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リン酸塩処理鋼板
JP4868748B2
Japan
Description
translated from
穴開き腐食,外観錆び等の錆びに対する自動車ボディの保証年数,保証距離は最近20数年で長くなる一途に有り、更なる延長の動きもみられる。保証年数,保証距離の要求強化に伴い、穴開き腐食が生じやすい部位、たとえばフロア−パネル,サイドシル等のアンダーボディやドアのヘム部,ホイールハウスの合せ部等での腐食対策を強化することが今後の重要課題になる。
本発明者等は、穴開き腐食対策の強化が求められている部位への適用を想定し、最近開発されたZn-Al-Mg合金めっき鋼板(特許文献1)を用いて自動車ボディ用鋼板としての諸特性を調査した。
最大侵食深さは、GAで0.6mm程度,GIで0.5mm程度であったのに対し、ZAMでは鋼板の侵食を検出できなかった(図1)。すなわち、ZAMめっき鋼板は、現在自動車ボディ用鋼板として汎用されているGAやGIに比べ耐穴開き腐食性が格段に優れている。しかし、エッジ部を起点とする耐塗膜膨れ腐食性では現行材より劣っていることが判明した。
板厚:0.7mmのZAMめっき鋼板から作製した試験片をリン酸塩処理後に電着塗装し、促進腐食試験に供した。リン酸塩処理,電着塗装,促進腐食試験の条件及び評価基準を表1に示す。
リン酸塩結晶は、Zn3(PO4)2・4H2Oで表されるように四つの結晶水を配した構造をもっており、電着塗装の焼付け工程で二つの結晶水が取れてZn3(PO4)2・2H2Oに変化すると考えられている。Zn3(PO4)2・2H2Oは、塗膜を浸透してきた水分と接触すると、再び復水化してZn3(PO4)2・4H2Oの構造に戻る。リン酸塩結晶は、二水和物から四水和物への構造変化時に体積膨張する。体積膨張はめっき層/塗膜界面の歪みとなって現れ、塗膜剥離の発生原因となる。
塗膜剥離の発生原因から、Znの一部を他の金属元素で置換することによりリン酸塩結晶の復水化,ひいては体積膨張を抑制できるといわれている。実際、Ni,Co,Fe,Mn,Mgを含む処理液a〜c,e〜iから生成したリン酸塩皮膜を分析すると、Ni,Co,Fe,Mn,Mgがリン酸塩結晶に取り込まれており、塗膜の二次密着性との対応関係が高い。
ZAMめっき鋼板とGA,GIとの間で塗膜膨れ,塗膜剥離の調査結果を対比することから明らかなように、ZAMめっき鋼板の耐塗膜膨れ腐食性はリン酸塩処理液の組成によって変わっている。しかも、耐塗膜膨れ腐食性に及ぼす処理液組成の影響は、ZAMめっき鋼板特有であり、GAやGIから窺い知れない。
ZAMめっき鋼板表面には、リン酸塩処理時に置換析出する金属元素やリン酸塩結晶に取り込まれる金属元素等がある。置換析出する金属はNi,Co,Fe等(金属元素Y)であり、Mn,Mg(金属元素X)は置換析出しない。リン酸塩結晶に取り込まれる金属元素,ZAMめっき鋼板表面に置換析出した金属元素を以下の手順で定量した。
リン酸塩処理後のZAMめっき鋼板から10cm×10cmの試験片を切り出し、室温の二クロム酸アンモニウム水溶液(二クロム酸アンモニウム:20g/l,濃アンモニウム:480g/l)に15分間浸漬し、リン酸塩結晶を溶解させた。溶解液をICPで分析し、分析結果からリン酸塩結晶中の金属元素の組成比を算出した。
〔ZAMめっき鋼板表面に置換析出した金属元素〕
ZAMめっき鋼板表面からリン酸塩結晶を溶解させた後の試験片を室温の10%HCl水溶液に浸漬し、めっき層ごと溶解させた。得られた溶解液をICPで分析し、分析結果から置換金属析出量を算出した。
ZAMめっき鋼板のめっき層は、主としてZn相,Al相,Zn2Mg相が微細に分散したZn/Al/Zn2Mgの三元共晶組織になっている。Zn2Mg相は、Zn相よりも電気化学的に卑である。そのため、GAやGIのめっき層に比べ、Ni,Co,Fe等を含む水溶液と接触すると金属イオンが置換析出しやすい状態にあるといえる。Ni,Co,Fe等の置換析出が促進されることは、同じ処理液aを使用したリン酸塩処理であるにも拘わらず、No.10,11に比較してNo.1の置換金属析出量が圧倒的に多くなっていることによっても支持される。
〔Zn-Al-Mg合金めっき層〕
リン酸塩処理時のZAMめっき鋼板表面に置換析出する金属は、Znより電位的に貴なNi,Co,Fe等の金属元素Yである。金属元素Yが過剰に置換析出すると耐塗膜膨れ腐食性が低下するので、リン酸塩処理液に含まれている金属元素Yの濃度を下げ、置換析出量を10mg/m2以下(好ましくは、5mg/m2以下)に抑える。
二次密着性の向上に有効な金属元素にはNi,Co,Fe,Mn,Mg等があるが、Ni,Co,Fe等の金属元素YはZAMめっき鋼板表面に置換析出し、二次密着性と耐塗膜膨れ腐食性との両立を困難にする。そこで、ZAMめっき鋼板表面に置換析出せず,二次密着性の向上に有効なMn,Mg等を金属元素Xとしてリン酸塩処理液に複合添加している。
リン酸塩結晶にNi,Co,Fe等の金属元素Yも含まれることがあるが、リン酸塩結晶に含まれる金属元素YのZnに対するモル比を好ましくは0.05以下(更には、0.03以下)とするとき、耐塗膜膨れ腐食性への悪影響を抑えられる。
本発明のリン酸塩処理鋼板は、塗膜耐食性,密着性に優れているのでPETフィルム等の貼合せで得られるラミネート鋼板の素材にも適している。また、リン酸塩処理鋼板に無機系又は有機系のクロムフリーシーリングを施すと、耐食性が更に向上する。
表4の耐塗膜膨れ腐食性,耐塗膜剥離性にみられるように、本発明例No.12〜16は良好な耐塗膜膨れ腐食性、二次密着性及び耐初期白錆腐食性を示した。なかでも、めっき層のAl濃度が3〜10質量%の範囲にあるNo.12,13,15,16は、耐塗膜膨れ腐食性に優れていた。
表6にみられるように、本発明例は耐塗膜膨れ腐食性,二次密着性,耐初期白錆腐食性の何れも優れていた。特に耐塗膜膨れ腐食性は、置換金属析出量:5mg/m2以下の試験片で優れていた。
Claims (2)
Hide Dependent
translated from
- Al:3〜15質量%,Mg:2〜5質量%,残部が不可避的不純物を除きZnのめっき層を設けたZn-Al-Mg合金めっき鋼板を基材とし、
Zn以外の金属元素Xとして少なくともMn又はMgを含むリン酸塩結晶からなり、Znに対する金属元素Xのモル比が0.04以上のリン酸塩皮膜が基材表面に形成され、
付着量:10mg/m2以下でNi,Co及び/又はFeが金属元素Yとして基材表面に置換析出していることを特徴とするリン酸塩処理鋼板。 - Al:3〜15質量%,Mg:2〜5質量%,残部が不可避的不純物を除きZnのめっき層を設けたZn-Al-Mg合金めっき鋼板を基材とし、
Zn以外の金属元素Xとして少なくともMn又はMg及び金属元素YとしてNi,Co及び/又はFeを含むリン酸塩結晶からなり、Znに対する金属元素X,Yのモル比がそれぞれ0.04以上,0.05以下のリン酸塩皮膜が基材表面に形成され、
付着量:10mg/m2以下で金属元素Yが基材表面に置換析出していることを特徴とするリン酸塩処理鋼板。