JP4866326B2 - 4ストロークエンジンの行程判別方法 - Google Patents

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Description

この発明は、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程を繰り返す4ストロークエンジンの行程判別方法に関し、たとえば自動二輪車等のエンジンを備えた二輪車に適用して好適な4ストロークエンジンの行程判別方法に関する。
周知のように、4ストロークエンジンは、吸気、圧縮の2行程(2ストローク)でクランク軸が1回転し、続いて燃焼、排気の2行程でクランク軸が1回転する構成になっている。すなわち、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程の4行程(4ストローク)でクランク軸が2回転する。この場合、ピストンは、吸気行程と燃焼行程で下降行程となり、圧縮行程と排気行程で上昇行程となる。
点火は、圧縮行程の終端(上死点)付近で行われる一方、同じ上昇行程でも排気行程の終端付近では不要である。
この圧縮行程と排気行程を判別する技術が提案されている(特許文献1)。この特許文献1に係る技術では、ピックアップコイルによりクランク軸の回転を上昇行程終端付近で検知して、点火用パルス信号を発生する単気筒の4ストロークエンジンにおいて、連続する2回転の各点火用パルス信号のパルス幅を比較し、2つの上昇行程のち、相対的に長いパルス幅の回転を圧縮行程と、短いパルス幅の回転を排気行程と判別すると開示されている。そして、該判別に基づき、適宜の制御機構により、圧縮行程時の正規の点火時期には点火作動させ、排気行程時には点火作動しないように制御すると開示されている。
特許第3076556号公報
ところで、上記従来技術に係る4ストロークエンジンの行程判別方法では、連続する2回転の各点火用パルス信号のパルス幅を比較し、パルス幅の長い方を圧縮行程、短い方を排気行程と判別するようにしている。
しかしながら、例えば始動時などの燃焼が安定していない場合には失火による不燃焼状態が発生し易く、この不燃焼状態が連続するとエンジンの回転数は漸次低下し、検出されるパルス幅が回転数の漸次低下に伴い漸次長くなるので、このような不燃焼状態が連続する状態においては、パルス幅、つまり時間の長さの比較では、誤判別を発生するという課題がある。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、失火時等の不燃焼状態での誤判別の発生を防止することを可能とする4ストロークエンジンの行程判別方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、高信頼性の行程判別を行うことを可能とする4ストロークエンジンの行程判別方法を提供することを目的とする。
この発明に係る4ストロークエンジン(30)の行程判別方法は、クランク軸(32)1回転当たり複数のパルス信号を発生するパルス発生器(44)から、前記クランク軸(32)の上死点近傍での連続する略2回転での前記パルス信号を検知することにより、エンジンの圧縮行程と排気行程を判別する4ストロークエンジン(30)の行程判別方法であって、下記の特徴(1)〜(4)を備える。
(1)前記パルス発生器(44)は、前記クランク軸(32)と同軸上にクランク軸(32)と一体的に回転する円盤状のロータ(35)の円周に30°間隔で9個連続して設けられた凸部のステージ部(36)を検出することで前記複数のパルス信号を発生し、ピストン(34)の前記上死点前の上昇行程での平均回転数を算出する算出過程と、前々回の前記上昇行程での平均回転数と前回の前記上昇行程での平均回転数の高低を比較して、前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したか減少したかを判定する判定過程と、前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したと判定した場合であって、今回の前記上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定したときに、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、前記圧縮行程と判別する判別過程と、を備え、前記算出過程は、前記上昇行程の平均回転数を、前記圧縮行程あるいは前記排気行程近傍で一定期間検出される、ピストンの上死点に対応するステージ部(36)により発生するパルス信号と前記上死点に対応するステージ部(36)の1つ後に配置されるステージ部(36)により発生するパルス信号とを含む複数の前記パルス信号から算出することを特徴とする。
この特徴(1)を備える発明によれば、4ストロークエンジンの行程判別の際に、4ストロークエンジンの燃焼に伴う平均回転数の増加を判定して行程判別を行うようにしたので、失火時等の不燃焼状態での行程判別を行うことが回避され(排除され)、誤判別の発生を防止することができる。結果として、信頼性の高い行程判別を行うことができる。
(2)上記の特徴(1)を備える発明において、前記判別過程では、前記前回の上昇行程での平均回転数が増加したと判定した場合であって、前記今回の上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定したとき、が少なくとも2回連続したとき、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、前記圧縮行程と判別することを特徴とする。
この特徴(2)を備える発明によれば、少なくとも2回連続して同一の判定が成立することを条件として行程を判別するようにしたので、より確実に行程判別を行うことができる。
(3)上記の特徴(1)又は(2)を備える発明において、前記判定過程では、前記前回の上昇行程での平均回転数が、前記前々回の上昇行程での平均回転数より設定値以上増加した場合は、前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したと判定することを特徴とする。
この特徴(3)を備える発明によれば、始動時など燃焼力が不安定な状態において、増加又は減少の判断により確実性を持たせることで、誤判定を回避することができる。
(4)上記の特徴(1)〜(3)のいずれか1つを備える発明において、前記判別過程では、前記今回の上昇行程での平均回転数が、前記前回の上昇行程での平均回転数より設定値以上減少した場合は、前記今回の上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定することを特徴とする。
この特徴(4)を備える発明によれば、始動時など燃焼力が不安定な状態においても、燃焼状態をより確実に判断して誤判定を回避することができる。
この発明によれば、4ストロークエンジンの行程を判別する際、4ストロークエンジンの燃焼に伴う回転数の増加を判定して行程判別を行うようにしたので、失火時等の不燃焼状態での行程判別を行うことが回避され(排除され)、誤判別の発生を防止することができる。結果として、信頼性の高い行程判別を行うことができる。
以下、この発明の4ストロークエンジンの行程判別方法を実施する行程判別システムの一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、行程判別システム10の概略構成説明図、図2は、一般的な4ストロークエンジン(4サイクルエンジン)30の概略構成説明図である。
図2に示すように、4ストロークエンジン30は、吸気、圧縮の2行程(2ストローク)でクランク軸32が1回転し、続いて燃焼、排気の2行程でクランク軸32が1回転する構成になっており、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、排気行程の4行程(4ストローク)でクランク軸が2回転する。なお、ピストン34は、吸気行程と燃焼行程で下降行程となり、圧縮行程と排気行程で上昇行程となる。吸気行程では、吸気弁38が開き、排気行程では排気弁40が開くように構成され、圧縮行程と燃焼行程では吸気弁38及び排気弁40がともに閉じているように構成されている。
点火プラグ37による点火は、上昇行程である圧縮行程の終端(上死点)付近で行われる一方、同じ上昇行程でも排気行程の終端付近では点火が不要である。
図1に示すように、クランク軸32に同軸上に、クランク軸32と一体的に回転する円板状のロータ35が固定されている。ロータ35の円周には、30゜間隔に9個の凸部であるステージ部36が設けられ、このステージ部36がピックアップコイル等のピックアップセンサ(パルス発生器)44により検出され、ピックアップセンサ44からパルス信号Piであるステージ検出信号がCPU(制御部)41に供給される。ここで、ピックアップセンサ44は、ピックアップコイルの他、ホールセンサあるいは光センサ(フォトインタラプタ)等により構成することができる。
CPU41は、マイクロコンピュータであり、CPUが各種入力に基づきROM等のメモリに記憶されているプログラムを実行することで各種の機能を実現する機能実現手段(機能実現部、機能部)としても動作する。この実施形態において、CPU41は、CPU、ROM、RAM、計時手段(カウンタ・タイマ)、A/D変換器、D/A変換器、その他各種インタフェースを含んで構成されている。
ステージ部36は、360゜中、30゜間隔の3個分抜けた構成とされ、各ステージ部36には、図1に丸付き数字で示すように、それぞれ、2つのステージ番号Snが割り付けられる。ステージ番号Sn=3のステージ部36が圧縮行程の終端(上死点)付近に対応する。ステージ番号Snは、Sn=0〜17まで割り当てられている。
制御部41は、パルス信号Piからステージ部36の真のステージ番号Snを確定することで、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、及び排気行程の各行程を判別し、圧縮行程の終端(上死点)付近に対応するステージ番号Sn=3のステージ部36を特定(判別)したとき、点火プラグ37点火用のイグニッション信号(点火用パルス信号)Igを発生する。
基本的には、以上のように構成される行程判別システム10の動作について、図3の行程判別処理フローチャート並びに図4のタイミングチャートを参照して以下に説明する。
図4において、「クランク軸角度」は、クランク軸32が2回転することで720゜となることを示している。クランク軸角度0゜は、クランク軸角度720゜に対応する。
パルス信号Piは、図1に示すロータ35の矢印方向への回転中に、各ステージ部36がピックアップセンサ44の位置に臨む毎に発生する信号である。図4において、吸排気期間中、「EX.OPEN」は、排気弁40が開いている期間、「IN.OPEN」は、吸気弁38が開いている期間を示している。「真のステージ番号」は、クランク軸角度に適合した真の(正しい)ステージ番号Snを示している(この実施形態では、後述するように、この真のステージ番号Snを特定するための処理を説明する。)。「NE180」の期間は、クランク軸角度180゜分で計算した回転数(平均回転数)NE(NE180ともいう。)[rpm]の算出期間を示している。「仮ステージ番号」のSn1とSn2は、行程確定前のステージ番号であり、仮ステージ番号Sn1=0,1,2,3,4,○,○,○,5,6…と、仮ステージ番号Sn2=9,10,11,12,13,○,○,○,14,15…との2つの仮ステージ番号Sn1、Sn2をとる。「行程確定後のステージ番号」は、真のステージ番号Snを示している。
図4中、下側に示す特性50は、図示しない回転数計で測定した失火のない状態での実回転数(実クランク軸回転数、実エンジン回転数)Nrの特性50の例を示している。実回転数特性50から、実回転数Nrが、燃焼行程開始時点から急激に増加し、排気行程の直前で最大値となり、排気行程では概ね緩やかに減少し、吸気行程では比較的急激に減少し、圧縮行程では前半部で概ね等速で推移し後半部で急激に減少していることが分かる。
回転数NE180は、上昇行程(圧縮行程又は排気行程)でのクランク軸角度180゜分の7個のパルス信号Piを計数し、かつ7個のパルス信号Piの発生期間を計時して算出した平均回転数である。
そこで、図3のフローチャートのステップS1において、CPU41は、図示しないクランキング用モータから供給されるクランキングフラグF_CRによりクランキング中(F_CR=1;フラグセット)か否か(F_CR=0;フラグリセット)を判定する。この実施形態において、クランキング中(F_CR=1)である場合には、実エンジン回転数Nrが安定していないとみなし、行程判別処理を行わない。
クランキング中ではない(F_CR=0)と判定した場合、例えばアイドリング中等に、ステップS2において、パルス信号Piのパルス間隔から図示しないリトリガラブルワンショットマルチバイブレータ等の出力によりパルス信号Piのパルス間隔が長くなるステージ番号Sn=4又は13のステージ部36(図1参照)を特定したとき(ステップS2:YES、例えば、クランク軸角度90゜付近又はクランク軸角度450゜付近)、ステップS3において、行程判別過程終了フラグF_STG720が、セットされているかどうか(行程判別過程終了時では、フラグF_STG720=1:セット、行程判別過程未終了時では、フラグF_STG720=0:リセット)を判定する。なお、エンジンを切ったとき及びエンジンをかけたとき等に、行程判別過程終了フラグF_STG720がリセットされる。
行程判別過程終了フラグF_STG720が、リセット状態にあるとき(フラグF_STG720=0)、ステップS4において、クランク軸回転角度180゜分のパルス信号Piから回転数NE180を算出する。算出した回転数NE180を前回の(ピストンの34の)上昇行程の回転数NE180n−1とする。
この場合の回転数NE180の算出期間は、ステップS2のステージ番号Sn=4又は13を特定した後であるので、図4から、ステージ番号Sn=S4の場合、上昇行程(排気行程)のクランク軸角度180゜+α〜360゜+αの間であって、7個のパルス信号Piを計数したときの計時時間(継続時間)からクランク軸角度390゜付近で回転数NE180が算出される。又は、ステージ番号Sn=S13の場合、上昇行程(排気行程)のクランク軸角度540゜+α〜720゜+αの間であって、7個のパルス信号Piを計数したときの計時時間(継続時間)からクランク軸角度750゜付近で回転数NE180が算出される。
回転数NE180の算出についてより具体的に説明する。例えば、クランク軸角度90゜の近くでステージ番号Sn=4が特定されたと仮定すると、その後、9個のパルスが連続して発生することが分かっているので、連続する9個のパルス中、最初の3個目のパルスを計数したときから回転数NE180を算出するための計数、計時を開始し、その後、6個のパルス(9個目のパルス)を計数したとき、この3個目のパルスから9個目のパルスまでの計時時間(T[秒]とする。)が、クランク軸32の1/2回転分に相当するので、これを1分間の回転数NE180に換算することで算出できる[NE180={(1/2)/T}×60][rpm]。
図4から理解されるように、この回転数NE180は、吸気行程での最初のパルス信号Piの検出時直後、並びに、燃焼行程での最初のパルス信号Piの検出直後に算出される。
次いで、ステップS5において、ステップS7でセットされる回転数増加検出フラグF_CHUPがセットされているかどうかを判定する。この回転数増加検出フラグF_CHUPは、ステップS6の判定が成立したときにセットされる。
そこで、次に、ステップS6において、前回(n−1回とする。)の上昇行程で計算した回転数NE180n−1と今回(n回とする。)の上昇行程で計算した回転数NE180nの高低を比較して、今回の上昇行程での回転数NE180nが前回の上昇行程での回転数NE180n−1より増加した(大きい)かどうかを判定する。
回転数NE180nが増加していたと判定した場合には(ステップS6:YES)、ステップS7において、回転数増加検出フラグF_CHUPをセットする(F_CHUP←1)。
次いで、ステップS8において、回転数NE180の増加判定から減少判定の繰り返し回数(回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数)OKCが複数回、この実施形態では3回以上の回数になっているかどうかを判定する。なお、複数回(少なくとも2回)とするのは、複数回連続して同一の判定が成立することを条件として行程を判別して、ステップS9での行程判別過程完了フラグF_STG720をセットすることで、より確実に(より信頼性高く)行程判別を行うためである。なお、回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCは、0〜3のいずれかの値に設定されるが、好ましくは3回であることを確認している。
回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCがOKC=0に設定してあるときには、クランク軸32の連続する2回転のうち、最初の1回目でステップS6が成立しないで、ステップS21で回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCが0回に設定され(OKC←0)、その後、ステップS22→ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6が成立したとき、さらに、ステップS7→ステップS8(OKC=0)が成立して、ステップS6が成立した今回の上昇行程での回転数の増加が排気行程を原因とするものであることが判別され、次回の上昇行程が圧縮行程であると判別し(予測し)、ステップS9において、行程判別過程完了フラグF_STG720をセットして行程判別処理を終了する。
上記したステップS8において、回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCの設定回数が3回以上とされていた場合、最初にステップS6が成立する時点では、回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCは、OKC=0[回]であるので、再度ステップS1にもどる。
そこで、再び、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4までの処理が行われ、ステップS5では、回転数増加検出フラグF_CHUPがセットされているので(F_CHUP=1)、ステップS10の判定処理を行う。
ステップS10では、ステップS4の処理に係わる前回の上昇行程で計算した回転数NE180n−1と今回の上昇行程で計算した回転数NE180nの高低を比較して、今回の上昇行程での回転数NE180nが、前回の上昇行程での回転数NE180n−1より設定回転数差(所定回転数差)C_DNE(C_DNEは10〜300[rpm]中、所望の値)を引き算した回転数(NE180n−1−C_DNE)以下かどうかを判定{(NE180n−1−C_DNE)≦NE180n}する。
回転数NE180nが設定回転数差C_DNE以上減少していた場合には(ステップS10:YES)、ステップS11において、回転数増加検出フラグF_CHUPをリセットする(F_CHUP←0)。そして、ステップS12において、回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCを1だけ増加させる(OKC←OKC+1)。
この実施形態では、ステップS6:YES→ステップS10:YESの判定が3回繰り返されると、詳しく説明すると、今回の上昇行程での回転数NE180nが増加したと判定した場合であって(ステップS6:YES)、今回の上昇行程での回転数NE180nが前記前回の上昇行程NE180n−1での回転数に比較して回転数差が設定回転数差C_DNE以上減少したと判定した処理(ステップS10:YES)が、3回繰り返されたとき(ステップS8:YES)、ステップS9において、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、圧縮行程と判別し、行程判別過程完了フラグF_STG720をセットする(F_STG720→1)する。
これによって、行程判別処理が終了し、図4に示すように行程確定後のステージ番号(当然に真のステージ番号となっている。)Snが決定される。
なお、ステップS10の判定が成立しなかったときには、回転数NE180が安定していないものとして、ステップS31で回転数NE180の増加から減少の繰り返し判定回数OKCが0回に設定され(OKC←0)、ステップS32で回転数増加検出フラグF_CHUPをリセットして(F_CHUP←0)、再度、ステップS1から行程判別処理を実施する。
このようにして4ストロークエンジンの行程判別処理が終了される。
なお、図3に示した行程判別フローチャートは、他の実施形態に係る図5の行程判別フローチャートに示すように、ステップS6(図3)の処理を、ステップS6a(図5)に示すように、前回の上昇行程で計算した回転数NE180n−1と今回の上昇行程で計算した回転数NE180nの高低を比較して、今回の上昇行程での回転数NE180nが、前回の上昇行程での回転数NE180n−1に設定回転数差C_DNEを加算した回転数(NE180n−1+C_DNE)より増加した(大きい)かどうかを判定するように変更し、ステップS10(図3)の処理をステップS10a(図5)に示すように、ステップS4の処理に係わる前回の上昇行程で計算した回転数NE180n−1と今回の上昇行程で計算した回転数NE180nの高低を比較して、今回の上昇行程での回転数NE180nが、前回の上昇行程での回転数NE180n−1以下かどうかを判定{(NE180n−1≦NE180n)}するように変更してもよい。この場合、図5のステップS10aの処理は、図3のステップS10の処理に代替してもよい。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、クランク軸32に固着され、クランク軸32の回転に同期して回転する、所定角度間隔でステージ部36が設けられたロータ35の前記ステージ部36を検出して、クランク軸32の1回転当たり複数のパルス信号Piを発生するパルス発生器としてのピックアップセンサ44から、クランク軸32の連続する2回転(燃焼行程、排気行程、吸気行程、及び圧縮行程の4サイクルを1サイクル含む回転)でのパルス信号Pi(仮ステージ番号Sn1=0,1,2,3,4,○,○,○5,6…と、仮ステージ番号Sn2=9,10,11,12,13,○,○,○,14,15…との2つの仮ステージ番号Sn1、Sn2をとる。)を検知する。
これにより、図6を参照して経時的に説明すれば、ピストン34の上死点前の上昇行程(圧縮行程又は排気行程)での回転数NE180を算出するが(ステップS4)、時点t0で算出した前々回の上昇行程での回転数NE180Aと、時点t1で算出した前回の上昇行程での回転数NE180Bの高低を時点t1で比較して、前回の上昇行程での回転数NE180Bが前々回の上昇行程での回転数NE180Aより増加したか減少したかを判定する(ステップS6)。さらに、前回の上昇行程での回転数NE180Bが増加したと判定した場合であって(ステップS6:YES)、時点t2で算出した今回の上昇行程での回転数(時間が経過した時点t2での次のステップS4での上昇行程での回転数)NE180Cが前記前回の上昇行程での回転数NE180Bに比較して減少したと判定したときに(ステップS10の判定)、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、圧縮行程と判別する(ステップS8のOKC≧1が成立してステップS9で行程判別過程完了フラグF_STG720←1)ようにしている(第1実施例)。
この第1実施例によれば、4ストロークエンジンの行程判別の際に、従来技術のように、パルス幅(時間幅)を利用するのではなく、4ストロークエンジン30の燃焼に伴う回転数NE180の増加を判定して行程判別を行うようにしたので、失火時等の不燃焼状態での行程判別を行うことが回避され(排除され)、誤判別の発生を防止することができる。結果として、信頼性の高い行程判別を行うことができる。
この第1実施例を、図6を参照して、より簡潔に説明すれば、クランク軸32の連続する2回転でのパルス信号Piを検知することにより、ピストン34の前々回の上昇行程での回転数NE180Aと前回の上昇行程での回転数NE180Bの高低を比較し、前回の上昇行程での回転数NE180Bが増加したと判定した場合であって、今回の上昇行程での回転数NE180Cが前回の上昇行程での回転数NE180Bに比較して減少したと判定したときに、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、圧縮行程と判別する。燃焼に伴う回転数の増加を判定して行程判別を行うようにしたので、失火時等の不燃焼状態での行程判別処理の実行が回避される。
この場合、前記今回の上昇行程を、圧縮行程と判別する過程では、前記第1実施例の前記前回の上昇行程での回転数が増加したと判定した場合であって、今回の上昇行程での回転数が前記前回の上昇行程での回転数に比較して減少したと判定したとき、が複数回連続したとき(ステップS8のOKC≧2が成立してステップS9で行程判別過程完了フラグF_STG720←1)、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、圧縮行程と判別するように変更する(第2実施例)ことで、少なくとも2回連続して同一の判定が成立することを条件として行程を判別することになるから、より確実に行程判別を行うことができる。
上記の第1及び第2実施例において、ステップS6a(図5)に示すように、前回の上昇行程での回転数NE180n−1と今回の上昇行程での回転数NE108nの高低を比較して、今回の上昇行程での回転数NE180nが前回の上昇行程での回転数NE180n−1より増加したか減少したかを判定する過程は、回転数の高低を比較した際、回転数差が設定値以上となった場合に(NE180n−1+C_DNE≦NE180n:YES)、今回の上昇行程での回転数NE180nが前回の上昇行程での回転数NE180n−1より増加したか減少したかを判定することと変更することにより、始動時など燃焼力が不安定な状態において、増加又は減少の判断により確実性を持たせることができ、誤判定を回避することができる(第3実施例)。
上記の第3実施例において、ステップS6aにおいて、回転数NE180の高低を比較した際、回転数差が設定値以上となった場合に(NE180n−1+C_DNE≦NE180n:YES)、今回の上昇行程での回転数NE180nが前回の上昇行程での回転数NE180n−1より増加したと判定した場合であって、ステップS10aに示すように今回の上昇行程での回転数NE180nが前回の上昇行程での回転数NE180n−1に比較して、回転数差が設定値以上減少したと判定したときに(NE180n−1−C_DNE≦NE180n:YES)、減少したと判定した今回の上昇行程を、圧縮行程と判別するようにしているので、始動時など燃焼力が不安定な状態においても、燃焼状態をより確実に判断して誤判定を回避することができる(第4実施例)。
上述した実施形態によれば、4ストロークエンジン30の行程を判別する際、失火時等の不燃焼状態での行程判別を行うことが回避され(排除され)、誤判別の発生を防止することができる。結果として、信頼性の高い行程判別を行うことができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この発明の一実施形態に係る行程判別システムの概略構成説明図である。 一般的な4ストロークエンジン(4サイクルエンジン)の概略構成説明図である。 行程判別システムの動作説明に供されるフローチャートである。 行程判別システムの動作説明に供されるタイミングチャートである。 行程判別システムの変形例の動作説明に供されるフローチャートである。 行程判別システムの動作説明に供される他のタイミングチャートである。
符号の説明
10…行程判別システム
30…4ストロークエンジン
32…クランク軸
34…ピストン
35…ロータ
36…ステージ部
41…CPU(制御部)
44…ピックアップセンサ

Claims (4)

  1. クランク軸(32)1回転当たり複数のパルス信号を発生するパルス発生器(44)から、前記クランク軸(32)の上死点近傍での連続する略2回転での前記パルス信号を検知することにより、エンジンの圧縮行程と排気行程を判別する4ストロークエンジン(30)の行程判別方法であって、
    前記パルス発生器(44)は、前記クランク軸(32)と同軸上にクランク軸(32)と一体的に回転する円盤状のロータ(35)の円周に30°間隔で9個連続して設けられた凸部のステージ部(36)を検出することで前記複数のパルス信号を発生し、
    ピストン(34)の前記上死点前の上昇行程での平均回転数を算出する算出過程と、
    前々回の前記上昇行程での平均回転数と前回の前記上昇行程での平均回転数の高低を比較して、前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したか減少したかを判定する判定過程と、
    前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したと判定した場合であって、今回の前記上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定したときに、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、前記圧縮行程と判別する判別過程と、
    を備え、
    前記算出過程は、前記上昇行程の平均回転数を、前記圧縮行程あるいは前記排気行程近傍で一定期間検出される、ピストンの上死点に対応するステージ部(36)により発生するパルス信号と前記上死点に対応するステージ部(36)の1つ後に配置されるステージ部(36)により発生するパルス信号とを含む複数の前記パルス信号から算出することを特徴とする4ストロークエンジン(30)の行程判別方法。
  2. 請求項1記載の4ストロークエンジン(30)の行程判別方法において、
    前記判別過程では、前記前回の上昇行程での平均回転数が増加したと判定した場合であって、前記今回の上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定したとき、が少なくとも2回連続したとき、減少したと判定した前記今回の上昇行程を、前記圧縮行程と判別する
    ことを特徴とする4ストロークエンジン(30)の行程判別方法。
  3. 請求項1又は2記載の4ストロークエンジン(30)の行程判別方法において、
    前記判定過程では、前記前回の上昇行程での平均回転数が、前記前々回の上昇行程での平均回転数より設定値以上増加した場合は、前記前回の上昇行程での平均回転数が前記前々回の上昇行程での平均回転数より増加したと判定する
    ことを特徴とする4ストロークエンジン(30)の行程判別方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の4ストロークエンジン(30)の行程判別方法において、
    前記判別過程では、前記今回の上昇行程での平均回転数が、前記前回の上昇行程での平均回転数より設定値以上減少した場合は、前記今回の上昇行程での平均回転数が前記前回の上昇行程での平均回転数に比較して減少したと判定する
    ことを特徴とする4ストロークエンジン(30)の行程判別方法。
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