JP4878061B2 - 2重ループ伝送の迂回構成方法 - Google Patents

2重ループ伝送の迂回構成方法 Download PDF

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本発明は、迂回を伴う2重ループ伝送系で、ループ伝送路上に1箇所のみ故障した際の迂回構成方法に係わるものである。
迂回を伴うループ伝送において迂回路を構成する迂回路構成方法は先に提案されている。提案されている迂回路構成方法では、ループ伝送路上において1箇所のみ故障が存在する場合に、確実にホスト制御装置(以下ホストと略す)にメッセージが伝送されるように各伝送制御装置(Network Control Processor:以下NCPと略す)(NCPあるいは対NCP)を経由してメッセージ伝送するように迂回路が構成される(例えば、特許文献1参照)。
以下、上記ループ伝送の迂回路構成方法について詳細に説明する。図1は、ループ状のループ伝送システムの構成を説明する図であり、時計周りにメッセージを伝送するループ1と反時計周りにメッセージを伝送するループ2を有している。さらに、NCP11〜18がループ1に接続され、このNCP11〜18と対になるNCP21〜28がそれぞれループ2に接続される。前記、対となるNCP間は、それぞれ双方向にデータ伝送可能な迂回用伝送路31〜38を有するとともに、メッセージ交換を行うホスト61〜68とは、それぞれ伝送路41〜48および伝送路51〜58が接続する。
図2に示すように、今、ループ1、ループ2および前記各NCPが正常状態であるとき、ホスト67とホスト68の間のループ1伝送路が切断(切断A1)し、伝送不可能になったものとする。
この状態でホスト61からNCP11を介してループ1にメッセージを発信すると、該メッセージは、前記切断A1により、発信元のNCP11に帰還しない。そのため、NCP11は、ループ1伝送路上に異常があることを検知し、自らが発信元になり小ループチェックデータ100を発信し、さらに、対NCP21に小ループチェックデータ200を発信することを要求する。
NCP11から前記小ループチェックデータ100を受け取ったNCP12は、該小ループチェックデータ100を対NCP22へ送信するとともに、自らが発信元になり小ループチェックデータ101を発信する。このようにして、ループ1の小ループチェックデータ102〜105が下流のNCPへ順次発信される。小ループチェックデータ105がNCP17に到達すると、NCP17は、NCP12同様に自らが発信元になり小ループチェックデータ106を発信するが、前記切断A1により、小ループチェックデータ106は送信元のNCP17へ帰還しないので、NCP17は迂回路を構成する1つの条件が成立する。すると、NCP17は、さらに自らが発信元となり大ループチェックデータ300を発信するが、前記切断A1により大ループチェックデータ300は送信元のNCP17へ帰還しないので、迂回路構成条件成立として対NCP27に対して迂回路37を構成する。
ループ2では、同様にNCP28が発信元になり、小ループチェックデータ201を発信するが、小ループチェックデータ201が帰還しないので、迂回路を構成する1つの条件が成立する。すると、NCP28が発信元になり、さらに大ループチェックデータ400を発信する。ループ2では、大ループチェックデータ400が正常に帰還することによって迂回路構成条件不成立として、迂回路構成を行わない。
その後、図3に示すように、NCP11からのメッセージ500は、ループ1を通って、NCP12、NCP13とループの伝送方向に渡り、NCP17まで到達すると、迂回路37を通ってループ2へ移り、今度はループ2を通って発信元の対NCP21まで到達する。ループ2にはまだNCPを通っていないNCPがあるため、さらにループ2をもう1周し、発信元NCPの対NCP21へ帰還する。
このように、NCP11が発信するメッセージ500は、ループ伝送経路が長くなり、特に発信元NCPから見てループ最終になるNCPが故障した場合に、ループ伝送経路が長くなり、迂回がない状態に比べ、ループ伝送時間が3倍になり、ループ伝送の一巡帰還時間が長くなる。
特開昭57―52249号公報
本発明は、二重ループ伝送系のループ伝送路上に1箇所のみ故障が存在する場合に、前記迂回路構成方法では、冗長となるループ伝送路を短くし、ループ伝送の一巡帰還時間を短くすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、迂回路を伴う2重ループ伝送において、ループ伝送路上に1箇所のみ故障が存在する場合に、迂回路を構成したNCPと対になるNCPの送信機能を停止する。つまり、ループ伝送路上に1箇所のみ故障した伝送路と対になる伝送路を論理的な切断状態(ループ伝送路を両切れ状態)とし、新たな迂回路を構成させるようにした。
すなわち、本発明は、互いに逆方向にデータ伝送を行う2本のループ伝送路と、該伝送路に対をなして設けられたNCPと、各対のNCP間で双方向にデータ伝送を行う迂回路から構成する2重ループ状伝送の迂回路構成方法おいて、ループ伝送路上に故障が1箇所のみ存在する場合に、迂回路を構成したNCPが、対となるNCPの送信機能を停止させ、伝送故障箇所と対となる伝送路を論理切断し、迂回経路長を短くするようにした。
本発明は、上記迂回路構成方法において、一方のループ伝送路上に障害が発生したことを検出したNCPが隣接するNCPに対して小ループチェックデータを送出し、小ループチェックデータを受信した隣接するNCPがループ下流のNCPに小ループチェックデータを順次送信し、自己が発した小ループチェックデータを受信できなかったNCPが大ループチェックデータをループ下流に送出し、大ループチェックデータを受信できなかったときに対NCPとの間に迂回路を形成するとともに、対NCPが上流からの小チェックデータおよび大ループデータを受信したときに迂回路またはループ下流への送信を拒否するように設定することにより、伝送故障箇所と対となるループ伝送路を論理切断するようにした。
また、本発明は、上記迂回路構成方法において、ループ伝送路上に故障が1箇所のみ存在する場合に、迂回路を構成したNCPが、対となるNCPの送信機能を停止させ、伝送故障箇所と対となる伝送路を論理切断している構成において、ループ伝送路上の故障が回復した場合に、論理切断している伝送路を解除させるようにした。
さらに、本発明は上記迂回路構成方法において、NCPおよび対NCPに接続されるホストに、ループ構成状態テーブルを設け、小ループチェック結果、大ループチェック結果、迂回状態、対NCP送信拒否要求からなるループ構成状態を記憶するようにした。
すなわち、本発明は、(1)ループ伝送路上に発生した故障箇所を検知し、迂回路を構成したNCPが接続するホストにおいて、対になるNCPに対し、対NCP送信拒否要求する手段を持たせ、(2)対NCP送信拒否要求が設定されているNCPにおいて、小ループチェックデータを除くメッセージをループから受信した場合、受信したメッセージを破棄する手段を持たせ、(3)自発信の小ループチェックデータが帰還したNCPにおいて、自NCPの迂回を解除するとともに、前記対NCP送信拒否要求を解除する手段を持たせた。
以上のように、本発明によれば、ループ伝送路上に1箇所のみ故障が発生しても、ホストが各NCP(NCPあるいは対NCP)へメッセージ伝送する目的を守りつつ、ループ伝送経路を短くでき、ループ伝送の一巡帰還時間を短縮することができる。
本発明が前提としている二重ループ状の伝送システムの構成を説明する構成図。 本発明の技術背景である二重ループ伝送路における故障発生時の迂回路構成手順を説明する図。 本発明の技術背景である二重ループ伝送路における迂回路構成を行った場合のメッセージの伝送経路を説明する図。 本発明の実施例における各ホスト内のループ構成状態のテーブルフォーマット。 本発明の第1の実施例におけるループ伝送路の迂回路構成手順を説明する図。 本発明の第1の実施例におけるループ伝送路の迂回路構成を行った場合のメッセージの伝送経路を説明する図。 本発明の第1の実施例におけるループ伝送路の迂回路構成解除手順を説明する図。 本発明の第2の実施例におけるループ伝送路の迂回路構成解除までのループ構成状態のテーブル状態を説明する図。 本発明の第2の実施例におけるループ伝送路の迂回路構成解除手続を説明する図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図4に、二重ループ伝送系に接続したホストの内部に設けたループ構成状態を記憶するループ構成状態テーブル1000を示す。前記各ホスト61〜68は、それぞれループ構成テーブルを有し、ループ(ループ伝送路)1、ループ2別に対応したエリアを使用する。
小ループチェック結果1001、1005は、小ループチェックデータが正常に帰還したか否かを記憶し、OKの場合“0”にNGの場合“1”にセットされる。大ループチェック結果1002,1106は、大ループチェックデータが正常に帰還したか否かを記憶し、OKの場合“0”にNGの場合“1”にセットされる。また、迂回状態1003,1007は、現在のNCP迂回状態が迂回中か非迂回中かを記憶し、非迂回の場合“0”に迂回中の場合“1”にセットされる。対NCP送信拒否要求1004,1008は、大ループチェックデータを送信せずかつ大ループチェック結果をNGとする要求であり、非拒否要求の場合“0”に拒否要求の場合“1”にセットされる。送信拒否要求の場合、NCPはループから受信したメッセージを次の隣接するNCP向けへ送信しない動作となる。但し、その他のデータは、送信拒否要求に関係なく隣接するNCPあるいは対NCPへ送信する。
図5、図6、図7を用いて、本発明の第1の実施例の概要を説明する。図5は、論理切断までのホスト67、ホスト68のループ構成状態テーブル1000の変化を示したものである。図6は、図2同様、ホスト67とホスト68の間のループ伝送が切断(切断A1)し、伝送不可能になったものとする。この状態でホスト61からNCP11を介してループにメッセージを発信すると、図2同様NCP11に帰還しない。そのため、ホスト61自らが発信元になり、小ループチェック100および対NCP21に小ループチェックデータ200を発信することを要求する。
その後、図2同様、小ループチェックデータがループ伝送方向に巡回して、NCP17が送信元となった小ループチェックデータ106を発信すると、前記切断A1により送信元のNCP17へ帰還せず、また、NCP17が送信元となった大ループチェックデータ300も前記切断A1によりNCP17へ帰還しないことから、NCP17は迂回路37を構成する。
この時ホスト67は、ループ構成状態テーブル1000のループ1の小ループチェック結果と、大ループチェック結果を(1:NG)にし、また迂回状態を(1:迂回中)にし、対NCP送信拒否要求に(1:拒否要求)を設定する。(図5、1010の状態)この時点では、ホスト67のループ構成状態テーブルのループ2、および、ホスト68のループ構成状態テーブルのループ1、ループ2の各項目は全て0に設定されている。
上記1010の状態に設定されることによって、対NCP27は、前記対NCP送信拒否要求が設定されていることにより、NCP28から伝送されるメッセージを破棄する動作に遷移する。
ループ2では、図2同様にNCP28が発信元になり、小ループチェックデータ201を発信するが、切断A1により小ループチェックデータ201が帰還せず、迂回路を構成する1つの条件が成立する。その後、NCP28が発信元になり大ループチェックデータ400を発信するが、NCP27が前記対NCP送信拒否要求中のため、大ループチェックデータ400も帰還しない。そのため、NCP28は迂回路38を構成する。
また、ホスト68は、ループ構成状態テーブル1000のループ2の小ループチェック結果と、大ループチェック結果を(1:NG)にし、また迂回状態を(1:迂回中)にし、対NCP送信拒否要求に(1:拒否要求)を設定する。(図5、1011の状態)
NCP17、NCP28が迂回路37、迂回路38を構成した後、図7に示すように、NCP11からのメッセージ500は、ループ1を通って、NCP17まで到達すると、迂回路37を通ってループ2へ移り、今度はループ2を通って発信元の対NCP21まで到達する。さらに、ループ2を通って、NCP28まで届き、迂回路38を通ってループ1に移り、発信元NCPのNCP11へ帰還する。
このようにループ伝送上で1箇所のみ故障が発生すると、迂回路を構成したNCPと隣接するNCPとで同時に迂回路を構成することにより、一方の迂回路を構成する場合に比べて迂回時のループ伝送経路が短くなりループ伝送の一巡帰還が短くなる。
図8、図9を用いて、本発明の第2の実施例2の概要を説明する。この実施態様では、第1の実施例の迂回路構成方法で迂回路構成した場合の、前記切断A1の故障箇所回復による迂回路構成の解除について説明する。
図8は、切断状態から迂回路構成方法で迂回路構成した場合のホスト67、ホスト78のループ構成状態テーブル1000の変化を示したものである。
図9は、図6同様、ホスト67とホスト68の間のループ伝送が切断(切断A1)し、伝送不可能になったものとする。この状態で、第1の実施例で説明した迂回路構成方法によりNCP17、NCP28が迂回路37、迂回路38を構成している状態とする。
この状態では、NCP17は、前記小ループチェックデータ106を周期的に発信するが、前記切断A1により小ループチェックデータ106は帰還しない。
また、NCP28も前記小ループチェックデータ201を周期的に発信するが、前記切断A1により小ループチェックデータ201も帰還しない。
つまり、NCP17とNCP28は、迂回路37、38を構成した状態が継続される。(図8、1012の状態)
この状態から前記切断A1が故障回復すると、NCP17が発信する小ループチェックデータ106が、発信元のNCP17へ帰還し、迂回路37を解除する。この時、ホスト67は、ループ構成状態テーブル1000のループ1の小ループチェック結果、大ループチェック結果を(0:OK)にし、また、迂回状態を(0:非迂回中)にし、対NCP送信拒否要求に(0:非拒否要求)を設定する。(図8、1013の状態)
NCP28も同様に、NCP28が発信する小ループチェックデータ201が、発信元のNCP28へ帰還し、迂回路38を解除する。
この時、ホスト68のループ構成状態テーブル1000のループ2の小ループチェック結果と、大ループチェック結果を(0:OK)にし、また迂回状態を(0:非迂回中)にし、対NCP送信拒否要求に(0:非拒否要求)を設定する。(図8、1014の状態)
前記NCP17およびNCP28は迂回路構成を回復した後、NCP11からのメッセージはループ1のみ通って発信元NCP11に帰還する。
このようにして、故障発生箇所の回復を検出して、構成した迂回路を解除することができる。
1 ループ伝送路1
2 ループ伝送路2
11〜18 ループ伝送路1に接続するNCP
21〜28 ループ伝送路2に接続するNCP
31〜38 迂回路
41〜48 NCP、ホスト間伝送路1
51〜58 NCP、ホスト間伝送路2
100〜106 小ループチェックデータ(ループ1方向)
200〜201 小ループチェックデータ(ループ2方向)
300 大ループチェックデータ(ループ1方向)
400 大ループチェックデータ(ループ2方向)
500 メッセージ
1000 ループ構成状態テーブル
1001、1005 小ループチェック結果
1002、1006 大ループチェック結果
1003、1007 迂回状態
1004、1008 対NCP送信拒否要求

Claims (4)

  1. 互いに逆方向にデータ伝送を行う2本のループ伝送路と、該伝送路に対をなして設けられた伝送制御装置(Network Control Processor:以下NCPと略す)と、各対のNCP間で双方向にデータ伝送を行う迂回路から構成する2重ループ状伝送の迂回路構成方法おいて、
    ループ伝送路上に故障が1箇所のみ存在する場合に、迂回路を構成したNCPが、対となるNCPのループ伝送路から受信した大ループチェックデータの送信機能を停止させ、伝送故障箇所と対となる伝送路を論理切断し、迂回経路長を短くすることを特徴とする迂回路構成方法。
  2. 請求項1記載の迂回路構成方法において、一方のループ伝送路上に障害が発生したことを検出したNCPが隣接するNCPに対して小ループチェックデータを送出し、小ループチェックデータを受信した隣接するNCPがループ下流のNCPに小ループチェックデータを順次送信し、自己が発した小ループチェックデータを受信できなかったNCPが大ループチェックデータをループ下流に送出し、大ループチェックデータを受信できなかったときに対NCPとの間に迂回路を形成するとともに、対NCPが上流からの小チェックデータおよび大ループデータを受信したときに迂回路またはループ下流への送信を拒否するように設定することにより、伝送故障箇所と対となるループ伝送路を論理切断することを特徴とする迂回路構成方法。
  3. 請求項1または請求項2記載の迂回路構成方法において、ループ伝送路上に故障が1箇所のみ存在する場合に、迂回路を構成したNCPが、対となるNCPの送信機能を停止させ、伝送故障箇所と対となる伝送路を論理切断している構成において、ループ伝送路上の故障が回復した場合に、論理切断している伝送路を解除させることを特徴とする迂回路構成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の迂回路構成方法において、NCPおよび対NCPに接続されるホストに、ループ構成状態テーブルを設け、小ループチェック結果、大ループチェック結果、迂回状態、対NCP送信拒否要求からなるループ構成状態を記憶することを特徴とする迂回路構成方法。
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