JP4870723B2 - カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法 - Google Patents

カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4870723B2
JP4870723B2 JP2008142358A JP2008142358A JP4870723B2 JP 4870723 B2 JP4870723 B2 JP 4870723B2 JP 2008142358 A JP2008142358 A JP 2008142358A JP 2008142358 A JP2008142358 A JP 2008142358A JP 4870723 B2 JP4870723 B2 JP 4870723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
curtain wall
wall body
wall
window
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008142358A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009287316A (ja
Inventor
敦 原田
嘉章 市東
Original Assignee
Ykk Ap株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ykk Ap株式会社 filed Critical Ykk Ap株式会社
Priority to JP2008142358A priority Critical patent/JP4870723B2/ja
Publication of JP2009287316A publication Critical patent/JP2009287316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4870723B2 publication Critical patent/JP4870723B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)

Description

本発明は、カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法に関し、詳しくは、窓部と、その屋外側に突出する屋外突出部とを備えたカーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法に関する。
従来より、建物の外壁面を構成するカーテンウォールとして、上枠、下枠、左右の縦枠および面材を組み立てたカーテンウォールユニットを建物躯体に取り付けるユニット式のカーテンウォールや、上枠、下枠、左右の縦枠および面材を建物の各取付位置にて組み立てつつ建物躯体に取り付けるノックダウン式のカーテンウォールが知られている。
このようなカーテンウォールで構成した外壁において、グレーチングからなる歩行デッキや遮光用あるいは外観意匠のためのルーバーなど、外壁面から屋外側に突出して取り付けられた外装システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3361970号公報
ところで、特許文献1に記載されたような従来の外装システムでは、歩行デッキやルーバー、支柱等の外装材を支持するブラケットが建物躯体に固定され、外壁面を構成する外壁材やカーテンウォールなどを貫通して屋外側に延びて設けられている。このため、外壁材やカーテンウォールとブラケットとの納まりや貫通部分の止水構造などが複雑になるという懸念がある。また、従来の外装システムでは、ブラケットを建物躯体に先付けしておいてから外壁材やカーテンウォールを取り付け、その後ブラケットに外装材を取り付けることとなるため、外装材の取付作業を外壁面の屋外側で実施する必要がある。このため、外装材の取付作業が高所作業になったり、外装材取付用の足場を用意したりなど、現場の作業性が低下する可能性がある。特に、外壁面がユニット式のカーテンウォールで構成された高層建築物などにおいては、カーテンウォールユニットを吊り上げて建物躯体に取り付けるだけで外壁面の施工が完了することが施工効率の点で重要であり、このような高層建築物に従来の外装システムを適用した場合には、施工効率の低下が懸念される。
本発明の目的は、外装材の納まりや取付手順が簡単化でき、かつ施工効率を向上させることができるカーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法を提供することにある。
本発明のカーテンウォールは、上枠、下枠、および左右の縦枠の内部に面材を支持した複数の窓部と、この窓部よりも屋外側に略水平に突出する屋外突出部とを備えたカーテンウォールであって、前記複数の窓部のうち下側に設けられる下側窓部と、この下側窓部の上側に設けられる上側窓部との間には、建物躯体に支持される中間外壁体が設けられ、この中間外壁体は、少なくとも中間上枠および中間下枠と、中間面材とを有して構成されるとともに、前記中間下枠と前記下側窓部の上枠とが、乾式の止水構造を介して接続され、前記中間上枠と前記上側窓部の下枠とが、乾式の止水構造を介して接続され、前記屋外突出部は、略水平に延びる水平面材と、この水平面材を支持するとともに前記中間外壁体の中間上枠と中間下枠との間を通って建物内部側に延びる突出支持材とを備えて構成され、この突出支持材が前記中間外壁体よりも屋内側にて建物躯体に連結されていることを特徴とする。
このような本発明によれば、中間外壁体の中間上枠と中間下枠との間を通って建物内部側に延びる突出支持材を建物躯体に連結することで、屋外突出部の取付強度を高めることができ、この屋外突出部を例えば避難用バルコニーなどとして利用することができる。また、屋外突出部の突出支持材を中間外壁体の中間上枠と中間下枠との間に挿通させることで、中間外壁体において貫通部の止水構造を完結させることができ、貫通部を窓部に設ける必要がないことから、窓部の止水性が確保できる。そして、中間外壁体の中間上枠および中間下枠と上側窓部の下枠および下側窓部の上枠とを、それぞれカーテンウォールにおいて一般的な乾式の止水構造で接続することで、複雑な構造としなくても止水性能が確保できるとともに、窓部と中間外壁体との取付上の納まりとして、窓部同士の納まりと同様の構造が採用でき、取付施工性を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、中間外壁体と屋外突出部とを一体化してから建物に取り付けるような施工手順を採用することができる。従って、下側窓部の取り付けに続いて中間外壁体および屋外突出部を取り付け、その後に上側窓部を取り付けるようにすれば、作業性のよい地上において中間外壁体における突出支持材の貫通部分の止水処理を実施することができ、止水性能を向上させることができる。そして、建物への取付位置である高所においては、通常の窓部を設置する作業と同様に、下側窓部の上側に乾式の止水構造を介して中間外壁体の中間下枠を載置し、この中間外壁体の中間上枠の上側に乾式の止水構造を介して上側窓部の下枠を載置することができ、高所における止水作業を省略あるいは簡略できることで施工効率を向上させることができる。
また、本発明のカーテンウォールでは、前記中間外壁体の中間上枠および中間下枠の少なくとも一方と、前記屋外突出部の突出支持材とが固着具によって互いに固定されていることが好ましい。
このような構成によれば、中間外壁体と屋外突出部とが連結されていることで、これらを一体化してから建物に取り付ける施工手順を採用した場合の一体性を高め、施工時の取り扱いが良好にでき、施工性を向上させることができる。また、中間外壁体を貫通する屋外突出部の突出支持材が中間上枠や中間下枠に固着されることで、風などの外力が屋外突出部に作用した場合でも突出支持材と中間外壁体との相対移動を防止することができ、貫通部における止水性能が維持できる。
また、本発明のカーテンウォールでは、前記屋外突出部の突出支持材は、前記中間外壁体における中間上枠および中間下枠の左右両端位置に対応した少なくとも一対で設けられ、前記中間外壁体の左右両側端縁には、前記中間上枠、突出支持材および中間下枠に渡って上下に連続した側方止水材が設けられ、この側方止水材が隣り合う他の中間外壁体の側端縁または窓部の側端縁に接続されていることが好ましい。
また、本発明のカーテンウォールでは、前記中間外壁体は、前記中間上枠および中間下枠の両端部同士を連結して上下に延びる左右の中間縦枠を有して構成され、前記屋外突出部の突出支持材は、前記中間上枠、中間下枠および左右の中間縦枠で囲まれた内部に挿通され、前記中間縦枠と、隣り合う他の中間外壁体の中間縦枠または窓部の縦枠とが乾式の止水構造を介して接続されていてもよい。
このような構成によれば、中間外壁体の左右側端縁に設けた側方止水材を隣り合う他の中間外壁体や窓部の側端縁に接続させるか、または中間外壁体における左右の中間縦枠を隣り合う他の中間外壁体の中間縦枠または窓部の縦枠と乾式の止水構造を介して接続することで、中間外壁体の側端縁における止水性能を確保することができる。
一方、本発明のカーテンウォールの施工方法は、前記いずれかのカーテンウォールの施工方法であって、前記中間外壁体と前記屋外突出部とを互いに連結して一体化しておき、前記下側窓部を建物躯体に固定してから、前記連結した中間外壁体および屋外突出部を吊り上げるとともに当該中間外壁体を前記下側窓部の上側に載置し、これらの中間外壁体および屋外突出部の突出支持材を建物躯体に固定し、前記中間外壁体の上側に前記上側窓部を載置して建物躯体に固定することを特徴とする。
このような本発明によれば、前述と同様に、中間外壁体と屋外突出部とを一体化してから建物に取り付ける際に、作業性のよい地上において中間外壁体における突出支持材の貫通部分の止水処理を実施することができ、止水性能を向上させることができるとともに、高所においては、通常の窓部を設置する作業と同様に止水作業を省略あるいは簡略でき、施工効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るカーテンウォール10を備える建物1の一部を示す外観姿図である。図2は、カーテンウォール10を示す縦断面図であり、図3は、カーテンウォール10の一部を示す横断面図である。図4は、カーテンウォール10の一部を拡大して示す縦断面図である。図5は、カーテンウォール10に設けられる中間外壁体20およびバルコニー30を示す斜視図である。図6は、中間外壁体20部分を拡大して示す正面図である。
図1〜図4において、建物1の外壁面を構成するカーテンウォール10は、建物1の各階の床レベル(図中FLで示す)間の距離(階高)よりも若干小さい高さ寸法を有する複数の窓部としてのカーテンウォールユニット11と、上下階のカーテンウォールユニット11同士の間である各階の床レベル近傍に設けられる中間外壁体20と、この中間外壁体20と略同一高さレベルにてカーテンウォールユニット11よりも屋外側に略水平に突出する屋外突出部としてのバルコニー30とを備えて構成されている。
カーテンウォールユニット11は、建物1の建物躯体である梁2の下フランジにファスナー(支持具)3を介して吊り下げ支持されており、上枠12、下枠13、および左右の縦枠14を四周枠組みした枠体と、左右の縦枠14間に水平に架設された2本の中桟(中間横材)15,16と、上下の中桟15,16および左右の縦枠14間に支持された面材としてのガラスパネル17と、下側の中桟16、下枠13および左右の縦枠14間に支持された腰部パネル18と、上枠12、上側の中桟15および左右の縦枠14間に支持されたスパンドレル部パネル19とを有して構成されている。また、腰部パネル18およびスパンドレル部パネル19の屋内側には、それぞれ耐火パネル18A,19Aが設けられ、ガラスパネル17の屋内側には、上下開閉自在な遮光ブラインド4が設けられている。また、所定のカーテンウォールユニット11Aにおいて、上下の中桟15,16および左右の縦枠14間には、ガラスパネル17に代えて屋外側に開閉可能な面材である開閉扉17Aが設けられている。この開閉扉17Aは、火災などの非常時において屋内からバルコニー30へ避難するためのものであって、すなわちバルコニー30は、避難バルコニーであり、バルコニー30には、上階から下階に避難可能な図示しない避難ハッチが設けられている。
バルコニー30は、図5にも示すように、屋内外方向に延びる突出支持材である片持ち梁31,32と、これらの片持ち梁31,32の先端に渡って延びる先端梁33と、片持ち梁31,32の上側に支持されて略水平に延びる水平面材としてのグレーチング34と、先端梁33から上方に立ち上がって設けられる手摺り35とを有して構成されている。このバルコニー30は、隣り合う3つのカーテンウォールユニット11に対応した幅寸法を有して一体的に構成され、この幅方向の両端部にC形断面の溝形鋼(アングル材)からなる2本の片持ち梁31が設けられ、カーテンウォールユニット11の接続位置に対応した幅方向の中間部にH形断面のH形鋼からなる2本の片持ち梁32が設けられている。これらの片持ち梁31,32は、中間外壁体20を貫通して屋内外に延びるとともに、図4に示すように、その屋内側の基端部が中間外壁体20よりも屋内側にて建物躯体である梁2の上フランジにブラケット5を介して固定されるとともに、中間外壁体20の中間上枠21および中間下枠22(後述)に固着具であるボルト36を介して固定されている。
中間外壁体20は、図6にも示すように、上階のカーテンウォールユニット11(上側窓部)の下枠13に対向して左右に延びる中間上枠21と、下階のカーテンウォールユニット11(下側窓部)の上枠12に対向して左右に延びる中間下枠22と、これらの中間上枠21および中間下枠22の屋外側に設けられる中間面材23と、中間上枠21および中間下枠22の屋内側に設けられる耐火面材24とを有して、全体角筒状に構成されている。中間上枠21および中間下枠22は、バルコニー30の幅寸法(つまり、隣り合う3つのカーテンウォールユニット11の幅寸法)と略同一の長さ寸法を有して連続形成され、これらの中間上枠21と中間下枠22との間を通って前記片持ち梁31,32が屋内外に挿通されている。また、中間面材23は、片持ち梁31,32同士のスパンごとに別体として形成され、中間面材23と片持ち梁31,32との隙間には、シール材25が充填されるとともに、片持ち梁31,32のフランジとウェブで囲まれた部分は、塞ぎ板26で密閉されている。
次に、カーテンウォールユニット11と中間外壁体20との止水構造について、図7および図8も参照して説明する。ここで、図7は、中間外壁体20およびバルコニー30を示す平面図であり、図8は、中間外壁体20およびバルコニー30を示す側面図である。
中間外壁体20の中間上枠21の上面には、上方に突出する止水材21Aと、この止水材21Aよりも屋内側の気密材21Bとが、それぞれ当該中間上枠21の略全長に渡って設けられている。一方、上階のカーテンウォールユニット11の下枠13の下面には、図4に示すように、下方に突出する第1止水材13Aおよび第2止水材13Bと、第2止水材13Bよりも屋内側の気密材13Cとが、それぞれ当該下枠13の略全長に渡って設けられている。さらに、中間上枠21の上面には、位置決め部品21Cが設けられ、カーテンウォールユニット11の下枠13の下面には、位置決め部品13Dが設けられている。また、下階のカーテンウォールユニット11の上枠12の上面には、上方に突出する止水材12Aと、この止水材12Aよりも屋内側の気密材12Bとが、それぞれ当該上枠12の略全長に渡って設けられている。一方、中間外壁体20の中間下枠22の下面には、下方に突出する第1止水材22Aおよび第2止水材22Bと、第2止水材22Bよりも屋内側の気密材22Cとが、それぞれ当該中間下枠22の略全長に渡って設けられている。さらに、カーテンウォールユニット11の上枠12の上面には、位置決め部品12Cが設けられ、中間下枠22の下面には、位置決め部品22Dが設けられている。
以上のような上下階のカーテンウォールユニット11と中間外壁体20とは、乾式の止水構造を介して接続されている。すなわち、下階のカーテンウォールユニット11における上枠12の止水材12Aと、中間外壁体20における中間下枠22の第2止水材22Bとが当接し、上枠12の気密材12Bと中間下枠22の気密材22Cとが当接可能に構成されている。また、中間下枠22の第1止水材22Aは、下階のカーテンウォールユニット11における上枠12の上面に当接可能に構成されている。このように、下階のカーテンウォールユニット11の上枠12の上側に、中間外壁体20の中間下枠22を載置することで、互いの止水材および気密材同士が当接する乾式の止水構造が構成されている。また、下階のカーテンウォールユニット11における上枠12の位置決め部品12Cと、中間下枠22の位置決め部品22Dとは、互いに係合可能に構成されており、中間外壁体20を設置する際に、下階のカーテンウォールユニット11に対して中間下枠22が見込み方向に位置決めされるようになっている。
さらに、中間外壁体20における中間上枠21の止水材21Aと、上階のカーテンウォールユニット11における下枠13の第2止水材13Bとが当接し、中間上枠21の気密材21Bと、下枠13の気密材13Cとが当接可能に構成されている。また、下枠13の第1止水材13Aは、中間外壁体20における中間面材23の上面に当接可能に構成されている。このように、中間外壁体20における中間上枠21の上側に、上階のカーテンウォールユニット11の下枠13を載置することで、互いの止水材および気密材同士が当接する乾式の止水構造が構成されている。また、中間外壁体20における中間上枠21の位置決め部品21Cと、上階のカーテンウォールユニット11における下枠13の位置決め部品13Dとは、互いに係合可能に構成されており、上階のカーテンウォールユニット11を設置する際に、中間外壁体20に対して下枠13が見込み方向に位置決めされるようになっている。
また、図5〜図8に示すように、中間外壁体20の両側端縁には、中間上枠21、バルコニー30の片持ち梁31および中間下枠22に渡って上下に連続した第1側方止水材27および第2側方止水材28が設けられている。第1側方止水材27は、中間上枠21の止水材21Aおよび中間下枠22の第2止水材22Bと略同一見込み位置に設けられ、これらの止水材21Aおよび第2止水材22Bと接続されている。また、第2側方止水材28は、中間上枠21の気密材21Bおよび中間下枠22の気密材22Cと略同一見込み位置に設けられ、これらの気密材21B,22Cと接続されている。さらに、第1側方止水材27および第2側方止水材28は、図8に示すように、上下階のカーテンウォールユニット11における縦枠14の止水材14Aおよび気密材14Bと略同一見込み位置に設けられている。そして、第1側方止水材27および第2側方止水材28は、図7に示すように、隣り合う他の中間外壁体20の第1側方止水材27および第2側方止水材28に当接可能に構成され、これにより乾式の止水構造が構成されている。また、互いに当接された第2側方止水材28の屋内側には、湿式のシール材29が設けられている。
次に、カーテンウォール10の施工手順について説明する。
本実施形態におけるカーテンウォールユニット11の取り付け手順としては、先ず所定の階(下階)において、カーテンウォールユニット11が左右に並べて建物躯体に取り付けられた状態から、その上階の床レベルに中間外壁体20およびバルコニー30を取り付ける。この取り付けに際し、予め地上の地組ヤードや工場において、中間外壁体20とバルコニー30とを連結して一体化しておく。すなわち、バルコニー30の片持ち梁31,32を、中間外壁体20の中間上枠21と中間下枠22との間に挿通し、ボルト36で片持ち梁31,32と中間上枠21および中間下枠22とを固定する。そして、中間面材23と片持ち梁31,32との隙間にシール材25を充填してシールするとともに、中間外壁体20の両側端縁に第1側方止水材27および第2側方止水材28を貼り付けて固定しておく。さらに、バルコニー30の先端梁33を片持ち梁31,32の先端に固定するとともに、片持ち梁31,32の上側にグレーチング34を固定し、先端梁33に手摺り35を固定してバルコニー30を略完全に組み立てておく。
以上のように連結した中間外壁体20およびバルコニー30を建設現場において吊り上げ、所定の階のカーテンウォールユニット11(下階窓部)の上側に設置する。この際、吊り上げた状態の中間外壁体20における中間下枠22の位置決め部品22Dを、下階のカーテンウォールユニット11における上枠12の位置決め部品12Cに係合させ、中間下枠22を位置決めしてから、バルコニー30における片持ち梁31,32の基端部をブラケット5を介して梁2の上フランジに固定する。このように、中間下枠22をカーテンウォールユニット11の上枠12に載置するだけで、前記上枠12の止水材12Aと中間下枠22の第2止水材22Bとが当接し、上枠12の気密材12Bと中間下枠22の気密材22Cとが当接して、中間外壁体20下部の止水構造が構成されるようになっている。また、取り付けた中間外壁体20およびバルコニー30の側方に、隣り合う他の中間外壁体20およびバルコニー30を同様の手順で取り付けることで、前記第1側方止水材27および第2側方止水材28同士が当接して、中間外壁体20側部の止水構造が構成されるようになっている。
次に、取り付けた中間外壁体20およびバルコニー30の上方に上階のカーテンウォールユニット11(上階窓部)を設置する。この際、吊り上げた状態のカーテンウォールユニット11における下枠13の位置決め部品13Dを、中間外壁体20における中間上枠21の位置決め部品21Cに係合させ、カーテンウォールユニット11の下部を位置決めしてから、その上部をファスナー3を介して上階の梁2の下フランジに固定する。このように、カーテンウォールユニット11の下枠13を中間上枠21に載置するだけで、前記中間上枠21の止水材21Aと下枠13の第2止水材13Bとが当接し、中間上枠21の気密材21Bと下枠13の気密材13Cとが当接して、中間外壁体20上部の止水構造が構成されるようになっている。そして、上階のカーテンウォールユニット11を同様の手順で左右に並べて取り付けていくことで、カーテンウォール10の施工が完了する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、中間外壁体20の中間上枠21と中間下枠22との間を通って建物内部側に延びる片持ち梁31,32が梁2に固定されているので、バルコニー30の取付強度を高めることができ、このバルコニー30を避難用として利用することができる。また、バルコニー30の片持ち梁31,32が中間外壁体20の中間上枠21と中間下枠22との間に挿通され、片持ち梁31,32と中間面材23とがシール材25によってシールされているので、中間外壁体20位置において貫通部の止水構造を完結させることができ、カーテンウォールユニット11に貫通部を設ける必要がないことから、カーテンウォールユニット11の止水性が確保できる。
(2)そして、中間外壁体20の中間上枠21と上階のカーテンウォールユニット11の下枠13とが乾式の止水構造で接続され、および中間下枠22と下階のカーテンウォールユニット11の上枠12とが乾式の止水構造で接続されている。従って、カーテンウォールにおいて一般的な乾式の止水構造によって、中間外壁体20と上下階のカーテンウォールユニット11とが接続されることで、複雑な構造としなくても止水性能が確保できるとともに、カーテンウォールにおける通常の取付手順が採用でき、取付施工性を向上させることができる。
(3)さらに、中間外壁体20とバルコニー30とを一体化してから建物に取り付ける施工手順、すなわち、下階のカーテンウォールユニット11の取り付けに続いて一体化した中間外壁体20およびバルコニー30を取り付け、その後に上階のカーテンウォールユニット11を取り付ける手順を採用したことで、作業性のよい地上において中間外壁体20とバルコニー30との連結作業および貫通部分の止水処理を実施することができ、止水性能を向上させることができる。そして、建物への取付位置である高所においては、通常のカーテンウォールユニット11を設置する作業と同様に、下階のカーテンウォールユニット11の上側に乾式の止水構造を介して中間外壁体20の中間下枠22を載置し、この中間外壁体20の中間上枠21の上側に乾式の止水構造を介して上階のカーテンウォールユニット11の下枠13を載置することができ、高所における止水作業を省略あるいは簡略できることで施工効率を向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、カーテンウォール10が複数のカーテンウォールユニット11から構成されていたが、これに限らず、建物の取付位置にて上枠12、下枠13、縦枠14、ガラスパネル17等が組み立てられるノックダウン式にてカーテンウォール10が構成されてもよい。このようなノックダウン式のカーテンウォールであっても、前述のように、中間外壁体20の中間上枠21と中間下枠22との間を通ってバルコニー30の片持ち梁31,32が屋内側に延びて建物躯体に固定され、中間外壁体20と下階の上枠12および上階の下枠13とが乾式の止水構造で接続されていれば、止水性能を確保しつつ施工効率を向上させることができる。
また、前記実施形態では、屋外突出部として避難用のバルコニー30を例示して説明したが、これに限らず、屋外突出部としては、清掃用や点検用のデッキ床などでもよく、またルーバーや意匠用の装飾、看板などであってもよい。
また、中間外壁体の構造としては、前記実施形態のように、その両側端縁に側方止水材27,28を設けたものに限らず、以下の図9および図10に示すような構造が採用できる。ここで、図9は、本発明の変形例に係る中間外壁体20Aおよびバルコニー30を示す斜視図である。図10は、変形例に係る中間外壁体20Aを用いたカーテンウォール10の一部を示す横断面図である。
図9において、中間外壁体20Aは、前記中間上枠21および中間下枠22と同様の中間上枠21および中間下枠(図示略)と、これら中間上枠21および中間下枠の両端部を連結して上下に延びる左右の中間縦枠41とを有して、全体四角枠状に構成されている。中間縦枠41は、前記カーテンウォールユニット11の縦枠14と略同一断面を有して構成され、その側面には、前記止水材14Aおよび気密材14Bと同様の止水材41Aおよび気密材41Bが設けられている。これらの止水材41Aおよび気密材41Bは、中間上枠21の気密材21Bおよび中間下枠の気密材22C(図4参照)と略同一見込み位置に設けられ、これらの気密材21B,22Cと接続されている。そして、バルコニー30における両端部の片持ち梁31は、中間縦枠41の内側に沿って、中間上枠21、中間下枠および左右の中間縦枠41で囲まれた枠の内部に挿通されている。
このように中間縦枠41を有した中間外壁体20Aとしては、例えば、図10に示すように、建物の角部において屈曲して隣り合う位置への利用に適している。すなわち、互いの長手方向が角度を有して交差する中間外壁体20A同士の端部を接続する場合に、この端部に交差角度に応じた中間縦枠41を設けておくことで、止水材41Aおよび気密材41B同士を確実に密接させることができる。そして、止水材41Aおよび気密材41B同士を当接させる乾式の止水構造で中間外壁体20A同士を接続することで、止水性能が確保できるとともに、施工効率も向上させることができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本実施形態に係るカーテンウォールを備える建物の一部を示す外観姿図である。 前記カーテンウォールを示す縦断面図である。 前記カーテンウォールを示す横断面図である。 前記カーテンウォールの一部を拡大して示す縦断面図である。 前記カーテンウォールに設けられる中間外壁体および屋外突出部を示す斜視図である。 前記中間外壁体部分を拡大して示す正面図である。 前記中間外壁体および屋外突出部を示す平面図である。 前記中間外壁体および屋外突出部を示す側面図である。 本発明の変形例に係る中間外壁体および屋外突出部を示す斜視図である。 前記変形例に係る中間外壁体を用いたカーテンウォールの一部を示す横断面図である。
符号の説明
10…カーテンウォール、11…カーテンウォールユニット(窓部)、12…上枠、13…下枠、14…縦枠、17…ガラスパネル(面材)、20,20A…中間外壁体、21…中間上枠、22…中間下枠、23…中間面材、27…第1側方止水材、28…第2側方止水材、30…バルコニー(屋外突出部)、31,32…片持ち梁(突出支持材)、34…グレーチング(水平面材)、36…ボルト(固着具)、41…中間縦枠。

Claims (5)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠の内部に面材を支持した複数の窓部と、この窓部よりも屋外側に略水平に突出する屋外突出部とを備えたカーテンウォールであって、
    前記複数の窓部のうち下側に設けられる下側窓部と、この下側窓部の上側に設けられる上側窓部との間には、建物躯体に支持される中間外壁体が設けられ、この中間外壁体は、少なくとも中間上枠および中間下枠と、中間面材とを有して構成されるとともに、前記中間下枠と前記下側窓部の上枠とが、乾式の止水構造を介して接続され、前記中間上枠と前記上側窓部の下枠とが、乾式の止水構造を介して接続され、
    前記屋外突出部は、略水平に延びる水平面材と、この水平面材を支持するとともに前記中間外壁体の中間上枠と中間下枠との間を通って建物内部側に延びる突出支持材とを備えて構成され、この突出支持材が前記中間外壁体よりも屋内側にて建物躯体に連結されているカーテンウォール。
  2. 前記中間外壁体の中間上枠および中間下枠の少なくとも一方と、前記屋外突出部の突出支持材とが固着具によって互いに固定されている請求項1に記載のカーテンウォール。
  3. 前記屋外突出部の突出支持材は、前記中間外壁体における中間上枠および中間下枠の左右両端位置に対応した少なくとも一対で設けられ、
    前記中間外壁体の左右両側端縁には、前記中間上枠、突出支持材および中間下枠に渡って上下に連続した側方止水材が設けられ、この側方止水材が隣り合う他の中間外壁体の側端縁または窓部の側端縁に接続されている請求項1または請求項2に記載のカーテンウォール。
  4. 前記中間外壁体は、前記中間上枠および中間下枠の両端部同士を連結して上下に延びる左右の中間縦枠を有して構成され、
    前記屋外突出部の突出支持材は、前記中間上枠、中間下枠および左右の中間縦枠で囲まれた内部に挿通され、
    前記中間縦枠と、隣り合う他の中間外壁体の中間縦枠または窓部の縦枠とが乾式の止水構造を介して接続されている請求項1または請求項2に記載のカーテンウォール。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のカーテンウォールの施工方法であって、
    前記中間外壁体と前記屋外突出部とを互いに連結して一体化しておき、
    前記下側窓部を建物躯体に固定してから、前記連結した中間外壁体および屋外突出部を吊り上げるとともに当該中間外壁体を前記下側窓部の上側に載置し、これらの中間外壁体および屋外突出部の突出支持材を建物躯体に固定し、前記中間外壁体の上側に前記上側窓部を載置して建物躯体に固定するカーテンウォールの施工方法。
JP2008142358A 2008-05-30 2008-05-30 カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法 Expired - Fee Related JP4870723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008142358A JP4870723B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008142358A JP4870723B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009287316A JP2009287316A (ja) 2009-12-10
JP4870723B2 true JP4870723B2 (ja) 2012-02-08

Family

ID=41456793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008142358A Expired - Fee Related JP4870723B2 (ja) 2008-05-30 2008-05-30 カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4870723B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6309262B2 (ja) * 2013-12-18 2018-04-11 株式会社エフコンサルタント 被覆構造体
CN115110683B (zh) * 2022-07-28 2023-09-26 湖南固尔邦幕墙装饰股份有限公司 一种临空悬挑幕墙结构及安装方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047722A (ja) * 2000-08-04 2002-02-15 Misawa Homes Co Ltd バルコニーの支持構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009287316A (ja) 2009-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101127422B1 (ko) 숨겨진 난간 창호구조
JP4870723B2 (ja) カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法
US20150059269A1 (en) Airloop Window Wall for Modular Construction Technology
JP2021167564A (ja) 建物
JP2007217972A (ja) サイディング取付金具
JP6862226B2 (ja) カーテンウォール
JP2009221789A (ja) カーテンウォールおよび建物
JP7077435B2 (ja) カーテンウォール
JP5705504B2 (ja) 手摺
JP6704242B2 (ja) 下枠装着部材
JP5002239B2 (ja) 建物
JP6609106B2 (ja) 建物ユニットの防水構造
JP2008127927A (ja) 建物及びその建築方法
JP2013174078A (ja) ルーバーシステム
JP5947058B2 (ja) 建物における壁排水構造
JP5376495B2 (ja) カーテンウォール
JP2009221788A (ja) カーテンウォール、およびカーテンウォールの施工方法
JP4403890B2 (ja) セットバック窓構造
JP2011214320A (ja) 建物の防水構造
JP2004084237A (ja) カーテンウォール
JP3123846U (ja) 外壁への石材パネルの取付構造
JP6777128B2 (ja) 手摺の防水構造
JP2021161614A (ja) サッシ止水構造、サッシ枠、サッシ止水ユニット、及びサッシ止水ユニットの取付方法
JP2011080198A (ja) 排煙窓ユニット、及び、排煙窓ユニット用の方立
JP6371212B2 (ja) 外壁材保持ブラケット及びユニット式建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111025

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4870723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees