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内燃機関の運転制御装置
本発明は、内燃機関の運転状態によって変化する因子を変数とする制御マップによって内燃機関の運転状態を制御し、前記因子がクランク角の角速度変動量である内燃機関の運転制御装置に関する。
内燃機関の燃費改善等の燃焼改善を図るために、測定した吸気負圧、もしくは他の測定値から演算によって吸気負圧等を予測したものを因子として、制御マップを切換えて内燃機関の運転制御を行うようにしたものが、特許文献1および特許文献2等で知られている。
特開2000−265894号公報 特開2004−108289号公報
ところが、上記特許文献1および特許文献2で開示されたものでは、負圧センサや、吸気負圧等の予測に用いるその他のセンサ装備によって、数種の因子から成る比較的複雑な演算が必要となっていた。またクランク角の検出についてもクランクシャフトに設けられる複数のリラクタによる複数のパルス検出が必要となっている。しかるに燃焼改善のための内燃機関の運転制御にあたって、演算の簡略化および部品点数の低減を図ることができれば、比較的低価格の自動二輪車にも適用することができ、さらなる環境改善につなげることができるであろう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、演算の簡略化および部品点数の低減を図りつつ、燃焼改善を図った運転制御を実現し得るようにした内燃機関の運転制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、内燃機関の運転状態によって変化する因子を変数とする制御マップによって内燃機関の運転状態を制御し、前記因子がクランク角の角速度変動量である内燃機関の運転制御装置において、クランクシャフトに設けられた少なくとも1つのリラクタのうち1つのリラクタの前記クランクシャフトの回転方向に沿う先端部および後端部を前記クランクシャフトの回転に応じて検出してパルスを出力するパルサピックアップと、前記先端部および前記後端部の検出によって前記パルサピックアップから出力されるパルスの間隔に基づいて前記クランク角の角速度変動量を演算する演算手段とを備えることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記パルサピックアップで前記先端部および前記後端部を検出するリラクタが、圧縮上死点前のクランク角で前記クランクシャフトに設けられることを特徴とする。
求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記パルサピックアップで前記先端部および前記後端部を検出するリラクタが、内燃機関の基準点火タイミングを検出するために発電機のロータに設けられており、当該リラクタが前記基準点火タイミングの検出ならびに前記クランク角の角速度変動量の演算に用いられることを特徴とする。
さらに請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記角速度変動量に基づいて吸入空気量を推定することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、1つのリラクタの回転方向に沿う先端部および端部をクランクシャフトの回転に応じてパルサピックアップで検出し、該パルサピックアップから出力されるパルスの間隔に基づいてクランク角の角速度変動量を演算し、角速度変動量を変数とした制御マップによって内燃機関の運転状態を制御するので、内燃機関の運転状態に応じて変化する因子を検出するために必要な部品点数を低減するとともに、演算を簡略化して燃焼改善を図ることができる。
また請求項2記載の発明によれば、圧縮上死点前のクランク角で角速度変動量を得るようにしているので、角速度の変動量が比較的大きい部分で角速度変動量を得るようにして正確な角速度変動量を得ることが可能となる。
求項3記載の発明によれば、内燃機関の基準点火タイミングを検出するために発電機のロータに設けられたリラクタが、基準点火タイミングの検出ならびにクランク角の角速度変動量の演算に用いられるので、発電機の1つのリラクタだけで内燃機関の運転制御を行うことができる。このことにより、たとえば基準点火タイミングのみを検出するだけで点火時期の制御や燃料噴射量の制御を行わない廉価な内燃機関用発電機を流用することができ、前記点火時期制御や燃料噴射量制御等の運転制御を行う内燃機関のコストの低減が容易となる。
さらに請求項4記載の発明によれば、吸入空気量を簡単に推定することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の第1実施例を示すものであり、図1は内燃機関の運転制御装置の全体構成を示す図、図2はリラクタおよびパルサピックアップの出力タイミングの関係を示す図、図3は内燃機関の行程、リラクタおよびクランク角速度の関係を示す図、図4は制御ユニットによる制御手順を示すフローチャート、図5は点火時期を定める制御マップを示す図、図6は圧縮上死点付近でのクランク角速度の変化を示す図である。
先ず図1において、4サイクルである内燃機関EAの吸気管1にはキャブレター2が介設されており、該キャブレター2によって吸入空気量および燃料供給量が制御され、点火プラグ3の点火によって内燃機関EA内で燃料が燃焼される。
内燃機関EAのクランクシャフト4には発電機ACGのロータ5が固定され、このロータ5には、圧縮上死点前の基準点火タイミングによって定めるクランク角位置で1つのリラクタ6が設けられており、前記リラクタ6は、クランクシャフト4の回転に応じてパルサピックアップ7で検出されるものであり、パルサピックアップ7は、クランクシャフト4の回転方向13に沿う前記リラクタ6の先端部6aおよび後端部6bをクランクシャフト4の回転に応じて検出してパルスを出力する。
而してパルサピックアップ7は、図2で示すように、クランクシャフト4の回転に応じて前記リラクタ6の回転方向13に沿う先端部6aを検出するのに応じた立ち上がりのパルスと、前記回転方向13に沿う前記リラクタ6の後端部6bを検出するのに応じた立ち下がりのパルスとを出力する。而して前記クランクシャフト4の軸線を中心とする角度θの範囲にリラクタ6が設けられているときに、前記パルサピックアップ7は、クランク角θの間隔で立ち上がりのパルスおよび立ち下がりのパルスを出力することになり、立ち上がりおよび立ち下がりのパルスの出力タイミング間の時間をτとし、パルサピックアップ7から出力される立ち上がりおよび立ち下がりのパルス間の平均角速度をωtdcとすると、ωtdc=θ/τとなる。
ところで、クランク角速度ωは、図3で示すように、4サイクルの各行程毎に変動するものであり、圧縮行程では燃焼室内に圧縮抵抗が発生することに起因してクランク角速度ωが大きく減少し、燃焼・膨張行程では燃焼に伴う燃焼室内の圧力上昇に起因してクランク回転エネルギーが発生することによってクランク角速度ωが大きく増加し、排気行程では燃焼が終了してクランク角速度ωがピークに達した後に機械的な摩擦抵抗および排気による既燃ガスの排出抵抗が発生することに伴ってクランク角速度ωが減少し、さらに吸気行程では、吸入抵抗などのポンプ仕事が発生することによってクランク角速度ωが減少する。
しかも内燃機関EAの回転速度Neすなわち図3の鎖線で示すクランク角速度の平均値ωaが同一の場合に、高トルク、高吸入空気量のときのクランク角速度ωは、図3の実線で示すように変化し、低トルク、低吸入空気量のときのクランク角速度ωは、図3の破線で示すように変化するものであり、出力トルクが高く、吸入空気量が多いほどクランク角速度ωの変動が大きくなる。
前記パルサピックアップ7の出力信号は、電子制御ユニット8Aに入力されるものであり、該電子制御ユニット8Aは、CPU9Aと、RAMやROM等で構成されるメモリ10Aとを備え、前記CPU9Aは、前記パルサピックアップ7から出力される立ち上がりおよび立ち下がりのパルスの間隔に基づいて内燃機関EAの回転数および前記クランク角の角速度変動量を演算する演算手段11の機能と、該演算手段11の演算結果に基づいて前記点火プラグ3の点火時期を定める処理手段12Aの機能とを有する。またメモリ10Aには、吸入空気温度や機関温度(もしくは冷却水温度)に応じて点火時期を補正するための補正係数の補正係数マップが予め記憶される。
前記電子制御ユニット8Aは、図4で示す手順に従って、点火プラグ3の点火時期を制御するものであり、ステップS1〜ステップS4の処理が前記演算手段11で実行され、ステップS5〜ステップS7の処理が前記処理手段12で実行される。
図4のステップS1では、内燃機関EAの回転速度Ne(ωa)を算出するものであり、この実施例では、前記パルサピックアップ7から出力される立ち上がりおよび立ち下がりの一方を、予め定めた回数Nのカウントに要した時間Tによって算出する。すなわちωa=N×360°/Tであり、前記Nはたとえば「2」である。
ステップS2では、圧縮上死点を判別する。ここで前記パルサピックアップ7からは、圧縮上死点前の点火時期を定めるクランク角、ならびに排気行程および吸気行程間のオーバーラップ上死点前のクランク角で、立ち上がりおよび立ち下がりのパルスを出力するのであるが、図3で示したように、圧縮上死点前のクランク角でのクランク角速度ωはクランク角速度の平均値ωaよりも小さく、オーバーラップ上死点前のクランク角速度ωはクランク角速度の平均値ωaよりも大きいので、前記パルサピックアップ7から出力されるパルスが、圧縮上死点前か、オーバーラップ上死点前かの判別は容易である。
ステップS3では、内燃機関EAの運転状態によって変化する因子であるクランク角の角速度変動量Δωを算出するものであり、該角速度変動量Δωは、(Δω=ωa−ωtdc)として算出される。しかも内燃機関EAの回転速度Neによる影響を排除するために、回転速度Neが一定のときの全負荷状態(最大スロットル開度の状態)のときの前記角速度変動量ωwotで前記角速度変動量Δωを除すことによって無次元化した無次元値ω* (=ωtdc/ωwot)が算出される。さらに次のステップS4では、前記無次元値ω* の平滑化処理が実行される。
ステップS5では、予め定められたマップに従って点火時期が検索される。すなわち前記無次元値ω* と、内燃機関EAの回転速度Neとに基づいて、図5で示すマップが予め準備されてメモリ10に記憶されており、ステップS5では、そのマップに従って前記無次元値ω* および内燃機関EAの回転速度Neに基づいて、点火時期を検索する。
次のステップS6では、ステップS5で得られた点火時期に各種補正たとえば加速補正や温度補正がなされる。而して加速補正は、角速度変動量Δωのサイクル変化に基づく補正であり、今回の角速度変動量をΔωn とし、前回の角速度変動量をΔωn-1 としたときに補正値k1がk1=f(Δωn −Δωn-1 )として得られる。また温度補正は、吸入空気温度および機関温度(もしくは冷却水温度)に基づく補正であり、補正値k2が、k2=f{吸入空気温度,機関温度(もしくは冷却水温度)}として得られる。
さらにステップS7では、ステップS6で補正された点火時期が出力され、その点火時期で点火プラグ3が点火されることになる。
ところで上述のように、角速度変動量Δωおよび内燃機関EAの回転速度Neに基づいて点火時期を定めることにより、吸入空気量を算出することなく、内燃機関EAの運転制御を行うことが可能となるのであるが、上記角速度変動量Δωを用いれば吸入空気量を簡単に推定することも可能であり、以下にその推定手法について説明する。
内燃機関EAのトルク変動ΔNは、内燃機関EAの正味トルクおよび走行抵抗トルクの差であり、シリンダ内圧力による内燃機関EAの出力トルクをNcylindere.workとし、内燃機関EAの摩擦抵抗トルクをNfrictionとし、走行抵抗トルクをNloadとしたときに、クランクシャフト4の等価慣性モーメントIとの関係は以下の運動方程式で表すことができる。
ΔN=(Ncylindere.work−Nfriction)−Nload=I・(dω/dt)…(1)
ここでシリンダ内の圧力をPcylinder、シリンダ内径をB、燃焼室内ガス質量をM、ガス定数をR、ガス絶対温度をT、シリンダ内容積をVとし、トルク計算上の有効半径をrとしたときに、 Ncylindere.work=Pcylinder・(π/4)B2 ・r…(2) Pcylinder=M・R・T/V…(3) であり、摩擦抵抗トルクNfrictionおよび走行抵抗トルクNloadを無視した上記式(1)に上記式(2)および式(3)を代入すると、 dω/dt=(1/I)・(M・R・T/V)・(π/4)B2 ・r…(4) となる。
ところで圧縮上死点前においてクランク角速度ωは、図6で示すように、減速するものであり、圧縮上死点前での減速の傾き(dω/dt)は、圧縮上死点前の2点間で近似することが可能であり、2点間の時間をΔτとしたときに、平均のクランク角速度すなわち内燃機関EAの回転速度Neからの角速度変動量をΔωとすると、 dω/dt=Δω/Δτ…(5) である。
而して圧縮上死点前での角速度変動量Δωは、リラクタ6を検出するパルサピックアップ7から出力されるパルスによって得られる平均角速度ωtdcに基づいて(Δω=Ne−ωtdc)として算出されるものであり、上記式(4)は、 Δω/Δτ=M・T・(1/I)・(R/V)・(π/4)B2 ・r…(6) となる。ここでMは燃焼室に吸入される空気量であり、また{(1/I)・(R/V)・(π/4)B2 ・r}は一定であり、内燃機関EAの回転速度Neが同一であるときにはΔτは一定であると仮定すると、Δω∝M・Tであり、吸入温度Tが一定であるときには、Δω∝Mであり、リラクタ6を検出するパルサピックアップ7から出力されるパルスに基づいて得られた角速度変動量Δωによって吸入空気量を簡単に推定することができる。
次にこの第1実施例の作用について説明すると、クランクシャフト4の回転に応じて該クランクシャフト4に設けられた1つのリラクタ6の回転方向13に沿う先端部6aおよび後端部6bを検出してパルサピックアップ7から出力される立ち上がりおよび立ち下がりのパルスの間隔に基づいて、電子制御ユニット8AのCPU9Aにおける演算手段11が、内燃機関EAの回転速度Neおよびクランク角の角速度変動量Δωを演算し、その演算手段11の演算結果に基づいて、処理手段12Aが角速度変動量Δωを変数とした制御マップによって点火プラグ3の点火時期を定めるようにして内燃機関EAの運転状態を制御するので、内燃機関EAの運転状態に応じて変化する因子を検出するために必要な部品点数を低減するとともに、演算を簡略化して燃焼改善を図ることができる。
しかもリラクタ6が、圧縮上死点前のクランク角でクランクシャフト4に設けられるので、圧縮上死点前のクランク角で角速度変動量Δωを得るようにしており、角速度変動量Δωが比較的大きい部分で角速度変動量を得るようにして正確な角速度変動量Δωを得ることが可能となる。
さらにパルサピックアップ7で前記先端部6aおよび前記後端部6bを検出するリラクタ6は、内燃機関EAの基準点火タイミングを検出するために発電機ACGのロータ5に設けられており、当該リラクタ6が前記基準点火タイミングの検出ならびにクランク角の角速度変動量Δωの演算に用いられるので、発電機ACGの1つのリラクタ6だけで内燃機関EAの運転制御を行うことができる。このことにより、たとえば基準点火タイミングのみを検出するだけで点火時期の制御や燃料噴射量の制御を行わない廉価な内燃機関用発電機を流用することができ、前記点火時期制御や燃料噴射量制御等の運転制御を行う内燃機関EAのコストの低減が容易となる。
図7は本発明の第2実施例を示すものであり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみで、詳細な説明は省略する。
この内燃機関EBは、点火プラグ3と、運転状態に応じて作動特性を変化させる可変動弁機構14とを備えており、この内燃機関EBに、エアクリーナ15で浄化された空気を内燃機関EBに導く吸気管16の途中にはスロットル弁17が回動可能に配設され、該スロットル弁17よりも下流側で前記吸気管16内には燃料噴射弁18によって燃料が供給される。また前記スロットル弁17よりも下流側の吸気管16と、内燃機関EBから排出される排ガスを導く排気管19との間には排ガス再循環装置20が設けられる。
前記内燃機関EBのクランクシャフト4の回転に応じて、上記第1実施例と同様に単一のリラクタを検出するパルサピックアップ7からパルス信号が出力されるものであり、このパルサピックアップ7の出力信号は、電子制御ユニット8Bに入力される。該電子制御ユニット8Bは、CPU9Bと、RAMやROM等で構成されるメモリ10Bとを備え、前記CPU9Bは、前記パルサピックアップ7から出力される立ち上がりおよび立ち下がりのパルスの間隔に基づいて内燃機関EBの回転数およびクランク角の角速度変動量を演算する演算手段11の機能と、該演算手段11の演算結果に基づいて前記点火プラグ3の点火時期、可変動弁機構14の作動特性、燃料噴射弁18の噴射開始時期および噴射量、ならびに排ガス再循環装置20による排ガス再循環開始時期および排ガス再循環量を制御する処理手段12Bの機能とを有する。
すなわちパルサピックアップ7の出力信号に基づいてCPU9Bの演算手段11で演算されるクランク角の角速度変動量Δωを変数とする制御マップに基づき、第1実施例にておける点火プラグ3の点火時期制御に加えて、可変動弁機構15の作動特性制御、燃料噴射弁18の噴射開始時期および噴射量の制御、ならびに排ガス再循環装置20による排ガス再循環開始時期および排ガス再循環量の制御が実行されることなり、内燃機関EBの運転状態に応じて変化する因子を検出するために必要な部品点数を低減するとともに、演算を簡略化して燃焼改善を図ることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施例では、クランクシャフト4に1つのリラクタ6が設けられる場合について説明したが、クランクシャフト4に複数のリラクタが設けられていてもよく、その場合、複数のリラクタのうちの1つを用いて角速度変動量Δωの演算を行うようにすればよい。
第1実施例の内燃機関の運転制御装置の全体構成を示す図である。 リラクタおよびパルサピックアップの出力タイミングの関係を示す図である。 内燃機関の行程、リラクタおよびクランク角速度の関係を示す図である。 制御ユニットによる制御手順を示すフローチャートである。 点火時期を定める制御マップを示す図である。 圧縮上死点付近でのクランク角速度の変化を示す図である。 第2実施例の内燃機関の運転制御装置の全体構成を示す図である。
4・・・クランクシャフト
5・・・ロータ
6・・・リラクタ
6a・・・先端部
6b・・・後端部
7・・・パルサピックアップ
11・・・演算手段
ACG・・・発電機
EB・・・内燃機関

Claims (4)

  1. 内燃機関(EA,EB)の運転状態によって変化する因子を変数とする制御マップによって内燃機関(EA,EB)の運転状態を制御し、前記因子がクランク角の角速度変動量である内燃機関の運転制御装置において、クランクシャフト(4)に設けられた少なくとも1つのリラクタ(6)のうち1つのリラクタ(6)の前記クランクシャフト(4)の回転方向に沿う先端部(6a)および後端部(6b)を前記クランクシャフト(4)の回転に応じて検出してパルスを出力するパルサピックアップ(7)と、前記先端部(6a)および前記後端部(6b)の検出によって前記パルサピックアップ(7)から出力されるパルスの間隔に基づいて前記クランク角の角速度変動量を演算する演算手段(11)とを備えることを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
  2. 前記パルサピックアップ(7)で前記先端部(6a)および前記後端部(6b)を検出するリラクタ(6)が、圧縮上死点前のクランク角で前記クランクシャフト(4)に設けられることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の運転制御装置。
  3. 前記パルサピックアップ(7)で前記先端部(6a)および前記後端部(6b)を検出するリラクタ(6)が、内燃機関(EA,EB)の基準点火タイミングを検出するために発電機(ACG)のロータ(5)に設けられており、当該リラクタ(6)が前記基準点火タイミングの検出ならびに前記クランク角の角速度変動量の演算に用いられることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の運転制御装置。
  4. 前記角速度変動量に基づいて吸入空気量を推定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の運転制御装置。
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