JP3279933B2 - リソグラフィー用ペリクルの製造方法 - Google Patents

リソグラフィー用ペリクルの製造方法

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JP3279933B2 JP20908896A JP20908896A JP3279933B2 JP 3279933 B2 JP3279933 B2 JP 3279933B2 JP 20908896 A JP20908896 A JP 20908896A JP 20908896 A JP20908896 A JP 20908896A JP 3279933 B2 JP3279933 B2 JP 3279933B2
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/68Preparation processes not covered by groups G03F1/20 - G03F1/50
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はLSI、超LSIな
どの半導体用デバイスまたは液晶表示用デバイスの製造
においてリソグラフィーを行う際に、パターンが描かれ
た露光原版(本明細書中ではフォトマスク、レチクル等
を総称した意味で用いる)のゴミよけとして使用される
リソグラフィー用ペリクルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI、超LSIなどの半導体用デバイ
スまたは液晶表示用デバイスの製造において、シリコン
ウエーハなどの半導体ウエーハまたは液晶用原版上に、
露光原版に通した光を照射してパターンを転写するこ
と、すなわちリソグラフィーが行われるのであるが、そ
の際、露光原版にゴミが付着していると、ゴミが光を吸
収したり光を曲げてしまうため、半導体ウエーハや液晶
用原版上に転写されるパターンが変形したり、エッジが
がさついたものとなる他、白地が黒く汚れたりして、寸
法、品質、外観などが損なわれ、その結果、半導体用デ
バイスや液晶表示用デバイスの性能や製造歩留りの低下
をもたらす。
【0003】そのため、通常、リソグラフィーは、クリ
ーンルーム内で行われるが、クリーンルーム内でも露光
原版を完全に清浄に保つことは困難である。そこで、図
1に示したように、露光原版3に、ペリクル膜1および
フレーム2からなるペリクル10を装着することが行わ
れている。このようにペリクル10を露光原版3に装着
すると、ゴミは露光原版3上に直接付着せず、ペリクル
膜1上に付着するため、リソグラフィー時に焦点を露光
原版3の結像面4にあるパターンに合わせておけば、ペ
リクル膜1上のゴミは転写に無関係となる。
【0004】ペリクルは、より詳細にみると、図2に示
されている通り、フレーム2の一端面にペリクル膜1が
接着されていると共に、フレームの他端面に粘着剤層6
が設けられているものである。そして、ペリクル膜1
は、光をよく通過させる材料、例えばニトロセルロー
ス、酢酸セルロースなどからなり、フレーム2は、例え
ばアルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどからな
り、粘着剤層6は、例えばポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル樹脂、アクリル樹脂などからなる。
【0005】ペリクル膜1とフレーム2との接着は、例
えば、フレームの一端面にペリクル膜の良溶媒(特開昭
58−219023号公報参照)、または、アクリル樹
脂やエポキシ樹脂などの接着剤5(米国特許第4861
402号明細書、特公昭63−27707号公報参照)
を塗布して、行われている。また、フレーム2の他端面
に設けられている粘着剤層6は、ペリクルを露光原版に
装着するまで、粘着剤層6を保護するための保護シート
7で覆われている。さらに、ペリクル枠2の内側には、
塵埃の固定のために、内面粘着剤層8を設ける場合もあ
る。
【0006】ところで、このようなペリクルにおいて
は、リソグラフィー時に、ペリクル膜が直接露光光源に
曝される。近年の露光光源の短波長化に伴って、ペリク
ル膜の耐光性が特に重要となった。すなわち、従来g線
やi線といった水銀ランプを光源とするリソグラフィー
が行われていたのに対して、KrFレーザーを使用した
エキシマレーザーリソグラフィーが実用化され始めた。
これによって、従来の光源波長では何ら問題のなかった
ペリクル膜材質が使用できなくなってきた。実質的に、
KrFエキシマレーザーのような高いエネルギーをもっ
た波長の光を使用するリソグラフィー工程に使用できる
ペリクル膜はフッ素系ポリマーからなる膜に限定されて
いる。
【0007】しかしながら、フッ素系ポリマーからなる
ペリクル膜は極めて接着性が悪く、特にペリクル膜とし
て好適に使用される非晶質フッ素系ポリマーからなるペ
リクル膜を十分な接着強度をもってフレームに接着する
ことができる接着剤は皆無に等しい。また、ペリクル膜
表面を表面改質することによって接着性を高めようとし
ても、極めて高い清浄性が要求されるペリクル膜表面を
汚染することなく改質することは実質的に極めて困難で
ある。
【0008】そこで、フッ素系ポリマーと同様の構造を
もったまたは同質のポリマーを接着剤として使用し、こ
の接着剤をフレーム上に塗布し乾燥させた後、フレーム
に接着剤を介してペリクル膜を貼り合わせ、その後ホッ
トプレートや赤外線ヒーターによってフレームを加熱し
てペリクル膜と接着剤を熱的に融着させて、ペリクル膜
をフレームに接着させる方法が提案されている。このよ
うに、ペリクル膜と接着剤を熱的に融着させる方法は、
接着性の悪いフッ素系ポリマーからなるペリクル膜をフ
レームに接着するのに有効であり、高い接着力を得るこ
とができる。また、フッ素系ポリマーからなるペリクル
膜および接着剤は共に高い耐光性をもっていて、この方
法で製造されたペリクルは、リソグラフィーにおいてエ
キシマレーザーを用いても、劣化し難く耐久性に優れた
ものである。
【0009】しかしながら、この方法では、融着に時間
がかかり、ペリクルの製造効率が悪い。また、ペリクル
膜は通常1μm前後の極めて薄い膜であるため、融着の
ために長時間加熱されると膜に熱的な負荷がかかり過ぎ
て、膜が弛んだり、薄くなって変色したりすることがあ
る。特にフレーム周辺部分で、ペリクル膜は、フレーム
が加熱された際の輻射熱によって薄くなり易く変色が生
じ易い。また、フレーム周辺部分でペリクル膜が薄くな
ると、それ以外の部分でペリクル膜は若干厚みが増加す
ることになる。このことは、ペリクル膜の光線透過率が
変化することを意味しており、これによってペリクルの
製造が難しくなるばかりでなく、場合によっては製造さ
れたペリクルの光線透過率が不足してリソグラフィーに
使用できない場合もある。さらには、ペリクル使用中に
何らかの異物が付着した場合、一般的にはエアガンによ
って異物を吹き飛ばす操作が行われているが、フレーム
周辺の薄くなった部分で膜が破れたり、しわになったり
することもあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、フ
ッ素系ポリマーからなるペリクル膜と、フッ素系ポリマ
ーからなる接着剤とを熱的に融着させて、ペリクル膜を
フレームに接着させたリソグラフィー用ペリクルを、ペ
リクル膜に変形や損傷を与えることなく、製造でき、品
質の優れたペリクルを提供できる方法を開発することを
課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑みて種々検討を重ねた結果、従来のようにホットプレ
ートや赤外線ヒーターを用いてフレームを加熱する方法
を用いた場合にはペリクル膜と接着剤の融着が、加熱さ
れたフレームから間接的に行われるために効率が悪く、
また、フレームの周囲の空気などからペリクル膜が間接
的に加熱されるために、薄いペリクル膜にダメージを与
えていたが、ペリクル膜と接着剤とを熱的に融着させる
ために、赤外〜紫外光のフラッシュ加熱を用いると、ペ
リクル膜にダメージを与えることなく、かつ、極めて短
時間でペリクル膜とフレームとを十分な接着強度をもっ
て接着することができることを見い出して、本発明を完
成した。
【0012】すなわち、本発明のうち請求項1に記載の
発明は、フッ素系ポリマーからなるペリクル膜と、フッ
素系ポリマーからなる接着剤との熱的な融着によって、
ペリクル膜をフレームに接着することによるリソグラフ
ィー用ペリクルの製造方法において、ペリクル膜と接着
剤との熱的な融着を、赤外〜紫外光のフラッシュ加熱に
より行う、ことを特徴とするリソグラフィー用ペリクル
の製造方法であり、請求項1に記載の発明は、 1)フレームの一端面に、フッ素系ポリマーからなる接
着剤を塗布し、乾燥させ、 2)接着剤を塗布したフレームの一端面に、フッ素系ポ
リマーからなるペリクル膜を貼り合わせ、そして 3)接着剤が塗布されている部分に、ペリクル膜の側か
ら、赤外〜紫外光を照射して、ペリクル膜と接着剤とを
熱的に融着させて、ペリクル膜をフレームに接着する、 ことにより行うのがよい。
【0013】このようにペリクル膜と接着剤とを熱的に
融着させるために、赤外〜紫外光のフラッシュ加熱を用
いると、フレームの周辺部分のペリクル膜を加熱するこ
となく、ペリクル膜と接着剤とを融着させることができ
るので、ペリクル膜が変形や損傷することなくフレーム
に接着され、目的の光線透過率を有するペリクルが製造
できる。また、赤外〜紫外光のフラッシュ加熱によれ
ば、ペリクル膜と接着剤とを熱的に融着させるのに短時
間ですみ、ペリクルの製造効率を向上させることができ
る。
【0014】また、上記本発明において、ペリクル膜お
よび接着剤がともに非晶質フッ素系ポリマーからなるも
のであることが好ましい(請求項2)。非晶質フッ素系
ポリマーからなるペリクル膜および接着剤を用いて製造
されたペリクルは、リソグラフィーにおける露光光源と
して長波長のものを使用しても短波長のものを使用して
も、非常に耐久性に優れているからである。
【0015】上記本発明において、赤外〜紫外光の光源
としてキセノンフラッシュランプを用いることが好まし
い(請求項3)。キセノン光は、非晶質フッ素系ポリマ
ーのような高い光線透過率を持つ物質が吸収する波長で
ある赤外光を含むために、非晶質フッ素系ポリマーから
なるペリクル膜と非晶質フッ素系ポリマーからなる接着
剤との熱的な融着をより短時間に行うことができるから
である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、さらに詳細に本発明につい
て説明する。本発明において使用するペリクル膜の種類
については、フッ素系ポリマーからなるものであれば特
に制限はないが、非晶質フッ素系ポリマー、例えば、テ
トラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンとの共重合
体、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレ
ンとフッ化ビニリデンとの三元共重合体、テトラフルオ
ロエチレンと環状パーフルオロエーテル基を有する含フ
ッ素モノマーとの共重合体からなるものが、高い光線透
過率を有していて、短波長から長波長領域で広く使用す
ることができ、耐光性も優れていることから、本発明に
おいて好適に使用される。
【0017】これらの膜材料からペリクル膜を作製する
ためには、公知の方法に従って、まず、これらの膜材料
を溶剤を用いて3〜10%の濃度に溶解した後、この溶
液をスピンコーターやロールコーターを用いる溶液キャ
スター法でシリコン基板や石英基板の上に広げて乾燥さ
せる。その際、作製するペリクル膜の厚さは機械的強度
と透過率との兼ね合いから0.1〜10μm、好ましく
は0.5〜5μmとするのがよい。また、光の透過率
が、95%以上、より好ましくは98%以上であるペリ
クル膜が、実用的な面から望ましい。光の透過率は、膜
の厚みと透過光の波長に依存するので、目安としては、
厚さが5μm以上のペリクル膜については、波長が21
0〜500nmの光の透過率が90%以上であることが
必要とされる。
【0018】また、本発明において使用する接着剤の種
類については、フッ素系ポリマーからなるものであれば
特に制限はないが、ペリクル膜が、非晶質フッ素系ポリ
マーからなるものである場合には、相溶性の点で優れ
た、同質のまたは類似のフッ素系ポリマーからなる接着
剤を用いることが好ましい。非晶質フッ素系ポリマーを
接着剤として用いるときは、これをフッ素系溶剤に溶解
して作製したフッ素系接着剤として用いることが好まし
い。
【0019】また、本発明において、ペリクル膜と接着
剤との熱的な融着を、赤外〜紫外光(波長:約1nm〜
1mm)、すなわち、赤外〜紫外光の範囲の単色光また
は多色光のフラッシュ加熱により行う。その際、通常、
フラッシュ加熱用のランプが使用される。このようなフ
ラッシュ加熱用のランプとしては、赤外光、赤外〜可視
光、および/または、紫外光を含むものであれば特に制
限はない。好ましくは、非晶質フッ素系ポリマーのよう
な高い光線透過率を持つものが吸収する波長である赤外
光、特にキセノン光が含まれるもの、例えばキセノンフ
ラッシュランプが挙げられる。
【0020】本発明においてリソグラフィー用ペリクル
を製造する際、先ず、フレーム一端面に、フッ素系ポリ
マーからなる接着剤を塗布し、乾燥する。次いで、この
面に、フッ素系ポリマーからなるペリクル膜を貼り合わ
せる。次いで、接着剤が塗布されている部分に、ペリク
ル膜の側から、赤外〜紫外光、好ましくはキセノン光を
照射して、ペリクル膜と接着剤とを熱的に融着させて、
ペリクル膜をフレームに接着する。次いでこのものを空
気中に放置後、フレームの外側の膜を切断除去する。そ
の後、フレームの他端面に、粘着剤層を設け、それを保
護シートで覆ってペリクルとする。フレームの内側に内
面粘着剤層を設ける場合もある。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。 (実施例1)テトラフルオロエチレンと環状パーフルオ
ロエーテル基を有する含フッ素モノマーとの共重合体サ
イトップCTXSタイプ(商品名、旭硝子(株)製)
を、溶剤CTSOLV180(商品名、旭硝子(株)
製)に溶解し、濃度5%の溶液を調製した。直径200
mm、厚さ600μmの鏡面研磨したシリコン基板に、
スピンコーターを用いて溶液を塗布し、180℃で5分
間乾燥して膜の厚みが0.8μmの透明膜を形成した。
【0022】次に、この膜上に、外寸200mm×20
0mm×5mm幅、厚さ5mmの枠を、アクリル系粘着
テープで張り付けし、枠ごと基板上から膜を剥離した。
次に、フレーム外寸100mm×100mm×5mm、
フレーム厚さ4mmのアルミニウム合金製フレームの一
端面にテトラフルオロエチレンと環状パーフルオロエー
テル基を有する含フッ素モノマーとの共重合体を溶剤C
TSOLV180(前出)に溶解した10%濃度のフッ
素ポリマー接着剤を塗布し、150℃で1時間乾燥して
厚みが0.2mmの接着剤層を形成した後、これに先に
用意したペリクル膜を貼り合わせ、ペリクル膜側を上に
向けたアルミニウム合金製フレームの上方から、フレー
ム上に集光するように設計された反射鏡を備えたキセノ
ンフラッシュランプ(出力500W)を0.3秒発光し
て、ペリクル膜と接着剤とを融着させて、ペリクル膜を
フレームに接着した。
【0023】その後、このものを空気中に放置してペリ
クル膜が室温になった後、フレームの外側にはみ出した
不要な膜をカッターで切断除去した。このものの外観を
調べたところ、膜上に、特にフレーム周辺に沿って、膜
の変質、変形によると思われる変色(膜厚の変化)、破
れ等は全く見られなかった。
【0024】次に、このペリクル膜とフレーム間の接着
強度の目安として、膜を5cm幅で切り、オートグラフ
の一方にフレームを取り付け、一方に膜を付け、10m
m/分で引っ張り試験をしたところ、40g/cmで膜
が破れた。この時、膜と接着剤とは剥離しなかった。従
って、ペリクル膜をフレームに、十分な接着強度をもっ
て接着できたことがわかる。
【0025】(比較例1)テトラフルオロエチレンと環
状パーフルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーと
の共重合体サイトップCTXSタイプ(商品名、旭硝子
(株)製)を、溶剤CTSOLV180(商品名、旭硝
子(株)製)に溶解し、濃度5%の溶液を調製した。次
にこの溶液から、直径200mm、厚さ600μmの鏡
面研磨したシリコン基板面に、スピンコーターを用いて
膜の厚みが0.8μmの透明膜を形成し、180℃で5
分間乾燥してペリクル膜とした。次に、この膜上に、外
寸200mm×200mm×5mm幅、厚さ5mmの枠
を、アクリル系粘着テープで張り付けし、枠ごと基板上
から膜を剥離した。
【0026】次に、フレーム外寸100mm×100m
m×5mm、フレーム厚さ4mmのアルミニウム合金製
フレームの一端面にテトラフルオロエチレンと環状パー
フルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーとの共重
合体を溶剤CTSOLV180(前出)に溶解した10
%濃度のフッ素ポリマー接着剤を塗布し、150℃で1
時間乾燥して厚みが0.2mmの接着剤層を形成した
後、これに先に用意したペリクル膜を貼り合わせ、この
アルミニウム合金製フレームを95℃のホットプレート
上に1分間置いて膜を接着した。
【0027】その後、このものを空気中に放置してペリ
クル膜が室温になった後、フレームの外側にはみ出した
不要な膜をカッターで切断除去した。このものの外観を
調べたところ、膜上に、特にフレーム周辺に沿って、膜
の変質、変形によると思われる変色(膜厚の変化)は見
られなかった。次に、このペリクル膜とフレーム間の接
着強度の目安として、膜を5cm幅で切り、オートグラ
フの一方にフレームを取り付け、一方に膜を付け、10
mm/分で引っ張り試験をしたところ、1g/cmで膜
と接着剤は剥離した。従って、ペリクル膜をフレーム
に、十分な接着強度で接着できなかったことがわかる。
【0028】(実施例2)テトラフルオロエチレンと環
状パーフルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーと
の共重合体サイトップCTXSタイプ(商品名、旭硝子
(株)製)を、溶剤CTSOLV180(商品名、旭硝
子(株)製)に溶解し、濃度5%の溶液を調製した。直
径200mm、厚さ600μmの鏡面研磨したシリコン
基板に、スピンコーターを用いて溶液を塗布し、180
℃で5分間乾燥して膜の厚みが0.8μmの透明膜を形
成した。
【0029】次に、この膜上に、外寸200mm×20
0mm×5mm幅、厚さ5mmの枠を、アクリル系粘着
テープで張り付けし、枠ごと基板上から膜を剥離した。
次に、フレーム外寸100mm×100mm×5mm、
フレーム厚さ4mmのアルミニウム合金製フレームの一
端面にテトラフルオロエチレンと環状パーフルオロエー
テル基を有する含フッ素モノマーとの共重合体を溶剤C
TSOLV180(前出)に溶解した10%濃度のフッ
素ポリマー接着剤を塗布し、150℃で1時間乾燥して
厚みが0.2mmの接着剤層を形成した後、これに先に
用意したペリクル膜を貼り合わせ、ペリクル膜側を上に
向けたアルミニウム合金製フレームの上方から、フレー
ム上に集光するように設計された反射鏡を備えたキセノ
ンフラッシュランプ(出力1000W)を0.1秒発光
して、ペリクル膜と接着剤とを融着させて、ペリクル膜
をフレームに接着した。
【0030】その後、このものを空気中に放置してペリ
クル膜が室温になった後、フレームの外側にはみ出した
不要な膜をカッターで切断除去した。このものの外観を
調べたところ、膜上に、特にフレーム周辺に沿って、膜
の変質、変形によると思われる変色(膜厚の変化)、破
れ等は全く見られなかった。次に、このペリクル膜とフ
レーム間の接着強度の目安として、膜を5cm幅で切
り、オートグラフの一方にフレームを取り付け、一方に
膜を付け、10mm/分で引っ張り試験をしたところ、
40g/cmで膜が破れた。この時、膜と接着剤とは剥
離しなかった。従って、ペリクル膜をフレームに、十分
な接着強度をもって接着できたことがわかる。
【0031】(比較例2)テトラフルオロエチレンと環
状パーフルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーと
の共重合体サイトップCTXSタイプ(商品名、旭硝子
(株)製)を、溶剤CTSOLV180(商品名、旭硝
子(株)製)に溶解し、濃度5%の溶液を調製した。次
にこの溶液から、直径200mm、厚さ600μmの鏡
面研磨したシリコン基板面に、スピンコーターを用いて
膜の厚みが0.8μmの透明膜を形成し、180℃で5
分間乾燥してペリクル膜とした。次に、この膜上に、外
寸200mm×200mm×5mm幅、厚さ5mmの枠
を、アクリル系粘着テープで張り付けし、枠ごと基板上
から膜を剥離した。
【0032】次に、フレーム外寸100mm×100m
m×5mm、フレーム厚さ4mmのアルミニウム合金製
フレームの一端面にテトラフルオロエチレンと環状パー
フルオロエーテル基を有する含フッ素モノマーとの共重
合体を溶剤CTSOLV180(前出)に溶解した10
%濃度のフッ素ポリマー接着剤を塗布し、150℃で1
時間乾燥して厚みが0.2mmの接着剤層を形成した
後、これに先に用意したペリクル膜を貼り合わせ、この
アルミニウム合金製フレームを95℃のホットプレート
上に10分間置いて膜を接着した。
【0033】その後、このものを空気中に放置してペリ
クル膜が室温になった後、フレームの外側にはみ出した
不要な膜をカッターで切断除去した。このものの外観を
調べたところ、膜上に、特にフレーム周辺に沿って、膜
の変質、変形によると思われる著しい変色(膜厚の変
化)が見られた。また、ペリクル膜の膜厚を調べると、
ペリクル中心部で接着前より200オングストローム膜
厚が増加していた。一方、フレーム近傍では300オン
グストローム膜厚が減少していた。次に、このペリクル
膜とフレーム間の接着強度の目安として、膜を5cm幅
で切り、オートグラフの一方にフレームを取り付け、一
方に膜を付け、10mm/分で引っ張り試験をしたとこ
ろ、40g/cmで膜が破れた。この時、膜と接着剤と
は剥離しなかった。従って、ペリクル膜はフレームに、
十分な接着強度をもって接着されていたことがわかる。
【0034】なお、本発明は、上記実施の形態および実
施例に限定されるものではない。上記実施の形態および
実施例は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載さ
れた技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作
用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明
の技術的範囲に包含される。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、フッ素系ポリマーから
なるペリクル膜と、フッ素系ポリマーからなる接着剤と
を熱的に融着させて、ペリクル膜をフレームに接着させ
たリソグラフィー用ペリクルを、ペリクル膜に変形や損
傷を与えることなく、製造でき、品質の優れたペリクル
を提供できる。また、ペリクル膜と接着剤との融着は、
従来よりも極めて短時間で行うことができるために、ペ
リクルの製造効率が上げられる。さらに、ペリクル膜を
フレームに接着後、このものを空気中に放置してペリク
ル膜が室温になってから、フレームの外側にはみ出した
ペリクル膜を切断除去するのであるが、本発明によれば
短時間で室温になるために、空気中に放置する時間が短
くてすみ、その際に異物が付着する確率を低減でき、極
めて品質の高いペリクルを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 露光原版にペリクルを装着した状態を示す断
面図である。
【図2】 ペリクルの断面図である。
【符号の説明】
1…ペリクル膜、 2…フレーム、3…露光
原版、 4…結像面、5…接着剤、
6…粘着剤層、7…保護シート、
8…内面粘着剤層、10…ペリクル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 9:00 H01L 21/30 502P (56)参考文献 特開 平8−69103(JP,A) 特開 平5−107746(JP,A) 特開 平4−212958(JP,A) 特開 昭62−181374(JP,A) 特開 昭61−55271(JP,A) 特開 平6−67409(JP,A) 特開 平8−114912(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 1/00 - 1/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系ポリマーからなるペリクル膜
    と、フッ素系ポリマーからなる接着剤との熱的な融着に
    よって、ペリクル膜をフレームに接着することによるリ
    ソグラフィー用ペリクルの製造方法において、ペリクル
    膜と接着剤との熱的な融着を、赤外〜紫外光のフラッシ
    ュ加熱により行う、ことを特徴とするリソグラフィー用
    ペリクルの製造方法。
  2. 【請求項2】 ペリクル膜および接着剤がともに非晶質
    フッ素系ポリマーからなる、ことを特徴とする請求項1
    に記載のリソグラフィー用ペリクルの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記赤外〜紫外光の光源としてキセノン
    フラッシュランプを用いる、ことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載のリソグラフィー用ペリクルの製
    造方法。
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