JP4869105B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スライム防止などの目的に使用される徐放性抗菌剤およびそれを用いた空気調和装置に関するものである。
空気調和装置の室内機では、冷房運転中、熱交換器の表面に空気中の水蒸気が凝縮し、ドレン水が発生する。このドレン水は、熱交換器の下方に設置されたドレンパン上に滴下し蓄積される。蓄積されたドレン水は、ドレンパンの排水口から室内機の外へ自然排出されるか、ドレンパン上に設置されたドレンポンプにより室内機の外へ排出される。
しかしながら、完全排出は不可能であり、残留したドレン水に細菌、カビ、酵母等の微生物が繁殖し、粘着性の物質(以下「スライム」と称す)がドレンパン内に広がる。このようなスライムは、ドレンパンの排出口やドレンポンプを詰まらせて排水不良となり、結果として室内機外への水漏れの原因となる。
このような問題に対して、徐放性スライムコントロール剤が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平3−38503号公報(第2頁) 特開2003−286113号公報(第3−4頁)
特許文献1に開示された発明では、スライム抑制に効果のある抗菌剤の塩化ベンザルコニウムに高級脂肪酸エステル(動物性または植物性のロウ)を加えた構成となっている。すなわち、塩化ベンザルコニウムは水溶性であり、長期に渡ってドレンパン上に残留させることが困難であるため、ロウを加えて徐放性を付与しようとしたものである。
しかしながら、塩化ベンザルコニウムが溶出するに従い、動物性または植物性のロウが不溶物となって流出し、ドレンパンの排水口やドレンポンプを詰まらせる可能性があるという問題があった。また、残留する塩化ベンザルコニウムが少なくなるにつれ、塩化ベンザルコニウムの溶出速度の低下が大きくなるいう問題があった。
また、特許文献2に開示された発明では、塩化ベンザルコニウムとシリコン樹脂を混合、固形化し、徐放性抗菌剤とするものである。これについても、残留する塩化ベンザルコニウムが少なくなるにつれ、塩化ベンザルコニウムの溶出速度の低下が大きくなるという問題があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、不溶物を生成することなく、長期間に渡って安定的に徐放性を維持できる徐放性抗菌剤を提供するものである。また、かかる徐放性抗菌剤が室内機に配置され、ドレンパンに発生するスライムを抑制することによって信頼性を向上させた空気調和装置を提供するものである。
本発明に係る空気調和装置は、空気を送る送風手段と、該送風手段によって送られた空気との間で熱交換する熱交換器と、該熱交換器において発生した結露水を受け止めるドレンパンと、が設置された室内機を具備し、メッシュ状の容器に収納され、界面活性作用を有する抗菌剤と多糖類高分子との混合物を加熱および冷却することによって形成されるゲルである徐放性抗菌剤が、前記ドレンパンに設置され、前記容器を上下に移動させる容器昇降手段を有し、前記容器昇降手段が、冷房運転中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンに滞留したドレン水の水面の上部に移動させ、冷房運転停止中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンの表面に移動させることを特徴とする。
したがって、本発明に係る空気調和装置に設置された徐放性抗菌剤は、界面活性作用を有する抗菌剤を多糖類高分子からなるゲルに含有させる構成を有するため、含有する抗菌剤の量を多くすることができ、さらに、不溶物を生成することなく長期にわたり安定して抗菌剤を除放することができる。
[実施の形態1:徐放性抗菌剤その1]
本発明の実施の形態1に係る徐放性抗菌剤は、界面活性作用を有する抗菌剤を多糖類高分子からなるゲルに含有させる構成を有する。なお、以下の説明の便宜上、それぞれの名称に、徐放性抗菌剤J1、界面活性作用を有する抗菌剤K、多糖類高分子T、とアルファベットを付記する。
(抗菌剤)
このとき、界面活性作用を有する抗菌剤Kとしては、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、が好適である。なお、ここでのアルキル基は特に限定するのもでは無いが、炭素数が12から16のものが好ましい。陰イオン部分は「Cl-、Br-、I-、NO3 -、SO4 2-」等の各種が使用できる。
また、ポリアミノモノカルボン酸系、モノアミノモノカルボン酸系、アルキルベタイン系等の両性界面活性剤、あるいは、これらの混合物が使用できる。
したがって、かかる徐放性抗菌剤J1は、界面活性作用を有する抗菌剤Kを使用することによって、除放性抗菌剤J1から溶出した抗菌剤Kがドレンパン内に溜まったドレン水に拡散する時、微生物やホコリなどが形成するスライムや浮遊汚れの内部にも浸透しやすく、効率的に抗菌作用を得られるという利点がある。
また、除放性抗菌剤J1として形成したとき、抗菌剤Kの含有量を容易に増やすことができること、抗菌剤Kが除放性抗菌剤J1の内部から外部に接した水中へ溶出しやすく、不溶物を生成することなく、長期にわたって安定した除放性が得られ易いという利点もある。
(多糖類高分子)
多糖類高分子Tとしては、寒天、アガロース、アガロペクチン、デンプン、アミロース、アミロペクチン、カードラン、グルコマンナン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ジェランガム、ヒドロキシプロピルセルロース、キサンタンガム等やその混合物が使用できる。
(ゲル化方法)
多糖類高分子Tを用いて徐放性抗菌剤J1を形成する方法は、抗菌剤Kと多糖類高分子Tを混合して加熱する。混合物には必要に応じて水または溶剤その他のゲル化剤を添加しても良い。加熱時には少なくとも多糖類高分子Tの一部が、抗菌剤Kや水または溶剤の液体成分に溶解した状態となっている必要がある。これを冷却することにより混合物がゲル化し除放性抗菌剤J1が形成される。除放性抗菌剤の形状は、型に入れて冷却することで形成しても良いし、ゲル化したあと切断等で形成しても良い。
(溶出挙動)
多糖類高分子Tは親水性が高く、界面活性作用を有する抗菌剤Kと馴染みがよく、混合物の加熱、冷却だけで良好なゲルを形成することができる利点がある。
またこのようにして形成されたゲルは、親水性が高く、水に接した時に含有する界面活性作用を有する抗菌剤Kの拡散を阻害し難いため、抗菌剤Kを長期にわたって安定して溶出させることができる利点がある。そして、このようにして形成された除放性抗菌剤J1は水中に浸漬しても、過剰に水を吸収することによる体積膨張(膨潤)が起こり難くいため、使用しやすいという利点もある。さらに、これらの多糖類高分子Tは、タンパク質等からなる高分子に比べ、溶出したときにそれ自身が細菌等の栄養源となりにくいという特長もある。
[実施の形態2:徐放性抗菌剤その2]
本発明の実施の形態2に係る徐放性抗菌剤は、界面活性作用を有する抗菌剤を含む親水性の直鎖高分子からなるゲルが、開口部を有する筐体構造に固定されてなる。なお、以下の説明の便宜上、それぞれの名称に、徐放性抗菌剤J2、界面活性作用を有する抗菌剤K、親水性の直鎖分子C、とアルファベットを付記する。
(親水性の直鎖高分子)
親水性の直鎖高分子Cとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(n−イソプロピルアクリルアミド)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリメタクリル酸2−ヒドロキシルエチル、ポリエチレングリコール等の単独重合体、他のモノマーとの共重合体、またはそれらの塩、混合物が使用できる。
親水性の直鎖高分子Cは、水溶性であることが好ましいが、必ずしも水溶性である必要はなく、固体を形成した時、水の接触角が40°以下程度の親水性を示すものでよい。
(ゲル化方法)
親水性の直鎖高分子Cを用いてゲル化する方法として、
(i)親水性の直鎖高分子Cと抗菌剤Kとの混合物に、加熱や光・電子線・放射線等の照射により高分子を架橋させてゲル化する方法、
(ii)前記混合物に、イソシアネートなどの架橋剤、過硫酸アンモニウムや過酸化物などのラジカル発生剤などを加えてから、加熱や光・電子線・放射線等の照射により高分子を架橋させてゲル化する方法、
(iii)あるいは、多価イオンや酸、アルカリを添加してゲル化する方法等がある。
このとき、親水性の直鎖高分子Cと抗菌剤Kとの混合物には、必要に応じて水または溶剤を添加しても良い。
(筐体構造)
開口部を有する筐体は、筐体の内部に親水性の直鎖高分子Cを用いて形成した徐放性抗菌剤J2を入れた状態で水に浸した時、除放性抗菌剤J2と水との接触を完全に断つものでなく、除放性抗菌剤J2が膨潤して大きく変形することを抑制できるものであれば良い。たとえば、箱状や円筒状などの中空物体の一部に穴が開いているものや、フィルム、板、織物、不織布、網等の、金属、樹脂、繊維からなるものが使用可能である。
(筐体構造への固定方法)
除放性抗菌剤J2の形成方法は、
(i)ゲル化した後、筐体にはめ込む方法、
(ii)ゲル化前の混合物を筐体に入れた状態または筐体をゲル化前の混合物に内在させた状態で、ゲル化を行う方法もある。なお、(ii)の場合には筐体外部にもゲルが存在する構造となるが問題ない。
(溶出挙動)
親水性の直鎖高分子Cのゲルは水で膨潤しやすいため、水による膨潤が起これば、界面活性作用を有する抗菌剤Kの溶出速度が大きくなる。除放性抗菌剤J2としては筐体によって過剰な膨潤が抑えられた状態となっているため、水の浸入と抗菌剤Kの溶出がほぼ等量進行する。
このため、抗菌剤Kの溶出が進むにつれてゲル中の水分が増加し、抗菌剤Kの拡散速度が増加することになる。このため、ゲル中に残留する抗菌剤Kが少なくなった状態でも抗菌剤Kの溶出速度が大きく減少することがないという利点がある。また、筐体の開口部から抗菌剤Kの溶出が起こるため、開口部の大きさを調整することによって抗菌剤Kの溶出速度を任意に設定することができる利点もある。
[実施の形態3:徐放性抗菌剤その3]
本発明の実施の形態3に係る徐放性抗菌剤は、前記徐放性抗菌剤J1、J2に、親水性または水分散性色素を含有したものである。なお、以下の説明の便宜上、それぞれの名称に、徐放性抗菌剤J3、界面活性作用を有する抗菌剤K、親水性または水分散性色素S、とアルファベットを付記する。
(親水性または水分散性色素)
本発明における親水性または水分散性色素Sは、水に溶解するか、微粒子となって水中に拡散していくものであれば各種のものが使用できる。たとえば、青色2号(Indigo Carmine)や青色1号(Brilliant Blue FCF)等の各種の合成食用色素、カロチノイド系やフラボノイド系の各種の天然食用色素、その他、各種の蛍光色素が使用できる。
これらの色素を、ゲル形成前に混合しておくことで、色素を含んだ除放性抗菌剤J3とすることができる。
(溶出挙動)
除放性抗菌剤J1またはJ2に、親水性または水分酸性色素Sを含ませる(除放性抗菌剤J3を形成する)ことにより、除放性抗菌剤J3の使用時に、抗菌剤Kと共に、前記色素Sが水に放出されるから、抗菌剤の溶出の目安とすることができる。すなわち、水中に色素が存在することから、抗菌剤Kが溶出しているかどうか、または、抗菌剤Kがどの範囲にまで拡散しているのかを容易に確認することができる。
また、除放性抗菌剤J3の色から、どれだけ抗菌剤Kが残留しているか(どれだけ前記色素Sが残留しているか)の目安を得ることができる。
さらに、色素の検知は目視で行うことができるが、機械的に光吸収強度や蛍光強度を測定する方法も有効である。後者の場合、自動で抗菌剤Kの溶出量や残量を監視することができる。なお、食用色素を用いた場合は、漏出が起こった場合においても人体への危険性がないという利点がある。
また、蛍光色素を用いた場合は、視認性が良い場合が多い。通常は無色で紫外線を励起光として照射した場合に蛍光を発する蛍光色素を用いることで、目視では全く色素の存在を知られることなく、抗菌剤Kの量を監視するシステムを構築することも可能になる。
[実施の形態4:徐放性抗菌剤その4]
本発明の実施の形態4に係る徐放性抗菌剤は、前記徐放性抗菌剤J1、J2が、酵素を含有したものである。なお、以下の説明の便宜上、それぞれの名称に、徐放性抗菌剤J4、界面活性作用を有する抗菌剤K、酵素E、とアルファベットを付記する。
(酵素)
本発明における酵素Eは、セルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ等の各種のものが使用できる。これらの酵素を、ゲル形成前に混合しておくことで、酵素Eを含んだ除放性抗菌剤J4とすることができる。
抗菌剤Kには細菌等の繁殖の抑制作用があるが、ホコリや微生物の死骸等の分解作用はない。酵素Eを添加することでこれらを分解することができる。すなわち、除放性抗菌剤J4は、抗菌剤Kを長期にわたって安定して溶出させることができるから、添加されている酵素Eも同様に、長期にわたって安定して溶出し、長期にわたってホコリや微生物の死骸等を分解するという利点がある。
[実施の形態5:空気調和装置その1]
図1は、本発明の実施の形態5に係る空気調和装置を構成する室内機を模式的に示す断面図である。図1において、本発明の実施の形態5に係る空気調和装置(図示しない)は、室内機50と、図示しない室外機および該室外機と室内機50との間で流体を連通する連通手段等を有している。
室内機50は、ファン(図示しない)を内蔵するファンケーシング3、熱交換器4、ドレンパン5、徐放性抗菌剤1を設置するためのメッシュ状の容器6、ドレンポンプ7、ホース8、が設置されている。ドレンパン5には、ドレン水が流れるように勾配が設けられ、ドレン水は勾配面5aから最も低い位置5bに向かって流れることになる。そして、最も低い位置5bに徐放性抗菌剤51が設置されている。
(冷房運転時)
次に冷房運転時における室内機50内の動作を説明する。ファン(図示しない)にて室内から室内機50内に取り込まれた空気は、ファンケーシング3を経由して表面が冷却された熱交換器4に送り込まれる。熱交換器4に送り込まれた空気は、熱交換器4の表面で冷却され、室内機50から室内に排出される。
熱交換器4の表面には、空気中の水分が冷却された際に液化した水分が付着するから、付着した水分は、ドレン水として自重によってドレンパン5上に落ちる。そして、ドレンパン5には、勾配が設けられているから、ドレン水は勾配面5aから最も低い位置5bへ向かって流れて、ここに滞留する。このとき、ドレンパン5の最も低い位置5bには徐放性抗菌剤51が設置されているから、滞留するドレン水に水溶性の抗菌剤が徐放され、菌の発生が抑制される。よって、菌の発生が抑制された状態のドレン水がドレンポンプ7によってくみ上げられ、ホース8を経て、室内機50から排出されることになる。
(冷房運転停止時)
次に、室内機50の冷房運転停止時の状態について説明する。停止時には、ファン(図示しない)、ドレンポンプ7が停止され、ドレンパン5からくみ上げられなかったドレン水およびホース8内に残留していたドレン水がドレンパン5上へ落ち、ドレンパン5には、ドレン水が滞留した状態となっている。
このとき、ドレンパン5上に設置された徐放性抗菌剤51から水溶性の抗菌剤が徐放されるから、菌の発生が抑制されることになる。
(暖房運転時)
次に暖房運転時における室内機50の動作を説明する。ファン(図示しない)にて室内から室内機50内に取り込まれた空気は、ファンケーシング3を経由して表面が加熱された熱交換器4に送り込まれる。熱交換器4に送り込まれた空気は、熱交換器4の表面で加熱され、室内機50から排出される。熱交換器4の表面では、空気中の水分が凝縮、付着することなく、ドレン水は発生しない。
そのため、ドレンパン5上にはドレン水は存在せず、徐放性抗菌剤51から抗菌剤が徐放することなく、ドレンポンプ7も動作しない。
(暖房運転停止時)
次に暖房運転停止時の状態について説明する。停止時には、ファン(図示しない)、ドレンポンプ7が停止される。暖房運転時にドレン水が発生しない状態で停止しているため、ドレンパン上にもドレン水は存在せず、徐放性抗菌剤51から抗菌剤が徐放することもない。
(実施例)
次に、徐放性抗菌剤51について説明する。徐放性抗菌剤51として、表1に示す組成物からなる実施例1〜6と、比較例1〜8を調合した。
Figure 0004869105
実施例1は、塩化ベンザルコニウム40質量%、寒天40質量%、水20質量%の混合物を80℃に加熱し、直方体の型にて固化させることにより作成した固形状である。
実施例2は、塩化ベンザルコニウム40質量%、グルコマンナン35質量%、水酸化カルシウム1質量%、水24質量%の混合物を直方体の型に入れ、80℃で固化させることにより作成した固形状である。
実施例3は、塩化ベンザルコニウム60質量%、ジェランガム5質量%、水35質量%の混合物を80℃に加熱し、これに1質量%の水酸化カルシウムを添加し直方体の型に入れて固化させることにより作成した固形状である。
実施例4は、塩化ベンザルコニウム40質量%、ポリビニルアルコール30質量%、水29質量%、塩化酸化ジルコニウム1質量%の混合物を80℃に加熱し、直径4cm、高さ15cmの円筒形に形成したポリプロピレン製の網を最外装に含む形状に固化させることにより作成した固形状である。
実施例5は、塩化ベンザルコニウム45質量%、ポリビニルピロリドン25質量%、水27質量%、グリオキサール3質量%の混合物を80℃に加熱し、直径4cm、高さ15cmの円筒形に形成したポリプロピレン製の網を最外装に含む形状に固化させることにより作成した固形状である。
実施例6は、塩化ベンザルコニウム50質量%、ポリアクリル酸ナトリウム20質量%、水27質量%、エチレングリコールジグリシジルエーテル3質量%の混合物を60℃に加熱し、直径4cm、高さ15cmの円筒形に形成したポリプロピレン製の網を最外装に含む形状に固化させることにより作成した固形状である。
また、比較例1は、ジンクピリチオン10質量%、寒天40質量%、水60質量%であって、実施例1と同様に固形状に作成した徐放性抗菌剤51である。このとき、界面活性作用を持たない抗菌剤であるジンクピリチオンは高濃度で添加することができないため23質量%の添加量としている。
比較例2は、塩化ベンザルコニウム40質量%、ゼラチン40質量%、水20質量%の混合物を80℃に加熱し、直方体の型にて固化させることにより作成した固形状である。
比較例3、4は、それぞれ実施例4、6の徐放性抗菌剤51を筐体なしで同様に形成したものである。また、比較例5、6は、それぞれ塩化ベンザルコニウム10、40質量%に、カルナルバロウを混合したもの、比較例7、8は、それぞれ塩化ベンザルコニウム10、50質量%に、シリコンを混合したものである。
(評価試験)
上記徐放性抗菌剤51(実施例1〜6、比較例1〜8)を組み込んだ室内機50を空気調和装置として利用される事務所内に、7月から翌年6月までの1年間据え付けた。1年後、徐放性抗菌剤51の変形有無、細菌、カビ、酵母の発生状況を評価した。
評価方法として、徐放性抗菌剤51の形状の目視による変形状況を観察した。また、ドレンパンに残留したドレン水を採取し、一般細菌培養として標準寒天培地に0.1ml滴下し、36℃にて2日間培養した。また、カビ、酵母培養としてPDA培地(ポテトデキストロール寒天培地)に0.1ml滴下し、25℃にて5日間培養した。培養後、コロニー数を計測し、10CFU/ml未満の場合を「○」とし、10CFU/ml以上の場合を「×」とした。
(評価結果)
評価結果を表1に示す。実施例1〜3では、徐放性抗菌剤51の形状は縮小していることが認められ、実施例4〜6では、形状変化は認められず、いずれも問題になるような変化はなかった。細菌、カビ、酵母の発生ともに良好な結果が得られた。
一方、比較例1、2では、徐放性抗菌剤51の問題になるような変形はなかったが、細菌、カビ、酵母の発生が多く良好な結果が得られなかった。
比較例1についてはドレンパン各所において細菌、カビ、酵母の発生が認められたが、除放性抗菌剤1の近傍においては、発生が認められず抗菌効果が認められていた。抗菌剤として界面活性作用を有しないジンクピリチオンを用いたため、溶出した抗菌剤の拡散、浸透作用が低かったものと推察される。この結果は、抗菌剤として界面活性作用を有するものを用いることの効果を示している。
また、比較例2については、ゼラチンの溶出した痕跡があり、タンパク質であるゼラチンが栄養源となり細菌、カビ、酵母の発生を促進する効果があると推察される。
比較例3では、徐放性抗菌剤51は大きく膨潤し柔らかいゲル上に変形しドレンパンの底面に付着しており、比較例4は固体状に残存する除放性抗菌剤が認められず、いずれも好ましくない結果となった。細菌、カビ、酵母の発生も多く、良好な結果が得られなかった。
すなわち、比較例3、4では、除放性抗菌剤1の膨潤や溶解で形状が保たれていない。親水性の直鎖高分子からなるゲルの水や抗菌剤の高い拡散性を示すものであるが、開口部を有する筐体を使用しないと実用性が得られないことを示している。
なお、カルナルバロウを用いた比較例5、6では、小さな塊状に分裂したものがドレンパンの底部に残留していた。何れも良好な結果が得られなかった。
シリコン樹脂を用いた比較例7,8では、何れも変形は認められなかったが、細菌、カビ、酵母の発生については良好な結果が得られなかった。
(追加試験)
実施例1、実施例4、比較例8で用いた評価後の徐放性抗菌剤51を、図2に示すポリエチレン製容器9に入れ、純水10に浸漬し、30℃にて1週間放置した。1週間後、ポリエチレン製容器9内の液を回収し、ガスクロマトグラフマススペクトル(島津製作所製QP−5000)を用いて、液中の塩化ベンザルコニウム濃度を定量した。かかる定量結果を表2に示す。
Figure 0004869105
表2において、実施例1、4で用いた液中の塩化ベンザルコニウム濃度は、比較例8で用いた液中の濃度より高い値を示した。
本追加試験の結果から、比較例8で用いたシリコン樹脂を混合させた徐放性抗菌剤51では、形状変化がほとんど認められないことから、塩化ベンザルコニウムの溶出が少な過ぎて抗菌効果が得られなかったと推察する。その結果、表1において、細菌(標準寒天培地)、カビ、酵母(TDA培地)については「×」になったものと推察される。
また、実施例1、4では、空気調和装置の室内機50内に据え付けられていた期間中に、塩化ベンザルコニウムが全て溶出しきることなく残存した結果、液中の塩化ベンザルコニウム濃度が高い結果となったものと推察される。その結果、表1において、細菌(標準寒天培地)、カビ、酵母(TDA培地)の発生が「○」になったと推察される。そうすると、寒天やポリビニルアルコールは、シリコン樹脂と比較して塩化ベンザルコニウムの徐放性に優れるものと推察される。
このように、実施の形態5では徐放性抗菌剤51を空気調和装置の室内機50に組み込んだため、ドレンパン5にスライムが発生することなく、ドレンポンプ7の詰まりが発生せず、空気調和装置の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態5に係る空気調和装置は以上であるから、以下のように書き直すことができる。
(i)徐放性抗菌剤51の設置位置として、ドレンパン5内の最も低い位置すなわちドレン水の滞留し易い位置としているため、水分が存在する状態で発生しやすいスライムの発生を効果的に抑制することができる。
(ii)徐放性抗菌剤51の設置位置として、ドレンパン5内の最も低い位置すなわちドレン水の滞留し易い位置としたが、最も低い位置でなくとも、ドレン水が徐放性抗菌剤51に触れる限りは、触れた時点で抗菌剤が徐放され、スライムの発生を抑制できることは言うまでもない。
(iii)抗菌剤として塩化ベンザルコニウムを用いたが、4級アンモニア塩の塩化ベンゼトニウムを用いても同様の効果が期待できる。
(iv)抗菌剤として塩化ベンザルコニウムのみを用いたが、4級アンモニア塩の塩化ベンゼトニウムとの混合や、他の抗菌剤と混合しても同様の効果が期待できる。
(v)抗菌剤である塩化ベンザルコニウムを用いたが、例えばリパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼなどの菌を分解する酵素を混合させた場合、仮に、ドレンパン5にスライムが発生したとしても、かかるスライムを分解する効果が期待できる。
[実施の形態6:空気調和装置その2]
図3は、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置を構成する室内機を模式的に示す断面図である。図3において、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置(図示しない)は、室内機60と、図示しない室外機および該室外機と室内機60との間で流体を連通する連通手段等を有している。
室内機60は、ファン(図示しない)を内蔵するファンケーシング3、熱交換器4、ドレンパン5、徐放性抗菌剤61を設置するためのメッシュ状の容器6、ドレンポンプ7、ホース8、LED発光部19、LED受光部20、室内機60の外部から内部を可視化出来るようにした可視化窓21、可視化窓21を室内機60に固定するためのネジ22a、ネジ22b、ネジ22c、ネジ22dから構成される。
なお、実施の形態5(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、冷房運転時、停止時、暖房運転時における室内機60内の動作は、実施の形態5における室内機50の動作と同一であるところは、説明を省略する。
(徐放性抗菌剤)
まず、実施の形態6における徐放性抗菌剤61について説明する。徐放性抗菌剤61は、寒天に塩化ベンザルコニウム、染色成分が混合されている。ここで染色成分は、例えばフルオレッセンなどであり、染色できるものであればこれに限定しない。
そのため、徐放性抗菌剤61は、抗菌機能を備えつつ、染色された状態となっている。徐放性抗菌剤61は、ドレン水に浸漬された際、抗菌成分である塩化ベンザルコニウムと染色成分を徐放する。長期間、ドレン水に浸漬されると、徐々に徐放性抗菌剤61内の染色成分も減少し、徐放性抗菌剤61自身の色彩が低下する。
(LED発光部、LED受光部)
次に、LED発光部19およびLED受光部20について説明する。LED発光部19から発光した光は、徐放性抗菌剤61に照射され、LED受光部20にて受光される。
図4は、徐放性抗菌剤61中に含まれる染色成分濃度とLED受光部20にて受光される受光量を示した相関図であり、染色成分濃度に応じてLED受光部20にて受光される受光量が変化する。徐放性抗菌剤61は、ドレン水に浸漬されると、徐々に染色成分も徐放、減少するため、LED受光部20の受光量を検知することにより、染色成分の残存量を検知することができる。
また、徐放性抗菌剤61中の塩化ベンザルコニウム量、染色成分量を調整し、ドレン水への徐放速度を等しくするとともに、染色成分の残存量つまりLED受光部20での受光量を検知することにより、徐放性抗菌剤61中の塩化ベンザルコニウム濃度を検知することができる。つまり、LED受光部20の受光量を検知することにより、徐放性抗菌剤61の抗菌作用の寿命を検知することが可能となる。
(可視化窓)
また、室内機60には、可視化窓21が備え付けられており、室内機60内を外部から目視することができる。そのため、徐放性抗菌剤61の染色成分の残量つまり、抗菌作用の寿命を目視にて判断することが可能となる。
また、可視化窓21は、ネジ22a、ネジ22b、ネジ22c、ネジ22dにて室内機60に取り付けられているため、徐放性抗菌剤61の寿命の際には、ネジ22a、ネジ22b、ネジ22c、ネジ22dを取り外し、容易に徐放性抗菌剤61を交換することができる。
なお、本実施の形態6では、可視化窓21として室内機60の内部を可視化できるものとしたが、可視化できないような例えば鋼板等を用いても、ネジ22a、ネジ22b、ネジ22c、ネジ22dを取り外し、容易に徐放性抗菌剤61を交換できることは言うまでもない。このとき、可視化窓21は徐放性抗菌剤の「交換用窓」と称呼してもよい。
なお、本実施の形態6では、寒天に塩化ベンザルコニウム、染色成分を混合させたが、寒天の変わりに架橋ポリビニルアルコール等を混合させたり、塩化ベンザルコニウムの代わりに4級アンモニア塩の塩化ベンゼトニウム等を混合させたり、またはこれらを複合的に混合させても同様の効果が得られることは説明するまでもない。
[実施の形態7:空気調和装置その3]
図5は、本発明の実施の形態7に係る空気調和装置を構成する室内機を模式的に示す断面図である。図5において、本発明の実施の形態7に係る空気調和装置(図示しない)は、室内機70と、図示しない室外機および該室外機と室内機70との間で流体を連通する連通手段等を有している。
室内機70は、ファン(図示しない)を内蔵するファンケーシング3、熱交換器4、ドレンパン5、徐放性抗菌剤71を設置するためのメッシュ状の容器6、ドレンポンプ7、ホース8、容器30を上下させるためのモーター31、モーター31と容器30を接続するワイヤー32a、32bから構成される。
なお、実施の形態5(図1)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、冷房運転時、停止時、暖房運転時における室内機60内の動作は、実施の形態5における室内機50の動作と同一であるところは、説明を省略する。
(冷房運転時)
冷房運転中、空気中の水分は熱交換器4の表面で凝縮液化され、連続的にドレンパン5の上に滴下するため、ドレン水が連続的に発生する。このとき、容器30は、モーター31の駆動により上部へ引き上げられ、徐放性抗菌剤71がドレン水に浸漬しない状態となっている。これにより、徐放性抗菌剤71からドレン水中に抗菌剤が徐放されることはない。
(冷房運転停止時)
冷房運転停止時、容器30は、モーター31の駆動によりドレンパン5の上面へ引き下げられ、徐放性抗菌剤71がドレン水に浸漬した状態となっている。これにより、徐放性抗菌剤71からドレン水中に抗菌剤が徐放される。
(暖房運転中)
暖房運転中、容器30は、モーター31の駆動によりドレンパン5の上面へ引き下げられ、徐放性抗菌剤71がドレンパン5の上面に位置する。このとき、ドレン水の発生はないから、徐放性抗菌剤71から抗菌成分が徐放されることはない。
ただし、冷房運転時に発生したドレン水が残留している場合には、徐放性抗菌剤71から抗菌成分が徐放され、該ドレン水中のスライムの発生が防止される。
(暖房運転停止時)
暖房運転停止時、容器30は、ドレンパン5の上面に位置するが、ドレン水はないため、徐放性抗菌剤71から抗菌成分が徐放されることはない。
ただし、冷房運転時に発生したドレン水が残留している場合には、徐放性抗菌剤71から、抗菌成分が徐放され、該ドレン水中のスライムの発生が防止される。
(スライム発生のメカニズム)
ここで、スライム発生のメカニズムについて説明する。上述の通り、室内機70の冷房運転中は熱交換器4の表面に空気中の水分が凝縮し、ドレン水としてドレンパン5上に滴下する。そして、例えば、夜間等の冷房運転を中止した際には、ドレンパン5内に滞留したドレン水に細菌、カビ、酵母等の微生物が繁殖し、その粘着性の物質、つまり「スライム」がドレンパン5内に広がる。
なお、室内機70の冷房運転中は、ドレン水がドレンパン5上に滴下するが、ドレンポンプ7が稼動するため、停留したドレン水は一定水位を維持していても、ドレンパン5内のドレン水は常に入れ替わっているから、微生物は発生しにくい。一方、暖房運転中は、ドレン水が発生しないため、微生物が発生しにくい。
つまり、室内機70の冷房運転停止時で、ドレンパン5にドレン水が滞留している状態が最もスライムが発生しやすくなっている。ただし、冷房運転時に発生したドレン水が、暖房運転中及び暖房運転停止時にドレンパン5に残留している場合には、ドレン水が滞留し、スライムが発生しやすくなる。
実施の形態7では、スライムが発生しやすい室内機70の停止中に、容器30をドレンパン5の上方に引き下げ、ドレン水に浸漬させないため、最も効果的にスライム発生を防止することができる。
また、冷房運転中のドレン水が連続的に発生し、スライムが発生しにくい時にも、容器30をドレン水の上方に引上げ、ドレン水に浸漬させないようにしたため、徐放性抗菌剤71からの無駄な抗菌剤の徐放を防止することができる。
なお、本実施の形態7では、暖房運転中、徐放性抗菌剤71をドレンパン5の表面に位置するようにしたが、モーター31を用いて上部へ引き上げられても良い。
また、本実施の形態7では、モーター31を用いて徐放性抗菌剤71の入った容器30を上下に移動させるようにしたが、上下に移動させる手段としてモーター31を用いず、他の手段を用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
さらに、本実施の形態7では、室内機70の停止、運転の状態により、徐放性抗菌剤71を上下に移動させたが、ドレン水の滞留量を例えばフロートスイッチ等の手段を用いて検知し、かかる検知したドレン水の滞留量に応じて徐放性抗菌剤71を上下に移動させるようにしても良い。
本発明は以上の構成であって、不溶物を生成することなく、長期間に渡って安定的に徐放性を維持できるから、単独で使用される徐放性抗菌剤として、または各種機器に設置される徐放性抗菌剤として、さらに、家庭用または事業用の各種空気調和装置として広く利用することができる。
本発明の実施の形態5に係る空気調和装置の室内機を示す断面図。 図1に示す徐放性抗菌剤の追加試験に供した容器を表す断面図。 本発明の実施の形態6に係る空気調和装置の室内機を示す断面図。 染色成分濃度とLED受光部の受光量の関係を表す相関図。 本発明の実施の形態7に係る空気調和装置の室内機を示す断面図。
符号の説明
1:徐放性抗菌剤、2:室内機、3:ファンケーシング、4:熱交換器、5:ドレンパン、6:容器、7:ドレンポンプ、8:ホース、9:容器、10:純水、19:LED発光部、20:LED受光部、21:可視化窓、22a:ネジ、22b:ネジ、22c:ネジ、22d:ネジ、31:モーター、32a:ワイヤー、32b:ワイヤー、50:室内機(実施の形態5)、51:徐放性抗菌剤(実施の形態5)、60:室内機(実施の形態6)、61:徐放性抗菌剤(実施の形態6)、70:室内機(実施の形態7)、71:徐放性抗菌剤(実施の形態7)。

Claims (9)

  1. 空気を送る送風手段と、該送風手段によって送られた空気との間で熱交換する熱交換器と、該熱交換器において発生した結露水を受け止めるドレンパンと、が設置された室内機を具備し、
    メッシュ状の容器に収納され、界面活性作用を有する抗菌剤と多糖類高分子との混合物を加熱および冷却することによって形成されるゲルである徐放性抗菌剤が、前記ドレンパンに設置され、
    前記容器を上下に移動させる容器昇降手段を有し、
    前記容器昇降手段が、冷房運転中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンに滞留したドレン水の水面の上部に移動させ、冷房運転停止中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンの表面に移動させることを特徴とする空気調和装置
  2. 空気を送る送風手段と、該送風手段によって送られた空気との間で熱交換する熱交換器と、該熱交換器において発生した結露水を受け止めるドレンパンと、が設置された室内機を具備し、
    メッシュ状の容器に収納され、界面活性作用を有する抗菌剤を含む親水性の直鎖高分子からなるゲルが開口部を有する筐体構造に固定されてなる徐放性抗菌剤が、前記ドレンパンに設置され、
    前記容器を上下に移動させる容器昇降手段を有し、
    前記容器昇降手段が、冷房運転中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンに滞留したドレン水の水面の上部に移動させ、冷房運転停止中は前記徐放性抗菌剤を前記ドレンパンの表面に移動させることを特徴とする空気調和装置
  3. 前記徐放性抗菌剤は、親水性または水分散性色素を含有することを特徴とする請求項1または2記載の空気調和装置
  4. 前記徐放性抗菌剤は、酵素を含有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の空気調和装置
  5. 前記ドレンパンは、傾斜した底面または段差が形成された底面を具備し、
    前記徐放性抗菌剤は、前記ドレンパンの最も低い位置に設置されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の空気調和装置
  6. 前記容器昇降手段は、前記ドレンパンに滞留するドレン水の水位により前記徐放性抗菌剤を上下に移動させることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の空気調和装置。
  7. 前記徐放性抗菌剤内に残留する抗菌剤を検知可能な抗菌剤残留検知手段を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の空気調和装置。
  8. 前記室内機に着脱自在な扉を具備する開口部が形成され、前記扉が設置された状態または前記扉が撤去された状態において、前記室内機の外部から前記ドレンパンが視認可能であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の空気調和装置。
  9. 前記扉が前記開口部にネジ止めされ、ネジを外すことによって前記扉が前記開口部から撤去された状態において、前記徐放性抗菌剤が交換可能であることを特徴とする請求項8記載の空気調和装置。
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