JP2001022052A - リソグラフィ用ペリクル - Google Patents

リソグラフィ用ペリクル

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JP2001022052A
JP2001022052A JP19005499A JP19005499A JP2001022052A JP 2001022052 A JP2001022052 A JP 2001022052A JP 19005499 A JP19005499 A JP 19005499A JP 19005499 A JP19005499 A JP 19005499A JP 2001022052 A JP2001022052 A JP 2001022052A
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pellicle
adhesive
light
film
lithography
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JP19005499A
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Yuichi Hamada
裕一 濱田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リソグラフィの露光光源として使用される紫
外線を殆ど吸収することなく透過可能で、光による劣
化、分解を起こすことなくかつ接着力に優れた接着剤を
選択し、それを使ってペリクル膜とペリクルフレームを
強固に接着してペリクルを作り、長期間安定して使用す
ることができるリソグラフィ用ペリクルを提供する。 【解決手段】 少なくともペリクルフレームの上面に、
ペリクル膜を接着したリソグラフィ用ペリクルであっ
て、該ペリクル膜とペリクルフレームを接着する接着剤
の光線透過率が、190nm〜800nmの光線波長領
域において、90%/μm以上であることを特徴とする
リソグラフィ用ペリクル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リソグラフィー用
ペリクル、特にはLSI、超LSIなどの半導体デバイ
スあるいは液晶表示用デバイスを製造する際のゴミよけ
として使用される、例えば500nm以下の光を用いる
露光方式におけるペリクルを構成するペリクル膜とペリ
クルフレームとを接着する接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSI、超LSIなどの半導体用デバイ
スまたは液晶表示用デバイスなどの製造においては、半
導体ウエーハ或いは液晶用原板上に露光原版(本明細書
中ではフォトマスク、レチクル等を総称した意味で用い
る)を配置し、この露光原版に光を照射してこれを透過
した光によりパターンを転写すること、すなわちリソグ
ラフィが行われている。
【0003】しかしながら、このような工程において、
露光原版に異物(以下、ゴミ、塵埃ということがある)
が付着していると、このゴミが光を吸収したり、光を曲
げてしまうために、転写したパターンが変形したり、エ
ッジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたり
して、寸法、品質、外観などが損なわれる。その結果、
半導体用デバイスや液晶表示用デバイスの性能や製造歩
留の低下をもたらすといった問題が生じる。
【0004】このような問題を回避するため、通常、リ
ソグラフィは、クリーンルーム内で行われる。しかしな
がら、このクリーンルーム内でも露光原版を常に清浄に
保つことは難しい。そこで露光原版の表面にゴミよけの
ための露光用の光をよく透過させるペリクルを貼着する
方法が採られている。
【0005】この場合、異物は露光原版の表面には付着
せず、ペリクル上に付着するため、リソグラフィ時に焦
点を露光原版のパターン上に合わせておけば、このよう
なペリクル上の異物の存在は転写とは無関係となり、上
述したような問題が生じることはない。
【0006】このペリクルの構造は、通常紫外線を良く
透過させるニトロセルロース、酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース等のセルロース系ポリマーや非晶質フ
ッ素系ポリマー等の薄膜からなるペリクル膜と、アルミ
ニウム、ステンレス、プラスチック等の材質からなるペ
リクルフレームの上端面にペリクル膜の良溶媒を塗布
し、風乾して接着するか(特開昭58−219023号
公報参照)、アクリル樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で
接着したものである( 米国特許第4861402号明細
書、特公昭63−27707号公報参照) 。また、ペリ
クルフレームの下部には露光原版にペリクルを固定する
ために、ポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリ
ル樹脂等から成る粘着層を設け、さらにその粘着層の表
面に粘着層の保護を目的としてセパレータを貼り合わせ
た構造となっている。
【0007】ところで、このペリクルの使用に当たっ
て、直接露光光源(g線:波長436nm、i線:36
5nm等の紫外線またはエキシマレーザ光;KrFレー
ザ:248nm、ArFレーザ:193nm)に照射さ
れるのはペリクル膜であるが、このペリクル膜をペリク
ルフレームに固着させる接着剤にもこの露光光源からの
光線の一部が照射される恐れがあるために、この接着剤
についても耐光性が重要な性質とされている。また、こ
の接着剤は厚さが数μmの超薄膜であるペリクル膜を正
常に伸展した状態でフレームに接着固定させておくこと
が必要であるから、ペリクルの性能上極めて重要な材料
である。
【0008】しかし、従来使用されているアクリル系接
着剤やエポキシ系接着剤では、耐光性が悪く、経時的に
劣化が進行して分解し、ひび割れしたり、異物やガスを
発生するようになる。さらにはペリクル膜を正常に伸展
した状態に維持することが不可能になるといった事態を
引き起こすこともあった。
【0009】特に、ペリクル膜の材料として非晶質のフ
ッ素系ポリマーを用いた場合には、これが離型性に優れ
ているために、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤で
は実用的な接着力を得ることが不可能であるという問題
もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
のような問題点に鑑みてなされたもので、リソグラフィ
の露光光源として使用される紫外線を殆ど吸収すること
なく透過可能で、光による劣化、分解を起こすことなく
かつ接着力に優れた接着剤を選択し、それを使ってペリ
クル膜とペリクルフレームを強固に接着してペリクルを
作り、長期間安定して使用することができるリソグラフ
ィ用ペリクルを提供することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載した発明は、ペリクル膜と
ペリクルフレームを接着する接着剤の光線透過率が、1
90nm〜800nmの光線波長領域において、90%
/μm以上であることを特徴とするリソグラフィ用ペリ
クルである。
【0012】このような光線透過率特性を有する接着剤
を用いてペリクル膜とフレームを接着固定しておけば、
露光光源からの光が殆ど接着剤層に吸収されないで透過
するため、接着剤が劣化、分解して接着強度が低下し、
ペリクル膜がフレームから剥離するようなことは殆どな
く、ペリクルを長期間安定してリソグラフィに使用する
ことができる。
【0013】この場合、請求項2に記載したように、接
着剤の光線透過率が、240nm〜600nmの光線波
長領域において、93%/μm以上であることが好まし
い。このようにより狭い光線波長領域で、より高い透過
率を示す接着剤を使用してペリクル膜とフレームを接着
すれば強固に接着すると共に、露光光源からの光が殆ど
接着剤層に吸収されることなく透過するため、接着剤が
劣化、分解して接着強度が低下し、ペリクル膜がフレー
ムから剥離するようなことは殆どなく、またガスや異物
の発生がないので周辺部材を汚染するようなこともな
く、ペリクルを長期間安定してリソグラフィに使用する
ことができる。
【0014】この場合、請求項3に記載したように、接
着剤の組成を非晶質含フッ素重合体とするのが好まし
い。このように、接着剤の組成を非晶質含フッ素重合体
とすれば、前記光線波長領域において、光線透過率が高
く、光源からの光が殆ど接着剤層に吸収されないで透過
するため、接着剤が劣化、分解して接着強度が低下し、
ペリクル膜がフレームから剥離するようなことは殆どな
くなり、ペリクルを長期間安定してリソグラフィに使用
することができる。従って、リソグラフィ工程における
生産性の向上とコストダウンを図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。本発明者らは、ペリクル膜とペリクルフレ
ームを強固に接着し、長期間安定的にペリクルをリソグ
ラフィに使用可能とするには、接着剤の材質を対象波長
領域の露光光線を殆ど吸収しない透過率の高いポリマー
とすればよいことを知見し、諸条件を精査した上で本発
明を完成させた。
【0016】ここでペリクルについて、図1を用いて簡
単に説明する。このペリクル11は、ペリクルフレーム
12と、このペリクルフレーム12の上端面に接着され
たペリクル膜13とから概略構成されてなるものであ
る。このペリクル膜13は通常ペリクルフレーム12の
上端面に接着剤層(不図示)を介して接着される。ま
た、ペリクルフレーム12の下端面には、ペリクル11
を露光原版10に密着させるための粘着層(不図示)が
設けられ、その表面には粘着層を保護するためのライナ
ー(不図示)が貼り付けられている。リソグラフィー時
にはこのライナーを剥してペリクル11を露光原版10
上に置き密着させる。
【0017】また、このペリクル11には、ペリクルを
露光原版10に貼り付けた状態において、ペリクルフレ
ーム12と露光原版10に囲まれた空間と外部との気圧
差をなくすために、ペリクルフレームの一部に気圧調整
用の通気孔15を開け、通気孔15を通じて移動する空
気からの異物侵入を防ぐためのろ過膜14を設ける等の
工夫がされている。
【0018】本発明においては、ペリクル膜とペリクル
フレームを接着する接着剤として、接着剤の光線透過率
が、190nm〜800nmの光線波長領域において、
90%/μm以上、さらに好ましくは、240nm〜6
00nmの光線波長領域において、93%/μm以上で
ある接着剤を使用することによって、リソグラフィの露
光光源からの紫外線を照射されても、光を吸収すること
なく殆ど透過してしまうので、光による劣化、分解を起
こすことなく、接着強度を保持することができるので、
ペリクルを長期間安定して使用することができる。一
方、光線透過率が90%/μmより低いと、光線の吸収
率が高くなり、光エネルギーによる接着剤の劣化、分解
が進行し易くなり、ひび割れ等が発生してペリクル膜が
フレームから剥れたり、破れたりしてペリクルの機能を
果たせない事態に至ることがある。
【0019】本発明の光線透過率特性(波長190〜8
00nmの範囲で90%/μm以上)を有する接着剤と
しては、非晶質含フッ素重合体であるパーフルオロ(ア
リルビニルエーテル)重合体やパーフルオロ(ブテニル
ビニルエーテル)重合体があり、具体的に前者にはサイ
トップCT69(旭硝子(株)社製商品名)、後者には
サイトップCTXA(旭硝子(株)社製商品名)が挙げ
られる。
【0020】この他、上記非晶質含フッ素重合体の末端
基中のエステル基をフッ素化したもの、末端をアクリル
基やメトキシ基で処理したもの、あるいはテトラフルオ
ロエチレンと環状パーフルオロエーテル基を有する含フ
ッ素モノマーとの共重合体であるテフロンAF(米国デ
ュポン社製商品名)、環状パーフルオロエーテル基を有
する含フッ素モノマー重合体・サイトップ(旭硝子
(株)製商品名)等が例示され、耐光性に優れた接着剤
として有効に使用される。
【0021】一方、本発明の接着剤が有効に作用するペ
リクル膜としては、特に短波長から長波長領域まで広く
使用出来る材質のものが適しており、テトラフルオロエ
チレンとフッ化ビニリデンとの共重合体、テトラフルオ
ロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとフッ化ビニリ
デンとの三元共重合体、テトラフルオロエチレンと環状
パーフルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーとの
共重合体あるいは環状パーフルオロエーテル基を有する
含フッ素モノマー重合体等のフッ素系ポリマーが挙げら
れ、透明性が高く光劣化が比較的少ないので好ましく用
いられる。
【0022】これらの中では、非晶質含フッ素重合体で
あるテトラフルオロエチレンと環状パーフルオロエーテ
ル基を有する含フッ素モノマーとの共重合体(特開平4
−104155号公報参照、テフロンAF(前出))、
あるいは環状パーフルオロエーテル基を有する含フッ素
モノマー重合体(サイトップ(前出))は、波長210
〜500nmにおいて優れた透過性を有し、しかも長時
間使用しても光劣化がなく、透過率の低下も認められな
いという優位性を持っておりペリクル膜として好適に使
用される。これに対して前二者のフッ化ビニリデン系ポ
リマーは、線状構造を主体としており、紫外線により結
晶化が進行して結晶粒が生成し、その結果、入射光の散
乱が起こるために経時的に透明性が低下し易いという欠
点があるが、汎用性で比較的安価な点で広く使用されて
いる。
【0023】また、本発明の接着剤が有効に作用するペ
リクルフレームの材質としては、アルミニウム、アルミ
ニウム合金、アルマイト処理アルミニウム、ステンレス
スチール等を例示することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。 (実施例1)パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)
重合体・サイトップCTXS(旭硝子(株)社製商品
名)を、その溶剤としてCTsolv180(旭硝子
(株)社製商品名)に溶解して濃度5%の溶液を調製し
た。
【0025】ついで、この溶液を直径200mm、厚さ
3mmの表面研磨した石英基板面に、スピンコータを用
いて膜厚が0.84μmの透明膜を形成させ、180℃
で15分間乾燥して、ペリクル膜を形成させた。
【0026】次に、ペリクルフレームとして、アルマイ
ト処理した120mm角のアルミニウムフレームの上面
に、パーフルオロ(アリルビニルエーテル)重合体・C
T69(前出)をその溶媒CTsolv180(前出)
に溶解した10%濃度のフッ素ポリマー接着剤を塗布
し、150℃で1時間乾燥して厚みが20μmの接着剤
層を形成した後、これに上記で得たペリクル膜を押し付
けて密着させ、94℃5分間加熱して接着し、余分な膜
を取り除いたところ、外観が良好で、膜の接着強度が1
50gf/cm2 であるペリクルが得られた。
【0027】上記のようにして得られたペリクルに加速
試験的に膜上方から接着剤部分にも光線があたるように
7mWの強度の254nmの紫外線を照射し続けた。2
4時間照射後、光線を遮断してペリクル膜を再度検査し
たところ、外観的に変化は見られなかった。また光線照
射前のペリクルと同様に膜の接着強度を測定したところ
150gf/cm2 であり、光線照射における接着剤の
劣化は観察されなかった。尚、この接着剤の190n
m、240nm付近の光線波長に対する光線透過率は、
それぞれ91%/μm、94%/μm以上であった。
【0028】(実施例2)テトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロ(2,2−ジメチルー1、3ジオキソール)
との共重合体であるテフロンAF1600(米国デュポ
ン社製商品名)を、その溶剤としてフロリナートFC−
75(住友スリーエム(株)社製商品名)に溶解して濃
度3%の溶液を調製した。
【0029】ついで、この溶液を直径200mm、厚さ
3mmの表面研磨した石英基板面に、スピンコータを用
いて膜厚が0.84μmの透明膜を形成させ、180℃
で15分間乾燥して、ペリクル膜を形成させた。
【0030】次に、ペリクルフレームとして、アルマイ
ト処理した120mm角のアルミニウムフレームの上面
に、パーフルオロ(ブテニルビニルエーテル)重合体・
サイトップCTXA(旭硝子(株)社製商品名)をその
溶媒CTsolv180(前出)に溶解した10%濃度
のフッ素ポリマー接着剤を塗布し、150℃で1時間乾
燥して厚みが20μmの接着剤層を形成した後、これに
上記で得たペリクル膜を押し付けて密着させ、120
℃、3分間加熱して接着し、余分な膜を取り除いたとこ
ろ、外観が良好で、膜の接着強度が145gf/cm2
であるペリクルが得られた。
【0031】上記のようにして得られたペリクルに実施
例1と同様に加速試験的に膜上方から接着剤部分にも光
線があたるように7mWの強度の254nmの紫外線を
照射し続けた。24時間照射後、光線を遮断してペリク
ル膜を再度検査したところ、外観的に変化は見られなか
った。また光線照射前のペリクルと同様に膜の接着強度
を測定したところ144gf/cm2 であり、光線照射
における接着剤の劣化は観察されなかった。尚、この接
着剤の190nm、240nm付近の光線波長に対する
光線透過率は、それぞれ92%/μm、94%/μm以
上であった。
【0032】(比較例1)プロピオン酸セルロースを溶
媒として2−ブタノンに溶解して、濃度5%の溶液を調
製し、この溶液を直径200mm、厚さ3mmの表面研
磨した石英基板面に、スピンコータを用いて膜厚が1.
4μmの透明膜を形成させ、150℃で20分間乾燥し
てペリクル膜を形成させた。
【0033】次に、ペリクルフレームとして、アルマイ
ト処理した120mm角のアルミニウムフレームの上面
に、接着剤としてエポキシ系接着剤溶液を塗布し、厚み
が20μmの接着剤層を形成した後、これに上記で得た
ペリクル膜を押し付けて密着させ、70℃、15分間加
熱して接着し、余分な膜を取り除いたところ、外観が良
好で、膜の接着強度が140gf/cm2 であるペリク
ルが得られた。
【0034】上記のようにして得られたペリクルに実施
例1と同様に加速試験的に膜上方から接着剤部分にも光
線があたるように7mWの強度の254nmの紫外線を
照射し続けた。24時間照射後、光線を遮断してペリク
ル膜を再度検査したところ、外観的にひび割れを起こ
し、接着剤境界付近の膜に白濁が発生していた。また光
線照射前のペリクルと同様に膜の接着強度を測定したと
ころ15gf/cm2 しか接着強度がなく、光線照射に
よって完全に接着剤が劣化してしまった。尚、この接着
剤の190nm、240nm付近の光線波長に対する光
線透過率は、それぞれ12%/μm、15%/μm程度
しかなかった。
【0035】(比較例2)パーフルオロ(ブテニルビニ
ルエーテル)重合体・サイトップCTXSタイプ(前
出)を、その溶剤としてCTsolv180(前出)に
溶解して濃度5%の溶液を調製した。ついで、この溶液
を直径200mm、厚さ3mmの表面研磨した石英基板
面に、スピンコータを用いて膜厚が0.84μmの透明
膜を形成させ、180℃で15分間乾燥して、ペリクル
膜を形成させた。
【0036】次に、ペリクルフレームとして、アルマイ
ト処理した120mm角のアルミニウムフレームの上面
に、アクリルブタジエンアクリレート接着剤を塗布し、
これに上記で得たペリクル膜を押し付けて密着させ、3
65nmの紫外線を強度2mWで20秒間照射して固着
させた。その後、余分な膜を取り除いたところ、外観が
良好で、膜の接着強度が100gf/cm2 であるペリ
クルが得られた。
【0037】上記のようにして得られたペリクルに加速
試験的に膜上方から接着剤部分にも光線があたるように
7mWの強度の254nmの紫外線を照射し続けた。2
4時間照射後、光線を遮断してペリクル膜を再度検査し
たところ、接着剤部分が外観的にひび割れを起こし、接
着剤境界付近の膜に白濁が発生していた。また光線照射
前のペリクルと同様に膜の接着強度を測定したところ1
0gf/cm 2 しか接着強度がなく、光線照射によって
完全に接着剤が劣化してしまった。尚、この接着剤の1
90nm、240nm付近の光線波長に対する光線透過
率は、それぞれ37%/μm、40%/μm程度しかな
かった。以上の結果を、表1にまとめて示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかであるように、接着剤の光
線透過率が対象紫外線領域である190nm〜800n
mにおいて90%/μm以上、好ましくは240nm〜
600nmにおいて93%/μm以上あれば、対象領域
での光線吸収率が低いため、リソグラフィ光源による接
着剤の劣化が極めて少ないことが判った。一方、90%
/μmより低いと光線吸収率が高くなり、接着剤の劣
化、分解が進行し、接着強度が低下してペリクル膜がペ
リクルフレームから剥れることもある。
【0040】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0041】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、ペリクル膜とペリクルフレームを接着する接着剤の
光線透過率が、190nm〜800nmの波長範囲にお
いて90%/μm以上のものを使用するので、対象波長
領域での光線の吸収率が低いために、リソグラフィ光源
による接着剤の劣化や分解が殆どなく、長時間安定して
使用可能なリソグラフィ用ペリクルを作製することがで
きる。従って、リソグラフィ工程における生産性の向上
とコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペリクルの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…露光原版、 11…ペリクル、 12…ペリクル
フレーム、13…ペリクル膜、 14…ろ過膜、 15
…通気孔。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともペリクルフレームの上面に、
    ペリクル膜を接着したリソグラフィ用ペリクルであっ
    て、該ペリクル膜とペリクルフレームを接着する接着剤
    の光線透過率が、190nm〜800nmの光線波長領
    域において、90%/μm以上であることを特徴とする
    リソグラフィ用ペリクル。
  2. 【請求項2】 前記接着剤の光線透過率が、240nm
    〜600nmの光線波長領域において、93%/μm以
    上であることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフ
    ィ用ペリクル。
  3. 【請求項3】 前記接着剤が、非晶質含フッ素重合体で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    リソグラフィ用ペリクル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153970A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Asahi Glass Co Ltd 非晶性含フッ素樹脂の製造方法
JP2011253176A (ja) * 2010-05-07 2011-12-15 Shin Etsu Chem Co Ltd ペリクル用粘着剤
US20220214613A1 (en) * 2019-04-16 2022-07-07 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Agglutinant for Pellicle, Pellicle, Exposure Original Plate with Pellicle, Method for Producing Semiconductor Device, Method for Producing Liquid Crystal Display Board, Method for Regenerating Exposure Original Plate, and Peeling Residue Reduction Method

Cited By (3)

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