JP4877808B2 - 蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管 - Google Patents

蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管 Download PDF

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Description

本発明は、工業用燃焼炉に用いる蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管の改良に関するものである。
近年、工業用燃焼炉には燃費を向上させるために、蓄熱式バーナが用いられている。この蓄熱式バーナは、特許文献1や特許文献2に示されるように、バーナの給排気経路に蓄熱体を備えたバーナであり、30秒程度の比較的短い周期で交互に燃焼と排気を繰り返し、燃焼ガスの保有熱を給排気側のバーナの蓄熱体により回収し、燃焼側のバーナでは燃焼用空気を蓄熱体に通して予熱することにより、高い熱効率を達成することができるようにしたものである。
ところが、燃焼用空気を予熱して燃焼させるため、燃焼温度が高温(例えば2400℃)になることから、空気中の窒素と酸素が反応して窒素酸化物が発生してしまう。このため、特許文献3や特許文献4に示されるように、炉内の温度が燃料の自着火温度以上になった場合に、炉内に開口させた燃料供給部を用いて、炉内で緩慢燃焼を行わせ、燃焼温度を低下させて、窒素酸化物の発生を抑制する方法がある。
この緩慢燃焼を利用した蓄熱式バーナは、図3に示されるように、燃焼用空気及び排気ガスが流通し、炉内56に開口させて炉壁54に配設したバーナ本体51と、バーナ本体51の内部に配設された蓄熱体52と、バーナ本体51に開口させて配設した第一の燃料供給管53と、炉内56に開口させて炉壁54配設した金属製の第二の燃料供給管55とから構成されている。
運転開始時には、第一の燃料供給管53にのみ燃料を供給して、燃焼させるが、炉内56の温度が燃料の自着火温度以上(例えば、800℃以上)に達した場合には、第一の燃料供給管53からの燃料の供給を停止し、第二の燃料供給管55(緩慢燃焼用燃料供給管)から燃料を炉内56供給することとしている。このように、燃料の自着火温度以上に達した炉内56に、燃料を供給すると、燃料が着火し燃焼する。ところが、燃焼用空気が供給されるバーナ本体開口部51aから、第二の燃料供給管の開口部55aが離れた位置にあるので、燃料と燃焼用空気との混合が悪く、燃料が燃焼用空気と混合する前に、酸素濃度が低い炉内ガスと混合するので緩慢燃焼となる。
第二の燃料供給管55は、炉内に曝されるため、1000℃以上の高温炉で稼働させる場合には、図4に示されるように、二重管構造とし、内側に燃料を供給し、外側に冷却用空気を流通させて第二の燃料供給管55冷却し、第二の燃料供給管55を熱から保護して、溶解することを防止している。(特許文献4の段落0016に記載)
しかしながら、この方法では、炉内が高温になる程、第2の供給管55を冷却するための、相当量の冷却空気を供給する必要があり、相対的に蓄熱体52を流通して予熱された燃焼用空気の供給量は減少することから、結果的に、蓄熱式バーナの熱回収性能が低下してしまうという問題があった。
また、冷却用空気を供給するブロアが故障する等のトラブルにより、冷却用空気が第二の燃料供給管55に供給されなくなった場合には、瞬時に第二の燃料供給管55が溶損してしまい、更に、その溶損片で炉内56や被加熱物が汚染されてしまうという問題もあった。また、第二の燃料供給管55が溶損しなくても、高温に曝されることから酸化してしまうという問題があった。
また、第二の燃料供給管55からの燃料噴流が、バーナ本体51からの燃焼用空気噴流の方向に対して、平行あるいはある角度で交差するように、第二の燃料供給管55を設置するが、第二の燃料供給管55から燃料を供給して、燃焼させた場合の火炎の位置や方向が、第二の燃料供給管55の設置角度に非常に敏感である。火炎が直接非加熱物に当たると、被加熱物が割れたり変形したりする場合もあり、ある限られた空間内に火炎を納める必要がある。このため第二の燃料供給管55の設置時の調整に非常に手間がかかるという問題があった。
特公告昭51−47131号公報 実公開平3−46742号公報 特公平7−26730号公報 特開平6−159613号公報
本発明は、上記問題を解決し、溶損することなく、緩慢燃焼による火炎の位置や向きの調整が容易な蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管を提供する。
上記問題を解決するためになされた本発明は、炉壁に開口させて配設された、内部を燃焼用空気及び排気ガスが流通するバーナ本体と、このバーナ本体の内部に蓄熱体が配設された蓄熱部と、この蓄熱部を通じて給気される燃焼用空気に直接燃料を供給する燃料供給管を有し、前記燃料供給管から供給される燃料を、前記蓄熱部を通じて予熱された燃焼用空気と混合させて燃焼させ、この際に生成される排気ガスを、前記蓄熱部を通じて排気し、この排気と前記燃焼を交互に繰り返して運転する蓄熱式バーナと組み合わせて使用され、炉内温度が燃料の自着火温度に達した時に、炉内に燃料を供給して炉内ガスと混合させて緩慢燃焼をさせる蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管において、炉内に燃料を供給する燃料供給管を耐熱性セラミックスで構成するとともに、前記燃料供給管にパージ空気を供給するパージ空気供給管を、その先端を前記燃料供給管の先端よりも内側にして、前記燃料供給管の内部に配設したことを特徴とする。
なお、炉壁に対する燃料供給管の角度を調節する角度調節手段を設けることが好ましい。
また、角度調節手段は、炉壁に取り付けられる筒状の基部材の内部に、燃料供給管を遊挿し、基部材の内周面と燃料供給管の外周面とを密封するシール部材を、燃料供給管に環着し、前記燃料供給管を前記基部材内で揺動させる角度調節機構を設けることにより実現することが好ましい。
炉内に燃料を供給する燃料供給管を耐熱性セラミックスで構成すると、燃料供給管が溶損することがない。また、前記燃料供給管にパージ空気を供給するパージ空気供給管を、その先端を前記燃料供給管の先端よりも内側にして、前記燃料供給管の内部に配設したので、燃料が停止する排気時に燃料供給管内に滞留した燃料が急速に炭化することにより生じる燃料供給管の閉塞を防止することが可能となる。また、従来と比較して、緩慢燃焼用燃料供給管を冷却空気で冷却する必要がなく、そのかわりに導入される前記パージ空気はごく僅かな量であるため、蓄熱式バーナの熱回収性能が低下すること無くなり、蓄熱式バーナが高効率になる。
なお、炉壁に対する燃料供給管の角度を調節する角度調節手段を設けると、緩慢燃焼による火炎の位置や向きの調整が容易になる。
また、角度調節手段は、炉壁に取り付けられる筒状の基部材の内部に、燃料供給管を遊挿し、基部材の内周面と燃料供給管の外周面とを密封するシール部材を、燃料供給管に環着し、前記燃料供給管を前記基部材内で揺動させる角度調節機構を設けることにより実現すると、前記角度調節手段を操作するだけで、緩慢燃焼による火炎の位置や向きを調節することが可能となる。
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図1は本発明の実施の形態を示す蓄熱式バーナの側断面図である。1は工業用燃焼炉の炉壁である。この炉壁1に、バーナ本体2が炉壁1に開口させて配設されている。このバーナ本体2の内部には、燃焼用空気及び排気ガスが流通する流通路2aが形成されている。バーナ本体1は、耐火煉瓦やキャスタブル耐火性材料等の耐火性材料で構成されている。本実施形態では、バーナ本体2は、給排気口側が下側を向いた略L字形状をしている。
バーナ本体1の流通路2aには、耐火性材料で構成された蓄熱体3が配設されて、蓄熱部4が構成されている。蓄熱体3は、例えば球形状や円筒形状の充填材で構成される。蓄熱体3は、蓄熱部4の底部に配設された金網で保持されるようになっている。燃焼用空気が蓄熱部4を流通しても、蓄熱体3はその自重により、炉内10側に移動しないようになっている。
蓄熱部4と、バーナ本体2の開口端2bとの間の流通路2aに開口するように、燃料供給管5が、バーナ本体2に配設されている。この燃料供給管5からは、液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)等の気体燃料が供給される。
炉壁1には、炉内10に開口するように、緩慢燃焼用燃料供給管7が配設されている。この緩慢燃料供給管7からは、液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)等の気体燃料が供給される。緩慢燃焼用燃料供給管7は、バーナ本体2から炉内10に給気される燃焼用空気の噴流方向に対して平行もしくはある角度で交差するように燃料を噴出させるように配設されている。本実施形態では、バーナ本体2の炉内10への開口端2bの両側に、緩慢燃焼用燃料供給管7の軸線方向と、バーナ本体2の流通路2a軸線方向が炉内10で交差するように、緩慢燃焼用供給管7が配設されている。
図2に緩慢燃焼用燃料供給管7の詳細図を示す。図2に示されるように、この緩慢燃焼用燃料供給管7は、主に、燃料供給管7aと、基部材7bと、パージ空気供給管7cと、シール部材7dと、角度調節機構7eから構成されている。
燃料供給管7aは、耐熱性セラミックスで構成されている。本実施形態では、耐熱性セラミックスとして炭化珪素(SiC)を使用するが、アルミナ、ムライト等の耐熱性セラミックスであっても差し支えない。
基部材7bは、筒状であり、炉壁1に取り付けられている。基部材7bの内部には、燃料供給管7aが遊挿されて取り付けられている。基部材7bは、本実施形態では鉄鋼材等の金属製であるが、セラミックで構成することとしても差し支えない。基部材7bを金属で構成しても、炉壁1の温度は、約200℃であるので溶損することはない。
シール部材7dは、基部材7bの内周面と、燃料供給管7aの外周面とを密封するものであり、燃料供給管7aに環着されている。本実施形態ではシリコーンやバイトン(登録商標)等の合成ゴムで構成されたOリングである。なお、このシール部材7dが環着されている部分の温度は100℃以下なので、シール部材7dが溶損することはない。
燃料供給管7a及び基部材7bの内部には、パージ空気供給管7cが配設されている。このパージ空気供給管7cは、燃料供給管7a内にパージ空気を供給するためのものである。このパージ空気供給管7cの先端は、燃料供給管7aの先端よりも内側になっている。パージ空気供給管7cは、ステンレス等の金属で構成されているが、セラミックス製であっても差し支えない。なお、パージ空気供給管7cを、金属で構成しても、パージ空気供給管7cの先端は、燃料供給管7aよりも内側であり、またパージ空気供給管7cの外周を燃料が流通し、もしくは、パージ空気供給管7cの内部をパージ空気が流通するので、パージ空気供給管7cが溶損することはない。
角度調節機構7eは、燃料供給管7aを基部材7b内で揺動させるものである。本実施形態では、角度調節機構7eは、基部材7bに螺入し、燃料供給管7aを押圧するネジ式のものであるが、角度調節機構7eはこの方式に限定されず、燃料供給管7aを基部材7b内で揺動させ機構のものであればすべて含まれる。角度調節機構7eを操作することにより、炉壁1に対する燃料供給管7aの角度を調節することが可能となる。本実施形態では、角度調節機構7eにより、燃料供給管7aは基部材7b内を約±3°揺動し、図2の2点鎖線で表されるように、燃料供給管7aの口径分揺動するようになっている。
燃料は、基部材7bの燃料供給口7fから、基部材7b内部に供給され、パージ空気供給管7cと燃料供給管7aの間を導通して、炉内10に供給されるようになっている。シール部材7dが、基部材7bの内周面と、燃料供給管7aの外周面とを密封するので、燃料供給管7aが基部材7b内で揺動する構造であっても燃料が漏洩することがない。
蓄熱部4の底部は給排気口6となっている。この給排気口6から燃焼用空気が流通路2aを通じて炉内10に給気され、排気ガスが排気される。炉外に設けられたブロア(図示せず)稼働させて、切替バルブ8を所定時間(例えば30秒)切り替えることにより、燃焼用空気の給気及び、排気ガスの排気が交互に行われるようになっている。
炉内温度が燃料の自着火温度以下の場合(700°〜1000°以下、本実施形態では850°以下)には、ブロアを稼働させて、燃焼用空気を、給排気口6から流通路2aに供給し、燃料供給管5から供給される燃料(以下「第一の燃料」とする)を燃焼させる。「第一の燃料」は、蓄熱部4を通じて供給される燃焼用空気と直接混合し、燃焼する。
この際には、緩慢燃焼用燃料供給管7からは燃料を供給させずに、燃料供給管5のみから燃料が供給されるようになっている。
所定時間が経過すると、切替バルブ8を切り替えて、ブロアを稼働させて給排気口6から、前記燃焼により生成される排気ガスを吸引して、排気ガスを炉外に排気する。この際、高温の排気ガスが蓄熱部4を流通し、蓄熱部4の内部に充填された蓄熱体3の表面と前記排気ガスが接触することにより熱交換が行われて、蓄熱体3が加熱されて蓄熱される。
所定時間が経過した後には、再び切替バルブ8を切り替えて、給排気口6から燃焼用空気を給気する。この際に、蓄熱部4を燃焼用空気が流通して、蓄熱された蓄熱体3の表面と接触することにより、燃焼用空気が熱交換されて予熱されて、流通路2a内の燃料供給管5の開口部分に供給される。このように、排気と燃焼を交互に繰り返して運転して、燃焼排ガスの保有熱を蓄熱体3により回収し、燃焼用空気を蓄熱体3に通して予熱することにより、高い熱効率を達成することができ燃費が向上する。
このように、排気と燃焼を繰り返す運転をすることにより、炉内温度が燃料の自着火温度以上に達した場合には、緩慢燃焼用燃料供給管7から炉内10に燃料を所定時間供給する。この燃料は、炉内ガスと混合し、自着火温度以上であるので燃焼する。しかし、炉内ガスには、燃焼後に生じる不活性ガスである二酸化炭素(CO)等の排気ガスが含まれることから、酸素濃度が低く、緩慢燃焼用燃料供給管7から供給される燃料(以下「第二の燃料」とする)は、緩慢燃焼することとなる。このように、蓄熱式バーナと組み合わせて使用される、「第二の燃料」を炉内10に供給する緩慢燃焼用供給管7を設けると、「第二の燃料」は、緩慢燃焼するので、火炎に局部的に高温となる部分がなく、窒素酸化物(一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(一酸化二窒素)(NO)等を含む、NOxともいう)の発生を抑制することが可能となる。
所定時間経過した後には、切替バルブ8を切り替えて、ブロアを稼働させて給排気口6から、前記緩慢燃焼により生成される排気ガスを吸引して、排気ガスを蓄熱部4を通じて炉外に排気する。この排気と緩慢燃焼を交互に繰り返して運転する。
なお、本実施形態では、「第二の燃料」と混合する炉内ガスの酸素濃度が極端に低下することを防止するために、バーナ本体2から炉内10に給気される燃焼用空気の噴流方向に対してある角度で交差するように燃料を噴出させるように、緩慢燃焼用燃料供給管7を炉壁1に配設している。このようにすることにより、「第二の燃料」が不完全燃焼をして、一酸化炭素(CO)等が発生することを防止している。
炉内温度が、燃料の自着火温度以下になった場合には、緩慢燃焼用燃料供給管7から、「第二の燃料」の供給を停止して、燃料供給管5のみから「第一の燃料」を供給する。なお、本明細書中の「燃料の自着火温度」とは、「第二の燃料」の不完全燃焼を防止するために、実際の燃料の自着火温度よりやや高温(800℃〜1000℃)の温度を含む温度である。
セラミックス焼成用の工業用炉の場合には、炉内温度が1600℃以上の高温になる場合もある。しかし、本発明では、緩慢燃焼用燃料供給管7を耐熱性セラミックスで構成したので、高温により溶損することも酸化することもない。燃料供給管7a内にはパージ空気供給管7cからパージ空気を供給することとしたので、燃料が停止する排気時に燃料供給管7a内で滞留した「第二の燃料」が、高温により炭化して、燃料供給管7aを閉塞してしまうことを防止することが可能となる。なお、炉内温度が1500℃以上の高温になると、「第二の燃料」の供給の停止時に、燃料供給管7a内にパージ空気を供給しない場合には、約15分で燃料供給管7aが閉塞してしまうこともあったので、本発明のように、燃料供給管7a内にパージ空気を供給する効果は絶大である。
燃料供給管7a内をパージするのに必要な空気量は、例えば、20万kcal/hrの蓄熱式バーナで、2つの緩慢燃焼用燃料供給管を有する場合ならば、1つの緩慢燃焼用燃料供給管の内容積は約30cc程度であり、これを10倍量でパージするとしても約300cc程度でよい。このときパージ空気の供給は、燃料が停止した瞬間にだけ前記容量の空気をパルス的に供給してもよい。あるいは必要なパージ空気量は非常に少ないので、燃料の供給/停止に拘らず、常時一定量のパージ空気を燃料供給管7a内に供給してもよい。その場合、必要な常時パージ空気量は1Nm/hr(N:ノルマル、規定度、温度が0℃、圧力が1気圧の状態に換算した気体の体積)以下である。
従来では、金属製の緩慢燃焼用燃料供給管の溶損を防止するために、同じ20万kcal/hrのバーナで、2つの緩慢燃焼用燃料供給管を有する場合に、1つの緩慢燃焼用燃料供給管には、約25Nm/hrの冷却空気を供給していた。これと比較して、本発明ではパージ空気の供給はごくわずかで済むため、蓄熱式バーナの熱回収性能が低下することがなく、蓄熱式バーナが高効率になる。
また、炉壁1に対する燃料供給管7aの角度を調節する角度調節手段を、炉壁1に取り付けられる筒状の基部材7bの内部に、燃料供給管7aを遊挿し、基部材7bの内周面と燃料供給管7aの外周面とを密封するシール部材7dを、燃料供給管7aに環着し、燃料供給管7aを基部材7b内で揺動させる角度調節機構7eを設けることにより実現したので、緩慢燃焼用燃料供給管7を工業用炉に設置した後であっても、角度調節機構7eを操作するだけで、炉壁1に対する燃料供給管7aの角度を調節することができ、緩慢燃焼による火炎をある限られた範囲に収めることが可能となる。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
蓄熱式バーナの断面図である。 本発明の実施の形態を示す緩慢燃焼用燃料供給管の断面図である。 従来の蓄熱式バーナの断面図である。 従来の緩慢燃焼用燃料供給管の断面図である。
符号の説明
1 炉壁
2 バーナ本体
2a 流通路
2b 開口端
3 蓄熱体
4 蓄熱部
5 燃料供給管
6 給排気口
7 緩慢燃焼用燃料供給管
7a 燃料供給管
7b 基部材
7c パージ空気供給管
7d シール部材
7e 角度調節機構
7f 燃料供給口
8 切替バルブ
10 炉内
51 バーナ本体
51a バーナ本体開口部
52 蓄熱体
53 第一の燃料供給管
54 炉壁
55 第二の燃料供給管
56 炉内

Claims (3)

  1. 炉壁に開口させて配設された、内部を燃焼用空気及び排気ガスが流通するバーナ本体と、このバーナ本体の内部に蓄熱体が配設された蓄熱部と、この蓄熱部を通じて給気される燃焼用空気に直接燃料を供給する燃料供給管を有し、前記燃料供給管から供給される燃料を、前記蓄熱部を通じて予熱された燃焼用空気と混合させて燃焼させ、この際に生成される排気ガスを、前記蓄熱部を通じて排気し、この排気と前記燃焼を交互に繰り返して運転する蓄熱式バーナと組み合わせて使用され、炉内温度が燃料の自着火温度に達した時に、炉内に燃料を供給して炉内ガスと混合させて緩慢燃焼をさせる蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管において、
    炉内に燃料を供給する燃料供給管を耐熱性セラミックスで構成するとともに、前記燃料供給管にパージ空気を供給するパージ空気供給管を、その先端を前記燃料供給管の先端よりも内側にして、前記燃料供給管の内部に配設したことを特徴とする蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管。
  2. 炉壁に対する燃料供給管の角度を調節する角度調節手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管。
  3. 角度調節手段は、炉壁に取り付けられる筒状の基部材の内部に、燃料供給管を遊挿し、基部材の内周面と燃料供給管の外周面とを密封するシール部材を、燃料供給管に環着し、前記燃料供給管を前記基部材内で揺動させる角度調節機構を設けることにより実現したことを特徴とする請求項2に記載の蓄熱式バーナの緩慢燃焼用燃料供給管。
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