JP4868499B2 - 応力発光体とその製造方法およびそれを含む複合材料、並びに応力発光体の母体構造 - Google Patents

応力発光体とその製造方法およびそれを含む複合材料、並びに応力発光体の母体構造 Download PDF

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Description

本発明は、機械的作用によって強く特に強い発光を示す応力発光体とその製造方法およびそれを含む複合材料、並びに応力発光体の母体構造に関するものである。
従来から、外部から様々な刺激(外部刺激)を受けることによって、可視光を発光する現象(いわゆる蛍光現象)が、知られている。このような蛍光現象を示す物質は、蛍光体と呼ばれ、ランプや照明灯、ブラウン管やプラズマディスプレイパネルなどの各種ディスプレイ、および顔料等の様々な分野で用いられている。
また、外部刺激として、紫外線、電子線、X線、放射線、電界、または化学反応によって、発光現象を示す物質(発光体)は、数多く知られている。
また、近年、本願発明者らは、機械的な外力を加えることによって生じた歪みにより発光する応力発光材料を見出しており、その評価方法および利用方法が開発されている。
具体的には、本願発明者等は、このような応力発光材料として、スピネル構造、コランダム構造またはβアルミナ構造の応力発光体(特許文献1参照)、ケイ酸塩の応力発光体(特許文献2、3参照)、欠陥制御型アルミン酸塩の高輝度応力発光体(特許文献4参照)、エポキシ樹脂を含む複合材料及び当該複合材料の塗布膜により作製した試験片に、圧縮、引張、摩擦、およびねじりなどの機械的な力を加えることによって応力分布を可視化評価する方法(特許文献4、5参照)、ウルツ鉱型構造と閃亜鉛鉱型構造とが共存する構造を有し、酸化物、硫化物、セレン化物、およびテルル化物を主成分として構成される高輝度メカノルミネッセンス材料(特許文献6参照)等を、開発している。
上記の応力発光体は、肉眼でも確認できる程の輝度で、半永久的に繰り返し発光することが可能なものである。そして、これらの応力発光体を用いることにより、応力発光体を含む構造体の応力分布を測定することが可能となる。
このような応力分布の測定方法としては、例えば、応力発光体を用いて応力又は応力分布を測定する方法、及び、応力分布の測定システム(特許文献7参照)、機械的な外力を直接光信号に変換して伝達する発光ヘッド、及びこれを用いた遠隔スイッチシステム(特許文献8参照)などが挙げられる。
特開2000−119647(2000年4月25日公開) 特開2000−313878(2000年11月14日公開) 特開2003−165973(2003年6月10日公開) 特開2001−49251(2001年2月20日公開) 特開2003−292949(2003年10月15日公開) 特開2004−43656(2004年2月12日公開) 特開2001−215157(2001年8月10日公開) 特開2004−77396(2004年3月11日公開)
しかしながら、従来の応力発光材料は、発光強度が不十分な場合がある。このため、応力発光体の利用分野・応用分野を広げるためには、より強い発光を示す応力発光体の開発が必要となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、強い発光を示す応力発光体とその製造方法、および、強い発光を示すために必要な応力発光体の母体構造を提供することにある。
本発明者は、応力発光体の結晶構造に着目して、強い発光を示す応力発光体について鋭意に検討した。強い応力発光を示すのに必要な応力発光体の母体構造を見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、その応力発光体の母体構造は、結晶構造の最小単位が、少なくともAlOおよびSiO様構造の四面体から構成され、これらの多面体が、互いに頂点を共有することによって大きな空間とフレキシブルな結合を持つ3次元フレームワーク構造を有している。そして、このフレームワーク構造が長石構造であり、特定の金属イオンを発光中心として添加した応力発光体が、特に強い発光を示すことを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明にかかる応力発光体は、上記の課題を解決するために、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を有し、上記母体構造は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有しており、上記空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部が、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに置換されていることを特徴としている。
上記応力発光体において、上記基本構造は、長石構造であることことが好ましい。例えば、上記応力発光体において、上記基本構造は、アルミノケイ酸塩の組成を持ち、フェルドスパー様構造、より好ましくはアノーサイト様構造からなることが好ましい。また、上記応力発光体において、上記基本構造は、空間群P−1に属する三斜晶構造を有することが好ましい。
上記応力発光体において、上記基本構造は、
1−xAlSi ・・・(1);
1−xAlSi ・・・(2);
(X1−x)(SiAl1−x)AlSi ・・・(3);または
Ca1−x−yAl2−xSi2+x ・・・(4)
(ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、XおよびYは、1価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Li,Na,またはKであり、0≦x≦0.8,0≦y≦0.8である。)
で示されるものであることが好ましい。
上記母体構造に形成された空間に挿入されているアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの一部が、イオン半径の異なる希土類金属イオンまたは遷移金属イオンにより置換されていることが好ましい。
上記応力発光体において、上記希土類金属および遷移金属の含有量は、0.1mol%以上10mol%以下であることが好ましい。言い換えれば、上記発光体は、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の0.1mol%以上10mol%以下が、希土類金属および/または遷移金属に置換されている。すなわち、上記発光体において、遷移金属、希土類金属、またはそれらの混合物の添加量は、0.1mol%〜10mol%である。
上記応力発光体において、上記希土類金属は、Eu、Dy、La、Gd、Ce、Sm、Y、Nd、Tb、Pr、Er、Tm、Yb、Sc、Pm、Ho、およびLuの群より選択される少なくとも1つの金属のイオンであり、上記遷移金属は、Cr、Mn、Fe、Sb、Ti、Zr、V、Co、Ni、Cu、Zn、Nb、Mo、Ta、およびWの群より選択される少なくとも1つの金属のイオンであることが好ましい。
上記応力発光体では、上記空間に、少なくともEu(Euイオン)が挿入されていることが好ましい。なお、上記空間には、Euイオン以外の発光中心となるイオンが挿入されていてもよく、Euイオンと他の発光中心イオンとの混合物が挿入されていてもよい。
上記応力発光体は、Ca1−yAlSi(ただし、Qは少なくとも1種類の発光中心であり、0.001≦y≦0.1である)で示されるものであることが好ましい。
上記応力発光体は、Ca1−m−nEuAlSi(ただし、Nは2価の金属イオンであり、0<m≦0.1,0≦n≦0.9である)で示されるものであることが好ましい。
本発明の複合材料は、前記いずれかの発光体を含むものである。この複合材料は、さらに、上記発光体とは異なる色を発光する発光体を含むものであることが好ましい。
本発明の応力発光体の製造方法は、上記の課題を解決するために、非対称性のフレームワーク構造を有する母体構造を含む基本構造を形成する工程であって、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を形成する工程と、上記空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部を、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに、置換する工程とを有することを特徴としている。
本発明の応力発光体の母体構造は、多面体構造の複数の分子が、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を含んでおり、その四面体の頂点の原子を共有して結合することにより空間が形成されており、かつ、非対称性のフレームワーク構造を有することを特徴としている。この母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入することによって基本構造を構成し、空間に挿入されたイオンの一部を発光中心イオンに置換することによって、この母体構造は、応力発光体として利用することができる。
本発明にかかる発光体は、以上のように、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を有し、上記母体構造は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有しており、上記空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部が、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに、置換されている構成である。すなわち、強い応力発光を示すための母体構造を有する構成である。それゆえ、この応力発光体は、母体構造に、歪を生じさせやすい空間を有しているため、従来にはない強い発光を示すことができ、応力発光体の利用分野・応用分野を広めることができるという効果を奏する。
以下に、本発明の一実施形態について説明する。
本発明の応力発光体は、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子によって形成された3次元構造(3次元フレーム構造)と、非対称性のフレキシブルなフレーム構造とを有する基本構造に、発光中心が挿入された構成である。
上記基本構造は、少なくとも上記四面体構造を有する複数の分子が、その多面体の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された構造である。そして、上記母体構造は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有している。
「多面体構造の分子」とは、中心の原子と結合する別の原子を結ぶことによって、多面体構造が形成される分子を示す。すなわち、多面体は、仮想的なものである。例えば、SiOでは、Siと結合する4つの酸素原子を結ぶことによって、四面体構造が形成される。多面体構造の分子は、例えば、頂点の酸素を共有する酸化物である。
このような多面体構造の分子が、その多面体の頂点の原子を共有して結合することによって、母体構造が形成される。ここで、母体構造を形成するための多面体構造の分子は、少なくとも上記四面体構造を有していれば、同一の分子であってもよいし、異なる分子であってもよい。
上記「母体構造」は、言い換えれば、少なくとも上記四面体構造を結晶の最小単位とする分子を、単独あるいは複数種類組み合せて、お互いの分子が頂点の原子を共有して結合することによって形成されたものである。
これにより、この母体構造は、大きな空間(隙間)を含む網目状の3次元構造を有するようになる。そして、この空間(隙間)に、種々の陽イオン(アルカリ金属またはアルカリ土類金属)が挿入されることにより、応力発光体のフレーム構造となる。このフレーム構造は、本発明にかかる応力発光体の基本構造(基本骨格)となる。なお、応力発光体の母体構造(3次元構造)を構築するためには、少なくとも上記四面体構造を有する四面体、または八面体の分子が好適である。
上記「非対称性のフレームワーク構造」とは、フレーム構造に加えて、自発ひずみ(後述)または弾性異方性を示す構造を示している。このような母体構造は、歪やすく、しかも、その歪エネルギーを効率よくフレームの中心にある発光中心の電子構造を変化させやすい。これにより、特に強い応力発光を示す構造となる。
このように、本発明の応力発光体は、フレキシブルな3次元フレーム構造と、非対称性のフレキシブルなフレームワーク構造とを、同時に備えることを必須の構成としている。
まず、1つめの要件である3次元フレーム構造は、似ている構造であっても応力発光するとは限らない。例えば、SrAlは、非常に強い応力発光を示す応力発光体の母体構造として好適である。しかし、SrAlのSrを、他のアルカリ土類イオン、例えばCaで代替すると、全く応力発光しなかった。もちろん、CaAlは強い紫外線励起光ルミネッセンスを示す。また、例えば、Eu発光中心として部分的にCaイオンを代替すると、強くきれいな青色蛍光を示すが、応力発光、つまり応力励起では発光しなかった。3次元フレーム構造では応力を加えると、ひずみエネルギーはフレームを通して共鳴しやすく、つまり応力はエネルギーとして利用する効率は高い。しかしながら、3次元フレーム構造のみでは、必ず応力発光する構造とはならない。
応力発光を示すためには、1つ目の要件に加えて、もう1つの要件であるフレキシブルのフレームワーク構造が、非対称性であることが非常に重要となる。すなわち、3次元フレーム構造に加えて、自発ひずみ(後述)または弾性異方性を示す構造であることが非常に重要である。例えば、SrAlは非常に大きな弾性異方性を示す事が発明者らによって実証されている。このような異方性は、大きな自発ひずみをもたらしている。一方、応力発光示さなかったCaAlの弾性異方性はなく、自発ひずみもないことが実証されている。
このように、本発明の応力発光体は、これら2つの構造を併せ持つ母体構造(非対称性のフレキシブルな3次元フレーム構造)を有することによって、特に強い応力発光を示すことが可能となり、いずれか一方でも有さなければ、応力発光を示さない。本発明の技術的意義は、このような応力発光を示すために必要な構造を見出したことにある。
例えば、強い応力発光を示すための2つの構造を併せ持つ母体構造と同様の分子式で表現され、その母体構造と類似する構造を有する組成物は、応力発光機能を有しないことを、本発明者らは確認している。例えば、公知文献(Fract-Luminescence of rare earth element-Doped hexacelsian (BaAl2Si2O8)、Jpn. J Appl. Phys. (1997 ) 36巻6B、ppL781-783,および,Full Color triboluminescence of rare-earth-doped hexacelsian (BaAl2Si2O8)Solid State Commun (1998 ) 107巻pp.763-767)には、BaAlSiが、破壊発光を示す事が開示されている。このBaAlSiは、本願発明とは全く異なる製造方法で製造されている。このため、得られた構造は開示された文献の通り、六方晶の層状構造を有しており、これは本発明の母体構造の結晶構造と全く異なっている。六方晶の層状構造のBaAlSiは、破壊発光を示すものの、機械的なひずみエネルギーによる応力発光は示さなかった。この事実は、応力発光に適した母体構造と、破壊発光に適した母体構造とは異なっており、両者の発光原理は全く異なっていることを示している。
同様に、本発明者らは先に出願したケイ酸塩の発光体(特許文献2、3)に、YSiおよびBaMgSiなどを母体材料とした発光材料を提案している。しかし、これらの発光材料は、本発明に提案する母体構造を有していない上に、発光測定には摩擦発光や円盤ペレットの瞬間圧縮発光を利用して評価したものであり、破壊発光の寄与が大きいものを提案している。一方、変形に由来する発光は、破壊発光とは全く異なる原理に起因するものであるために(例えば、参照文献:ハイブリッド応力発光材料、セラミックス、39(2)、ページ130−133,2004年)、破壊発光の大きいものは変形発光するとは限らない。本発明者らは、以前提案した破壊発光の大きい発光材料が、変形による発光をほとんど示さないことを確認している。
上記空間には、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入されていればよく、そのイオンの種類は、1種類でも2種類以上でもよい。また、アルカリ金属イオンとアルカリ土類金属イオンとが、それぞれ少なくとも1つ、挿入されていてもよい。つまり、上記空間に挿入するイオンは、Ca、Mg、Ba、Srなどのアルカリ土類金属、および、Li、Na、K、Rb、Cs、などのアルカリ金属の群から選択される、少なくとも1つのイオンであればよい。
また、母体構造をさらに歪みやすくするために、母体構造の空間に挿入されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属の一部が、他のイオン(例えば、希土類金属イオンまたは遷移金属イオン)で置換されていてもよい。置換するイオンは、母体構造の結晶構造(非対称性のフレキシブルな3次元フレーム構造)を維持できれば、特に限定されるものではない。この置換するイオンは、例えば、上記母体構造に形成された空間に挿入されているアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンとは、イオン半径の異なる希土類金属イオンまたは遷移金属イオンが好適である。これにより、母体構造を歪みやすくすることが可能となり、より強い発光を示す応力発光体を提供できる。なお、ここでの希土類金属イオンまたは遷移金属イオンは、母体構造を歪みやすくするためのものであって、後述する発光中心として機能しないものであってもよい。
上記応力発光体は、母体構造の空間に挿入された上記イオンの一部が、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1つの金属イオンに置換されている。これにより、応力発光体は、発光する機能を有する。つまり、ここでの希土類金属イオンおよび遷移金属イオンは、応力発光体における発光中心(発光中心イオン)となる。
このように、本発明の応力発光体は、母体構造に形成された空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入されており、その挿入されたイオンの一部が、発光中心となる希土類金属イオンおよび/または遷移金属イオンに置換されている。特に、この応力発光体は、フレキシブルな3次元フレーム構造と、フレキシブルのフレームワーク構造とを有する母体構造を有しているため、母体構造には、大きな空間が形成されている。このため、この空間に歪を生じさせると、その歪エネルギーを、発光中心の励起に利用できる。発光中心が励起されると、発光中心が励起状態から基底状態に戻る時に、発光する。上記応力発光体は、母体構造に、歪を生じさせやすい空間を有しているため、特に強い応力発光を示すことができる。
このように、上記応力発光体は、非対称性のフレームワーク構造を有する母体構造の3次元フレームワークの結晶構造(空間)に、歪を生じさせることさえできれば、応力発光する。この応力発光体は、機械的な外力によって、3次元構造を有する母体構造に歪みを生じさせることにより、強い発光を示す。ここで、「応力発光」とは、摩擦力、せん断力、圧力、および張力などの機械的な外力による変形によって、発光することを意味する。
なお、本発明の応力発光体は、少なくとも機械的な外力によって歪を生じさせることにより発光する応力発光特性を有していればよく、さらに別の発光様式により発光するものであってもよい。すなわち、母体構造の結晶構造は、機械的な外力によって、歪を生じさせる以外にも、母体構造の結晶構造に歪を生じさせることができれば、電場など、種々のエネルギーによって歪を生じさせることができる。つまり、この応力発光体は、応力発光体以外の発光体としても、充分利用可能である。
具体的には、発光体の分野では、応力発光体は、応力発光以外の発光体(例えば、紫外線励起発光体、電場発光体など)に比べて、製造することが非常に困難とされている。例えば、紫外線励起発光体に、紫外線を照射せずに機械的な外力を加えても発光しない。また、電場発光体に、電場をかけずに機械的な外力を加えても発光しない。一方、応力発光体は、応力発光以外の発光様式でも発光させることが可能なことが、実証されている。例えば、応力発光を示せば、それ以外の発光(電場発光など)も示す。従って、本発明の応力発光体の発光様式は、少なくとも応力発光を示すものであれば特に限定されるものではなく、応力発光以外の発光様式によって、発光させることも可能である。
ここで、上記応力発光体について、詳細に説明する。
上記応力発光体の基本構造は、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された構成であれば、特に限定されるものではない。
このような基本構造は、本発明の応力発光体の母体となる。本発明の応力発光体における母体構造は、例えば、広く一般に、長石族(feldspar group)と呼ばれる鉱物に分類される構造を挙げることができる。長石の結晶構造の特徴は、SiOまたはAlOの四面体が連続的につながった3次元のフレーム状の構造であり、陽イオンがその隙間に入っている。この3次元のフレームの形状は、SiおよびAlの分布状態や陽イオンの大きさに応じて少しずつ変化する。このため、形状が変化した3次元フレーム構造をあらわす固有名はつけられておらず、鉱物名として組成比やカチオンの種類に応じて細かく分類されている。
例えば、斜長石系列が、(Na,Ca)(Si,Al)AlSiで示されるの場合、NaAlSi(Ab):からCaAlSi(An)に至るまでの系列に分類されている。そして、斜長石系列その組成範囲に応じて、次のような鉱物名が与えられている。
・Ab100An0−Ab90An10:アルバイト、 高温アルバイト、低温アルバイト(700℃)
・Ab90An10−Ab70An30:オリコグレース
・Ab70An30−Ab50An50:アンデシン
・Ab50An50−Ab30An70:ラブラドライト
・Ab30An70−Ab10An90:バイトウナイト
・Ab10An90−Ab0An100:アノーサイト。
具体的には、この基本構造としては、例えば、アルミノケイ酸塩の組成を持つ長石(フェルドスパー)構造を挙げることができる。とりわけ、アノーサイト様構造は好適である。
ここで、上記応力発光体では、アルミノケイ酸塩は、アルミノケイ酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を示す。アルミノケイ酸塩は、ポリケイ酸イオンの一部をアルミニウムで置換することにより得られる。アルミノケイ酸塩は、結晶構造の空間(隙間)に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入されている。さらに、アルミノケイ酸塩は、3次元の網目構造を有している。このため、アルミノケイ酸塩は、上記応力発光体の基本構造として、利用できる。なお、基本構造がアルミノケイ酸塩であることは、上記母体構造が、AlSi (アルカリ金属塩の場合)またはAlSi 2―(アルカリ土類金属塩の場合)であるということもできる。
また、長石(フェルドスパー、feldspar)様構造とは、例えば、図1に示すように、基本構造の基本単位として、AlOの四面体と、SiO四面体から構成され、これらがお互いに頂点を共有することにより大きな空間を有し、なおかつ、お互いの結合がフレキシブルで、空間に挿入されたアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンのサイズに依存して、その構造を自由に歪ませることが可能な構造を指す。図1は、CaSiAlの結晶構造(基本構造)を示している。図1のCaSiAlは、空間群P−1に属する三斜晶構造を有しており、かつ、アノーサイト様構造を有している。
より詳細には、フェルドスパー(feldspar)構造とは、長石の構造を示している。フェルドスパー構造は、理想化学組成がZ(Si,Al)(ただし、Zはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、0<Al/Si≦1)で示されるアルミノケイ酸塩である。このアルミノケイ酸塩では、(Si,Al)Oで示されるSiOおよびAlOは、中心にSiまたはAlを、頂点に酸素(O)を有する四面体構造を最小単位としている。そして、この四面体が、全ての頂点を共有して複数結合することにより、3次元構築体を形成している。さらに、フェルドスパー構造は、この3次元構築体に形成された空間(隙間)に、Z(アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方)が挿入されている。長石は、通常、曹長石(albite)NaAlSi、灰長石(アノーサイト;anorthite)CaAlSi、およびカリ長石KAlSiを端成分とする固溶体である。すなわち、フェルドスパー(feldspar)様構造とは、アノーサイト様構造を含む複数のアルミノケイ酸塩の混合物である。
なお、「アノーサイト様構造」とは、アノーサイト(灰長石;CaAlSi)のみを示すものではなく、発光体の3次元構造を形成する母体構造の空間に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方を挿入できる範囲で、アノーサイト構造に類似する構造(類似の組成物)も包含する意味である。同様に、「フェルドスパー様構造」とは、フェルドスパー(長石)のみを示すものではなく、3次元構造の空間に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の少なくとも一方を挿入できる範囲で、アノーサイト構造に類似する構造(類似の組成物)も包含する意味である。上記構造の中のアルカリ金属は、別の1価の金属イオンにより置換、また、アルカリ土類金属は、その他の2価の金属イオンで置換することもできる。
また、上記基本構造は、空間群P−1に属する三斜晶構造を有することが好ましい。空間群P−1に属する三斜晶構造は、結晶中に、対称性を有していないため、応力発光体の基本構造として好適である。
また、上記基本構造は、長石構造を示す準長石(フェルドスパソイド;feldspathoid)であってもよい。この準長石も、長石と同様、アルミノケイ酸塩であり、かつ、AlOおよびSiOは、全ての頂点を共有して複数結合することにより、3次元構築体を形成している。準長石としては、例えば、リューサイト(leucite)KAlSi、ネフェリン(nepheline)NaAlSiOおよびこれらの組成物に結晶構造が類似する組成物などを挙げることができる。
このような基本構造は、例えば、下記(1)〜(4)式のいずれかで示されるアルミノケイ酸塩であることがより好ましい。
1−xAlSi ・・・(1)
1−xAlSi ・・・(2);
(X1−x)(SiAl1−x)AlSi ・・・(3);または
Ca1−x−yAl2−xSi2+x ・・・(4)
ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、XおよびYは、1価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Li,Na,またはKであり、0≦x≦0.8,0≦y≦0.8である。
上記(1)〜(4)式において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属は、少なくとも1種類であればよく、2種類に限定されるものでもない。すなわち、例えば、(3)式では、2種類以上のアルカリ金属(X)と、2種類以上のアルカリ土類金属(M)とを有するものであってもよい。
また、例えば、上記(1)〜(4)式の場合のように、応力発光体が、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を複数備える場合、それら複数のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属は、互いにイオン半径の異なるものであることが好ましい。これにより、単一のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の場合よりも、応力発光体の歪みが大きくなる。そのため、応力発光体が、発光しやすくなる。言い換えれば、応力発光体は、イオン半径が異なる複数のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を有していれば、応力発光体の自発歪も変化する。自発歪を有する応力発光体は、自発歪を有さない応力発光体よりも、発光しやすい。このため、イオン半径が異なる複数のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を有する応力発光体は、発光しやすくなる。このように、応力発光体の自発歪を調整すれば、応力発光体を容易に発光させることができる。
なお、元々、発光体は、温度や圧力の変化によって、構造に変化が生じて、別の相に変わる。例えば、温度を上昇させると、発光体は、対称性のよい構造に変化する。「自発歪」とは、このような対称性のよい構造から、別の構造に変化する時に生じる歪みのことである。つまり、「自発歪」とは、対称性のよい構造から、その構造と比較してどの程度歪んでいるかを示す指標であって、発光体自身が有する歪みを示す。なお、「自発歪」には、外力によって発光体に生じさせた歪は、含まれない。
また、上記希土類金属イオンおよび遷移金属イオンは、発光中心となるものであれば特に限定されるものではない。例えば、希土類金属のイオンとして、ユウロピウム(Eu)、ジプシロシウム(Dy)、ランタン(La)、ガドリニウム(Gd)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ネオジウム(Nd)、テルビウム(Tb)、プラセオジム(Pr)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、スカンジウム(Sc)、プロメチウム(Pm)、ホルミウム(Ho)、ルテチウム(Lu)などの希土類金属のイオンが例示される。また、遷移金属のイオンとして、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、アンチモン(Sb)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニオビウム(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、およびタングステン(W)などの遷移金属のイオンが例示される。なお、これら希土類金属のイオンおよび遷移金属のイオンは、これらの中から、少なくとも1つのイオンを選択すればよい。
応力発光体では、希土類金属イオンおよび遷移金属の含有量(発光中心の含有量)が、発光に大きく影響する。この含有量は、母体構造の3次元構造を維持できる範囲であれば特に限定されるものではない。この含有量は、0.1mol%以上20mol%以下であることが好ましく、0.2mol%以上10mol%以下であることがより好ましく、0.5mol%以上5mol%以下であることが特に好ましい。これにより、応力発光体を効果的に発光させることができる。なお、上記の含有量が、0.1mol%未満の場合、効率的な発光が得られず、20mol%を越えると母体構造が乱れ、発光効率が低下する場合がある。
また、応力発光体では、発光中心の種類によって、応力発光体の発光色が変化する。例えば、希土類金属のイオンとして、Euのイオンを選択すれば、青色発光を呈する応力発光体となる。従って、少なくともEu(Euイオン)が挿入されている上記応力発光体は、青色の発光を示す。従来の応力発光体は、発光波長が500nm以上では強い発光(緑色から赤色の発光)を示すものの、それよりも発光波長の短い青色から青紫色の強い発光を示す発光体は、知られていない。
本発明の応力発光体において、発光中心イオンとして少なくともEuを含む応力発光体は、本願発明に特有の結晶構造を有しているため、特に、青色から青紫色の強い発光を示す応力発光体等を提供することができる。
従来の応力発光体では、緑色〜赤色の強い発光(500nm以上の色の発光)しか知られておらず、青色〜青紫色(400nm〜500nm程度)の強い発光体は知られていない。上記発光体では、発光中心の希土類金属イオンとして、Euを用いることによって、好適に青色発光を示す発光体を提供することができる。なお、発光中心は、1種類に限定されるものではなく、複数種類の混合物を用いることもできる。例えば、EuとDyとの混合物を用いることもできる。
具体的には、特に強い青色発光を示す応力発光体としては、アルカリ金属酸化物またはアルカリ土類金属酸化物、アルミニウム酸化物、およびシリコン酸化物から構成されたアルミノケイ酸塩であって、かつ、この中のアルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンの一部を、フェルドスパー様構造、より好ましくはアノーサイト様構造を維持できる範囲内で、別のアルカリ金属またはアルカリ土類金属イオンと置換し、さらに1種類以上の遷移金属イオンまたは希土類金属イオンと置換した発光体が好ましい。
より詳細には、特に強い青色発光を示す応力発光体は、下記(5)および(6)式
1−x−yAlSi ・・・(5)
1−x−yAl2−XSi2+X ・・・(6)
ただし、式中のMおよびNはそれぞれ、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,MgまたはMnであり、XおよびYは、1価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Li,Na,またはKであり、Qは希土類金属イオンもしくは遷移金属イオンであり、0≦x≦0.8、0.001≦y≦0.1を満たす数である。
で示される発光体であることが好ましい。なお、Qは、1種類または複数種類の発光中心である。yは、1つの発光中心の含有量を示しており、複数の発光中心の場合、それぞれの発光中心の含有量を示している。
ただし、(5)式のように、アルカリ土類金属の場合、AlおよびSiはそれぞれ2のままで、式のxにより変化はしない。一方、(6)式のように、アルカリ金属の場合、電荷バランスをとるために、1価のアルカリ金属の数xが増えた分、4価のSiの数が増え(2+x)に、また3価のAlが減り(2−x)となっている。
さらに、上記応力発光体において、アルカリ土類金属として少なくともCaを選択し、かつ、そのCaサイトの一部を、少なくとも1種類の発光中心で置換した応力発光体がより好ましい。すなわち、
Ca1−yAlSi・・・(7)
ただし、式中のQはEuのみ、または、Euと他の発光中心の少なくとも1種類、yは0.001≦y≦0.1を満たす数である。
なお、式(7)で示される応力発光体は、Ca以外に、2価の金属イオンを有していてもよい。このような応力発光体は、(8)式で表すことができる。すなわち、
Ca1−m−nEuAlSi・・・(8)
と表すことができる。ただし、式中のmおよびnは、それぞれ、0<m≦0.1,0≦n≦0.9を満たす数である。また、Nは、2価の金属イオン(例えば、アルカリ土類金属(Sr,MgまたはMn)など)である。また、(8)式の発光中心は、Euのみの場合を示しているが、他の発光中心の少なくとも1種類と組み合せてもよい。
発光中心がEuのみの場合、mは0より大きく0.1以下の範囲であり、発光中心がEuとその他の発光中心イオンの混合物である場合、混合物の発光中心としての含有量(m)は0より大きく0.2以下の範囲であればよい。つまり、(7)(8)式では、1つの発光中心の含有量が、0より大きく0.1以下の範囲であって、発光中心の合計含有量が、0より大きく0.2以下の範囲であればよい。
このような応力発光体は、従来得られなかった青色の発光を、特に強く示すことができる。なお、式(7)では、発光中心(Q)が、少なくともEuを含んでいることが好ましい。すなわち、式(7)において、発光中心の希土類金属イオンとして、少なくともEuを含んでいることが好ましい。例えば、発光中心がEuのみ、またはEuとDyとの混合物であることがより好ましい。このように、発光中心としてEuを含んでいれば、青色発光を特に強く示す応力発光体とすることができる。
青色の発光は、短波長であるためエネルギーが高い。このため、この応力発光体を発光させると、そのエネルギーを、励起光として利用できる。例えば、青色発光を示す応力発光体と、赤・黄・緑などの青とは異なる色の発光体であって、青色の光で発光し、かつ、応力で発光しない発光体とを混合して複合材料とする。この複合材料に、応力を加えると、青色の応力発光体のみが、発光する。そして、この青色の応力発光体の発光により、そのエネルギーを、青以外の発光体を励起させるための励起エネルギーとして利用することができる。これにより、青以外の色の発光体を発光させることができる。その結果、複合材料の発光色を変えることができる。
また、青色の発光は、エネルギーが高いため、検出器による検出が容易である。このため、発光体の発光強度を容易に検出することができる。さらに、青色、特に400nm付近での光は、蛍光灯などの照明器具から放出が少なく、その発光を計測する時に照明環境下でも干渉が少ない利点がある。
次に、上記応力発光体の製造方法を説明する。
上記応力発光体は、応力発光体の組成となるように、原料を秤量し、焼成することによって製造することができる。これらの原料の量は、製造する応力発光体の組成に応じて、構成原子比に相当する割合の量を用いる。
また、発光体が歪みやすくするために、アルカリイオンまたはアルカリ土類イオンの格子欠陥を形成させることが好ましい。そこで、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属の組成が、非化学量論組成となるように、化学量論組成よりも、0.1mol%から20mol%の範囲分、減らす事が望ましい。
上記応力発光体の製造における焼成温度は、3次元構造の母体構造を形成できる範囲であれば、特に限定されるものではない。この焼成温度は、応力発光体の組成に応じて設定することが好ましい。例えば、後述の実施例では、図2に示すように、1000℃では、応力発光体が得られていないが、1200℃からは、応力発光体が得られている。言い換えれば、1200℃以上の焼成によって、応力発光体の母体構造が形成され、この母体構造を有する応力発光体を製造することができる。なお、この温度は、応力発光体の組成に応じて設定すればよい。しかし、本発明において強調すべきことは、本発明の応力発光体に上記の母体構造が形成されていることが、応力発光を示す前提となることである。
なお、応力発光体の原料としては、焼成によって酸化物となるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、前述のようなアルミノケイ酸塩の組成に応じて、焼成により、アルカリ金属の酸化物またはアルカリ土類金属の酸化物、アルミニウム酸化物、シリコン酸化物、および、希土類金属の酸化物および/または遷移金属の酸化物が形成されるように、原料を秤量して、焼成することにより発光体を製造することができる。
このような原料としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の無機塩(炭酸塩、酸化物、ハロゲン化物(例えば塩化物)、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩など)、または、有機化合物の塩(酢酸塩、アルコラートなど)を用いることができる。また、希土類金属または遷移金属の無機物の塩(酸化物、ハロゲン化物(例えば塩化物)、水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩など)または有機化合物の塩(酢酸塩、アルコラートなど)を用いることができる。また、アルミニウム酸化物およびシリコン酸化物の原料としては、AlおよびSiOを用いることができる。
なお、上記応力発光体の製造時には、ホウ酸、または塩化アンモニウムなどのフラックス剤を用いることもできる。しかし、本発明において強調すべきことは、製造過程において、焼成が極めて重要ということである。特に、焼成時の急速の降温は、所定の結晶性が得られにくいため、ゆっくり(段階的に)降温することが特に好ましい。例えば、後述の実施例のように、焼成温度の昇温および降温は、1分間2℃の速度で段階的に行うことできる。非晶質化(ガラス化)になってしまうと、本発明の母体構造を維持できないため、同じ組成でも、構造が異なるために応力発光性を示さない。
(2)本発明にかかる応力発光体の利用
本発明にかかる応力発光体は、機械的な外力、例えば摩擦力、せん断力、衝撃力、圧力などを加えることによって発光する。この発光強度は、励起源となる機械的な外力の性質に依存するが、一般的には加えた機械的な作用力が大きいほど高くなること、機械作用力の変化速度が大きいほど発光は強くなる傾向がある。したがって、発光体の発光強度を測定することによって、発光体に加えられている機械的な外力を知ることができる。これによって、応力発光体にかかる応力状態を、無接触で検出できるようになり、応力状態の可視化することも可能である。このため、本発明の応力発光体は、応力検出器その他の広い分野での応用が期待できる。
本発明にかかる応力発光体は、その塗膜を種々の基材の表面に設けることにより、積層材料とすることができる。塗膜法は溶射法、エアゾル法などの物理的手法、または噴霧熱分解法やスピンコーティング法などの化学的手法を利用することができる。この塗膜を熱分解法で作成する場合、所定の母体構造を形成しうる化合物、例えば硝酸塩やハロゲン化物やアルコキシ化合物などを溶剤に溶解して調製した塗布液を、耐熱性基材の表面に塗布したのち、焼成することにより形成される。この耐熱性基材については特に限定されないが、その材質として例えば石英、シリコン、グラファイト、石英ガラスやバイコールガラス等の耐熱ガラス、アルミナや窒化ケイ素や炭化ケイ素やケイ化モリブデン等のセラミックス、ステンレス鋼のような耐熱鋼やニッケル、クロム、チタン、モリブデン等の耐熱性金属又は耐熱性合金、サーメット、セメント、コンクリートなどが挙げられる。
本発明にかかる応力発光体は、他の無機材料または有機材料との複合材料として利用することもできる。この複合材料は、応力発光材料を含んでいるので、機械的な外力によって、この複合材料に歪を与えると、発光する。例えば、応力発光材料を、樹脂またはプラスチックなどの有機材料に、任意の割合で混合および分散させた複合材料を形成する。この複合材料に、機械的な外力を加えると、複合材料中の応力発光材料に歪が生じる。そして、この歪が励起エネルギーとなり、複合材料は発光する。
本発明にかかる応力発光体は、他の材料表面に塗布して利用することができる。言い換えれば、応力発光材料は、他の材料表面に、応力発光材料を含む層(応力発光層)を形成して利用することができる。これにより、応力発光層を形成した材料に、機械的な外力を加えると、その応力発光層が変形し、発光する。このように、応力発光層を形成して利用すれば、少量の応力発光材料を用いて、大面積の発光を実現することができる。
本発明にかかる応力発光体は、蓄光体、または、蛍光体として利用できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるものではない。
以下の実施例では、アルカリ土類金属としてCa、母体構造(3次元フレームワーク)の多面体としてAlOおよびSiOを用いる場合を説明する。
炭酸カルシウムCaCO、酸化アルミニウムAl、Eu、Dy、および酸化ケイ素SiOを、Ca1−x−yEuDyAlSi(x=0.01,y=0.005)の組成となるように、所定量秤量した。次いで、秤量した原料を、エタノール中で、ボールミルで十分に混合した後、80℃で乾燥した。得られた混合物を乳鉢で粉砕し、次いで、還元雰囲気(5%水素含有アルゴン)中において、1400℃で4時間焼成した。なお、昇温および降温は1分間2℃の速度でゆっくり行った。次に、焼成後に得られた材料を粉砕し、応力発光体の粉末材料を調整した。そして、この粉末試料についてX線回折(XRD)測定、紫外線励起発光ルミネッセンス(Photoluminescence、PL)測定、および応力発光、(Mechanoluminescence, ML)測定を行った。なお、いずれの測定も、発光体(応力発光体)のみ利用した測定、およびその発光体を含む複合材料を利用した測定の両方を行った。
応力発光体の複合材料は、得られた無機の応力発光体粉末を有機のポリマー、例えば、エポキシ樹脂の場合、上記の粉末とエポキシ樹脂を重量比1対1で混錬した後、20x5x45mmの複合材料試料片に加工して製造した。
図2は、焼成温度を変化させた場合のXRDパターンである。この回折パターンから、応力発光を示す空間群P−1に属する三斜晶構造は、1200℃以上で出現することが明らかとなった。さらに、この構造をもつ粉末材料は、少なくとも1500℃まで安定して製造することができる。
図3は、Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiの応力発光スペクトルである。また、図3の応力発光スペクトルは紫外線励起による蛍光スペクトルと同様であり、添加したEu2+の4d−5d遷移に対応する発光ピーク(421nm)である。これは、Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiが、青色の応力発光を発することを示している。
図4は、Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiを含む複合材料の応力発光の経時変化を示すグラフである。図4は、荷重の変化による複合材料の発光強度の変化を示すグラフであり、上段のグラフはこの複合材料における発光強度の経時変化、下段のグラフは荷重の経時変化を示している。なお、発光強度の測定は、材料試験機を用いて1500Nの機械的圧縮荷重を加えながら発光特性を計測することによって行った。図に示すように、応力発光による発光強度は、応力の増大とともに増大した。
なお、図示しないが、応力発光体だけの場合(応力発光セラミックス)は複合材料より高い荷重の印加が必要であったが、同じような発光波長の強い応力発光を示した。
表1および表2に示すような他の種類の発光中心および長石様構造を有する物質についても同様の測定を実施した。表1および表2には、発光材料の組成、応力発光強度、光ルミネッセンス強度の実施の結果例を示している。この表から、アルカリ金属イオン、あるいはアルカリ土類金属イオンは、非化学量論組成であり、格子欠陥を有するものほど高い応力発光を示した。
Figure 0004868499
Figure 0004868499
本発明の応力発光体は、強い発光を示すための母体構造を有しているため、特に強い応力発光を示すため、応力発光体の利用分野・応用分野を広げることができる。さらに、従来にはない、高エネルギーの青色発光も実現できるため、別の発光体と組み合せた複合材料として利用できる。
本発明にかかる応力発光材料(CaAlSi)の結晶構造を示す模式図である。 Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiの粉末X線回折パターンである。 Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiの応力発光スペクトルである。 Ca0.985Eu0.01Dy0.005AlSiの応力発光および荷重の経時変化を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を有し、
    上記母体構造は、さらに、非対称性のフレームワーク構造を有しており、
    上記空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部が、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに置換されていることを特徴とする応力発光体であって、
    上記基本構造は、
    1−x Al Si ・・・(1)
    (ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、0≦x≦0.8である。)
    で示され、
    上記応力発光体は、Ca 0.985 Eu 0.01 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.995 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.97 Eu 0.01 Nd 0.02 Al Si 、Ca 0.93 Eu 0.02 Dy 0.05 Al Si 、Sr 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ba 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ca 0.8 Sr 0.17 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Mg 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、または、Ba 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si で示される組成を有することを特徴とする応力発光体
  2. 請求項に記載の応力発光体を含む複合材料。
  3. さらに、上記応力発光体とは異なる色を発光する発光体を含む請求項に記載の複合材料。
  4. 非対称性のフレームワーク構造を有する母体構造を含む基本構造を形成する工程であって、少なくともAlO様構造およびSiO様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入された基本構造を形成する工程と、
    上記空間に挿入されたアルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方の一部を、希土類金属イオンおよび遷移金属イオンの少なくとも1種の金属イオンに、置換する工程とを有する応力発光体の製造方法であって、
    上記基本構造は、
    1−x Al Si ・・・(1)
    (ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、0≦x≦0.8である。)
    で示され、
    上記応力発光体は、Ca 0.985 Eu 0.01 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.995 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.97 Eu 0.01 Nd 0.02 Al Si 、Ca 0.93 Eu 0.02 Dy 0.05 Al Si 、Sr 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ba 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ca 0.8 Sr 0.17 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Mg 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、または、Ba 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si で示される組成を有することを特徴とする応力発光体の製造方法
  5. 少なくともAlO 様構造およびSiO 様構造の四面体構造を有する複数の分子が、その四面体構造の頂点の原子を共有して結合することにより形成された母体構造の空間に、アルカリ金属イオンおよびアルカリ土類金属イオンの少なくとも一方が挿入され、さらに、上記母体構造が非対称のフレームワーク構造を有している基本構造の応力発光体としての使用であって、
    上記基本構造は、
    1−x Al Si ・・・(1)
    (ただし、式中MおよびNは、2価の金属イオンであり、少なくとも1種類は、Ca,Sr,Ba,Mg,またはMnであり、0≦x≦0.8である。)
    で示され、
    上記応力発光体は、Ca 0.985 Eu 0.01 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.995 Dy 0.005 Al Si 、Ca 0.97 Eu 0.01 Nd 0.02 Al Si 、Ca 0.93 Eu 0.02 Dy 0.05 Al Si 、Sr 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ba 0.97 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Ca 0.8 Sr 0.17 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Ho 0.02 Al Si 、Sr 0.17 Ba 0.80 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、Mg 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si 、または、Ba 0.2 Sr 0.77 Eu 0.01 Dy 0.02 Al Si で示される組成を有することを特徴とする、基本構造の応力発光体としての使用。
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