JP4869667B2 - 差動信号トランスミッタ回路およびそれを用いた電子機器 - Google Patents

差動信号トランスミッタ回路およびそれを用いた電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、差動信号を送信する差動信号トランスミッタ回路に関する。
さまざまな電子機器において、ノイズ耐性を高めるために、差動信号を用いたデータの伝送が用いられるようになっている。たとえば、折り畳み型の携帯電話端末などにおいては、液晶パネルが実装される第1筐体と、操作ボタンなどが実装される第2筐体間の信号の送受信に、低電圧差動信号(Low Voltage Differential Signal、以下LVDSという)とよばれる差動信号を用いている。LVDSは、高速伝送および低消費電力化が可能である上、小振幅の信号を伝送することからEMI(Electromagnetic Interference)の問題に強いという特徴を有する。
信号伝送装置においては、インピーダンスの整合をとるために、レシーバ側に終端抵抗を設けるのが一般的な構成となっている。ところが、実際の信号電送装置においては、レシーバ側の終端抵抗のばらつきなどによって、インピーダンスの不整合が発生し、十分な振幅が得られなかったり、あるいは伝送速度や応答速度が低下するという問題が発生する。このような問題を解決するために、トランスミッタ回路側に、インピーダンス整合用の抵抗を設ける技術が開示されている(特許文献1、2参照)。
特開平6−104936号公報 特開2000−59443号公報
本発明は、上記特許文献とは同一の課題を、異なるアプローチによって解決するものであり、その目的は、差動出力信号の変化速度を調節可能な差動信号トランスミッタ回路の提供にある。
本発明のある態様は、差動信号を送信する差動信号トランスミッタ回路に関する。この差動信号トランスミッタ回路は、高電位側に設けられた第1電流源と、低電位側に設けられ、第1電流源と略同一の電流を生成する第2電流源と、第1電流源および第2電流源の間に設けられ、差動入力信号の一方に応じて相補的にオンオフする第1、第2トランジスタを含む第1スイッチ群と、第1スイッチ群と並列に設けられ、差動入力信号の他方にもとづき第1スイッチ群とは逆相で、相補的にオン、オフする第3、第4トランジスタを含む第2スイッチ群と、第1、第2トランジスタの接続点である第1出力端子と第3、第4トランジスタの接続点である第2出力端子間に、直列に接続された抵抗および抵抗制御スイッチを含んで構成される、少なくともひとつの可変抵抗素子と、を備える。
この態様によると、第1、第2出力端子間に設けられた可変抵抗素子の抵抗制御スイッチにより、インピーダンスを調節することができ、差動出力信号の変化速度を調節することができる。
第1、第2電流源により生成される電流は、可変抵抗素子および、第1、第2出力端子間に接続される負荷の合成抵抗に反比例して設定されてもよい。この場合、差動出力信号の振幅を一定に保つことができる。
差動信号トランスミッタ回路は、可変抵抗素子および、第1、第2出力端子間に接続される負荷の合成抵抗に反比例した基準電流を生成する電流切替回路をさらに備えてもよい。第1電流源は、電流切替回路により生成される基準電流に比例した電流を生成するPMOSトランジスタを含み、第2電流源は、基準電流に比例した電流を生成するNMOSトランジスタを含んでもよい。
電流切替回路は、所定の定電流を生成する定電流回路と、可変抵抗素子に対応付けて設けられ、定電流に比例した電流を生成する複数のトランジスタと、複数のトランジスタの電流経路上に設けられた複数の電流制御スイッチと、を含んでもよい。複数の電流制御スイッチのオンオフを、抵抗制御スイッチのオンオフに同期して制御し、複数のトランジスタに流れる電流の和を基準電流に設定してもよい。
差動信号トランスミッタ回路は、差動出力信号の中点が所定の基準電圧に一致するように、第1、第2電流源により生成すべき電流を微調節するコモン電圧調節回路をさらに備えてもよい。
可変抵抗素子は、第1出力端子と第2出力端子間に直列に接続された第1抵抗と、抵抗制御スイッチと、第2抵抗と、を含んでもよい。また、可変抵抗素子は、第1出力端子と第2出力端子間に直列に接続された第1抵抗制御スイッチと、抵抗と、第2抵抗制御スイッチと、を含んでもよい。この場合、可変抵抗素子の構成が第1出力端子間と第2出力端子で対称となるため、2つの差動出力信号の対称性を保ちつつ、インピーダンスを調節することができる。また、スイッチをトランジスタにより構成する場合、オン抵抗を下げるためにデバイスサイズを大きくすると、寄生容量が大きくなるという問題がある。このような場合に、2つの抵抗の間にひとつのスイッチを設けることにより、スイッチの両端の電圧振幅を小さくすることができ、回路の応答速度が低下するのを防止することができる。
差動信号トランスミッタ回路は、ひとつの半導体基板上に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。差動トランスミッタ回路を、1つのLSIとして集積化することにより、回路面積を削減することができる。
本発明の別の態様は、電子機器である。この電子機器は、上述の差動信号トランスミッタ回路を備える。この態様によると、電子機器内部において、差動出力信号の変化速度を調節することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明に係る差動信号トランスミッタ回路によれば、差動出力信号の変化速度を調節することができる。
図1は、本実施の形態に係る電子機器400の構成を示す回路図である。電子機器400は、差動信号トランスミッタ回路100と差動信号レシーバ200を含み、差動信号を用いたデータの送受信を行う。電子機器400は、たとえば携帯電話端末である。携帯電話端末は、液晶パネルが実装される第1筐体と、操作ボタン等が実装される第2筐体を備える。本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100および差動信号レシーバ200は、それぞれが第1筐体、第2筐体に搭載されて、差動信号線300で接続される。差動信号トランスミッタ回路100、差動信号レシーバ200は、パラレルシリアル変換を行い、第1、第2筐体間で、高速なデータ転送を行う。
図1の差動信号トランスミッタ回路100は、その出力段の構成を示すものである。この差動信号トランスミッタ回路100は、第1入力端子20、第2入力端子22に入力される差動入力信号Sin1、Sin2にもとづき差動出力信号Sout1、Sout2を生成し、第1出力端子24、第2出力端子26から出力する。以下、本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100の構成について説明する。
差動信号トランスミッタ回路100は、第1電流源10、第1入力端子20、第1スイッチ群14、第2スイッチ群16、可変抵抗素子Rvarと総称される第1可変抵抗素子Rvar1〜第3可変抵抗素子Rvar3、スイッチ制御部30を備える。差動信号トランスミッタ回路100は、図2に示すバイアス回路40とともに、ひとつの半導体基板上に一体集積化されている。以下の説明において、電圧信号、電流信号あるいは抵抗などに付された符号は、必要に応じてそれぞれの電圧値、電流値あるいは抵抗値を表すものとして用いることとする。
本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100は、第1電流源10、第2電流源12の2つの電流源を備えている。第1電流源10は、電源電圧Vddが印加される電源ライン側、すなわち高電位側に設けられており、第1駆動電流Idrv1を生成する。第2電流源12は、接地電位側、すなわち低電位側に設けられ、第1電流源10により生成される第1駆動電流Idrv1と略同一の第2駆動電流Idrv2を生成する。
第1電流源10および第2電流源12の間には、第1スイッチ群14、第2スイッチ群16が並列に設けられる。第1スイッチ群14は、第1電流源10および第2電流源12の間に直列に接続された第1トランジスタM1、第2トランジスタM2を含む。本実施の形態において、第1トランジスタM1は、PMOSトランジスタ、第2トランジスタM2はNMOSトランジスタであり、それぞれのゲートは第1入力端子20と接続されている。
第1トランジスタM1は、第1入力端子20に入力された差動入力信号Sin1がハイレベルのときオフ、ローレベルのときオンする。一方、第2トランジスタM2は、差動入力信号Sin1がハイレベルのときオン、ローレベルのときオフする。したがって、第1トランジスタM1、第2トランジスタM2は、差動入力信号Sin1にもとづき、相補的にオンオフする。第1トランジスタM1と第2トランジスタM2の接続点は、第1出力端子24に接続される。
第2スイッチ群16は、第1スイッチ群14と並列に設けられる。第2スイッチ群16は、第1電流源10および第2電流源12の間に直列に接続された第3トランジスタM3、第4トランジスタM4を含む。本実施の形態において、第3トランジスタM3はPMOSトランジスタ、第4トランジスタM4はNMOSトランジスタであって、それぞれのゲートは第2入力端子22と接続されている。第3トランジスタM3、第4トランジスタM4は、差動入力信号Sin2にもとづき、相補的にオンオフする。なお、差動入力信号Sin1と差動入力信号Sin2は、ハイレベルとローレベルが互いに逆相であるため、第2スイッチ群16は、第1スイッチ群14とは逆相でオンオフする。第3トランジスタM3と第4トランジスタM4の接続点は、第2出力端子26に接続される。
第1スイッチ群14および第2スイッチ群16は、第1トランジスタM1、第4トランジスタM4がオン、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3がオフの状態において、第1電流源10により生成された第1駆動電流Idrv1を、第1出力端子24から出力する。この第1駆動電流Idrv1は、差動信号レシーバ200の負荷抵抗Rrxを経て第2出力端子26に再び入力され、第2電流源12に流れる。
また、第1スイッチ群14、第2スイッチ群16は、第2トランジスタM2、第3トランジスタM3がオン、第1トランジスタM1、第4トランジスタM4がオフの状態において、第1電流源10により生成された第1駆動電流Idrv1を、第2出力端子26から出力する。この第1駆動電流Idrv1は、負荷抵抗Rrxを経て第1出力端子24に再び入力され、第2電流源12に流れる。
第1出力端子24と、第2出力端子26の間には、すくなくともひとつの可変抵抗素子Rvarが設けられる。本実施の形態においては、3つの可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3が並列に設けられる。各可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3は、それぞれが、第1出力端子24、第2出力端子26間に設けられた抵抗R1、R2および抵抗制御スイッチSWを含む。第1抵抗R1、抵抗制御スイッチSW、第2抵抗R2は、第1出力端子24、第2出力端子26間に直列に接続されている。可変抵抗素子Rvarの抵抗値は、抵抗制御スイッチSWがオンの時、R1+R2+Ronで与えられる。ここでRonは、抵抗制御スイッチSWのオン抵抗である。以下、本実施の形態において、第1可変抵抗素子Rvar1〜第3可変抵抗素子Rvar3の抵抗値は等しいものとし、その抵抗値をRvarと記す。
スイッチ制御部30は、第1可変抵抗素子Rvar1〜第3可変抵抗素子Rvar3それぞれに対して、イネーブル信号EN1〜EN3を出力する。各可変抵抗素子Rvarの抵抗制御スイッチSWは、入力されたイネーブル信号ENがハイレベルのときオンし、ローレベルのときオフする。
本実施の形態において、第1電流源10、第2電流源12によりそれぞれ生成される第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2は、可変抵抗素子Rvar1〜Rvarnおよび、負荷抵抗Rrxの合成抵抗に反比例して設定される。図2は、第1電流源10、第2電流源12、およびそのバイアス状態を制御するバイアス回路40の構成を示す回路図である。
バイアス回路40は、電流切替回路50、コモン電圧調節回路60を含む。電流切替回路50は、スイッチ制御部30から出力されるイネーブル信号EN1〜EN3にもとづき、第1電流源10、第2電流源12により生成される第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2の基準値(以下、電流切替回路50の出力電流を基準電流Irefという)を設定する。コモン電圧調節回路60は、差動信号トランスミッタ回路100の差動出力信号Sout1、Sout2の中点が一定に保たれるように、第1電流源10、第2電流源12により生成される第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2を微調節する。以下、電流切替回路50、コモン電圧調節回路60の構成について説明する。
電流切替回路50は、定電流回路52、PMOSトランジスタであるトランジスタM10〜M18を含む。定電流回路52は、所定の定電流Icを生成する。トランジスタM10は、定電流Icの経路上に設けられている。トランジスタM12〜M14は、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3に対応付けて設けられており、定電流Icに比例した電流を生成する。トランジスタM10〜M14は、ゲートおよびソースが共通に接続され、カレントミラー回路を構成する。トランジスタM10〜M14と、電流切替回路50の出力端子54間には、トランジスタM15〜M18が接続されている。
トランジスタM15は、ゲートが接地されており、常時オンとなるようにバイアスされる。トランジスタM16〜M18のゲートには、イネーブル信号EN1〜EN3が反転して入力されている。トランジスタM16〜M18はそれぞれ、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3内部の抵抗制御スイッチSWのオンオフに同期してオンオフが制御され、イネーブル信号EN1〜EN3がハイレベルのときオンする電流制御スイッチとして機能する。
トランジスタM10〜M14それぞれのサイズS10〜S14は、たとえば、S10:S11:S12:S13:S14=1/Rrx:1/Rrx:1/Rvar1:1/Rvar2:1/Rvar3となるように設定する。上述のように、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3の抵抗値を等しく設定した場合、S10:S11:S12:S13:S14=1/Rrx:1/Rrx:1/Rvar:1/Rvar:1/Rvarとなる。
電流切替回路50は、トランジスタM11〜M14に流れる電流の和を、基準電流Irefとして出力する。電流切替回路50から出力される基準電流Irefは、イネーブル信号EN1〜EN3にもとづいて電流値が設定される。すなわち、イネーブル信号EN1〜EN3がいずれもローレベルのとき、トランジスタM16〜M18はすべてオフするため、Iref=Icが成り立つ。また、イネーブル信号EN1〜EN3がすべてハイレベルのとき、トランジスタM16〜M18はすべてオンするため、Iref=Ic×(1+Rrx/Rvar×3)となる。
以上のように構成された電流切替回路50から出力される基準電流Irefは、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3および、第1出力端子24、第2出力端子26間に接続される負荷抵抗Rrxの合成抵抗に反比例した電流となる。電流切替回路50から出力される基準電流Irefは、コモン電圧調節回路60へと入力される。
第1電流源10は、電流切替回路50により生成される基準電流Irefに比例した第1駆動電流Idrv1を生成するPMOSトランジスタM30を含む。また、第2電流源12は、基準電流Irefに比例した第2駆動電流Idrv2を生成するNMOSトランジスタM31を含む。コモン電圧調節回路60は、差動出力信号Sout1、Sout2の中点が所定の基準電圧Vrefに一致するように、トランジスタM30、M31のゲート電圧を帰還制御し、第1電流源10、第2電流源12により生成すべき第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2を微調節する。
コモン電圧調節回路60は、トランジスタM20〜M29、抵抗R20、R21を含む。トランジスタM20、M21は、PMOSトランジスタであって、電流切替回路50から出力される基準電流Irefをテール電流とする差動対を構成する。トランジスタM20のドレインと接地間には、負荷としてNMOSトランジスタM22が接続される。トランジスタM22は、トランジスタM23およびトランジスタM31とゲートおよびソースが共通に接続されており、カレントミラー回路を構成する。
トランジスタM21のドレインと接地間には、負荷としてNMOSトランジスタM24が接続されている。NMOSトランジスタM25は、トランジスタM24とゲートおよびソースが共通に接続され、カレントミラー回路を構成する。
トランジスタM26は、PMOSトランジスタであって、トランジスタM25の電流経路上に設けられる。トランジスタM26は、トランジスタM27およびトランジスタM30とゲートおよびソースが共通に接続され、カレントミラー回路を構成する。
トランジスタM30に流れる電流、すなわち第1駆動電流Idrv1は、差動対を構成するトランジスタM21に流れる電流に比例する。また、トランジスタM31に流れる電流、すなわち第2駆動電流Idrv2は、差動対を構成するトランジスタM20に流れる電流に比例する。差動対を構成するトランジスタM20、M21に等しい電流が流れるとき、第1駆動電流Idrv1と第2駆動電流Idrv2は等しくなる。
トランジスタM27のドレインと、トランジスタM23のドレイン間には、トランジスタM28、抵抗R20、R21、トランジスタM29が直列に接続される。トランジスタM27からトランジスタM23に至る電流経路は、トランジスタM30からトランジスタM31に至る電流経路に対応付けて設けられたレプリカ回路である。トランジスタM28はPMOSトランジスタであって、ゲートが接地されており、常時オンとなるようバイアスされる。また、トランジスタM29はNMOSトランジスタであって、ゲートが電源電圧Vddの印加される電源ラインに接続されており、常時オンとなるようバイアスされている。抵抗R20、R21の抵抗値は等しく設定され、その接続点はトランジスタM21のゲートに接続される。抵抗R20、R21の接続点の電位を、帰還電圧Vfbという。トランジスタM28、M29は、第1トランジスタM1〜第4トランジスタM4を含む第1スイッチ群14、第2スイッチ群16を模して形成される。また、トランジスタM27、M23はそれぞれ、トランジスタM30、M31に対応して設けられている。
コモン電圧調節回路60は、帰還電圧Vfbが基準電圧Vrefに一致するように、帰還制御を行う。その結果、第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2は、基準電流Irefに比例した略同一の電流に設定されるとともに、差動出力信号Sout1、Sout2の中点電位は、基準電圧Vrefに近づくことになる。
以上のように構成された差動信号トランスミッタ回路100の動作について説明する。図3は、図1の差動信号トランスミッタ回路100の差動出力信号Sout1の時間波形を示す図である。図3において、波形(I)は、イネーブル信号EN1〜EN3がいずれもローレベルのとき、波形(II)は、イネーブル信号EN1がハイレベルのとき、波形(III)は、イネーブル信号EN1、EN2がハイレベル、波形(IV)は、イネーブル信号EN1〜EN3がすべてハイレベルのときを表している。
波形(I)に示すように、イネーブル信号EN1〜EN3がすべてローレベルのとき、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3はすべて開放となり、合成インピーダンスは負荷抵抗Rrxに等しくなる。一方、波形(IV)に示すように、イネーブル信号EN1〜EN3をすべてハイレベルに設定すると、可変抵抗素子Rvar1〜Rvar3の抵抗値は、すべてRvarとなり、合成インピーダンスは、(Rrx//(Rvar/3))となる。ここで、「//」は、並列抵抗の合成インピーダンスを示す。第1出力端子24と第2出力端子26間のインピーダンスが低くなるに従い、寄生容量との間に形成されるCR時定数が変化するため、波形(I)から(IV)に示すように、差動出力信号Sout1の変化速度は速くなっていく。
図3に示すように、本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100によれば、スイッチ制御部30によって可変抵抗素子Rvarのオンオフを制御し、さらに第1電流源10、第2電流源12において生成する第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2を調節することにより、差動出力信号Sout1、Sout2の立ち上がり(または立ち下がり)の速度を調節することが可能となる。
また、第1電流源10、第2電流源12により生成する第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2を、負荷のインピーダンスに反比例して設定することにより、差動出力信号Sout1、Sout2の振幅を一定に制御することができる。
また、本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100では、可変抵抗素子Rvarを、抵抗R1、抵抗制御スイッチSW、抵抗R2を、第1出力端子24、第2出力端子26間に直列に接続して構成している。抵抗制御スイッチSWをMOSFETで形成する場合、そのオン抵抗を低く設定するためには、抵抗よりもサイズが大きくなり、寄生容量が大きくなるという問題がある。寄生容量が大きい場合、差動出力信号Sout1、Sout2の変化速度が遅くなる。
本実施の形態においては、抵抗制御スイッチSWを、抵抗R1、R2の間に設けているため、抵抗制御スイッチSWの両端の電圧振幅は小さくなっており、寄生容量の影響を低減することができる。可変抵抗素子Rvarを、第1出力端子24、第2出力端子26間に、抵抗制御スイッチSW1、抵抗R、抵抗制御スイッチSW2を接続して構成した場合に比べて、寄生容量を小さく設定することができる。
上記実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施の形態に係る差動信号トランスミッタ回路100では、コモン電圧調節回路60を設けて、差動出力信号Sout1、Sout2の中点電位を一定に帰還制御したが、不要であれば、コモン電圧調節回路60を設けなくてもよい。この場合、電流切替回路50から出力される基準電圧Irefを直接、第1電流源10、第2電流源12を構成するトランジスタM30、M31によって複製し、第1駆動電流Idrv1、第2駆動電流Idrv2としてもよい。
可変抵抗素子Rvarは、第1出力端子24と第2出力端子26の間に、第1抵抗制御スイッチSW1、抵抗R1、第2抵抗制御スイッチSW2を順に直列に接続して構成してもよい。この場合においても、回路の対称性は保たれるため、差動出力信号Sout1、Sout2の波形の対称性を保ちつつ、電圧の変化速度を調節することができる。
実施の形態においてMOSFETで構成された素子は、バイポーラトランジスタなど別のトランジスタに置換することも可能である。いずれのトランジスタを用いるかの選択は、半導体製造プロセスやコスト、回路に求められる使用に応じて決定すればよい。
実施の形態においては、差動信号トランスミッタ回路100がひとつの半導体基板上に一体集積化される場合について説明したが、一部がディスクリート部品で構成されていてもよい。どの部分を集積化するかは、コストや占有面積、用途などに応じて決めればよい。
実施の形態に係る電子機器の構成を示す回路図である。 第1電流源、第2電流源、およびそのバイアス状態を制御するバイアス回路の構成を示す回路図である。 図1の差動信号トランスミッタ回路の差動出力信号の時間波形を示す図である。
符号の説明
100 差動信号トランスミッタ回路、 200 差動信号レシーバ、 300 差動信号線、 400 電子機器、 10 第1電流源、 12 第2電流源、 14 第1スイッチ群、 16 第2スイッチ群、 20 第1入力端子、 22 第2入力端子、 24 第1出力端子、 26 第2出力端子、 30 スイッチ制御部、 40 バイアス回路、 50 電流切替回路、 52 定電流回路、 60 コモン電圧調節回路、 Rvar 可変抵抗素子、 Rrx 負荷抵抗、 M1 第1トランジスタ、 M2 第2トランジスタ、 M3 第3トランジスタ、 M4 第4トランジスタ。

Claims (9)

  1. 基準電流に比例した第1駆動電流を生成する高電位側に設けられたPMOSトランジスタである第30トランジスタを含む第1電流源と、
    前記基準電流に比例し、かつ前記第1駆動電流と略同一の第2駆動電流を生成する、低電位側に設けられたNMOSトランジスタである第31トランジスタを含む第2電流源と、
    前記第30トランジスタ、前記31トランジスタのバイアス状態を制御するバイアス回路と、
    前記第1電流源および前記第2電流源の間に設けられ、差動入力信号の一方に応じて相補的にオンオフする第1、第2トランジスタを含む第1スイッチ群と、
    前記第1スイッチ群と並列に設けられ、前記差動入力信号の他方にもとづき前記第1スイッチ群とは逆相で、相補的にオン、オフする第3、第4トランジスタを含む第2スイッチ群と、
    前記第1、第2トランジスタの接続点である第1出力端子と前記第3、第4トランジスタの接続点である第2出力端子間に、直列に接続された抵抗および抵抗制御スイッチを含んで構成される、少なくともひとつの可変抵抗素子と、
    を備え
    前記バイアス回路は、
    本差動信号トランスミッタ回路の差動出力信号の中点が所定の基準電圧に一致するように、前記第30トランジスタおよび前記第31トランジスタそれぞれのゲート電圧を微調節するコモン電圧調節回路を含むことを特徴とする差動信号トランスミッタ回路。
  2. 前記コモン電圧調節回路は、
    そのゲートに前記基準電圧が印加されたPMOSトランジスタである第20トランジスタと、そのソースが前記第20トランジスタのソースと接続されるPMOSトランジスタである第21トランジスタと、を含み、前記基準電流をテール電流として受ける差動対と、
    そのソースが接地され、そのドレインおよびゲートが前記第20トランジスタのドレインならびに前記第31トランジスタのゲートと接続されたNMOSトランジスタである第22トランジスタと、
    そのソースが接地され、そのゲートが前記第22トランジスタのゲートと接続されたNMOSトランジスタである第23トランジスタと、
    そのソースが接地され、そのドレインおよびゲートが前記第21トランジスタのドレインと接続されたNMOSトランジスタである第24トランジスタと、
    そのソースが接地され、そのゲートが前記第24トランジスタのゲートと接続されたNMOSトランジスタである第25トランジスタと、
    そのソースが電源端子に接続され、そのドレインおよびゲートが前記第25トランジスタのドレインならびに前記第30トランジスタのゲートと接続された、PMOSトランジスタである第26トランジスタと、
    そのソースが電源端子に接続され、そのゲートが前記第26トランジスタのゲートと接続された、PMOSトランジスタである第27トランジスタと、
    そのゲートが接地され、そのソースが前記第27トランジスタのドレインと接続された、PMOSトランジスタである第28トランジスタと、
    そのゲートが電源端子に接続され、そのソースが前記第23トランジスタのドレインと接続された、NMOSトランジスタである第29トランジスタと、
    その一端が前記第28トランジスタのドレインと接続され、その他端が前記第21トランジスタのゲートと接続される第20抵抗と、
    その一端が前記第29トランジスタのドレインと接続され、その他端が前記第21トランジスタのゲートと接続される第21抵抗と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の差動信号トランスミッタ回路。
  3. 前記基準電流は、
    前記可変抵抗素子および、前記第1、第2出力端子間に接続される負荷の合成抵抗に反比例して設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の差動信号トランスミッタ回路。
  4. 前記バイアス回路は、
    前記可変抵抗素子および、前記第1、第2出力端子間に接続される負荷の合成抵抗に反比例した前記基準電流を生成する電流切替回路をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の差動信号トランスミッタ回路。
  5. 前記電流切替回路は、
    所定の定電流を生成する定電流回路と、
    前記可変抵抗素子に対応付けて設けられ、前記定電流に比例した電流を生成する複数のトランジスタと、
    前記複数のトランジスタの電流経路上に設けられた複数の電流制御スイッチと、
    を含み、前記複数の電流制御スイッチのオンオフを、前記抵抗制御スイッチのオンオフに同期して制御し、前記複数のトランジスタに流れる電流の和を前記基準電流に設定することを特徴とする請求項に記載の差動信号トランスミッタ回路。
  6. 前記可変抵抗素子は、
    前記第1出力端子と前記第2出力端子間に順に直列に接続された第1抵抗と、抵抗制御スイッチと、第2抵抗と、を含むことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の差動信号トランスミッタ回路。
  7. 前記可変抵抗素子は、
    前記第1出力端子と前記第2出力端子間に順に直列に接続された第1抵抗制御スイッチと、抵抗と、第2抵抗制御スイッチと、を含むことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の差動信号トランスミッタ回路。
  8. ひとつの半導体基板上に一体集積化したことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の差動信号トランスミッタ回路。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の差動信号トランスミッタ回路を備えることを特徴とする電子機器。
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