JP4872042B2 - 高密度カーボンナノチューブ集合体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、二層の高密度カーボンナノチューブ集合体は、知られていない。
本発明は、従来の構造とは異なり、外径が5nm以下の多数の二層カーボンナノチューブを相互に平行に、基体上に、密度1×1012/cm2〜1×1013/cm2で形成した高密度カーボンナノチューブ集合体である。
この構造体とすることで、均質な特性を得ることができ、多くの分野での応用が期待される。
そこで、本発明の目的は、高密度の二層カーボンナノチューブ集合体を提供することである。
この構造により、二層の均質的な高密度カーボンナノチューブ集合体とすることができ、電気的特性や機械的強度を均質とすることができるので、電気配線や、電子デバイスとしての用途が期待される。
基体上の全体に高密度カーボンナノチューブ集合体が形成されていても、基体の制限された領域にのみ高密度カーボンナノチューブ集合体が形成されていても良い。
請求項3の発明は、カーボンナノチューブの平均外径は4nm、平均内径は3nmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体である。これらの構成により、各カーボンナノチューブの二層の割合を高くすることができる。
この構成により、高密度二層カーボンナノチューブ集合体を均質に製造することができる。
より望ましい粒子状触媒の密度は、1×1013/cm2〜1×1014/cm2であり、さらに望ましい範囲は、5×1013/cm2〜8×1013/cm2である。
パルスアークプラズマにより、粒子状触媒を形成することが特徴である。このパルスアークプラズマにより、粒径が5nm以下の均質な粒子状触媒を基体上に堆積させることができる。
真空度は、1×10-5Torr以下がより望ましい。
また、請求項7の発明は、粒子状触媒の粒径と密度は、パルスアークプラズマのパルス数により制御されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
また、請求項8の発明は、パルスアークプラズマにより形成される粒子状触媒の基体の上方における気相密度を吸収分光により測定して、その測定された気相密度から、パルスアークプラズマのパルス数を制御することを特徴とする請求項7に記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法である。
吸収分光の光源にはレーザやホローカソードランプを用いることができる。基体上に堆積された粒子状触媒の密度と、パルスアークプラズマにより雰囲気中に飛散した気相粒子状触媒の密度およびパルス数(一般的には、気相粒子状触媒密度×パルス数)との関係を予め測定しておく。そして、実際に粒子状触媒を基体上に堆積する場合には、気相粒子状触媒密度を吸収分光により測定し、基体上に粒子状触媒の所定の密度が得られるように、パルス数を制御する。これにより、基体上に粒子状触媒の所望の最適な密度を得ることができる。この時、パルス幅や、パルス電圧の大きさを制御するようにしても良い。
プラズマCVDはカーボンナノチューブの原料ガスをプラズマ化してプラズマ雰囲気を形成し、基体上に堆積された粒子状触媒を用いて、カーボンナノチューブを基体上に成長させる方法である。プラズマ雰囲気とは、当該雰囲気を構成する物質の少なくとも一部が電離した状態(すなわち、原子や分子のイオンや電子などの荷電粒子や、原子や分子のラジカルなどの中性粒子などが混在した状態( プラズマ化した状態)) にある雰囲気をいう。
また、請求項5の発明によると、高密度カーボンナノチューブ集合体を均質に製造することができる。
また、請求項7の発明によると、パルスアークプラズマのパルス数だけで、粒子状触媒の密度や粒径が制御できるので、所望の特性を有した高密度カーボンナノチューブ集合体を容易に製造することができる。
また、請求項8の発明によると、基体の上方における粒子状触媒の気相密度を吸収分光により測定して、その測定値からパルス数を制御しているので、基体上に堆積される粒子状触媒の密度を正確に制御することが可能となり、高品質のカーボンナノチューブを製造することができる。
そのプラズマ雰囲気中に、該雰囲気の外部からラジカルを注入することが望ましい。反応室を形成するチャンバーの外部のラジカル発生室でラジカル源物質を分解してラジカルを生成し、それを反応室内のプラズマ雰囲気中に注入することが好ましい。あるいは、反応室と同一チャンバー内のラジカル発生室であってプラズマ雰囲気の外部でラジカル源物質を分解し、これにより生成したラジカルをプラズマ雰囲気中に注入してもよい。要は、原料物質のプラズマにより成膜したり処理したりする加工領域とは、異なる領域でラジカルを生成して、このラジカルのみを加工領域に注入して、成膜や処理を制御してカーボンナノチューブを成長させても良い。
ラジカル源物質からラジカルを生成する他の好ましい方法としては、該ラジカル源物質に直流電圧を印加する方法が挙げられる。また、該ラジカル源物質に光(例えば可視光、紫外線)を照射する方法、電子線を照射する方法、該ラジカル源物質を加熱する方法等を採用することも可能である。あるいは、触媒金属を有する部材を加熱し、その部材にラジカル源物質を接触させて(すなわち、熱と触媒作用によって)ラジカルを生成してもよい。ラジカルを発生させるための触媒金属としては、Pt,Pd,W,Mo,Ni等から選択される一種または二種以上を用いることができる。
特に、Hラジカルのみを供給すると、カーボンナノチューブを良好に生成することができる。また、適度にOHラジカルやOラジカルが存在すると、カーボンナノチューブの形成が容易となると思われる。
また、基体をSiとした場合には、触媒粒子とSiが合金化してシリサイドが生成されるので、TiN、Al2O3などのバッファ層を形成することが望ましい。また、CoTiを触媒粒子に用いた場合には、Siとは反応しないので、Si基板上に直接、粒子状触媒を堆積させることが可能となる。
図4に10回のパルスアークを用いて、Co粒子を基板上に堆積させた時の基板表面の原子間力顕微鏡による像(AFM像)を示す。この像から、粒径は2〜3nmで、密度は、3×1012/cm2と測定された。したがって、1回のパルスアークで、堆積されるCoナノ粒子の密度は、3×1011/cm2であることが分かった。
〔原理に関する考〕
11…サセプタ
12…Si基板
13…ハロゲンランプ
15…陰極
16…絶縁体
17…トリガー電極
18…陽極
Claims (9)
- 外径が5nm以下の多数の二層カーボンナノチューブを相互に平行に、基体上に、密度1×1012/cm2〜1×1013/cm2で形成した高密度カーボンナノチューブ集合体。
- 前記カーボンナノチューブの直径は2nm以上5nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体。
- 前記カーボンナノチューブの平均外径は4nm、平均内径は3nmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体。
- 粒径が5nm以下の粒子状触媒を、1×1012/cm2〜1×1014/cm2の密度の範囲で基体に堆積し、その後、プラズマCVD法により、二層カーボンナノチューブを平行に成長させることを特徴とする高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
- 粒径が5nm以下の粒子状触媒を、1×10-4Torr以下の真空度において、パルスアークプラズマにより、基体上に堆積させ、その後、プラズマCVD法により、カーボンナノチューブを平行に成長させることを特徴とする高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
- 前記粒子状触媒は、1×10-4Torr以下の真空度において、パルスアークプラズマにより、生成されることを特徴とする請求項4に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
- 前記粒子状触媒の粒径と密度は、パルスアークプラズマのパルス数により制御されることを特徴とする請求項5又は請求項6の何れか1項に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
- 前記パルスアークプラズマにより形成される前記粒子状触媒の前記基体の上方における気相密度を吸収分光により測定して、その測定された気相密度から、前記パルスアークプラズマのパルス数を制御することを特徴とする請求項7に記載のカーボンナノチューブ集合体の製造方法。
- 前記粒子状触媒は、コバルト又はコバルト合金であることを特徴とする請求項4乃至請求項8の何れか1項に記載の高密度カーボンナノチューブ集合体の製造方法。
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