JP4872970B2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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(1)請求項1に記載の発明は、複数の燃料が混合された混合燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射量を算出する噴射量算出手段とを備え、前記噴射量算出手段により算出される燃料噴射量に応じて前記燃料噴射弁を制御する内燃機関の燃料噴射装置であって、内燃機関の実空燃比を検出する検出手段と、機関運転状態に基づいて内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、前記検出手段により検出される実空燃比が前記設定手段により設定される目標空燃比に一致するようにこれら実空燃比と目標空燃比との乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比補正値を算出する補正値算出手段と、前記検出手段により検出される実空燃比と前記設定手段により設定される目標空燃比との定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比学習値を更新する更新手段と、前記更新手段により更新された前記空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する推定手段と、前記推定手段により前記混合割合が推定されたときには、同更新手段による前記空燃比学習値を初期化する初期化手段とを備え、前記噴射量算出手段は、前記更新手段により更新される前記空燃比学習値と、前記推定手段により推定される前記混合割合との積に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出することをその要旨としている。
また、上記請求項1に記載の構成によるように、更新手段により更新される空燃比学習値と、推定手段により推定される混合割合との積に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出するようにすれば、上記空燃比学習値と上記混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出する構成を簡易なものとすることができる。
上記構成によれば、更新手段により更新される空燃比学習値と、推定手段により推定される混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量が算出される。このため、直前の機関運転時において、推定手段による上記混合割合の推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、機関始動時の燃料噴射量に対して上記混合割合の情報を反映させることができる。従って、上記混合割合の推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、次回の機関始動時に機関始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
尚、更新手段により更新される空燃比学習値と、推定手段により推定される混合割合との双方に基づいて燃料噴射量を算出する上記構成にあっては、上記混合割合の情報が、これら空燃比学習値と混合割合の推定値との双方に重複して含まれることに起因して機関始動時の燃料噴射量が適切に算出されないといった問題が生じるおそれがある。この点、上記構成では、推定手段により上記混合割合が推定されたときには、更新手段による空燃比学習値が初期化されるため、上記混合割合の情報が、これら空燃比学習値と混合割合の推定値との双方に重複して含まれることはなく、またそれに起因して機関始動時の燃料噴射量が適切に算出されないといった問題が生じることもない。
また、機関負荷領域が異なると、更新される空燃比学習値も異なることが多い。この点、上記構成によれば、更新手段により更新される空燃比学習値のうち、機関始動時に対応する低負荷領域の空燃比学習値に基づいて機関始動時の燃料噴射量が算出されるため、次回の機関始動時に機関始動性が悪化することを的確に抑制することができるようになる。
内燃機関の実空燃比を検出する検出手段と、
機関運転状態に基づいて内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比が前記設定手段により設定される目標空燃比に一致するようにこれら実空燃比と目標空燃比との乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比補正値を算出する補正値算出手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比と前記設定手段により設定される目標空燃比との定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比学習値を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された前記空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する推定手段と、
前記推定手段により前記混合割合が推定されたときには、同更新手段による前記空燃比学習値を初期化する初期化手段とを備え、
前記噴射量算出手段は、前記更新手段により更新される前記空燃比学習値と、前記推定手段により推定される前記混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出し、前記推定手段は、前記更新手段により更新された空燃比学習値の所定期間での平均値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定することをその要旨としている。
上記構成によれば、更新手段により更新される空燃比学習値と、推定手段により推定される混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量が算出される。このため、直前の機関運転時において、推定手段による上記混合割合の推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、機関始動時の燃料噴射量に対して上記混合割合の情報を反映させることができる。従って、上記混合割合の推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、次回の機関始動時に機関始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
尚、更新手段により更新される空燃比学習値と、推定手段により推定される混合割合との双方に基づいて燃料噴射量を算出する上記構成にあっては、上記混合割合の情報が、これら空燃比学習値と混合割合の推定値との双方に重複して含まれることに起因して機関始動時の燃料噴射量が適切に算出されないといった問題が生じるおそれがある。この点、上記構成では、推定手段により上記混合割合が推定されたときには、更新手段による空燃比学習値が初期化されるため、上記混合割合の情報が、これら空燃比学習値と混合割合の推定値との双方に重複して含まれることはなく、またそれに起因して機関始動時の燃料噴射量が適切に算出されないといった問題が生じることもない。
また、上記請求項5に記載の構成によれば、更新手段により更新された空燃比学習値の所定期間での平均値に基づいて混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合が推定される。これにより、更新手段により更新された空燃比学習値の誤差の影響を小さくすることができ、上記混合割合をより精度よく推定することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、前記混合燃料を貯留する貯留部に対して所定量以上の給油が行われることをもって当該給油が行われた旨判定する判定手段と、前記判定手段により給油が行われた旨判定されたときには、前記更新手段による前記空燃比学習値の更新に先立ち、前記補正値算出手段により算出される空燃比補正値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する給油判定時推定手段とを更に備えることをその要旨としている。
同構成によれば、貯留部に対して所定量以上の給油が行われ、これをもって当該給油が行われた旨判定されたときには、空燃比学習値の更新に先立ち、給油判定時推定手段により、空燃比補正値に基づいて混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合が推定される。これにより、所定量以上の給油が行われたとき、すなわち混合燃料の混合割合が変化した可能性の高いときには、空燃比学習値の更新が完了する前に混合燃料の混合割合を推定することができるようになる。従って、混合燃料の混合割合が変化した可能性の高いときには、上記混合割合を早期に推定することができるようになる。
一方、例えば貯留部に貯留されている混合燃料の量が少ないときに、所定量未満の給油ではあるものの、貯留部に貯留されている混合燃料とは混合割合の大きく異なる燃料の給油が行われると、混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合が大きく変化することとなる。しかし、上記判定手段にあっては、貯留部に対して所定量未満の給油が行われたときには当該給油が行われた旨判定されないことから、上記給油判定時推定手段による上記混合割合の推定を行うことができない。更に、その後において、推定手段による上記混合割合の推定が完了する前に機関運転が停止されると、次回の機関始動時には燃料噴射量を好適に算出することができず、機関始動性が悪化するといった問題が生じることとなる。このような上記構成を備える内燃機関の燃料噴射装置に対して、請求項1〜5に記載の発明を適用すれば、給油判定時推定手段による上記混合割合の推定が行われない場合であれ、次回の機関始動時に機関始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
エンジン1は、吸気通路11、燃焼室12、及び排気通路13を備えて構成されている。吸気通路11には、吸気を調量するためのスロットルバルブ14が設けられており、スロットルバルブ14の下流側には吸気通路11に燃料を噴射するための燃料噴射弁15が設けられている。また、車両には混合燃料を貯留するための燃料タンク16が設けられており、燃料タンク16と燃料噴射弁15とは供給通路17により接続されている。尚、燃料タンク16には、燃料を給油するための給油口16aが設けられている。燃料噴射弁15から噴射された燃料とスロットルバルブ14により調量された空気とが混合され、こうして混合された混合気が燃焼室12に供給される。そして、燃焼室12にて燃焼されることによりエンジン1の出力が発生する。また、燃焼により発生した排気は排気通路13へと排出される。
まず、図2を参照して、機関始動後における燃料噴射制御について説明する。尚、同図は、機関始動後燃料噴射制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、機関始動後において、電子制御装置2により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
TAU ← TAUB × FAF × FG × ALCG … (1)
上記演算式(1)において、「FAF」、「FG」は、後に詳述する空燃比フィードバック制御(図3)での空燃比フィードバック補正値、空燃比学習値である。これら空燃比フィードバック補正値FAF及び空燃比学習値FGは、空燃比フィードバック制御を通じて算出される燃料噴射弁15の開弁期間TAUの補正値、すなわち燃料噴射量の補正値であり、それぞれ目標空燃比TAFに対する実空燃比AFの一時的な乖離を打ち消すための補正値及び目標空燃比TAFに対する実空燃比AFの定常的な乖離を打ち消すための学習値として設定される。尚、本実施形態のエンジン1では、目標空燃比TAFとして基本的に理論空燃比が設定される。また、機関運転状態によっては理論空燃比よりもリッチ側またはリーン側の空燃比が目標空燃比TAFとして設定されることもある。
次に、図3を参照して、空燃比フィードバック制御について説明する。尚、同図は、空燃比フィードバック制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置2により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
<給油判定制御>
次に、図5を参照して、給油判定制御について説明する。尚、同図は、給油判定制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置2により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
次に、図6〜図8を参照して、混合割合推定制御について説明する。尚、図6は、混合割合推定制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、空燃比フィードバック制御の実行条件が成立しているときに、電子制御装置2により繰り返し実行される。また、図7は、給油判定時推定制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、図6のフローチャートにおいてステップS420の処理に移行した際に実行される。また、図7は、通常推定制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、図6のフローチャートにおいてステップS450の処理に移行した際に実行される。
この一連の処理では、まず、希釈度合Dが所定度合Dth以上であるか否かを判断する(ステップS421)。ここで、希釈度合Dが所定度合Dth以上である場合(ステップS421:「YES」)には、次に、高負荷領域における空燃比フィードバック補正値FAFに基づいて混合燃料に含まれるエタノール燃料の混合割合ALCGを推定する。すなわち、エタノール燃料は、ガソリン燃料に比べて燃焼を通じて得られる単位質量当たりの出力が小さい。このことから、空燃比フィードバック制御においては、例えば、混合燃料に含まれるエタノール燃料の混合割合が大きくなるほど、混合気の空燃比AFを目標空燃比TAFに一致させるべく、燃料噴射量を増量するべく、空燃比フィードバック補正値FAFが大きくされる。従って、空燃比フィードバック補正値FAFが大きいときほど上記混合割合ALCGを大きく推定するようにすればよい。
先の図6に示すように、給油判定時推定制御を通じて上記混合割合ALCGが推定されると(ステップS420)、次に、給油判定フラグを「OFF」にする(ステップS340)。
ここで、図8を参照して、通常推定制御について説明する。
先の図6に示すように、通常推定制御を通じて上記混合割合ALCGが推定されると(ステップS450)、次に、空燃比学習値FGを初期化して(ステップS460)、この一連の処理を一旦終了する。ここで、空燃比学習値FGの初期化とは、空燃比学習値FGを上記混合割合ALCGの反映されていない初期の値に設定することを意味する。
次に、機関始動時における燃料噴射制御について、図9に示すフローチャートを参照してその詳細を説明する。尚、同図は、機関始動時燃料噴射制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、機関始動時において、電子制御装置2により所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
TAUST ← TAUSTB × FG × ALCG … (2)
上記演算式(2)において、「FG」、「ALCG」は、先に詳述した空燃比学習値FG及び混合燃料に含まれるエタノールの混合割合ALCGである。すなわち、空燃比学習値FGと、推定される混合割合ALCGとの積に基づいて機関始動時の燃料噴射弁15の開弁期間TAUSTが算出される。
(1)エンジン1の燃料噴射装置は、ガソリン燃料とエタノール燃料とが混合された混合燃料を噴射する燃料噴射弁15と、燃料噴射弁15の開弁期間TAU,TAUSTを算出する電子制御装置2とを備えることとした。電子制御装置2は、該開弁期間TAU,TAUSTに応じて燃料噴射弁15を制御することとした。また、空燃比センサ23により検出される混合気の実空燃比AFが機関運転状態に基づいて設定されるエンジン1の目標空燃比TAFに一致するようにこれら実空燃比AFと目標空燃比TAFとの乖離傾向に基づいて燃料噴射弁15の開弁期間TAUの空燃比フィードバック補正値FAFを算出することとした。また、混合気の実空燃比AFとエンジン1の目標空燃比TAFとの定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて開弁期間TAUの空燃比学習値FGを更新することとした。また、空燃比学習値FGに基づいて混合燃料に含まれるエタノール燃料の混合割合ALCGを推定するとともに、上記混合割合ALCGが推定されたときには、空燃比学習値FGを初期化することとした。そして、空燃比学習値FGと、推定される混合割合ALCGとの双方に基づいて機関始動時の燃料噴射弁15の開弁期間TAUSTを算出することとした。これにより、直前の機関運転時において、上記混合割合ALCGの推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、機関始動時の燃料噴射量に対して上記混合割合ALCGの情報を反映させることができる。従って、上記混合割合ALCGの推定が完了する前に機関運転が停止された場合であれ、次回の機関始動時に機関始動性が悪化することを抑制することができるようになる。
Claims (6)
- 複数の燃料が混合された混合燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射量を算出する噴射量算出手段とを備え、前記噴射量算出手段により算出される燃料噴射量に応じて前記燃料噴射弁を制御する内燃機関の燃料噴射装置であって、
内燃機関の実空燃比を検出する検出手段と、
機関運転状態に基づいて内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比が前記設定手段により設定される目標空燃比に一致するようにこれら実空燃比と目標空燃比との乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比補正値を算出する補正値算出手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比と前記設定手段により設定される目標空燃比との定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比学習値を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された前記空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する推定手段と、
前記推定手段により前記混合割合が推定されたときには、同更新手段による前記空燃比学習値を初期化する初期化手段とを備え、
前記噴射量算出手段は、前記更新手段により更新される前記空燃比学習値と、前記推定手段により推定される前記混合割合との積に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 複数の燃料が混合された混合燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射量を算出する噴射量算出手段とを備え、前記噴射量算出手段により算出される燃料噴射量に応じて前記燃料噴射弁を制御する内燃機関の燃料噴射装置であって、
内燃機関の実空燃比を検出する検出手段と、
機関運転状態に基づいて内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比が前記設定手段により設定される目標空燃比に一致するようにこれら実空燃比と目標空燃比との乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比補正値を算出する補正値算出手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比と前記設定手段により設定される目標空燃比との定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比学習値を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された前記空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する推定手段と、
前記推定手段により前記混合割合が推定されたときには、同更新手段による前記空燃比学習値を初期化する初期化手段とを備え、
前記更新手段は、複数の機関負荷領域毎に前記空燃比学習値を更新するものであり、
前記噴射量算出手段は、前記更新手段により更新される前記空燃比学習値のうち低負荷領域の空燃比学習値と、前記推定手段により推定される混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
内燃機関は吸気通路にブローバイガスを導入する導入手段を備えるものであり、
前記混合燃料による内燃機関の潤滑油の希釈度合を推定する希釈度合推定手段を備え、
前記推定手段は、前記希釈度合推定手段により推定される前記潤滑油の希釈度合が所定度合以上であるときには、前記更新手段により機関負荷領域毎に更新された空燃比学習値のうち低負荷領域の空燃比学習値に基づいての前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合の推定を禁止する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 請求項2または請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
内燃機関は吸気通路にブローバイガスを導入する導入手段を備えるものであり、
前記混合燃料による内燃機関の潤滑油の希釈度合を推定する希釈度合推定手段を備え、
前記推定手段は、前記希釈度合推定手段により推定される前記潤滑油の希釈度合が所定度合未満であるときには、前記更新手段により機関負荷領域毎に更新された全ての空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 複数の燃料が混合された混合燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料噴射量を算出する噴射量算出手段とを備え、前記噴射量算出手段により算出される燃料噴射量に応じて前記燃料噴射弁を制御する内燃機関の燃料噴射装置であって、
内燃機関の実空燃比を検出する検出手段と、
機関運転状態に基づいて内燃機関の目標空燃比を設定する設定手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比が前記設定手段により設定される目標空燃比に一致するようにこれら実空燃比と目標空燃比との乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比補正値を算出する補正値算出手段と、
前記検出手段により検出される実空燃比と前記設定手段により設定される目標空燃比との定常的な乖離を打ち消すように同乖離傾向に基づいて前記燃料噴射量の空燃比学習値を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された前記空燃比学習値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する推定手段と、
前記推定手段により前記混合割合が推定されたときには、同更新手段による前記空燃比学習値を初期化する初期化手段とを備え、
前記噴射量算出手段は、前記更新手段により更新される前記空燃比学習値と、前記推定手段により推定される前記混合割合との双方に基づいて機関始動時の燃料噴射量を算出し、
前記推定手段は、前記更新手段により更新された空燃比学習値の所定期間での平均値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
前記混合燃料を貯留する貯留部に対して所定量以上の給油が行われることをもって当該給油が行われた旨判定する判定手段と、
前記判定手段により給油が行われた旨判定されたときには、前記更新手段による前記空燃比学習値の更新に先立ち、前記補正値算出手段により算出される空燃比補正値に基づいて前記混合燃料に含まれる複数の燃料の混合割合を推定する給油判定時推定手段とを更に備える
ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
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