JP4870041B2 - 積層型流路要素及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の流路形成部材を積層して成る積層型流路要素、及びその製造方法に関する。
複数の伝熱プレートを層間に隙間が形成されるように積層してプレート式熱交換器を構成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−262489号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、伝熱プレートをロウ付けにより接合することについて開示されているものの、具体的な接合方法について開示されていない。
本発明は、上記事実を考慮して、ロウ付けにより積層された流路形成部材を良好に接合することができる積層型流路要素、及びその製造方法を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る積層型流路要素は、平板部から壁部が立設された複数の流路形成部材を前記壁部の立設方向に積層すると共に、該積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の前記壁部が他方の前記流路形成部材の平板部にロウ付けにて接合されて成り、前記流路の外側に、前記ロウ材が積層方向両側の前記流路形成部材の外面に跨って固化された突出ロウ部が形成されており、かつ、前記突出ロウ部の体積は、その積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和又は該高さの和の半分に前記ロウ材の厚みを加えた総高さと、前記ロウ材による積層方向両側に位置する前記流路形成部材の接合幅と、前記ロウ材の溶融前の厚みとの積で得る基準体積の25%以上である。
請求項1記載の積層型流路要素では、積層された複数の流路形成部材がロウ付けにて接合されて構成されている。ここで、本積層型流路要素では、ロウ材が流路の外側で固化されて(ぬれつつ)積層方向両側の流路形成部材に跨る突出ロウ部が形成されているため、単に接合面間にロウ材を介在させた構成と比較して、突出ロウ部により積層方向に隣り合う流路形成部材が該積層方向に離間しないように強固に保持される。これにより、壁部の端面を平板部に接合する構造において、接合強度を向上することができる。
このように、請求項1記載の積層型流路要素では、ロウ付けにより積層された流路形成部材を良好に接合することができる。
請求項2記載の発明に係る積層型流路要素は、請求項1記載の積層型流路要素において、流路端を開口させる前記流路形成部材の前記平板部の端面と、該流路形成部材の積層方向に隣接する流路形成部材の前記壁部壁部の外面とが面一とされた部分を含み、前記突出ロウ部は、前記面一を成す前記平板部の端面と前記壁部壁部の外面とに跨って形成されている。
請求項2記載の積層型流路要素では、一方の流路形成部材の平板部の端面と、他方の流路形成部材の壁部の外面とで流路の開口端面が形成されており、該平板部端面と壁部外面とに跨ってぬれる突出ロウ部が形成されている。これにより、一方の流路が開放されると共に、他方の流路が閉塞された部分において、これらの異なる流路を流れる流体の干渉(リーク)が防止される。
請求項3記載の発明に係る積層型流路要素は、請求項1又は請求項2記載の積層型流路要素において、前記壁部のうち流路が開口されない外壁を成すように前記壁部の外面が面一に積層された部分を含み、前記突出ロウ部は、前記面一に積層された壁部の外面に跨って形成されている。
請求項3記載の積層型流路要素では、積層されて面一となる外壁を成す壁部の外面に突出ロウ部が該形成されている。このため、積層型流路要素における流路が開口されない外壁からの流体のリークが防止される。
請求項4記載の発明に係る積層型流路要素は、請求項1〜請求項3の何れか1項記載の積層型流路要素において、前記突出ロウ部は、その積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和に応じて、該積層方向の寸法が設定されている。
請求項4記載の積層型流路要素では、積層方向に隣接する一対の流路形成部材の外面(端面)の積層方向高さ(厚み)の和に応じて突出ロウ部の寸法が設定されるので、接合部位に応じて適切な寸法形状の突出ロウ部を形成して良好な接合を得ることができる。例えば、突出ロウ部が断続的に形成される面(流路開口面等)では、積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和を基準に突出ロウ部の寸法(高さ)を設定することができる。また例えば、突出ロウ部が連続的(各積層界面)に形成される面(流路開口部のない外壁外面等)では、積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和の半分を基準に突出ロウ部の寸法(高さ)を設定することができる。
請求項5記載の発明に係る積層型流路要素は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の積層型流路要素において、前記突出ロウ部の体積は、前記基準体積の125%以下である。
請求項5記載の積層型流路要素では、上記の総高さと、接合幅と、溶融前のロウ材の厚みとの積で得られる体積を基準として、突出ロウ部の体積の上限が決められている。ここで、本積層型流路要素では、基準体積の125%を突出ロウ部の体積の上限としているため、突出ロウ部による接合強度向上効果を確保しつつ、余分な(適正な突出ロウ部を形成するのに要する以上の)ロウ材が流路を閉止してしまうことが防止される。
請求項6記載の発明に係る積層型流路要素は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の積層型流路要素において、前記突出ロウ部の体積は、前記基準体積の100%以下である
請求項6記載の積層型流路要素では、上記の総高さと、接合幅と、溶融前のロウ材の厚みとの積で得られる体積を基準として、突出ロウ部の体積の上限が決められている。ここで、本積層型流路要素では、基準体積の100%を突出ロウ部の体積の上限としているため、突出ロウ部による接合強度向上効果を確保しつつ、余分な(適正な突出ロウ部を形成するのに要する以上の)ロウ材が流路を閉止してしまうことがより効果的に防止される。
請求項7記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、平板部から壁部が立設された複数の流路形成部材を前記壁部の立設方向に積層すると共に、該積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の前記壁部が他方の前記流路形成部材の平板部にロウ付けにて接合されて成る積層型流路要素の製造方法であって、前記ロウ材がそれぞれの前記流路形成部材間から、該積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和又は該高さの和の半分に前記ロウ材の厚みを加えた総高さである基準高さの25%を下限とする所定量だけはみ出すように、該ロウ材を挟んで前記流路形成部材を積層する積層工程と、前記ロウ材を溶融、固化させて前記壁部と平板とを接合させる接合工程と、を含む。
請求項7記載の積層型流路要素の製造方法では、積層工程において、ロウ材が複数の流路形成部材の壁部と平板部との間で該壁部の長手方向端部からはみ出すように、該副数の流路形成部材を積層し、この状態から接合工程でロウ材を溶融、固化させる。すると、壁部の長手方向端部からはみ出していたロウ材は、流路の外側で接合対象である一対の流路形成部材に跨ってぬれつつ固化(収縮)される。これにより、複数の流路形成部材は、一対の流路形成部材間に積層方向に介在するロウ材による接合部にて接合されると共に、周縁部から突出して積層方向両側の流路形成部材に跨るロウ材の部分(以下、突出ロウ部という)によって積層方向に離間しないように保持される。すなわち、壁部の端面を平板部に接合する方法において、接合強度を向上することができる。
このように、請求項7記載の積層型流路要素の製造方法では、ロウ付けにより積層された流路形成部材を良好に接合することができる。
請求項8記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、請求項7記載の積層型流路要素の製造方法において、前記積層工程で、前記ロウ材の積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和に応じて、前記ロウ材のはみ出し長さがが設定されている。
請求項8記載の積層型流路要素の製造方法では、積層方向に隣接する一対の流路形成部材の外面(端面)の積層方向高さ(厚み)の和に応じて、積層工程におけるロウ材のはみ出し長さが設定されるので、接合部位に応じて適切な寸法形状の突出ロウ部を形成して良好な接合を得ることができる。例えば、突出ロウ部が断続的に形成される面(流路開口面等)では、積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和を基準にロウ材のはみ出し長さを設定することができる。また例えば、突出ロウ部が連続的(各積層界面)に形成される面(流路開口部のない外壁外面等)では、積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和の半分を基準にロウ材のはみ出し長さを設定することができる。
請求項9記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、請求項7又は請求項8記載の積層型流路要素の製造方法において、前記積層工程で、前記壁部の長手方向端部から所定量だけはみ出される前記ロウ材の長さを、前記基準高さの125%以内とする。
請求項9記載の積層型流路要素の製造方法では、接合される一対の流路形成部材の接合部位におけるロウ材厚みを加えた積層方向の総高さを基準高さとして、ロウ材のはみ出し量の上限が決められている。すなわち、基準高さ、接合幅、及びロウ材を厚みの積であるロウ材の体積を基準としてロウ材のはみ出し体積が決められていると把握することもできる。ここで、本積層型流路要素の製造方法では、基準高さの125%を溶融・固化前のロウ材のはみ出し長さの上限としているため、突出ロウ部による接合強度向上効果を確保しつつ、余分な(適正な突出ロウ部を形成するのに要する以上の)ロウ材が流路を閉止してしまうことが防止される。
請求項10記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、請求項7〜請求項9の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法において、前記積層工程で、前記壁部の長手方向端部から所定量だけはみ出される前記ロウ材の長さを、前記基準高さの100%以内とする。
請求項10記載の積層型流路要素の製造方法では、接合される一対の流路形成部材の接合部位におけるロウ材厚みを加えた積層方向の総高さを基準高さとして、ロウ材のはみ出し量の上限が決められている。すなわち、基準高さ、接合幅、及びロウ材を厚みの積であるロウ材の体積を基準としてロウ材のはみ出し体積が決められていると把握することもできる。ここで、本積層型流路要素の製造方法では、基準高さの100%を溶融・固化前のロウ材のはみ出し長さの上限としているため、突出ロウ部による接合強度向上効果を確保しつつ、余分な(適正な突出ロウ部を形成するのに要する以上の)ロウ材が流路を閉止してしまうことがより効果的に防止される。
請求項11記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、請求項7〜請求項10の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法において、前記積層型流路要素は、積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の開口端における前記平板部の端面と、他方の前記流路形成部材の前記壁部の外面とが面一状を成す部分を含み、前記積層工程で、前記平板部と前記壁部とを接合するための前記ロウ材を、該平板部の全接合長に亘り前記開口端の開口方向との直交方向に沿ってはみ出させる。
請求項11記載の積層型流路要素の製造方法では、一方の流路形成部材の平板部における壁部の立設側と反対側の面が、他方の流路形成部材の閉塞端を構成する壁部に接合されて、例えば熱交換器等の複数の流体流路が仕切られた積層型流路要素が製造される。このような壁部と平板部との間に介在するロウ材が、該平板部の全接合長に亘って流路に対する流体の出入方向に沿ってはみ出した状態で溶融、固化されるため、平板部の端面及び壁部の外面の外側に全接合長に亘って、これらに跨る突出ロウ部が形成される。これにより、積層方向に隣り合う流路形成部材が一層強固に保持され、流路開口端と閉塞端とが同じ向きを向く部分からの流体の漏れが確実に防止される。
請求項12記載の発明に係る積層型流路要素の製造方法は、請求項7〜請求項11の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法において、前記積層型流路要素は、前記壁部が面一に積層されて流路が開口されない外壁を形成する部分を含み、前記積層工程で、前記面一に積層された壁部を接合するための前記ロウ材を、前記外壁の全接合長に亘り該外壁の外側にはみ出させる。
請求項12記載の積層型流路要素の製造方法では、外壁を形成すべく略面一に積層された壁部(が立設された部分の平板部の厚みを含む)間に介在するロウ材が、これら外壁の積層方向の全長に亘って外側に突出された状態で溶融、固化されるため、壁部間に介在されたロウ材にて接合された一対に流路形成部材の外壁の外側に全接合長に亘り突出ロウ部が形成される。これにより、積層方向に隣り合う流路形成部材が一層強固に保持され、流路が開口されない外壁からの流体の漏れが確実に防止される。
以上説明したように本発明に係る積層型流路要素及びその製造方法は、積層方向に隣り合う平板部間に適正に閉塞部を形成することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る積層型流路要素としてのプレート積層型改質器10について、図1〜図7に基づいて説明する。先ず、プレート積層型改質器10の概略全体構成を説明し、その後、プレート積層型改質器10を構成する第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合構造、方法について説明することとする。
(プレート積層型改質器の全体構成)
図7には、プレート積層型改質器10を備えて構成された水素生成装置12の概略全体構成が平面図にて示されており、図2には、水素生成装置12の要部である積層型流路要素としてのプレート積層型改質器10が一部分解した斜視図にて示されている。水素生成装置12は、プレート積層型改質器10の改質流路22に導入された改質原料(この実施形態では、主に炭化水素ガス及び水蒸気)に改質反応を生じさせるための熱を、該プレート積層型改質器10の燃焼流路26に導入された燃料の燃焼によって供給することで、改質流路22から水素を高濃度で含む改質ガスを排出させる構成とされている。図示は省略するが、改質流路22(後述する複数の分割流路22C)には水蒸気改質反応を含む改質反応を生じさせるための改質触媒が担持されており、燃焼流路26(後述する複数の分割流路26C)には触媒燃焼を生じさせるための酸化触媒が担持されている。
以下、プレート積層型改質器10の構成を具体的に説明する。図7に示される如く、水素生成装置12は、プレート積層型改質器10と、該プレート積層型改質器10の改質流路22に改質原料を導くための改質原料入口ヘッダ14と、改質流路22から改質ガスを排出するための改質ガス出口ヘッダ16と、プレート積層型改質器10の燃焼流路26に燃料ガス及び支燃ガスを導くための燃料入口ヘッダ18と、燃焼流路26から燃焼排ガスを排出するための排ガス出口ヘッダ20とを有して構成されている。
また、図2に示される如く、水素生成装置12のプレート積層型改質器10は、改質流路22を形成するための複数の第1伝熱プレート24と、燃焼流路26を形成する複数の第2伝熱プレート28とがそれぞれ厚み方向に積層して構成されている。これにより、プレート積層型改質器10は、改質流路22と燃焼流路26とが、それぞれ積層方向に離間して複数形成されている。
この実施形態では、プレート積層型改質器10は、それぞれ複数の第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28とが交互に積層されることで、改質流路22と燃焼流路26とが積層方向に交互に設けられて構成されている。また、この実施形態では、プレート積層型改質器10の熱交換型改質部10Aは、改質原料(改質ガス)、燃料ガス及び支燃ガス(燃焼排ガス)を略同じ方向に流動させながら熱交換を行わせる並行流型とされている。
そして、プレート積層型改質器10では、改質原料入口ヘッダ14と熱交換型改質部10Aとを連通させる改質原料導入部10Bと、燃料入口ヘッダ18と熱交換型改質部10Aとを連通させる燃料ガス導入部10Cとが、熱交換型改質部10Aでの第1流体及び第2流体の流れ方向(図7に示す矢印F参照)の上流側において、該流れ方向との交差方向の異なる側に略Y字を成すように突出されている。これにより、水素生成装置12では、改質原料入口ヘッダ14と燃料入口ヘッダ18とが干渉しないように配置されている。
同様に、プレート積層型改質器10では、改質ガス出口ヘッダ16と熱交換型改質部10Aとを連通させる改質ガス排出部10Dと、排ガス出口ヘッダ20と熱交換型改質部10Aとを連通させる排ガス排出部10Eとが、熱交換型改質部10Aでの第1及び第2流体の流れ方向の上流側において、該流れ方向との交差方向の異なる側に略Y字を成すように突出されている。これにより、水素生成装置12では、改質ガス出口ヘッダ16と排ガス出口ヘッダ20とが干渉しないように配置されている。
したがって、熱交換型改質部10Aは、並行流型熱交換部を成す矩形状部分の上下両側に略三角形状の交差流型熱交換部が連設された如く、図4に示される如く略六角形状に形成されている。換言すれば、プレート積層型改質器10は、並行流型の熱交換型改質部10Aを有しながら、マニホルドとして把握することができる改質原料入口ヘッダ14、改質ガス出口ヘッダ16、燃料入口ヘッダ18、排ガス出口ヘッダ20を干渉させない構成を実現している。
図2に示される如く、それぞれ流路形成部材としての第1伝熱プレート24及び第2伝熱プレート28は、平面視で同じ形状の薄板(薄膜)状に形成された平板部30を有している。平板部30は、熱交換型改質部10Aを構成する略六角形状の熱交換隔壁部30Aから、改質原料導入部10B、燃料ガス導入部10C、改質ガス排出部10D、排ガス排出部10Eを構成する改質原料導入隔壁部30B、燃料ガス導入隔壁部30C、改質ガス排出隔壁部30D、排ガス排出隔壁部30Eがそれぞれ張り出されて形成されている。
図2に示される如く、第1伝熱プレート24では、平板部30の周縁部に沿って壁部としての外壁32が立設されている。外壁32は、改質流路22の上下流端すなわち改質原料導入隔壁部30Bにおける改質原料入口ヘッダ14に開口する上流端、改質ガス排出隔壁部30Dにおける改質ガス出口ヘッダ16に開口する下流端を除き立設されている。これにより、第1伝熱プレート24には、改質原料入口ヘッダ14に連通される改質流路入口22A、改質ガス出口ヘッダ16に連通される改質流路出口22Bが形成されている。
また、第1伝熱プレート24は、外壁32における燃料ガス導入隔壁部30Cを上流側に対し閉塞する燃料ガス閉止壁34によって燃料入口ヘッダ18に対し非連通とされると共に、外壁32における排ガス排出隔壁部30Eを下流側に対し閉塞する排ガス閉止壁36によって排ガス出口ヘッダ20に対し非連通とされるようになっている。この実施形態では、燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36は、燃料ガス導入隔壁部30C、排ガス排出隔壁部30Eの略全面に亘りバルク状に立設されて(燃料ガス導入隔壁部30C、排ガス排出隔壁部30Eを埋めて)外壁32に連続している。
一方、図2に示される如く、第2伝熱プレート28では、平板部30の周縁部に沿って流路壁としての外壁38が立設されている。外壁38は、燃焼流路26の上下流端すなわち燃料ガス導入隔壁部30Cにおける燃料入口ヘッダ18に開口する上流端、排ガス排出隔壁部30Eにおける排ガス出口ヘッダ20に開口する下流端を除き立設されている。これにより、第2伝熱プレート28には、燃料入口ヘッダ18に連通される燃焼流路入口26A、改質ガス出口ヘッダ16に連通される燃焼流路出口26Bが形成されている。
また、第2伝熱プレート28は、外壁38における改質原料導入隔壁部30Bを上流側に対し閉塞する改質原料閉止壁40によって改質原料入口ヘッダ14に対し非連通とされると共に、外壁38における改質ガス排出隔壁部30Dを下流側に対し閉止する改質ガス閉止壁42によって改質ガス出口ヘッダ16に対し非連通とされるようになっている。この実施形態では、改質原料閉止壁40、改質ガス閉止壁42は、改質原料導入隔壁部30B、改質ガス排出隔壁部30Dの略全面に亘りバルク状に立設されて(改質原料導入隔壁部30B、改質ガス排出隔壁部30D)外壁32に連続している。
以上により、水素生成装置12では、改質原料入口ヘッダ14からプレート積層型改質器10に導入された改質原料は、燃焼流路26に導入されることなく、複数の改質流路22を流通して改質され、改質ガスとして改質ガス出口ヘッダ16から排出されるようになっている。同様に、燃料入口ヘッダ18からプレート積層型改質器10に導入された燃料ガス及び支燃ガスは、改質流路22に導入されることなく、複数の燃焼流路26を流通して燃焼に供され、燃焼排ガスとして排ガス出口ヘッダ20から排出されるようになっている。
また、図2に示される如く、プレート積層型改質器10を構成する第1伝熱プレート24は、平板部30から立設された壁部としての流路隔壁44を有する。流路隔壁44は、改質流路22での改質原料、改質ガスの流れ方向に沿って延在されると共に、該流れ方向との交差方向に並列して複数設けられている。これにより、改質流路22は、複数の分割流路(マイクロチャンネル)22Cに分割されている。同様に、第2伝熱プレート28は、平板部30から立設された壁部としての流路隔壁46を有する。流路隔壁46は、燃焼流路26での燃料ガス、燃焼排ガスの流れ方向に沿って延在されると共に、該流れ方向との交差方向に並列して複数設けられている。これにより、燃焼流路26は、複数の分割流路(マイクロチャンネル)26Cに分割されている。
以上説明した第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を所定数ずつ交互に積層すると共に積層方向に隣接する第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を接合することで、プレート積層型改質器10が構成されている。第1伝熱プレート24の平板部30には、第2伝熱プレート28の外壁38、改質原料閉止壁40、改質ガス閉止壁42、及び流路隔壁46が接合され、第2伝熱プレート28の平板部30には、第1伝熱プレート24の外壁32、燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36、及び流路隔壁44が接合されている。
この実施形態では、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28は、それぞれアルミニウムを高濃度で含む材料(純アルミニウムや各種アルミニウム合金を含む)材料にて構成されている。これにより、プレート積層型改質器10は、高温の水蒸気雰囲気で第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の高い耐腐食性を確保することができる構成とされている。そして、積層方向に隣接する第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28とは、後述する如くロウ付けにて接合されている。
以上ように構成されたプレート積層型改質器10の改質原料導入部10Bに改質原料入口ヘッダ14を取り付け燃料ガス導入部10Cに燃料入口ヘッダ18を取り付け、改質ガス排出部10Dに改質ガス出口ヘッダ16を取り付け、排ガス排出部10Eに排ガス出口ヘッダ20を取り付けることで、水素生成装置12が構成されている。
(第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合構造)
上記の通り積層方向に隣り合う第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28とは、ロウ付けにて接合されている。すなわち、図1、図5(B)及び図6(B)に示される如く、第1伝熱プレート24の平板部30と、第2伝熱プレート28の外壁38、改質原料閉止壁40、改質ガス閉止壁42、及び流路隔壁46との間には、それぞれロウ材48が介在しており、同様に、第2伝熱プレート28の平板部30と、第1伝熱プレート24の外壁32、燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36、及び流路隔壁44との間には、それぞれロウ材48が介在している。上記の如くアルミニウムを含む第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を接合するためのロウ材48は、例えばNi系ロウ材にて構成されている。
そして、プレート積層型改質器10では、図1に示される如く、ロウ材48が外周部に突出されて突出ロウ部(フィレット形態)50、52、54が形成されている。なお、図1は、図2に想像線の枠で囲んで示す部分を拡大して示す斜視図である。
突出ロウ部50は、図1に示される如く、第1伝熱プレート24の平板部30における改質流路22の開口端すなわち改質流路出口22Bに沿った端面30Fと、該第1伝熱プレート24に積層方向に隣接する第2伝熱プレート28の改質ガス閉止壁42における燃焼流路26の上下流端に対応する端面42Aとに跨って(端面30F及び端面42Aの双方に対しぬれるように)形成されている。端面30Fは、第1伝熱プレート24における平板部30の流路開口端面であり、改質ガス閉止壁42の端面42Aは、本発明における壁部の外面に相当する。
図示は省略するが、突出ロウ部50は、第1伝熱プレート24の平板部30における改質流路入口22Aに沿った端面と、該第1伝熱プレート24に積層方向に隣接する第2伝熱プレート28の改質原料閉止壁40における燃焼流路26の上下流端に対応する端面とに跨って形成されている。同様に、突出ロウ部50は、第2伝熱プレート28の平板部30における燃焼流路26の開口端すなわち燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bに沿った端面30Fと、該第2伝熱プレート28に積層方向に隣接する第1伝熱プレート24の燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36における改質流路22の上下流端に対応する端面(燃料ガス閉止壁34について図2に示す端面34A)とに跨って形成されている。
突出ロウ部52は、図1及び図6(B)に示される如く、第1伝熱プレート24の外壁32の外面32A(平板部30の板厚分を含む)の積層方向における一部(積層方向高さの略半分)と、第2伝熱プレート28の外壁38(改質ガス閉止壁42)の外面38Aの積層方向における一部(積層方向高さの略半分)とに跨って(外壁32の外面32A及び外壁38の外面38Aの双方に対しぬれるように)形成されている。図示は省略するが、突出ロウ部52は、外壁32(燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36)、外壁38(改質原料閉止壁40)のガス流れ方向に沿う全長に亘って形成されている。
突出ロウ部54は、図1及び図6(B)に示される如く、第2伝熱プレート28の外壁38(改質ガス閉止壁42)の外面38A(平板部30の板厚分を含む)の積層方向における一部(積層方向高さの略半分)と、第1伝熱プレート24の外壁32の外面32Aの積層方向における一部(積層方向高さの略半分)とに跨って(外壁32の外面32A及び外壁38の外面38Aの双方に対しぬれるように)形成されている。図示は省略するが、突出ロウ部52は、外壁32(燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36)、外壁38(改質原料閉止壁40)のガス流れ方向に沿う全長に亘って形成されている。
以上により、プレート積層型改質器10は、改質流路22、燃焼流路26の開口たである改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、26Bを除くほぼ全外面に亘って、ロウ材48による接合部が突出ロウ部50、52、54にて覆われて構成されている。突出ロウ部50、52、54の寸法については、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合方法と共に後述する。
(第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合方法)
上記構成のプレート積層型改質器10を構成するための第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28との接合方法を説明する。
プレート積層型改質器10を構成するに当たっては、図3に一部のみ拡大して示す如く第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28との間にロウ材48を介在させつつ、図5(A)及び図6(A)に示される如く、第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28とを交互に積層する(積層工程を行う)。ロウ材48は、シート状の材料から、平板部30に接合される外壁32、燃料ガス閉止壁34、排ガス閉止壁36、流路隔壁44の形状、又は外壁38、改質原料閉止壁40、改質ガス閉止壁42、流路隔壁46の形状に対応して切り取り等して形成されている。
この積層工程において、図5(A)及び図6(A)に示される如く、ロウ材48における突出ロウ部50、52、54を構成する部分を第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28間からはみ出させておく。例えば図4(A)に例示する如く、平板部30の端面30Fと改質ガス閉止壁42の端面42Aとの間からロウ材48のはみ出し部56をはみ出させ、第1伝熱プレート24の外壁32(平板部30の板厚部分を含む)と第2伝熱プレート28の改質ガス閉止壁42(外壁38)との間からロウ材48のはみ出し部58をはみ出させ、第2伝熱プレート28の改質ガス閉止壁42(平板部30の板厚部分を含む)と第1伝熱プレート24の外壁32との間からロウ材48のはみ出し部60をはみ出させておき、この状態から接合工程においてロウ材48を溶融、固化させる。
これにより、はみ出し部56によって、図5(B)に示される如く平板部30の端面30Fと改質ガス閉止壁42の端面42Aに跨る突出ロウ部50が形成され、はみ出し部58によって、図6(B)に示される如く第1伝熱プレート24の外面32A(平板部30の板厚部分を含む)と第2伝熱プレート28の外面38Aとに跨る突出ロウ部52が形成され、はみ出し部60によって、図6(B)に示される如く第2伝熱プレート28の外面38A(平板部30の板厚部分を含む)と第1伝熱プレート24の外面32Aとに跨る突出ロウ部54が形成される。
ここで、はみ出し部56の単位接合幅(図4(A)に示す矢印W1方向の幅)当たりのはみ出し体積V56は、図4(B)に示される如く、突出ロウ部50が跨ぐ(ぬれる)端面30F、42Aの積層方向の高さH30、H42及び溶融前のロウ材48の厚みt48の和である基準高さHb1(=H30+H42+t48)と、溶融前のロウ材48の厚みt48と、単位幅Wとの積により得られる仮想突出ロウ部50Aの体積である基準体積Vb1を基準に設定されている。すなわち、基準体積Vb1は、ロウ材48のはみ出し部56が厚みを変化させずに(平均厚みがt48とされて)仮想突出ロウ部50Aに変形される場合の体積であり、はみ出し部56のはみ出し長さL56が、基準高さHb1を基準に設定されていると把握することも可能である。
そして、はみ出し部56のはみ出し体積V56(はみ出し長さL56)は、基準体積Vb1(基準高さHb1)の125%以下に設定されており、この実施形態では、基準体積Vb1(基準高さHb1)の100%以下であるより好ましい値に設定されている。これにより、プレート積層型改質器10では、突出ロウ部50が改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bを閉塞することが防止される構成になっている。
なお、基準体積の125%を上限として上記改質流路入口22A等の閉塞が防止されるのは、固化に伴うロウ材48の収縮により、形成される突出ロウ部50の体積が基準体積Vb1よりも小さくなるためであると考えられる。この収縮を考慮すると、固化後のはみ出し部56である突出ロウ部50の体積は、基準体積Vb1未満となる。
例えば、平板部30の端面30Fの高さH30を100μm、改質ガス閉止壁42の端面42Aの高さH42を300μm、溶融前のロウ材48の厚みt48を38μmとした場合、基準高さHb1=438μm、基準体積Vb1=16644μmとなる。この場合、本プレート積層型改質器10の製造方法では、はみ出し部56のはみ出し長さL56を基準高さHb1の125%である547.5μm以下で好ましくは100%である438μm以下、又ははみ出し部56のはみ出し体積V56を基準体積Vb1の125%である20805μm以下で好ましくは100%である16644μm以下として設定することとなる。はみ出し長さL56は、例えば500μmとした場合、基準体積Vb1は19000μmであり、適正なはみ出し量であることがわかる。
この例示の寸法において、はみ出し部56のはみ出し体積V56(はみ出し長さL56)を基準体積Vb1(基準高さHb1)の125%とした場合に、改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bの突出ロウ部50による閉塞が殆ど生ぜず、かつ第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合部からリークが生じないことは実験により確かめられている。また、はみ出し部56のはみ出し体積V56(はみ出し長さL56)を基準体積Vb1(基準高さHb1)の100%とした場合に、改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bの突出ロウ部50による閉塞が全く生ぜず、かつ第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合部からリークが生じないことは実験により確かめられている。なお、ここでのリークは、1.33×10−11Pa(1×10−9Torr)の圧力(真空)下での水素のリークを意味する(以下同じ)。
一方、突出ロウ部50を形成しない構成(はみ出し体積V56が基準体積Vb1の0%)においては、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28の接合部からリークが生じることが実験により確かめられている。したがって、積層工程におけるロウ材48のはみ出し部56のはみ出し体積V56(はみ出し長さL56)には下限の設定が必要である。この下限は、25%として設定されている。この下限において、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28からリークが生じないことは実験により確かめられている。
突出ロウ部52を形成するはみ出し部58の単位接合幅(図4(A)に示す矢印W2方向の幅)当たりのはみ出し体積V58は、図4(B)に示される如く、はみ出し部58の上下両側に位置する外壁32、38(改質ガス閉止壁42)の積層方向の高さH32、H38のそれぞれ略半分及び溶融前のロウ材48の厚みt48の和である基準高さHb2(=(H32+H38)/2+t48)と、溶融前のロウ材48の厚みt48と、単位幅Wとの積により得られる仮想突出ロウ部52A、54Aの体積である基準体積Vb2を基準に設定されている。同様に、突出ロウ部54を形成するはみ出し部60の単位接合幅(矢印W2方向の幅)当たりのはみ出し体積V60は、基準体積Vb2を基準に設定されている。
すなわち、基準体積Vb2は、ロウ材48のはみ出し部58、60が厚みを変化させずに(平均厚みがt48とされて)仮想突出ロウ部52A、54Aに変形される場合の体積であり、はみ出し部58、60のはみ出し長さL58、L60が、基準高さHb2を基準に設定されていると把握することも可能である。
このように、突出ロウ部52、54は、プレート積層型改質器10における流路の開口部以外の部分において積層方向の各接合部に連続して形成されるので、積層方向に隣り合う突出ロウ部52、突出ロウ部54が干渉しないように、外壁32、38の高さの半分に基づく基準高さHb2を用いてはみ出し部58、60のはみ出し体積V58、はみ出し体積V60(はみ出し長さL58、L60)が設定される。この実施形態では、はみ出し部58、60のはみ出し体積V58、はみ出し体積V60(はみ出し長さL58、L60)は、基準体積Vb2(基準高さHb2)の略100%として設定されている。
例えば、上記と同様に外壁32、38(改質ガス閉止壁42)の高さH32、H38をそれぞれ300μm、溶融前のロウ材48の厚みt48を38μmとした場合、基準高さHb2=338μm、基準体積Vb2=12844μmとなる。したがって、はみ出し部58、60のはみ出し体積V58、V60(はみ出し長さL58、L60)は、12844μm以下(338μm以下)であり、はみ出し部56のはみ出し体積V56(はみ出し長さL56)とは独立して設定されている。
はみ出し部58、60についても、はみ出し体積V58、V60(はみ出し長さL58、L60)には、リーク防止の観点から下限の設定が必要であり、この下限は、25%として設定されている。この下限において、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28からリークが生じないことは実験により確かめられている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成のプレート積層型改質器10では、改質原料入口ヘッダ14からプレート積層型改質器10の熱交換型改質部10Aに導入された改質原料は、改質ガス出口ヘッダ16から熱交換型改質部10Aに供給された燃料が燃焼流路26で触媒燃焼することで生じた熱の供給を受けつつ、改質流路22において水蒸気改質反応を含む改質反応を生じ、水素を高濃度で含む改質ガスに改質される。この改質ガスは、改質ガス出口ヘッダ16から水素生成装置12外に供給(排出)される。一方、燃焼流路26で生じた燃焼排ガスは、排ガス出口ヘッダ20から水素生成装置12外に排出される。
ここで、プレート積層型改質器10では、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を接合するロウ材48に、該ロウ材48が接合する第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28に跨る突出ロウ部50、52、54が形成されているため、換言すれば、プレート積層型改質器10の製造方法における積層工程において、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28間からはみ出し部56、58、60をはみ出させたため、高濃度でアルミニウムを含む材料にて構成された第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を良好に接合することができる。
すなわち、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28を構成する高濃度でアルミニウムを含む材料では、表面に形成される参加被膜(アルミナ膜)の影響によってロウ材48とのぬれ性が低下し、接合不良が発生しやすいことが知られているが、プレート積層型改質器10では、接合部の外側で被接合部材に跨る突出ロウ部50、52、54を形成することで、第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28との接合安定性を飛躍的に向上させることができる。これにより、排ガス出口ヘッダ20では、第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28との十分な接合強度を確保しつつ、これらの間のシール性を確保することができる。この実施形態では、上記の通り、1.33×10−11Pa(1×10−9Torr)の低圧力(高真空)下での水素のリークを全く生じないシール性を確保することができた。
また、改質流路22、燃焼流路26にガスを流通させるプレート積層型改質器10において、突出ロウ部50を形成するはみ出し部56のはみ出し体積V56(突出ロウ部50の体積)を基準体積Vb1の125%以下としたため、突出ロウ部50による改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bの閉塞が殆ど生じることがない構成が実現された。特に、プレート積層型改質器10では、突出ロウ部50を形成するはみ出し部56のはみ出し体積V56を基準体積Vb1の100%以下としたため、突出ロウ部50による接合安定性の向上効果(リール性、接合強度)を確保しつつ、改質流路入口22A、改質流路出口22B、燃焼流路入口26A、燃焼流路出口26Bの閉塞が全く生じない構成とすることができた。
さらに、プレート積層型改質器10では、改質流路22、燃焼流路26の開口部が形成されない側壁部分については、はみ出し部58、はみ出し部60のはみ出し量が基準体積Vb2又は基準高さHb2に基づいて設定されているため、該側壁部分についても接合安定性を飛躍的に向上させて、第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28との十分な接合強度を確保しつつ、これらの接合部についても、上記の如き高いシール性を確保することができた。
すなわち、プレート積層型改質器10では、突出ロウ部50を形成するはみ出し部56と、突出ロウ部52、54を形成するはみ出し部58、60とで、個別に独立してはみ出し量が設定されているので、第1伝熱プレート24、第2伝熱プレート28における各接合部の接合安定性を向上することができる。
なお、上記した実施形態では、第1伝熱プレート24と第2伝熱プレート28とを交互に積層してプレート積層型改質器10を構成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、第2伝熱プレート28(燃焼流路26)間に複数の第1伝熱プレート24(改質流路22)を積層してプレート積層型改質器10を構成しても良い。この場合、積層方向に隣り合う第1伝熱プレート24間(流路隔壁44と平板部30との接合部)には、同じガスが流れる(リークが許容される)ので、突出ロウ部50に相当する突出ロウ部を形成する必要はない。また例えば、改質流路22(第1伝熱プレート24)のみを積層して構成された単一流路構成のプレート積層型改質器に本発明を適用することができる。この場合、例えば平面視で単なる矩形状に形成された(各流路隔壁44が長手方向に平行な直線状である)第1伝熱プレート24を積層してプレート積層型改質器を構成することができる。
また、上記した実施形態では、本発明に係る積層型流路要素がプレート積層型改質器10に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、2流体の熱交換を行うための熱交換器に本発明に係る積層型流路要素を適用しても良く、また例えば、第1流体の熱で液状の第2流体を気化させるための蒸発器に本発明に係る積層型流路要素を適用しても良い。
さらに、上記した実施形態では、第1流体と第2流体とが熱交換型改質部10Aにおいて同じ方向に流れる並行流型の例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、直交流熱交換型や対向流熱交換型の改質器(熱交換器)等に本発明を適用することも可能である。
本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器の要部を一部拡大して示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器を構成する第1伝熱プレート、第2伝熱プレートを示す平面図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器の一部を拡大して示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器の製造方法におけるロウ材のはみ出し量を説明するための図であって、(A)はロウ材のはみ出し状態を示す斜視図、(B)は基準体積を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器の製造工程を模式的に示す図であって、(A)は、ロウ材の溶融前の断面図、(B)は、ロウ材の溶融・固化後の断面図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器の製造工程を図5とは別の断面において模式的に示す図であって、(A)は、ロウ材の溶融前の断面図、(B)は、ロウ材の溶融・固化後の断面図である。 本発明の実施形態に係るプレート積層型改質器が適用された水素生成装置を示す平面図である。
符号の説明
10 プレート積層型改質器(積層型流路要素)
22 改質流路(流路)
24 第1伝熱プレート(流路形成部材)
26 燃焼流路(流路)
28 第2伝熱プレート(流路形成部材)
30 平板部
30F 端面(平板部の端面)
32・38 外壁(壁部)
32A・38A 外面
42 改質ガス閉止壁(壁部)
42A 端面(壁部の外面)
48 ロウ材
50・52・54 突出ロウ部

Claims (12)

  1. 平板部から壁部が立設された複数の流路形成部材を前記壁部の立設方向に積層すると共に、該積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の前記壁部が他方の前記流路形成部材の平板部にロウ付けにて接合されて成り、
    前記流路の外側に、前記ロウ材が積層方向両側の前記流路形成部材の外面に跨って固化された突出ロウ部が形成されており、
    かつ、前記突出ロウ部の体積は、その積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和又は該高さの和の半分に前記ロウ材の厚みを加えた総高さと、前記ロウ材による積層方向両側に位置する前記流路形成部材の接合幅と、前記ロウ材の溶融前の厚みとの積で得る基準体積の25%以上である積層型流路要素。
  2. 流路端を開口させる前記流路形成部材の前記平板部の端面と、該流路形成部材の積層方向に隣接する流路形成部材の前記壁部の外面とが面一とされた部分を含み、
    前記突出ロウ部は、前記面一を成す前記平板部の端面と前記壁部の外面とに跨って形成されている請求項1記載の積層型流路要素。
  3. 前記壁部のうち流路が開口されない外壁を成すように前記壁部の外面が面一に積層された部分を含み、
    前記突出ロウ部は、前記面一に積層された壁部の外面に跨って形成されている請求項1又は請求項2記載の積層型流路要素。
  4. 前記突出ロウ部は、その積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和に応じて、該積層方向の寸法が設定されている請求項1〜請求項3の何れか1項記載の積層型流路要素。
  5. 前記突出ロウ部の体積は、前記基準体積の125%以下である請求項1〜請求項4の何れか1項記載の積層型流路要素。
  6. 前記突出ロウ部の体積は、前記基準体積の100%以下である請求項1〜請求項5の何れか1項記載の積層型流路要素。
  7. 平板部から壁部が立設された複数の流路形成部材を前記壁部の立設方向に積層すると共に、該積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の前記壁部が他方の前記流路形成部材の平板部にロウ付けにて接合されて成る積層型流路要素の製造方法であって、
    前記ロウ材がそれぞれの前記流路形成部材間から、該積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和又は該高さの和の半分に前記ロウ材の厚みを加えた総高さである基準高さの25%を下限とする所定量だけはみ出すように、該ロウ材を挟んで前記流路形成部材を積層する積層工程と、
    前記ロウ材を溶融、固化させて前記壁部と平板とを接合させる接合工程と、
    を含む積層型流路要素の製造方法。
  8. 前記積層工程で、前記ロウ材の積層方向両側に位置する前記流路形成部材の外面の積層方向における高さの和に応じて、前記ロウ材のはみ出し長さが設定されている請求項7記載の積層型流路要素の製造方法。
  9. 前記積層工程で、前記壁部の長手方向端部から所定量だけはみ出される前記ロウ材の長さを、前記基準高さの125%以内とする請求項7又は請求項8記載の積層型流路要素の製造方法。
  10. 前記積層工程で、前記壁部の長手方向端部から所定量だけはみ出される前記ロウ材の長さを、前記基準高さの100%以内とする請求項7〜請求項9の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法。
  11. 前記積層型流路要素は、積層方向に隣り合う一方の前記流路形成部材の開口端における前記平板部の端面と、他方の前記流路形成部材の前記壁部の外面とが面一状を成す部分を含み、
    前記積層工程で、前記平板部と前記壁部とを接合するための前記ロウ材を、該平板部の全接合長に亘り前記開口端の開口方向との直交方向に沿ってはみ出させる請求項7〜請求項10の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法。
  12. 前記積層型流路要素は、前記壁部が面一に積層されて流路が開口されない外壁を形成する部分を含み、
    前記積層工程で、前記面一に積層された壁部を接合するための前記ロウ材を、前記外壁の全接合長に亘り該外壁の外側にはみ出させる請求項7〜請求項11の何れか1項記載の積層型流路要素の製造方法。
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