JP4877853B2 - 多目標追尾装置 - Google Patents

多目標追尾装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4877853B2
JP4877853B2 JP2009135887A JP2009135887A JP4877853B2 JP 4877853 B2 JP4877853 B2 JP 4877853B2 JP 2009135887 A JP2009135887 A JP 2009135887A JP 2009135887 A JP2009135887 A JP 2009135887A JP 4877853 B2 JP4877853 B2 JP 4877853B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partial area
partial
area
region
axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009135887A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009192550A (ja
Inventor
敦夫 尾崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009135887A priority Critical patent/JP4877853B2/ja
Publication of JP2009192550A publication Critical patent/JP2009192550A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4877853B2 publication Critical patent/JP4877853B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

この発明は、レーダー、センサーによって得られた目標物の観測データと、既に該観測データを元に算出された該目標物の航跡との相関を取りながら追尾を行う多目標追尾装置に関し、特に、例えばクラスタの単位で部分空間(部分領域)を設定し可能性の高いものだけに対して相関処理を行う多目標追尾装置に関するものである。
従来、レーダー、センサー等により観測周期毎に得られる目標物の観測位置情報(観測データ)と、既に得られている観測位置情報から導出された航跡との組み合わせ(相関)を求めることにより多目標追尾を行う。一般的に、追尾処理では、目標物(航跡)と観測データ(観測位置情報)との組み合わせが幾通りも考えられるため、仮説をたてながら当該処理を行う方式が有効とされている。特に、MHT(Multiple Hypothesis Tracking)方式では、可能性のある仮説を捨てずに保持しながら目標物の追尾処理を行うため、高い追尾精度を実現することができる(例えば、非特許文献1及び2参照)。
なお、関連の先行技術文献として、特許文献1がある。この文献に開示された発明は、2つのレーダーを運用している場合、両レーダーで捉えた或る目標物が同一のものか否かを調べる際に、目標物の全組み合わせに対して同一性を調べるのではなく、空間情報を利用して可能性のあるものだけに絞って同一性判定処理を実施するものである。空間的局所性を利用して計算オーダーを抑えるものであるが、ゲートの大きさなども考慮する必要がある航跡と観測データの相関処理に関するものではない。
特開平9−222475号公報
小菅義夫、立花康夫、辻道信吾「航跡型多重仮説相関方式を用いた多目標追尾」信学論B-II,Vol.J79-B-II,No.10,pp.677-685,1996.10. Donald B. Reid「An Algorithm for Tracking Multiple Targets」IEEE TRANSACTION ON AUTOMATIC CONTROL,Vol.AC-24,No.6,December 1979
当該追尾処理では、該観測周期毎に各目標物(航跡)の予測処理を行う。本処理では各航跡毎に次の観測時刻に該目標物が位置する可能性がある空間的範囲を求める。この空間的範囲を『ゲート』と称する。そして、航跡毎の該ゲート内に現れた観測位置情報と当該航跡の組み合わせ(相関)を求めていくことにより追尾処理を行う。従来は、航跡毎にその時点で得られた全ての観測位置情報と該ゲート内外判定処理(相関処理)を行っていた。このため、観測データ数が多くなりそれに伴って航跡数も多くなる場合では、追尾処理全体に占める相関処理時間の割合が大きくなり、処理性能の劣化に繋がるという課題があった。特に、ゲート内外判定処理は、ゲートが3次元空間上で基本的に楕円の形状を成すため、かなりの計算量となる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、航跡のゲート内に、観測データが入っているか否かの相関処理を、目標物と観測データの全組み合わせに対して計算するのではなく、クラスタの単位で部分領域を設定し、該部分領域内に出現した観測データとだけ、該相関処理を行うものである。すなわち、可能性のあるものだけに絞って相関処理を行う多目標追尾装置を得るものである。
この『クラスタ』とは、仮説を生成する際に影響を及ぼしあう航跡の集合のことである。例えば、航跡Aと航跡Bの両ゲートに属する或る観測データCが存在した場合、両航跡は該観測データCに対して排他的関係になる。クラスタとは現時刻までにこのような関係になったことがある航跡の集合のことである。このような場合、それぞれの場合(観測データCが航跡Aに対応する場合、観測データCが航跡Bに対応する場合)毎に仮説がたてられ、またその可能性により信頼度が算出される。また、Nスキャンリミットを適用した場合は、時間の経過とともに不要となったデータは捨てられるため、互いにクラスタの関係でなくなる航跡もある。なお、『Nスキャンリミット』とは、重要度が低くなった過去の観測データを削除することにより、仮説数の爆発を抑え計算負荷を軽減させるという準最適化方式の一つである。
従って、同一のクラスタとして管理される航跡同士は、空間的に近い位置関係にある可能性が高い。本発明は、この性質を利用するものであり、クラスタに属する航跡毎に部分領域を作成し、当該部分領域に出現する観測データとだけ相関処理を行うことにより、相関処理に要する計算オーダーを削減するものである。
また、この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、航跡のゲート内に、観測データが入っているか否かの相関処理を、目標物と観測データの全組み合わせに対して計算するのではなく、部分領域を設定し、該部分領域単位で該相関処理を行うものである。すなわち、可能性のあるものだけに絞って相関処理を行う多目標追尾装置を得るものである。
さらに、この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、航跡のゲート内に、観測データが入っているか否かの相関処理を、目標物と観測データの全組み合わせに対して計算するのではなく、クラスタの単位で推定領域を設定し、更にこの推定領域を該クラスタに属する航跡数に応じて部分領域に分割し、該部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域内に存在する観測データとだけ、該相関処理を行うものである。すなわち、可能性のあるものだけに絞って相関処理を行う多目標追尾装置を得るものである。
基本的に、同一のクラスタとして管理される航跡同士は、空間的に近い位置関係にあると考えられるが、Nスキャンリミットなどの準最適化方式を採用していない場合は、一つのクラスタに属する航跡数が多くなり、それに伴い該航跡のゲートを含む予測領域も大きくなる。本発明はこのような状況を対象に考案したものであり、クラスタ毎の推定領域を部分領域に分割し、該部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域内に存在する観測データとだけ、該相関処理を行うことにより、相関処理に要する計算オーダーを削減するものである。
本発明に係る多目標追尾装置は、レーダーによって得られた目標物の観測データと、前記観測データに基づき算出された前記目標物の航跡との相関を取りながら前記目標物の追尾を行う多目標追尾装置において、航跡予測位置の全てが何れかの部分領域に存在するように部分領域を作成するとともに、前記部分領域と前記部分領域内の航跡のゲートの全てが含まれる拡張部分領域を作成する領域分割部と、前記拡張部分領域に存在する観測データと前記部分領域に存在する航跡との相関処理を部分領域毎に行う相関処理部とを備えるものである。
本発明に係る多目標追尾装置によれば、相関処理に要する計算オーダーを削減することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の拡張部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の拡張部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の拡張部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の拡張部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域及び部分領域の設定方法を示す図である。 この発明の実施の形態4に係る多目標追尾装置の構成を示す図である。
以下、本発明の多目標追尾装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置について図1から図7までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置を搭載したシステム全体の構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、本システムは、目標物1を捕えるためのレーダー(またはセンサー)2と、レーダー2で得られたデータから目標物を検出する目標検出処理部3と、多目標追尾装置4が設けられている。
多目標追尾装置4は、機能ブロックとして、目標検出処理部3によって得られた観測データを受信するデータ受信部41と、部分領域などに分割し、相関処理した結果を統合する領域分割・統合部(領域分割部)42と、領域分割・統合部42からの結果を受けて航跡と観測データとの相関処理を行う相関処理部43と、観測データと予測領域からクラスタを生成し、統合するクラスタ生成・統合部44と、仮説を生成し、目標物の航跡を更新するとともに、観測周期毎に追尾結果を出力する仮説生成・目標物航跡更新部45と、目標物の移動を予測し、その予測に応じて各航跡の予測領域(ゲート)を生成する予測領域生成部46が設けられている。
つぎに、この実施の形態1に係る多目標追尾装置の動作について図面を参照しながら説明する。
図2〜図7は、この発明の実施の形態1に係る多目標追尾装置の部分領域の設定方法を示す図である。
図2は本実施の形態1を示したものである。実際は3次元空間が対象となるが、図2はそれを2次元空間で表現した場合のもので、領域分割・統合部42は、クラスタ毎にそれに属する航跡のゲートが全て含まれるような部分領域を設定し、相関処理部43は、この部分領域内に出現した観測データ(図中×印)とだけ相関処理(ゲート内外判定処理)を行う。
部分領域を設けない場合では、本例では航跡数が9、観測データ数が22であるため、9×22=198回のゲート内外判定処理を実施する必要があった。
しかし、図2のように部分領域を設定することにより、3×5(部分領域1の場合)+3×5(部分領域2の場合)+3×6(部分領域3の場合)=48回のゲート内外判定処理で済むことになる。ただし、部分領域を設定する処理コストを要するため、両者のトレードオフで部分領域設定の有無や、部分領域の設定方法を決めることになる。
航跡および観測データの分布状態にもよるが、基本的に、部分領域の精度を高めればそのための処理コストは増大するが、相関処理の回数は削減することができる。少ないコストでその効果が大きくなるような部分領域を作成すべきである。なお、部分領域の精度とは、該相関処理の回数が必要最低限で実施できる部分領域にどれだけ近づけることができるかの度合いを示すものである。
図3は本実施の形態1に基づく部分領域の設定方法に関するもので、通常の処理で作成されるゲートの中での半径(大きさ)の最大値(図3(a)の“r”)を用いて、半径rの円(辺の長さが2×rの正方形としても良い)により各仮ゲートを作成し(図3は2次元平面であるため)、図3(b)に示す部分領域を設定するものである。なお、仮ゲートは実際のゲートを包含する関係になっている必要がある。
ここで、上記半径の最大値の決定方法であるが、対象とする目標物の挙動が分かっている場合であれば、使用するレーダー2の性能から事前に求めておくことが考えられる。また、追尾処理中に次回の観測データが得られる時点での上記半径の最大値が予測できるのであれば、その値を用いても良い。また、上記半径の最大値をクラスタ毎に決めても良い。
その他、基本的には事前に決めておいた値を用いるが、状況に応じて変えるなど、上記アイデアをミックスさせて用いることも考えられえる。
例えば、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、クラスタ毎の部分領域を作成する際に、この値を用いて作成する。
例えば、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、クラスタ毎の部分領域を作成する際に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と該事前に見積もっておいた値を比較して小さい方の値を利用して作成する。
例えば、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、クラスタ毎の部分領域を作成する際に、その時点の各クラスタ毎の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と事前に見積もっておいた値を比較して小さい方の値を利用して作成する。
図3では仮ゲートを作成する際に、全ての軸方向に同じ大きさrを用いたが、図4に示すように、各軸方向での(半径の)最大値を用いても良い。この方が部分領域の精度は良くなり、相関処理回数の削減効果は大きくなる。
図2は3次元空間を2次元空間(x−y軸平面)に投影した場合の例であるが、図5はy軸のみの1軸を基準に部分領域を設定する場合の例である。この場合のゲート内外判定処理の回数は、3×13(部分領域1の場合)+3×9(部分領域2の場合)+3×7(部分領域3の場合)=87回で実現できる。図2に比べて処理の回数は多くなるが、部分領域の設定および該部分領域に観測データが入っているか否かの判定が容易にできる。
図6は航跡および観測データの状況が図5と同様のものであるが、選定する1軸をy軸ではなく、x軸にした場合の例である。この場合のゲート内外判定処理の回数は、3×5(部分領域1の場合)+3×8(部分領域2の場合)+3×6(部分領域3の場合)=57回で実現できる。図5の場合に比べて、選定する軸を変えただけであるが、ゲート内外判定処理の回数を大幅に削減することができる。
基本的に観測データはゲート周辺に発生する可能性が高いので、該部分領域は重ならないように設定する方がゲート内外判定処理の回数を抑えられる可能性が高くなる。このような理由で、本例の場合では図5で選定したy軸よりも図6で選定したx軸の方がその効果は大きくなっている。
従って、状況に応じて最も部分領域の重なりが少なくなるような軸を選ぶということが考えられる。同様に、状況に応じて部分領域設定のコスト対効果の高い、軸数(1軸、2軸、3軸)を動的に選定するということも考えられる。また、事前に目標物の挙動が分かっている場合であれば、使用するレーダー2の性能から事前に求めておくことも考えられる。また、基本的には事前に決めておいた軸を用いるが、状況に応じて変えるなど、上記アイデアをミックスさせて用いることも考えられえる。
例えば、該座標系の任意の1軸だけを取り上げ、この軸上における該部分領域の範囲と該観測データの位置を比較して該範囲に入っている観測データとだけ相関処理を行う。
例えば、該座標系の任意の2軸を取り上げ、2つの軸上における該部分領域の範囲と該観測データの位置を比較して両軸とも該範囲に入っている観測データとだけ相関処理を行う。
例えば、該任意の1軸を選定する際に、該部分領域毎の該軸上で取りうる範囲が該領域間で最も重ならない1軸を選定する。
例えば、該任意の2軸を選定する際に、該部分領域毎の該軸上で取りうる範囲が該領域間で最も重ならない2軸を選定する。
例えば、該観測周期毎に、取りうる範囲が該領域間で最も重ならない1軸を選定して当該相関処理を行う。
例えば、該観測周期毎に、取りうる範囲が該領域間で最も重ならない2軸を選定して当該相関処理を行う。
例えば、該1軸上の各該領域の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも大きくなった場合は、他の2軸目を用意して、当該相関処理を行う。
例えば、該2軸にした場合でも各該領域の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも大きい場合は、3軸にして当該相関処理を行う。
例えば、該1軸上の各該領域の取り得る範囲の重なり度合い大きくなった場合に、2軸にするか3軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、該重なり度合いに応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、該部分領域間の重なり度合いがある閾値よりも小さくなった場合は3軸から最も該重なり度合いが小さくなる2軸を選定して当該相関処理を行う。
例えば、該2軸上の各該領域の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも小さくなった場合は、該2軸のうち、該重なり度合いが小さくなる1軸だけを選び、当該相関処理を行う。
例えば、該部分領域間の重なり度合いが小さくなった場合に、2軸にするか1軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、該重なり度合いに応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、該部分領域間の重なり度合いに応じて、該3軸または2軸または1軸で当該相関処理を行う空間的領域を分ける。
例えば、観測対象の目標物の挙動がある程度分かっている場合に、追尾処理開始前に該座標系に関して取りうる範囲が該領域間で最も重ならない1軸または2軸を選定しておき、毎観測周期同じ該事前に選定しておいた1軸または2軸を用いて当該相関処理を行う。
例えば、追尾処理開始前に該1軸または2軸を決めておくが、該部分領域間の重なり度合いが大きくなった場合または小さくなった場合に応じて、上記いずれかの例を適用する。
例えば、ゲートの半径の最大値で各軸上ともに占める範囲の大きさを同じにするのではなく、ゲートの各軸毎に占める半径の最大値で、軸毎に該範囲を決める。
例えば、上記の例の中で動的に該軸または該軸数を変更するのは、該観測周期時間を考慮した処理時間に余裕がある場合である。
図7は、図6の状態において部分領域2だけ更にy軸を用いて2次元の矩形領域で設定した場合の例である。この場合のゲート内外判定処理の回数は、3×5(部分領域1の場合)+3×5(部分領域2の場合)+3×6(部分領域3の場合)=48回で実現できる。このように状況に応じて、部分領域の設定を工夫することも考えられる。
なお、ここまでの説明では直交座標系の例を用いて説明したが、極座標系を用いた場合でも同様の考え方で実施することができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置について図8から図15までを参照しながら説明する。この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の基本構成は、上記実施の形態1と同様である。
図8〜図15は、この発明の実施の形態2に係る多目標追尾装置の部分領域及び拡張部分領域の設定方法を示す図である。
図8(a)、(b)は本実施の形態2を示したものである。実際は3次元空間が対象となるが、図8はこれを2次元空間で表現した場合のもので、領域分割・統合部42は、適当な2次元の矩形領域による部分領域により航跡予測位置が全て何れかの部分領域に含まれるように設定する。
図8(a)の例では、全ての部分領域が均等なサイズで互いに隣接するように設定した場合のものである。他方、図8(b)は航跡予測位置の分布状態に合わせて、部分領域のサイズを変えた場合のものである。このように、状況に応じてサイズを変えたりすることも考えられる。また、互いに隣接しないように設定することも考えられる。
図9は部分領域単位での航跡と観測データとの相関処理の実施例について説明するための図である。領域分割・統合部42は、該部分領域内に在る航跡のゲートの中で半径の最大値rを調べ(図9(a))、該部分領域を該rだけ拡張した拡張部分領域を設定し、相関処理部43は、拡張部分領域(図9(b))の中に現れた観測データとだけ該部分領域内に在る航跡と相関処理を行う。
なお、全てのゲートの中での半径の最大値を調べて、全ての部分領域単位での処理に同じ値を用いることも考えられるし、上記のように部分領域単位で該値を設けることも考えられる。
また、対象とする目標物の挙動が分かっている場合であれば、使用するレーダー2の性能から事前に該ゲートの半径の最大値を求めておくことも考えられる。また追尾処理中に次回の観測データが得られる時点での上記半径の最大値が予測できるのであれば、その値を用いることも考えられる。
図9では部分領域を拡張する際に、全ての軸方向に同じ大きさrを用いたが、図10に示すように各軸方向での(半径の)最大値を用いても良い。この方が部分領域の精度は良くなり、相関処理回数の削減効果は大きくなる。なお、部分領域の精度とは、該相関処理の回数が必要最低限で実施できる部分領域にどれだけ近づけることができるかの度合いを示すものである。例えば、図9(b)と図10(b)とで航跡予測位置と観測データの状態は同じであるが、図9(b)の場合では4(航跡数)×8(観測データ数)=32回相関処理を実施しなければならないのに対し、図10(b)の場合では4(航跡数)×5(観測データ数)=20回で良いことになる。
図8は3次元空間を2次元空間(x−y軸平面)に投影した場合の例であるが、図11はx軸(図11(a))またはy軸(図11(b))のみの1軸を基準に部分領域を設定する場合の例である。基本的に航跡予測位置の分布状況に応じて適当な軸(この場合x軸かy軸)を選定すべきである。該分布が分散されている(集結していない)方向の軸を選定した方が上記精度の良い部分領域を設定できる可能性が高い。図11の例では、(a)のx軸を選定した場合がそれに相当する。しかし、観測データの分布状態から(b)のy軸を選定した方が良い場合もあり得るため、その点も見極めて適当な軸を選定する必要がある。このことは図8で示したように2軸を対象にした場合でも当てはまり、直交座標系の場合ではx、y、z軸のうちどの2軸を選定するのが良いかを決める場合でも同じである。
この軸の選定はその状況に応じて動的に変えることも考えられるし、また対象とする目標物の挙動が分かっている場合であれば、事前に決めておくことも考えられる。また、基本的には事前に決めておいた軸を用いるが、状況に合わせて変えることも考えられる。
また、上記のように1軸を基準に部分領域を設定した場合でも、図9または図10で示したように上記r(またはr')だけ該部分領域を拡張した拡張部分領域に出現した観測データに対して相関処理を行うことになる。
その他、状況に応じて、図8で示した矩形領域で該部分領域を設定する場合や、図11で示した1軸を基準に部分領域を設定する場合や、3次元空間での立体的な部分空間を用いる場合を切り替えて実施することも考えられる。
図12は1軸を基準に部分領域を設定する空間(部分領域1、部分領域2)と、2次元の矩形領域により部分空間を設定する空間(部分領域3)を混在させた場合の例である。このように状況に応じて部分領域の設定の仕方を変えることも考えられる。
図13は該部分領域の設定方法に関する実施例を示したものである。例えば、図9で示したゲートの半径の最大値rを用いて、各航跡とも予測位置を中心とする辺の長さが2×rの正方形の仮部分領域を作成し、その領域同士が重なり合う航跡の集合を部分領域として、それらの領域が包含されるような矩形の部分領域を作成する。図13は2次元空間の場合の例であるが、2次元空間を対象に上記方法に基づいて部分領域を設定する場合、状況等に応じて動的に、x、y、z軸の中から適当な2軸を選定して、部分領域を設定することが考えられる。また、目標物の挙動が分かっており、最適な2軸が事前に選定できるのであれば、最初から同じ軸を用いることも考えられる。
なお、本実施の形態2は、部分領域を設定するための処理コスト対相関処理の回数の削減数というトレードオフでその効果が決まるため、最もその効果が出るような軸選定および部分領域の設定が必要となる。
図13の例は2軸を用いて部分領域を設定する場合のものであるが、図14に示すように、1軸を基準に部分領域を設定することも考えられる。図14の場合では、例えば図9で示したゲートの半径の最大値rを用いて、各航跡とも予測位置を中心とし、対象とする軸(図14の例ではx軸)に平行な2×rの仮部分領域を作成する。そして、この対象とする軸にこの領域を投影した場合に互いに重なり合う航跡の集合を部分領域として、それらの領域が包含されるような部分領域を作成する(図14)。なお、図15は選定する1軸をy軸とした場合の例であるが、航跡予測位置の分布状態は図14の場合と同じであるが部分領域およびその数が異なるものになる。従って、1軸を基準に部分領域を選定する場合でも、x、y、z軸の中から適当な1軸を選定して、部分領域を設定することが考えられる。また、目標物の挙動が分かっており、最適な1軸が事前に選定できるのであれば、最初から同じ軸を用いることも考えられる。
また、図10で示したように、ゲートの半径の最大値を用いる際に、軸毎に異なる値にすることも考えられる。
上記説明では、2軸と1軸を基準に部分空間を設定する方法について説明したが、状況に応じて、軸数(1軸、2軸、3軸)を動的に選定するということも考えられる。また、事前に目標物の挙動が分かっている場合であれば、使用するレーダー2の性能から事前に軸を選定しておくことも考えられる。また、基本的には事前に決めておいた軸を用いるが、状況に応じて変えるなど、上記アイデアをミックスさせて用いることも考えられえる。
例えば、航跡のゲート領域を含めた拡張部分領域の設定に関して、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲートの大きさ(半径の最大値)分だけ部分領域を広げた領域とする。
例えば、航跡のゲート領域を含めた拡張部分領域の設定に関して、各部分領域毎に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値) 分だけ該部分領域を広げた領域とする。
例えば、航跡のゲート領域を含めた拡張部分領域の設定に関して、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、該最大値分だけ該部分領域を広げた領域とする。
例えば、航跡のゲート領域を含めた拡張部分領域の設定に関して、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、該拡張部分領域を設定する際に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と事前に見積もっておいた該値を比較して小さい方の値を利用する。
例えば、航跡のゲート領域を含めた拡張部分領域の設定に関して、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合に、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、該部分領域毎の拡張部分領域を設定する際に、各部分領域毎にその時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と該事前に見積もっておいた値を比較して小さい方の値を利用する。
例えば、観測周期毎に各航跡の予測位置を中心にその時点の全航跡の中で最も大きくなると見積もったゲートの大きさ(半径の最大値)で各軸上に占める範囲を求め、1軸でも該範囲が重なっている航跡同士は同じ部分領域内の航跡であるとして該部分領域を設定する。
例えば、観測周期毎に各航跡の予測位置を中心にその時点の全航跡の中で最も大きくなると見積もったゲートの大きさ(半径の最大値)で各軸上に占める範囲を求め、2軸とも該範囲が重なっている航跡同士は同じ部分領域内の航跡であるとして該部分領域を設定する。
例えば、観測周期毎に各航跡の予測位置を中心にその時点の全航跡の中で最も大きくなると見積もったゲートの大きさ(半径の最大値)で各軸上に占める範囲を求め、3軸とも該範囲が重なっている航跡同士は同じ部分領域内の航跡であるとして該部分領域を設定する。
例えば、全航跡を対象に最も該軸上の範囲が重ならない1軸を選定して部分領域を設定し、当該相関処理を行う。
例えば、全航跡を対象に最も該軸上の範囲が重ならない2軸を選定して部分領域を設定し、当該相関処理を行う。
例えば、該1軸上の各該航跡の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも大きくなった場合は他の2軸目を用意して、当該相関処理を行う。
例えば、該2軸にした場合でも各該航跡の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも大きい場合は、3軸にして当該相関処理を行う。
例えば、該1軸上の各該航跡の取り得る範囲の重なり度合い大きくなった場合に、2軸にするか3軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、該重なり度合いに応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、各該航跡の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも小さくなった場合は3軸から最も該重なり度合いが小さくなる2軸を選定して当該相関処理を行う。
例えば、該2軸にした場合でも各該航跡の取り得る範囲の重なり度合いがある閾値よりも小さくなった場合は、該2軸のうち、該重なり度合いが小さくなる1軸だけを選び、当該相関処理を行う。
例えば、該航跡間の重なり度合いが小さくなった場合に、2軸にするか1軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、該重なり度合いに応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、該航跡間の重なり度合いに応じて、該3軸または2軸または1軸で当該相関処理を行う空間的領域を分ける。
例えば、観測周期毎に各航跡の予測位置を中心にその時点の全航跡の中で最も大きくなると見積もったゲートの大きさ(半径の最大値)で各軸上に占める範囲を求めるのではなく、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合は、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、この値を用いて当該相関処理を行う。
例えば、追尾処理開始前に該ゲートの最大値(半径の最大値)を決めておくが、該航跡間の重なり度合いが大きくなった場合または小さくなった場合に応じて、上記のいずれかの例を適用する。
例えば、観測対象の目標物の挙動がある程度分かっている場合に、追尾処理開始前に該座標系に関して取りうる範囲が該航跡間で最も重ならない1軸または2軸を選定しておき、毎観測周期同じ該事前に選定しておいた1軸または2軸を用いて当該相関処理を行う。
例えば、追尾処理開始前に該1軸または2軸を決めておくが、該航跡間の重なり度合いが大きくなった場合または小さくなった場合に応じて、上記のいずれかの例を適用する。
例えば、ゲートの半径の最大値で各軸上ともに占める範囲の大きさを同じにするのではなく、ゲートの各軸毎に占める半径の最大値で、軸毎に該範囲を決める。
例えば、観測対象の目標物の挙動が分かっていることから航跡全体として各軸上で取りうる範囲が分かっている場合に、追尾処理開始前に該各軸上で取りうる範囲を、航跡の数に応じて各軸上で均等に分割し、分割された各領域を該部分領域としておき、当該相関処理を行う。
例えば、観測周期毎に、その時点の航跡全体として各軸上で取りうる範囲を設定し、当該相関処理を行う。
例えば、該範囲を各軸上で均等に分割するのではなく、航跡の分布に応じて分割する。
例えば、上記のいずれかの例の中で動的に軸、ゲート、そして部分領域の辺の長さなどを変更するのは、該観測周期時間を考慮した処理時間に余裕がある場合である。
なお、ここまでの説明では直交座標系の例を用いて説明したが、極座標系を用いた場合でも同様の考え方で実施することができる。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置について図16から図26までを参照しながら説明する。この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の基本構成は、上記実施の形態1と同様である。
図16〜図26は、この発明の実施の形態3に係る多目標追尾装置の推定領域、部分領域および拡張部分領域の設定方法を示す図である。
図16は本実施の形態3における該推定領域および該部分領域の実施例を示したものである。実際は3次元空間が対象となるが、図16はそれを2次元空間で表現した場合のものである。領域分割・統合部42は、クラスタ毎にそれに属する航跡のゲートが全て含まれるように該推定領域を設定する(例:図16(a))。従って、推定領域は図16(a)より大きくても良い。また、図16(b)は該部分領域の実施例であり、領域分割・統合部42は、相関処理の回数が削減できるように該部分領域を設定する。
なお、部分領域の設定では、部分領域を設定するための処理コスト対相関処理の回数の削減数というトレードオフでその効果が決まるため、最もその効果が出るように実施する必要がある。
図17は本実施の形態3に基づく推定領域の設定方法に関するもので、通常の処理で作成されるゲートの中での半径の最大値(図17(a)の“r”)を用いて、半径rの円(辺の長さが2×rの正方形としても良い)により各仮ゲートを作成し(図17は2次元平面であるため)、図17(b)に示す推定領域を設定するものである。なお、仮ゲートは実際のゲートを包含する関係になっている必要がある。
図17では仮ゲートを作成する際に、全ての軸方向に同じ大きさrを用いたが、図18に示すように各軸方向での(半径の)最大値を用いても良い。この方が部分領域の精度は良くなり、相関処理回数の削減効果は大きくなる。なお、部分領域の精度とは、該相関処理の回数が必要最低限で実施できる部分領域にどれだけ近づけることができるかの度合いを示すものである。
図19は部分領域単位での航跡と観測データとの相関処理の実施例について説明するための図である。領域分割・統合部42は、該部分領域内に在る航跡のゲートの中で半径の最大値rを調べ(図19(a))、該部分領域を該rだけ拡張した拡張部分領域を設定する。相関処理部43は、拡張部分領域(図19(b))の中に現れた観測データとだけ該部分領域内の該航跡と相関処理を行う。なお、部分領域を拡張する際に、該推定領域を出てしまう部分に関しては相関処理を実施する必要はない。
図19では部分領域を拡張する際に、全ての軸方向に同じ大きさrを用いたが、図20に示すように、各軸方向での(半径の)最大値を用いても良い。この方が部分領域の精度は良くなり、相関処理回数の削減効果は大きくなる。例えば、図19(b)と図20(b)とで航跡予測位置と観測データの状態は同じであるが、図19(b)の場合では4(航跡数)×8(観測データ数)=32回相関処理を実施しなければならないのに対し、図20(b)の場合では4(航跡数)×5(観測データ数)=20回で良いことになる。ただし、領域を小さくした分、部分領域の数が多くなるようであればこの効果が逆転してしまう場合もありうる。
図21は図16(b)を元に、本実施の形態3の効果を説明するための図である。なお、図21では全ゲートの中での半径の最大値rを用いて、推定領域も部分領域も設定している。この場合、部分領域を設定しない場合では、3(航跡数)×6(観測データ数)=18回の相関処理を実施しなければならないのに対し、図21に示すように部分領域を設定する場合では1(航跡数)×4(観測データ数){部分領域1}+2(航跡数)×4(観測データ数){部分領域2}=12回で良いことになる。
なお、全てのゲートの中での半径の最大値を調べて、全ての推定領域の設定および部分領域単位での処理に同じ値を用いることも考えられる。また、推定領域単位で該値を設けることも考えられる。
また、対象とする目標物の挙動が分かっている場合であれば、使用するレーダー2の性能から事前に該ゲートの半径の最大値を求めておくことも考えられる。また、追尾処理中に次回の観測データが得られる時点での上記半径の最大値が予測できるのであれば、その値を用いることも考えられる。その他、基本的には事前に決めておいた値を用いるが、状況に応じて変えるなど、上記アイデアをミックスさせて用いることも考えられえる。
図22は推定領域を2次元の矩形領域で表現した場合のものであり、部分領域を設定するための実施例を示したものである。図22(a)、(b)は、例えば、設定する部分領域の数を航跡数の1/3とした場合のものであり、(a)の場合は航跡数が18であるので、部分領域数を6(=18/3=3×2)としており、(b)の場合は航跡数が12であるので、部分領域数を4(=12/3=2×2)としている。
図22の例では、部分領域数は航跡数の1/3としているが、この値は観測データ数などにも応じて適当な値を設定することも考えられる。
また、図22(a)の場合では、推定領域がx軸方向よりもy軸方向の方が長い矩形領域であるため、推定領域を6つの部分領域に分割する時にy軸方向を3分割するように設定したが、この割合も航跡および観測データの分布状況に応じて分割することも考えられる。
また、図22(a)、(b)の例では、x軸方向およびy軸方向毎に同じ大きさで分割し、部分領域を設定しているが、これに関しても、航跡および観測データの分布状況に応じて分割することも考えられる。
また、図19に示したように、部分領域からr拡張した領域に対して相関処理を実施するため、部分領域の辺の長さを2×r以上または、2×rの倍数とすることなども考えられる。またこの場合、図20に示すように軸毎にこのr(r')を変えることも考えられる。
また、対象とする目標物の挙動が分かっている場合であれば、事前に最適または適当な部分領域を設定しておくことも考えられる。逆に、観測周期毎に最適な部分領域を設定するようにしても良い。
図23は、推定領域、部分領域ともy軸の1軸を基準に設定した場合の例である。
図24および図25は、航跡および観測データの状態が同じで、それぞれ推定領域と部分領域を設定する際の基準軸がy軸である場合とx軸である場合を示したものである。図24のy軸を基準とした場合では、クラスタ1の推定領域および部分領域の一部がクラスタ2のものと重なってしまい、互いに不要な相関処理を実施しなければならないことになってしまう。他方、図25のx軸を基準とする場合では、このような重なりが生じないため、余分な処理をしなくて良くなる。
従って、航跡および観測データの状態に応じて、適当な1軸を選定することが考えられる。また状況に応じて、図22のように2軸を基準にした推定領域および部分領域にしたり、3軸を用いた立体的な推定領域および部分領域にしたりすることも考えられる。この場合、それぞれ適当な閾値を用いて、推定領域および部分領域の設定方式を変えることも考えられる。
図26は、クラスタ毎に推定領域および部分領域の設定の仕方を変える場合の実施例である。このように航跡および観測データの状態に応じて、推定領域および部分領域の設定の仕方を変えることも考えられる。
例えば、クラスタ毎の推定領域および、推定領域内の部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域を設定する際に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)を利用してこれらの領域を設定する。
例えば、クラスタ毎の推定領域および、推定領域内の部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域を設定する際に、クラスタ毎に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)を利用してこれらの領域を設定する。
例えば、クラスタ毎の推定領域および、推定領域内の部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域を設定する際に、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合には、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、これらの領域の設定には該最大値を利用する。
例えば、クラスタ毎の推定領域および、推定領域内の部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域を設定する際に、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合には、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、観測周期毎に、航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と比較して小さい方の値を利用してこれらの領域の設定を行う。
例えば、クラスタ毎の推定領域および、推定領域内の部分領域に該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域を設定する際に、観測対象の目標物の挙動が分かっている場合には、追尾処理開始前に該追尾に用いるレーダー・センサー2の性能等から該ゲートの最大値(半径の最大値)を見積もっておき、観測周期毎に、各クラスタ毎にその時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)と比較して小さい方の値を利用してこれらの領域の設定を行う。
例えば、クラスタ毎の推定領域はその時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)を利用して設定し、推定領域内の部分領域と該部分領域内の航跡のゲート領域とを含めた拡張部分領域はクラスタ毎に、その時点の航跡の中で最も大きくなると見積もったゲート大きさ(半径の最大値)を利用して設定する。
例えば、観測対象の目標物数および航跡数が分かっている場合または予測できる場合には、追尾処理開始前にクラスタ毎の推定領域を、該航跡の数に応じて各軸上で均等に分割し、分割された各領域を部分領域として、当該相関処理を行う。
例えば、観測周期毎に、該推定領域を、その時点の航跡の数に応じて各軸上で均等に分割し、分割された各領域を部分領域として、当該相関処理を行う。
例えば、該推定領域を、各軸毎に同一の長さの単位で均等分割する場合、該単位をゲートの大きさの最大値(半径の最大値)として、当該相関処理を行う。
例えば、該推定領域を各軸上で均等に分割するのではなく、航跡の分布に応じて分割する。
例えば、該推定領域を分割する時の最小の単位をゲートの大きさの最大値(半径の最大値)として、当該相関処理を行う。
例えば、最も多く分割できた軸を選定して、この1つの軸を基準に該部分領域を設定し、当該相関処理を行う。
例えば、最も多く分割できた2軸を選定して、この2つの軸を基準に該部分領域を設定し、当該相関処理を行う。
例えば、選定した1軸に関しての分割数が、或る閾値よりも小さい場合は他の軸の中で最も多く分割できる軸を加えて2軸にして当該相関処理を行う。
例えば、選定した2軸に関しての分割数が、或る閾値よりも小さい場合は3軸にして当該相関処理を行う。
例えば、選定した1軸に関しての分割数が或る閾値よりも小さい場合は、2軸にするか3軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、それぞれを適用した時の該分割数に応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、該推定領域分割数がある閾値よりも大きくなった場合は3軸から適当な軸を選定して当該相関処理を行う。
例えば、該2軸にした場合でも該推定領域分割数がある閾値よりも大きい場合は、適当な1軸だけを選び、当該相関処理を行う。
例えば、該推定領域分割数がある閾値よりも大きくなった場合に、2軸にするか1軸にするかの閾値をそれぞれ設けておき、それぞれを適用した時の該分割数に応じて軸数を決めて当該相関処理を行う。
例えば、該推定領域分割数に応じて、該3軸または2軸または1軸で当該処理を行う空間的領域を分ける。
例えば、各軸ともゲートの半径の最大値を該単位として均等分割するのではなく、ゲートの各軸毎に占める範囲の最大値で、軸毎に該単位を決める。
例えば、上記のいずれかの例の中で動的に軸、ゲート、そして部分領域を分割する単位などを変更するのは、該観測周期時間を考慮した処理時間に余裕がある場合である。
なお、ここまでの説明では直交座標系の例を用いて説明したが、極座標系を用いた場合でも同様の考え方で実施することができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る多目標追尾装置について図27を参照しながら説明する。図27は、この発明の実施の形態4に係る多目標追尾装置の構成を示す図である。
図27は図1の多目標追尾装置に関して、相関処理部43を複数の計算機で実行させる場合の例である。相関処理部1(431)、相関処理部2(432)、・・・の各々の処理は、異なる計算機で実行されることになる。また、負荷分散制御部47は上記複数の計算機を制御するためのものである。この負荷分散制御部47では、上記計算機の負荷が均等になるように、分割された相関処理を各計算機に分配する処理を行う。
該クラスタ単位、部分領域、あるいは推定領域単位の相関処理を各々の計算機に1対1に割り当てて並列処理する。また、処理負荷の大きいクラスタ(推定領域)は、該部分領域単位の相関処理を各々の計算機に1対1に割り当てて並列処理する。
該クラスタ、部分領域、あるいは推定領域の単位数よりも該計算機数が少ない場合は、各計算機の処理負荷が均等になるように該クラスタ単位、部分領域単位あるいは推定領域単位の相関処理を該計算機に割り当てる。
例えば、クラスタ毎の負荷の単位を該クラスタに含まれる航跡数として、負荷分散することが考えられる。また、クラスタ毎の負荷の単位を該クラスタに含まれる航跡数×該クラスタの部分領域内に出現した観測データ数とすることも考えられる。
また、例えば、部分領域毎の負荷の単位を該部分領域の航跡数として、負荷分散することが考えられる。また、部分領域毎の負荷の単位を該部分領域の航跡数×該部分領域内に出現した観測データ数とすることも考えられる。
さらに、例えば、上記各計算機へ分配する処理の単位をクラスタ(推定領域)の単位とすることが考えられる。また、上記各計算機へ分配する処理の単位を部分領域の単位とすることが考えられる。その他、処理負荷の大きなクラスタ(推定領域)は部分領域単位に分割し、処理単位として両者を混在させることも考えられる。
また、該相関処理を上記各計算機へ負荷分散する際の負荷の基準を、各推定領域または部分領域に含まれる航跡数とすることが考えられる。また、該相関処理を上記各計算機へ負荷分散する際の負荷の基準を、各推定領域または部分領域に含まれる航跡数×観測データ数とすることが考えられる。
1 目標物、2 レーダー(またはセンサー)、3 目標検出処理部、4 多目標追尾装置、41 データ受信部、42 領域分割・統合部、43 相関処理部、44 クラスタ生成・統合部、45 仮説生成・目標物航跡更新部、46 予測領域生成部、47 負荷分散制御部、431 相関処理部1、432 相関処理部2。

Claims (6)

  1. レーダーによって得られた目標物の観測データと、前記観測データに基づき算出された前記目標物の航跡との相関を取りながら前記目標物の追尾を行う多目標追尾装置において、
    航跡予測位置の全てが何れかの部分領域に存在するように部分領域を作成するとともに、前記部分領域と前記部分領域内の航跡のゲートの全てが含まれる拡張部分領域を作成する領域分割部と、
    前記拡張部分領域に存在する観測データと前記部分領域に存在する航跡との相関処理を部分領域毎に行う相関処理部と
    を備えたことを特徴とする多目標追尾装置。
  2. 前記領域分割部は、前記ゲートの半径の最大値に基づいて仮部分領域を航跡予測位置毎に作成し、前記仮部分領域同士が重なり合う航跡予測位置の集合を前記部分領域として作成する
    ことを特徴とする請求項1記載の多目標追尾装置。
  3. 前記領域分割部は、座標系の任意の1軸を基準に前記部分領域を作成する
    ことを特徴とする請求項2記載の多目標追尾装置。
  4. 前記領域分割部は、座標系の任意の2軸を基準に前記部分領域を作成する
    ことを特徴とする請求項2記載の多目標追尾装置。
  5. 前記領域分割部は、前記ゲートの半径の最大値に基づいて前記拡張部分領域を作成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の多目標追尾装置。
  6. 前記相関処理部は、複数の計算機から構成され、部分領域毎の前記相関処理を前記複数の計算機にそれぞれ割り当てる
    ことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の多目標追尾装置。
JP2009135887A 2009-06-05 2009-06-05 多目標追尾装置 Expired - Fee Related JP4877853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009135887A JP4877853B2 (ja) 2009-06-05 2009-06-05 多目標追尾装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009135887A JP4877853B2 (ja) 2009-06-05 2009-06-05 多目標追尾装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004037342A Division JP4475566B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 多目標追尾装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009192550A JP2009192550A (ja) 2009-08-27
JP4877853B2 true JP4877853B2 (ja) 2012-02-15

Family

ID=41074663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009135887A Expired - Fee Related JP4877853B2 (ja) 2009-06-05 2009-06-05 多目標追尾装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4877853B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5862023B2 (ja) 2011-03-04 2016-02-16 日本電気株式会社 目標追跡システム及び目標追跡方法
CN103247057A (zh) * 2013-05-08 2013-08-14 西北工业大学 目标-回波-道路网三元数据关联的道路目标多假设跟踪算法
JP6847619B2 (ja) * 2016-09-30 2021-03-24 株式会社Subaru 追尾目標設定装置、追尾目標設定方法及び追尾目標設定プログラム
JP7313299B2 (ja) * 2020-02-25 2023-07-24 三菱電機株式会社 情報処理装置、情報処理方法、及び、情報処理プログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3298397B2 (ja) * 1996-02-16 2002-07-02 三菱電機株式会社 多目標追尾装置
JPH10160830A (ja) * 1996-11-29 1998-06-19 Mitsubishi Electric Corp 目標追尾方法および目標追尾装置
JP3819237B2 (ja) * 2000-12-26 2006-09-06 三菱電機株式会社 追尾装置
JP2002341024A (ja) * 2001-05-17 2002-11-27 Mitsubishi Electric Corp 多目標追尾装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009192550A (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4475566B2 (ja) 多目標追尾装置
Liao et al. Minimizing movement for target coverage and network connectivity in mobile sensor networks
JP4877853B2 (ja) 多目標追尾装置
WO2020026158A2 (zh) 基于卷积神经网络加速器的数据重用方法
WO2019141223A1 (zh) 移动机器人的路径规划方法及系统
JP5047534B2 (ja) 多目標追尾装置
WO2019141226A1 (zh) 多移动机器人的冲突管理方法及系统
CN112731961A (zh) 路径规划方法、装置、设备及存储介质
JP2010186272A5 (ja)
KR102378646B1 (ko) 라이다 포인트 데이터의 포인트 속성 적용 방법 및 시스템
JP2006258555A (ja) 追尾装置及び目標へのセンサ割り当て方法
JP4083131B2 (ja) 並列多目標追尾システム
CN109541541B (zh) 一种室内三角定位精度修正方法及装置
JP6076113B2 (ja) 航跡相関装置
KR101483549B1 (ko) 입자 생성 및 선별을 통한 카메라 위치 추정 방법 및 이동 시스템
JP4772069B2 (ja) センサ統制システム
CN106375654B (zh) 用于控制网络相机的设备和方法
JP5764867B2 (ja) 目標追尾装置、目標追尾方法、及びプログラム
CN111316120A (zh) 传感器的安装角度自校正方法、传感器及移动设备
Soltani et al. A couple of algorithms for k-coverage problem in visual sensor networks
KR101695941B1 (ko) 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법
Zavlanos et al. Distributed hybrid control for multiple-pursuer multiple-evader games
CN111565364B (zh) 定位信息的获取方法及装置、存储介质、终端
Dieudonné et al. Circle formation of weak mobile robots
US9843718B2 (en) Device and method for optimizing determining recording regions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111122

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141209

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees