JP4878546B2 - 水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材 - Google Patents

水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材 Download PDF

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Description

本発明は、雨水が軒裏から室内側に廻り込むことを防止する水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材に係り、特に、外壁上端部に簡易に取り付けることが可能な水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材に関するものである。
住宅等においては、結露やカビの発生を防止するために、小屋裏内部の換気を行う必要がある。
このように、小屋裏内部の換気を行うために、軒先・軒裏等より外気を導入することが多い。
軒先・軒裏等より外気を導入する方法としては、破風上端部と屋根材との間に間隙を形成してこの間隙より外気を導入する方法や、軒天ランナーに外気導入孔を形成してこの外気導入孔より外気を導入する方法等が実施されている。
このように小屋裏に導入された外気は、例えば、屋根棟部に設置された換気孔から排出される。
こうして、小屋裏には絶えず新鮮な外気が導入されるため、結露やカビ発生等を有効に防止することができる。
しかし、小屋裏の換気のために、軒先・軒裏に外部との連通路を形成すると、風雨が激しい場合には、この連通路より雨水が軒裏に入り込み、この軒裏に入り込んだ雨水が更に軒桁側(室内側)に入り込む可能性があった。
このような問題を解決するために、様々な水切り方法が開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1には、小屋裏に雨水が浸入することを防止するために、軒先に取り付けることが可能な水切が開示されている。
この水切は、互いに平行な上板部と軒下板部、及びこれらを架橋する軒先板部を備えた鉤型状部材として構成されている。
この水切りは、上板部が屋根材と、この屋根材の下方に配設される断熱材との間に挟持されるとともに、鉤型開口部空間に断熱材を嵌入した状態で配設される。
また、軒下板部には外気導入孔が形成されているとともに、この外気導入孔より小屋裏側の部分には長手方向へと伸びるリブが起立している。また、外気導入孔の小屋裏側周縁部には、外気導入孔を覆うように斜めに立上る水除け板が形成されている。
更に、この水切には、板部から延長して軒先方向へ突出する上側水切片と、軒先板部から延長して下方向へ突出する下側水切片が形成されており、この上側水切片、下側水切片、リブ、水除け板により、雨水が外気導入孔から小屋裏に浸入することを防止する。
特許文献2には、通気間隙から雨水が浸入することを防止するために設置される破風水切板が開示されている。
この破風水切板は、破風下地全面に取り付けられる前面板部と、この前面板部から前方(家屋外側方向)へ屈曲して延びる上側傾斜片と、この前面板部の下側から後方(家屋内側方向)へ延びる底板部とで構成されている。
また、前面板部の下方側には、下方向へ延出する水切突片が形成されている。
更に、底板部には、略垂直方向に立上る立片部と、これに連続して底板部へ鋭角に折れ下がる傾斜板部から形成される断面三角形状の突縁が形成されており、この立片部には、通気孔が形成されている。
この破風水切板では、上部では、上側傾斜片により雨水が撥ね返されるとともに、下部では、水切突片により雨水が撥ね返される。
また、通気孔から浸入した雨水は、傾斜板部の存在により、家屋内側へ浸入することが阻害される。
特開2006−169885号公報(第6頁及び第7頁、図4乃至図6)
特開平08−021050号公報(第4頁及び第5頁、図1及び図2)
しかし、上記特許文献1及び特許文献2に記載の水切設備では、雨水の浸入をある程度防ぐことができても、浸入した雨水に対する対策が不完全であった。
つまり、強風を伴う大雨の場合には、これらの水切設備では、雨水が軒裏に浸入した場合、小屋裏まで達する可能性があり、このように軒裏に浸入した雨水は、軒天から外壁上端までの高さ寸法(つまり高低差)だけで小屋裏への雨水の浸入を防ぐより他なかった。
しかし、このような状況では、軒の出が小さい場合や、ケラバ部においては、強風を伴う大雨の場合、小屋裏に雨水が浸入する危険性が高い。
つまり、図10に示すように、(a)に比して(b)では、軒の出が小さくなっているが、この場合、h2<h1となるため、小屋裏に雨水が浸入する危険性が高くなる。
本発明の目的は、上記各問題点を解決することにあり、強風を伴う降雨の際に軒裏に浸入した雨水が小屋裏に達することを防止することが可能な水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、簡易に設置することができるとともに汎用性の高い水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材を提供することにある。
上記課題は、請求項1に係る発明によれば、小屋裏へ雨水が浸入することを防止するための水返しシートを支持した状態で、外壁パネルの上端部側に配設される水返しシートを固定する固定クリップにおいて、前記固定クリップは、所定幅の板体を折り曲げて形成されるものであって、可撓性を有し、下端側面を介して連続して形成された第1取付部及び第2取付部と、前記第1取付部の自由端側に形成された水返しシート支持部と、該水返しシート支持部と一定の間隙を有した状態で対向するように、前記第2取付部の自由端側に形成された押圧部と、を備え、前記第1取付部と前記第2取付部とを可撓させて、前記水返しシート支持部と前記押圧部によって前記水返しシートを挟持可能にしてなることにより解決される。
このように、本発明に係る水返し固定クリップによれば、可撓性を有した第2取付部に水返しシート支持部方向への力を加えることにより、第2取付部が水返しシート支持部方向へ撓み、押圧部が水返しシート支持部を被覆する。このとき、水返しシート支持部と押圧部との間には、水返しシートの厚さより若干小さい間隙が形成されている。
この水返しシート支持部と第2取付部との間に形成された間隙に水返しシートを挟持することができるため、水返しシート支持部に水返しシートを載置して、第2取付部に水返しシート支持部方向の力を加えると、簡易に水返しシートを水返し固定クリップに固定することができる。
よって、軒裏に配設される外壁パネル上端部に、水返しシートを取付けることが可能となり、激しい風雨の際に軒先の通気孔より吹き込んできた雨水を撥ね返し、浸入することを防止することができる。
このとき、前記第1取付け部及び前記第2取付部を、前記外壁パネルの内部に形成される通気層上端部に圧入することにより、前記外壁パネルの上端部に取付けられるよう構成されていると、水返しシートを取付けた水返し固定クリップを容易に外壁パネル上端部へ配設することができるため好適である。
また、ネジ等の締結材による固定が不要であるため、施工時間を短縮することができるとともに、下地材も不要となる。更に、外壁面材の端空き寸法の確保が不要であるとともに、ネジ等による締結部分の防水・防錆等の処理が不要となる。
また、請求項1に係る発明において、前記第1取付部は、前記水返しシート支持部の一辺上より略垂直に立ち下がる第1側面と、該第1側面の前記水返しシート支持部と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部の前記第1側面と連続する辺と対向する辺方向へと略垂直に延出する第2側面と、該第2側面の前記第1側面と連続する辺と対向する一辺から略垂直に立ち下がる第3側面と、該第3側面の前記第2側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部の前記第1側面と連続する辺と対向する辺と離隔する方向へ、鈍角を成して延出する下端側面と、を有して構成され、前記第2取付部は、前記下端側面の前記第3側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部方向へと立上り、前記押圧部は、前記第2取付部の前記下端側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部方向へと略垂直に延出していると、水返しシートを水返し固定クリップに簡易に固定できるため好適である。
更に、請求項3に係る発明において、前記第2取付部に前記水返しシート支持部方向への力を加えることにより、前記第2取付部が前記水返しシート支持部方向へ撓むとともに、前記第1側面の前記水返しシート支持部が配設される側の面と反対側の面と、前記第2取付部の前記水返しシート支持部側の面との間には、小屋裏へ雨水が浸入することを防止するための水返しシートを挟持可能な間隙が形成されると、水返しシート支持部と押圧部間及び第1側面と第2取付部との間の2箇所で水返しシートを固定することができるため好適である。
また、請求項3に係る発明において、前記下端側面と前記第2取付部とが連続する位置には、少なくとも一の屈曲補助孔が形成されていると、第2取付部に水返しシート支持部方向への力を加えた際、第2取付部が水返しシート支持部方向へ容易に撓むようになるため好適である。
また、第2取付部が撓みやすくなるため、過剰な力の付加により屈曲部が変形することを防止することができる。
更に、請求項5に係る発明において、前記水返し固定クリップは、前記下端側面と前記第2取付部とが連続する辺と略平行な長軸を有する略楕円形状であると、屈曲部である辺に沿って孔を形成することができるため、より容易かつ確実に屈曲させることができるため好適である。
本発明に係る水返し材は、略矩形状の第1水返し部と、該第1水返し部の一辺上から略垂直に立ち下がる第2水返し部を備えた断面略L字形状の水返しシートと、請求項1乃至請求項5に記載の水返し固定クリップを備える。
また、前記水返し材は、柔軟性を有する合成樹脂で構成されている。
このように構成されているため、突起部や障害物が存在する場合であっても、柔軟性により、それらを回避しながら施工することができる。
また、梱包形状が容易になる。更に、断面L字形状をフラットにして梱包することができる。
本発明に係る水返し固定クリップによれば、可撓性を有した第2取付部に水返しシート支持部方向への力を加えることにより、第2取付部が水返しシート支持部方向へ撓み、押圧部が水返しシート支持部を被覆する。このとき、水返しシート支持部と押圧部との間には、水返しシートの厚さより若干小さい間隙が形成される。
また、このとき、第1取付け部を構成する第1側面と第2取付部との間にも水返しシートの厚さより若干小さい間隙が形成される。
また、水返しシートは、略矩形状の第1水返し部と、この第1水返し部の一辺上から略垂直に立ち下がる第2水返し部を備えた断面略L字形状に構成されている。
このため、水返しシート支持部と押圧部間に第1水返し部を挟持し、第1側面と第2取付部との間に第2水返し部を挟持することにより、これら2箇所で水返しシートを固定することができる。
よって、水返しシートを設置して、第2取付部に水返しシート支持部方向の力を加えると、水返しシートを水返し固定クリップに確実かつ簡易に固定することができ、軒裏に配設される外壁パネル上端部に、この水返し固定クリップを介して、水返しシートを取付けることができる。このため、激しい風雨の際に、軒天ランナー又は軒先の通気孔より吹き込んできた雨水が浸入することを防止することができる。
また、第1取付け部及び第2取付部を、外壁パネル内部に形成される通気層上端部に圧入することにより、水返し固定クリップは、外壁パネル上端部に取付けられるよう構成されている。
このため、水返しシートを取付けた水返し固定クリップを容易に外壁パネル上端部へ配設することができる。
また、ネジ等の締結材による固定が不要であるため、施工時間を短縮することができるとともに、下地材も不要となる。更に、外壁面材の端空き寸法の確保が不要であるとともに、ネジ等による締結部分の防水・防錆等の処理が不要となる。
更に、水返し材は、柔軟性を有する合成樹脂で構成されているため、突起部や障害物が存在する場合であっても、この柔軟性により、それらを回避しながら施工することができる。このため、施工場所の限定が少なく、汎用性が高いものとなる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、強風を伴う降雨の際に軒裏に浸入した雨水が小屋裏に達することを防止することが可能な水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材に関するものである。
また、本実施形態に係る水返し固定クリップ及び水返し固定クリップを備えた水返し材は、簡易に設置することができるとともに汎用性の高いものである。
図1乃至図6は、本発明に係る実施形態を示すものであり、図1は水返し材を示す分解図、図2は水返し固定クリップを示す斜視図、図3は水返し材を示す斜視図、図4は水返し材を示す側面図、図5及び図6は水返し材の設置例を示す説明図、図7は水返しシートと水返し固定クリップの組立手順を示す説明図、図8は水返し材の設置手順を示す説明図、図9は水返し材の設置手順を示す斜視図、である。
図1に示すように、本実施形態に係る水返し材Sは、水返しシート1、水返し固定クリップ2、を有して構成されている。
本実施形態に係る水返しシート1は、第1水返し部としての被覆部11と、第2水返し部としてのクリップ接続部12とを有して形成されている。
本実施形態に係る水返しシート1は、ポリプロピレン樹脂で形成されている。
しかし、水返しシートを構成する材質は、これに限られるものではなく、柔軟性を有する材質であれば、他の合成樹脂等どのような材質で構成されていてもよい。
また、鋼板等であっても、可撓性を有する材質であれば、水返しシートとして使用することができる。
本実施形態に係る被覆部11は、略矩形状平板部として構成されている。
また、本実施形態に係るクリップ接続部12は、被覆部11の一長辺上から略垂直に起立した略矩形状平板部として構成されている。
このように、本実施形態に係る水返しシート1は、略直角に屈曲した断面略L字状の部材として構成されている。
本実施形態に係る水返し固定クリップ2は、水返しシート支持部としての被覆部支持部21、第1側面としてのクリップ接続部挟持部22、第2側面としての連結部23、第3側面としての内壁当接部24、下端側面としての下端部25、第2取付部としてのバネ部26、押圧部としての被覆部押圧部27とを有して構成されている。
なお、水返しシート支持部としての被覆部支持部21、第1側面としてのクリップ接続部挟持部22、第2側面としての連結部23、第3側面としての内壁当接部24、下端側面としての下端部25で、請求項記載の第1取付部を構成する。
図2に水返し固定クリップ2の拡大図を示す。
なお、水返し固定クリップ2の各部は、略矩形状の平板を所定形状に屈曲処理することにより各々形成されている。
図2に示すように、本実施形態に係る被覆部支持部21は、平板状の略矩形状部であり、この一長辺上からは略矩形状のクリップ接続部挟持部22が略鉛直に立ち下がっている。
また、クリップ接続部挟持部22の一長辺(被覆部支持部21と連続する長辺と対向する長辺)上からは、略矩形状の連結部23が略垂直に延出している。この連結部23は、接続部挟持部22に対して、被覆部支持部21が形成されている側と同方向側へ延出している(つまり、連結部23と被覆部支持部21とは略平行に対向している)。
本実施形態に係る内壁当接部24は、平板状の略矩形状部であり、連結部23の一長辺(クリップ接続部挟持部22と連続する長辺と対向する長辺)上から略垂直に立ち下がっている。
また、本実施形態に係る下端部25は、内壁当接部24の一辺(連結部23と連続する辺と対向する辺)から鈍角を成し、クリップ接続部挟持部22方向へ向けて屈曲している。
本実施形態に係るバネ部26は、平板状の略矩形状部であり、下端部25の一辺(内壁当接部24と連続する辺と対向する辺)から、上方向(被覆部支持部21方向)へ向けて屈曲している。
また、本実施形態に係る被覆部押圧部27は、バネ部26の一辺(下端部25と連続する辺と対向する辺)から略直角に、被覆部支持部21方向へ向けて屈曲している。
なお、下端部25とバネ部26との連続部には、略長楕円形状の屈曲補助孔28が、その長軸と両者の境界となる辺(屈曲境界)とが略水平となるように形成されている。
この屈曲補助孔28は、バネ部26の下端部25に対する屈曲を容易にするために形成されている。
つまり、図2に示すように、バネ部26に矢印F方向の押圧力を加えると、この力により、バネ部26(及び被覆部押圧部27)は、矢印G方向へと屈曲する。
このとき、下端部25とバネ部26との連続部は、屈曲補助孔28が形成されているため、他の連続部に比して強度が低くなっており、このため、バネ部26(及び被覆部押圧部27)はこの部分を境界として容易に矢印G方向へと屈曲する。
また、バネ部26には復元力が発生するため、この復元力によりバネ部26に弾性力が生じる。
なお、本実施形態においては、屈曲補助孔28を略長楕円形状の孔として一つ形成しているが、これに限られることはなく、屈曲を容易にするという目的を果たすことができれば、形状及び形成個数等はどのように構成されていてもよい。
更に、このバネ部26が、内壁当接部24及びクリップ接続部挟持部22と略平行な状態まで立ち上がった状態においては、被覆部支持部21上面(連結部23と対向する面と反対側の面)を被覆部押圧部27が被覆した状態となり、この被覆部支持部21と被覆部押圧部27との間に形成される間隙は、水返しシート1の被覆部11の厚さより若干小さくなるよう構成されている。
また、クリップ接続部挟持部22とバネ部26との間に形成される間隙は、水返しシート1のクリップ接続部12の厚さより若干小さくなるよう構成されている。
このように形成されているため、このバネ部26が、内壁当接部24及びクリップ接続部挟持部22と略平行な状態まで立ち上がった状態においては、被覆部支持部21と被覆部押圧部27との間に形成される間隙に、水返しシート1の被覆部11を挟持することができるとともに、クリップ接続部挟持部22とバネ部26との間に形成される間隙に、水返しシート1のクリップ接続部12を挟持することができる。
図3により、水返し材Sが組み立てられた状態を示す。
本実施形態においては、1枚の水返しシート1に対して、水返し固定クリップ2を2個使用している。
しかし、水返し固定クリップ2の使用個数はこれに限られるものではなく、施工状態に応じて何個使用されていてもよい。
本実施形態においては、水返しシート1の両端側に水返し固定クリップ2が1個ずつ取り付けられている。
図4により、水返しシート1と水返し固定クリップ2との組立状態を説明する。
水返し固定クリップ2に形成されたバネ部26が、内壁当接部24及びクリップ接続部挟持部22と略平行な状態に立ち上がるまで、下端部25とバネ部26との連続部を境界として屈曲させた状態で、水返しシート1を水返し固定クリップ2に固定する。
この状態においては、被覆部支持部21と被覆部押圧部27との間に形成される間隙に、水返しシート1の被覆部11が挟持されるとともに、クリップ接続部挟持部22とバネ部26との間に形成される間隙に、水返しシート1のクリップ接続部12が挟持されている。
図5及び図6により、本実施形態に係る水返し材Sに設置例を説明する。
外壁パネルPは、外壁面材Mと、グラスウールボードBと、胴縁Dとで構成されている。
胴縁Dは略角柱状の板状部材であり、外壁面材MとグラスウールボードBとに挟持されている。つまり、外壁面材MとグラスウールボードBは、並列する複数の胴縁Dの相対向する外側面に各々貼付されている。
外壁面材MとグラスウールボードBとの間に形成される間隙は、通気のために形成された通気層Tであり、外壁面材MとグラスウールボードBは、縦方向にはしる複数個の胴縁Dを介して、胴縁Dの厚さ分の間隙(この間隙が通気層となる)をもって連結されている。
本実施形態に係る水返し材Sは、外壁パネルPを構成する外壁面材MとグラスウールボードBとの間に形成されるこの通気層Tに圧入される。
ただし、外壁パネルPの構成はこれに限られるものではなく、その内部空間に通気層が形成されたものであれば、どのような構成のものであってもよい。
このとき、水返し固定クリップ2は、内壁当接部24が外壁面材Mの内壁に圧接するとともに、バネ部26がグラスウールボードBに圧接するように通気層Tに圧入される。
また、水返しシート1の被覆部11の自由端側が、軒先側へ向くように配設される。
図5及び図6に示すように、本実施形態に係る水返し材Sは、外壁パネルPの上端部へ取り付けられるため、どのような形態の軒先を有する家屋であっても、設置することができるとともに、有効に機能する。
また、本実施形態に係る水返し材Sは、水返し固定クリップ2に水返しシート1を固定する構成である。
このため、胴縁間の距離が異なる外壁パネルPであっても、水返し固定クリップ2の設置間隔を変更するのみで対応することができる。よって、汎用性が高く、現場で微調整を行うことも容易である。
図7乃至図9により、本実施形態に係る水返し材Sの施工手順を説明する。
なお、図8は、外壁パネルPのグラスウールボードBを省略した図である。
説明のため、図7乃至図9のX方向を上方とし、X方向と反対側の座標方向を下方とする。
図7(a)に示すように、被覆部支持部21とクリップ接続部挟持部22を、被覆部11の内隅に配設する。
このとき、図7(b)に示すように、被覆部支持部21の上面が被覆部11の下面と当接し、水返し固定クリップ2は、クリップ接続部挟持部22(被覆部支持部21の上面と連続する面)がクリップ接続部12(被覆部11下面と連続する側の面)と当接するように配設される。
この状態で、バネ部26に矢印F方向の押圧力を加え、下端部25とバネ部26との連続部を境界として、水返し固定クリップ2を屈曲させ、図7(c)に示す状態とする。
前述した通り、この状態においては、被覆部支持部21と被覆部押圧部27との間に形成される間隙に、水返しシート1の被覆部11が挟持されるとともに、クリップ接続部挟持部22とバネ部26との間に形成される間隙に、水返しシート1のクリップ接続部12が挟持される。
次いで、図8に示すように、水返し材Sを、外壁面材MとグラスウールボードB(説明のため図示を省略)との間に形成される通気層Tに圧入する。
このとき、水返し固定クリップ2は、図9に示すように、内壁当接部24が外壁面材Mの内壁に圧接するとともに、バネ部26がグラスウールボードBに圧接するように通気層Tに圧入される。
また、水返しシート1の被覆部11の自由端側が、軒先側(外壁面材M側)へ向くように配設される。
このように、バネ部26がグラスウールボードBに圧接するため、バネ部26を屈曲することにより生じる復元力は、このバネ部26がグラスウールボードBに付加する押圧力となる。
このため、水返し固定クリップ2は、通気層Tに確実に固定されることとなる。
また、このバネ部26がグラスウールボードBに付加する押圧は、バネ部26を屈曲させることにより生じるものであるため、屈曲度合いによって微調整することができる。このため、通気層Tの幅が少々異なっても問題なく圧入することができる。
以上のように、外壁パネルPの上端部に水返し材Sを配設したので、強風を伴う降雨の際、雨水が軒裏に浸入した場合であっても、この水返し材Sの水返しシート1により、この浸入した雨水を有効にガードし、小屋裏に達することを防止することができるとともに、ガードした雨水を通気層に導き入れて、下階から排出することができる。
また、本実施形態に係る水返し材Sでは、水返し固定クリップ2に水返しシート1を固定するのみで簡易に組立てることができるとともに、この水返し固定クリップ2を、外壁面材MとグラスウールボードBとの間に形成される通気層Tに圧入するのみで簡易に配設することができる。
このため、取付工事が簡易になり、作業性が向上する。
本発明の一実施形態に係る水返し材を示す分解図である。 本発明の一実施形態に係る水返し固定クリップを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材の設置例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材の設置例を示す説明である。 本発明の一実施形態に係る水返しシートと水返し固定クリップの組立手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材の設置手順を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る水返し材の設置手順を示す斜視図である。 従来例を示す説明図である。
符号の説明
1 水返しシート
2 水返し固定クリップ
11 被覆部(第1水返し部)
12 クリップ接続部(第2水返し部)
21 被覆部支持部(水返しシート支持部)
22 クリップ接続部挟持部(第1側面)
23 連結部(第2側面)
24 内壁当接部(第3側面)
25 下端部(下端側面)
26 バネ部(第2取付部)
27 被覆部押圧部(押圧部)
28 屈曲補助孔
B グラスウールボード
D 胴縁
M 外壁面材
P 外壁パネル
S 水返し材

Claims (8)

  1. 小屋裏へ雨水が浸入することを防止するための水返しシートを支持した状態で、外壁パネルの上端部側に配設される水返しシートを固定する固定クリップにおいて、
    前記固定クリップは、所定幅の板体を折り曲げて形成されるものであって、
    可撓性を有し、下端側面を介して連続して形成された第1取付部及び第2取付部と、
    前記第1取付部の自由端側に形成された水返しシート支持部と、
    該水返しシート支持部と一定の間隙を有した状態で対向するように、前記第2取付部の自由端側に形成された押圧部と、を備え、
    前記第1取付部と前記第2取付部とを可撓させて、前記水返しシート支持部と前記押圧部によって前記水返しシートを挟持可能にしてなることを特徴とする水返し固定クリップ。
  2. 前記第1取付け部及び前記第2取付部を、前記外壁パネルの内部に形成される通気層上端部に圧入することにより、前記外壁パネルの上端部に取付けられることを特徴とする請求項1に記載の水返し固定クリップ。
  3. 前記第1取付部は、前記水返しシート支持部の一辺上より略垂直に立ち下がる第1側面と、
    該第1側面の前記水返しシート支持部と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部の前記第1側面と連続する辺と対向する辺方向へと略垂直に延出する第2側面と、
    該第2側面の前記第1側面と連続する辺と対向する一辺から略垂直に立ち下がる第3側面と、
    該第3側面の前記第2側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部の前記第1側面と連続する辺と対向する辺と離隔する方向へ、鈍角を成して延出する前記下端側面と、を有して構成され、
    前記第2取付部は、前記下端側面の前記第3側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部方向へと立上り、
    前記押圧部は、前記第2取付部の前記下端側面と連続する辺と対向する一辺から、前記水返しシート支持部方向へと略垂直に延出していることを特徴とする請求項1に記載の水返し固定クリップ。
  4. 前記第2取付部に前記水返しシート支持部方向への力を加えることにより、前記第2取付部が前記水返しシート支持部方向へ撓むとともに、前記第1側面の前記水帰しシート支持部が配設される側の面と反対側の面と、前記第2取付部の前記水返しシート支持部側の面との間には、小屋裏へ雨水が浸入することを防止するための水返しシートを挟持可能な間隙が形成されることを特徴とする請求項3に記載の水返し固定クリップ。
  5. 前記下端側面と前記第2取付部とが連続する位置には、少なくとも一の屈曲補助孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の水返し固定クリップ。
  6. 前記水返し固定クリップは、前記下端側面と前記第2取付部とが連続する辺と略平行な長軸を有する略楕円形状であることを特徴とする請求項5に記載の水返し固定クリップ。
  7. 略矩形状の第1水返し部と、該第1水返し部の一辺上から略垂直に立ち下がる第2水返し部を備えた断面略L字形状の水返しシートと、請求項1乃至請求項5に記載の水返し固定クリップを備えたことを特徴とする水返し材。
  8. 前記水返し材は、柔軟性を有する合成樹脂で構成されていることを特徴とする請求項7に記載の水返し材。
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