JP4874156B2 - 圧延機用ロールの冷却装置及び冷却方法 - Google Patents

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本発明は、圧延機用ロールの冷却装置及びその冷却方法に関する。
圧延機用ロールは、例えば高温の圧延材の圧延に使用されるため、その圧延材からの入熱量に見合った冷却を必要とする。また近年では、圧延材の生産性を向上させるために圧延材を圧延機に搬入する間隔を短縮したり、あるいは圧延材の高強度化のために圧延材の加工時に発生する熱量が増加しているため、圧延機用ロールへの入熱量が増加している。そのため、ロールの冷却能力の向上が求められている。
この圧延機用ロールの冷却に関しては、従来より、例えば図15に示すように、冷却水を供給するヘッダー100と、ロールRの外表面に対して冷却水を噴射するスプレーノズル101とを備えた冷却装置が提案されている。スプレーノズル101には、例えばフラットノズルが用いられている。本冷却装置では、スプレーノズル101から噴射される冷却水の任意のノズル流量密度に対して、ロールRの冷却能力がピーク値付近になるように、ロールRとスプレーノズル101との距離や、ロールR軸方向のスプレーノズル101の設置間隔を設定している(特許文献1)。
特開2000−71004号公報
一般に、スプレーノズル101によるロールRの冷却能力を決定する際、スプレーノズル101から噴射される冷却水のロールRの外表面における衝突面積は、冷却能力を左右する大きな要因となる。しかしながら、従来のようにスプレーノズル101にフラットノズルを用いると、図16に示すように、スプレーノズル101から噴射される冷却水の長手方向の広がり角度αは大きいが、短手方向の広がり角度βは極めて小さい。このため、スプレーノズル101から噴射される冷却水は、ほぼ直線状にロールの外表面に衝突し、その衝突面積は小さくなる。したがって、スプレーノズル101によるロールRの冷却能力はそれほど高くなく、ロールRを効率的に冷却することができなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり冷却水を噴射して圧延機用ロールを冷却するに際し、当該ロールを効率よく冷却することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の冷却装置は、圧延機用ロールに冷却水を噴射して、当該ロールを冷却する冷却装置であって、冷却水を噴射し、当該冷却水のロール外表面における衝突部がロール軸方向に複数並ぶように配置された複数のフルコーンノズルと、前記複数のフルコーンノズルからの冷却水の衝突部の下方において、冷却水を噴射し、当該冷却水のロール外表面における衝突部がロール軸方向に複数並ぶように配置された複数のフラットノズルと、を有し、前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、水平又は傾斜していることを特徴としている。
ロールから同一距離にフルコーンノズルとフラットノズルを配置して、それぞれのノズルからロールの外表面に冷却水を噴射した場合、フルコーンノズルから噴射される冷却水は、フラットノズルから噴射される冷却水よりも、ロールの外表面における衝突圧力が小さくなるが、衝突面積は大きくなる。そして、冷却水の衝突面積は、衝突圧力よりもノズルによるロールの冷却能力の決定に大きく寄与する。したがって、衝突面積の大きいフルコーンノズルの方がフラットノズルよりも冷却能力が高くなる。本発明においては、フルコーンノズルが用いられているので、従来のフラットノズルを用いた場合よりもロールを冷却する能力が向上し、ロールを効率よく冷却することができる。したがって、ロールの温度低下が速くなるので、圧延機のロールに搬入される圧延材の間隔を短縮して、圧延材の生産性を向上させることができる、またロールの冷却が安定するので、圧延材の形状、板厚精度を向上させることができる。さらにロールが熱せられている時間が短くなるので、ロールの交換頻度を低減することもできる。
ところで、フラットノズルに代えてフルコーンノズルを用いた場合、フルコーンノズルから噴射される冷却水は、ロール外表面においてロール軸方向に十分な速度成分を持たないため、ロール軸方向に排出されにくい。このため、大量の冷却水がロールの外表面に沿って流れ落ちて、例えば下方にある水切り板の後方や、水切り板とロールとの隙間から冷却水が漏れて圧延材に掛かることが懸念される。本発明によれば、複数のフルコーンノズルから噴出された冷却水の衝突部の下方において、複数のフラットノズルから噴出された冷却水の各衝突部が、水平又は傾斜して、ロール軸方向に複数並べられている。この複数のフラットノズルからの冷却水は、ロール外表面においてロール軸方向に大きな速度成分を有するので、ロール軸方向の排水能力が高い。これにより、フルコーンノズルから噴射された冷却水は、ロールの外表面に衝突後、ロール軸方向に大きな速度成分を有するフラットノズルからの冷却水によって、ロール軸方向に排出される。この結果、ロールの下部の水切り板上に落下する冷却水の量が低減され、例えば冷却水が水切り板から漏れて圧延材に落下することが防止できる。以上のように、本発明の冷却装置によれば、フルコーンノズルからロールに冷却水を噴射することにより従来よりもロールの冷却能力を向上させると共に、フルコーンノズルからの冷却水の衝突部の下方にフラットノズルからの冷却水の衝突部を配置して、冷却水の排水性も確保できる。
前記複数のフラットノズルからの冷却水の衝突部は、ロールの外表面に沿って上方向から見て、ロール軸方向に隙間がないように配置されていてもよい。これによって、フルコーンノズルからロールに噴射されたほとんどの冷却水を、ロール軸方向の端部に流して排出することができる。またこのような冷却水の排出を行うために、冷却水のロールの外表面における衝突部が直線状になるフラットノズルを用いているので、少ない数量のフラットノズルを配置することで、冷却水の衝突部をロール軸方向に隙間なく配置することができる。
前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロールの軸方向の中心部側より端部側が低くなるように傾斜していてもよく、逆に前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロールの軸方向の中心部側より端部側が高くなるように傾斜していてもよい。また、前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロール軸の方向の一の端部側が他の端部側より低くなるように傾斜していてもよい。これによって、フルコーンノズルから噴射された冷却水がより確実にロールの軸方向の端部に流される。
前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、水平であり、ロール軸方向に並ぶ前記複数のフラットノズルからの冷却水の衝突部は、ロール回転方向に複数列に配置され、隣り合う衝突部は、ロールの外表面に沿って上下にずれており、当該隣り合う衝突部の端部同士は、ロールの外表面に沿って上方向から見て重なっていてもよい。
前記フルコーンノズルからの冷却水の衝突部は、ロール軸方向に一列に配置され、前記一列に配置された衝突部は、ロール回転方向に多段に配置されていてもよい。
前記フルコーンノズルからの冷却水の隣り合う段の各衝突部は、千鳥状に配置されていてもよい。なお、フルコーンノズルからの冷却水の隣り合う段の各衝突部同士は、ロール外表面に沿って上方から見て重なっていてもよい。
前記フルコーンノズルは、ロールの軸方向の中心部から外側に傾けて冷却水を噴射してもよい。
別な観点による本発明の冷却方法は、圧延機用ロールに冷却水を噴射して、当該ロールを冷却する冷却方法であって、複数のフルコーンノズルからロールの外表面に冷却水を噴射し、前記複数のフルコーンノズルから噴射された前記冷却水を、ロールの外表面に衝突後、複数のフラットノズルから噴射された冷却水によって、ロール軸方向の端部方向に流し出すことを特徴としている。
本発明によれば、冷却水を噴射して圧延機用ロールを冷却するに際し、フルコーンノズルを有する冷却装置を用いることで、その冷却能力を向上させ、当該ロールを効率よく冷却することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は本実施の形態にかかる冷却装置1の構成の概略を示す構成図であり、図2はロール軸方向の冷却装置1の側面図である。
冷却装置1は、図1及び図2に示すように、圧延材Sを圧延する上部側のロールRの軸方向に延びるヘッダー2を有している。ヘッダー2は、内部に冷却水を流す円管状であり、図示しない冷却水供給源に接続されている。ヘッダー2は、ロールRの回転方向に複数段、例えば5段、ロールRに対して圧延材Sの搬送方向側に設置されている。5段のヘッダー2は、その両端をフレーム3によって支持されている。
5段のヘッダー2のうち、上から1段目〜4段目までのヘッダー2には、フルコーンノズル4がヘッダー2の軸方向に複数配置されている。フルコーンノズル4は、図3に示すように、フルコーンノズル4の中心軸とロールRの外表面の垂線との傾斜角θが鉛直方向に5度以内になるように配置されている。またフルコーンノズル4の中心軸は、図4に示すように、ロールRの外表面の垂線と水平方向に同一方向となっている。フルコーンノズル4は、図5に示すように、冷却水の広がり角度αが40度以内になるようにロールRに対して円錐状に冷却水を噴射することができる。フルコーンノズル4から噴射される冷却水は、図6に示すように、ロールRの外表面において円形状の衝突部6を形成する。
上述の5段のヘッダー2のうち、最下段のヘッダー2には、図1及び図2に示すようにフラットノズル5がヘッダー2の軸方向に複数配置されている。フラットノズル5から噴射される冷却水は、図6に示すように、ロールRの外表面において直線状の衝突部7を形成する。
フラットノズル5の下方には、図1に示すように、ロールRの外表面に沿ってロールR軸方向に延びる水切り板8が設けられている。水切り板8の先端部は、ロールRの外表面に沿って先鋭化されている。
次に、フルコーンノズル4とフラットノズル5から噴射された冷却水のロールRの外表面における衝突部6、7の配置について説明する。フルコーンノズル4から噴射された冷却水の衝突部6は、図6に示すように、ロールR軸方向に一列に複数配置され、当該一列に配置された衝突部6は、ロールR回転方向に4段設けられている。隣り合う段の各衝突部6は、千鳥状に配置されている。
フルコーンノズル4からの冷却水の衝突部6の下方には、フラットノズル5からの冷却水の衝突部7が、ロールR軸方向に複数配置されている。衝突部7は、ロールRの軸方向の中心部Cから端部E側に向けて下方に傾斜している。また衝突部7は、ロールRの外表面に沿って上方向から見て、ロールR軸方向に隙間がないように配置されている。
本実施の形態にかかる冷却装置1は以上のように構成されており、次に冷却装置1を用いてロールRを冷却する方法について説明する。
圧延材Sを圧延するためにロールRが回転し始めると、ヘッダー2に冷却水が供給される。そして、フルコーンノズル4とフラットノズル5から冷却水がロールRの外表面に噴射される。この際、図6に示すように、フルコーンノズル4から噴射される冷却水の衝突部6は円形状になり、フラットノズル5から噴射される冷却水の衝突部7は直線状で、ロールRの軸方向の中心部Cから端部E側に向けて下方に傾斜している。
各フルコーンノズル4から噴射された冷却水は、ロールRの外表面に衝突後、ロールRを冷却しながらロールRの外表面に沿って流れ落ちる。このフルコーンノズル4からの冷却水によりロールRが高い冷却能力で冷却される。その後、冷却水はフラットノズル5から噴射された冷却水流上に落下する。そして、フルコーンノズル4からの冷却水は、フラットノズル5から噴射された冷却水流のロール軸方向の流れによって、ロールR軸方向の端部E側に流されて排出される。また、フラットノズル5から噴射された冷却水も、ロールRの外表面に衝突後、ロールRを冷却する。そして、当該冷却水の一部は、上述のようにフルコーンノズル4からの冷却水と共にロールRの軸方向に流れ、ロールRの軸方向の端部Eから排出される。また、フラットノズル5からの残りの冷却水は、下方の水切り板8上に落下し水切り板8の側方から排出される。
以上の実施の形態によれば、従来用いていたフラットノズルより冷却能力の高いフルコーンノズル4を設けているので、ロールRを冷却する能力が従来よりも向上し、ロールRを効率よく冷却することができる。したがって、ロールRの温度の低下が速くなるので、ロールRによって圧延される圧延材Sを圧延機に搬入する間隔を短縮して、圧延材Sの生産性を向上させることができる、またロールRの冷却が安定し、ロールRの熱膨張が抑制されるので、圧延材Sの形状、板厚精度を向上させることができる。さらにロールRが熱せられている時間が短くなるので、ロールRの表面の材質劣化が抑制され、ロールRの交換頻度を低減することができる。また、フルコーンノズル4の冷却水の衝突部6の下方に、フラットノズル5の冷却水の衝突部7が、ロールR軸方向に沿って並べて配置されたので、フラットノズル5から噴射された冷却水によって、フルコーンノズル4から噴射された冷却水をロールRの軸方向の端部側に排出できる。以上のように、本実施の形態の冷却装置1によれば、フルコーンノズル4からロールRに冷却水を噴射することにより従来よりもロールRの冷却能力を向上させると共に、フルコーンノズル4からの冷却水の衝突部6の下方にフラットノズル5からの冷却水の衝突部7を配置して、冷却水の排水性も確保することができる。
ここで、フルコーンノズルのほうがフラットノズルよりもロールの冷却能力が高いことについて検証する。図7に示すように、仕上げロールとしてのロールRの外表面に冷却水を噴射する際に、フルコーンノズルを用いた場合とフラットノズルを用いた場合における、それぞれのノズル10によるロールRの冷却能力の比較を行う。この実験において、ノズル10はヘッダー2の軸方向に複数配置され、ヘッダー2はロールRに対して圧延材Sの搬送方向側に3段、ロールRに対して圧延材Sの搬送方向反対側に1段設けられている。ノズル10の下方には、水切り板8がそれぞれ設けられている。このノズル10によるロールRの冷却能力の比較を行った結果を図8に示す。図8(a)はロールRの回転数が50rpm(120mpm)の場合、図8(b)はロールRの回転数が200rpm(500mpm)の場合の冷却能力を示したグラフである。冷却能力としては、ロールRを550℃から450℃まで冷却する際に、ロールRの外表面における平均冷却速度を測定している。なお、この実験を行うに際し、ヘッダー2を流れる冷却水の水温は21〜24℃とし、冷却水の圧力は1MPa、1.5MPaと変化させている。
図8(a)、(b)を参照すると、ヘッダー2を流れる冷却水の圧力を変化させたり、ロールRの回転数を変化させても、フルコーンノズルを用いた方がフラットノズルを用いるよりも、冷却能力が高くなることが分かる。これは、フルコーンノズルから噴射される冷却水(図7の破線)のロールRにおける衝突面積が、フラットノズルから噴射される冷却水(図7の一点鎖線)のロールRにおける衝突面積よりも大きく、衝突角度が小さいためであると考えられる。
また別な観点で図8(a)、(b)を参照すると、フルコーンノズルを用いた場合、ヘッダー2を流れる冷却水の圧力を低減しても、水圧変化に対して冷却能力の低下が少ないことが分かる。これは、フルコーンノズルを用いた場合、水圧を低減しても高い冷却能力を維持できることを意味する。したがって、フルコーンノズルを用いることにより、水圧低減による省エネも図られることが分かる。さらに、ロールRの回転数を増加させると、フルコーンノズルの冷却能力が向上することも確認できる。
また、図9に示すように、粗ロールとしてのロールRの外表面に対して冷却水を噴射する際に、フルコーンノズルを用いた場合とフラットノズルを用いた場合における、それぞれのノズル10によるロールRの冷却能力の比較を行う。この実験において、ノズル10はヘッダー2の軸方向に複数配置され、ヘッダー2はロールRに対して圧延材Sの搬送方向側に1段設けられている。このノズル10によるロールRの冷却能力の比較を行った結果を図10に示す。冷却能力としては、ロールRを550℃から450℃まで冷却する際に、ロールRの外表面における平均冷却速度を測定している。なお、この実験を行うに際し、ヘッダー2を流れる冷却水の水温は27〜30℃とし、冷却水の圧力は0.3MPa、0.5MPaと変化させている。またロールRの回転数は、107rpm(270mpm)としている。この場合においても、フルコーンノズルから噴射される冷却水(図9の破線)のロールRにおける衝突面積が、フラットノズルから噴射される冷却水(図9の一点鎖線)のロールRにおける衝突面積よりも大きいため、フルコーンノズルを用いた方がフラットノズルを用いるよりも、冷却能力が向上していることが分かる。
本実施の形態によれば、フラットノズル5からの冷却水の衝突部7が、ロールR軸方向に隙間がないように配置されているので、フルコーンノズル4からロールRに噴射された冷却水がより確実にロールRの端部Eから排出される。このため、フラットノズル5の下方に設置された水切り板8に落下する冷却水が減少し、水切り板8にかかる負荷を軽減することができる。さらに、フラットノズル5からロールRに噴射され下方に落下する冷却水は、水切り板8によってロールR軸方向の端部Eに流れて排出される。このようにフルコーンノズル4とフラットノズル5から噴射される冷却水はロールRの下方を搬送される圧延材S上に落下することがないので、圧延材Sの圧延を適正に行うことができる。
さらに、フラットノズル5からの冷却水の衝突部7は、ロールRの軸方向の中心部Cから端部E側に向けて下方に傾斜しているので、冷却水がロールRの軸方向に向けた高い排出能力を有し、フルコーンノズル4からロールRに噴射された冷却水をより確実にロールR軸方向の端部Eに流し排出することができる。
以上の実施の形態では、フラットノズル5からの冷却水の衝突部7は、ロールRの軸方向の中心部Cから端部E側に向けて下方に傾斜していたが、図11に示すように、衝突部7は水平にしてもよい。この場合、隣り合う衝突部7、7は、ロールRの外表面に沿って上下にずれており、この隣り合う衝突部7、7の端部同士は、ロールRの外表面に沿って上方向から見て重なっている。また図12に示すように、衝突部7はロールRの一の端部E側に向けて下方に傾斜していてもよく、図13に示すように、衝突部7はロールRの軸方向の中心部Cから端部E側に向けて上方に傾斜していてもよい。かかる例においても、フルコーンノズル4から噴射され下方に落下する冷却水は、フラットノズル5から噴射される冷却水によって、ロールR軸方向の端部Eに流れて排出される。
以上の実施の形態では、フルコーンノズル4の中心軸は、ロールRの外表面の垂線と水平方向に同一方向になっていたが、図14に示すように、ロールRの軸方向の中心部Cから外側に傾斜していてもよい。この場合、ロールRの軸方向の中心部から一の端部E1側のフルコーンノズル4の中心軸は、ロールRの外表面の垂線との傾斜角φが水平方向に5度以内になるようにロールRの端部E1側に傾斜している。またロールRの軸方向の中心部から他の端部E2側のフルコーンノズル4の中心軸は、ロールRの端部E2側に傾斜している。かかる例によれば、フルコーンノズル4からロールRに向けて、冷却水がロールR軸方向の端部E1、E2側に傾斜して噴射されるので、ロールRの外表面に衝突後に下方に落下する冷却水をさらに確実にロールR軸方向の端部E1、E2に流すことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、圧延機用ロールの冷却装置及びその冷却方法に有用である。
本実施の形態にかかる冷却装置の構成の概略を示す構成図である。 本実施の形態にかかる冷却装置の側面図である。 ロールに対するフルコーンノズルの向きを示した側面図である。 ロールに対するフルコーンノズルの向きを示した平面図である。 フルコーンノズルから冷却水が噴射される様子を示した説明図である。 フルコーンノズルとフラットノズルから噴射された冷却水のロール外表面における衝突部を示したロールの側面図である。 フルコーンノズルとフラットノズルの冷却性能を比較する実験のための冷却装置の構成の概略を示す構成図である。 フルコーンノズルとフラットノズルの冷却性能を比較結果のグラフである。 フルコーンノズルとフラットノズルの冷却性能を比較する実験のための冷却装置の構成の概略を示す構成図である。 フルコーンノズルとフラットノズルの冷却性能を比較結果のグラフである。 フルコーンノズルとフラットノズルから噴射された冷却水のロール外表面における衝突部を示したロールの側面図である。 フルコーンノズルとフラットノズルから噴射された冷却水のロール外表面における衝突部を示したロールの側面図である。 フルコーンノズルとフラットノズルから噴射された冷却水のロール外表面における衝突部を示したロールの側面図である。 ロールに対するフルコーンノズルの向きを示した平面図である。 従来の冷却装置の構成の概略を示す構成図である。 フラットノズルから冷却水が噴射される様子を示した説明図である。
符号の説明
1 冷却装置
2 ヘッダー
4 フルコーンノズル
5 フラットノズル
6 衝突部
7 衝突部
8 水切り板

Claims (10)

  1. 圧延機用ロールに冷却水を噴射して、当該ロールを冷却する冷却装置であって、
    冷却水を噴射し、当該冷却水のロール外表面における衝突部がロール軸方向に複数並ぶように配置された複数のフルコーンノズルと、
    冷却水を噴射し、当該冷却水のロール外表面における衝突部が前記複数のフルコーンノズルからの冷却水の衝突部の下方においてロール軸方向に複数並ぶように配置された複数のフラットノズルと、を有し、
    前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、水平又は傾斜していることを特徴とする、圧延機用ロールの冷却装置。
  2. 前記複数のフラットノズルからの冷却水の衝突部は、ロールの外表面に沿って上方向から見て、ロール軸方向に隙間がないように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  3. 前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロールの軸方向の中心部側より端部側が低くなるように傾斜していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  4. 前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロールの軸方向の中心部側より端部側が高くなるように傾斜していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  5. 前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、ロールの軸方向の一の端部側が他の端部側より低くなるように傾斜していることを特徴とする、請求項1又は2に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  6. 前記複数のフラットノズルからの冷却水の各衝突部は、水平であり、
    ロール軸方向に並ぶ前記複数のフラットノズルからの冷却水の衝突部は、ロール回転方向に複数列に配置され、
    隣り合う衝突部は、ロールの外表面に沿って上下にずれており、当該隣り合う衝突部の端部同士は、ロールの外表面に沿って上方向から見て重なっていることを特徴とする、請求項2に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  7. 前記フルコーンノズルからの冷却水の衝突部は、ロール軸方向に一列に配置され、前記一列に配置された衝突部は、ロール回転方向に多段に配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  8. 前記フルコーンノズルからの冷却水の隣り合う段の各衝突部は、千鳥状に配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の圧延機用ロールの冷却装置。
  9. 前記フルコーンノズルは、ロールの軸方向の中心部から外側に傾けて冷却水を噴射することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の冷却装置。
  10. 圧延機用ロールに冷却水を噴射して、当該ロールを冷却する冷却方法であって、
    複数のフルコーンノズルからロールの外表面に冷却水を噴射し、
    前記複数のフルコーンノズルから噴射された前記冷却水を、ロールの外表面に衝突後、複数のフラットノズルから噴射された冷却水によって、ロール軸方向の端部方向に流し出すことを特徴とする、圧延機用ロールの冷却方法。
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