、アークの回り込みが抑制される。
図14に示すように、消弧部材120と補助消弧板200との取り付け状態において補助消弧板200の裏側から見たとき、磁性板110と消弧部材120との間に挿入された補助消弧板200と消弧部材120との位置関係は次のようになっている。即ち、消弧部材120の奥溝122a,122b及び肉厚壁124を囲繞するように補助消弧板200の囲繞部201が位置している。中央突出部201aが中央側の2つの肉厚壁124に挟まれた空間に位置し、側部突出部202a,202bの先端部がアーク接触壁123と間隔保持部125とに挟まれた空間に位置し、これら中央突出部201aと側部突出部202a,202bとは開放口123bを介して露出している。このため、中央突出部201aと側部突出部202a,202bとは、消弧部材120の消弧部材通路121a,121bの後端側に駆動されたアークに開放口123bを介して曝され、消弧性分解ガスが発生する。また、補助消弧板200のスリット203には、消弧部材120の間隔保持部125が位置している。このため、補助消弧板200は消弧部材120に対して横ずれせずに取り付けられる。
補助消弧板200は、補助消弧板通路200aの内側縁に形成された係止爪部206が消弧装置17の後方から磁性板110と消弧部材120との間に挿入されて、上記のように囲繞部201が消弧部材120の空間に一致するように配置される。支持部材130の突部136を乗り越えて係止されることにより取り付けられ、抜け止めされる。補助消弧板200を消弧部材120に挿入する際に、スリット203は間隔保持部125に誘導されて補助消弧板200の挿入は円滑に行われる。
次に、前述のように構成された開閉器10の消弧装置の作用について説明する。
図1に二点鎖線で示す投入状態において、前記操作ハンドルが開路操作されると、回動軸22を中心としてレバー23が時計方向へ回動する。これに伴って、駆動リンク24は上方へ移動され、可動電極21が軸20を中心に時計方向へ回動する。可動電極21が固定電極15から離間すると、当該固定電極15と可動電極21との間、即ち固定電極15と両接触刃21a,21bとの間にはそれぞれアークI(図8参照。)が発生する。
次に、例えば1200Aのような大電流を遮断する際の消弧装置17の作用を説明する。
以上、説明した実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)磁性板110と消弧部材120との間に補助消弧板200を設けたため、開路時に固定電極15と可動電極21との間に発生した大電流域のアークは各磁性板通路111a,111bの後端側へ誘導される。この際、アークとの接触により消弧部材120から消弧性分解ガスが発生すると共に、補助消弧板200からも消弧性分解ガスが発生する。そして、消弧性分解ガスの発生量を増加させることができるため、大電流域の過負荷遮断電流が例えば1200Aを複数回遮断することができる。よって、大電流域においての過負荷遮断性能を向上させることができる。
・上記実施形態では、磁性板110、消弧部材120、補助消弧板200をそれぞれ8枚、9個、6枚設けるようにしたが、これらの個数はアークを遮断できるように、要求される遮断性能に応じて適宜変更可能である。
・上記実施形態では、消弧装置17を固定電極15と可動電極21とが水平方向に対向して配置される開閉器10に採用したが、図16に示されるように、固定電極15と可動電極21とが垂直方向に対向して配置される開閉器30に採用してもよい。
・上記実施形態において、側端部205,205を消弧部材120の側端縁よりも側方へ延出させたが、要求される遮断性能又は仕様等によっては、図15に示されるように、側方へ延出しなくともよい。
Claims (4)
- 磁性体により形成されると共に可動電極を通過可能とした磁性板通路を前端縁に有する磁性板と、絶縁性を有しアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料により形成されると共に可動電極を通過可能とした消弧部材通路を前端縁に有する消弧部材とが可動電極の移動方向に交互に配置され、開路時には固定電極から離間した可動電極が前記磁性板通路及び消弧部材通路を順次通過させるようにした消弧装置において、
絶縁性を有しアークとの接触により消弧性分解ガスを発生する合成樹脂材料により形成されると共に可動電極を通過可能とした補助消弧板通路を前端縁に有する補助消弧板が前記磁性板と前記消弧部材との間に設けられた
ことを特徴とする消弧装置。 - 請求項1に記載の消弧装置において、
前記消弧部材には、前記消弧部材通路の後端側へ延出された切欠奥溝と、切欠奥溝の互いに対向する内側縁に肉厚壁が形成され、
前記補助消弧板の補助消弧板通路には、同切欠奥溝と肉厚壁とを囲繞する囲繞部が形成される
ことを特徴とする消弧装置。 - 請求項1又は2に記載の消弧装置において、
前記補助消弧板は、固定電極の近傍の前記磁性板と前記消弧部材との間に設けられる
ことを特徴とする消弧装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の消弧装置において、
前記補助消弧板の後端部は、前記消弧部材の後端縁よりも後方へ延出する
ことを特徴とする消弧装置。
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