JPH10264909A - 開封把手の成形方法 - Google Patents

開封把手の成形方法

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JPH10264909A
JPH10264909A JP7165197A JP7165197A JPH10264909A JP H10264909 A JPH10264909 A JP H10264909A JP 7165197 A JP7165197 A JP 7165197A JP 7165197 A JP7165197 A JP 7165197A JP H10264909 A JPH10264909 A JP H10264909A
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opening
heat
bag
film
handle
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JP7165197A
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Juichi Kasai
壽一 葛西
Kyoichi Senoo
恭一 妹尾
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Showa Highpolymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱可塑性樹脂フィルムの袋の開口部をヒートシ
ールにより熱封緘する際に、加熱圧接面の一部に切り欠
きを設けたヒートシールバーを用い、非ヒートシール部
を形成して開封把手を成形する方法において、非ヒート
シール部の密着した2枚のフィルムの離隔、把持をし易
くするための開封把手の形成方法を提供すること。 【解決手段】熱可塑性樹脂フィルム製袋の開口部のヒー
トシールによる熱封緘に際し、開口部外面に対面する所
定巾の長尺圧接面と、開口部側においてこれに隣接する
長尺外側面とを有し、該圧接面に又は該圧接面と該側面
とのなす出隅部に凹部が形成されたヒートシールバーが
設置されたヒートシーラーを用いる方法において、凹部
内面に開口するヒートシールバー貫通孔を介して凹部内
空気を排除し、凹部内フィルムを吸引、膨出させる熱可
塑性樹脂フィルム製袋の開封把手を成形する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂フィ
ルム製袋の開口部の熱封緘後の容易な開封を可能にした
開封把手の成形方法に関する。更に詳しくは、上記フィ
ルムからなる袋の開口部をヒートシールバーを有するヒ
ートシーラーで熱封緘をする場合において、該袋の開口
部に部分的に非熱接着部を設け、熱接着部の剥離による
袋の開封を容易にするための開封把手を形成する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂フィルム製袋は、各種包装
分野において広く使用され、その開口部の封緘には、そ
のフィルムの材質によってヒートシール、インパルスシ
ール、高周波シール、超音波シール等各種の封緘手段が
とられるが、封緘後に該封緘部の剥離による開口が要求
される場合は、ヒートシールバーによるヒートシール手
段が最も一般的であり、便利である。特にフィルム表面
に易熱接着性被覆を施すと、基材フィルムの熱溶融を伴
うことなく、フィルムの融点以下の低温でヒートシール
ができ、しかも開封時には接着性被覆材の破壊のみで充
分であり、フィルムの破損を伴わないため、好ましく採
用される手段である。
【0003】上記フィルム自体又は易熱接着性被覆材の
いずれの熱融着の場合も、被包装物に対応して安全な、
高い接着強度が要求されることは当然であるが、フィル
ム間の剥離による開封を容易にしようとすれば、熱接着
強度を下げる必要があり、袋充填物の内容に応じてヒー
トシール強度と剥離強度のバランスをとる必要があり、
このバランスを保つための接着強度の微妙な制御は困難
且つ煩雑であり、実用的でない。一方、剥離を容易にす
るための他の手段として、袋の開口部に、その端縁全長
にわたり、把持できる程度の巾の非接着部を残してシー
ルする方法の他、袋の上記端縁全長にわたりヒートシー
ルするに際し、把持できる程度の長さと巾の非接着部を
形成しておく方法などが開示され、特に後者は袋の開口
部端縁を有効に利用できるので好ましく実用化されてい
る。
【0004】剥離を容易にするための手段として、上記
のように把持できる程度の長さと巾の非接着部を形成す
る方法は好ましい態様ではあるが、該非接着部はその周
囲の接着部分による拘束により、又は静電気により或い
は添加剤のブリード等の経時変化により、袋を構成する
2枚のフィルムは密着し、開口のためのフィルムの離
間、把持作業は簡単ではない。又、この場合、非接着部
の長さの選択も煩雑であり、短過ぎると指による把持が
困難な場合があり、長くなり過ぎると、剥離応力が分散
するため、剥離、開口には従来同様にかなりの力が要求
される場合が少なくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】2枚の熱可塑性樹脂フ
ィルムが使用された袋のヒートシール方法としては、通
常は、加熱圧接面を有する2本のヒートシールバーを対
面させて使用する場合と、上記同様の1本のヒートシー
ルバーに1本の非加熱体、例えばゴムバー又はロール、
金属製冷却バー、セラミックバー等を対置させて使用す
る場合があるが、本発明の課題は、上記袋の開口部をヒ
ートシールにより封緘する際に、前記ヒートシールバー
の少なくとも1本の加熱圧接面の一部に切り欠きを設け
て、ヒートシール部分に開封把手用非ヒートシール部を
形成し、該袋の開封把手を成形する方法において、該非
ヒートシール部の密着した2枚のフィルムの把持を容易
にし、剥離作業をし易くするための把手形成方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するため鋭意検討した結果、非ヒートシール部の
2枚のフィルムを密着状態に置かないようにするため、
袋の開口部のヒートシールをする際に同時に、該非ヒー
トシール部のフィルム間に空隙を予め形成することによ
り、又、密着状態にない非ヒートシール部に突起状の非
ヒートシール部を形成することにより、上記課題を解決
することを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、 (第1)熱可塑性樹脂フィルム製袋の開口部の熱封緘
に、該開口部外面に対面する長尺圧接面と、該長尺圧接
面に袋の開口側において隣接する長尺外側面とを有する
一対のヒートシールバーであって、その少なくとも一本
は、長尺圧接面に又は長尺圧接面と長尺外側面のなす出
隅部に凹部が形成された構造を有するヒートシールバー
を設置したヒートシーラーを用いる方法において、前記
凹部の内面に開口する、ヒートシールバーの貫通孔を介
して凹部内を減圧し、開口部のフィルムを凹部内方に膨
出成形する、熱可塑性樹脂フィルム製袋の開封把手を成
形する方法。 (第2)ヒートシールバーの凹部の内面のうち、少なく
とも長尺外側面に近い部分には、該内面から0.5mm以
上の間隙をおいて膨出成形フィルム受けを設け、開口部
のフィルムを凹部内方に膨出成形する上記第1記載の熱
可塑性樹脂フィルム製袋の開封把手を成形する方法。 (第3)膨出成形フィルム受けの材料として、熱伝導率
が1Kcal/m・hr・℃以下のものを使用して開口部のフィ
ルムを凹部内方に膨出成形する上記第2記載の熱可塑性
樹脂フィルム製袋の開封把手を成形する方法。 (第4)ヒートシールバーの凹部の内面のほぼ中央部に
は、長尺圧接面に沿って角錐状又は部分円錐状の切り欠
きが形成されたヒートシールバーを使用して開口部のフ
ィルムを凹部内方に膨出成形する上記第1ないし3のい
ずれかの1に記載の熱可塑性樹脂フィルム製袋の開封把
手を成形する方法。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、上記第1〜4に係る発明
(以下、合わせて本発明ということがある)の内容を図
面を用いて説明する。なお各図面において共通する部分
には同一符号を付してある。図1は、熱可塑性樹脂フィ
ルム製袋1と、その開口部1b1,1b2 の両外方にヒートシ
ールバー2a1,2a2 を配した状態の斜視図であり、図2及
び図3はそれぞれ第1図のX−X方向断面図及びY−Y
方向平面図である。なお、ヒートシールバーが設置され
るべきヒートシーラーは図示を省略してある。
【0009】熱可塑性樹脂フィルム製袋1はフィルムを
二つ折りして形成された底部1d、ヒートシールで形成さ
れた両側シール部1c1,1c2 及び開口部1b1,1b2 を有す
る。本発明に係る上記袋用熱可塑性樹脂フィルムは、ヒ
ートシール及び真空熱成形性を有するものであれば特に
限定されるものではなくて、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体又
はその部分ケン化物又はこれらの積層フィルム、更には
真空熱成形性を有するナイロン、ポリエステル、ポリビ
ニールアルコール等を外面に積層した積層フィルムが好
ましく使用され、フラットフィルム又はチューブ状フィ
ルムから製袋されたもの(前者の場合は両側シール部又
は両側シール部及び底部シール部を有し、後者の場合は
底部シール部のみを有するもの)が最も一般的である。
【0010】ヒートシールバー2a1,2a2 はそれぞれ、袋
開口部1b1,1b2 の外面に対面する所定巾の長尺圧接面2b
1,2b2 と、袋開口側に隣接する長尺外側面2c1,2c2 とか
ら構成される出隅部2d1,2d2 を有し、該出隅部2d1,2d2
には、対面する袋開口部の長さ未満の凹部2e1,2e2 が形
成されている。凹部の内面には、ヒートシールバーを貫
通してなる1ないし複数個(図面には、それぞれの凹部
に1個が例示されている)の貫通孔2g1,2g2 の各開口部
2f1,2f2 が形成され、ヒートシールバーの背面側には、
上記貫通孔を1本に集約した空気排出口2h1,2h2 が設け
られている。凹部は部分楕円体形状に図示して説明した
が、袋の開封把手は指で把持、開封できる形状であれば
充分であるから、前記部分楕円体形状の他、部分球体形
状、部分円柱体形状、部分楕円柱体形状、四角柱体形状
でもよく、特に限定されるものではない。しかし、熱封
緘部分は可及的に広い方が好ましく、開封把手部分は把
持、開封に必要な最小面積さえあれば充分であり、また
開封把手部分の真空(減圧)成形性の観点から部分楕円
柱体形状又は部分球体形状が最も好ましい。
【0011】図4は、図3の状態に続いて、ヒートシー
ルバー2a1,2a2 を袋開口部1b1,1b2の両外面側から締め
つけた状態を示す平面図であり、図5は、図4のZ−Z
方向断面の一部切り欠き拡大図である。この締め付けに
より、ヒートシールバーの長尺圧接面2b1,2b2 間の袋開
口部1b 1,1b2 はヒートシールされ、シール部1c3 が形成
されるが、該シール部1c3 は、前記両側シール部1c1,1c
2 間を繋ぐものであり、前記袋1を封緘するものでもあ
るが、ヒートシールバーの凹部2e1,2e2 の部分は圧接さ
れないためヒートシールされない。換言すれば、袋開口
部1b1,1b2 のうち、ヒートシールバーの凹部2e1,2e2
対面する部分が袋開封把手1k1,1k2 として残され、その
周辺はヒートシールされ、両側シール部とも接続し、袋
1としては封緘状態になる。
【0012】しかし、上記のようにして形成された袋開
封把手1k1,1k2 は、ヒートシールバーによる圧接力は受
けていないので、熱融着はしていないものの密接状態に
あるため、袋の開封把手1k1,1k2 を離隔させて個別に把
持することは困難であり、開封把手としての機能を充分
果たしているとは言えない。本発明は、ヒートシールバ
ーの凹部2e1,2e2 の空間部分を利用するものであり、袋
開口部の未シール部の両フィルムをそれぞれ凹部内面側
に引きつけて袋開封把手1k1,1k2 間に非密着状態の間隙
を形成して、把手の把持を容易にしようとするものであ
る。
【0013】該凹部2e1,2e2 内面には、ヒートシールバ
ーを貫通する1ないし複数個の貫通孔2g1,2g2 が開口し
て開口部2f1,2f2 を形成し、ヒートシールバー背面側に
ある空気排出口2h1,2h2 からの空気吸引により、凹部2e
1,2e2 内の空気は上記開口部及び貫通孔を介して減圧さ
れる。この減圧により、開封把手1k1,1k2 の各フィルム
は凹部内面側に吸引され、ほぼ凹部内面形状に真空(減
圧)成形される。上記開口部2f1,2f2 はその数が多いほ
ど、上記凹部内の空気排出が均一になされるので好まし
い。また、該開口部の位置は特に限定されるものではな
いが、次に説明する空気排出効果を上げるためには凹部
の底に近いほど好ましい。ヒートシールバー凹部内空気
排出にあたっては、袋開封把手1k1,1k2 と該凹部内面と
の間隙からの外部空気の流入があるので、該間隙は小で
あるほど効果的であるが、袋開封把手1k1,1k2 間の間隙
が小になり、目的とする把持性のよい把手の成形は困難
になる。従って、該間隙はこれらを考慮して適宜決めら
れるが、長尺外側面2c1,2c2 に沿って、又はこれに平行
に凹部を覆う邪魔板を設けて、空気流入を可及的に抑制
する方法も好ましく採用される。
【0014】図6は、図4の状態下で凹部内の空気を排
出した場合の一部切り欠き拡大図であり、図7は、図6
のS−S方向の一部切り欠き断面図であり、図5の開封
把手間に間隙が形成された状態を示し、図8は、図1に
示された袋1の開口部側がヒートシールされ、又開封把
手間に間隙が形成された状態を示す袋1の斜視図であ
る。詳しくは、図4及び図5に示された袋開封把手1k1,
1k2 は、凹部の内面側に吸引され、図6及び図7に示さ
れたごとく該把手1k1,1k2 間には充分な間隙が形成され
て、開封に便利な把手1k1,1k2 が形成されている。図8
は、図4及び図5で説明したヒートシール部1c3 と、上
述の充分な間隙の形成された開封用把手1k1,1k2 を含む
袋1の全体の状態を示すものである。
【0015】図9は、前記の凹部をヒートシールバーの
一方にのみ形成した場合を示すものであり、図4に対応
する平面図である。又、図10は、図9に示した凹部内
を減圧して、把手の一方のみを変形させた場合の斜視図
であり、図8に対応するものである。図9において、ヒ
ートシールバーの一方2a1 には、前記同様の凹部2e1
形成されているが、他方のヒートシールバー2a3 には凹
部は形成されておらず、長尺圧接面幅は同一である。両
ヒートシールバーの圧接により、両側シール部1c1,1c 2
間を繋ぐシール部1c3 が凹部2e1 周辺に形成される。袋
開封把手1k1,1k2 は密接状態にあるが、凹部を持たない
ヒートシールバー2a3 は袋の開口部全面に接触するた
め、該把手1k1,1k2 間は、前記したような両側共に凹部
を有する場合に比較してやや融着しやすい状態にもなり
得る。しかし、上記弱い融着があっても2h1 からの空気
排除操作により、両把手は離隔し、把手1k1 のみに吸引
変形作用が働き、把手1k2 は平面状態が保持され、袋開
封把手1k1,1k2 が形成される。
【0016】図11は、図4の凹部2e1,2e2 内に、ヒー
トシールバーの長尺方向にフィルム受け2m1,2m2 を固設
した場合を示すが、フィルム受けを設けた以外は図4の
場合と同じであるので、その部分の詳細な説明は省略す
る。図12は、図11のV−V方向断面の一部切り欠き
拡大図を示す。更に図13は、図11のW−W方向断面
の一部切り欠き拡大図をそれぞれ示すが、フィルム受け
を設けた以外は図5の場合と同じであるので、その部分
の詳細な説明は省略する。
【0017】本発明に係るフィルム受け2m1,2m2 は、凹
部2e1,2e2 内部で貫通孔2g1,2g2 を介して減圧し、袋開
封把手1k1,1k2 を引き離す場合において、該把手1k1,1k
2 の外面が凹部の内面に広く融着する場合があり、ヒー
トシールバーからの該把手の剥離、取り出しが困難にな
ることを防止するためと、把手の外観をさらに良好にす
るためのものである。この目的達成のために、表面形状
としては、角又は突起を持たない表面平滑なものが好ま
しいが、図11〜図12に示した板状のものが特に好ま
しい。なお凹部の間口が大である場合は円筒型のものも
使用しうる。又、材質的には、低熱変形性、対象とする
袋のフィルムとの非融着性、低熱伝導性のものが特に好
ましく、具体的材料としては、フェノール樹脂等の熱硬
化性樹脂、架橋ポリオレフィン系樹脂等の架橋変性され
た非熱可塑性樹脂、ポリ四フッ化エチレン(テフロン)
等のフッ素含有エチレン系ポリマー、アルミナ等のセラ
ミック材料を列挙することができる。なお、フィルム受
けとしてテフロン等の可撓性材料が使用された場合の凹
部内面への固定方法としては、後述のように凹部内面と
の間隙保持の必要性も考慮してテフロンワッシャーなど
を介して凹部内面に固定する方法が好ましく採られる。
非可撓性の板体の場合は、通常採られる固定方法で充分
である。
【0018】フィルム受けの材質としては上記のごとく
低熱伝導性のものを選択することによって、ヒートシー
ルバーからの伝導熱又は輻射熱による昇温が少なくなる
が、熱伝導率が1Kcal/m・hr・℃以下のものが特に好ま
しい。熱伝導率を低く設定することによって、上記昇温
が抑えられる他、ヒートシールバーの凹部内の空気を排
出する場合に同時に吸入される外気による冷却が行われ
易く、従ってフィルム受けへのフィルムの融着も防止で
きる効果をも発揮する。更にフィルム受けの材料は、上
述のごとく低熱伝導性のものが好ましいが、この特性を
一層活かすためには、ヒートシールバー凹部の内面に直
接接触して設置されることは好ましくなく、図13に例
示したように間隙tが0.5mm以上、好ましくは1mm
以上であるように設置することが望ましい。この間隙を
安定化するためには、該間隙部分にガラスウール等の断
熱材を充填することも好ましく実施される態様である。
【0019】図14は、図13の状態下で凹部2e1,2e2
の空気を吸引排除した場合の状態を示す。袋開封把手1k
1,1k2 はフィルム受け2m1,2m2 に邪魔されて凹部の内面
には直接接触するほどには膨出変形されないため、把手
成形後の離型が容易である。図15は、図8のT−T方
向の一部切り欠き断面図である。両側シール部1c1,1c2
間を結び、非シール部の袋開封把手1k1,1k2 部分を除い
てシール部1c3 が形成されている。
【0020】図16は、図15のヒートシールにおいて
使用されたヒートシールバーの凹部のほぼ中央に、長尺
圧接面に沿って三角錐状の切り欠きを形成してシールし
た場合のシール状態を示すものであり、図15に対応す
るものである。図16は、非シール部の袋開封把手1k1,
1k2 とシール部1c3 の境界において、該シール部1c3
逆三角形状の非シール部1k3 が形成された状態を示す
が、該逆三角形状の非シール部1k3 が形成されることに
よって、上記把手を持ってシール部1c3 を剥離し、袋を
開封する際の応力がこの非シール部1k3 部分に集中しや
すくなる効果がある。なお、該逆三角形状の非シール部
1k3 の深ささは上述のごとく剥離応力を集中させるため
のものであるから、シール部1c3 の一部に形成されてい
ればよく、通常、少なくとも1mmあれば充分である。
また、開封把手周囲における形成場所の他、その数は特
に限定されるものではない。以上の説明においては、凹
部をヒートシールバーの出隅部に形成した場合を代表と
して説明したが、凹部が長尺圧接面に形成された場合も
ほぼ同様に実施できることは言うまでもない。
【0021】
【作用】上記第1〜4に係る発明は、ヒートシールバー
の長尺圧接面に又は出隅部に凹部を形成し、凹部内の空
気吸引排除により、袋の開口部を構成する2枚のフィル
ム間の密着を防止する間隙を形成する。このようなヒー
トシールバーを2本使用することにより、上記間隙はよ
り大きく形成できる。また、上記凹部内に、袋開口部の
フィルムとは密着しないフィルム受けを設けることによ
って、上記開口部に形成された把手部分と凹部間の剥離
をより容易にさせることができる。この場合、フィルム
受けの位置、熱伝導度の値の選択は、把手部分の形成性
を左右する。更に、凹部底側に特定の切り欠き部を設
け、袋開口部に該切り欠き部に対応する非シール部を形
成することができる。
【0022】以下、実施例で本発明を具体的に説明に説
明する。 (実施例1)図8に示すような140mm(幅)×20
0mm(長さ)の二方シールのフィルム製平袋を製作し
た。フィルムとしては15μm厚みのナイロンと50μ
m厚みの低密度ポリエチレンをウレタン系接着剤でドラ
イラミネートした積層フィルムを用い、該ポリエチレン
層が内面となるように製袋した。なお、この製袋に先立
ち、該袋の開口部であり、熱封緘される部分に、25m
m幅のフィルム製テープであって、ポリプロピレンとポ
リエチレンからなるポリマーアロイのフィルムと低密度
ポリエチレンフィルムのラミネートフィルムのテープの
該ポリエチレン側を熱接着して熱封緘用帯域を形成して
おいた。得られた袋に内容物を充填後、上記熱封緘用帯
域を、図1に示したようなヒートシールバーであって、
20mm幅の長尺圧接面とそれに隣接する長尺外側面を
有し、その出隅部の中央には長尺圧接面から長尺外側面
に沿って延びる、長径30mm,短半径10mm,高さ
5mmの半楕円柱状凹部が形成され、ヒートシールバー
を貫通して凹部内面に開口する貫通孔を有し、凹部表面
には長尺圧接面に形成された1辺が4mmの正三角形を
底面とする1辺が約4mmの三角錐形状の切り欠きが設
けられたものを使用し、凹部内の空気を吸引排出しなが
ら、バー温度160℃で熱封緘し、袋開口部中央に開封
把手を形成した内容物充填袋を得た。同様にして30袋
を作成し、10袋ずつの3グループに分け、各グループ
ごとに10袋全部について開封把手を把持して完全開封
するに要する時間を測定し、開封把手が有効に作用する
かどうかを調べた。測定結果は3グループについてそれ
ぞれ、218,224及び215秒であった。なお、把
手部分は多少膨潤していたが、使用には問題はなかっ
た。
【0023】(実施例2)半楕円柱状凹部内に、楕円の
長径に沿ってテフロン製板体を設けてフィルム受けと
し、該フィルム受けは、長尺外側面から5mmの位置で
あって、凹部内面から1mmの間隙を有する位置に設け
た以外、実施例1と同様の装置を使用し、又実施例1と
同様の内容物充填、熱封緘、開封作業をし、開封把手の
設置効果をみたところ、3グループについてそれぞれ2
20,218及び215秒であった。この結果について
は、実施例1との対比においては有意差は認められない
が、開封把手部分の外周部が規則的に成形され、把手全
体の外観は実施例1に比べて著しく良好であった。
【0024】(比較例1)凹部内面には貫通孔の開口を
持たず、従って凹部内の空気吸引排出をせず、また半楕
円柱状凹部に三角錐形状の切り欠きを持たない他は実施
例1と同様の装置を使用し、実施例1と同様の内容物充
填、熱封緘、開封作業をし、開封把手の設置効果をみた
ところ、3グループについてそれぞれ290,308及
び267秒であり、実施例1又は2の場合に比べて有意
な差である。この差は、実施例1又は2の場合に比較し
て開封把手部分の把持に長い時間を要したためと考えら
れるが、更には剥離開始時に、より大きい剥離力を要し
たためとも考えられる。
【0025】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、ヒートシ
ールバーの長尺圧接面に又は出隅部に凹部を設け、該凹
部の壁に開口する貫通孔から凹部内の空気を吸引排除す
ることによって、袋開口部に任意の形状を有する開封把
手が容易に形成される。また、この凹部内にフィルム受
け、特に低熱伝導性のフィルム受けを凹部の壁から離し
て設置することにより離型性が向上し、さらに把手の外
観がさらに良好になり、上記開封把手は一層容易に形成
できる。更に、開封把手の周囲のシール部分の一部を特
殊形状の非ヒートシール部分に置き換えることにより、
袋封緘後の開封時における開封応力を低下させることが
でき、極めて大きい効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】袋開口部両側にヒートシールバーを配した状態
の斜視図
【図2】図1のX−X方向断面図
【図3】図1のY−Y方向平面図
【図4】図1の袋開口部両側にヒートシールバーを締め
付けた状態の平面図
【図5】図4のZ−Z方向断面の一部切り欠き拡大図
【図6】図4の状態下、凹部内空気の排出後の断面の一
部切り欠き拡大図
【図7】図6のS−S方向断面図
【図8】図1の袋が熱封緘され、開封把手が形成された
状態の袋の斜視図
【図9】図4において、凹部を一方にのみ形成した場合
の平面図
【図10】図8に対応し、開封把手を一方にのみ形成し
た場合の斜視図
【図11】図4の凹部にフィルム受けを設けた平面図
【図12】図11のV−V方向断面の一部切り欠き拡大
【図13】図11のW−W方向断面の一部切り欠き拡大
【図14】図13の状態下、凹部内空気を吸引排除した
場合の断面図
【図15】図8のT−T方向の一部切り欠き断面図
【図16】図15のシール部に三角錐形状の非シール部
を設けた断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・熱可塑性樹脂フィルム製袋 1b1,1b2 ・・・・袋開口部 1c1,1c2 ・・・・両側シール部 1c3 ・・・・・・ヒートシール部 2a1,2a2,2a3 ・・ヒートシールバー 2b1,2b2 ・・・・長尺圧接面 2c1,2c2 ・・・・長尺外側面 2d1,2d2 ・・・・出隅部 2e1,2e2 ・・・・凹部 2f1,2f2 ・・・・貫通孔の開口部 2g1,2g2 ・・・・貫通孔 2h1,2h2 ・・・・空気排出口 1k1,1k2 ・・・・袋開封把手 1k3 ・・・・・・非シール部 2m1,2m2 ・・・・フィルム受け

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂フィルム製袋の開口部の熱封
    緘に、該開口部外面に対面する長尺圧接面と、該長尺圧
    接面に袋の開口側において隣接する長尺外側面とを有す
    る一対のヒートシールバーであって、その少なくとも一
    本は、長尺圧接面に又は長尺圧接面と長尺外側面のなす
    出隅部に凹部が形成された構造を有するヒートシールバ
    ーを設置したヒートシーラーを用いる方法において、前
    記凹部の内面に開口する、ヒートシールバーの貫通孔を
    介して凹部内を減圧し、開口部のフィルムを凹部内方に
    膨出成形することを特徴とする熱可塑性樹脂フィルム製
    袋の開封把手を成形する方法。
  2. 【請求項2】ヒートシールバーの凹部の内面のうち、少
    なくとも長尺外側面に近い部分には、該内面から0.5m
    m以上の間隙をおいて膨出成形フィルム受けを設け、開
    口部のフィルムを凹部内方に膨出成形する請求項1記載
    の熱可塑性樹脂フィルム製袋の開封把手を成形する方
    法。
  3. 【請求項3】膨出成形フィルム受けの材料として、熱伝
    導率が1Kcal/m・hr・℃以下のものを使用して開口部の
    フィルムを凹部内方に膨出成形する請求項2記載の熱可
    塑性樹脂フィルム製袋の開封把手を成形する方法。
  4. 【請求項4】ヒートシールバーの凹部の内面のほぼ中央
    部には、長尺圧接面に沿って角錐状又は部分円錐状の切
    り欠きが形成されたヒートシールバーを使用して開口部
    のフィルムを凹部内方に膨出成形する請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂フィルム製袋の開
    封把手を成形する方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003011985A (ja) * 2001-06-26 2003-01-15 Kawashima Packaging Mach Ltd 易開封構造を備えた袋包装体及びそれを製造する包装機
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CN104260937A (zh) * 2014-09-30 2015-01-07 楚天科技股份有限公司 包装袋热合机构及基于该机构的胶塞/铝盖出料装置
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