JP4869842B2 - 樹脂製品の製造方法および樹脂製品の補修方法 - Google Patents
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なお、特許文献1の段落0031には、熱硬化性樹脂を用いるものではないが、ポリエステルトリコット及びポリエステル/綿(50/50)混紡メリヤスを浸漬させて改質させるための仕上げ加工用処理液が記載されている。
なお、特許文献1記載の発明は、仕上げ加工用処理液に繊維を浸漬して改質する技術であり、上記問題を解決することはできない。
また、本発明は、強度に弾性や補修性等の有用な性質が付与された有用な新規樹脂およびその補修方法を提供することを目的とする。
請求項2に係る発明では、弾性や補修性等の有用な性質が付与されたうえ、着色材の模様を有する有用な新規樹脂製品を提供することができる。
(1)樹脂製品の製造方法の説明:
(2)樹脂製品の製造方法の作用、効果、および、樹脂製品の用途:
(3)樹脂製品の補修方法の説明:
(4)具体例:
(5)変形例:
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂製品の製造方法を模式的に示している。本製造方法は、以下の工程(A)〜(C)を備えている。
(A)熱可塑性樹脂12を溶解可能な溶媒11に少なくとも熱可塑性樹脂12を溶解させて熱可塑性樹脂溶液20を調製する熱可塑性樹脂溶解工程(工程1)、
(B)熱可塑性樹脂溶液20と液状の熱硬化性樹脂21とを少なくとも混合して混合液30を調製する樹脂混合工程(工程2)、
(C)混合液30から溶媒11を除去して樹脂製品40,50を得る樹脂製品形成工程(工程3,4)。
工程1では、加熱することなく素材11〜13を混合して熱可塑性樹脂溶液20を調製するのが好ましく、冷却することなく素材11〜13を混合して熱可塑性樹脂溶液20を調製するのが好ましい。混合の際には、手で撹拌器具を持って素材11〜13を撹拌してもよいが、熱可塑性樹脂溶液をより均質にさせる観点からは混合機を用いて撹拌等により混合するのが好ましい。
工程2でも、加熱することなく素材20〜22を混合して混合液30を調製するのが好ましく、冷却することなく素材20〜22を混合して混合液30を調製するのが好ましい。混合の際には、手で撹拌器具を持って素材20〜22を撹拌してもよいが、熱可塑性樹脂溶液をより均質にさせる観点からは混合機を用いて撹拌等により混合するのが好ましい。
そして、樹脂製品形成工程では、混合液30を加熱して熱硬化性樹脂21を硬化させてもよいし、樹脂製品を冷却して熱可塑性樹脂12を固化させてもよい。
熱可塑性樹脂の融点については、常温程度で固化して硬化後の樹脂製品を高強度にする観点からは30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。また、熱可塑性樹脂の融点は、良好な弾性および補修性を得る観点からは、230℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましく、210℃以下がさらに好ましい。
溶媒11に揮発性を有する溶媒を用いると、混合液30に含まれる溶媒11を揮発させることにより混合液30から溶媒11を除去することができるので、樹脂製品に弾性や補修性等の有用な性質を容易に付加することができる。揮発性を有する溶媒には、上述した各種有機溶剤、水、これらの混合物、等を用いることができる。
熱可塑性樹脂がポリオレフィンプラスチックである場合、溶媒にトルエン,キシレン,ヘプタン,等の炭化水素系溶剤を用いると容易にポリオレフィンプラスチックが溶解されるので好ましい。
また、100K/S重量部の溶媒に1重量部の熱可塑性樹脂を完全に溶解させた後、熱可塑性樹脂が分離しない程度に溶媒を熱可塑性樹脂溶液から除去して熱可塑性樹脂溶液を調製してもよい。すると、さらに溶媒の消費量および除去時間を少なくさせることができる。例えば、100(K−1)/S重量部分の溶媒を揮発等により熱可塑性樹脂溶液から除去して(100/S)+1重量部の熱可塑性樹脂溶液を調製する。
トルエン,キシレン,ヘプタン,等の炭化水素系溶剤でポリオレフィンプラスチックを溶解する場合、ポリオレフィンプラスチック1重量部に対して炭化水素系溶剤を1〜20重量部とすることができる。
上記素材11〜13を混合するときの撹拌強度(例えば撹拌翼の回転数)は、熱可塑性樹脂が溶媒に溶解されにくい場合にはできるだけ短い時間で溶解させるため強く(例えば回転数を大きく)すればよいし、熱可塑性樹脂が溶媒に溶解されやすい場合には気泡の混入や溶媒の揮散等を防ぐために弱く(例えば回転数を小さく)すればよい。
上記素材11〜13を混合する時間は、撹拌が弱い場合には長く、撹拌が強い場合には短くすればよいが、熱可塑性樹脂が溶媒に溶解されにくい場合には確実かつ均質に溶解させるため長くすればよいし、熱可塑性樹脂が溶媒に溶解されやすい場合には気泡の混入や溶媒の揮散等を防ぐために短くすればよい。
液状熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液との配合比は、液状熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とを均一に混合することができる範囲内の割合とすればよく、例えば、熱硬化性樹脂100重量部に対して熱可塑性樹脂溶液0.5〜100重量部(好ましくは1〜30重量部)を配合する割合とすることができる。また、硬化後の樹脂製品に弾性や補修性を発現させる観点からは熱可塑性樹脂を10重量部以上にするのが好ましい。一方、硬化後の樹脂製品に十分な強度を発現させる観点からは熱可塑性樹脂を50重量部以下にするのが好ましい。なお、熱可塑性樹脂の割合を多くするほど弾性が強くなって補修性が向上し、熱硬化性樹脂の割合を多くするほど高強度になる。
トルエン,キシレン,ヘプタン,等の炭化水素系溶剤でポリオレフィンプラスチックを溶解して熱可塑性樹脂溶液を調製した場合、熱硬化性樹脂100重量部に対して、熱可塑性樹脂溶液を0.5〜100重量部(好ましくは1〜30重量部)とすることができる。
上記素材20〜22を混合するときの撹拌強度(例えば撹拌翼の回転数)は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とが均一に混ざりにくい場合にはできるだけ短い時間で均一に混合させるため強く(例えば回転数を大きく)すればよいし、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とが均一に混ざりやすい場合には気泡の混入や溶媒の揮散等を防ぐために弱く(例えば回転数を小さく)すればよい。
上記素材20〜22を混合する時間は、撹拌が弱い場合には長く、撹拌が強い場合には短くすればよいが、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とが均一に混ざりにくい場合には確実かつ均質に混合するため長くすればよいし、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とが均一に混ざりやすい場合には気泡の混入や溶媒の揮散等を防ぐために短くすればよい。
ここで、混合液30から溶媒を除去して形状付与前の樹脂組成物40を生成する工程3で製造工程を完了して該樹脂組成物を樹脂製品(硬化前)としてもよいし、さらに樹脂組成物40に所定の形状を付与して該樹脂組成物を硬化させて樹脂製品(硬化後)50を得る工程4で製造工程を完了してもよい。また、図1に示すように混合液30から溶媒を除去した後に硬化させて樹脂製品を形成してもよいし、図2の工程14のように所定の形状を付与した混合液31から溶媒を除去するのと同時に該混合液31を硬化させて樹脂製品を形成してもよいし、所定の形状を付与した混合液31を硬化させた後に混合液31から溶媒を除去して樹脂製品を形成してもよい。
溶媒の揮発による気泡の混入を防ぐ観点からは、混合液30を撹拌することが好ましい。混合液30を撹拌するときの撹拌強度(例えば撹拌翼の回転数)は、大気を巻き込まないよう強くしすぎないようにしながら溶媒の気泡が脱泡される程度に強くするのが好ましい。
混合液30から溶媒11を揮発させる時間は、混合液中の溶媒の配合量が多い場合や温度が低い場合には長く、混合液中の溶媒の配合量が少ない場合や温度が高い場合には短くすればよい。
硬化剤41には、メチルエチルケトンパーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、等の有機過酸化物、等を用いることができる。硬化剤の添加量は、液状熱硬化性樹脂100重量部に対して0.5〜2.0重量部程度(例えば1.0重量部程度)とすることができる。
第三の素材42は、固体でも液体でもよく、硬化促進剤(硬化助剤)、ラジカル重合性モノマー、ラジカル重合性オリゴマー、充填材、相溶化剤、滑剤、繊維状素材、核剤、顔料、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、これらの組み合わせ、等が考えられる。硬化促進剤には、ナフテン酸コバルト、オクトエ酸コバルト、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、アセチルアセトン、アセト酢酸エチルエステル、等を用いることができる。ラジカル重合性モノマーやラジカル重合性オリゴマーは、樹脂組成物の粘度を下げるために用いられる。微粒状の第三の素材を添加する場合、例えば樹脂組成物1重量部に対する配合量を0.5重量部以下とする。
上記素材40〜42を混合するときの撹拌強度(例えば撹拌翼の回転数)は、上記素材41,42が樹脂組成物中で均一になりにくい場合にはできるだけ短い時間で溶解させるため強く(例えば回転数を大きく)すればよいし、上記素材41,42が樹脂組成物中で均一になりやすい場合には気泡の混入等を防ぐために弱く(例えば回転数を小さく)すればよい。
上記素材40〜42を混合する時間は、撹拌が弱い場合には長く、撹拌が強い場合には短くすればよいが、上記素材41,42が樹脂組成物中で均一になりにくい場合には確実に均一化させるため長くすればよいし、上記素材41,42が樹脂組成物中で均一になりやすい場合には気泡の混入等を防ぐために短くすればよい。
(A)揮発性の溶媒11に少なくとも熱可塑性樹脂12を溶解させて熱可塑性樹脂溶液20を調製する熱可塑性樹脂溶解工程(工程11)、
(B)熱可塑性樹脂溶液20と液状の熱硬化性樹脂21とを少なくとも混合して混合液30を調製する樹脂混合工程(工程12)、
(C)混合液30に所定の形状を付与する形状付与工程(工程13)、
(D)前記所定の形状が付与された混合液31から溶媒11を揮発させて除去するのと同時に熱硬化性樹脂21を硬化させて樹脂製品50を得る樹脂製品形成工程(工程14)。
工程11は、上記工程1と同じである。
工程12は、必要に応じて硬化剤41が混合される点を除いて、上記工程2と同じである。硬化剤の添加量は、液状熱硬化性樹脂100重量部に対して0.5〜2.0重量部程度(例えば1.0重量部程度)とすることができる。
溶媒を除去し熱硬化性樹脂を硬化させるための温度は、例えば、60〜80℃程度とすることができる。溶媒を除去し熱硬化性樹脂を硬化させる時間は、温度が低い場合には長く、温度が高い場合には短くすればよく、例えば、3〜24時間程度とすることができる。得られる樹脂製品は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とが混合され、弾性や補修性等の有用な性質を有する新規の樹脂製品となる。
本製造法では、溶媒の除去と熱硬化性樹脂の硬化とが同時に行われるので、樹脂製品の製造工程が簡素化される。
液状熱硬化性樹脂に熱可塑性樹脂を添加するために熱可塑性樹脂を加熱すれば、その時点で熱硬化性樹脂が硬化してしまう問題がある。本発明では、溶媒に可溶性の熱可塑性樹脂を溶媒に溶解して液状熱硬化性樹脂に混合するので、熱可塑性樹脂を加熱して溶融させたり粘度を下げたりしなくても熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを混合することができ、熱可塑性樹脂が固形状や高粘性であっても容易に混合することができる。そして、混合液から溶媒を除去すれば、熱硬化性樹脂が改質され、ある程度強度を維持しながら硬化後の樹脂製品に弾性や補修性等の有用な性質を容易に付加することができ、強度にこれらの性質が付与された有用な新規樹脂製品が得られる。
なお、弾性や補修性等が発現されるのは、硬化後の樹脂製品中で熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とが相溶せず細かく分離した海島構造になるためと推察される。
なお、分子量500〜1000000と比較的低分子量のポリオレフィンプラスチックのように融点30〜230℃と比較的低融点の熱可塑性樹脂を用いると、日常用途での断熱、補修、等に利用することができる。例えば、本樹脂製品をバスタブ(浴槽)に使用して風呂の温度低下を防止させたり、本樹脂製品に凹み等の傷が生じたときに加熱して熱可塑性樹脂を軟化させることにより傷を補修したりすることができる。
図3は、本樹脂製品を用いた補修方法を模式的に示している。上述した製造方法により硬化後の樹脂製品50を形成し、バスタブ等として使用するものとする(図の最上段)。樹脂製品50を使用しているうちに、凹み等の傷(補修箇所54)が生じることがある(図の上から2段目)。
ここで、ドライヤー等の送風加熱装置61で補修箇所54に熱風を当て、熱可塑性樹脂12が軟化する温度以上に補修箇所54を加熱する(図の上から3段目)。すると、補修箇所54に含まれる熱可塑性樹脂が軟化する。そこで、金槌や木槌等の補修器具62で補修箇所54周辺を叩くなど力を加えると、平らにする等ほぼ元通りに補修することができる(図の最下段)。このような簡易補修性が発現されるのは、樹脂製品50中で熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とは相溶せず海島構造となる結果、熱可塑性樹脂の熱可塑性が発現されるためと推察される。
樹脂層を積層する基材には、木材、金属、他の樹脂製品、等が考えられる。
すなわち、液状熱硬化性樹脂に対する熱可塑性樹脂を第一の配合割合とするように液状熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とを少なくとも混合して第一の混合液を調製するとともに液状熱硬化性樹脂に対する熱可塑性樹脂を前記第一の配合割合よりも多い第二の配合割合とするように液状熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂溶液とを少なくとも混合して第二の混合液を調製し、第一の混合液から溶媒を除去するとともに熱硬化性樹脂を硬化させて外部に接する第一の樹脂層を形成し、第二の混合液から溶媒を除去するとともに熱硬化性樹脂を硬化させて第一の樹脂層よりも内側に第二の樹脂層を形成し、これらの第一および第二の樹脂層が積層された樹脂製品を形成すれば、外部に接する層が高強度とされ、外部に接しない内側層で弾性や補修性等の有用な性質が発現される。従って、内側の層の熱可塑性樹脂の配合割合を増やすことができ、弾性や補修性等の有用な性質をさらに利用することができる新規の樹脂積層製品を提供することができる。
また、得られる樹脂製品に含まれる熱硬化性樹脂に対する熱可塑性樹脂の配合割合を互いに異ならせる複数種類の混合液を調製し、各種類の混合液から溶媒を除去するとともに熱硬化性樹脂を硬化させて外部から離れるほど熱硬化性樹脂に対する熱可塑性樹脂の配合割合が多くなるように各樹脂層を形成して当該各樹脂層が積層された樹脂製品を形成しても、同様の作用、効果が得られる。
以上のように、外部から離れるほど熱硬化性樹脂に対する熱可塑性樹脂の配合割合を多くすることにより、より熱可塑性が強まって加熱により素材が流れやすくなり、凹み等の傷を柔らかい内部の層(外部に接しない層)を流動させることにより復元することが可能になる。
以下、本樹脂製品の製造方法の具体例を示すが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本具体例では、液状熱硬化性樹脂21として常温(5〜35℃)で液状の不飽和ポリエステル樹脂を用い、熱可塑性樹脂12として融点150〜175℃の粒状ポリプロピレン(PP)を用い、溶媒11としてトルエンを用い、硬化剤41としてメチルエチルケトンパーオキシドの希釈液を用い、第三の素材22としてナフテン酸コバルト(硬化促進剤)を用いる。液状不飽和ポリエステル樹脂には、ジャパンコンポジット株式会社人工大理石用KSV−15、特開2005−68167号公報に記載された不飽和ポリエステル樹脂、等を例示することができる。メチルエチルケトンパーオキシドの希釈液には、日本油脂株式会社製のパーメックN等を例示することができる。ナフテン酸コバルトには、6w/v%ナフテン酸コバルト等を例示することができる。
次に、常温で加熱することなく、上記PP溶液と、液状不飽和ポリエステル樹脂100重量部とを均一になるまで混合する。その後、上記硬化剤1.0重量部と、上記硬化促進剤0.5重量部とを添加して、均一になるまで混合して混合液を調製する。
さらに、上記混合液を所定形状のトレイに注いで厚みが10mmの平板形状となるよう混合液に形状を付与する。
そして、形状付与後の混合液を入れたトレイを恒温室に入れ、60〜80℃となるように3〜24時間加温してトルエンを揮発させて除去しながら不飽和ポリエステル樹脂を硬化させ、平板状に硬化した樹脂製品を得る。
以上により、PPに由来する弾性や補修性が付加された高強度の不飽和ポリエステル樹脂の硬化製品が形成されると推測される。
また、第三の素材22として水酸化アルミニウム(例えば昭和電工株式会社ハイジライトH−310)100〜200重量部も用いると、人造大理石製の樹脂製品を容易に形成することができる。
樹脂混合工程2,12で着色材を添加した溶融可能な固形状の樹脂を第三の素材22として液状熱硬化性樹脂21等に混合して混合液30を調製し、この混合液から前記溶媒を除去するとともに前記混合液を加熱して成形しながら前記固形状の樹脂を溶融させ前記熱硬化性樹脂を硬化させてもよい。着色材には、顔料等を用いることができる。溶融可能な固形状の樹脂には、上述した熱可塑性樹脂を用いることができ、例えば、粒径0.1〜10mm程度(好ましくは0.5〜5mm程度)の粒状樹脂を用いることができる。固形状の樹脂は、混合液中でなるべく融解しないようにする観点から混合液30を調製するときの温度よりも高い融点を有する樹脂が好ましく、混合液中でなるべく溶解しないようにする観点から混合液30を調製するとき最後に添加するのが好ましい。
以上により、弾性や補修性等の有用な性質が付与されたうえ、着色材の模様を有する有用な新規樹脂製品を提供することができる。
20…熱可塑性樹脂溶液、21…液状熱硬化性樹脂、
23…着色材含有樹脂、24…着色材の模様、
30…混合液、31…形状付与された混合液、
40…樹脂組成物(樹脂製品)、41…硬化剤、
50…樹脂製品、51〜53…樹脂層、54…補修箇所、
61…加熱装置、62…補修器具、
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒に少なくとも前記熱可塑性樹脂を溶解させて熱可塑性樹脂溶液を調製し、液状の熱硬化性樹脂に対する前記熱可塑性樹脂を第一の配合割合とするように前記液状の熱硬化性樹脂と前記熱可塑性樹脂溶液とを少なくとも混合して第一の混合液を調製するとともに前記液状の熱硬化性樹脂に対する前記熱可塑性樹脂を前記第一の配合割合よりも多い第二の配合割合とするように前記液状の熱硬化性樹脂と前記熱可塑性樹脂溶液とを少なくとも混合して第二の混合液を調製し、前記第一の混合液から前記溶媒を除去するとともに前記熱硬化性樹脂を硬化させて外部に接する第一の樹脂層を形成し、前記第二の混合液から前記溶媒を除去するとともに前記熱硬化性樹脂を硬化させて前記第一の樹脂層よりも内側に第二の樹脂層を形成し、これら第一および第二の樹脂層が積層された樹脂製品を得ることを特徴とする樹脂製品の製造方法。
- 熱可塑性樹脂を溶解可能な溶媒に少なくとも前記熱可塑性樹脂を溶解させて熱可塑性樹脂溶液を調製し、着色材を添加した溶融可能な固形状の樹脂と前記熱可塑性樹脂溶液と液状の熱硬化性樹脂とを少なくとも混合して混合液を調製し、この混合液から前記溶媒を除去するとともに前記混合液を加熱して成形しながら前記固形状の樹脂を溶融させ前記熱硬化性樹脂を硬化させて樹脂製品を得ることを特徴とする樹脂製品の製造方法。
- 揮発性を有する溶媒に少なくとも熱可塑性樹脂を溶解させて熱可塑性樹脂溶液を調製し、この熱可塑性樹脂溶液と液状の熱硬化性樹脂とを少なくとも混合して混合液を調製し、この混合液から前記溶媒を揮発させて除去するとともに前記熱硬化性樹脂を硬化させて得られる樹脂製品を用い、この樹脂製品の補修箇所を加熱して前記熱可塑性樹脂を軟化させることにより前記補修箇所を補修することを特徴とする樹脂製品の補修方法。
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