JP4866842B2 - 乾燥微生物の保存安定性向上方法 - Google Patents

乾燥微生物の保存安定性向上方法 Download PDF

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Description

本発明は乾燥微生物の保存安定性向上方法、乾燥微生物を含有する組成物およびその製造方法ならびに乾燥微生物の保存方法に関する。
乳酸菌等の微生物は腸内の有用微生物として知られており、これらの微生物を含有するヨーグルト、健康食品等が市販されている。
ヨーグルト等には微生物の生菌体が使用されることもあるが、錠剤等の製剤の場合、微生物を乾燥させたもの、すなわち乾燥微生物が使用されることが多い。
しかし、乾燥微生物は、製剤化前後の保存中に微生物の生存率が低下することがある。
この問題を解決するため、すなわち乾燥微生物の保存安定性を向上させるために様々な工夫が行なわれる。
一般的には、シリカゲルや脱脂粉乳を添加する方法が用いられているが、それ以外の方法として、微生物の凍結乾燥時にアルギニン、オルニチンもしくはセリン、またはそれらの塩を添加する方法(特許文献1参照)等が知られている。
しかし、さらに乾燥微生物の保存安定性を向上できる方法が望まれている。
特開2003−219862号公報
本発明の目的は乾燥微生物の保存安定性向上方法、乾燥微生物を含有する組成物およびその製造方法、または乾燥微生物の保存方法を提供することにある。
本発明は以下の(1)〜(6)に関する。
(1)乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを共存させることを特徴とする乾燥微生物の保存安定性向上方法。
(2)乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを混合する工程を含む乾燥微生物を含有する組成物の製造方法。
(3)組成物が製剤である上記(2)の方法。
(4)乾燥微生物およびL−アルギニン酸性アミノ酸塩を含有することを特徴とする組成物。
(5)乾燥微生物およびL−アルギニン酸性アミノ酸塩を含有することを特徴とする製剤。
(6)L−アルギニン酸性アミノ酸塩の存在下で乾燥微生物を保存することを特徴とする乾燥微生物の保存方法。
本発明により、乾燥微生物の保存安定性向上方法、保存安定性の向上した乾燥微生物を含有する組成物およびその製造方法、または乾燥微生物の保存方法を提供することができる。
本発明に用いられる微生物は、乾燥保存できる微生物であれば細菌、酵母等のいずれの微生物であってもよく、例えば、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・アドレッセンテス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)等のビフィドバクテリウム属に属する微生物、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)等のラクトバチルス属に属する微生物、ストレプトコッカス・フェカリス(Streptococcus faecalis)等のストレプトコッカス属に属する微生物、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)等のエシェリヒア属に属する微生物、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)等のコリネバクテリウム属に属する微生物、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)等のバチルス属に属する微生物、サッカロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)等のサッカロミセス属に属する微生物等があげられるが、ビフィドバクテリウム属、ラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、サッカロミセス属に属する微生物が好ましく用いられ、一般に乳酸菌として分類されるビフィドバクテリウム属、ラクトバチルス属またはストレプトコッカス属に属する微生物がさらに好ましく用いられる。
乳酸菌の中では、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・アドレッセンテス、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・アシドフィラス、ラクトバチルス・プランタラム、ストレプトコッカス・フェカリス等が好ましく用いられる。
これらの微生物を、微生物の通常の培養方法に準じて培養し、培養物を調製する。培養方法は、固体培地を用いる固体培養法であっても、液体培地を用いる液体培養法のいずれであってもよい。
固体培地を用いて培養した場合は、固体培地に生育した菌体を固体培地とともにそのまま培養物として用いてもよいし、固体培地から掻き取るなどの方法で集菌して得られる菌体を培養物として用いてもよい。
液体培地を用いて培養した場合は、培養液をそのまま培養物として用いてもよいし、培養液から濾過,遠心分離等で菌体を分離し、これを培養物として用いてもよい。
調製した培養物を、乾燥機を用いる凍結乾燥法、噴霧乾燥機を用いる噴霧乾燥法等の方法で乾燥処理することにより乾燥微生物を調製することができる。
乾燥微生物として、市販の乾燥微生物を用いてもよい。
本発明に用いられるL−アルギニン酸性アミノ酸塩は、自然界から得られるもの、微生物またはその処理物を用いて得られるもの、化学合成法により得られるもの等いずれでもよく、また精製品でも粗精製品でもよい。市販のものを用いることもできる。
L−アルギニン酸性アミノ酸塩における酸性アミノ酸塩としては、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩があげられる。
L−アルギニン酸性アミノ酸塩の水分含量は低いほど好ましいが、3重量%以下が好ましく、1重量%以下がより好ましく、0.3重量%以下がさらに好ましい。
乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを共存させることにより、乾燥微生物の保存安定性を向上させることができる。
乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とは、いずれの方法を用いて共存させてもよいが、例えば、乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを混合する方法が好適に用いられる。
また、乾燥微生物の保存安定性の向上に悪影響を及ぼさない、医薬品、食品または飼料の分野で通常用いられる物質をさらに共存させてもよい。
乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを共存させる場合は、これらを、水、無機塩水溶液、緩衝液等の水性溶媒、メタノール、エタノール、グリセロール等のアルコール、またはこれらの混合物等の溶媒に溶解させずに混合することが好ましい。
乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを混合して共存させる場合、得られる混合物の水分含量は5重量%を超えないようにすることが好ましく、3重量%を超えないようにすることがさらに好ましい。
L−アルギニン酸性アミノ酸塩の量は、乾燥微生物1重量部に対して、好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上、さらに好ましくは10重量部以上が望ましい。
乾燥微生物の保存安定性は、該微生物の生存率として知ることができる。
微生物の生存率は、一定期間保存する前後の乾燥微生物を、該微生物が生育可能な培地に植菌し、コロニー計数法などの方法により生菌数を測定し、保存する前の生菌数に対する保存した後の生菌数の百分率として求めることができる。
本発明の組成物は、乾燥微生物およびL−アルギニン酸性アミノ酸塩を含有する組成物であればよいが、水分含量が5重量%以下の組成物であることが好ましく、3重量%以下の組成物であることがさらに好ましい。
本発明の組成物は、乾燥微生物とL−アルギニン酸性アミノ酸塩とを混合し、必要に応じて医薬品、食品または飼料分野で用いられる成分とともに混合して調製することができる。
本発明の組成物は、そのまま微生物の保存のために用いてもよいし、医薬品、食品または飼料、またはそれらの原料として用いてもよい。
また、医薬品または食品分野で用いられる製剤用基剤とともに製剤として、好ましくは固形製剤として調製してもよい。
製剤としては、例えば、錠剤、カプセル剤、座剤、丸剤、散剤、顆粒剤等をあげることができる。錠剤は腸溶錠または舌下錠としてもよい。また、カプセル剤は腸溶カプセルとしてもよい。
製剤用基剤としては、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤等があげられる。
賦形剤としては、マルトース、トレハロース、マンニトール、還元麦芽糖水飴、ラクチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等があげられる。
崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、グリコール酸ナトリウム、コーンスターチ、バレイショ澱粉、部分アルファー化澱粉等の澱粉等があげられる。
結合剤としては、ポリビニルピロリドン、プルラン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼラチン、寒天、プルラン等があげられる。
滑沢剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム等のステアリン酸金属塩、グリセリン脂肪酸エステル、硬化油脂等があげられる。
本発明の組成物中に賦形剤、崩壊剤、結合剤または滑沢剤が占める割合は、製剤における一般的な使用の量の範囲内であれば特に限定されない。
また、上記製剤用基剤の他に、必要に応じて、甘味剤、酸味料、着色剤、香料、抗酸化剤、流動化剤などが含有されていてもよい。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン、スクラロース、グルコース、フルクトース、サッカロース等があげられる。
酸味料としては、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等があげられる。
着色剤としては、例えば、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号等があげられる。
香料としては、レモンフレーバー、レモンライムフレーバー、グレープフルーツフレーバー、アップルフレーバー、オレンジフレーバー等があげられる。
抗酸化剤としては、トコフェロール、塩酸システイン等があげられる。
流動化剤としては、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、微粒二酸化ケイ素等があげられる。
本発明の組成物中に、甘味剤、酸味料、着色剤、香料、抗酸化剤または流動化剤が占める割合は、製剤におけるそれぞれの一般的な使用の量の範囲内であれば特に限定されない。
上記以外に、デキストリン等の炭水化物、ナイアシン、ビタミン類、ナトリウム等のミネラル類、微粒二酸化ケイ素等の乾燥剤、ケイ酸カルシウム、合成ケイ酸アルミニウム、タルク等の固化防止剤等を添加してもよい。
本発明の組成物中、乾燥微生物の含有量は、0.01〜90重量%が好ましく、0.1〜70重量%がより好ましく、0.1〜50重量%がさらに好ましい。
また、本発明の組成物中、L−アルギニン酸性アミノ酸塩の含有量は、10〜99.99重量%が好ましく、30〜99.9重量%がより好ましく、50〜99.9重量%がさらに好ましい。
また、乾燥微生物の保存安定性を効果的に向上させるためには、L−アルギニン酸性アミノ酸塩の含有量は、乾燥微生物1重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましく、10重量部以上がさらに好ましい。
以下、本発明の組成物の例として錠剤およびハードカプセル剤を例にあげて、製造方法を説明する。
錠剤は、例えば、乾燥微生物、L−アルギニン酸性アミノ酸塩および製剤用基剤、必要に応じて製剤用基剤以外の上記成分を混合し、得られた混合物を圧縮成形する方法(以下、直接打錠法という)、乾燥微生物、L−アルギニン酸性アミノ酸塩および製剤用基剤、必要に応じて製剤用基剤以外の上記成分の一部を造粒物とした後に残りの成分を混合し、圧縮成形する方法、乾燥微生物、L−アルギニン酸性アミノ酸塩および製剤用基剤、必要に応じて製剤用基剤以外の上記成分の全部を造粒し、圧縮成形する方法等により製造することができるが、直接打錠法が好ましく用いられる。
圧縮成形に用いる機器は、特に限定されず、例えばロータリー圧縮成形機、油圧プレス機等の圧縮機を用いることができる。
錠剤を腸溶錠とする場合は、圧縮成形して得られた錠剤の表面をコーティングパン等を用いて、シェラック溶液、ツェイン溶液、セルロースアセテート等の腸溶コーティングに通常用いられる基剤でコーティングして製造することができる。また、錠剤を舌下錠とする場合は、打錠時に低圧で打錠することにより製造することができる。
ハードカプセル剤を製造する場合は乾燥微生物、L−アルギニン酸性アミノ酸塩および製剤用基剤、必要に応じて製剤用基剤以外の上記成分を混合攪拌し、得られた混合物をカプセル充填機によりハードカプセルに充填して製造することができる。ハードカプセルは、必要に応じて常法によりシールして密封する。ハードカプセル剤を腸溶性ハードカプセルとする場合は、上記方法によりハードカプセルを製造後、常法によりシェラック溶液、ツェイン溶液、セルロースアセテート等の、腸溶剤製造時にコーティングに通常用いられる基剤でコーティングして製造することができる。
本発明の組成物の保存は、乾燥微生物を保存できる方法であればいずれの方法で保存してもよいが、遮光された容器内に静置して保存することが好ましく、密閉できる容器に密封して保存することがさらに好ましい。
保存する温度は通常の範囲内であれば何度でもよいが、50℃以下であることが好ましい。
本発明の組成物をヒトまたは非ヒト動物に投与する場合、その投与量は、投与目的、投与形態、投与するヒトまたは非ヒト動物の年齢、体重、症状、微生物の種類等によって異なるが、例えば、乾燥微生物が乾燥乳酸菌である場合は、成人一人あたり、乳酸菌の菌数として、投与1回あたり、コロニー形成単位(CFU)として1X10〜1X10、好ましくは1X10〜1X10となる量を投与するのが望ましい。
L−アルギニンL−グルタミン酸塩(協和発酵工業社製、以下同じ)およびD−マンニトール〔D−マンニトール(経口用)、日研化成社製、以下同じ〕を恒温乾燥器を用いて70℃で60分間乾燥させた。
乾燥したL−アルギニンL−グルタミン酸塩およびD−マンニトールを恒温乾燥器を用いて105℃で240分間乾燥させ、乾燥前後の重量差から水分含量を算出したところ、70℃で乾燥させて得られたL−アルギニンL−グルタミン酸塩およびD−マンニトールの水分含量は、それぞれ0.5重量%および0.1重量%であった。
調製した水分含量0.5重量%のL−アルギニンL−グルタミン酸塩2400gと、102gの乳酸菌の乾燥物〔協和ハイフーズ社製、FDビフィズスATK:ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)を3.5x10個/g以上含有する、以下同じ〕、450gの結晶セルロース(旭化成社製、アビセルFD101、以下同じ)、30gのステアリン酸マグネシウム(三栄源エフ・エフ・アイ社製、以下同じ)および18gの第三リン酸カルシウム(太平化学産業社製、以下同じ)とを混合攪拌して混合粉末Aを得た。
調製した水分含量0.1重量%のD−マンニトールを2400g用いる以外は混合粉末Aの製造法と同様の方法を用いて混合粉末Bを得た。
混合粉末AおよびBの水分含量を、実施例1記載の方法に準じて求めたところ、それぞれ1.7重量%および1.4重量%であった。
混合粉末AおよびBを、それぞれロータリー打錠機VIRGO524(菊水製作所製、以下同じ)で打錠し、9mmφ、300mg/錠の錠剤AおよびBを調製した。
錠剤AおよびBの水分含量を、実施例1記載の方法に準じて求めたところ、それぞれ1.8重量%および1.4重量%であった。
また、錠剤AおよびBをそれぞれ粉砕し、滅菌水に懸濁し、ニッスイBL寒天培地(ニッスイ社製)に塗布して生じたコロニーを計測することにより錠剤中の乳酸菌数を算出したところ、錠剤A中の生菌数は8.2x10個/g、錠剤B中の生菌数は5.6x10個/gであった。
錠剤Aおよび錠剤Bを容器に入れて密閉し、40℃で14日間保存した。
保存前と同様の方法で保存後の錠剤中の生菌数を算出した。
保存前後の錠剤中の生菌数から算出したところ、乳酸菌の生存率は、L−アルギニンL−グルタミン酸塩を含有する錠剤Aでは26.8%であったのに対し、D−マンニトールを含有する錠剤Bでは0.001%以下であった。
このように、乾燥乳酸菌を含有する錠剤中にL−アルギニンL−グルタミン酸塩を存在させることにより乾燥乳酸菌の保存安定性が向上した。
実施例1で調製した水分含量0.5重量%のL−アルギニンL−グルタミン酸塩50gと、3.4gの乾燥乳酸菌、43gの結晶セルロース、3gのショ糖脂肪酸エステル(長瀬産業社製、DKエステルF20W)および0.6gの第三リン酸カルシウムとを混合攪拌して混合粉末Cを得た。
実施例1記載の方法に準じて、L−アルギニン塩酸塩(協和発酵工業社製)を乾燥して調製した、水分含量0.3重量%のL−アルギニン塩酸塩50gを用いる以外は、混合粉末Cの製造法と同様の方法を用いて混合粉末Dを得た。
混合粉末CおよびDの水分含量を、実施例1記載の方法に準じて求めたところ、それぞれ、2.6重量%および1.8重量%であった。
また、混合粉末CおよびD中の乳酸菌数を、実施例1記載の方法に準じて算出したところ、混合粉末C中の生菌数は5.4x10個/gであり、混合粉末D中の生菌数は6.9x10個/gであった。
混合粉末CおよびDをアルミ蒸着袋に充填し、シーラーで密封した後、40℃で14日間保存した。
保存前と同様の方法で保存後の混合粉末中の生菌数を算出した。
保存前後の錠剤中の生菌数から算出したところ、乳酸菌の生存率は、L−アルギニンL−グルタミン酸塩を含有する混合粉末Cでは24.1%であったのに対し、L−アルギニン塩酸塩を含有する混合粉末Dでは0.01%以下であった。
このように、乾燥乳酸菌とL−アルギニンL−グルタミン酸塩とを共存させることによりL−アルギニン塩酸塩と共存させる場合と比べて、乾燥乳酸菌の保存安定性が顕著に向上した。
本発明により、乾燥微生物の保存安定性向上方法、保存安定性の向上した乾燥微生物を含有する組成物およびその製造方法、または乾燥微生物の保存方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. 乾燥微生物とL−アルギニングルタミン酸塩および/またはL−アルギニンアスパラギン酸塩とを共存させることを特徴とする乾燥微生物の保存安定性向上方法。
  2. 乾燥微生物とL−アルギニングルタミン酸塩および/またはL−アルギニンアスパラギン酸塩とを混合する工程を含む乾燥微生物を含有する組成物の製造方法。
  3. 組成物が製剤である請求項2記載の方法。
  4. 乾燥微生物およびL−アルギニングルタミン酸塩および/またはL−アルギニンアスパラギン酸塩を含有することを特徴とする組成物。
  5. 乾燥微生物およびL−アルギニングルタミン酸塩および/またはL−アルギニンアスパラギン酸塩を含有することを特徴とする製剤。
  6. L−アルギニングルタミン酸塩および/またはL−アルギニンアスパラギン酸塩の存在下で乾燥微生物を保存することを特徴とする乾燥微生物の保存方法。
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