JP4872753B2 - 窒化物led素子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、化学式AlInGa1−a−bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦a+b≦1)で表される窒化物半導体を用いて発光ダイオード構造を形成してなる窒化物LED素子を製造する方法に関し、とりわけ、光取出し効率を改善するために基板に凹凸面を設けた窒化物LED素子を製造する方法に関する。
窒化物LED素子の一般的な製造方法は、(ア)基板上に発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層を形成して半導体ウェハを形成する工程、(イ)該半導体ウェハに対してLED素子に必要な構造(正負の電極を含む)を付与する工程、(ウ)(イ)の工程を経た半導体ウェハを分断予定ラインに沿って分断しチップ状のLED素子を得る工程、を有する。上記(ウ)の工程で半導体ウェハを分断する方法のひとつは、半導体ウェハに対し、分断予定ラインをなぞるようにして基板に達する割り溝を形成したうえ、外力を加えて半導体ウェハをこの割り溝に沿って破断する方法である。この方法は、基板として、サファイア基板、SiC基板、GaN基板などの硬い基板を用いた場合に適している。割り溝として汎用されているのは、ダイヤモンドペンを用いて形成されるスクライブ溝である。割り溝は、レーザ加工やダイシングソーによる加工により形成されることもある。他の方法として、割り溝を形成する代わりに、高エネルギーのレーザビームを用いて、半導体ウェハの内部に、ウェハに外力を加えたときに破断の起点となる脆弱部を、ライン状に形成する方法もある。その他、レーザ加工やダイシングソーを用いた加工のみにより半導体ウェハを切断する方法も用いられる。
ところで、照明用途などへの展開のために、窒化物LED素子の更なる高出力化が求められている。透光性の基板を用いた窒化物LED素子では、高出力化の手段として、エッチング加工によって基板の裏面(窒化物半導体層が形成されていない側の面)を凹凸面とし、当該凹凸面によって光を散乱させたり、あるいは、凹凸面とすることによって当該基板裏面を光が透過し易くして、LED素子の光取出し効率を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2006−100518号公報 特開2005−354020号公報
基板の裏面をエッチング加工して凹凸面とする場合、製造効率などの観点から、LED素子をチップ状にする前に、すなわち、半導体ウェハを分断する工程の前に、該エッチング加工を行うことが望ましい。ところが、本発明者等が検討したところ、半導体ウェハに含まれる基板の裏面を凹凸面にすると、該ウェハを歩留りよくチップ状に分断することが困難となることが分かった。例えば、ダイヤモンドペンを用いて割り溝を形成しようとした場合には、凹凸面の凹部の底にダイヤモンドペンの先端が届かないために、スクライブラインが形成できなくなる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、半導体ウェハを分断する工程の前に基板の裏面をエッチング加工して凹凸面とする工程を有しながら、その後の工程で、半導体ウェハを歩留りよくチップ状に分断することのできる、窒化物LED素子の製造方法を提供することである。
本発明によれば、上記課題を解決するために、次の特徴を有する窒化物LED素子の製造方法が提供される。
(1)(A)一方の面が鏡面である透光性の基板と、該基板の他方の面上に形成され発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層と、を少なくとも含む、半導体ウェハを準備する工程と、(B)上記基板の一方の面上に、分断予定ライン上の領域を保護するための保護膜を部分的に形成する工程と、(C)上記基板の一方の面上の上記保護膜で覆われていない領域をエッチング加工して凹凸面とする工程と、を有する窒化物LED素子の製造方法。
(2)上記(B)の工程において、上記保護膜の形成と同時に、上記保護膜と同じ材料を用いて、上記(C)の工程でエッチング加工に用いるためのエッチングマスクの形成を行う、上記(1)に記載の製造方法。
(3)上記(C)の工程の後、上記保護膜を除去したうえで、上記分断予定ラインに沿って上記半導体ウェハを分断する、上記(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)上記保護膜の除去によって露出した上記基板の一方の面上に、上記分断予定ラインをなぞるように割り溝を形成する工程を有する、上記(3)に記載の製造方法。
本発明の好適な実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法によれば、半導体ウェハを分断する工程の前に基板の裏面をエッチング加工して凹凸面とする工程を有しながら、その後の工程で、半導体ウェハを歩留りよくチップ状に分断することができる。
以下、本発明の好適な実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を、図面を参照しながら説明する。この製造方法は、(A)一方の面が鏡面である透光性の基板と、該基板の他方の面上に形成され発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層と、を少なくとも含む、半導体ウェハを準備する工程と、(B)上記基板の一方の面上に、分断予定ライン上の領域を保護するための保護膜を部分的に形成する工程と、(C)上記基板の一方の面上の上記保護膜で覆われていない領域をエッチング加工して凹凸面とする工程と、を有している。この製造方法において、(A)、(B)、(C)の工程は、この順番に行われる。
(実施形態1)
本実施形態1では、(A)の工程が、サブ工程である(A−1)工程、(A−2)工程、(A−3)工程とからなる。
(A−1)工程では、図1に示すように、基板11上に、発光層122を挟んでn型層121とp型層123とが積層されてなる発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層12を形成して、半導体ウェハ10を作製する。
基板11は、透光性を有し、かつ、窒化物半導体結晶のエピタキシャル成長に使用可能なものであればよい。ここでいう透光性とは、製造しようとするLED素子が放出する光を透過させる性質のことをいう。窒化物LED素子の典型的な発光波長の範囲は近紫外〜緑色であるから、基板11の材料は、サファイア、SiC、GaN、AlGaN、AlN、スピネル、ZnO、NGO、LAOなどから選択することができる。基板11の厚さ(研磨前)は、例えば、300μm〜1000μmである。
窒化物半導体層12は、基板11上に、HVPE法、MOVPE法、MBE法などを用いて窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させることにより、形成する。高品質な窒化物半導体結晶を成長させるために必要となる手法、構造、技術などは適宜用いてよい。例えば、基板11と窒化物半導体層12との間にバッファ層(特に、窒化物半導体材料からなる低温バッファ層や高温バッファ層)を介在させる技術、基板11の結晶成長面に酸化ケイ素からなるマスクパターンを形成したり、あるいは、該結晶成長面を加工して凹凸面とし、それによって窒化物半導体結晶のラテラル成長を発生させて転位密度を低下させる技術、などである。
発光ダイオード構造を構成するn型層121、発光層122、p型層123の詳細については、公知技術を参照すればよい。各層の内部では、層を構成する窒化物半導体結晶の組成や、添加された不純物の種類や濃度が、厚さ方向に連続的または不連続的に変化していてもよい。n型層121に添加し得るn型不純物は好ましくはSi(ケイ素)であり、p型層123に添加し得るp型不純物は好ましくはMg(マグネシウム)である。発光ダイオード構造はダブルヘテロ型とすることが好ましく、また、発光層122は(多重)量子井戸構造とすることが好ましい。
(A−2)工程では、図2に示すように、半導体ウェハ10に対して、LED素子に必要な構造である正負の電極を付与する。具体的には、窒化物半導体層12にドライエッチングにより凹部を形成し、該凹部内に露出したn型層121上に負電極P11を形成する。また、窒化物半導体層12上(p型層123上)に正電極P12を形成する。
(A−3)工程では、図3に示すように、(A−2)工程を経た半導体ウェハ10に含まれる基板11の裏面(窒化物半導体層12が形成されていない側の面)を研磨して、該基板を分断のために好適な厚さへと薄くする。後の工程で、半導体ウェハ10の分断を分断予定ラインに沿って歩留まり良く行うための、好ましい研磨後の基板11の厚さは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。LED素子のサイズが大きくなると少々厚くても割れるようにはなるが、それでもサファイア、SiC、GaN等からなる硬い基板では、前記厚さ以下に薄くすることが望ましい。この研磨は、研磨面が鏡面となるように行う。好ましくは、研磨面の表面粗さが、算術平均荒さRaを指標として0.01μm以下となるようにする。研磨の代わりに研削を行ってもよいが、その場合には、最後に研磨を行って、基板11の裏面が鏡面となるようにする。
このように、(A−1)〜(A−3)工程によって、一方の面が鏡面である透光性の基板11と、該基板の他方の面上に形成され発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層12とを含む、半導体ウェハ10が準備される。
次に、(B)の工程を説明する。
(B)の工程では、図4に示すように、半導体ウェハ10に含まれる基板11の裏面上に、分断予定ライン13上の領域を保護するための保護膜14を部分的に形成する。本実施形態1では、この(B)の工程において、保護膜14の形成と同時に、保護膜14と同じ材料を用いて、エッチングマスク15を形成する。エッチングマスク15は、後の(C)の工程において、基板11の裏面をエッチング加工して凹凸面とするために用いるマスクである。
保護膜14の目的は、後の(C)の工程で基板11の裏面をエッチング加工したときに、該裏面における分断予定ライン上の領域がエッチングされて非鏡面となるのを防ぐことである。本実施形態1では、後の(C)の工程で行うエッチング加工にドライエッチング法を用いることから、フォトレジストを用いて保護膜14およびエッチングマスク15を形成することができる。
保護膜14およびエッチングマスク15のパターニングは、周知のフォトリソグラフィ技法を用いて行うことができる。保護膜14は、分断予定ライン13がその略中心を通るように、帯状に形成する。保護膜14の幅wは、例えば、5μm〜100μmとすることができる。エッチングマスク15は、形成しようとする凹凸面の凹凸パターンに応じてパターニングする。エッチング加工によって、基板11の裏面上の、エッチングマスク15に覆われていなかった領域に、凹部が形成されることになる。凹凸パターンとしては、ドット状の凸部(突起)が分散したパターン(凹部を「海部」とし凸部を「島部」とする「海島状」のパターン)、その逆に、ドット状の凹部(孔)が分散したパターン(凸部を「海部」とし凹部を「島部」とする「海島状」のパターン)、ストライプ状の凸部(リッジ)とストライプ状の凹部(溝)が交互に並んだパターンなどが例示される。どのパターンを採用する場合であっても、LEDの光取出し効率を高くするうえでは、パターンを微細に形成することが好ましい。ドット状、ストライプ状などに形成された凹部または凸部の幅、凹部を挟んで隣接する凸部と凸部の間隔、凸部を挟んで隣接する凹部と凹部の間隔は、例えば、0.1μm〜10μmとすることができるが、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。
次に(C)の工程を説明する。
(C)の工程は、保護膜14を形成した基板11の裏面上の、該保護膜14で覆われていない領域をエッチング加工して凹凸面とする工程である。この工程では、図5に示すように、基板11の裏面上の、保護膜14またはエッチングマスク15で覆われていない領域に、凹部が形成される。本実施形態1では、この(C)の工程をドライエッチング(例えば、プラズマエッチング、反応性イオンエッチング)で行う。LED素子の光取出し効率を改善するために、凹部の深さは、当該LED素子の発光波長(窒化物半導体層12内における波長)の4分の1以上となるようにする。発光波長400nmのLED素子を例にすると、空気中での波長が400nmである光は、屈折率が約2.5である窒化物半導体結晶中においては、その波長が約160nmとなることから、凹部を40nm以上の深さに形成する。発光波長が近紫外〜緑色の場合、凹部の深さは、好ましくは0.1μm以上であり、より好ましくは0.5μm以上である。凹部の深さが5μmを超えると、光取出し効率の改善効果が飽和するので、凹部の深さは5μm以下としてよい。製造効率を考慮すると、好ましい凹部の深さは3μm以下である。
図6は、(C)の工程の後、リムーバを用いて、フォトレジストで形成した保護膜14およびエッチングマスク15を基板11から除去する工程を示している。保護膜14の除去によって露出する基板11の裏面上の領域(分断予定ライン上の領域)は、鏡面状態に保たれているので、該領域上にダイヤモンドペンなどを用いた割り溝の形成を容易に行うことができる。逆に、保護膜14を形成することなく、基板11の裏面全体を光を散乱させる凹凸面とした場合には、基板11の裏面側から光学的な手段(例えば、光学顕微鏡観察)によって窒化物半導体層12上に形成した負電極P11や正電極P12の位置を検知することが困難となるために、割り溝を形成すべき位置を定めることが困難となる。その他、保護膜14を形成することなく基板11の裏面全体を凹凸面とした場合には、該裏面に対するダイシングテープの接着性が低下するために、該裏面にダイシングテープを貼り付けて、窒化物半導体層12側の面から半導体ウェハ10に割り溝を形成することが困難となるとともに、そのように割り溝を形成し得たとしても、ウェハを分断して得られるチップがダイシングテープから簡単に脱落してしまうという問題が発生する。
図7は、半導体ウェハ10を分断してチップ状の窒化物LED素子1を得る工程を示している。上述のように、基板11の裏面上の、分断予定ライン上の領域は鏡面状態に保たれているので、分断予定ラインをなぞって、スクライブ溝などの割り溝を容易に形成することができる。レーザ加工により割り溝を形成する場合には、分断予定ライン上の領域が鏡面であることによって、加工用のレーザビームの散乱が抑えられるので、散乱したレーザ光により窒化物半導体層12内に形成された発光ダイオード構造が損傷を受けることがない。同様の効果が、高エネルギーのレーザビームを用いて、分断予定ラインに沿った脆弱部を基板11の内部に形成する場合や、レーザ加工のみによって半導体ウェハ10を切断する場合にも得られる。ダイシングソーを用いて基板11に割り溝を形成したり、あるいは、半導体ウェハ10を切断する場合にも、基板11の裏面の分断予定ライン上の領域が鏡面であることによって、安定した加工を行うことができる。
(実施形態1の変形)
上述の実施形態1では、(B)の工程において、保護膜14の形成と同時に、保護膜14と同じ材料を用いて、エッチングマスク15を形成しているが、本変形実施形態では、図8に示すように、(B)の工程では保護膜14の形成のみを行う。そして、(C)の工程では、エッチングとデポジションが同時に生じる条件を用いて、基板11の裏面上の保護膜14に覆われていない領域をドライエッチング加工し、凹凸面を形成する。エッチングとデポジションが同時に生じる条件でドライエッチングを行うことにより面を加工して凹凸状にする方法の詳細については、特許文献1を参照することができる。その後の、保護膜14の除去と、半導体ウェハ10のチップへの分断は、実施形態1と同様にして行う。
(実施形態2)
本実施形態2では、(A)の工程で、図9に示す半導体ウェハ20を準備する。この半導体ウェハ20は、透光性を有する基板21上に、発光層222を挟んでn型層221とp型層223とが積層されてなる発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層22を形成した後、窒化物半導体層22の表面に半導体保護膜26を形成するとともに、基板21の裏面を研磨して、分断のために好適な厚さへと薄くすることにより、形成する。実施形態1と同様に、基板21の裏面は鏡面となるように研磨する。ここで、半導体保護膜26は、後の工程で行うエッチングプロセスにおいて、窒化物半導体層22の表面がエッチングされるのを防止するための保護被覆である。半導体保護膜26を形成する工程と、基板21の裏面を研磨する工程とは、いずれが先であってもよい。半導体保護膜26の材料については後述する。
次に、(B)の工程として、図10に示すように、基板21の裏面上に、分断予定ライン23上の領域を保護するための保護膜24と、エッチングマスク25とを、形成する。これらは、同じ材料を用いて、同時に形成してもよい。
次に、(C)の工程として、図11に示すように、エッチング加工を行うことにより、基板21の裏面上の、保護膜24またはエッチングマスク25に覆われていない領域に凹部を形成する。本実施形態2では、このエッチング加工を、ウェットエッチング法を用いて行う。ウェットエッチング法で用いることのできるエッチング液としては、基板21の材料にもよるが、塩酸、硝酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、硫酸、リン酸などが挙げられる。基板21がサファイアまたは窒化物半導体(GaN、AlGaNなど)からなる場合には、エッチング液として、リン酸、硫酸またはこれらの混合物を、好ましく用いることができる。サファイア基板のウェットエッチングは、リン酸と硫酸を体積比1:3〜5:1(リン酸:硫酸)で混合し、300℃以上に加熱した溶液をエッチング液に用いることにより、好ましく行うことができる。
保護膜24、エッチングマスク25および半導体保護膜26の材料は、(C)の工程で行うエッチング加工の条件に応じて決定する。基板21が、塩酸に溶解する材料からなる場合には、保護膜24、エッチングマスク25および半導体保護膜26をフォトレジストで形成し、(C)の工程では塩酸を用いてエッチング加工を行うことができる。塩酸は窒化物半導体結晶を殆ど溶解させないことから、この場合には、半導体保護膜26の形成を省略することも可能である。基板21がサファイアまたは窒化物半導体からなり、(C)の工程で、エッチング液としてリン酸、硫酸またはこれらの混合物を用いる場合には、保護膜24、エッチングマスク25および半導体保護膜26を、酸化ケイ素、窒化ケイ素またはSOGからなる薄膜とする。特に好ましいのは、プラズマCVD法を用いて形成される酸化ケイ素膜である。
(C)の工程の終了後、保護膜24、エッチングマスク25および半導体保護膜26を除去する。フォトレジストからなる膜は、リムーバを用いて除去することができる。また、酸化ケイ素、窒化ケイ素またはSOGからなる膜は、バッファーフッ酸(Buffered HF)を用いることにより、サファイアや窒化物半導体層には殆どダメージを殆ど与えることなく、除去することができる。
その後は、前述の実施形態1と同様の方法を用いて、窒化物半導体層22上に負電極および正電極を形成し、最後に半導体ウェハ20を分断予定ライン23に沿って分断して、チップ状の窒化物LED素子を得る。
(実施形態3)
本実施形態3では、(A)の工程として、前述の実施形態2と同様にして、図12に示す半導体ウェハ30を準備する。半導体保護膜36の形成は省略してもよい。次に、(B)の工程として、図13に示すように、半導体ウェハ30に含まれる基板31の裏面上に、分断予定ライン33上の領域を保護する保護膜34を形成する。保護膜34は、無機材料で形成するか、または、基板31に対する密着性の良好な金属、例えば、Ni、Ti、W、Crなどを用いて形成する。次に、基板31の裏面上の全面に、基板31の表面との密着性が低いAuからなる薄膜を形成する。そして、半導体ウェハ30を加熱することにより、Auの凝集を発生させて、基板31の裏面上の、保護膜34に覆われていない領域に、微細なAu粒子が分散した状態を得る。しかる後に、このAu微粒子をエッチングマスクに用いて、ドライエッチングを行うことにより、基板31の裏面上の保護膜34に覆われていない領域を凹凸面とする((C)の工程)。このようなAu微粒子の形成方法、およびAu微粒子をエッチングマスクとして用いた微細構造の形成方法の詳細については、特許文献2などを参照することができる。エッチング加工後、王水などを用いて保護膜34、エッチングマスク(Au微粒子)および半導体保護膜36を除去する。その後、前述の実施形態1と同様の方法を用いて、窒化物半導体層32上に負電極および正電極を形成し、最後に半導体ウェハ30を分断予定ライン33に沿って分断して、チップ状の窒化物LED素子を得る。
以上、本発明を具体的な実施形態により説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の各実施形態では、(C)の工程の後に、基板の裏面に割り溝を形成する工程を有しているが、この順番は逆であってもよい。即ち、鏡面とされた基板の裏面に割り溝を形成した後に、該割り溝の表面を保護膜で被覆し、次に、基板の裏面上の該保護膜に覆われていない領域をエッチング加工して凹凸面とし、その後で、保護膜を除去し、半導体ウェハを予め形成された割り溝の位置で分断してもよい。
本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の実施形態に係る窒化物LED素子の製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
10、20、30 半導体ウェハ
11、21、31 基板
12、22、32 窒化物半導体層
13、23、33 分断予定ライン
14、24、34 保護膜
15、25 エッチングマスク
26、36 半導体保護膜
P11 負電極
P12 正電極

Claims (4)

  1. (A)一方の面が鏡面である透光性の基板と、該基板の他方の面上に形成され発光ダイオード構造を備えた窒化物半導体層と、を少なくとも含む、半導体ウェハを準備する工程と、
    (B)上記基板の一方の面上に、分断予定ライン上の領域を保護するための保護膜を部分的に形成する工程と、
    (C)上記基板の一方の面上の上記保護膜で覆われていない領域をエッチング加工して凹凸面とする工程と、
    を有する窒化物LED素子の製造方法。
  2. 上記(B)の工程において、上記保護膜の形成と同時に、上記保護膜と同じ材料を用いて、上記(C)の工程でエッチング加工に用いるためのエッチングマスクの形成を行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記(C)の工程の後、上記保護膜を除去したうえで、上記分断予定ラインに沿って上記半導体ウェハを分断する、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 上記保護膜の除去によって露出した上記基板の一方の面上に、上記分断予定ラインをなぞるように割り溝を形成する工程を有する、請求項3に記載の製造方法。
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