JP4865544B2 - 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法 - Google Patents

立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP4865544B2
JP4865544B2 JP2006511417A JP2006511417A JP4865544B2 JP 4865544 B2 JP4865544 B2 JP 4865544B2 JP 2006511417 A JP2006511417 A JP 2006511417A JP 2006511417 A JP2006511417 A JP 2006511417A JP 4865544 B2 JP4865544 B2 JP 4865544B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
carbon atoms
represented
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006511417A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2005092909A1 (ja
Inventor
和彦 西郷
猛 和田
聡 藤原
輝聴 佐藤
直樹 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHIRALGEN Ltd
Original Assignee
CHIRALGEN Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CHIRALGEN Ltd filed Critical CHIRALGEN Ltd
Priority to JP2006511417A priority Critical patent/JP4865544B2/ja
Publication of JPWO2005092909A1 publication Critical patent/JPWO2005092909A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4865544B2 publication Critical patent/JP4865544B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • C07H21/02Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids with ribosyl as saccharide radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/06Pyrimidine radicals
    • C07H19/10Pyrimidine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H19/00Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
    • C07H19/02Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
    • C07H19/04Heterocyclic radicals containing only nitrogen atoms as ring hetero atom
    • C07H19/16Purine radicals
    • C07H19/20Purine radicals with the saccharide radical esterified by phosphoric or polyphosphoric acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H21/00Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids
    • C07H21/04Compounds containing two or more mononucleotide units having separate phosphate or polyphosphate groups linked by saccharide radicals of nucleoside groups, e.g. nucleic acids with deoxyribosyl as saccharide radical
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Description

本発明は、立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びオリゴデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法に関するものである。
リン酸部位修飾ジヌクレオチドは、近年、重要なアンチセンス薬(アンチセンス法)として注目されており、更に多くの病気についても臨床試験が行われている。アンチセンス法とは、標的となるmRNAと相補的な塩基配列をもつ核酸を用いて、mRNAと選択的に結合させ、タンパク質の翻訳を阻害する手法である。アンチセンス分子として必要な性質として、主に、(1)標的となるmRNAの塩基配列を認識し、特異的に結合できること、(2)安定な二重鎖を形成できること、(3)ヌクレアーゼ耐性が高いこと、(4)細胞膜透過性が高いことなどが挙げられる。
リン酸部位修飾ジヌクレオチドは、リン原子上に不斉中心を有しており、その絶対立体配置の相違によりアンチセンス効果が異なる。また、近年のin vitro研究では、リン酸部位修飾ジヌクレオチドの性質として、例えばDNA、RNAとの二重鎖形成能やヌクレアーゼ耐性、RNaseH活性などはリン原子上のキラリティーに影響されることが報告されており(Med.Chem.Lett.2000,8,275−284)、リン原子上の立体を制御したリン酸部位修飾オリゴヌクレオチドの効率的な製造法が求められている。
しかし、従来、リン酸部位修飾ジヌクレオチドは、ホスホロアミダイト法等により製造されており(Beaucage,S.L.;lyer,R.P.Tetrahedron,1992,48,2223−2311)、これらの製造法では、リン原子上の立体制御を行うことは困難であったため、製造されたリン酸部位修飾オリゴヌクレオチドは、R体とS体のジアステレオマーの混合物であった。
また、アンチセンス分子として天然型DNAを用いた場合、ヌクレアーゼにより加水分解されやすく、また細胞膜透過性が低いというアンチセンス分子としては致命的な問題がある。そこで、天然型DNAに種々の修飾を施すことにより、これらの問題を克服する試みが行われてきた。その中で、天然型DNAのインターヌクレオチドの、リン原子上の2つの非架橋酸素原子を様々に置換したDNA類縁体、即ちインターヌクレオチド修飾型類縁体は、ヌクレアーゼ耐性、及び細胞膜透過性がともに高まることが知られている(Levin,A.A.Biochem.Biophys.Acta.,1999,1489(1),69−84.)。
しかしながら、導入された置換基がそれぞれ異なる場合、そのDNA類縁体はリン原子上にキラリティを有することになる。これらのDNA類縁体はそのキラリティにより、物性や機能が異なることが知られている(Yu,D.;Kandumalla,E.R.;Rosky,A.;Zhao,Q.;Chen,J.;Agrawal,S.Bioorg.Med.Chem.,2000,8,275−284.)。例えば、2つの非架橋酸素原子のうち1つを硫黄原子に置換したインターヌクレオチド修飾型DNA類縁体であるホスホロチオエートDNAは、それと相補的なRNAと形成する二重鎖の構造、ヌクレアーゼ加水分解に対する耐性などがSp体のオリゴマーとRp体のオリゴマーとの間で異なることが知られている(前記文献参照)。このことから、薬としても効能を高めるうえで、リン原子の立体を制御したインターヌクレオチド修飾型DNA類縁体を得ることは極めて重要である。
H−ホスホネートDNAは、天然型DNAのインターヌクレオチドのリン原子上の2つの非架橋酸素原子のうち、1つの酸素原子を水素原子に置換したDNA類縁体であり、リン原子上にキラリティを有する。また、立体特異的な変換反応により、種々のインターヌクレオチド修飾型DNA類縁体へと変換可能である。よって、立体化学的に純粋なH−ホスホネートDNAが得られれば、それを用いてそのまま立体が制御されたインターヌクレオチド修飾型DNA類縁体を得ることが可能となる。このように、H−ホスホネートDNAは、様々な立体の制御されたインターヌクレオチド修飾型DNA類縁体へと変換可能な有用な合成中間体である。
現在までのところ、立体化学的に純粋なH−ホスホネートDNAを得る方法は、そのジアステレオマーをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより光学分割する方法以外にない。したがって、立体化学的に純粋なH−ホスホネートDNAは、二量体レベルで得た例の報告があるのみである((a)Seela,F.;Kretschner,U.J.Org.Chem.1991,56,3861−3869.(b)Loshmer,T.;Engels,J.W.Nucleic Acids Res.1990,18,5143)。しかも、H−ホスホネートDNAの二量体を光学分割する場合であっても、H−ホスホネートDNAはシリカゲルカラムクロマトグラフィー上で不安定であり、かつその2つのジアステレオマー間に極性の大きな違いはないため、その光学分割は極めて非効率的なものである。立体化学的に純粋なH−ホスホネートDNAを核酸医薬への応用が可能な合成中間体として考えた場合、オリゴマーレベルで立体の制御されたH−ホスホネートDNAが必要となる。その場合、ジアステレオマーの数は指数関数的に増大するため、H−ホスホネートDNAオリゴマーの光学分割は事実上不可能なものとなる。そこで、H−ホスホネートDNAの立体選択的合成反応を開発できれば、オリゴマーレベルで立体の制御されたH−ホスホネートDNAを得ることが可能となる。
RNAiは1998年、FireとMelloらにより線虫を用いた研究で初めて報告された(Fire,A.;Xu,S.;Montgomery,M.K.;Kostas,S.A.;Driver,S.E.;Mello,C.C.Nature.1998,391,806−811.)のをきっかけに、昆虫、植物、菌類などの様々な生物種間に従来備わった遺伝子抑制システムであることが明らかにされている。また、2001年TuschlらによってRNAiは哺乳動物細胞においても適用可能であることが示された(Elbashir,S.M.;Harborth,J.;Lendeckel,W.;Yalcin,A.;Weber,K.;Tuschl,T.Nature.2001,411,494−498.)。これにより、RNAiは遺伝子抑制効果の高い優れた遺伝子抑制法として、遺伝子治療や遺伝子機能解析などを行なうための有力な手段として注目されるようになった。RNAiの特徴は、正確に目的の遺伝子をノックアウトできる配列特異性と元来生体に備わった遺伝子抑制機構を用いていることである。このことによって、RNAiは副作用の少ない新しい遺伝子治療法として期待されている。しかしながら、siRNAのような21塩基程度のRNA鎖は生体内のヌクレアーゼによって徐々に分解されてしまうため、今のところRNAiの効果は長時間持続させることができない。
本発明の課題は、アンチセンス法やRNA干渉に使用することができ、リン原子上の立体を制御した、立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法を提供することにある。
本発明は、課題の解決手段として、一般式(I)
Figure 0004865544
[式中、R及びR’は、同一又は異なっていてもよい、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を示し、
及びR”は、同一又は異なっていてもよい、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を示し、
は炭素数1〜3のアルキル基を示し、
は水酸基の保護基、Dは−OR(ここでRは水酸基の保護基)、水酸基又は水素原子を示し、
Bsは、次式
Figure 0004865544
で表されるウラシル、アデニン、シトシン、グアニン、チミンあるいはそれらの誘導体から誘導される基を示す。但し、R及びRは、窒素原子と共にモノシクロ構造又はビシクロ構造を形成していてもよい。]
で表される光学活性なヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトと、
一般式(II)
Figure 0004865544
[式中、R、E及びBsは前記と同じ意味を示す。]
で表されるヌクレオシドとを、
一般式(III)
Figure 0004865544
[式中、XはBF 、PF 、TfO(TfはCFSO−を示す。以下同じ)、Tf、AsF 又はSbF を示す。また、環状構造Aは窒素原子と共に形成する炭素数3〜16のモノシクロ又はビシクロ構造を示す。]
で表される活性化剤を用いて縮合した後、求電子試薬との反応及び脱保護を行うことを特徴とする、式(IV)又は(V)で表される立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体の製造法、及び立体規則性の高いオリゴリボヌクレオチド類縁体及びオリゴデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法を提供する。
Figure 0004865544
[各式中、Yは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、炭素数1〜10のアシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数1〜10のジアルキルアミノ基、又はY=Y’Zを示す(Y’はS、Se、BH を、Zはアンモニウムイオン、第1級〜第4級の低級アルキルアンモニウムイオン又は1価の金属イオンを示す)。Bsは、前記と同じ意味を示し、各式中の2個のBsは、同一でも異なっていてもよい。D及びEは水酸基又は水素原子を示す。]
発明の詳細な説明
以下、本発明の製造法を、縮合反応(第1反応工程)と、求電子試薬との反応及び脱保護反応(第2反応工程)に分けて説明する。第1及び第2の分け方は説明の便宜のためだけのものであり、これに限定されるものではなく、また必要に応じて精製処理等の公知の処理工程を付加することもできる。
〔第1反応工程〕
一般式(I)で表される光学活性なヌクレオシド3’−ホスホロアミダイト〔以下「ホスホロアミダイト(I)」という〕と、一般式(II)で表されるヌクレオシド〔以下「ヌクレオシド(II)」という〕とを、一般式(III)で表される活性化剤〔以下「活性化剤(III)」という〕の存在下で縮合反応させる。
ホスホロアミダイト(I)は、下記のとおり、適当な1,2−アミノアルコールから公知の方法で製造することができる(例えばTetrahedron:Asymmetry,1995,6,1051−1054参照)。
即ち、一般式(VI)で表される光学活性な1,2−アミノアルコール〔以下「アミノアルコール(VI)」という〕と、三塩化リンを反応させて得られる一般式(VII)で表される光学活性なホスフィチル化剤〔以下「ホスフィチル化剤(VII)」という〕と、一般式(VIII)で表されるヌクレオシドを反応させて得ることができる。
Figure 0004865544
〔式中、R、R、R、R、D及びBsは、一般式(1)と同じ意味を示す。〕
アミノアルコール(VI)としては、(S)−及び(R)−2−メチルアミノ−1−フェニルエタノール、(1R,2S)−エフェドリン、(1R,2S)−2−メチルアミノ−1,2−ジフェニルエタノール等が挙げられる。
その他にも、プロリノール誘導体、例えば、(αR,2S)−α−(ピロリジン−2−イル)ベンジルアルコール、(αS,2R)−α−(ピロリジン−2−イル)ベンジルアルコールが挙げられ、H−ホスホネートに誘導可能なアミノアルコール類、例えば、(2S)−α,α−ジフェニル(ピロリジン−2−イル)メタノール、(2S)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)エタノール、(2R)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)エタノール、(αR,2S)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)ベンジルアルコール、(αS,2R)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)ベンジルアルコールが挙げられる。
ヌクレオシド(VIII)において、Bsはウラシル、アデニン、シトシン、グアニン又はチミンあるいはそれらの誘導体から誘導される基を示すが、誘導体としては、アデニン、シトシン及びグアニンのアミノ基を保護基で保護したもの等が挙げられ、具体的には、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004865544
Figure 0004865544
〔式中、Rは上記と同じ意味を示し、Rは炭素数1〜15のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アリールオキシアルキル基を示し、中でもメチル基、イソプロピル基、フェニル基、ベンジル基、フェノキシメチル基が好ましく、特にフェニル基が好ましい。また、R及びR10は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基を示し、特にメチル基が好ましい。R11は、グアニン06位の保護基を示し、2−シアノエチル基、p−ニトロフェニルエチル基、フェニルスルホニルエチル基、ベンジル基、2−トリメチルシリルエチル基等が好ましい。
ヌクレオシド(VIII)は、ウラシル、アデノシン、シチジン、グアノシン、チミン又はそれらの誘導体の5’位の水酸基を保護したもので、保護基(R)としては、tert−ブチルジフェニルシリル基(TBDPS)、tert−ブチルジメチルシリル基(TBDMS)等のアルキルシリル基、4,4’−ジメトキシトリチル基(DMTr)、4−メトキシトリチル基(MMTr)等のトリチル基、次式で表される保護基等が挙げられる。
Figure 0004865544
ヌクレオシド(VIII)のDが水素原子のとき、Bsはチミン又はその誘導体が好ましい。チミン又はその誘導体以外のヌクレオシドを用いる場合、塩基部への副反応が危惧されるため、塩基部に保護基を導入することが望ましく、アデニンとグアニンにはフェノキシアセチル(Pac)基、シトシンにはイソブチル(iBu)基を用いることができる。
ホスホロアミダイト(I)において、R、R’、R、R”の意味は上記したとおりである。
及びRとしては、R及びRのいずれか一方が水素原子で他方がフェニル基、R及びRのいずれか一方がメチル基で他方がフェニル基、あるいはR及びRが共にフェニル基の組み合わせが好ましく、Rがフェニル基、Rが水素原子の組み合わせが更に好ましい。Rはメチル基が好ましい。また、Rがフェニル基、R及びRが窒素原子と共にピロリジン骨格を形成していることが好ましい。R及びDが−ORのときのRはTBDPS、TBDMSが好ましく、TBDPSが更に好ましい。
及びRが上記の組み合わせであるとき、R’及びR”は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基から選択できる。
本発明の一般式(I)で表される光学活性なヌクレオシド3’−ホスホロアミダイトにおいては、RとR’は、同一又は異なっていてもよい、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基である化合物が好ましい。
また、H−ホスホネート(一般式(XII)においてY=H)を得る場合は、RとR’の両方が水素原子ではなく(即ち、RとR’が結合する炭素原子が第3級炭素であり)、かつ前記第3級炭素の置換基がアリール基を含まない組み合わせにする。
ヌクレオシド(II)は、ウリジン、アデノシン、シチジン、グアノシン又はそれらの誘導体の2位と3位の水酸基を保護したものであり、Bsで示されるウラシル、アデニン、シトシン、グアニン、チミン又はそれらの誘導体から誘導される基は、ヌクレオシド(VIII)で例示したものが挙げられる。
ヌクレオシド(II)とヌクレオシド(VIII)のBsは、同一でも異なっていても良い。
は上記と同じものであり、Eが−ORのときのRで示される水酸基の保護基としては、TBDPS、TBDMS、アセチル基(Ac)、フェノキシアセチル基(PAc)、ベンジル基(Bz)、DMTr、MMTr等が挙げられ、R、RはPAcが好ましい。
活性化剤(III)は、ホスホロアミダイト(I)の窒素原子に対するプロトン供給能力を有し、求核試薬としては働かないものである。
活性化剤(III)中、Xとしては、BF 、PF 、TfO、Tfが好ましい。また、環状構造Aは、窒素原子と共に形成する炭素数3〜16のモノシクロ又はビシクロ構造を示し、特に式(III−1)で表されるモノシクロ構造を有するものが好ましい。
Figure 0004865544
(式中、Xは前記と同じ意味を示す。nは3〜7の数を示し、4又は5が好ましい。)
活性化剤(III)は、式(IX)
Figure 0004865544
(式中、環状構造Aは前記と同じ意味を示す。)
で表されるアミンと、次式(X):
HX (X)(式中、Xは前記の意味を示す。)
で表される化合物とを反応させることにより容易に得ることができる。
活性化剤(III)は、特にアセトニトリルに良い溶解性を示すので、ホスホロアミダイト(I)とヌクレオシド(II)の反応は、アセトニトリル等の溶媒中で行うことが好ましい。
ホスホロアミダイト(I)とヌクレオシド(II)とは、ホスホロアミダイト(I)に対し、ヌクレオシド(II)を0.5〜1.0当量倍の割合で反応させることが好ましい。活性化剤(III)は、ホスホロアミダイト(I)に対し、1〜5当量倍の割合で用いることが好ましい。反応温度は0〜40℃が好ましく、反応圧力は1気圧が好ましい。
以上の第1反応工程により、下記一般式(XI)
Figure 0004865544
[式中、R、R、R、R、R、D、E及びBsは前記と同じ意味を示す。]
で表されるホスファイト〔以下「ホスファイト(XI)」という〕を得る。
〔第2反応工程〕
まず、第1反応工程で得られたホスファイト(XI)を、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸等でアシル化した後、硫化剤、セレノ化剤、ボラノ化剤等の求電子試薬と反応させ、その後、一般式(XII)の化合物の不斉補助基を1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)等で処理して除き、一般式(XII)
Figure 0004865544
[式中、R、R、D、E、Bs及びYは前記と同じ意味を示す。]
で表される保護されたジリン酸部位修飾ジヌクレオチドを得る。なお、使用する求電子試薬の種類により(例えば、硫化剤として1,2,4−ジチアゾリジン−3,5−ジオン、3−エトキシ−1,2,4−ジチアゾリン−5−オン、3−メチル−1,2,4−ジチアゾリン−5−オン等を用いた場合)、前段のアシル化工程を省略してもよい。
最後に、水酸基の保護基を、(CHCHN・3HF等で除き、一般式(IV)又は(V)で表される立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体を得ることができる。
また、本発明においては、上記した第1反応工程と第2反応工程を繰り返すことにより、一般式(XIII)で表されるオリゴマー〔以下「オリゴマー(XIII)」という〕を製造することができる。
一般式(I)で表されるモノマーのRが結合する炭素が第3級炭素であり(RとR’の両方が水素原子ではない)、かつ前記第3級炭素の置換基がアリール基を含まない場合、第1反応工程で得られたホスファイト(XI)を、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸等でアシル化した後、1%トリフルオロ酢酸ジクロロメタン溶液等の酸で処理すると、不斉補助基が脱離して、対応するH−ホスホネート(XII、Y=H)が得られる。前記第3級炭素の置換基のうち、1つ以上がアリール基の場合は、第2反応工程においてアシル化の工程を省略することができるが、生成するカルボカチオンを還元するために、トリエチルシランやボラン・ピリジン錯体などの還元剤を添加する必要がある。
この方法で2量体を合成する場合、得られたH−ホスホネート(XII、Y=H)に硫化剤を反応させれば、ホスホロチオエート(XII、Y=S)が得られ、アミンの四塩化炭素溶液を反応させれば、ホスホロアミデート(XII、Y=NR)が得られる。
この方法でオリゴマーを合成する場合、5’水酸基の保護基としてDMTr基を有するモノマーを用い、上記の方法によって得られたホスファイト中間体を酸処理することで不斉補助基と5’水酸基の保護基であるDMTr基を同時に除去し、得られた5’位に水酸基を有する2量体に対してモノマーを縮合し、上記工程を繰り返すことにより、H−ホスホネート結合を有するオリゴマーを合成できる。
次に、H−ホスホネート結合を有するオリゴマーを2量体の場合と同様に変換反応を行い、望みのリン原子修飾DNAに導いた後に脱保護を行うことで、目的とする核酸類縁体を得ることができる。
Figure 0004865544
一般式(XIII)中、nは1〜150の整数を示し、好ましい範囲は5〜50であり、より好ましい範囲は10〜30、更に好ましい範囲は15〜22である。D及びEは水酸基又は水素原子を示す。
オリゴマー(XIII)は、固相法によるオリゴマー合成法を適用して製造することができ、具体的には市販の自動合成機(Expedite,ABI社製,又はABI Model 394,DNA/RNA Synthesizer ABI社製)などを用いて合成するか、グラスフィルターのついた固相合成容器を用いた手動法で合成することができる。
固相法で用いる固相担体としては、アミノアルキル化され、孔径が制御された多孔性ガラス(controlled pore glass:CPG)、アミノアルキル化された高架橋ポリスチレン(highly cross−linked polystyrene:HCP)といった公知の高分子担体であって,できるだけ膨潤性がなく,過剰に用いた試薬を洗浄によって簡単に除去できるものが好ましい。
固相担体とリボヌクレオシドの3’又は2’水酸基のいずれかは、コハク酸エステル、シュウ酸エステル、フタル酸エステル等のリンカーを介して結合しても良い。固相担体が結合していない2’又は3’水酸基の保護基としては、アセチル基、ベンゾイル基、2−(シアノエトキシ)エチル基、t−ブチルジメチルシリル基等のRNA合成及びDNA合成で一般的に用いられる保護基を挙げることができる。
本発明の製造法により得られる立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド誘導体は、遺伝子治療の分野で注目されている手法の一つであるアンチセンス法やRNA干渉に使用することができる。
本発明によれば、アンチセンス分子として有効な立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体を高い収率で得ることができる。
例中の%は特記しない限り質量%である。
式および表中、dr,d.r.はジアステレオマー比を、rtは室温を、equiv,eqは当量を、TFAはトリフルオロ酢酸を、Pyはピリジンを示す。
<活性化剤(III)の製造例>
製造例1−1:N−シアノメチルピロリジニウムテトラフルオロボレイトの製造
アルゴン雰囲気下、N−シアノメチルピロリジン0.551g(5.00mmol)のエチルエーテル(5.00ml)溶液を−78℃に冷却し、攪拌しつつ54%四フッ化硼素酸エチルエーテル溶液0.689ml(5.00mmol)を滴下した。溶液を室温に戻した後、減圧下濃縮、乾燥し、残渣にエチルエーテル(5ml)を加えて激しく攪拌し、シリンジを用いて溶媒を除去した。この洗浄操作を5回繰り返した後、真空乾燥し、目的物〔一般式(III)において、n=4、X=BF の活性化剤〕0.990g(5.00mmol)を得た。収率定量的。白色粉末。潮解性大。
・融点:113.0〜114.0℃
・IR(KBr)νmax:2988,2950,2825,2527,2445,1451,1407,1374,1298,1119,929cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:7.17(br,1H),4.30(s,2H),3.51(br,4H),2.13〜2.08(m,4H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:112.0,55.9,41.8,23.2。
製造例1−2:N−シアノメチルピロリジニウムヘキサフルオロホスフェートの製造
61%ヘキサフルオロリン酸水溶液1.20g(5.00mmol)に水5.00mlを加え、攪拌しつつN−シアノメチルピロリジン0.551g(5.00mmol)を滴下した後、溶液を凍結乾燥した。残渣にエチルエーテル(10ml)を加え、激しく攪拌し、シリンジを用いて溶媒を除去した。この洗浄操作を3回繰り返した後、真空乾燥し、目的物〔一般式(III)において、n=4、X=PF の活性化剤〕1.28g(5.00mmol)を得た。収率定量的。白色粉末。潮解性大。
・融点:56.0〜57.0℃
・IR(KBr)νmax:2988,2828,2532,2448,1626,1457,1296,1082,987,834cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:8.27(br,1H),4.24(s,2H),3.48(br,4H),2.12〜2.08(m,4H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:112.1,56.0,42.1,23.5
31P−NMR(121MHz,CDCN)δ:−146.0(septet,PF=707Hz)。
製造例1−3:N−シアノメチルピロリジニウムトリフルオロメタンスルホネートの製造
N−シアノメチルピロリジン0.551g(5.00mmol)のジクロロメタン(5.00ml)溶液を0℃に冷却し、攪拌しつつトリフルオロメタンスルホン酸0.442ml(5.00mmol)を滴下した後、エチルエーテル(10ml)を加えた。生じた固体を吸引ろ過によって集め、エチルエーテル(1ml×3)で洗浄した後、減圧下乾燥して、目的物〔一般式(III)において、n=4、X=TfOの活性化剤〕1.11g(4.27mmol)を得た。収率85%。白色粉末。潮解性小。
・融点:67.0〜67.5℃
・IR(KBr)νmax:2996,2841,2651,2477,2347,2282,1637,1462,1437,1269,1228,1168,1033,985,911,849,761,641cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:8.16(br,1H),4.30(s,2H),3.50(br,4H),2.14〜2.09(m,4H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:121.2(q,CF=320Hz),55.9,42.0,23.5。
製造例1−4:N−シアノメチルピペリジニウムテトラフルオロボレートの製造
N−シアノメチルピペリジン1.24g(10.0mmol)のジクロロメタン(10.0ml)溶液に対し、攪拌しつつ54%四フッ化硼素酸エチルエーテル溶液1.38ml(10.0mmol)を滴下した。溶液をエチルエーテル(20ml)で希釈し、生じた固体を吸引ろ過によって集め、エチルエーテル(10ml×2)で洗浄した後、減圧下乾燥して、目的物〔一般式(III)において、n=5、X=BF の活性化剤〕2.01g(9.48mmol)を得た。収率95%。白色粉末。潮解性なし。
・融点:103.0〜103.5℃
・IR(KBr)νmax:3149,2997,2952,2876,2591,2570,2491,2372,1457,1422,1296,1074,980,935,850,641cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:6.74(br,1H),4.22(s,2H),3.58(br,2H),3.15(br,2H),1.97〜1.51(m,6H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:111.2,54.6,44.0,23.0,20.5。
製造例1−5:N−シアノメチルピペリジニウムヘキサフルオロホスフェートの製造
61%ヘキサフルオロリン酸水溶液1.20g(5.00mmol)に水5.00mlを加え、攪拌しつつN−シアノメチルピペリジン0.621g(5.00mmol)を滴下した後、溶液を凍結乾燥した。残渣にジクロロメタン(5ml)、エチルエーテル(10ml)を加え、−78℃に冷却し、激しく攪拌すると固体が生じたので、室温に昇温した後、シリンジを用いて溶媒を除去した。残渣にエチルエーテル(5ml)を加え、激しく攪拌した後、シリンジを用いて溶媒を除去した。この洗浄操作を3回繰り返した後、真空乾燥し、目的物〔一般式(III)において、n=5、X=PF の活性化剤〕1.31g(4.85mmol)を得た。収率97%。白色粉末。潮解性大。
・融点:54.0〜55.0℃
・IR(KBr)νmax:2997,2953,2876,2589,2570,2490,2372,1655,1455,1422,1297,1192,1142,1084,1037,981,953,837,746cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:7.94(br,1H),4.15(s,2H),3.31(br,4H),1.92〜1.83(m,4H),1.63(br,2H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:111.5,54.5,44.2,23.1,20.8
31P−NMR(121MHz,CDCN)δ:−145.9(septet,PF=707Hz)。
製造例1−6:N−シアノメチルピペリジニウムトリフルオロメタンスルホネートの製造
N−シアノメチルピペリジン0.621g(5.00mmol)のジクロロメタン(5.00ml)溶液を0℃に冷却し、攪拌しつつトリフルオロメタンスルホン酸0.442ml(5.00mmol)を滴下した。溶液を室温に昇温し、エチルエーテル(10ml)を加えた後、固体を吸引ろ過によって集め、エチルエーテル(1ml×3)で洗浄した後、減圧下乾燥して、目的物〔一般式(III)において、n=5、X=TfOの活性化剤〕1.37g(5.00mmol)を得た。収率定量的。白色粉末。潮解性小。
・融点:110.0〜110.5℃
・IR(KBr)νmax:2999,2723,1460,1289,1226,1168,1083,1027,978,936,762,641cm−1
H−NMR(300MHz,CDCN)δ:8.12(br,1H),4.19(s,2H),3.58(br,2H),3.09(br,2H),2.21(br,4H),1.50(br,1H)
13C−NMR(75MHz,CDCN)δ:120.9(q,CF=319Hz),111.4,54.5,44.2,23.0,20.7。
<ホスフィチル化剤(VII)の製造>
製造例2−1:(5S)−2−クロロ−3−メチル−5−フェニル−1,3,2−オキサアザホスホリジンの製造
(S)−2−メチルアミノ−1−フェニルエタノール3.02g(15.0mmol)、トリエチルアミン5.58ml(40.0mmol)のテトラヒドロフラン(THF)(20.0ml)溶液を0℃に冷却した三塩化リン1.75ml(20.0mmol)のTHF(20.0ml)溶液に対して、攪拌しつつ滴下し、温度を室温にして30分間攪拌した。生じた塩を、グラスフィルターでアルゴン雰囲気下ろ過し、塩をTHF(10ml×3)で洗浄した。
ろ液を濃縮し、残渣を減圧下蒸留することにより、目的物〔一般式(VII)において、R=フェニル基、R=H、R=メチル基である化合物の5S体〕2.59g(12.0mmol)を得た。収率60%。89〜90℃/0.2mmHg。無色透明液体。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:7.54〜7.34(m,5H),5.83,5.44(br,br,1H),3.60〜3.42(m,1H),3.22〜3.12(m,1H),2.77(d,HP=15.6Hz,3H)
31P−NMR(121MHz,CDCl)δ:172.4(br),171.3(br)。
製造例2−2:(5R)−2−クロロ−3−メチル−5−フェニル−1,3,2−オキサアザホスホリジンの製造
(R)−2−メチルアミノ−1−フェニルエタノール2.27g(15.0mmol)を用い、製造例2−1と同様の手法により目的物〔一般式(VII)において、R=フェニル基、R=H、R=メチル基である化合物の5R体〕を製造した。収率65%。81〜82℃/0.2mmHg。無色透明液体。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:7.55〜7.35(m,5H),5.84,5.46(br,br,1H),3.58〜3.43(m,1H),3.22〜3.13(m,1H),2.78(d,HP=16.5Hz,3H)
31P−NMR(121MHz,CDCl)δ:172.4(br),171.4(br)
製造例2−3:(2R,4S,5R)−2−クロロ−3−メチル−4,5−ジフェニル−1,3,2−オキサアザホスホリジンの製造
(1R,2S)−2−メチルアミノ−1,2−ジフェニルエタノール2.27g(10.0mmol)、トリエチルアミン2.79ml(20.0mmol)のTHF(10.0ml)溶液を、0℃に冷却した三塩化リン0.872ml(10.0mmol)のTHF(10.0ml)溶液に対して、攪拌しつつ滴下した後、1時間加熱環流した。
溶液を室温まで放冷し、生じた塩を、グラスフィルターでアルゴン雰囲気下ろ過し、塩をTHF(10ml×2)で洗浄した後、ろ液を減圧下濃縮して、目的物〔一般式(VII)において、R=フェニル基、R=フェニル基、R=メチル基である化合物の2R,4S,5R体〕3.17g(10.0mmol)を得た。収率定量的(純度92%)。乳白色固体。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:7.08〜7.05(m,6H),6.91〜6.81(m,4H),6.15(d,J=8.3Hz,1H),4.64(dd,HH=8.3Hz,HP=4.2Hz,1H),2.64(d,HP=15.3Hz,3H)
31P−NMR(121MHz,CDCl)δ:171.7。
<ホスホロアミダイト(I)の製造>
製造例3−1
5’−O−〔ビス(4−メトキシフェニル)フェニルメチル〕−3’−O−〔(2S,5S)−3−メチル−5−フェニル−1,3,2−オキサザホスホリジン−2−イル〕−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン[(Sp)−19b]の製造
5’−O−〔ビス(4−メトキシフェニル)フェニルメチル〕−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン(4)(0.820g,1.5mmol)を、ピリジン、トルエンと繰り返し共沸することによって乾燥し、THF(7.50ml)溶液とした。
これにトリエチルアミン(1.05ml,7.5mmol)を加え、−78°Cに冷却した後、アルゴン雰囲気下、下記式及び表1に示す(5S)−18bの0.22M THF溶液を滴下した。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(75ml)及びクロロホルム(75ml)を加えた。有機相を分離後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄(75ml×2)し、集めた洗液をクロロホルム(75ml×2)で抽出した。
集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔2.5×14cm,シリカゲル40g,トルエン−酢酸エチル−トリエチルアミン(10:1:0.2,v/v/v)〕で分離精製した。
目的物を含むフラクションを集め、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下濃縮乾燥して、下記式及び表1に示す(Sp)−19bを収率70%で得た。無色非晶質。
H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.80(br,1H),8.20(d,HH=8.1Hz,1H),7.42−7.18(m,13H),6.84(m,4H),5.80(s,1H),5.58(t,HH=6.6Hz 1H),4.60(m,1H),4.18(br,2H),3.80(s,6H),3.40(m,2H),1.40−1.00(m,6H),0.91(t,HH=13.5Hz 9H),2.22(d,HH=13.5Hz 6H).
製造例4−2
5’−O−〔ビス(4−メチルフェニル)フェニルメチル〕−3’−O−〔(2R,4S,5R)−5−フェニル−テトラヒドロ−1H,3H−ピロロ〔1,2−c〕−1,3,2−オキサザホスホリジン−2−イル〕−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン[(Sp)−19d]の製造
5’−O−〔ビス(4−メトキシフェニル)フェニルメチル〕−2’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウリジン(4)(0.820g,1.5mmol)を、ピリジン、トルエンと繰り返し共沸することによって乾燥し、THF(7.50ml)溶液とした。
これにトリエチルアミン(1.05ml,7.5mmol)を加え、−78°Cに冷却した後、アルゴン雰囲気下、下記式及び表1に示す(5S)−18dの0.22M THF溶液を滴下した。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(75ml)及びクロロホルム(75ml)を加えた。
有機相を分離後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄(75ml×2)し、集めた洗液をクロロホルム(75ml×2)で抽出した。集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔2.5×14cm,シリカゲル40g,トルエン−酢酸エチル−トリエチルアミン(10:1:0.2,v/v/v)〕で分離精製した。
目的物を含むフラクションを集め、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下濃縮乾燥して、下記式及び表1に示す(Sp)−19dを収率46%で得た。無色非晶質。
H NMR(300MHz,CDCl)δ 9.82(br,1H),8.17(d,HH=8.1Hz,1H),7.42−7.18(m,14H),6.81(m,4H),5.88(s,1H),5.71(d,HH=6.6Hz,1H),5.18(d,HH=8.1Hz,1H),2.62(br,1H),4.40(s,1H),4.28(d,1H),3.83(br,1H),3.78(s,6H),3.60(m,3H),3.20(br,1H),2.39(s,1H),2.64(br,2H),1.21(br,1H),0.97(s,9H),0.24(s,6H).
Figure 0004865544
Figure 0004865544
実施例1
下記反応式により、ホスホロアミダイト(I)と、ヌクレオシド(II)とを、活性化剤(III)を用いて縮合した後、硫化反応を行った。
Figure 0004865544
その後、下記反応式により、脱保護を行い、目的とするリボヌクレオチド類縁体を得た。
Figure 0004865544
上記反応における詳細な反応操作は、以下のとおりである。なお、縮合反応の反応追跡ならびに生成物のジアステレオマー比の測定は全て以下の要領で行った。NMRサンプルチューブ中、trans−19b(50μmol)と2’,3’−O−フェノキシアセチルウリジン(50μmol)を、P上で12時間真空乾燥し、MS 3Aで8時間乾燥したN−(シアノメチル)ピロロリジニウム トリフルオロロンメタンスルホネート(27a)(400μl,100μmol)の0.25Mアセトニトリル溶液とCDCN(100μl)をアルゴン雰囲気下加えた。その3分後、NMRによる積算を開始し、反応のジアステレオマー比はNMRシグナルの積分比によって決定した。
(化合物3→6)
NMRサンプルチューブ中、trans−19b(0.0520g,50μmol)と2’,3’−O−フェノキシアセチルウリジン(0.0256g,50μmol)をP上で12時間真空乾燥し、MS 3Aで8時間乾燥したN−(シアノメチル)ピロロリジニウム トリフロロロメタンスルホネート(27a)(400μl,100μmol)の0.25Mアセトニトリル溶液とCDCN(100μl)をアルゴン雰囲気下加えた。
(化合物6→7)
これを15分間良くかき混ぜた後に、ピリジン(43μl,0.5mmol)と無水酢酸(10μl,0.1mmol)をマイクロシリンジで加えて、化合物6を7へと変換した。
(化合物7→8)
更にこの溶液中にBeaucage reagent(0.0120g,0.06mmol)を加え、化合物7の硫化を行った。
(化合物8→9)
ここで、NMRサンプル管から50ml細口のナスフラスコに反応溶液を移し変え、3mlのピリジンで洗いこみを行った後、これにアンモニア水−エタノール(3:1,v/v)混合溶液20mlを加え、密栓をして60℃で4時間加熱処理を行った。
加熱後に、溶媒を減圧下留去し、0.1M TEAAバッファー5mlとジクロロメタン5mlを加え、化合物9を有機相へ回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧下濃縮乾燥を行った。
(化合物9→10)
十分乾燥させた化合物9に対し、3HF−EtN1.5mlをneatで加え、2時間撹拌した後に、0.1M AAバッファー3mlとメタノール3mlを加え、エーテル3mlを用いて洗浄したのち、水相を回収し減圧下濃縮乾燥を行い、更に凍結乾燥を繰り返すことにより、脱塩を行った。
(化合物10→11)
凍結乾燥を行った後の化合物10に80%酢酸水溶液20mlを加え、30分間室温で撹拌した後、減圧下濃縮乾燥を行った。80%酢酸を留去した後、ジエチルエーテル3mlを用いて洗浄した後、蒸留水を用いて抽出を行った。回収した水相を減圧下濃縮乾燥し、更に凍結乾燥を繰り返し、脱塩を行った後、逆相HPLC及びUVによる分析を行った。その結果、(Sp)−11を、縮合からのトータル収率37%で得た。
実施例2
下記の各反応工程(1)〜(4)及び(5)の反応(下記反応式)により、オリゴマー(XIII)を製造した。
(1)縮合反応
固相担体〔highly cross−linked polystyrene(HCP)〕に結合したリボヌクレオシド〔一般式(I)〕1mmolに対して20当量のモノマーユニット〔一般式(II)、(III)のユニット〕(0.2M)、50当量の活性化剤(N−シアノメチルアンモニウム塩,0.5M)をアセトニトリル中で90秒間反応させた。反応終了後、アセトニトリルで洗浄した。
(2)キャップ化反応(アセチル化反応)
固相担体に結合したリボヌクレオチドを無水酢酸:N−メチルイミダゾール:THF=1:2:7の混合溶液で60秒間処理し,未反応の5’水酸基及び遊離した不斉補助基のアミノ基をアセチル化した。反応終了後,アセトニトリルで洗浄した。
(3)硫化反応
固相担体に結合したリボヌクレオチドを50当量のBeaucage試薬(0.5M)のアセトニトリル溶液で60秒間処理し,ホスファイト中間体を硫化した。反応終了後,アセトニトリルで洗浄した。
(4)脱トリチル化反応
固相担体に結合したリボヌクレオチドを3%トリクロロ酢酸のジクロロメタン溶液で60秒間処理し、5’末端のDMTr基を除去した。反応終了後、ジクロロメタン、次にアセトニトリルで洗浄した。
(5)鎖延長反応と、脱保護反応及び精製
上記の(1)から(4)の反応操作を繰り返し、オリゴリボヌクレオチド鎖を固相担体上で延長した。
目的とする鎖長のオリゴリボヌクレオチド誘導体が固相担体上に合成できたら、固相担体を25%アンモニア水:エタノール(3:1,v/v)で60°Cで15時間反応させて,塩基部及びリン酸部位の保護基を除去した。このとき,3’末端の水酸基の保護基と固相担体からのオリゴマーの切り出しも同時に進行した。
固相担体を濾過して除き、濾液を減圧下濃縮乾燥後、EtN・3HF(100当量)を加え、室温で2時間反応させて2’水酸基の保護基であるTBDMS基を除去した。反応終了後、減圧下EtN・3HFを留去して乾燥後、水(1ml)に溶解して、エーテル(1ml×3回)で洗浄した。水層を減圧下で濃縮乾燥した後に、水(1ml)に溶解し、逆相HPLCによって精製して、収率20−70%の範囲で目的物を得た。
Figure 0004865544
実施例3
〔スキーム1:キラル不斉補助基としての1,2−アミノアルコールの合成〕
Figure 0004865544
Figure 0004865544
(S)−プロリン−N−エチルカルバメート(1)の合成
10規定のNaOH水溶液(50ml)にS−proline(5.75g,49.9mmol)を加え、0℃に冷却し、攪拌しつつ40分間かけてchloroformic acid ethyl esther(5.75ml,60.4mmol)を、pH9−10に保ちつつ、滴下した。室温で3.5時間攪拌した後、ジクロロメタン(30ml)を加え、1規定のHCl水溶液(360ml)を加えてpH1にしたのち、ジクロロメタン(300ml×10)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して1(9.19g,98%)を得た。無色透明液体。
H NMR(CDCl)δ 10.85−10.42(br,1H),4.41−4.30(m,1H),4.22−4.15(m,2H),3.60−3.37(m,2H),2.32−2.20(m,1H),2.17−2.05(m,1H),1.98−1.90(m,2H),1.31−1.19(m,3H);IR(NaCl,cm−1)3459(−COOH),1724(−COOH),1682(N−C=O)。
(S)−プロリン−N−エチルカルバメートメチルエステル(2)の合成
Ar雰囲気下、S−proline−N−ethyl carbamate 1(9.19g,49.1mmol)にメタノール(150ml)を加え、0℃に冷却し、攪拌しつつthionyl chloride(5.40ml,74.3mmol)を加えた。室温で5時間攪拌したのち、減圧下、メタノールを留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)を加え、クロロホルム(100ml×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して2(9.80g,99%)を得た。無色透明液体。
H NMR(CDCl)δ 4.29−4.20(m,1H),4.08−3.98(m,2H),3.65(s,3H),3.56−3.35(m,2H),2.21−2.09(m,1H),1.94−1.82(m,3H),1.21−1.10(m,3H);IR(NaCl,cm−1)1751(COOMe),1702(N−C=O)。
N−エチルカルバメート−(2S)−α,α−ジフェニル(ピロリジン−2−イル)メタノール(3a)の合成
(S)−Proline−N−ethyl carbamate methyl esther 2(5.03g,25.0mmol)をトルエンで繰り返し共沸を行い、THF(50ml)に溶かし、0℃に冷却した。攪拌しつつ、THF(96.2ml)に溶かしたPhMgBr(18.0ml,100.0mmol)を加え、0℃で3時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(50ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(50ml)を加え、クロロホルム(50ml×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮したのち、ヘキサン30mlを加え、激しく攪拌し、吸引濾過し、真空乾燥して3a(7.22g,88%)を得た。無色非晶質。
H NMR(CDCl)δ 7.40−7.12(m,10H),4.94−4.87(m,1H),4.19−3.98(m,2H),3.45−3.35(m,2H),2.17−2.02(m,1H),1.99−1.88(m,1H),1.55−1.42(m,1H),1.25−1.22(t,J=7.2Hz,3H);IR(NaCl,cm−1)3375(−OH),1680(N−C=O)。
N−エチルカルバメート−(2S)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)エタノール(3b)の合成
Ar雰囲気下、マグネシウム(4.80g,197.3mmol)にエーテル(100ml)を加え、0℃に冷却し、攪拌しつつ、methyl iodide(12.5ml,200.7mmol)を溶かしたエーテル(50ml)を加えた。室温で45分攪拌したのち、0℃に冷却し、攪拌しつつ、(S)−Proline−N−ethyl carbamate methyl esther 2(9.80g,48.7mmol)を溶かしたエーテル(50ml)を加えた。0℃で1.5時間攪拌したのち、飽和塩化アンモニウム水溶液(75ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(75ml)を加え、ジクロロメタン(150ml×3)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して3b(9.60g,98%)を得た。黄色透明液体。
H NMR(CDCl)δ 5.72−5.66(br,1H),4.09(q,J=6.9Hz,2H),3.84(t,J=7.5Hz,1H),3.72−3.62(m,1H),3.20−3.11(m,1H),2.03−1.94(m,1H),1.84−1.76(m,1H),1.69−1.51(m,2H),1.24−1.20(t,J=6.9Hz,3H),1.11(s,3H),1.03(s,3H);IR(NaCl,cm−1)3391(−OH),1670(N−C=O)。
(2S)−α,α−ジフェニル(ピロリジン−2−イル)メタノール(4a)の合成
N−ethyl carbamate−(2S)−α,α−diphenyl(pyrrolidin−2−yl)methanol 3a(6.51g,20.0mmol)にメタノール(40ml)を加え、攪拌しつつ、水酸化カリウム(11.2g,200.0mmol)を加えた。昇温し、攪拌しつつ4時間加熱還流したのち、減圧下、メタノールを留去し、水50mlを加え、ジクロロメタン(50ml×2)で抽出し、飽和食塩水(100ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。得られた結晶にヘキサン(50ml)を加え、激しく攪拌したのち、吸引濾過を行い、白色粉末を得た。得られた白色粉末を、H NMR(CDCl)で測定したところ、ケミカルシフトが文献記載のものと異なること、13C NMR(CDCl)で測定したところ、炭素数が14であること、さらに得られた白色粉末(5mg)をマンデル酸(3mg)との塩を形成させ、H NMR(CDCl)で測定したところ、シグナルがシフトしなかったことから、得られた白色粉末は目的物4aではなく、オキサゾリジノン環を形成していると判断した。そこで、全て回収し、同様の条件で6時間反応をおこなった。精製も同様に行い、4a(2.99g,60%)を得た。無色非晶質。
H NMR(CDCl)δ 7.57−7.11(m,10H),4.26−4.21(m,1H),3.06−2.89(m,2H),1.78−1.52(m,4H);IR(KBr,cm−1)3350(−OH,NH)。
(2S)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)エタノール(4b)の合成
N−ethyl carbamate−(2S)−α−methyl(pyrrolidin−2−yl)ethanol 3b(9.60g,48.7mmol)にメタノール(50ml)を加え、0℃に冷却し、攪拌しつつ、水酸化カリウム(27.0g,481.1mmol)を加えた。昇温し、攪拌しつつ4時間加熱還流したのち、減圧下、メタノールを留去し、水50mlを加え、pH1になるまで濃塩酸を加え、エーテル(100ml×2)で洗浄し、生じた沈殿物もともに水相を回収した。pH12になるまで水酸化カリウムを加え、沈殿物を吸引濾過により取り除いたのち、ジクロロメタン(200ml×6)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して4b(5.54g,88%)を得た。黄色針状結晶。
H NMR(CDCl)δ 3.03−2.87(m,3H),2.66−2.48(br,2H),1.80−1.58(m,4H),1.16(s,3H),1.13(s,3H);IR(KBr,cm−1)3376(−OH,NH)。
〔スキーム2:ホスフィチル化剤の合成〕
Figure 0004865544
(4S)−2−クロロテトラヒドロ−1H,3H−ピロロ[1,2−c]−5,5−ジフェニル−1,3,2−オキサアザホスホリジン(5a)の合成
(2S)−α,α−diphenyl(pyrrolidin−2−yl)methanol 4a(1.27g,5mmol)をトルエンを用いて共沸乾燥し、トルエン2.5mlに溶かした。溶液にN−methylmorpholine(1.1ml,10.0mmol)を加え、この混合溶液をAr雰囲気下、phosphorus trichloride(0.44ml,5.0mmol)のトルエン溶液に対し、攪拌しつつ0℃で滴下した。反応混合物を室温で30分攪拌したのち、生じた塩をAr雰囲気下、−78℃で濾別し、Ar雰囲気下、濾液を減圧濃縮し、5a(1.79g,crude)を得た。
H NMR(CDCl)δ 7.57−7.01(m,10H),4.68−4.51(m,1H),3.44−3.35(m,1H),3.17−3.07(m,1H),2.06−1.89(m,2H),1.67−1.24(m,2H);31P NMR(121MHz,CDCl)δ 158.2(71%),173.6(29%)。
(4S)−2−クロロテトラヒドロ−1H,3H−ピロロ[1,2,−c]−5,5−ジメチル−1,3,2−2−オキサアザホスホリジン(5b)の合成
(2S)−α−methyl(pyrrolidin−2−yl)ethanol 4b(1.95g,15.1mmol)をトルエンを用いて共沸乾燥し、トルエン5.0mlに溶かした。溶液にN−methylmorpholine(3.3ml,29.8mmol)を加え、この混合溶液をAr雰囲気下、phosphorus trichloride(1.4ml,16.0mmol)のトルエン溶液に対し、攪拌しつつ0℃で滴下した。反応混合物を室温で30分攪拌したのち、生じた塩をAr雰囲気下、−78℃で濾別し、Ar雰囲気下、濾液を減圧濃縮した。減圧蒸留(bp.55℃/0.2mmHg)により精製を試みたが単離にはいたらず、5b(0.85g,crude)を得た。無色透明液体。
H NMR(CDCl)δ 3.70−3.61(m,1H),3.53−3.40(m,1H),3.19−3.05(m,1H),2.21−2.04(m,2H),1.84−1.71(m,2H),1.53(s,3H),1.37(s,3H);31P NMR(121MHz,CDCl)δ 171.0(35%),164.5(26%),161.6(39%)。
〔スキーム3:オキサアザホスホリジン誘導体の合成〕
Figure 0004865544
Figure 0004865544
5’−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−3’−O−[(2S,5R)−5,5−ジフェニル−テトラヒドロ−1H,3H−ピロロ[1,2−c]−1,3,2−2−オキサアザホスホリジン−2−イル]チミジン(7a)の合成
5’−O−(tert−Butyldiphenylsilyl)thymidine 6(722.3mg,1.5mmol)をピリジン、トルエンと繰り返し共沸することによって乾燥し、THF溶液とした。これにEtN(1.1ml,7.9mmol)を加え、−78℃に冷却したのち、Ar雰囲気下(4S)−2−chlorotetrahydro−1H,3H−Pyrro[1,2−c]−5,5−diphenyl−1,3,2−oxazaphospholidine 5aの0.22M THF溶液22.5ml(5.0mmol)を滴下した。反応混合物を室温で3時間攪拌したところ、反応が完了していなかったので、終夜で加熱還流を行った。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(75ml)及びクロロホルム(75ml)を加えた。有機相を分離後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄(75ml×2)し、集めた洗液をクロロホルム(75ml×2)で抽出した。集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かし、ヘキサンに滴下して目的化合物を再沈殿させた。吸引濾過で固体を回収し、ヘキサンで洗浄して7a(801.6mg,crude)を得た。無色非晶質。
H NMR(CDCl)δ 7.65−7.12(m,11H),6.13(dd,HH=7.8,7.8Hz,1H),4.65−4.57(m,1H),4.55−4.49(m,1H),3.79(dd,HH=11.3Hz,HH=2.4Hz,1H),3.84(dd,HH=11.7Hz,HH=2.4Hz,1H),3.57−3.48(m,1H),3.45−3.44(m,1H),3.17−3.07(m,1H),2.33−2.25(m,1H),1.92−1.82(m,1H),1.81−1.50(m,4H),1.49(s,3H),1.06(s,9H);IR(KBr,cm−1)3423,2930,1688,1466,1448,1278,1113,1066,958。
5’−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)−3’−O−[(2S,5R)−5,5−ジメチル−テトラヒドロ−1H,3H−ピロロ[1,2−c]−1,3,2−2−オキサアザホスホリジン−2−イル]チミジン(7b)の合成
5’−O−(tert−Butyldiphenylsilyl)thymidine 6(1.31g,2.72mmol)をピリジン、トルエンと繰り返し共沸することによって乾燥し、THF溶液(7.50ml)とした。これにEtN(1.9ml,13.6mmol)を加え、−78℃に冷却したのち、Ar雰囲気下(4S)−2−chloro tetrahydro−1H,3H−Pyrro[1,2−c]−5,5−dimethyl−1,3,2−oxazaphospholidine 5bの0.38M THF溶液(10.0ml,3.81mmol)を滴下した。反応混合物を室温で30分攪拌したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)及びクロロホルム(100ml)を加えた。有機相を分離後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄(100ml×2)し、集めた洗液をクロロホルム(200ml×1)で抽出した。集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[4×16cm,100g of silica gel,hexan−ethyl acetate−triethylamine(50:50:5,v/v/v)→hexan−ethyl acetate−triethylamine(50:50:2,v/v/v)]で分離精製した。7bを含むフラクションを集め、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml×1)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して7b(614.8mg,36%)を得た。無色非晶質。
H NMR(CDCl)δ 9.83−9.63(br,1H),7.68−7.34(m,11H),6.42(dd,HH=8.1,8.1Hz,1H),4.90−4.85(m,1H),4.09−4.08(m,1H),3.99(dd,HH=11.7Hz,HH=2.1Hz,1H),3.84(dd,HH=11.1Hz,HH=2.1Hz,1H),3.53−3.47(m,2H),3.09−2.09(m,1H),2.53−2.46(m,1H),2.24−2.15(m,1H),1.85−1.65(m,4H),1.58(s,3H),1.47(s,3H),1.20(s,3H),1.11(s,9H);31P NMR(121MHz,CDCl)δ 152.2(98%),142.9(2%);IR(KBr,cm−1)3423,2963,1689,1467,1428,1273,1113,1074,956。
〔スキーム4:7と9の縮合〕
Figure 0004865544
Figure 0004865544
31P NMR分光分析法による8の存在下における7と9の縮合のモニタリング。8の存在下における7a−bと9の縮合の代表的モニタリング
NMRサンプルチューブ中、7a(41.9mg,55μmol)と9(17.8mg,50μmol)をP上で12時間真空乾燥し、MS 3Aで8時間乾燥した8(400μl,100μmol)の0.25Mアセトニトリル溶液とCDCN(100μl)をAr雰囲気下加えた。その3分後、NMRによる積算を開始し、反応のジアステレオマー比をNMRシグナルの積分比によって決定した。
NMRサンプルチューブ中、7b(35.1mg,55μmol)と9(17.8mg,50μmol)をP上で12時間真空乾燥し、MS 3Aで8時間乾燥した8(400μl,100μmol)の0.25Mアセトニトリル溶液とCDCN(100μl)をAr雰囲気下加えた。
スキーム5
Figure 0004865544
5’−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)チミジン−3’−yl 3’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)チミジン−5’−イル N−アセチル−(2S)−α−メチル(ピロリジン−2−イル)エタノイル フォスファイト(12b)の合成
NMRサンプルチューブ中、7b(35.1mg,55μmol)と9(17.8mg,50μmol)をP上で12時間真空乾燥し、MS 3Aで8時間乾燥した8(400μl,100μmol)の0.25Mアセトニトリル溶液とCDCN(100μl)をAr雰囲気下加えた。5分後、ピリジン(40.1μl,500μmol)と無水酢酸(9.5μl,100μmol)を加えた。3分後、クロロホルム(30ml)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15ml×2)で洗浄し、集めた洗液をクロロホルム(30ml×1)で抽出した。集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮し、トルエンと共沸することで12b(86.9mg,crude)を得た。
H NMR(CDCl)δ 9.73(br,2H),7.63−7.61(m,4H),7.46−7.36(m,7H),6.39(dd,HH=6.6,3Hz,1H),6.23(t,6.0Hz),4.89(m,1H),4.30(m,2H),4.08−3.80(m,6H),3.58−3.38(m,2H),2.45(m,1H),2.34−2.23(m,3H),2.23−1.98(m,4H),1.89(s,3H),1.60(s,3H),1.46(s,3H),1.41(s,3H),1.10(s,9H),0.87(s,9H),0.05(6H);31P NMR(121MHz,CDCl)δ 137.2(79%),137.0(7%),136.7(8%),135.7(1%),135.2(5%);IR(KBr,cm−1)3430,2930,1742,1694,1471,1274,1112,1034,966,835。
(Rp)−5’−O−(tert−ブチルジフェニルシリル)チミジン−3’−イル 3’−O−(tert−ブチルジメチルシリル)チミジン−5’−yl H−ホスフォネート[(Rp)−11]の合成
フォーム状にして5時間真空乾燥させた12b(86.9mg,crude)に、Ar雰囲気下、蒸留したTFA(2ml)を溶かしたCHCl(20ml)を加えた。0℃で2分攪拌したのち、ジクロロメタン(100ml)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml×2)で洗浄し、集めた洗液をジクロロメタン(100ml×1)で抽出した。集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ[4×16cm,100g of silicagel,hexan−ethyl acetate(1:1,v/v)→hexan−ethyl acetate(1:2,v/v)→hexan−ethyl acetate(1:3,v/v)→hexan−ethyl acetate(1:4,v/v)]で分離精製した。(Rp)−11を含むフラクションを集め、減圧下濃縮し、クロロホルム(50ml)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml×1)で洗浄後、洗液をクロロホルム(50ml×1)で抽出し、集めた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下濃縮して11b(43.4mg,84%(purity 93%))を得た。無色非晶質。
H NMR(CDCl)δ9.45−9.33(br,2H),7.64−7.60(m,4H),7.47−7.37(m,8H),6.90(d,JPH=715.0Hz,1H)6.39(dd,HH=6.0,6.0Hz,1H),6.14(t,HH=7.2Hz,1H),5.23−5.22(m,1H),4.46−4.40(m,1H),4.35−4.19(m,2H),4.18(s,1H),3.99−3.78(m,3H),2.65−2.55(m,1H),2.33−2.28(m,3H),1.91(s,3H),1.57(s,3H),1.06(s,9H),0.89(s,9H),0.10(s,6H);31P NMR(121MHz,CDCl)δ 9.3(3% for(Sp)−11),7.8(97% for(Rp)−11);IR(KBr,cm−1)3448,2930,1695,1471,1276,1114,1035,971,837。
〔スキーム6〕
Figure 0004865544
Figure 0004865544
Figure 0004865544
手動固相合成の代表的手順
(1)3% DCA in CHCl;15−20s×4
(2)洗浄(CHCl followed by CHCN)
(3)カップリング(0.2Mモノマー13 and 1.0M 8 in CHCN;3min)
(4)保護[AcO−N−methylimidazole−THF(1:2:7,v/v/v);30s]
(5)1% TFA in CHCl;15−20s×4
(6)硫化[10% S in CS−Py−EtN(35:35:1,v/v/v);3h]
(7)洗浄[CS−Py−EtN(35:35:1,v/v/v)followed by Py]
(8)25% NH aq.(5.0ml;1h)
(9)吸引濾過,洗浄(HO;1.0ml×5)
(10)溶媒の減圧留去
(11)希釈(HO;5.0ml)
(12)洗浄(EtO;5.0ml×3)
(13)溶媒の減圧留去
(14)凍結乾燥
集めた残渣を水(0.2ml)に溶かして逆相HPLCにより分析した。
〔スキーム7〕
Figure 0004865544
Figure 0004865544
Figure 0004865544
手動固相合成の代表的手順
(1)1% TFA in CHCl;15−20s×4
(2)洗浄(CHCl followed by CHCN)
(3)カップリング(0.2Mモノマー13 and 1.0M 8 in CHCN;3min)
(4)保護[AcO−N−methylimidazole−THF(1:2:7,v/v/v);30s]
(5)1% TFA in CHCl;15−20s×4
(6)酸化的アミノ化(飽和NH in CCl−dioxane(4:1,v/v);0℃,30min)
(7)吸引濾過,洗浄(dioxane;1.0ml×2)
(8)溶媒の減圧留去
(9)希釈(HO;5.0ml)
(10)溶媒の減圧留去
(11)凍結乾燥
集めた残渣を水(0.2ml)に溶かして逆相HPLCにより分析した。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004865544
    [式中、R1及びR'は、同一又は異なっていてもよい、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を示し、ただし同時に水素原子となることはなく
    R"は、水素原子を示し、
    2 及びR 3 は、互いに結合してプロピレン基を示し、R 2 が結合する炭素原子及びR 3 が結合する窒素原子とともに5員環を形成し
    4は水酸基の保護基、D1は−OR5(ここでR5は水酸基の保護基)、水酸基又は水素原子を示し、
    Bsは、次式
    Figure 0004865544
    で表されるウラシル、アデニン、シトシン、グアニン、チミンあるいはそれらの誘導体から誘導される基を示す。]
    で表される光学活性なヌクレオシド3'−ホスホロアミダイトと、一般式(II)
    Figure 0004865544
    [式中、R6は水酸基の保護基及びE1は−OR7(ここでR5は水酸基の保護基)、水酸基又は水素原子、Bsは前記と同じ意味を示す。]
    で表されるヌクレオシドとを、
    一般式(III)
    Figure 0004865544
    [式中、X-はBF4 -、PF6 -、TfO-(TfはCF3SO2−を示す。以下同じ)、Tf2-、AsF6 -又はSbF6 -を示す。また、環状構造Aは窒素原子と共に形成する炭素数3〜16のモノシクロ又はビシクロ構造を示す。]
    で表される活性化剤を用いて縮合した後、求電子試薬との反応及び脱保護を行うことを特徴とする、式(IV)又は(V)で表される立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法。
    Figure 0004865544
    Figure 0004865544
    [各式中、Yは炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜10のアルキルチオ基、炭素数1〜10のアシル基、アミノ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基、炭素数1〜10のジアルキルアミノ基、又はY=Y'Z+を示す(Y'はS-、Se-、BH3 -を、Z+はアンモニウムイオン、第1級〜第4級の低級アルキルアンモニウムイオン又は1価の金属イオンを示す)。Bsは、前記と同じ意味を示し、各式中の2個のBsは、同一でも異なっていてもよい。D2及びE2は水酸基又は水素原子を示す。]
  2. 一般式(I)で表される光学活性なヌクレオシド3'−ホスホロアミダイトが、一般式(VI)で表される光学活性な1,2−アミノアルコールと三塩化リンを反応させて得られる一般式(VII)で表される光学活性なホスフィチル化剤と、一般式(VIII)で表されるヌクレオシドを反応させて得られるものである請求項1記載の製造法。
    Figure 0004865544
    Figure 0004865544
    〔式中、R1、R2、R3、R4、D1及びBsは、前記と同じ意味を示す。〕
  3. 一般式(I)において、R1とR'は、同一又は異なっていてもよい、メチル基又はフェニル基である、請求項1又は2記載の製造法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造法における反応を繰り返すことを特徴とする、一般式(XIII)で表される立体規則性の高いオリゴリボヌクレオチド類縁体及びオリゴデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法。
    Figure 0004865544
    [式中、Y、B、D2及びE2は一般式(I)、(IV)、(V)と同じ意味を示し、nは1〜150の整数を示す。]
  5. 一般式(I)
    Figure 0004865544
    [式中、R 1 及びR'は、同一又は異なっていてもよい、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数6〜14のアリール基を示し、ただし同時に水素原子となることはなく、
    R"は、水素原子を示し、
    2 及びR 3 は、互いに結合してプロピレン基を示し、R 2 が結合する炭素原子及びR 3 が結合する窒素原子とともに5員環を形成し、
    4 は水酸基の保護基、D 1 は−OR 5 (ここでR 5 は水酸基の保護基)、水酸基又は水素原子を示し、
    Bsは、次式
    Figure 0004865544
    で表されるウラシル、アデニン、シトシン、グアニン、チミンあるいはそれらの誘導体から誘導される基を示す。]
    で表される光学活性なヌクレオシド3'−ホスホロアミダイト。
JP2006511417A 2004-03-25 2005-02-28 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法 Active JP4865544B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006511417A JP4865544B2 (ja) 2004-03-25 2005-02-28 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004089152 2004-03-25
JP2004089152 2004-03-25
JP2004240753 2004-08-20
JP2004240753 2004-08-20
JP2006511417A JP4865544B2 (ja) 2004-03-25 2005-02-28 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法
PCT/JP2005/003812 WO2005092909A1 (ja) 2004-03-25 2005-02-28 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2005092909A1 JPWO2005092909A1 (ja) 2008-02-14
JP4865544B2 true JP4865544B2 (ja) 2012-02-01

Family

ID=35056137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006511417A Active JP4865544B2 (ja) 2004-03-25 2005-02-28 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4865544B2 (ja)
WO (1) WO2005092909A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101881596B1 (ko) 2008-12-02 2018-07-24 웨이브 라이프 사이언시스 재팬 인코포레이티드 인 원자 변형된 핵산의 합성 방법
EP2451461A4 (en) 2009-07-06 2013-05-29 Ontorii Inc NOVEL NUCLEIC ACID PRODRUGS AND METHOD OF USE THEREOF
EP2479182B8 (en) * 2009-09-16 2016-07-13 Wave Life Sciences Japan, Inc. Novel protecting group for synthesizing rna and derivative thereof
WO2011108682A1 (ja) * 2010-03-05 2011-09-09 国立大学法人 東京大学 リボヌクレオシドホスホロチオエートの製造方法
JP5868324B2 (ja) 2010-09-24 2016-02-24 株式会社Wave Life Sciences Japan 不斉補助基
EP2734208B1 (en) 2011-07-19 2017-03-01 Wave Life Sciences Ltd. Methods for the synthesis of functionalized nucleic acids
SG11201500243WA (en) 2012-07-13 2015-04-29 Shin Nippon Biomedical Lab Ltd Chiral nucleic acid adjuvant
DK2872485T3 (da) * 2012-07-13 2021-03-08 Wave Life Sciences Ltd Asymmetrisk hjælpegruppe
CA2878945A1 (en) 2012-07-13 2014-01-16 Wave Life Sciences Pte. Ltd. Chiral control
EP3095461A4 (en) 2014-01-15 2017-08-23 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Chiral nucleic acid adjuvant having immunity induction activity, and immunity induction activator
WO2015108046A1 (ja) 2014-01-15 2015-07-23 株式会社新日本科学 抗アレルギー作用を有するキラル核酸アジュバンド及び抗アレルギー剤
EP3095459A4 (en) 2014-01-15 2017-08-23 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Chiral nucleic acid adjuvant having antitumor effect and antitumor agent
US10160969B2 (en) 2014-01-16 2018-12-25 Wave Life Sciences Ltd. Chiral design
MA43072A (fr) 2015-07-22 2018-05-30 Wave Life Sciences Ltd Compositions d'oligonucléotides et procédés associés
US11407775B2 (en) 2016-03-13 2022-08-09 Wave Life Sciences Ltd. Compositions and methods for phosphoramidite and oligonucleotide synthesis
MA45270A (fr) 2016-05-04 2017-11-09 Wave Life Sciences Ltd Compositions d'oligonucléotides et procédés associés
JP2019520339A (ja) 2016-06-03 2019-07-18 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド、その組成物および方法
WO2018088491A1 (ja) * 2016-11-14 2018-05-17 学校法人東京理科大学 重合性化合物、化合物、及び、ボラノホスフェートオリゴマーの製造方法
CN110088113A (zh) 2016-11-23 2019-08-02 波涛生命科学有限公司 用于亚磷酰胺和寡核苷酸合成的组合物和方法
CN110475784A (zh) * 2017-03-29 2019-11-19 罗氏创新中心哥本哈根有限公司 用于制备立体限定硫代磷酸酯寡核苷酸的正交保护基
JP2020522510A (ja) 2017-06-02 2020-07-30 ウェイブ ライフ サイエンシズ リミテッドWave Life Sciences Ltd. オリゴヌクレオチド組成物及びその使用方法
TW201904587A (zh) 2017-06-02 2019-02-01 新加坡商波濤生命科學有限公司 寡核苷酸組合物及其使用方法
WO2018237194A1 (en) 2017-06-21 2018-12-27 Wave Life Sciences Ltd. COMPOUNDS, COMPOSITIONS AND METHODS OF SYNTHESIS
EP3664815A4 (en) 2017-08-08 2021-08-11 Wave Life Sciences Ltd. OLIGONUCLEOTIDIC COMPOSITIONS AND ASSOCIATED METHODS
SG11202000276YA (en) 2017-09-18 2020-04-29 Wave Life Sciences Ltd Technologies for oligonucleotide preparation
US11596646B2 (en) 2017-10-12 2023-03-07 Wave Life Sciences Ltd. Oligonucleotide compositions and methods thereof
TW202241454A (zh) 2021-02-01 2022-11-01 日商第一三共股份有限公司 抗體-免疫賦活化劑共軛物之新穎製造方法
WO2024024935A1 (ja) * 2022-07-29 2024-02-01 第一三共株式会社 抗腫瘍効果を有する抗体薬物複合体の新規製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000056749A1 (en) * 1999-03-24 2000-09-28 The Government Of The United States Of America, Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services N-acylphosphoramidites and their use in oligonucleotide synthesis
JP2003238586A (ja) * 2002-02-12 2003-08-27 Daicel Chem Ind Ltd 立体規則性の高いジヌクレオシドホスホロチオエートの製造法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000056749A1 (en) * 1999-03-24 2000-09-28 The Government Of The United States Of America, Represented By The Secretary, Department Of Health And Human Services N-acylphosphoramidites and their use in oligonucleotide synthesis
JP2003238586A (ja) * 2002-02-12 2003-08-27 Daicel Chem Ind Ltd 立体規則性の高いジヌクレオシドホスホロチオエートの製造法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005092909A1 (ja) 2005-10-06
JPWO2005092909A1 (ja) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4865544B2 (ja) 立体規則性の高いリボヌクレオチド類縁体及びデオキシリボヌクレオチド類縁体の製造法
EP0386987B1 (en) Method and reagent for sulfurization of organophosphorous compounds
Uhlmann et al. Antisense oligonucleotides: a new therapeutic principle
JP5847700B2 (ja) リボヌクレオシドホスホロチオエートの製造方法
AU777049B2 (en) Xylo-LNA analogues
CN106795197B (zh) 改性寡核苷酸及其制备方法
US5218088A (en) Process for preparing dithiophosphate oligonucleotide analogs via nucleoside thiophosphoramidite intermediates
JPH08508513A (ja) リン含有共有結合をつくる方法およびその中間体
CA2744987A1 (en) Method for the synthesis of phosphorus atom modified nucleic acids
JPH09511250A (ja) 核酸治療に有用な修飾オリゴヌクレオチド及び中間体
AU9063398A (en) Oligonucleotide analogues
WO1991016331A1 (en) Method of synthesizing sulfurized oligonucleotide analogs
JP2013520438A (ja) 逆方向合成rnaのためのホスホルアミダイト
WO1998039349A1 (en) Protecting group for synthesizing oligonucleotide analogs
JP2005089441A (ja) 立体規則性の高いリン原子修飾ヌクレオチド類縁体の製造法
JP2011088935A (ja) リン原子修飾ヌクレオチド類縁体の製造のための光学活性ヌクレオシド3’−ホスホロアミダイト
JP7263236B2 (ja) 新規二環式ヌクレオシドおよびそれから調製されたオリゴマー
KR20030032924A (ko) 포스포로티오에이트 트리에스테르의 제조 방법
EP0611075B1 (en) Modified oligodeoxyribonucleotides, their preparation and their therapeutic use
US6414135B1 (en) C3′-methylene hydrogen phosphonate monomers and related compounds
Lu Recent advances in the stereocontrolled synthesis of antisense phosphorothioates
Stec et al. Stereospecific Synthesis of P-chiral Analogs of oligonucleotides
JP7371829B2 (ja) 重合性化合物、化合物、及び、ボラノホスフェートオリゴマーの製造方法
US6639061B1 (en) C3′-methylene hydrogen phosphonate oligomers and related compounds
Rejman et al. Synthesis and hybridization of oligonucleotides modified at AMP sites with adenine pyrrolidine phosphonate nucleotides

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080219

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080415

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20080710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080711

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20081020

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20081224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111101

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111110

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4865544

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250