JP4873565B2 - リソグラフィー用ペリクル - Google Patents

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Description

本発明はリソグラフィー用ペリクル、特にはLSI、超LSIなどの半導体デバイスあるいは液晶表示板などを製造する際のゴミよけとして使用されるリソグラフィー用ペリクル、特に高解像度を必要とする露光において使用される200nm以下の紫外光露光に使用されるリソグラフィー用ペリクルに関するものである。
従来、LSI、超LSIなどの半導体デバイスあるいは液晶表示板などの製造においては、半導体ウエハあるいは液晶用原板に光を照射してパターニングをするわけであるが、この場合に用いる露光原版にゴミが付着していると、このゴミが光を吸収したり、光を反射してしまうため、転写したパターニングが変形したり、エッジががさついたりしてしまい、寸法、品質、外観などがそこなわれ、半導体装置や液晶表示板などの性能や製造歩留まりの低下を来すという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われるが、このクリーンルーム内でも露光原版を常に清浄に保つことが難しいので、露光原版の表面にゴミよけの為の、露光用の光を良く通過させるペリクルを貼着する方法が行われている。
この場合、ゴミは露光原版の表面には直接付着せず、ペリクル膜上に付着するため、リソグラフィー時に焦点を露光原版のパターン上に合わせておけば、ペリクル上のゴミは、転写に無関係となる利点がある。
このペリクルは光を良く通過させるニトロセルロース、酢酸セルロースなどからなる透明なペリクル膜を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチレン等からなるペリクル枠の上部にペリクル膜の良溶媒を塗布し、風乾して接着する(特許文献1参照)か、アクリル樹脂(特許文献2参照)やエポキシ樹脂(特許文献3参照)、また、非晶質フッ素系重合体(特許文献4参照)などの接着剤で接着し、ペリクル枠の下部にはポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等からなる粘着層及び粘着層を保護する離型層(セパレータ)を接着して構成されている。
近年、リソグラフィーの解像度は次第に高くなってきており、その解像度を実現するために徐々に波長の短い光が光源として用いられるようになってきている。
具体的には紫外光[g線(436nm)、I線(365nm)、KrFエキシマレーザー(248nm)]と移行しており、近年ではArFエキシマレーザー(193nm)が使用され始めた。
リソグラフィーに使用される光の短波長化により、光のエネルギーが大きくなってきていることから、KrF、ArFレーザーに対してはペリクル膜の材料はよりレーザー光耐性が大きい透明フッ素樹脂が使用されるようになってきている(特許文献3、特許文献4参照)。
近年、ArFエキシマレーザーを用いて更に微細な加工を行う為に、液浸露光装置を用いる検討が始められている(特許文献5参照)。露光装置の対物レンズとシリコンウエハの間を液体で満たすことにより、より高いNA(numerical aperture )を実現し、その結果、より高い解像度を得ている。
対物レンズとシリコンウエハ間の液体が純水の場合、NAの理論限界は1.44程度であるが、実際にはレンズ等の制約から実用上のNAの限界は1.3程度になると考えられている。
このように露光装置が高NA化すると、ペリクルを透過する光も周辺部は斜入射の角度が大きくなり、露光装置によっても多少異なるが、NAが1の場合で最大斜入射角は約15度、NAが1.3の場合で約19度まで大きくなる。
ペリクルの透過率は一般に垂直入射光に対して最大透過率になるように設計され、製造されているが、斜入射の角度(垂直入射光と斜入射光とのなす角度)が大きくなるにつれ透過率が低下していく。一般に用いられているArFペリクルの膜厚は約830nmであるが、垂直入射光に対して約100%の透過率を示すものであっても、15度の斜入射光線に対しては約96%、19度の斜入射に対しては約92%と、透過率は非常に低くなる。
ペリクルの透過率が低くなる、それも入射角により徐々に低くなると、露光時の照射ムラの原因になり、リソグラフィーの品質低下につながる。また透過率が低くなるということは、それだけペリクル膜面での反射が増えるということであり、フレア等の問題が生じ、これもリソグラフィーの品質低下につながる。またペリクル膜面で反射した光が散乱光となり、露光装置内の不必要な場所に光が当たることになり材料の劣化等の問題が生じる可能性がある。
特許文献3では、「フォトマスク用防塵カバー」の「平均光線透過率」が検討されているが、そこで検討される光線の波長は「240〜500nm」の範囲であり、かつ、斜入射光線の光透過率に関しては検討されていない。
特開昭58−219023号 米国特許第4861402号明細書 特公昭63−27707号公報 特開平7−168345号公報 国際公開WO99/49504
本発明は、上記事情に鑑み、リソグラフィーに際して、斜入射光の光透過率が、リソグラフィー操作にとって許容できる範囲を拡げた、リソグラフィー用ペリクルを提供することを課題とする。
本発明のペリクルは、ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーに使用されるペリクルであって、そのペリクル膜厚が垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚である場合に、そのペリクル膜の膜厚が400nm以下であることを特徴とする。
また、ペリクル膜が斜入射のArFレーザー光に対して極大透過率を持つことを特徴とする。この場合に、斜入射の角度が13.4度であること、そして、そのペリクル膜の膜厚が600nm以下であり、特にそのペリクル膜の膜厚が560〜563nm、もしくは489〜494nm、もしくは418〜425nm、もしくは346〜355nm、もしくは275〜286nm、もしくは204〜217nmであるものが好ましい。
また、ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーに使用されるペリクルにおいて、ペリクル膜の膜厚が270nmから290nmの範囲であり、かつArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.0%以上であること、あるいは、ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーに使用されるペリクルにおいて、ペリクル膜の膜厚が200nmから220nmの範囲であり、かつArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.5%以上であることを特徴とする。
本発明によれば、ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーに使用されるペリクルにおいて、そのペリクル膜厚が垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚である場合に、そのペリクル膜の膜厚を400nm以下にすることによって垂直入射および最大19度までの斜入射に対して透過率が98%を超える高い透過率を持つペリクル膜を提供することが可能になった。
またペリクル膜の膜厚を垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚に調整した場合には入射角の増大に伴い透過率は低下するが、ペリクルの膜厚を垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚に調整するのではなく、斜入射光に対して極大透過率を持つように調整することで、ペリクル透過率の入射角依存性を小さくすることができる。
特には、13.4度の斜入射ArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚にすることによって、斜入射ArFレーザー光の0度〜19度の全入射角範囲においてペリクル透過率の入射角依存性を最小にすることができる。この場合ペリクル膜の膜厚は垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚に対して約1.4%厚くするようにすれば良い。
更にはペリクル膜の膜厚を13.4度の斜入射ArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚にする際に、ペリクル膜の膜厚を600nm以下にすることにより、入射角0〜19度に対して透過率が98%を超える高い透過率を持つペリクルを提供できる。
更には、ペリクル膜の膜厚が270nmから290nmの範囲であり、かつArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.0%以上である高い透過率を持つペリクル、また、ペリクル膜の膜厚が200nmから220nmの範囲であり、かつArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.5%以上である高い透過率を持つペリクル、を提供できる。
ペリクルは、一般に短波長の光に対して使用される為、その波長の光に対して最大透過率が出るように設計され、製造される。光の干渉効果により、膜厚を制御することで、幾つかの膜厚で透過率が極大値を取ることが知られている。膜厚が薄い方が膜材料による散乱等が減少する為透過率が高いが、一方で膜厚が厚い方が膜の機械的強度が向上し、取り扱いが容易になる。現在のArFレーザー用ペリクルの場合、その両者の兼ね合いから、一般にその膜厚は830nm程度に制御されている。
しかし、上に記したように、この膜厚においては、垂直入射に対して最大透過率が出るように膜厚を設定されているので、垂直入射光に対してはほぼ100%の透過率を示すものの、入射角の増大に従い透過率は低下し、前述のとおり、19度の斜入射光に対しては約92%の透過率しかなく、高NA露光装置で使用するには問題がある。
上記の不具合を解消するために、発明者は、そのペリクル膜厚が垂直入射のArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚である条件の元でペリクル膜厚と斜入射光の透過率との関係を鋭意検討した結果、そのペリクル膜の膜厚を400nm以下にすることにより、垂直入射光に対してはほぼ100%の透過率を有し、かつ、19度の斜入射光に対しても98%以上の透過率を有することを見出した。
つまりはArFレーザー光のペリクル膜への入射角が0度から19度の範囲に亘り98%以上の透過率を有するペリクルが提供できるのである。
また、ペリクル膜の膜厚を垂直入射光に対して最大透過率を示すように膜厚を制御することに換えて、ペリクル膜の膜厚をArFレーザー光の垂直入射ではなく、斜入射に対して極大透過率を示す膜厚にすることによって透過率の入射角依存性を小さくすることができる。特にはペリクル膜の膜厚を13.4度の斜入射ArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚にすることによって、垂直入射光に対する透過率は低下するものの、19度までの斜入射光に対する透過率は向上し、入射角が0〜19度の範囲での斜入射に対して透過率の入射角依存性を最小にできることを見出した。
更には、ペリクル膜の膜厚を13.4度の斜入射ArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚にする際に、ペリクル膜の膜厚を600nm以下にすることにより、垂直入射および最大19度までの斜入射に対して透過率が98%を超える高い透過率を持つペリクル膜を製造でき、上記の問題が発生しなくなることを見出した。
この場合ペリクル膜の膜厚を13.4度の斜入射ArFレーザー光に対して極大透過率を示す膜厚にすることによって、垂直入射光に対して極大透過率を示す膜厚にする場合と比較して、入射角が0〜19度の範囲での斜入射に対して透過率が98%を超える高い透過率を持つペリクル膜をより厚い膜厚で製造でき、膜の機械的強度がより高く、透過率の入射角依存性が小さいペリクルを提供することができる。
具体的には、ペリクル膜の膜厚を560〜563nm、もしくは489〜494nm、もしくは418〜425nm、もしくは346〜355nm、もしくは275〜286nm、もしくは204〜217nmの各範囲に制御することにより、入射角が0〜19度に対して98%以上の透過率を有するペリクルを製造することができる。
また、ペリクル膜の膜厚が270nmから290nmの範囲のものにあっては、ArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.0%以上とすることができることを見出し、さらに、ペリクル膜の膜厚が200nmから220nmの範囲のものにあっては、ArFエキシマレーザー光に対する透過率が、入射角0度から20度に対して99.5%以上とすることができることをも見出した。
以下、本発明の実施例を示す。
[実施例1]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により850rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ277nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の垂直入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.9%、10度の斜入射で99.8%、19度の斜入射で98.6%と、入射角が大きくなるに従い透過率は低下するものの、0〜19度の全入射角に対して98%以上という高い透過率を示した。この場合の透過率の角度依存性を図1に示す。
[実施例2]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により835rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ842nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の13.4度の斜入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で97.0%、斜入射の10度で99.1%、13.4度で99.7%、19度で97.0%と、膜厚を垂直入射で極大透過率になるように定めた場合(比較例1)に比較して、最低透過率が97%となり、0〜19度の全入射角に対して97%以上という高い透過率を示した。この場合の透過率の角度依存性は非常に小さかった。この場合の透過率の角度依存性を図2に示す。
[実施例3]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた4%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により900rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ421nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の13.4度の斜入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.1%、斜入射の10度で99.8%、13.4度で99.9%、19度で99.1%と透過率の角度依存性も少なく、0〜19度の全入射角に対して99%以上の高い透過率を示した。この場合の透過率の角度依存性を図3に示す。
[実施例4]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体であるサイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により845rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ835nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の約8度の斜入射に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、0度の垂直入射で99.2%、8度の斜入射で99.7%、12度の斜入射で99.2%となった。
約8度の斜入射光に対して極大透過率となるようにペリクル膜を製作することにより、0度から12度の全入射角範囲での最低透過率が99.2%となり、膜厚を垂直入射で極大透過率になるように定めた場合(比較例1)の0度から12度の全入射角範囲での最低透過率97.8%と比較して、最低透過率が高くなり、角度依存性が小さかった。この場合の透過率の角度依存性を図4に示す。
[実施例5]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体であるサイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により834rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ846nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の15.2度斜入射に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、10度の斜入射で98.4%、15度の斜入射で99.7%、19度の斜入射で98.4%となった。
15.2度の斜入射光に対して極大透過率となるようにペリクル膜を製作することにより、10度から19度の斜入射光に対する最低透過率は98.4%となり、膜厚を垂直入射で極大透過率になるように定めた場合(比較例1)の10度から19度の斜入射光に対する最低透過率92%に比較して、最低透過率が高くなり、透過率の角度依存性は非常に小さかった。この場合の透過率の角度依存性を図5に示す。
[実施例6]
サイトップCTX−S(旭硝子(株)製)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により845rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ281nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の13.4度の斜入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.4%、斜入射の10度で99.5%、19度で99.4%となり、膜厚を垂直入射で極大透過率になるように定めた場合(実施例1)に比較して、0度から19度の全入射角範囲での最低透過率が99.4%となり、最低透過率が高くなり、透過率の角度依存性も小さかった。この場合の透過率の角度依存性を図6に示す。
[実施例7]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた3%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により844rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ282nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の14.1度の斜入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.4%、10度の斜入射で99.5%、20度で99.4%となり、0〜20度の全入射角に対して99%以上という高い透過率を示した。この場合の透過率の角度依存性を図7に示す。
[実施例8]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた2.5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により800rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ211nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の14.1度の斜入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.6%、10度の斜入射で99.8%、20度で99.6%となり、0〜20度の全入射角に対して99.5%以上という高い透過率を示した。この場合の透過率の角度依存性を図8に示す。
[比較例1]
環状構造を有するパーフルオロエーテル重合体、サイトップCTX−S(旭硝子(株)製商品名)をパーフルオロトリブチルアミンに溶解させた5%溶液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコート法により850rpmでウエハを回転させウエハ上に広げた。その後室温で30分間乾燥後、180℃で乾燥し均一な膜とした。これに接着剤を塗布したアルミ枠を貼り付け、膜だけを剥離しペリクル膜とした。
表面がアルマイト処理されたアルミニウム製のフレーム(外寸:149mm×122mm×5.8mm)の上面に膜接着剤を、下面にマスク粘着剤を塗布した。その後膜接着剤側をアルミ枠に取ったペリクル膜に貼り付け、フレームの外周の膜を切断しペリクルを完成させた。
完成したペリクルの膜厚を測定したところ830nmであった。この膜厚はArFレーザー(波長193nm)の垂直入射光に対して極大透過率となる膜厚であった。
このペリクルの透過率の入射角依存性を測定したところ、垂直入射(入射角0度)で99.7%と高い透過率を示すものの、10度の斜入射で98.7%、19度の斜入射で92.0%と入射角が大きくなるに従い徐々に透過率が低下し、入射角が12度を超えると透過率は98%以下になってしまった。この場合の透過率の角度依存性を図9に示す。
本発明によれば、リソグラフィーに際してペリクル透過率の入射角依存性を小さくすることができるので、半導体デバイスあるいは液晶表示板などを高効率に製造することができ、かつ、液浸露光利用にも大きく道が開けるようになるから、IT産業界に貢献する処大である。
実施例1のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例2のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例3のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例4のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例5のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例6のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例7のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 実施例8のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。 比較例1のペリクル膜の透過率の入射角依存性を示すグラフである。

Claims (3)

  1. ArFエキシマレーザー光を用いたリソグラフィーに使用されるペリクルであって、そのペリクル膜厚が角度13.4度の斜入射のArFレーザー光に対して極大透過率を持つことを特徴とするリソグラフィー用ペリクル。
  2. 請求項1に記載のペリクルであって、そのペリクル膜の膜厚が600nm以下200nm以上であるリソグラフィー用ペリクル。
  3. 請求項1に記載のペリクルであって、そのペリクル膜の膜厚が560〜563nm、もしくは489〜494nm、もしくは418〜425nm、もしくは346〜355nm、もしくは275〜286nm、もしくは204〜217nmであるリソグラフィー用ペリクル。
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