JP5131903B2 - 蓄光性蛍光体及びその製造方法 - Google Patents
蓄光性蛍光体及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5131903B2 JP5131903B2 JP2007183996A JP2007183996A JP5131903B2 JP 5131903 B2 JP5131903 B2 JP 5131903B2 JP 2007183996 A JP2007183996 A JP 2007183996A JP 2007183996 A JP2007183996 A JP 2007183996A JP 5131903 B2 JP5131903 B2 JP 5131903B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- phosphorescent phosphor
- emission intensity
- phosphorescent
- phosphor
- value
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Luminescent Compositions (AREA)
Description
journal of materials science letters 20、2001、1505−1506
また、上記蓄光性蛍光体の発光時間も必ずしも十分ではない。従って、より大きい発光強度を有し、より長時間に渡って発光する蓄光性蛍光体の開発が求められている
すなわち、本発明は従来よりも発光強度が大きく、且つ従来よりも発光時間が長い蓄光性蛍光体及びその製造方法を提供すること目的とする。
2.0≦j≦2.8
1.2≦k≦10
1.8≦m≦2.4
1×10−8≦n≦0.5
1×10−5≦a≦0.1
a=a1+a2
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
a=a1+a2+b
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
1×10−5≦b≦0.1
a=a1+a2
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
a=a1+a2+b
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
1×10−5≦b≦0.1
この場合、bが、5×10−4≦b≦6×10−3を満たすと、更に優れた発光強度と、更に優れた発光時間を発揮する。
なお、このとき、原料がSrCO3、MgCO3、H3BO3、EuO3、Dy2O3及びNd2O3であることが好ましく、アルコールがエタノールであることがより好ましく、焼成を複数回行うことが更に好ましい。
jSrO・kMgO・mSiO2・nB2O3:Xa (1)
ここで、式(1)中、j、k、m、n及びaは、下記式を満たす。
1.0≦j≦3.0
1.0<k≦10
1.5≦m≦3.0
1×10−8≦n≦0.5
1×10−5≦a≦0.1
ここで、jの値は、1.0≦j≦3.0であり、より好ましくは2.0≦j≦2.8である。
jの値が1.0よりも小さい場合、jの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。また、jの値が3.0よりも大きい場合も同様に、jの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
ここで、kの値は、1.0<k≦10であり、より好ましくは、1.2≦k≦5.0である。
kの値が1.0よりも小さい場合、kの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。また、kの値が10よりも大きい場合も同様に、kの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
このように、Mgが1モルよりも多く含有されている本発明の蓄光性蛍光体が発光強度に優れる要因は、Mgが1モルだけ含有される蓄光性蛍光体よりも、電子を母結晶中に束縛する役割を果たす電子トラップが、母結晶内に多く形成されたり、または電子トラップが電子を束縛する束縛力が弱まったりするためであると考えられる。なお、要因はこれに限定されない。
ここで、mの値は、1.5≦m≦3であり、より好ましくは1.8≦m≦2.4である。
mの値が1.5よりも小さい場合、mの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、mの値が3よりも大きい場合も同様に、mの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
ここで、nの値は、1×10−8≦n≦0.5である。
nの値が1×10−8よりも小さい場合、nの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、nの値が0.5よりも大きい場合も同様に、nの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
これらの中でも、Xは、Eu及びDyの組合せであることが好ましく、Eu、Dy及びNdの組合せであることがより好ましい。なお、詳細については後述する。
蓄光性蛍光体が外部から熱や光等のエネルギーを受け取ると、エネルギーが発光イオンに伝わり、発光イオンが持つ電子は基底状態から励起状態になる。そして、励起状態となった電子が、再び基底状態に戻る際に放出する光を、人間が目で感知することによって、蓄光性蛍光体の発光が認識される。
ここで、aの値は、1×10−5≦a≦0.1であり、より好ましくは3×10−4≦a≦6×10−3である。
aの値が1×10−5よりも小さい場合、aの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、aの値が0.1よりも大きい場合も同様に、aの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
k/mが0.65より小さい場合、k/mが上記範囲内にある場合と比較して、MgOの配合割合が小さくなるので、上記電子トラップが母結晶内に十分に形成されず、または電子トラップが電子を束縛する束縛力が弱くならないため、十分な発光強度が得られない傾向にあり、k/mが2.5より大きい場合、k/mが上記範囲内にある場合と比較して、MgOの配合割合が多くなりすぎるので、母体結晶が形成されにくい傾向にある。
k/jが0.65より小さい場合、k/jが上記範囲内にある場合と比較して、MgOの配合割合が小さくなるので、上記電子トラップが母結晶内に十分に形成されず、または電子トラップが電子を束縛する束縛力が弱くならないため、十分な発光強度が得られない傾向にあり、k/jが3.75より大きい場合、k/jが上記範囲内にある場合と比較して、MgOの配合割合が多くなりすぎるので、母体結晶が形成されにくい傾向にある。
すなわち、本発明の蓄光性蛍光体は、下記式(2)で表わされる蓄光性蛍光体であることが好ましい。なお、j、k、m及びnの値は、式(1)の場合と同様である。
jSrO・kMgO・mSiO2・nB2O3:Eua1,Dya2 (2)
この場合、XがEu及びDy以外を用いた場合の蓄光性蛍光体よりも蓄光性蛍光体の発光強度及び発光時間が向上する。
ここで、a1の値は、3×10−4≦a1≦6×10−3であることが好ましい。
a1の値が3×10−4よりも小さい場合、a1の値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、a1の値が6×10−3よりも大きい場合も同様に、a1の値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
また、a2の値は、3×10−4≦a2≦6×10−3であることが好ましい。
a2の値が3×10−4よりも小さい場合、a2の値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、a2の値が6×10−3よりも大きい場合も同様に、a2の値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
a=a1+a2
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
すなわち、本発明の蓄光性蛍光体は、下記式(3)で表わされる蓄光性蛍光体であることがより好ましい。なお、j、k、m及びnの値は、式(1)の場合と同様である。
jSrO・kMgO・mSiO2・nB2O3:Eua1,Dya2,Ndb (3)
この場合、XがEu及びDyを用いた場合の蓄光性蛍光体よりも蓄光性蛍光体の発光強度及び発光時間が向上する。
そのため、この場合の蓄光性蛍光体の電子トラップに束縛された電子は、Ndが添加されていない蓄光性蛍光体の電子トラップに束縛された電子よりも、容易に基底状態に戻る。
したがって、この場合の蓄光性蛍光体の発光強度は、Ndが添加されていない蓄光性蛍光体よりも大きくなる。
したがって、上記蓄光性蛍光体とNdが添加されていない蓄光性蛍光体とが、同じ大きさのエネルギーを受け取った場合、上記蓄光性蛍光体の方が、Ndが添加されていない蓄光性蛍光体よりも、電子トラップから解放される電子の数が多くなるので、発光強度が大きくなる。
ここで、a1及びa2の値は、上述した式(2)の場合と同様に、3×10−4≦a1≦6×10−3であることが好ましい。
また、bの値は、1×10−5≦b≦0.1であり、より好ましくは5×10−4≦b≦6×10−3である。
bの値が1×10−5よりも小さい場合、bの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、bの値が0.1よりも大きい場合も同様に、bの値が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
a=a1+a2+b
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
1×10−5≦b≦0.1
例えば、プラスチックの原料に本発明の蓄光性蛍光体を粉砕して混入させ、プラスチックを成形することで、発光機能を有するプラスチックを得ることができる。
本発明の蓄光性蛍光体の製造方法は、蓄光性蛍光体の原料を粉砕する工程と、粉砕した原料を、アルコールと共に混練して、ペースト状の混合物を得る工程と、混合物を、還元作用のあるガス雰囲気下で焼成させる工程と、を備える。
ここで、本発明の蓄光性蛍光体の原料は、SrとOとを含有する化合物、MgとOとを含有する化合物、SiとOとを含有する化合物、BとOとを含有する化合物及びXを含有する化合物である。なお、Xの元素数によっては、上記Xを含有する化合物は複数種類であってもよい。
これらの中でも、SrCO3を採用することが好ましい。この場合、蓄光性蛍光体の製造において、塩化物等の有害物質が排出されず、爆発の恐れが無い。また、比較的低温であっても反応が進行しやすい。
これらの中でも、MgCO3を採用することが好ましい。この場合、蓄光性蛍光体の製造において、塩化物等の有害物質が排出されず、爆発の恐れが無い。また、比較的低温であっても反応が進行しやすい。
これらの中でも、SiO2を採用することが好ましい。この場合、SiO2は安定な化合物であるので、取り扱いが容易である。
これらの中でも、H3BO3を採用することが好ましい。この場合、蓄光性蛍光体の製造において、比較的低温であっても反応がしやすい。
また、XとしてDyを採用する場合、Dyを含有する化合物のうち、Dy2O3を採用することが好ましい。Dy2O3を採用すると、蓄光性蛍光体の製造中に有害物質が排出されない。
さらに、XとしてNdを採用する場合、Ndを含有する化合物のうち、Nd2O3を採用することが好ましい。Nd2O3を採用すると、蓄光性蛍光体の製造中に有害物質が排出されない。
なお、この場合、組成式が上記式(3)で表される蓄光性蛍光体が得られる。
そして、得られた粉状の混合物の重量の約2倍のアルコールを粉状の混合物に混ぜて十分に混練し、ペースト状の混合物を得る。このように、粉状の混合物をペースト状にすることで、それぞれの原料同士が混ざりやすくなるメリットがある。
純度が99.5%以上のアルコールを用いると、混練中にペースト状の混合物の中に不純物が混入し、得られる蓄光性蛍光体の発光強度が弱まることを防ぐことができる。
これらの中でも、汎用性、安全性の観点から、エタノールを採用することが好ましい。
得られた固体の混合物を、不活性ガスまたは還元作用のあるガス雰囲気中の耐熱容器に入れる。
ここで、還元作用のあるガスとしては、水素を含有する中性ガスが用いられる。
なお、上記中性ガスとしては、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン等が挙げられる。
なお、固体の混合物の焼成を複数回行うことが好ましい。この場合、完全に焼成された箇所と不完全に焼成された箇所とを有さない、いわゆるむら無く焼成された蓄光性蛍光体を得ることができる。むら無く焼成された蓄光性蛍光体は、むらが有る状態で焼成された蓄光性蛍光体よりも、高い発光強度を有する。
温度が800℃未満であると、温度が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、温度が1600℃を超える場合も同様に、温度が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向にある。
時間が30分未満であると、時間が上記範囲内にある場合と比較して、発光強度が不十分となる傾向がある。また、時間が24時間を超えても、発光強度が向上しなくなる。
この場合、得られる蓄光性蛍光体の表面に付着する酸化物等の蓄光性蛍光体の発光強度を低下させる不純物を除去することができる。
SrCO3を2.95g、MgCO3を2.11g、SiO2を1.20g、H3BO3を0.12g、EuO3を0.01g、Dy2O3を0.01g、Nd2O3を0.01g秤量し、蓄光性蛍光体の原料とした。
そして、秤量した原料を、乳鉢(メノウ製)内で粒径が10ミクロン以下になるまで粉砕した。
そして、ペレット状に成形された混合物をアルミナボートの中に入れ、還元作用を有するガスとして、水素を含有する中性ガス(体積比、アルゴン:水素=95:5)を用い、これをアルミナボート内に封入した。
アルミナボート内に中性ガスを封入した後、アルミナボートを1300℃で4時間焼成することにより蓄光性蛍光体を得た。
2SrO・2.5MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.0015,Nd0.0015
であることがわかった。
発光強度は、波長が365nmの励起光を用いた分光光度計(日本分光社製品)を使って測定した。この実験の結果を図1に示す。
輝度は、得られた蓄光性蛍光体に波長が365nmのブラックライトを約10秒間照射し、輝度計(ミノルタ社製品:品名SL−100)を用いて測定した。この実験の結果を図2に示す。
市販されている蓄光顔料((株)コズモ製:品名PLB−6B)を用いて、上記の発光強度測定実験を行った。この実験の結果を図1に示した。
Sr2MgSi2O7:Eu0.0015,Dy0.0015の組成式で表わされる蓄光性蛍光体を用いて、上記の輝度測定実験を行った。この実験の結果を図2に示した。
実施例2として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(4)で表わされることがXRDによってわかった。
1.5SrO・3MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.0015,Nd0.0015 (4)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表1に示す。
実施例3〜実施例16では、SrOのモル数を変化させたこと以外は全て実施例2と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表1に示す。
また、モル数が2.0以上2.8以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
実施例17として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(5)で表わされることがXRDによってわかった。
2SrO・1.1MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.0015,Nd0.0015 (5)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表2に示す。
実施例18〜実施例37では、MgOのモル数を変化させたこと以外は全て実施例17と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表2に示す。
また、MgOのモル数が1.2以上5.0以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
実施例38として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(6)で表わされることがXRDによってわかった。
2SrO・3MgO・1.5SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.0015,Nd0.0015 (6)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表3に示す。
実施例39〜実施例49では、SiO2のモル数を変化させたこと以外は全て実施例38と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表3に示す。
また、SiO2のモル数が1.8以上2.4以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
実施例50として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(7)で表わされることがXRDによってわかった。
2SrO・3MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.00001,Dy0.0015,Nd0.0015 (7)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表4に示す。
実施例51〜実施例66では、Euの含有量を変化させたこと以外は全て実施例50と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表4に示す。
また、含有量が3×10−4以上6×10−3以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
実施例67として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(8)で表わされることがXRDによってわかった。
2SrO・3MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.00001,Nd0.0015 (8)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表5に示す。
実施例68〜実施例83では、Dyの含有量を変化させたこと以外は全て実施例67と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表5に示す。
また、含有量が3×10−4以上6×10−3以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
実施例84として、SrCO3、MgCO3、SiO2、H3BO3、EuO3、Dy2O3、Nd2O3を実施例1とは異なる量とし、実施例1と同様の製造方法で蓄光性蛍光体を製造した。得られた蓄光性蛍光体は、下記式(9)で表わされることがXRDによってわかった。
2SrO・3MgO・2SiO2・0.2B2O3:Eu0.0015,Dy0.0015,Nd0.00001 (9)
得られた蓄光性蛍光体に対して上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表6に示す。
実施例85〜実施例101では、Ndの含有量を変化させたこと以外は全て実施例84と同様の手順で蓄光性蛍光体を製造し、得られたそれぞれの蓄光性蛍光体に対して、上述した発光強度測定実験を行った。実験によって得られた発光強度を比較例2の発光強度を基準とした指数値で表6に示す。
また、含有量が5×10−4以上6×10−3以下の範囲内であるときの発光強度が特に優れていることがわかった。
Claims (11)
- 組成式がjSrO・kMgO・mSiO2・nB2O3:Xaで表され、
前記Xが、Eu、Dy及びNdからなる群より選ばれる少なくとも1種類以上の元素であり、
j、k、m、n及びaが下記式を満たすことを特徴とする蓄光性蛍光体。
2.0≦j≦2.8
1.2≦k≦10
1.8≦m≦2.4
1×10−8≦n≦0.5
1×10−5≦a≦0.1 - 前記kが、2.5≦k≦5.0を満たすことを特徴とする請求項1記載の蓄光性蛍光体。
- 前記kが、3.0≦k≦3.5を満たすことを特徴とする請求項1記載の蓄光性蛍光体。
- 前記Xaが、Eua1及びDya2であり、
a、a1及びa2が下記式を満たすことを特徴とする請求項1記載の蓄光性蛍光体。
a=a1+a2
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3 - 前記Xaが、Eua1、Dya2及びNdbであり、
a、a1、a2及びbが下記式を満たすことを特徴とする請求項1記載の蓄光性蛍光体。
a=a1+a2+b
3×10−4≦a1≦6×10−3
3×10−4≦a2≦6×10−3
1×10−5≦b≦0.1 - 前記bが、5×10−4≦b≦6×10−3を満たすことを特徴とする請求項5記載の蓄光性蛍光体。
- k/mが、0.65≦k/m≦2.5を満たすことを特徴とする請求項1記載の蓄光性蛍光体。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄光性蛍光体の製造方法であって、
前記蓄光性蛍光体の原料を2〜8μmになるまで粉砕する工程と、
粉砕した前記原料を、アルコールと共に混練して、ペースト状の混合物を得る工程と、
前記混合物を、還元作用のあるガス雰囲気下で焼成させる工程と、
を備えることを特徴とする蓄光性蛍光体の製造方法。 - 前記原料が、SrCO3、MgCO3、H3BO3、EuO3、Dy2O3及びNd2O3であることを特徴とする請求項8記載の蓄光性蛍光体の製造方法。
- 前記アルコールがエタノールであることを特徴とする請求項8記載の蓄光性蛍光体の製造方法。
- 前記焼成を複数回行うことを特徴とする請求項8記載の蓄光性蛍光体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007183996A JP5131903B2 (ja) | 2006-07-21 | 2007-07-13 | 蓄光性蛍光体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006199487 | 2006-07-21 | ||
JP2006199487 | 2006-07-21 | ||
JP2007183996A JP5131903B2 (ja) | 2006-07-21 | 2007-07-13 | 蓄光性蛍光体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008045114A JP2008045114A (ja) | 2008-02-28 |
JP5131903B2 true JP5131903B2 (ja) | 2013-01-30 |
Family
ID=39179154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007183996A Expired - Fee Related JP5131903B2 (ja) | 2006-07-21 | 2007-07-13 | 蓄光性蛍光体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5131903B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3948757B2 (ja) * | 1997-03-26 | 2007-07-25 | ザイアオ,ジグオ | ケイ酸塩長残光の発光材料及びその製造方法 |
JP3396443B2 (ja) * | 1998-09-22 | 2003-04-14 | 株式会社オハラ | 蓄光性蛍光ガラスセラミックス |
JP2000282032A (ja) * | 1999-03-30 | 2000-10-10 | Taiheiyo Keizai Kaihatsu:Kk | 蓄光性蛍光体組成物 |
-
2007
- 2007-07-13 JP JP2007183996A patent/JP5131903B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008045114A (ja) | 2008-02-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1884552B1 (en) | Beta-type sialon fluorescent substance | |
US7476336B2 (en) | Phosphor and manufacturing method for the same, and light emitting device using the phosphor | |
KR100858269B1 (ko) | 알루민산염 형광체의 제조 방법, 형광체, 및 형광체를함유하는 소자 | |
JP4868500B2 (ja) | 紫外線を発光する高強度応力発光材料とその製造方法、ならびに、その利用 | |
JP2005112922A (ja) | 酸窒化物蛍光体 | |
TW200948932A (en) | Novel silicate-based yellow-green phosphors | |
JP2006016413A (ja) | 蛍光体と発光器具 | |
JP2010043242A (ja) | β−サイアロン蛍光体の製造方法。 | |
JP5578739B2 (ja) | アルカリ土類金属シリケート蛍光体及びその製造方法 | |
US11407942B2 (en) | Garnet silicate, garnet silicate phosphor, and wavelength converter and light emitting device which use the garnet silicate phosphor | |
JP2010185082A (ja) | 蛍光体及びその製造方法 | |
EP2785815B1 (en) | Phosphor blends for fluorescent lamps | |
KR101339102B1 (ko) | 장잔광 특성이 우수한 Sr-Al-O계 축광성 형광체 및 그 제조 방법 | |
JP3826210B2 (ja) | 希土類複合酸化物蛍光体 | |
JP5131903B2 (ja) | 蓄光性蛍光体及びその製造方法 | |
JP2010275426A (ja) | 表面処理蛍光体粒子の製造方法及び表面処理蛍光体粒子 | |
JP2008024852A (ja) | 蛍光体の製造方法 | |
JP3268761B2 (ja) | 耐熱・耐候性に優れた高輝度・長残光性アルミン酸塩蓄光体 | |
JP2001131544A (ja) | 耐熱・耐水性・高輝度・長残光性黄緑発光色蓄光体及びその製造法 | |
JP3754701B2 (ja) | 蛍光体及びそれを使用した発光素子 | |
WO2007034609A1 (ja) | 紫外発光長残光蛍光体 | |
JP2001172625A (ja) | 真空紫外線励起蛍光体およびそれを用いた発光装置 | |
JP2019099759A (ja) | 焼成型の蛍光材の製造方法 | |
JP3559449B2 (ja) | 斜方晶系水酸化物蓄光体及びその製造法 | |
JPH09291280A (ja) | 蛍光体および蛍光ランプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090715 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120213 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120328 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121016 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121102 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |