JP4868664B2 - 易開封構造を備えた袋包装体及びそれを製造する包装機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シール部によって開口端部が封鎖された袋包装体の新規な易開封構造、及びその易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、袋包装体は、熱溶着性のプラスチック包装材から形成された袋の内部に包装物を収容した後、ヒートシーラによって袋の開口端部に熱溶着されたシール部を形成して袋を封鎖することにより製造されている。シール部が形成された袋包装体は、一般に、最初の切り込みを形成するのが困難であるため、鋏等の道具を用いることなく素手で開封するのが難しい。
【0003】
そのため、従来から、袋を開封しやすくするため、熱溶着されたシール部に図6に示すようなVノッチ、Iノッチ、又は波形等を切り込んで易開封構造を形成することが行われている。即ち、図6(a)には、易開封構造の一つとして、袋51内に包装物52を収容した袋包装体50aのシール部53に外周縁からV字状に切り込んで形成されたVノッチ54が示されている。また、図6(b)には、別の易開封構造として、袋包装体50bのシール部53にその端縁から切れ目を切り込んで形成されたIノッチ55が示されている。図6(c)には、更に別の易開封構造として、袋包装体50cのシール部53の端縁に波形56を形成しておき、いずれかの波形56の谷から切り裂くことで開封し易くした構造が示されている。また、袋包装体50を製袋充填包装機等で製造する場合には、Vノッチ54、Iノッチ55、波形56等の易開封構造は、通常、袋包装体50a〜50cの上部に形成されるシール部53に形成されることが多く、その場合、切り裂き方向は、袋包装体50の上下方向になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなVノッチ、Iノッチ、波形等の開封構造は、いずれも袋を破く易開封構造であり、どの袋包装体でも同じように均一に開封することは、一般には難しい。即ち、Vノッチ、Iノッチ又は波形の先端から袋の包装材に切り進んでいっても、必ずしもその延長線上に真っ直ぐに切り開くことにはならず、切り裂きが斜めに進み、その結果、包装されている包装物を取り出すことができる程度に広い開口を得ることができないことがある。また、Vノッチ、Iノッチについては、通常、袋包装体について1箇所のみ設けられているので、開封に失敗すると、再度、Vノッチ、Iノッチから開封することはできない。波形の易開封構造の場合には、別の箇所から開封を試みることは可能であるが、必ずしも、開封に成功するとは限らない。このように、開封に失敗すると鋏等の道具を利用せざるを得なくなり、袋包装体の開封に手間取ることがある。更に、切り裂き方向は、通常、袋包装体の上下方向になるので、横方向に開封しようとしても困難であることが多い。包装材を両側で摘んでシール部のシール面を内側から剥がすことで開封することもあるが、開封に大きな力を要したり、開封が急激に進行する等の不具合もある。
【0005】
このように、上記のVノッチ、Iノッチ、波形等の開封構造が必ずしも常に中の包装物を取り出せる程度にまで十分開封することができないのは、袋包装体の開封が開封方向を定めることの困難な包装材の切り裂きに依存していることに起因している。そこで、本発明は、袋包装体の開封を包装材の切り裂きに依存するのではなく、熱溶着した包装材のシール面を容易に引き剥がすことを可能にするように、易開封構造自体を工夫し、そのような易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機を得ることを課題とする。
【0006】
この発明の目的は、Vノッチ、Iノッチ、波形等の開封方向を定めることが困難な包装材の切り裂きによる易開封構造ではなく、ヒートシーラでシールされた包装材のシール面を引き剥がすことを容易にする易開封構造を採用することにより、鋏等の道具を利用しなくても開封の失敗を少なくし、袋包装体の開封を迅速且つ容易に行うことができ、更に、袋包装体の上部を横方向に開封可能とする包装体の易開封構造及びそれを袋包装体製造用包装機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による易開封構造を備えた袋包装体は、包装物を収容した袋の開口端部に、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に開封摘まみ用非シール部を残した状態で、封鎖用のシール部を形成したことから成るという構成を有している。
【0008】
この易開封構造を備えた袋包装体によれば、包装物を収容した袋の開口端部に、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側の包装材が溶着されることなく開封摘まみ用非シール部として残されているので、シール部に既に凹状に食い込んで形成されている開封摘まみ用非シール部の包装材を摘まみ片として両側に開くことで、その開き力が、シール輪郭に集中して作用し、シール輪郭からシール部で溶着した包装材のシール面を引き剥がす力となって伝達され、シール部の剥がれが進行し易くなって、袋包装体の開口端部が開封される。
【0009】
この易開封構造を備えた袋包装体において、前記摘まみ用非シール部には、外方に突出する非シール状態のタブが連続して形成されている。外方に突出する状態にタブを連続して形成することで、摘まみ用非シール部を両側方に開く際に、タブを連ねて広くなった摘まみ用非シール部が掴み易くなり、且つ両側方に開く開封操作がし易くなる。
【0010】
また、この易開封構造を備えた袋包装体において、前記袋包装体は連続袋包装体の隣り合う袋包装体間において、前記開封摘まみ用非シール部と前記タブとに対応する非シール状態の領域を内部に残して形成した横シール部を切断することにより前記一方の横シール部と前記他方の横シール部とが分離されて形成されており、袋の開口端部に形成される一方の前記横シール部には前記タブが形成された前記摘まみ用非シール部を備えた前記易開封構造が適用されており、袋の底部端部に形成される他方の前記横シール部には前記タブに対応した切欠き部が形成されているという構成となる。袋包装体は、連続袋包装体として製造することが効率的に製造可能であり、その場合、連続する袋包装体の隣り合う横シール部を分離して形成される袋の開口端部側の一方の横シール部は、摘まみ用非シール部を備えた前記易開封構造が適用されたシール部となる。一方の横シール部においては、摘まみ用非シール部にタブを連続して形成されるので、摘まみ用非シール部とタブとが広く掴み部分となる。また、隣り合う横シール部を分離して形成される袋の底部端部側の他方の横シール部には、タブに対応した切欠き部が形成される。
【0011】
更に、この易開封構造を備えた袋包装体において、前記袋包装体は側方からガゼットが折り込まれたガゼット袋包装体であり、前記易開封構造が適用された前記一方の横シール部は前記ガゼット袋包装体の上側に位置し、前記他方の横シール部は前記ガゼット袋包装体の下側に位置し且つ前記ガゼット袋包装体の底部に沿って折り曲げられている構成とすることができる。易開封構造を適用した一方の横シール部をガゼット袋包装体の上側に位置することで、座りの良いガゼット袋包装体の開口端部は上部に位置し、開封するのに適している。また、切欠き部が形成されることで若干の見栄えが低下する他方の横シール部については、ガゼット袋包装体の底部に沿って折り曲げられるので、通常は、目に付かない底部の部分に隠すことが可能となる。
【0014】
また、この発明は、筒状に成形された包装材の内部に包装物を収容した状態で先行して製造される袋の開口端部に第1シール部を形成する第1ヒートシーラ部と、前記第1ヒートシーラ部に隣接して配設されており且つ前記袋に後続する袋の端部に第2シール部を形成する第2ヒートシーラ部とを有するヒートシーラを備え、先行する前記袋の前記開口端部を封鎖することによる前記袋包装体の製造と前記端部を封鎖することによる後続する前記袋の形成とを繰り返すことで前記袋包装体を連続して製造する包装機において、前記第1ヒートシーラ部は、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に前記開口端部に残されて形成される開封摘まみ用非シール部に対応して、前記開口端部の一部を押圧しない溝部を有している易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機である。
【0015】
この易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機によれば、先行する袋の開口端部を封鎖することによる袋包装体の製造と端部を封鎖することによる後続する袋の形成とを繰り返すことで袋包装体を連続して製造する包装機において、ヒートシーラの構造を工夫することによって、袋包装体の開口端部に、易開封用構造として内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に位置する非シール部が形成される。即ち、先行して製造される袋の開口端部に第1シール部を形成する第1ヒートシーラ部と、第1ヒートシーラ部に隣接して配設されており且つ袋に後続する袋の端部に第2シール部を形成する第2ヒートシーラ部とを有するヒートシーラにおいて、第1ヒートシーラ部が先行して製造される袋の開口端部の一部を押圧しない溝部を有しているので、溝部によって押圧されない袋の第1シール部の凹状のシール輪郭の外側に開封摘まみ用非シール部が形成される。
【0016】
この易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機において、前記第2ヒートシーラ部には、前記第1ヒートシーラ部の前記溝部に対応して、前記非シール部に連なるタブを形成するためのタブ形成用溝部が形成されている。第2ヒートシーラ部にタブ形成用溝部を形成することにより、先行して形成される袋包装体の非シール部には、後続して形成される袋の端部に食い込む形状に、外側に延びた状態で連なるタブが形成される。
【0017】
また、この易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機において、前記ヒートシーラには、先行して製造された前記袋包装体と後続して形成される前記袋とを切断するため、前記タブ形成用溝部に沿った形状を有する切断具が組み込まれている。先行して形成される袋包装体の非シール部に、後続して形成される袋の端部に食い込む形状に、外側に延びた状態で連なるタブを形成した場合には、ヒートシーラにタブ形成用溝部に沿った形状を有する切断具を組み込むことで、タブ付きの非シール部が形成された袋包装体を、後続の袋と分離させることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明による易開封構造を備えた袋包装体及びその易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機の実施例について説明する。図1(a)はこの発明による易開封構造を備えた袋包装体の一実施例を説明する斜視図、同(b)は(a)に示した袋包装体の上面図、同(c)は(a)に示した袋包装体の下面図、図2はこの発明による易開封構造を採用した袋包装体の別の実施例を示す正面図である。
【0019】
図1に示す易開封構造を備えた袋包装体は、側方からガゼット13,13の折込みを施した座り性の良いガゼット包装体の一例である。ガゼット包装体1は、熱溶着性のプラスチック包装材から形成されたガゼット袋2に包装物3を収容して構成されている。ガゼット袋2は、縦シール部4と、上下の端部に形成された横シール部5,6で内部が封鎖されている。易開封構造7は、上側の開口端部を閉鎖している横シール部5に適用されている。即ち、ガゼット袋2の開口端部には、その中央部において両側の外側縁9,9から内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭8が形成されるように、横シール部5が形成されている。従って、シール輪郭8の内側には横シール部5によるシールが施されてガゼット包装体1の内部を封鎖しているが、シール輪郭8の外側には、包装材10a,10bがシールされない状態で残されて、開封摘まみ用非シール部10が形成されている。
【0020】
易開封構造7を備えたガゼット袋包装体1によれば、開封摘まみ用非シール部10として横シール部5に凹状に食い込む形状に溶着されることなく残されて形成されている包装材10a,10bを摘まみ片として両側に開くことで、摘まみ片の開き力は、シール輪郭8の一部に集中して作用し易くなり、包装材10a,10bに連続した横シール部5の溶着したシール面を引き剥がす力となって伝達される。横シール部5の溶着したシール面が引き剥がされ始めると、引き続いて作用する摘まみ片の開き力によって、横シール部5の剥がれが進行し、ガゼット袋包装体1の開口端部が開封される。ガゼット袋包装体1の開口態様は、横シールを施す前の開口した袋の状態となり、包装物3の取り出しを自然な態様で行うことができる。
【0021】
摘まみ用非シール部10には、外方に突出するタブ11が非シール状態で連続して形成されている。即ち、タブ11の包装材11a,11b(図1(b))は、それぞれ包装材10a,10bに連続して形成されている。タブ11を摘まみ用非シール部10に連続して形成することで、上記の開封操作する際に、タブ11に連なり広くなった摘まみ用非シール部10が掴み易くなり、且つ摘まみ用非シール部10を両側方に開く開封操作がし易くなる。
【0022】
ガゼット袋包装体1は、連続袋包装体の隣り合う横シール部5,6が形成された端部間を切断することで、高速で且つ効率的に製造することができる。この場合、連続袋包装体の隣り合う袋包装体1,1間において、開封摘まみ用非シール部10とタブ11とに対応する非シール状態の領域を内部に残して形成した横シール部を、タブ11の輪郭に沿って切断することにより、先行して製造されるガゼット袋包装体1の一方の横シール部5と、後続して製造されるガゼット袋包装体1の他方の横シール部6とが分離される。連続するガゼット袋包装体1,1の隣り合う横シール部5,6のうち、ガゼット袋包装体1の上側に位置する横シール部5には、上記のように摘まみ用非シール部10を備えた易開封構造7が適用されている。横シール部5は、座りの良いガゼット袋包装体1の上部に位置することになるので、開封するのに適している。横シール部5において摘まみ用非シール部10にタブ11が連続して形成されるので、ガゼット袋包装体1の下側に位置する横シール部6には、ガゼット袋包装体1の底部14に示されているように、タブ11と相補的な形状に切り欠かれた切欠き部12が形成されている。切欠き部12が形成されることで若干の見栄えが低下する横シール部6については、通常は、ガゼット袋包装体1の目に付かない底部14に沿って折り曲げて重ねることができる。
【0023】
図2に示すこの発明による易開封構造を採用した袋包装体の別の実施例は、ピロー包装による袋包装体20である。袋包装体20に関して、図1に示すガゼット包装体1に用いられているのと同一の要素及び部位については、図1においてガゼット袋包装体1に付された符号と同一の符号が付されている。袋包装体20は、袋22内に包装物23を収容したものであるが,側方からのガゼットの折り込みはなされていない。易開封構造7が適用された横シール部5、タブ11に対応した切欠き部12が形成された横シール部6については、ガゼット袋包装体1と同じ構造を有している。
【0024】
次に、図3及び図4には、この発明による易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機の一実施例が示されている。図3は袋包装体製造用包装機に適用されるヒートシーラの側面断面図であって、図4のA−A断面図、図4は図3に示すヒートシーラの一方のヒータブロックの正面図である。図3及び図4に示すように、横シール部5,6となるシール部を形成するヒートシーラ30は、この実施例では、熱溶着性の包装材としての筒状包装フィルムFtから先行して形成された袋に包装物3を充填しながら横シール部5を形成して袋包装体1を製造すると同時に、筒状包装フィルムFtを封鎖することによって後続する袋を形成することを繰り返すことで、袋包装体1(ガゼット袋包装体)を連続して形成する製袋充填包装機に適用されている。ヒートシーラ30は、筒状包装フィルムFtを両側から挟み付けて溶着するため、互いに対向した二つのヒータブロック31,32を備えている。ヒータブロック31,32は、包装物3の充填及び筒状包装フィルムFtの送りに同期して、図示しないアクチュエータによって互いに接近又は離反するように駆動され、接近時に、筒状包装フィルムFtを挟んで溶着する。
【0025】
各ヒータブロック31,32は、ヒータ33,33、ヒートパイプ34,34、測温体35,35、及び筒状包装フィルムFtを加熱・加圧するヒータ面としての一対の第1ヒートシーラ部36,36と一対の第2ヒートシーラ部37,37を備えている。第1ヒートシーラ部36は、先行して形成され内部に包装物3を収容した状態にある袋2の開口端部をシールし第1シール部(図1,図2の横シール部5)を形成することで袋包装体1を製造するヒートシーラ部であり、第2ヒートシーラ部37は、第1ヒートシーラ部36に隣接して配置されており、包装材の端部に第2シール部(図1,図2の横シール部6)を形成することで後続の袋を形成するヒートシーラ部である。アクチュエータや各ヒータブロック31,32の内部構造は、公知のもので良く、これ以上詳細な説明を省略する。
【0026】
各ヒータブロック31,32において、第1ヒートシーラ部36の中央上部には、凹状のシール輪郭8(図1,図2)の外側に残されて形成される開封摘まみ用非シール部10(図1,図2)を形成すべく、開封摘まみ用非シール部10に対応して、筒状包装フィルムFtの一部を押圧しない溝部38が形成されている。このように構成されている第1ヒートシーラ部36によれば、溝部38によって押圧されない袋2の開口端部には、熱溶着されないままの包装材から成る開封摘まみ用非シール部10が残されて形成される。即ち、ヒートシーラ30の構造を工夫することによって、易開封用構造7として内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭8の外側に位置する非シール部10が形成される。
【0027】
易開封構造7を備えた袋包装体1を製造する包装機において、第2ヒートシーラ部37には、第1ヒートシーラ部36の溝部38に対応して、非シール部10に連なるタブ11を形成するためのタブ形成用溝部39を形成することができる。第2ヒートシーラ部37にタブ形成用溝部39を形成することにより、先行して形成される袋包装体1の非シール部10には、後続して形成される袋2の端部に食い込む形状に、外側に延びた状態で連なるタブ11が形成される。
【0028】
ヒートシーラ30には、先行して製造された袋包装体1と後続して形成される袋2とを切断するため、タブ形成用溝部39に沿った形状を有する切断具を組み込むことができる。切断具としては、袋包装体1と後続の袋2とを完全に分離するカッタ40、又は引きちぎることで容易に分離可能なミシン目を入れる鋸刃とすることができる。カッタ40は、ヒートシーラ30の作動に合わせて、適宜の作動手段で包装材Ftに対して進退させることができる。図5には、包装機のヒートシーラ30に組み込まれる切断具としてのカッタ40が示されている。図5(a)はヒートシーラに組み込まれるカッタの平面図、同(b)はカッタの正面図である。カッタ40は、両側の直線状の刃部41,41と、両刃部41,41間のタブ形成用溝部39に沿った湾曲形状を有する湾曲刃部42とから構成されている。ヒートシーラ30にタブ形成用溝部39に沿った形状を有するカッタ40を組み込むことで、先行して形成される袋包装体1の非シール部10には、後続して形成される袋2の端部に食い込む形状に、外側に延びた状態で連なるタブ11が形成され、タブ11付きの非シール部10が形成された袋包装体1を、後続の袋2と分離させることができる。
【0029】
この発明による易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機は、製袋充填包装機に適用した例を示したが、製袋充填包装機は、縦型の製袋充填包装機のみならず、横型のピロー包装機にも適用可能である。更に、製袋充填包装機に限らず、予め個々に製作された袋に包装物3を充填した後に、開口端部をシールして個別に袋包装体を製造する包装機にも適用可能であることは勿論である。また、シール輪郭8の形状やタブ11の形状等、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々の変更を施すことができることは明らかである。
【0030】
【発明の効果】
この発明による易開封構造が備わる袋包装体は、上記のように、包装物を収容した袋の開口端部に、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に開封摘まみ用非シール部を残した状態で、封鎖用のシール部を形成したので、開封摘まみ用非シール部として溶着されることなく残されている包装材を摘まみ片として両側に開くことで、開き力がシール輪郭を介して摘まみ片に連続したシール部の包装材のシール面を引き剥がす力となって集中して作用し、シール部の剥がれが進行し易くなり、鋏等の道具を利用しなくても、袋包装体の開口端部を迅速且つ容易に開封することができる。更に、袋包装体の開口端部のシール面を直接に剥がすことになり、袋包装体の上部を横方向に開封し、包装物を取り出すことが容易になる。また、本袋包装体は、連続袋包装体として製造することで効率的に製造可能であり、その場合、連続する袋包装体の隣り合う横シール部を分離して形成される袋の開口端部側の一方の横シール部は、摘まみ用非シール部を備えた易開封構造が適用されたシール部となる。一方の横シール部においては、摘まみ用非シール部に非シール状態のタブを連続して形成されるので、摘まみ用非シール部とタブとが広く掴み部分となる。また、隣り合う横シール部を分離して形成される袋の底部端部側の他方の横シール部には、タブに対応した切欠き部が形成される。そして、連続する袋包装体の隣り合う横シール部は、開封摘まみ用非シール部とタブとに対応する非シール状態の領域を内部に残して形成しているが全体的には連続しており、これを一方の横シール部と他方の横シール部とに切断して分離しているので、一つの袋包装体において横シール部に費やされる包装材を可及的に少なくすることができる。
また、この発明による易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機は、上記のように、内部に包装物を収容した状態で袋の開口端部にシール部を形成するヒートシーラが、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に前記開口端部に残されて形成される開封摘まみ用非シール部に対応して、前記開口端部の一部を押圧しない溝部を有しているので、ヒートシーラの構造を工夫することのみで、また包装機を製袋包装機とした場合には、切断具の形状を追加的に工夫するのみで、易開封構造が備わる袋包装体を製造することができる。即ち、先行して製造される袋の開口端部に第1シール部を形成する第1ヒートシーラ部と、第1ヒートシーラ部に隣接して配設されており且つ袋に後続する袋の端部に第2シール部を形成する第2ヒートシーラ部とを有するヒートシーラにおいて、第1ヒートシーラ部が先行して製造される袋の開口端部の一部を押圧しない溝部を有しているので、溝部によって押圧されない袋の第1シール部の凹状のシール輪郭の外側に開封摘まみ用非シール部が形成される。そして、第2ヒートシーラ部には、第1ヒートシーラ部の溝部に対応して、非シール部に連なるタブを形成するためのタブ形成用溝部を形成しているので、先行して形成される袋包装体の非シール部には、後続して形成される袋の端部に食い込む形状に、外側に延びた状態で連なるタブを形成することができる。更に、ヒートシーラには、先行して製造された袋包装体と後続して形成される袋とを切断するため、タブ形成用溝部に沿った形状を有する切断具が組み込まれているので、先行して製造される袋の開口端部に形成される第1シール部では、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に残された開封摘まみ用非シール部と当該開封摘まみ用非シール部に連なる非シール状態のタブとが形成される。また、後続する袋の端部に形成される第2シール部では、タブに対応した切欠き部が形成される。したがって、本包装機によれば、一つの袋包装体において、非シール状態の開封摘まみ用非シール部とタブとを掴むのが容易になると共に、横シール部に費やされる包装材を可及的に少なくした袋包装体を連続して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明による易開封構造を備えた袋包装体の一実施例を説明する斜視図、同(b)は(a)に示した袋包装体の上面図、同(c)は(a)に示した袋包装体の下面図である。
【図2】この発明による易開封構造を備えた袋包装体の別実施例を示す正面図である。
【図3】この発明による袋包装体製造用包装機に適用されるヒートシーラの側面断面図であって、図4のA−A断面図である。
【図4】図3に示すヒートシーラの一方のヒータブロックの正面図である。
【図5】この発明による包装機のヒートシーラに組み込まれる切断具を示す図であり、(a)はカッタの平面図、同(b)はカッタの正面図である。
【図6】Vノッチ、Iノッチ、又は波形等を切り込んで形成された従来の易開封構造を示す図である。
【符号の説明】
1 ガゼット包装体
2 袋
3 包装物
5 横シール部(第1シール部)
6 横シール部(第2シール部)
7 易開封構造
8 シール輪郭
10 開封摘まみ用非シール部
11 タブ
12 切欠き部
13 ガゼット
20 ピロー袋包装体
30 ヒートシーラ
36 第1ヒートシーラ部
37 第2ヒートシーラ部
38 溝部
39 タブ形成用溝部
40 切断具
Ft 筒状の包装材
Claims (3)
- 包装物を収容した袋の開口端部に、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に開封摘まみ用非シール部を残した状態で、封鎖用の一方の横シール部が形成され.
前記摘まみ用非シール部に連続して、非シール状態のタブが外方に突出して形成され、 前記袋の底部端部には、前記タブに対応した切欠き部が形成された封鎖用の他方の横シール部が形成されており、
連続袋包装体の隣り合う袋包装体間において、前記開封摘まみ用非シール部と前記タブとに対応する非シール状態の領域を内部に残して形成した横シール部を切断することにより、前記一方の横シール部と前記他方の横シール部とが分離されていること
から成る易開封構造を備えた袋包装体。 - 前記袋包装体は側方からガゼットが折り込まれたガゼット袋包装体であり、前記易開封構造が適用された前記一方の横シール部は前記ガゼット袋包装体の上側に位置し、前記他方の横シール部は前記ガゼット袋包装体の下側に位置し且つ前記ガゼット袋包装体の底部に沿って折り曲げられていることから成る請求項1に記載の易開封構造を備えた袋包装体。
- 筒状に成形された包装材の内部に包装物を収容した状態で先行して製造される袋の開口端部に第1シール部を形成する第1ヒートシーラ部と、前記第1ヒートシーラ部に隣接して配設されており且つ前記袋に後続する袋の端部に第2シール部を形成する第2ヒートシーラ部とを有するヒートシーラを備え、先行する前記袋の前記開口端部を封鎖することによる前記袋包装体の製造と前記端部を封鎖することによる後続する前記袋の形成とを繰り返すことで前記袋包装体を連続して製造する包装機において、
前記第1ヒートシーラ部は、内側に向かって窪んだ凹状のシール輪郭の外側に前記開口端部に残されて形成される開封摘まみ用非シール部に対応して、前記開口端部の一部を押圧しない溝部を有しており、
前記第2ヒートシーラ部には、前記第1ヒートシーラ部の前記溝部に対応して、前記開封摘まみ用非シール部に連なる非シール状態のタブを形成するためのタブ形成用溝部が形成されており、
前記ヒートシーラには、先行して製造された前記袋包装体と後続して形成される前記袋とを切断するため、前記タブ形成用溝部に沿った形状を有する切断具が組み込まれていることから成る易開封構造を備えた袋包装体製造用包装機。
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JP2001193808A JP4868664B2 (ja) | 2001-06-26 | 2001-06-26 | 易開封構造を備えた袋包装体及びそれを製造する包装機 |
Applications Claiming Priority (1)
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