JP6021649B2 - 線材の製造ライン及び線材冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、線材を製造する製造ライン及び線材を冷却する線材冷却装置に関する。
ビレット等の鋼材を連続圧延して条鋼線材を製造する熱間圧延装置は、上流側から、加熱炉、粗圧延機、仕上圧延機、ピンチロール、巻取機が順番に配設されている。鋼材は、加熱炉で加熱され、連続的に圧延を施された後、条鋼線材となり、巻取機でリング状に巻線される。リング状とされた条鋼線材は、冷却床を移送されつつ下方から吹き出す強風により空冷を実施することで冷却が行われる(ステルモアタイプの冷却床)。
斯かる冷却床における冷却の制御は、条鋼線材の品質を決定する上でも重要なものである。そこで、このような冷却床において、強風により空冷に加え、冷却水を噴霧することで冷却を行う技術も開発されている。
例えば、特許文献1は、コンベヤ上を非同心リング状態で搬送される線材の上方から、0.5〜3m/minの水量を気水ミストとして吹付けると共に、線材リング端の真横から下60°の範囲の両サイドから、線材の層厚部に0.1〜1m/minの水量を気水ミストとして吹付け、線材を冷却する熱延線材の均一急冷方法を開示する。
特許文献2は、熱間圧延後の線材をコイル状としてクーリングコンベヤで搬送しつつ冷却するコイル線材冷却装置において、クーリングコンベヤ両端部上方から線材上面に向けて冷却流体を供給する上部冷却装置と、クーリングコンベヤ下方から線材下面に向けて冷却流体を供給するとともにクーリングコンベヤ両端部下方位置において冷却流体をクーリングコンベヤ内方に案内する偏流板を備える下部冷却装置と、を有するコイル線材冷却装置を開示する。
特開平1−313108公報 実開昭55−71607公報
条鋼線材の製造ラインに設けられた巻取機において、リング状とされた条鋼線材は、搬送方向に沿ってずれつつ折り重なるようになって上で、冷却床を移送される。リングがずれた形で重畳された条鋼線材(重畳リング線材)は、線材の粗に重なった部分(粗部)と密に重なった部分(密部)とが存在することとなり、密部を効果的に冷却することが重要となる。冷却を適切に行えない場合、密部となった部分の品質が得られない恐れがある。タブ入り時の温度が一定温度以上である場合に表面品質不良が発生しやすく、そのため、冷却床にて可及的速やかに、条鋼線材を冷却する必要がある。
このような冷却を冷却床にて実施しようとした場合、特許文献1,2の技術は有効なものと思われるが、実際の現場では、以下のような問題が発生することが報告されている。
例えば、特許文献1の技術では、冷却床に設けられたスリットからエアが噴出する部分にミスト状とされた冷却水を噴霧するため、ミストがエアにより巻き上げられる状況が発生し、所望とする冷却能を得ることができず表面品質不良が発生する虞がある。また、十分な冷却には多量のミスト噴霧が必要となり非効率的である。
特許文献2では、特許文献1の技術で起こり得る難点を偏流板を用いることで解決するものとなっているが、偏流板だけでは、エアによるミストの巻き上げを抑制することは困難である。そのため、特許文献1と同様に、所望とする冷却能を得ることができず密部となった部分の品質が得られない恐れがある。また、十分な冷却には多量のミスト噴霧が必要となり非効率的である。加えて、特許文献2の技術では、ミストノズルが斜め上に配置されているため、線材密部の下面領域の冷却能が小さいといった欠点もある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、冷却床の上を搬送される重畳リング線材を冷却するに際して、線材の重なりの粗密によらず均一な冷却を行うことで、線材の品質をより安定させることができる線材の製造ライン及び線材冷却装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る線材の製造ラインは、圧延機で圧延された線材をリング状に巻き取る巻取機と、この巻取機の下流側に配置され且つリング状に巻き取られた線材を搬送する搬送面を有する冷却床とを備えた線材の製造ラインであって、前記冷却床は、前記搬送面上で搬送される線材に対して空冷用のブロアを吹き込むために当該冷却床の長手方向に隣接するように設けられたスリットと、前記線材に対して側方斜め上方向からミスト状の冷却水を噴射する斜下ミストノズルと、前記線材に対して側方水平方向からミスト状の冷却水を噴射する水平ミストノズルとを備えており、前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、それぞれ隣接する前記スリットの間に配置されており、前記斜下ミストノズルと水平ミストノズルとは、前記線材の搬送方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする。
好ましくは、前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、搬送面上で前記冷却床の搬送方向に重畳された線材の密部に対してミスト状の冷却水を噴射するように配置されているとよい。
本発明に係る線材冷却装置は、巻取機でリング状に巻き取られた線材を冷却しながら搬送する冷却床を備えた線材冷却装置であって、前記冷却床は、前記線材を搬送する搬送面上で搬送される線材に対して空冷用のブロアを吹き込むために当該冷却床の長手方向に隣接するように設けられたスリットと、前記線材に対して側方斜め上方向からミスト状の冷却水を噴射する斜下ミストノズルと、前記線材に対して側方水平方向からミスト状の冷却水を噴射する水平ミストノズルとを備えており、前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、それぞれ隣接する前記スリットの間に配置され、前記斜下ミストノズルと水平ミストノズルとは、前記線材の搬送方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする。
好ましくは、前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、搬送面上で前記冷却床の搬送方向に重畳された線材の密部に対してミスト状の冷却水を噴射するように配置されているとよい。
本発明に係る線材の製造ライン及び線材冷却装置を用いることで、冷却床の上を搬送される重畳リング線材を冷却するに際して、線材の重なりの粗密によらず均一な冷却を行うことができ、線材の品質をより安定させることが可能となる。
(a)は、条鋼線材の製造ラインの模式図であり、(b)は巻取機より下流側を模式的に示した図である。 冷却床を斜視した図である。 冷却床を平面視した図である。 冷却床を幅方向に対し垂直方向で断面視した図であり、斜下ミストノズルの配置状況を示した図である。 冷却床を幅方向に対し垂直方向で断面視した図であり、水平ミストノズルの配置状況を示した図である。 冷却床に載置した条鋼線材(重畳リング線材)の断面を示した図である。 水平ミストノズルを設けた場合の冷却能力を、ミストノズルを設けない従来例と比較した図である。 斜下ミストノズルを設けた場合の冷却能力を、従来例と比較した図である。 水平ミストノズル及び斜下ミストノズルを交互に設けた場合の冷却能力を、従来例と比較した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態による線材(条鋼線材)の製造ライン及び線材冷却装置を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、条鋼線材の製造ライン及び線材冷却装置における同一の構成部材には、同一の符号及び同一の名称を付すこととする。従って、同一の符号及び同一の名称が付された構成部材については、同じ説明を繰り返さない。
まず、図1を参照しながら、本実施形態による条鋼線材の製造ラインを説明する。
図1(a)に示すように、製造ライン1は、ビレットなどの鋼材を連続圧延して条鋼線材を製造する設備であり、上流側から下流側に向けて順に、鋼材を加熱する加熱炉3、デスケーラ4、粗圧延機5、中間列圧延機6、仕上圧延機7、巻取機8が順番に配置されている。仕上圧延機7は、中間列圧延機6の下流側に配置されたブロックミル10(VBM)と、このブロックミル10よりも下流側に配置されたサイジングミル11(RSM)との2つの圧延機から構成されている。なお、仕上圧延機7は、ブロックミル10及びサイジングミル11を備えたものに限定されない。
中間列圧延機6とブロックミル10の間には、条鋼線材2を冷却する複数の第1冷却装置12が配置され、ブロックミル10とサイジングミル11の間にも複数の第2冷却装置13が配置され、サイジングミル11と巻取機8との間にも複数の第3冷却装置14が配置されている。また、図1(b)に示すように、巻取機8の下流側には、第1冷却装置12〜第3冷却装置14の他に、巻取機8で巻き取り後の線材を冷却する線材冷却装置15が配置されている。
このような条鋼線材の製造ライン1において、条鋼線材2を製造するにあたっては、まず、上流側に配置された加熱炉3内に条鋼線材2の元となる鋼材を導入し、その後、デスケーラ4で鋼材の表面についたスケールを剥離させる。
デスケールした鋼材を粗圧延機5及び中間列圧延機6にて所定の大きさに圧延して条鋼線材2とし、その条鋼線材2を第1冷却装置12で冷却してブロックミル10にて仕上げ圧延を開始する。ブロックミル10で圧延した条鋼線材2は、第2冷却装置13により冷却され、サイジングミル11にて最終圧延が行われる。最終圧延が行われた条鋼線材2は、第3冷却装置14によって冷却されて、巻取機8でリング状に巻かれ、線材冷却装置15によって下流側に搬送される。
本発明では、巻取機8の巻き取り後の線材(条鋼線材)2を線材冷却装置15によって冷却するに際して、冷却の構造を工夫することにより、搬送されている条鋼線材2の線密部25の冷却を均一化し、特に、表面品質不良の発生を抑制することとしている。
以下、図1〜5を用いて線材冷却装置15について詳しく説明する。なお、線材冷却装置15は、幅方向中央部を中心として左右対称であるため、図3では左側半分を示し、説明を行う。線材冷却装置15の右側半分の構成は左側半分で説明したものと同じである。
図1〜3に示すように、線材冷却装置15は、巻き取り後の条鋼線材2を冷却しながら搬送する冷却床20を備えている。冷却床20は、巻取機8から集束機26に向けて、板状とされた複数の搬送デッキ21を並列させて連接することにより構成されている。搬送デッキ21の上面21aは、条鋼線材2を搬送する搬送面とされている。
このような冷却床20において、搬送デッキ21の中央から幅方向にそれぞれ所定距離だけ離れた位置には、無端状のチェーン(図示せず)が長手方向に掛け渡され、この一対の無端状のチェーンを同期させながら等速で回動させることにより、搬送デッキ21(搬送面21a)の条鋼線材2を搬送させることができるようになっている。
搬送デッキ21上では、条鋼線材2は螺旋を描きながら載置されてリング状となり、条鋼線材2の載置状態を見ると、リング状の中心は搬送方向にずれた状態となっていて、条鋼線材2同士は搬送方向に重畳している。搬送デッキ21に搬送されている条鋼線材2は、互いに重なりながらリング状になるため説明の便宜上、搬送デッキ21上の条鋼線材のことを「重畳リング線材」ということがある。
各搬送デッキ21には、重畳リング線材2に対して空冷用のブロア(空気)を吹き込むための複数のスリット22(スリット状の長孔)が形成されている。
図3に示すように、具体的には、搬送デッキ21の幅方向に3つのスリット22a、22b、22cが設けられており、各スリット22a、22b、22cの開口部の長さ(幅方向の長さ)は、同じとされている。スリット22a、22b、22cの開口幅は、15mmとされている。
搬送デッキ21の幅方向に中央に位置するスリット22bは、長手方向(搬送方向)のピッチ(配列ピッチ)が130mmとされ、搬送デッキ21の幅方向に両側に位置するスリット22a、22cは、長手方向のピッチが130mmとされている。搬送デッキ21の幅方向に中央に位置するスリット22bのピッチを、搬送デッキ21の幅方向に両側に位置するスリット22a、22cのピッチより短くしてもよい。
搬送デッキ21の裏面側には、図示しない冷却空気供給用の風箱が設置されていて、この風箱からの風がスリット22から上方に吹き出すようになっている。スリット22から上方に吹き出した風は、重畳リング線材2を空冷することとなる。
上述したように、搬送デッキ21(搬送面21a)に形成したスリット22の他に、線材冷却装置15は、重畳リング線材2をミスト状の冷却水によって冷却するミストノズル23(冷却手段)を備えている。
図2〜5に示すように、ミストノズル23は、搬送デッキ21の幅方向の側方に配置され、水平方向及び斜め上方からミスト状の冷却水を搬送面21aに向けて噴射するものである。詳しくは、ミストノズル23は、搬送面21aの斜め上方からミスト状の冷却水を噴射する斜下ミストノズル23aと、搬送面21aの側方から水平方向にミスト状の冷却水を噴射する水平ミストノズル23bとの2種類のノズルから構成されている。
斜下ミストノズル23aは、搬送デッキ21の幅方向両側に設置された側壁24の上方にそれぞれ設置されている。さらに詳しくは、図2及び図5に示すように、斜下ミストノズル23aの先端部は、冷却床20に近づくにしたがって下側に移行した下さがりとなっていて、先端部の延長線上(噴射軸)は、搬送面21aの幅方向端部側に向けられていて、搬送面21a上を移動している重畳リング線材2に対して、当該重畳リング線材2の線密部25(線材2が密集している幅方向両端部)に対して、斜め上方向からミスト状の冷却水を噴射することができるようになっている。
水平ミストノズル23bは、側壁24の下部であって搬送面21aの延長線と側壁部24とが交差するコーナ部付近に設置されている。さらに詳しくは、水平ミストノズル23bの軸心は搬送面21aと平行となっていて、先端部の延長線上は、反対側の側壁24に向けられていて、搬送面21a上を移動している重畳リング線材2に対して、当該重畳リング線材2の線密部25に対して、側方からミスト状の冷却水を噴射することができるようになっている。
図2、3に示すように、搬送面21aを平面視した場合は、各斜下ミストノズル23aは、当該搬送面21aの長手方向に沿って所定の間隔で配置されていて、搬送面21aの長手方向(搬送方向)に隣接するスリット22a、22cの間に配置された状態となっている。平面視では、斜下ミストノズル23aは、搬送面21aの幅方向端部側であって、スリット22a、22bの間の噴霧エリアQ1に冷却水を噴霧できるようになっている。
また、各水平ミストノズル23bは、当該搬送面21aの長手方向(搬送方向)に沿って所定の間隔で配置され、斜下ミストノズル23aが配置されていないスリット22a、22cの間に設けられた状態となっている。平面視では、水平ミストノズル23bは、搬送面21aの幅方向端部側であって、斜下ミストノズル23aが噴霧しないスリット22a、22bの間の噴霧エリアQ2に冷却水を噴霧できるようになっている。
この実施形態では、斜下ミストノズル23aは、エア圧(空気圧)は0.2〜0.3MPaとし、液圧(水圧)は0.1〜0.2MPaとし、エア量(空気量)は、29〜74NL/min、噴霧量は4〜33L/hr、気水比(空気と水との割合)を100〜500としている。また、斜下ミストノズル23aの噴霧パターンは充円錐形でその拡がり角は20度とし、汎用の気水予混合充円錐スプレーノズルを用いている。また、水平ミストノズル23bのエア圧、液圧エア量、噴霧量、気水比は、上述した斜下ミストノズル23aと同じとしており、噴霧パターンは、斜下ミストノズル23aとは異なり、扇形でその拡がり角は45度とし、汎用の気水予混合扇形スプレーノズルを用いている。
以上、冷却手段23によれば、斜下ミストノズル23aによって、主に、重畳リング線材2の線密部25の上側部分を冷却すると共に、水平ミストノズル23bによって、主に、重畳リング線材2の線密部25の横側部分を冷却をすることができ、これら斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bによって重畳リング線材2の線密部25を均一に冷却している。
さて、斜下ミストノズル23aと水平ミストノズル23bとの配置についてさらに詳しく見ると、これらは搬送方向に交互に配置されている。
詳しくは、図3に示すように、搬送デッキ21の幅方向両側に、搬送方向に並べられた複数のスリット22aにおいて、上流側から順に、第1スリットA、第2スリットB、第3スリットC、第4スリットD、第5スリットE、第6スリットF、第7スリットG、第8スリットHとすると、第1スリットAと第2スリットBとの間、第3スリットCと第4スリットDとの間、第5スリットEと第6スリットFとの間、第7スリットGと第8スリットHとの間に、水平ミストノズル23bが設けられている。
一方、第2スリットBと第3スリットCとの間、第4スリットDと第5スリットEとの間、第6スリットFと第7スリットGとの間に、斜下ミストノズル23aが設けられている。
以上述べた本実施形態の線材冷却装置15の冷却能力について説明する。
図7〜9は、斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bを設けなかった場合(従来例)の冷却能力を1.0とし、スリット22、斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bを配置した(本発明)の冷却能力についてまとめたものである。
冷却能力を評価するに際しては、図6の重畳リング線材2の断面図(重畳リング線材2の断面において、図6に示すように線材は楕円状の分布となる)に示すように、1〜4までの上面側と、5〜8までの下面側と、9の側面側と、10の内部側について、従来例と本発明との温度を測定して評価を行った。また、従来例及び本発明では、「空気圧0.2MPa、液圧0.1MPa」としたミスト条件1と、「空気圧0.3MPa、液圧0.2MPa」としたミスト条件2との2つの条件で比較を行った。
また、従来例及び本発明では、冷却効果を確実に確認するため、線材冷却装置をステルモアタイプのものとし、線材を搬送しないオフラインの状態(チェーンを取り外した状態)で、搬送デッキ21上に重畳リング線材2を模擬した被冷却物を載置して実験を行った。斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bの幅は、15mmで一定とし、冷却するためのエア(空気)は常温とした。斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bの冷却空気の噴出速度は50m/sの一定とした。
図7に示すように、水平ミストノズル23bを設けた場合、重畳リング線材2の上面側、下面側、側面、内部共に、ミストノズルを設けない従来例に比べ冷却能力が最低でも1.1〜1.6倍程度向上した。また、図8に示すように、斜下ミストノズル23aを設けた場合も、ミストノズルを設けない従来例に比べ冷却能力が最低でも1.1〜2.4倍程度向上した。さらに、図9に示すように、斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bを交互に配置した場合、従来例に比べ冷却能力が向上した。
以上、本発明によれば、冷却床20に、スリット22と、斜下ミストノズル23aと、水平ミストノズル23bとを設けたうえで、斜下ミストノズル23a及び水平ミストノズル23bを、それぞれ隣接するスリット22の間に配置すると共に、重畳リング線材2の搬送方向に沿って交互に配置しているため、重畳リング線材2の重なりの粗密によらず均一な冷却を行うことができ、表面品質不良を発生しない温度域まで素早く冷却することができるようになり、線材の品質をより安定させることができた。
ところで、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、動作条件や測定条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 製造ライン
2 条鋼線材
3 加熱炉
4 デスケーラ
5 粗圧延機
6 中間列圧延機
7 仕上圧延機
8 巻取機
10 ブロックミル
11 サイジングミル
12 第1冷却装置
13 第2冷却装置
14 第3冷却装置
15 線材冷却装置
20 冷却床
21 搬送デッキ
21a 搬送面
22 スリット
23 ミストノズル
23a 斜下ミストノズル
23b 水平ミストノズル
24 側壁
25 線密部

Claims (4)

  1. 圧延機で圧延された線材をリング状に巻き取る巻取機と、この巻取機の下流側に配置され且つリング状に巻き取られた線材を搬送する搬送面を有する冷却床とを備えた線材の製造ラインであって、
    前記冷却床は、前記搬送面上で搬送される線材に対して空冷用のブロアを吹き込むために当該冷却床の長手方向に隣接するように設けられたスリットと、前記線材に対して側方斜め上方向からミスト状の冷却水を噴射する斜下ミストノズルと、前記線材に対して側方水平方向からミスト状の冷却水を噴射する水平ミストノズルとを備えており、
    前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、それぞれ隣接する前記スリットの間に配置されており、前記斜下ミストノズルと水平ミストノズルとは、前記線材の搬送方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする線材の製造ライン。
  2. 前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、搬送面上で前記冷却床の搬送方向に重畳された線材の密部に対してミスト状の冷却水を噴射するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の線材の製造ライン。
  3. 巻取機でリング状に巻き取られた線材を冷却しながら搬送する冷却床を備えた線材冷却装置であって、
    前記冷却床は、前記線材を搬送する搬送面上で搬送される線材に対して空冷用のブロアを吹き込むために当該冷却床の長手方向に隣接するように設けられたスリットと、前記線材に対して側方斜め上方向からミスト状の冷却水を噴射する斜下ミストノズルと、前記線材に対して側方水平方向からミスト状の冷却水を噴射する水平ミストノズルとを備えており、
    前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、それぞれ隣接する前記スリットの間に配置され、前記斜下ミストノズルと水平ミストノズルとは、前記線材の搬送方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする線材冷却装置。
  4. 前記斜下ミストノズル及び水平ミストノズルは、搬送面上で前記冷却床の搬送方向に重畳された線材の密部に対してミスト状の冷却水を噴射するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の線材冷却装置。
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