JP3754683B2 - 竪型ごみ焼却炉及びこの竪型ごみ焼却炉における高発熱量廃棄物の燃焼制御方法 - Google Patents

竪型ごみ焼却炉及びこの竪型ごみ焼却炉における高発熱量廃棄物の燃焼制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、産業廃棄物や一般廃棄物などのごみを焼却する竪型ごみ焼却炉における、炉壁部の構築構造及びその燃焼制御方法、特に高発熱量廃棄物を燃焼する際の制御方法に関する。
従来の竪型ごみ焼却炉は、焼却炉体下部を漏斗状に絞られた炉壁構造であり、温度調節された空気が燃焼空気として炉内に送入されていた。
図5は、特許文献1の「産業廃棄物焼却用竪型ごみ焼却炉」に開示された、従来技術の竪型ごみ焼却炉の概略構造及び燃焼状況を示す模式図である。
図5において、1は上部耐火物11で構築された円筒部Vと、下部耐火物12で構築された漏斗部Fとで構成された焼却炉本体であり、上部耐火物11と下部耐火物12及び、 これら両耐火物を囲繞する鋼材によって主体が構築されている。
この焼却炉本体1の上半分である、上部耐火物11で構築された円筒部V内の火炎層aには、その側部に産業廃棄物や一般廃棄物などのごみRを焼却炉本体1内に投入するためのごみ投入口13が開口されるとともに、同じく火炎層aの上部側壁には着火バーナ14と、後述する未燃ガスの旋回兼2次燃焼のために常温の2次空気21を炉内に噴射するダンパを備えた複数の2次空気ノズル22及び、図示しない複数の温度検出器群や炉内監視カメラ等が配設されている。
焼却炉本体1の中間部以降は、ごみ層を厚くして性状の異なるごみ質を平準化させるために漏斗状に絞られているが、該漏斗部Fの側壁を構成する下部耐火物12の外面は、例えば上部は空冷ジャケット15、下部は水冷ジャケット16に分割された冷却ケーシングによって冷却されている。
ここで、焼却炉本体1内での燃焼状態により相対位置が変動するものの、該漏斗部Fに上方から形成されるごみ層b,おき燃焼層c,灰層dの各層には、温度調節された1次燃焼空気23を各層に供給するための温度・風量調節用のダンパ24を備えた複数(4組を図示)の1次空気ノズル25及び、図示しない複数の温度検出器やレベル検出器が適宜配設されている。
焼却炉本体1の底部には、常時は開放状態である出没自在なごみ支持板31,31が駆動手段を備えて水平方向に配置され、該ごみ支持板31,31の下方には、若干の空間を隔てて、常時は閉鎖状態であり複数の通気孔32が開口された焼却灰排出板33,33が、駆動手段を備えて開閉自在に設けられている。
上述のごみ支持板31,31と焼却灰排出板33,33とは、ケーシング34に内蔵されており、このケーシング34は、側面に高温の後燃焼空気35を供給する後燃焼ダクト36がダンパを伴って取付けられるとともに、下部は灰搬出手段37に挿入されている。
上述のごみ支持板31,31と焼却灰排出板33,33及び、ケーシング34により焼却灰排出機構Eが構成されている。
一方、 焼却炉本体1の上方には、 後述する未燃ガス51の旋回兼2次燃焼用である2次空気21の噴射により、2次燃焼されるとともに回転を始めた燃焼ガス52を更に確実に旋回させるために、ガス通路を傾斜せしめて構築された耐火物製の排ガス混合手段41を介して耐火物製の再燃焼室42が載置されており、該再燃焼室42の側壁には、再燃バーナ43が設けられ、その天井部には高温用の空気予熱器44が配設されており、上記排ガス混合手段41、再燃焼室42、再燃バーナ43及び空気予熱器44により構成される再燃機構4の出口は図示しないガス冷却装置へと連接されている。
なお、焼却炉本体1と再燃機構4と焼却灰排出機構Eの外部は、図示しない保温材等で保温工事が施されている。
次に、このように構成された産業廃棄物焼却用竪型ごみ焼却炉におけるごみの焼却方法について説明する。
始業時において、ごみ投入口13から焼却炉内に供給されたごみRは、焼却炉本体1の底部にある灰層d上に堆積されて、着火バーナ14により加熱されるとともに、1次燃焼空気23が供給されて燃焼を始め、燃え易いごみから焼却されて灰となり、難燃性のごみと共に火種を保有しながらおき燃焼層cを形成する。
その状態でごみRを追加供給すれば、ごみRはごみ層bに堆積され、おき燃焼層cから上昇する熱気と1次燃焼空気23により着火され、徐々に燃焼がごみ層b全体に拡がり、平常操業状態に移行する。
この燃焼時においておき燃焼層c及びごみ層bの下層で発生した未燃ガス51は、ごみ層b内を通過して上昇し、その熱で上方にあるごみRの着火及びガス化を促進するとともに、ごみRの乾燥を行う。
さらに、火炎層aまで上昇した未燃ガス51は、火炎層a上部に供給されている常温の2次空気21によって2次燃焼して燃焼ガス52となり、その放射熱をごみ層bの表面に照射するために、プラスチック類や繊維類等の高発熱量の易燃物が着火されてガス化燃焼し、水分の多いごみや雑誌等の難燃物は乾燥されるとともに、ごみ層bから降下したおき燃焼層cにおいて炭化燃焼を続け、上述の易燃物と共に未燃ガス51を発生させる。
上述の燃焼ガス52は排ガス混合手段41により旋回されながら再燃焼室42に入るために、再燃焼室42の容積を十分活用しながら再燃バーナ43の加熱によりダイオキシン類の熱分解のための再燃焼を確実に行うとともに、空気予熱器44において常温空気26と熱交換して後燃焼空気35を昇温させて再燃焼ガス53となり、図示しない次工程の排ガス冷却装置に排出される。
上述のおき燃焼層cにおける燃焼が終り、ごみR中に含有される不燃物は灰となって灰層dに滞留され、残存する未燃物は灰層dにおいてその燃焼を完結させられるが、図示しない温度検出器によって該未燃物の燃焼が完結したことが確認できれば、ごみ支持板31,31を灰層dの上層に突出させて、ごみ支持板31,31よりも上部に位置する、灰層dの上層部、おき燃焼層c、ごみ層bの灰及びごみの荷重を支持する。
この後、焼却灰排出板33,33を下方に転回させ、ごみ支持板31,31よりも下方の、燃焼が完結した焼却灰Aを灰搬出手段37に落下させる。
焼却灰A排出後は、焼却灰排出板33,33を上方に復帰させたのち、ごみ支持板31,31を灰層dから退出させることにより、ごみ支持板31,31の上方にある残余の灰及びおき燃焼層cの焼却残渣を底部の焼却灰排出板33,33上に落下させるとともに、ごみ層bも順次落下させる。
上述の燃焼過程において、下部耐火物12の上方の外側は空冷ジャケット15で徐冷されているために、漏斗部Fでの燃焼を阻害することなく易燃物の部分燃焼による炉壁へのクリンカ溶着を抑止でき、同じく下方の外側は水冷ジャケット16で冷却されているために、ガラス溶融物等の溶融・固化を防止している。
特開2001−304519号公報
しかしながら、図5に示す従来の竪型ごみ焼却炉で、シュレッダーダスト単独または他の産業廃棄物とを混合して焼却する場合は、ごみの性状が多種多様であるほか、シュレッダーダストに含まれるプラスチック類や繊維屑等の高発熱量物質や、鉄片・針金等の不燃物、あるいはアルミ片・ガラス等の易溶融物の含有量が多く、水分が少ないために、通常の廃棄物焼却時と異なり、燃焼状態が不安定になるとともに、ごみ層bやおき燃焼層cあるいは灰層dにおいて、揮発分の分解燃焼や高発熱量物質の部分燃焼による局部的な異常温度上昇により周囲の灰が溶融して大型で強固なクリンカを形成したり、不燃物や易溶融物を中核として固着した肥大物によるブリッジが発生して焼却灰Aの排出が不可能となる事が多く、その排除のために操業を停止せざるを得ない事態に至ることが多い。
また、プラスチック・紙・布類の高発熱量物質や、雑誌・ギプス等の難燃物や、注射針等の不燃物あるいはガラス等の易溶融物を含む医療系廃棄物を焼却する場合も同様の現象が生ずる。
さらに、ごみ投入口13から投入されたごみRは、図5において1点鎖線で示す如く、ごみ投入口13を頂点とする傾斜面を形成しがちであり、1次燃焼空気23や未燃ガス51は通気抵抗の少ない部分を通過するために燃焼が偏り、上述の傾斜を更に助長して仮想線の如き急傾斜となる傾向があるために、燃焼が不安定になるとともに、漏斗部Fの容積を有効に利用することができない。
請求項1に係る発明の竪型ごみ焼却炉は、産業廃棄物や一般廃棄物などのごみを焼却する竪型ごみ焼却炉において、炉内に開口されたごみ投入口の先端に、ごみを中心部方向に投入するための案内部を設け、該案内部下方の中段までの炉壁を、案内部側が垂直となり下方が狭められた偏心円錐形に構築するとともに、該偏心円錐形部下端から焼却灰排出口に至る下方の炉壁を末広がり状に構築したものである。
請求項2に係る発明の竪型ごみ焼却炉における高発熱量廃棄物の燃焼制御方法は、請求項1記載の竪型ごみ焼却炉を用いて、シュレッダーダストや医療系廃棄物を含む産業廃棄物などの高発熱量廃棄物を燃焼制御する方法であって、炉内最下部に形成される灰層に送入する燃焼空気に、飽和水蒸気または過熱水蒸気あるいは排ガスを添加するとともに、該灰層上方に堆積するおき燃焼層に、飽和水蒸気または過熱水蒸気あるいは排ガスを送入することを特徴とする。
以上述べたように、本発明によれば、炉内に開口されたごみ投入口の先端に、ごみを中心部方向に投入するための案内部を設けるとともに、該案内部以降の炉壁を偏心円錐形に構築したために、炉内のごみ層の偏りが防止でき、漏斗部の容積を有効に利用することができる。
また、上記偏心円錐部以降の炉壁を末広がり状に構築したために、クリンカや肥大物が発生しても、ブリッジ現象による焼却灰排出不可能な状態が回避でき、操業を停止する事態を避けることができる。
さらに、おき燃焼層及び灰層に飽和水蒸気または過熱水蒸気あるいは排ガスを吹き込むことにより燃焼状態が安定するとともに、高発熱量廃棄物を焼却する際に発生する、焼却炉底部における局部異常燃焼を防止して、クリンカ等の発生を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る竪型ごみ焼却炉を設置した施設全体の構成を示す概略フロー図であり、図2は該竪型ごみ焼却炉の概略構造及び高発熱量廃棄物を焼却した際の燃焼状態を示す縦断面図であり、図3は図2のX−X断面の平面視図である。なお、図5で説明した同部材と同物質には同一の符号を付し、詳細説明は省略する。
図1において、焼却炉本体1での燃焼を終り、再燃焼室42から空気予熱器44を通過して排出された再燃焼ガス53は、例えば廃熱ボイラ61の如き排ガス冷却装置に導入されて熱交換することにより飽和または過熱された水蒸気(以後、単に水蒸気と略称する)54を発生させて中温ガス55となり、さらに、減温手段62によりバグフィルタ63の所要温度まで減温されたのち、バグフィルタ63等で構成された排ガス処理装置で排ガス処理を行い、処理後の排ガス56は誘引通風機64により吸引されて煙突から大気中に放出される。
廃熱ボイラ61で発生された上述の水蒸気54は、後述するおき燃焼層cまたは灰層dに送入されるとともに、タービン発電機の如き余熱利用装置65で利用され、残余は図示しない復水器等で処理されて廃熱ボイラ61に還流される。
図2及び図3において、円筒部Vの下端に位置するごみ投入口13がごみ層bに向けて開口される部分には、ごみRを中心方向に投入するために炉内に突出させた耐火物製の案内部71が構築されている。
該案内部71下面以降に位置する不定形耐火物72の上部は、案内部71側が垂直となる偏心した円錐形状の堆積部Hとなり、その外面は空冷ジャケット15で冷却され、下端が焼却灰排出機構Eに繋がる下部は、末広がり状の燃焼部Gを形成して外面は水冷ジャケット16で冷却されている。
また、おき燃焼層cに相当する位置の側壁には水蒸気送入ノズル73が挿入され、後燃焼ダクト36には水蒸気吹込配管74がそれぞれ調節弁を備えて接続されている。
次に、このように構成された廃棄物焼却用竪型ごみ焼却炉を用いて、シュレッダーダスト等の高発熱量廃棄物の燃焼状況及びその燃焼制御方法について、主に図2により必要に応じて図1を参照して説明する。なお、火炎層a、ごみ層b、おき燃焼層cと灰層dの形成状況及び、平常操業状態に移行するまでの燃焼状況については、前述の従来技術と同様であるので、詳細説明は省略する。
平常操業状態において、ごみ層bでは、火炎層aでの未燃ガス51の2次燃焼と2次燃焼した燃焼ガス52による放射熱が、炉中心部を頂点とした山形を形成したごみ層bの表面に照射されるとともに、1次燃焼空気23の供給と、おき燃焼層cから上昇する未燃ガス51の加熱とによって、プラスチック類や繊維類等の高発熱量の易燃物が着火されてガス化燃焼し、残余の水分の多いごみや難燃物は、乾燥されるとともに炭化燃焼を続けて未燃ガス51を発生させる。
この際、不定形耐火物72の上半分は冷却送風機75から送風される常温空気26で冷却された空冷ジャケット15により背面から徐冷されているために、該不定形耐火物72の炉内表面温度は700℃以下を保持しており、堆積部Hでの燃焼を阻害することはなく、また通常発生し易い易燃物の部分燃焼によるクリンカが炉壁に溶着するのを阻止している。
おき燃焼層cは、ごみ層bでの燃焼が終わっていない未燃炭化物や難燃物を、後述する灰層dから上昇する熱気と1次燃焼空気23の供給を受けて、時間をかけておき燃焼する部位であり、上述の如く水冷ジャケット16の冷却効果によりこの部分の不定形耐火物72の炉内表面温度は、通常は400〜500℃に止まり、クリンカの炉壁への付着やガラス溶融物の溶着・固化を防止している。
次に、灰層dは、空冷ジャケット15からの排気57と常温空気26との混合気58を吸入した押込送風機76から空気予熱器44に送られることにより、250〜300℃程度に加熱された後燃焼空気35によって、なおかつ残留する未燃炭化物を燃焼し尽くして焼却灰Aとするとともに、該焼却灰Aを冷却して熱気を上部のおき燃焼層cに供給する部位であり、灰層d下部の焼却灰Aは、通気孔32を通過して灰層d内を上昇する前述の後燃焼空気35の通気と水冷ジャケット16によって、300℃程度まで冷却されている(図1参照) 。
ここでシュレッダーダスト等の高発熱量物質を焼却する場合は、破砕された高発熱量可燃物の局部的燃焼による異常高温でクリンカが形成されたり、からみ易い針金等の不燃物やアルミ・ガラス等の易溶融物を中核として固着した肥大物が発生する事態も少なくない。
この対策として、灰層dになお残存する可燃物の局部燃焼による異常高温状態(例えば600℃以上)が、灰層dに配設された複数(1個のみ図示)の灰層温度検出器77により検出された場合には、後燃焼ダクト36に水蒸気54を送入して、通気孔32から灰層dに上昇する後燃焼空気35を低酸素状態として、局部異常燃焼を抑制して灰層dにおけるクリンカの発生を防止する。
上述の灰層dに供給される後燃焼空気35への水蒸気添加を行い、灰層dから上昇する熱気が低酸素状態になっても、おき燃焼層cにおける異常高温(例えば750℃以上)の継続が、おき燃焼層cに配設された複数(1個のみ図示)のおき燃焼層温度検出器78により検出されると、おき燃焼層cに配設された水蒸気送入ノズル73から適量の水蒸気54を吹込むことにより、おき燃焼層cをさらに低酸素燃焼状態として緩慢な燃焼状態に導き、異常燃焼状態を沈静化させてクリンカの発生を防止するとともに、ガス化還元反応を起こして(高温の還元雰囲気として)窒素酸化物の発生を抑制する。
これら水蒸気吹込みの結果、燃焼状態が低下することにより発生する恐れがあるすすを含む未燃ガス51は、竪型ごみ焼却炉の特徴である上方のごみ層bを通過する間にすすや粉塵がろ過されるとともに、ろ過後の未燃物ガス51は、再燃機構4内において完全燃焼されたあと、再燃焼ガス53となって次工程の廃熱ボイラ61に排出される(図1参照) 。
また、高発熱量廃棄物による局部燃焼や易溶融物や不燃物の影響で、おき燃焼層cと灰層dにおいて発生する頻度が高いクリンカや肥大物は、ごみ支持板31,31を出没させることにより小塊に圧壊させることができる。
さらに、燃焼部Gの側壁部は末広がり状に構築されており、ブリッジが万一発生してもその脚が固定し難い形状であるために、上述の対策にも関わらず形成される虞のある若干のクリンカや肥大物により排出不可能となる焼却灰排除のための操業停止を回避することができる。
上述の対策により、完全燃焼が終り灰層dの温度が安定すれば、はじめてごみ支持板31,31を閉鎖したのち焼却灰排出板33,33を開放する従来技術と同様の操作を繰返して、焼却灰Aを順次排出する。
以上の焼却灰排出操作の一例を図4により説明する。
灰層dの温度が規定値(600℃)以上であれば(ステップS1 )、水蒸気54を後燃焼空気35に添加して灰層dに送入し(ステップS2 )、灰層dでの局部異常燃焼を抑制し、温度が規定値まで降下すれば(ステップS3 )水蒸気54の送入を停止する。
この制御を行ってもおき燃焼層cの温度が規定値(750℃)以上であれば(ステップS4 )、水蒸気54を水蒸気送入ノズル73からおき燃焼層cに送入して(ステップS5 )緩慢燃焼状態に導き、温度が規定値以下まで降下すれば(ステップS6 )該水蒸気の送入を停止する。
以上の各操作により灰層dの温度が規定値(350℃)以下で安定していれば(ステップS7 )、ステップS8 に進み上記ステップS2 またはS5 で水蒸気54を送入している場合にはごみ支持板31,31を開閉して(ステップS9 )、発生した虞のあるクリンカまたは肥大物の圧壊を行い、水蒸気送入操作をしなかった場合は、ごみ支持板31,31と焼却灰排出板33,33を開閉して(ステップS10)、焼却灰Aを順次排出する。
なお、上述の各規定値は一例を示すものであって焼却対象物により調整すべき値である。
また、冷却ケーシングは、空冷ジャケット15と水冷ジャケット16の組合せで説明したが、その組合せ及び冷媒の種類を固定するものではなく、ごみ支持板31,31と焼却灰排出板33,33は、左右一対のものを図示したが、その対の数はいくつでもよく、形状も、その機能を発揮する物であれば形状を特定するものではない。
さらに、排ガス混合手段41と案内部71は、その機能を発揮すれば図示の形状を固定するものではなく、無冷却方式のものを示したが、空冷方式を採用してもよい。
また、排ガス冷却装置として、廃熱ボイラ61を用いて説明したが、既設設備に適用する場合を含め、排ガス冷却装置は水噴射装置として、蒸気発生源はパッケージボイラでも差支えないし、おき燃焼層cと灰層dに水蒸気54を送入するように説明したが、排ガスもしくは図示しないバグフィルタ63等での排ガス処理によって有害物除去後の排ガス56単独あるいは、これらの排ガスと水蒸気54との混合気を送入してもよい。
本発明に係る竪型ごみ焼却炉を設置した施設全体の構成を示す概略フロー図である。 同じく竪型ごみ焼却炉の概略構造及び高発熱量廃棄物を焼却した際の燃焼状態を示す縦断面図である。 図2のX−X断面の平面視図である。 焼却灰排出操作の一例を示すフローチャート図である。 従来の竪型ごみ焼却炉の概略構造及び高発熱量廃棄物を焼却した際の燃焼状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 焼却炉本体
13 ごみ投入口
54 水蒸気
71 案内部
c おき燃焼層
d 灰層
G 燃焼部
H 堆積部

Claims (2)

  1. 産業廃棄物や一般廃棄物などのごみを焼却する竪型ごみ焼却炉において、
    炉内に開口されたごみ投入口の先端に、ごみを中心部方向に投入するための案内部を設け、該案内部下方の中段までの炉壁を、案内部側が垂直となり下方が狭められた偏心円錐形に構築するとともに、該偏心円錐形部下端から焼却灰排出口に至る下方の炉壁を末広がり状に構築したことを特徴とする竪型ごみ焼却炉。
  2. 請求項1記載の竪型ごみ焼却炉を用いて、シュレッダーダストや医療系廃棄物を含む産業廃棄物などの高発熱量廃棄物を燃焼制御する方法であって、
    炉内最下部に形成される灰層に送入する燃焼空気に、飽和水蒸気または過熱水蒸気あるいは排ガスを添加するとともに、該灰層上方に堆積するおき燃焼層に、飽和水蒸気または過熱水蒸気あるいは排ガスを送入することを特徴とする、竪型ごみ焼却炉における高発熱量廃棄物の燃焼制御方法。
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