JP4863552B2 - 急速脱着式ノズルアセンブリ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の分野】
本発明は、総括的には噴射ノズルに関し、特に、急速脱着手段により接続されたノズル本体及びノズルチップを有し、ノズルチップの洗浄及び／又は交換を可能にするため、この急速脱着手段がノズル本体からのノズルチップの迅速且つ容易な分解を許容している噴射ノズルアセンブリに関するものである。
【０００２】
【発明の背景】
相当な成果を上げてきた上述の形式の噴射ノズルアセンブリは、普通に譲渡された米国特許第５,１９０,２２４号及び第５,４２１,５２２号各明細書に開示されている。かかる噴射ノズルアセンブリのノズルチップ及びノズル本体は、回転運動に伴なう事象としてノズルチップの所定装着位置を確立するように協働する突起部及びストッパを有しており、そしてノズルチップは、組付け及び分解中にノズルチップを手作業で把持及び回転することを可能にする外側把持部もしくは張出部を有している。ノズルチップはノズル本体中に取外し及び交換が可能に設計されているので、使用者がこのノズルチップに容易にアクセスできることが重要である。ノズルチップが扁平噴射パターンで排出するように設計されている場合には、ノズルチップは、その吐出オリフィスをノズル本体に関して所定の方向にして、しかも噴射動作の前に使用者が吐出オリフィスの方向を、従って、予想される吐出パターンを決定できるような方法で、装着可能であることも重要である。
【０００３】
更に望ましいのは、かかる急速脱着式噴射ノズルアセンブリのノズル本体が液供給管即ち、ヘッダーに関して所定の方向に容易に装着しうることである。このことは、複数の噴射ノズルアセンブリが共通の液供給ヘッダーに装着される場合に、噴射設備において特に重要である。このような噴射設備においては、隣接する噴射ノズルの扁平吐出噴射パターンが互いに直裁的に衝突することなく近接関係で小範囲にオーバーラップするように、ノズルチップの吐出オリフィスがヘッダーの長手方向軸心に対して例えば１０度というような小さい角度で方向付けられるのが通例である。
【０００４】
かかる急速脱着式噴射ノズルアセンブリを所定の方向に向けてヘッダーに装着するのを容易にすると共に、使用者がノズルチップにある吐出オリフィスの方向をより容易に検出できるようにするため、種々の手段が提案されてきたが、これらの提案は、特に、噴射ノズルへのアクセスが妨げられる工業設備において、十分に満足されるには至っていなかった。また、噴射ノズルアセンブリのノズルチップは把持カラーを通常含んでいて、その把持カラーは、特に高容積／容量噴射際に、排出する噴射の邪魔に確実にならないようにするクリアランス開口を提供すべく、細長い扁平噴射パターンの吐出オリフィスと半径方向に整列した把持カラーの両側辺に切欠きを備え形成されているので、ノズルチップにある半径方向のどの把持用張出部も吐出オリフィスに対してある角度で方向付けられている必要があり、これが吐出オリフィスの方向付けに関して使用者を混乱させ易くしていた。ノズルチップがボール又はスイベル形装着部に装着されているときには、ノズルチップ整列の問題が複雑化される。加えて、吐出オリフィスの所定の方向付けをもたらすためノズルチップにあるカム作用突起部及びストッパの設計は、特にノズルチップがプラスチック射出成形により製造される場合には、複雑なツーリングを必要とする。更に、プラスチック射出成形のツーリングは、そのように成形されるプラスチック製噴射ノズルアセンブリの設計選択肢を相当に限定することになりうる。
【０００５】
また、噴射ノズルアセンブリは少量生産であるため、ツーリングのコストが法外に高くなりうる。例えば、特定の噴射用途に必要となりうるノズルチップには多数の種類がある。単に各噴射用途毎に、少量方式で個々の噴射ノズルアセンブリを設計し、ツーリングし、製造することは不経済である。上述したような多くの事例において、ノズルアセンブリが装着される共通ヘッダーに対して１０度というような比較的に小さい角度で排出噴射を方向付ける必要があり、一方、他の事例において、共通ヘッダーの軸心に対して９０度のような別の角度で排出噴射を方向付ける必要があることにより、噴射ノズルアセンブリの多数の構成部材が更に複雑化しうる。
【０００６】
特定の噴射用途におけるかかる急速脱着式噴射ノズルの使用には更に問題が生じうる。吐出オリフィスを外部接触及び損傷から保護するため、吐出オリフィスは、ノズルチップの把持張出部に関し軸方向内方に引っ込んだ関係で配置されるのが望ましいので、把持張出部が排出する液噴射を妨げるだけでなく、液粒子の細分化及び分布を促進するため排出液噴射が噴射ノズルから放出されるときにこの排出液噴射に通常引き込まれる空気流も妨げるかも知れない。また、このような噴射ノズルアセンブリは噴射を下方向に向けるような態様で装着されるのが一般的であるが、噴射ノズルアセンブリが噴射を上に向けて送り出すように装着される場合には、落下する液がノズルチップの内部ポケットに溜まって、排出する噴射を妨げるか、或いは見苦しい滴下を生じさせるようなレベルまで上昇する。
【０００７】
【発明の目的及び概要】
本発明の目的は、ノズルチップ及びノズル本体が液供給管もしくはヘッダーに対する所定方向へのノズルアセンブリの信頼性ある装着を確実にする手段を含んでいる急速脱着式噴射ノズルアセンブリを提供することであり、この噴射ノズルアセンブリは、使用者が噴射動作の前にノズルチップの吐出オリフィスの適正な方向を容易に観察することを可能にする。
【０００８】
別の目的は、ノズルチップが、排出する液体の噴射に影響を与えるかもしくは噴射を妨げることなく、吐出オリフィスの方向を識別する半径方向の対峙した把持張出部を有している、上述した特徴のある噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【０００９】
本発明の更なる目的は，排出する液噴射だけでなく、液体粒子の細分化及び分布を向上するために必要な周囲空気の内側への流れも妨げない把持張出部を細長い扁平噴射の吐出オリフィスに対して整列した関係で有する上述した種類のノズルチップを提供することである。
【００１０】
本発明の更に別の目的は、噴射ノズルアセンブリが装着されるヘッダーの軸心に関し種々の所定角度で噴射ノズルを受け入れ方向付けするのに効果的な急速脱着式本体を含む急速脱着式噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【００１１】
本発明の他の目的は、経済的に製造できると共に、所望の噴射用途のため多種のノズルチップを使用できる共通の本体及びアダプタを含む噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【００１２】
本発明の更に別の目的は、設計が比較的に簡単であると共に、経済的な製造に向いている、上述した形式の噴射ノズルアセンブリにおいて使用する急速脱着式ノズルチップを提供することである。
【００１３】
更に他の目的は、部品の射出成形を容易にする仕方で方向付けられたカム作用突起部及びストッパを有する急速脱着式ノズルチップを提供することである。関連の目的は、カム作用突起部の僅かな設計変更により、特定噴射用途のためノズルチップを異なる角度に方向付けて共通のノズル本体中に装着することを可能にする、上述した形式の複数の急速脱着式噴射ノズルもしくはノズルチップを提供することである。
【００１４】
本発明のその他の目的は、液の排出を妨げたり、見苦しい滴下を発生させたりする液溜めなしに垂直上向きの方向に噴射を効果的に排出することができる、上述した形式の急速脱着式ノズルチップを有する噴射ノズルアセンブリを提供することである。
【００１５】
本発明のこれらの目的及び利点並びにその他の目的及び利点は、以下の記載を読むと共に、添付図面を参照することにより、明らかとなろう。
【００１６】
【好適な実施例の詳細説明】
本発明は、種々の変形及び代替構造が可能であるが、その例証となる実施例を図面に示し以下に詳細に説明する。しかし、本発明を開示した特定の形態に限定することを企図しているのではなく、反対に、本発明は、その精神及び範囲内に入る全ての変形例，代替構造及び均等物に及ぶものであることを理解されたい。
【００１７】
図面のうち特に図１を参照すると、液（流体）供給ヘッダーもしくは管１１を含む例示的な噴射システム１０が示されており、このヘッダー１１は、本発明に従った複数の噴射ノズルアセンブリ１２をヘッダー１１に沿って長手方向に離間した関係で装着せしめている。ある点で、この噴射ノズルアセンブリ１２は、ハミルトン(Hamilton)の米国特許第５,７２７,７３９号明細書に開示されたものと類似しており、その開示内容は参照によりこの明細書に組み入れられる。噴射ノズルアセンブリの各々は同一構造であるから、１つだけを詳細に説明することとする。
【００１８】
各噴射ノズルアセンブリ１２は、基本的に、噴射ノズル本体１５と交換可能のノズルチップもしくはノズル１６とを備えている。ノズル本体１５及びノズルチップ１６の双方は、大容量生産設備において射出成形により生産しうる耐薬品性プラスチック材料から形成するのが好ましい。この実施例におけるノズル本体１５は、ヘッダー１１にこのノズル本体１５を接続するために雄ねじ部１８が形成された上流側端部分を有している。ノズル本体１５の六角形の前方部１９は、レンチをノズル本体１５に適用して同ノズル本体をヘッダー１１に締め付けることを可能にする。ノズル本体１５の内側には、内部穿孔２０により画成された流体通路がある。ノズル本体１５は、この穿孔２０の下流側に、ノズルチップ１６の上流側端部分２２を受け入れるための拡大した環状室２１を備えて形成されている。
【００１９】
ノズルチップ１６の上流側端部分２２は、ノズル本体１５の流体通路である内部穿孔２０と整列する流体通路としての内部穿孔２４を備えて形成されている。ノズルチップ１６は、縮径された穿孔２６を画成する前方導管部２５を更に含んでいる。この穿孔２６は、内部穿孔２４と連通すると共に、噴射もしくは吐出オリフィス２８を備えた前方端で終端している。この実施例における噴射オリフィス２８は、末広の扁平噴射パターンを生じるため八字形の側辺２９をもつ概して細長い出口を形成するように、導管部２５の前方端にあるＶ形切欠きにより画成されている。
【００２０】
外部環境からノズル本体の環状室２１をシールもしくは封止するために、ノズルチップ１６は、上述した米国特許第５,７２７,７３９号明細書に記載されたものと類似する方法で同ノズルチップ１６の長手方向に離間した外側溝３４，３５内にそれぞれ配置された環状Ｏ−リングの形態の１対の封止部材３０，３１を有している。また、ノズル本体１５及びノズルチップ１６は、協働するカム作用要素も備えて形成されており、該カム作用要素により、ノズルチップ１６がノズル本体中に真直ぐ挿入され、次いでノズル本体に関して回転されるときに、ノズルチップ１６はノズル本体１５中に軸方向に引き込まれる。それに伴う事象として、封止部材３０は、ノズルチップ１６の外側とノズル本体１５の内側との間で圧縮されて第１シールを確立し、封止部材３１は、ノズル本体１５の端部に押し当てられてノズルチップ及びノズル本体間に第２シールを確立する。
【００２１】
特に、ノズルチップ１６のカム作用要素は、ノズルチップ１６の上流側端部分２２と一体に成形される１対の直径方向に対峙して外側に延びるカム作用突起部（ロック要素）３８により形成されている。ノズルチップ１６がノズル本体１５中に最初挿入されるとき、同ノズルチップは、突起部３８がノズル本体にある１対の直径方向に対峙した切欠き３９と角度的に整列するように方向付けられている。切欠き３９は、ノズル本体１５から内方に延びるように同ノズル本体と一体に成形された１対の直径方向に対峙するカム作用突起部４０の隣接端の間に画成されている。カム作用突起部４０はノズル本体の軸方向に面する肩部４１（図５及び図６）から前方に離間しており、従って、この肩部及び各突起部４０の間にはスロット４２が画成されている。
【００２２】
前述のように構成されているため、ノズルチップ１６にある突起部３８は、最初、ノズル本体１５にある切欠き３９と整列しており、ノズルチップがノズル本体に挿入されるときに、かかる切欠きを通過する。一旦突起部３８が切欠き３９を通過し突起部４０を越えると、ノズルチップ１６を時計方向に約１／４回転させて、突起部３８をスロット４２に入れることができる。突起部３８，４０の対峙するカム作用面には、ノズルチップが時計方向に回転されるときに同ノズルチップをノズル本体中に軸方向に引き入れるカム作用動作を生じるように、角度が付けられている。端壁もしくはストッパ壁４３（図１１〜図１４）は、各スロット４２の一端のところでノズル本体と一体に形成されていて、該ノズル本体から半径方向の内方に延び、スロットの端を閉鎖する。突起部３８の各ストッパ面もしくは側面４４（図７〜図９）と上述の端壁もしくはストッパ壁（ノズル位置決め・ロック壁）４３との係合により、ノズルチップ１６の時計方向回転を正確に１／４回に制限する。
【００２３】
ノズルチップ１６をノズル本体１５中に組立関係で解放自在に保持するため、ノズルチップ１６及びノズル本体１５は、引用済みの米国特許第５,７２７,７３９号明細書に記載されたものと類似の協働するデテントもしくは回り止めを備えて形成されている。具体的には、ノズルチップ１６はその直径方向に対峙する側辺上に２つのデテント４５を備えて形成されており、各デテント４５は、肩部４６から延びる横断方向のプラスチック製条片もしくはリブの形態である。リブ４５が湾曲しているため、肩部４６とリブ４５の凹面辺との間には、軸方向の力が加わったときにリブ４５が弾性的に曲がるのを可能にするスペース４７が画成される。ノズル本体１５にあるデテントは、カム作用突起部４０の下流側に成形された凹部もしくはポケット部５０（図１１〜図１３）の形態であり、リブ４５を補完する形状をしている。
【００２４】
ノズルチップ１６が時計方向に回されてその突起部３８がノズル本体の突起部４０にカム作用で当たるときに、リブ４５は、引き込まれて突起部４０の下流側辺と押圧係合すると共に、スペース４７により可能とされるように肩部４６に向かい曲げられる。ノズルチップ１６がその完全挿入位置に達するときに、リブ４５は、運動してノズル本体のポケット部５０と角度的に整列した状態になると共に、ノズルチップを反時計方向に回転しないよう解放自在に保持するようポケット部５０内に弾性的に急に入る。ノズルチップ１６をノズル本体１５から取り外す準備としてノズルチップ１６を反時計方向に回すべき場合には、各リブ４５の先導端部が各ポケット部５０の隣接する湾曲端部によりカム作用を受け、曲げられてポケット部の外に出る。突起部３８を切欠き３９との整列状態に回すためこうしてノズルチップ１６は解放され、これによりノズル本体からのノズルチップの手前側への取外しが可能になる。
【００２５】
ノズルチップ１６の把持及び回転を容易にするため、ノズルチップ１６は、導管部２５に対して外側から離間して囲む関係で延びる外側把持部５５を有している。この把持部５５は、ノズルチップ１６の前方に延びる部分と一体的に形成されると共に、同把持部の直径方向に対峙した側辺上に、回転トルクを最大にするように設計された半径方向に延びる１対の把持張出部５６を備えている。これらの把持張出部５６は、導管部２５の直径方向に対峙した側辺に設けられた円筒形の側壁（円筒壁）５８によって相互に接続されている。
【００２６】
本発明の重要な特徴によると、噴射動作を開始する前に、使用者に吐出オリフィスの方向、従って、排出する扁平噴射パターンの方向を指示し使用者がそれを知ることができるように、把持張出部は、ノズルチップの細長い吐出オリフィスに対して半径方向に整列した関係にある。このため、図示の実施例においては、把持張出部５６は、図６及び図１０に示すようにＶ形をしており、このＶ形の把持張出部５６の頂点を通って吐出オリフィスの横断方向の長軸Ｘが延びている。この実施例における把持張出部５６は、把持を容易にするため外側に垂直隆起部５９を備えて形成されている。把持張出部５６は細長い吐出オリフィス２８と半径方向に整列しているので、吐出オリフィスを観察のため容易に接近できないときでも、吐出オリフィスの向きは当業者にとって明らかであろう。
【００２７】
本発明の更なる特徴を実行するに際し、把持張出部５６は、排出する扁平噴射パターンが邪魔されることなく通過するため直径方向に対峙したクリアランス開口６０を画成する中空構造を有する。図示の実施例において、把持部５５の把持張出部５６及び円筒形側壁５８は、図１０に示すように、実質的に一様の比較的に薄い肉厚を有している。漸開する把持張出部５６の各側辺５７は、高容積／容量噴射中であっても、排出する扁平噴射パターンの外側縁が把持張出部５６に干渉することなく噴射ノズルから出るのを可能とするように、細長い吐出オリフィス２８と長手方向に整列するＶ形の内部中空領域即ち、開口６０（図７）を画成している。
【００２８】
ノズルチップの吐出オリフィス２８に対して接触による外部物体等からの保護を与えるために、この実施例における把持張出部５６は、図７に見られるように、吐出オリフィス２８が形成されている導管部２５の軸方向端を距離「ｄ」だけ越えて、前方方向に傾斜している。図示の実施例においては、把持張出部５６が前方に傾斜した前方側辺６１と後方側辺６２とを有しており、これらの側辺がアクセス及び回転をもっと容易にするため把持張出部５６をノズル本体前方の若干距離に位置付けるように作用している。
【００２９】
本発明の更なる特徴によると、把持張出部５６により画成されるクリアランス開口６０は、同把持張出部を軸方向に貫いて延びて、噴射ノズルアセンブリの軸心と平行の流路を画成する。該流路は、液粒子の細分化及び分布を良くするための噴射に伴なう事象としてのノズルチップ１６を通る周囲空気の軸方向流れを可能にする。図示の実施例において、ノズルチップ把持部５６の円筒形側壁５８はノズルチップ１６の中央本体部と一体的に形成されそこから軸方向に延びている。一方、Ｖ形をした把持張出部５６は、ノズルチップ及びそこにある吐出オリフィス２８の直径方向に対峙した各側にＶ形のクリアランス開口もしくは通路６０を画成するように、円筒形側壁５８から、そしてノズルチップの本体部から片持ち梁方式で外方に延びている。使用中、特に高容積／容量噴射中、スペースが過密であるかも知れない産業環境であっても噴射特性を高めるために排出する噴射の速度上昇に伴なう事象として、空気が引き込まれクリアランス開口もしくは通路６０を通る。
【００３０】
本発明の更なる特徴を実行するに際し、噴射ノズルアセンブリ１２は、もう１つの選択肢として、排出する噴射パターンを妨害することになる或いは見苦しい滴下を生ずることになる落下液をノズルチップ１６が溜めることなく垂直上向きに噴射するためヘッダー１１に装着しうる。ノズルチップ１６が上向きに方向に付けられると、ノズルチップの把持部５５と導管部２５との間のスペースにより画成される領域に液が落下しうることが分かる。把持張出部を貫く通路６０はノズルチップ内に液が溜まるのを防止するように液流れ通路もしくは開口を更に画成する。
【００３１】
当該技術分野で知られているように、噴射ノズルアセンブリ１２を共通のヘッダーもしくは供給管１１に装着する際に、隣接する噴射ノズルアセンブリの排出する扁平な噴射が互いに直接衝突しないように個々の噴射ノズルの吐出オリフィス２８を液供給ヘッダー１１の長手方向軸心に対して約１０度というような小さな角度で扁平噴射パターンを排出するため方向付けることがしばしば望ましい。図１に見ることができるように、把持張出部５６の方向により、吐出オリフィスを直接に目視できない過密領域であっても、作業者が吐出オリフィスの方向を容易に視認することが可能になる。
【００３２】
更に本発明の実行に際し、噴射ノズルアセンブリ１２の各ノズル本体１５は標識もしくはインジケータを備えて形成される。これらのインジケータは、液供給管もしくはヘッダー１１と長手方向に整列されるときに、ヘッダー１１に対して１０度というような共通の所定小角度でのノズルチップ吐出オリフィス２８の方向が自動的に確定される。図示の実施例においては、各ノズル本体１５が六角形の前方部１９の頂端及び底端にそれぞれインジケータである嘴状部６４，６５を備えて形成されている。ノズル本体１５及びノズルチップ１６の関連するカム作用突起部３８，４０は、ノズル本体１５が嘴状部６４，６５をヘッダー１１と長手方向に整列させて装着された場合、突起部ストッパ面４４がノズル本体ストッパ壁４３に係合するときに、組み立てられたノズルチップ１６が図示のように吐出オリフィス２８をヘッダーに対して１０度の角度にして方向付けられるように、設計されている。従って、インジケータである嘴状部６４，６５をヘッダー１１と長手方向に整列させてノズル本体１５をヘッダー１１に装着することにより、ヘッダーに関するノズルチップ吐出オリフィス２８の予め定められた所要角度方向が自動的に確定され、これはノズルチップの把持張出部５６の方向によって容易に観察できる。
【００３３】
本発明の更に別の特徴を実行するに際して、ノズルチップの把持張出部５６は、射出成形を容易にするため、カム作用をする突起部３８及びデテント４５に対して垂直即ち、９０度ずれた関係で配置される。図６に示すように、把持張出部５６がノズルチップを横断して延びるＸ軸と整列されていると、ストッパ面４４を含むノズルチップのロック突起部３８は、図６及び図１０に記載したようにノズルチップのＺ軸と平行に延びている。当業者により了解されるように、ノズルチップの突き出るロック突起部及び把持張出部のかかる垂直方向付けは、部品の干渉なしにモールド作業に続いて射出成形金型を引き離すことを可能にする。従って、実際には、ノズルチップは、必要に応じて標準ノズルチップの交換を可能とするように、増設部品として経済的に製造しておくことができる。前に引用した米国特許第５,７２７,７３９号明細書に記載の理由により、可撓性のデテント４５はノズルチップに設けられているので、使用済みのノズルチップ１６を新品と交換することは、ノズルアセンブリが新しい可撓性デテントを有することになり、使用者に良好な回り止め感を与える。
【００３４】
上述のように、この噴射ノズルアセンブリ１２は、ノズルチップ１６をノズル本体中に装着するのに伴なう事象として液供給ヘッダー１１の軸心に対し比較的に小さい所定角度でノズルチップのＸ軸従って吐出オリフィス２８を自動的に方向付けるのに適応しているが、例えば９０度の噴射のように、液供給ヘッダーに関して別の異なる角度でノズルチップを装着することが時には望ましい。今までは、異なる噴射用途毎に噴射ノズルアセンブリを個々に設計していたが、これは、設備を整えるのにも製造するのにも比較的にコストがかかっていた。
【００３５】
本発明の更に別の特徴によると、ノズル本体は、ノズルチップＸ軸及び吐出オリフィスを液供給ヘッダーの長手方向軸心に対して比較的に小さい角度で方向付ける、上に指摘したような第１の設計のロック突起部を有するノズルチップを受け入れるのに適応しており、そして別の選択肢として、ヘッダーの軸心に対して９０度のような異なる角度で噴射を出すために、ノズルチップＸ軸を液供給ヘッダーに対して平行に方向付けるのに適した若干変更した設計即ち、第２の設計のロック突起部を有するノズルチップを受け入れ装着するのに適応している。図１５〜図２０を参照すると、前述したノズル本体と同一のノズル本体１５と、この実施例では、該ノズル本体１５が装着されるヘッダー１１の長手方向軸心に対して垂直の方向に中空コーン状の渦噴射パターンを送り出すのに効果的である噴射ノズル６６とを有する噴射ノズルアセンブリが図示されている。前述した実施例のように、ノズル本体１５は、インジケータであるその嘴状部６４，６５をヘッダー１１と長手方向に整列させて、ヘッダー１１に装着されている。
【００３６】
この実施例における噴射ノズル６６は、急速脱着式アダプタ６７とオリフィスキャップもしくはインサート６８とからなる２部品構造を有しており、前述したものと同様の構成要素には、識別のための添字「ａ」が付された同様の参照符号が与えられている。急速脱着式アダプタ６７は、ノズル本体１５にある流体通路である内部穿孔２０と整列した流体通路としての内部穿孔２４ａを備えて形成された上流側端部分２２ａを有している。このアダプタ６７は更に、流体通路の内部穿孔２４ａと接線方向に９０度で連絡する旋回室もしくは回転室７０を備えて形成された前方部分６９を含んでいる。アダプタの前方部分６９は、回転室７０と軸方向に連通する吐出オリフィス（円形オリフィス）２８ａを備えて形成されたオリフィスキャップ６８の雄ねじ端を受け入れるための雌ねじ端７１を有している。図示したオリフィスキャップ６８の吐出オリフィス２８ａは、回転室７０から外側に延びる外側湾曲壁部７４を含んでいる。この外側湾曲壁部７４は希望される噴射パターンに応じて変更しうる。アダプタ６７は、当該技術分野において既知のように、液を案内して回転室７０に導入するため該回転室７０の底部から延びるように一体的に形成された垂下柱状部７５を有している。
【００３７】
ノズル本体１５中のアダプタ６７の急速脱着式装着を容易にするため、このアダプタの上流側端部分（装着端）２２ａは、直径方向に対峙して外側に延びる対のカム作用・ロック突起部３８ａ及びデテント４５ａを備えて形成されている。該カム作用・ロック突起部３８ａ及びデテント４５ａは、前述したノズルチップ１６のカム作用突起部３８及びデテント４５と同様に、ノズル本体１５に挿入され回転されてノズル本体とロック係合するように設計されている。ノズルチップ１６と同様に、ロック突起部３８ａは、図１９に示すようにアダプタの装着用上流側端部分２２ａのＺ軸と平行に延びるストッパ面４４ａを有している。
【００３８】
本発明のこの態様を実行するに際し、アダプタのロック突起部３８ａは、最小の設計変更だけで、噴射ノズルから吐き出される渦噴射がヘッダー１１の長手方向軸心に対して垂直に（即ち、９０度）に指向されるように、ノズルのアダプタ６７のＸ軸をヘッダー１１と平行にして噴射ノズル６６をノズル本体１５中に設置しロックするのに有効である。このため、図１９及び図２０に示したように、アダプタ６７のロック突起部３８ａのストッパ面４４ａは、ノズルチップ１６のストッパ面４４よりも若干大きな距離だけ、装着中の回転の方向（「装着回転の方向」と称される）に噴射ノズルのＺ軸に関して横方向にずらされている。換言すれば、図９及び図１４に関して、ノズルチップ突起部３８のストッパ面４４は装着回転の方向にノズルチップ１６のＺ軸から距離「ｌ」だけずれているが、急速脱着式アダプタ６７のロック突起部３８ａのストッパ面４４ａは、図１９及び図２０に示すように若干大きい距離「ｌ＋ｘ」で配置されていることが分かる。
【００３９】
噴射ノズル６６のストッパ面４４ａの横方向ずれが大きいため、突起部３８ａは、ノズルチップ１６の突起部３８よりも早くノズル本体１５のストッパ壁４３に係合する。図１４から分かるように、ノズルチップ１６は、突起部のストッパ面４４がノズル本体のストッパ壁４３と実質的に対面係合するようになるまで、ノズル本体１５内で回転される。噴射ノズル６６における突起部のストッパ面４４ａの横方向ずれの方が大きいため、図２０に示すように、突起部のストッパ面４４ａは完全な対面係合にいたる前にノズル本体のストッパ壁４３と接触するようになり、従って、突起部のストッパ面４４ａは、ノズル本体のストッパ壁４３と角度の付いた係合関係になる。噴射ノズル６６についての付加的な横方向ずれ「ｘ」という適切な設計のため、当業者には明らかなように、噴射ノズル６６の回転装着は、噴射ノズル６６のＸ軸をノズルチップ１６の場合のように１０度のずれにするのではなく液供給ヘッダー１１の長手方向軸心に対し平行にして、停止させることができる。回転室の吐出オリフィス２８ａは排出する噴射をＸ軸に対して９０度の角度に向けるように設計されているので、ノズル本体中に急速脱着式アダプタ６７を装着すると、吐出オリフィス２８ａは噴射を液供給ヘッダー１１に対し垂直に排出するように自動的に方向付けられる。付加的なずれ「ｘ」の距離は１.４２２mm(.０５６in)程度と比較的に小さくてよいので、アダプタのデテント４５ａは、急速脱着式アダプタ６７を装着位置に確実に保持するのに十分にノズル本体のデテント５０に依然として係合している。
【００４０】
従って、当業者により了解されるように、共通のノズル本体１５は、インジケータであるその嘴状部６４，６５をヘッダー１１の軸心に整列させてヘッダー１１に装着されたときに、ノズルチップ１６を受け入れて、同ノズルチップを細長い扁平噴射の吐出オリフィス２８がヘッダー軸心から１０度であるような比較的に小さな角度でずれるように方向付けるか、或いは別の選択肢として、噴射ノズル６６のような第２のノズルを受け入れて、排出する噴射をヘッダーの軸心に対して９０度というような異なる角度に方向付けることができる。ノズルチップ１６及びアダプタ６７の双方のロック突起部３８，３８ａ及びストッパ面４４，４４ａは、ノズルチップ又はアダプタの類似したＺ軸に対して平行に向けられているので、双方の設計は、アンダーカット面等による干渉なしにツーリングをモールドから引き抜き可能とすることにより、諸部品もしくは部分のプラスチック射出成形を容易にする。更に、ロック突起部の設計差が僅かであるから、実質的に同様のツーリングを使用しうる。
【００４１】
次に図２１〜図２４を参照すると、経済的な製造に向いており、また多くの異種標準ノズルチップとの使用に向いている噴射ノズルアセンブリの別の実施例が示されている。この実施例において、前述したものと同様の構成要素には、識別のための添字「ｂ」が付された同様の参照符号が与えられている。この噴射ノズルアセンブリは、ノズル本体１５と、取外し自在且つ交換可能の噴射ノズル６６ｂとを含んでいる。前述した各実施例のノズル本体と同一であるノズル本体１５は、インジケータであるその嘴状部６４，６５をヘッダー１１の長手方向軸心と整列関係にして液供給ヘッダー１１に同様に装着されている。この実施例における噴射ノズル６６ｂは、上述したノズルチップ１６の装着用上流側端部分２２と同様のカム作用突起部３８ｂ及びデテント４５ｂを備えた装着用の上流側端部分２２ｂを有する急速脱着式アダプタ６７ｂを含んでいる。アダプタ６７ｂは、ノズル本体１５におけるアダプタ６７ｂの取扱い及び回転装着を容易にするため、長手方向に延び円周方向に離間した複数の把持リブ８０を備えて形成された下流端６９ｂを有している。
【００４２】
本発明のこの実施例の重要な特徴に従って、アダプタ６７ｂは、所望の噴射用途のため複数の標準ノズルチップインサート６８ｂのいずれかを収容するように設計されている。この目的で、アダプタの下流端は、アダプタ６７ｂの流体通路である上流側内部穿孔２４ｂに連通すると共に標準ノズルチップインサート６８ｂのねじ込み軸部８１を受けるように設計された雌ねじ室７１ｂを備えて形成されている。所望のどのノズルチップインサート６８ｂでもアダプタ６７ｂ内に組み入れられるので、噴射ノズルアセンブリは、共通のノズル本体１５及びアダプタ６７ｂを利用して、特定用途に容易に適応しうる。また、ノズル本体１５及びアダプタ６７ｂはプラスチックで成形することが好ましいが、ノズルチップインサート６８ｂは必要に応じてプラスチック又は金属製としうることが分かる。
【００４３】
本発明のこの実施例を更に実行する場合、噴射ノズルアセンブリにおける選択したノズルチップインサート６８ｂの所定の方向付けを容易にするため、アダプタ６７ｂは、この実施例では直径方向に対峙した把持リブ８０の軸方向延長部により画成されるインジケータ８３を備えて形成されている。該アダプタ６７ｂは、同アダプタがノズル本体１５中の装着位置に回転して入るときに、アダプタのインジケータ８３がノズル本体のインジケータである嘴状部６４，６５に対して整列した関係Ｘとなるように設計されている（図２２）。言うまでもなく、かかるインジケータ６４，６５，８３のため、ノズル本体１５中への噴射ノズル６６ｂの装着前に、ノズルチップインサート６８ｂは、吐出オリフィス２８ｂをアダプタのインジケータ８３に対して所定の方向に向けて本体部内に螺入することができ、次いで該インジケータ８３が、ノズル本体１５及び液供給ヘッダー１１に関するノズルチップ吐出オリフィス２８ｂの方向を確立する。この実施例において、前述したノズルチップ１６と同様に、アダプタのロック突起部面４４ｂが図２４に示すようにノズル本体ストッパ壁４３と面を合わせて係合する。この噴射ノズルアセンブリは、ノズルチップのインサートにある吐出オリフィス２８ａの簡単で精確な方向付けを可能にするが、しかし、個々に区別したコストのかかる設計及びツーリングを必要とすることなく、多種の標準ノズルチップインサート６８ｂを経済的に使用しうる。
【００４４】
次に図２５〜図２８を参照すると、液供給ヘッダー１１に対して懸架関係で装着された本発明によるスイベル型装着の急速脱着式噴射ノズルアセンブリが示されている。この噴射ノズルアセンブリにおいて、前述したものと同様の構成部分もしくは要素には、識別のための添字「ｃ」が付された同様の参照符号が与えられている。この場合の噴射ノズルアセンブリは、ノズル本体１５ｃと、該ノズル本体１５ｃ内に選択的に回転位置決め可能に装着されたアダプタ６７ｃと、該アダプタ６７ｃ内に装着される急速脱着式ノズルチップ１６と、ノズル本体における所望の装着位置にアダプタ６７ｃを取外し自在に保持するための保持キャップ８５とを備えている。ノズル本体１５ｃは、直立ニップル１８ｃを液供給ヘッダー１１内に配置してこのヘッダー１１の下側に装着されている。液がヘッダー１１からノズルチップ１６へと自由に通流するのを可能にするため、ノズル本体１５ｃ及びアダプタ６７ｃは連通路２０ｃ，８８を備えて形成されている。
【００４５】
ノズル本体に関するアダプタ６７ｃの選択的な回転位置決めを可能にするため、ノズル本体１５ｃは、その下側に、アダプタ６７ｃのボール形装着端９０を受け入れるためのボール形ソケット８９を備えて形成されている。このアダプタ６７ｃを選択位置に保持するため、保持キャップ８５はノズル本体１５ｃの雄ねじ部９１と螺合可能である。アダプタ６７ｃの取扱い及び操作を容易にするため、該アダプタ６７ｃは、円周方向に離間して軸方向に延びる複数の把持リブ８０ｃを備えて形成されている。アダプタ６７ｃにおけるノズルチップ１６の急速脱着式の装着を容易にするため、アダプタ６７ｃ及びノズルチップ１６は、上述したノズル本体１５及びノズルチップ１６と同様に、協働するカム作用突起部４０ｃ，３８及びデテント５０ｃ，４５を備えて形成されている。更に、ノズルチップは、前に説明したノズルチップ１６と同一でよい。
【００４６】
本発明のこの実施例を実行する場合、液供給ヘッダー１１に対して所定の角度関係でノズルチップ１６を組み付けることを可能にするため、アダプタ６７ｃは、直径方向に対峙する把持リブ８０ｃのうちの２つの軸方向延長部によりこの実施例では画成されているインジケータ８３ｃを備えて形成されている。アダプタ６７ｃ及びノズルチップ１６は、ノズルチップ１６をアダプタ６７ｃ中に装着した際、ノズルチップ１６の吐出オリフィス２８がアダプタ６７ｃのインジケータである嘴状部８３ｃに関して例えば１０度のずれのような所定の角度関係にあるように、設計されている。従って、図２７に示すようにインジケータであるリブ８３ｃを液供給ヘッダー１１と整列関係にしてアダプタ６７ｃをノズル本体１５ｃ中に取り付けることにより、ノズルチップ１６の吐出オリフィス２８がアダプタ６７ｃ中への装着の際にヘッダー１１に対して所定に角度関係で自動的に設置される。
【００４７】
上述の記載から分かるように、本発明の噴射ノズルアセンブリは、供給管もしくはヘッダーに対して所定の方向に迅速且つ精確に装着しうると共に、噴射動作のの前に使用者がノズルチップの吐出オリフィスの適正な方向付けを容易に観察することを可能にする。ノズルチップが把持張出部を含む場合、同把持張出部は吐出オリフィスの方向についての容易に観察可能な指示を与えるが、排出する扁平噴射パターンを妨げることもないし、液粒子の細分化及び分布の向上に必要な周囲空気の内向き流れを妨げることもない。ノズルチップは更に、経済的な製造及び長期間の使用が可能に設計されていると共に、液供給ヘッダーもしくは管に関して下向き又は上向きのいずれにも効果的な噴射を可能とするように装着することができる。本発明の噴射ノズルアセンブリは更に、流体を方向付けるノズルチップもしくはノズルが液供給ヘッダーに関して所定の方向となって容易に装着され且つ交換されるので、種々の噴射用途に経済的に適応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】長手方向に離間した本発明による複数の噴射ノズルアセンブリを有する液供給ヘッダーもしくは管の一部略図的な頂面図である。
【図２】図１に示した噴射ノズルアセンブリの１つの２−２線の面における拡大部分断面図である。
【図３】図２に示した噴射ノズルアセンブリのノズルチップの３−３線の面における拡大底面図である。
【図４】例示した噴射ノズルアセンブリの斜視図である。
【図５】図４に示した噴射ノズルアセンブリの５−５線の面における長手方向拡大断面図である。
【図６】図５に示した噴射ノズルアセンブリの分解斜視図である。
【図７】図６に示した噴射ノズルアセンブリのノズルチップの正面立面図である。
【図８】図６に示した噴射ノズルアセンブリのノズルチップの側面立面図である。
【図９】ノズルチップのロック・カム作用突起部の配置を例示する、図７の９−９線の面におけるノズルチップの横断面図である。
【図１０】図７に示した噴射ノズルアセンブリの１０−１０線の面における端面図である。
【図１１】図６に示したノズル本体の頂部平面図である。
【図１２】図１１に示したノズル本体の、１２−１２線の面における長手方向断面図である。
【図１３】図１１に示したノズル本体の、１３−１３線の面における長手方向断面図である。
【図１４】ノズルチップのロック突起部とノズル本体との係合を示す、図５の１４−１４線の面における横断面図である。
【図１５】本発明による噴射ノズルアセンブリの代替実施例の斜視図である。
【図１６】図１５に示したノズル本体の１６−１６線の面における平面図である。
【図１７】図１５に示した噴射ノズルアセンブリの１７−１７線の面における長手方向拡大断面図である。
【図１８】図１５に示した噴射ノズルアセンブリに含まれたノズルチップアダプタを部分的に断面で示す頂部拡大平面図である。
【図１９】ノズルチップアダプタのロック突起部を示す、図１８の１９−１９線の面におけるノズルチップアダプタの横断面図である。
【図２０】ノズルチップアダプタのロック突起部面とノズル本体との係合を示す、図１７の２０−２０線の面における横断面図である。
【図２１】本発明による噴射ノズルアセンブリの別の代替実施例の拡大斜視図である。
【図２２】図２１の噴射ノズルアセンブリに含まれたノズル本体及びノズルチップの、２２−２２線の面における平面図である。
【図２３】図２２に示した噴射ノズルアセンブリの、２３−２３線の面における長手方向拡大断面図である。
【図２４】ノズルチップアダプタ及びノズル本体のロック突起部及びストッパ面の係合について示す、図２３の２４−２４線の面における横断面図である。
【図２５】本発明による噴射ノズルアセンブリの更なる代替実施例の断片的な断面図である。
【図２６】図２５に示した噴射ノズルアセンブリのノズルチップ及びアダプタを部分的に断面で示す拡大斜視図である。
【図２７】図２６に示したノズル本体の、２７−２７線の面における平面図である。
【図２８】図２５に示したノズルチップ及びアダプタのロック面の係合を説明する、２８−２８線の面における横断面図である。
【符号の説明】
１０…噴射システム、１１…液もしくは流体供給ヘッダー、１２…噴射ノズルアセンブリ、１５…ノズル本体、１５ｃ…ノズル本体（本体）、１６…ノズルチップ（第１噴射ノズル）、２２…上流側端部分（第１噴射ノズルの装着端）、２２ａ…上流側端部分（アダプタの装着端）、２２ｂ…上流側端部分（第２噴射ノズルの装着端）、２５…導管部（流体導管部）、２８…吐出オリフィス、２８ａ…オリフィス（円形オリフィス）、３８…カム作用突起部（ロック要素）、３８ａ…ロック突起部（カム作用突起部）、３８ｂ…ロック突起部（カム作用突起部）、４０ｃ…カム作用突起部、４３…ストッパ壁（噴射ノズル位置決め・ロック壁）、４５…デテントもしくは回り止め、４５ａ…デテント、４５ｂ…デテント、５５…把持部、５６…張出部もしくは把持張出部、５８…円筒形の側壁（円筒壁）、６０…クリアランス開口（通路もしくは流体通路）、６４…インジケータである嘴状部、６５…インジケータである嘴状部、６６…噴射ノズル（第２噴射ノズル）、６６ｂ…噴射ノズル（第２噴射ノズル）、６７…急速脱着式アダプタ、６７ｂ…急速脱着式アダプタ、６７ｃ…アダプタ、６８…インサート（オリフィス画成インサート）、６８ｂ…インサート、７０…旋回室もしくは回転室、８０…リブ（把持リブ）、８０ｃ…リブ（把持リブ）、８１…ねじ込み軸部、８３…インジケータ、８９…ボール形ソケット、９０…ボール形装着端。

Claims (10)

1. ノズル本体とノズルチップとを備える噴射ノズルアセンブリであって、
   前記ノズルチップは、前記ノズル本体に対する該ノズルチップの回転に伴なう事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられるように適応しており、前記ノズルチップは、軸心横断方向の長軸に沿い方向付けられると共に扁平噴射パターンを放出するように適応した細長い吐出オリフィスを有しており、前記ノズルチップは、前記ノズル本体に対する前記ノズルチップの回転を容易にするため該ノズルチップから外側に延びる半径方向の張出部を有しており、
   該張出部は、前記吐出オリフィスの方向を直接に目視することなく該方向の可視指示を与えるために前記細長い吐出オリフィスの前記長軸と半径方向に整列して配置され、
   前記張出部は、該張出部からの干渉のない扁平噴射パターンの排出を可能にするため前記細長い吐出オリフィスの直径方向の両端近くに配置されるクリアランス開口を画成している、噴射ノズルアセンブリ。
2. 前記張出部は、前記細長い吐出オリフィスの両側で前記ノズルチップを軸方向に貫いて延びる通路を画成している、請求項１に記載の噴射ノズルアセンブリ。
3. ノズル本体とノズルチップとを備える噴射ノズルアセンブリであって、
   前記ノズルチップは、前記ノズル本体に対する該ノズルチップの回転に伴なう事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられるように適応しており、前記ノズルチップは、軸心横断方向の長軸に沿い方向付けられると共に扁平噴射パターンを放出するように適応した細長い吐出オリフィスを有しており、前記ノズルチップは、前記ノズル本体に対する前記ノズルチップの回転を容易にするため該ノズルチップから外側に延びる半径方向の張出部を有しており、
   該張出部は、前記吐出オリフィスの方向を直接に目視することなく該方向の可視指示を与えるために前記細長い吐出オリフィスの前記長軸と半径方向に整列して配置され、
   前記張出部は、前記吐出オリフィスを越えて一定距離だけ軸方向の下流に延びている、
   噴射ノズルアセンブリ。
4. 長手方向に延びる流体供給ヘッダーと、該ヘッダーを通り導かれる液体を噴射するため前記ヘッダーに装着される噴射ノズルアセンブリとを備える噴射システムであって、前記噴射ノズルアセンブリは、前記ヘッダーに流体連通して取り付けられるノズル本体と、ノズルチップとを含み、該ノズルチップは、前記ノズル本体に対する該ノズルチップの回転の事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられ、前記ノズルチップは、軸心横断方向の長軸に沿い方向付けられると共に扁平噴射パターンを出すように適応している細長い吐出オリフィスを有しており、前記ノズルチップは、組立中及び分解中の前記ノズル本体に対する前記ノズルチップの回転を容易にするため該ノズルチップから外側に延びる半径方向の把持張出部を有しており、該把持張出部は、前記細長い吐出オリフィスの前記長軸と半径方向に整列して配置されており、前記細長い吐出オリフィス及び前記整列した把持張出部は、前記ヘッダーの長手方向軸心に対し鋭角で方向付けられ、
   前記把持張出部は、該把持張出部からの干渉のない扁平噴射パターンの排出を可能にするため前記細長い吐出オリフィスの直径方向の両端近くに配置されたクリアランス開口を画成している、噴射システム。
5. 長手方向に延びる流体供給ヘッダーと、該ヘッダーを通り導かれる液体を噴射するため前記ヘッダーに装着される噴射ノズルアセンブリとを備える噴射システムであって、前記噴射ノズルアセンブリは、前記ヘッダーに流体連通して取り付けられるノズル本体と、ノズルチップとを含み、該ノズルチップは、前記ノズル本体に対する該ノズルチップの回転の事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられ、前記ノズルチップは、軸心横断方向の長軸に沿い方向付けられると共に扁平噴射パターンを出すように適応している細長い吐出オリフィスを有しており、前記ノズルチップは、組立中及び分解中の前記ノズル本体に対する前記ノズルチップの回転を容易にするため該ノズルチップから外側に延びる半径方向の把持張出部を有しており、該把持張出部は、前記細長い吐出オリフィスの前記長軸と半径方向に整列して配置されており、前記細長い吐出オリフィス及び前記整列した把持張出部は、前記ヘッダーの長手方向軸心に対し鋭角で方向付けられ、
   前記ノズル本体は、軸方向に整列した１対のインジケータを含み、前記ノズル本体は、該インジケータを前記ヘッダーと長手方向に整列させて前記ヘッダーに装着されており、前記ノズルチップの前記吐出オリフィスは、前記ノズル本体に取り付けられたときに、その長軸を前記ヘッダーに対して所定の鋭角にして方向付けられている、噴射システム。
6. 長手方向に延びる流体供給ヘッダーと、該ヘッダーを通り導かれる液体を噴射するため前記ヘッダーに装着される複数の噴射ノズルアセンブリとを備える噴射システムであって、前記噴射ノズルアセンブリの各々は、前記ヘッダーに流体連通して取り付けられるノズル本体と、ノズルチップとを含み、該ノズルチップは、完全組立位置への前記ノズル本体に対する該ノズルチップの回転の事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられ、各噴射ノズルアセンブリの前記ノズルチップは、軸心横断方向の各長軸に沿い方向付けられると共に扁平噴射パターンを出すように適応している細長い吐出オリフィスを有しており、各噴射ノズルアセンブリの前記ノズル本体は、その少なくとも１つの軸方向端に、直径方向に対峙した単一対のインジケータを含み、前記ノズル本体は、該インジケータを前記ヘッダーと長手方向に整列させて前記ヘッダーに装着されており、各噴射ノズルアセンブリの前記ノズルチップの前記細長い吐出オリフィスは、前記完全組立位置にあるときに、前記ヘッダーの長手方向軸心に対してほぼ同じの所定の鋭角で方向付けられている、噴射システム。
7. 少なくとも１つの噴射ノズルアセンブリを支持するため長手方向に延びる流体供給ヘッダーを備える噴射システムであって、前記噴射ノズルアセンブリは、前記ヘッダーに流体連通して同ヘッダーに取り付けられるノズル本体と、第１噴射ノズルと、第２噴射ノズルとを含み、前記第１噴射ノズルは、該第１噴射ノズルの装着端を前記ノズル本体に挿入すると共に前記ノズル本体に対して該第１噴射ノズルを回転するのに伴なう事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられるように適応しており、該第１噴射ノズルは、下流端にある吐出オリフィスと、前記ノズル本体に対して所定の角度関係で前記第１噴射ノズルを該ノズル本体に取り付けるため前記装着端の直径方向に対峙する側に設けられた半径方向に突出するロック要素とを有し、前記ノズル本体は、内部に噴射ノズル位置決め・ロック壁を備えて形成されており、前記第１噴射ノズルの前記ロック要素は、前記第１噴射ノズルの前記装着端のＸ軸に対して平行であると共に前記第１噴射ノズルのＹ軸に対して垂直に延びる側面を有し、前記ロック要素の該側面は、前記第１噴射ノズルの前記Ｘ軸を前記ノズル本体と前記流体供給ヘッダーの長手方向軸心とに対して所定の角度関係にして前記ノズル本体に対する前記第１噴射ノズルの回転運動を制限するため前記ノズル本体の前記ロック壁と係合可能であり、前記第２噴射ノズルは、該第２噴射ノズルの装着端を前記ノズル本体に挿入すると共に前記ノズル本体に対して該第２噴射ノズルを回転するのに伴なう事象として前記ノズル本体に解放自在に取り付けられるように適応しており、前記第２噴射ノズルは、吐出オリフィスと、その装着端の直径方向に対峙する側に設けられた半径方向に突出するロック要素とを有し、前記第２噴射ノズルの前記ロック要素は、前記第２噴射ノズルのＹ軸に対して平行であると共にＸ軸に対して垂直に延びる側面を有し、前記第２噴射ノズルは、前記ノズル本体中に装着されたときの前記第１噴射ノズルの前記Ｘ軸の方向とは異なる、前記ノズル本体と前記流体供給ヘッダーの前記長手方向軸心とに関する角度方向に前記第２噴射ノズルの前記Ｘ軸を配置するように、前記第２噴射ノズルの前記ロック要素の前記側面を前記ノズル本体の前記ロック壁と係合可能にして、前記ノズル本体中に装着され、
   前記ノズル本体は、前記流体供給ヘッダーの長手方向軸心に対し整列した関係で配置される少なくとも１つのインジケータを有する、噴射システム。
8. 長手方向に延びる流体供給ヘッダーに装着するための噴射ノズルアセンブリであって、前記ヘッダーに流体連通して該ヘッダーに取り付けられるように適応したノズル本体と、装着端を有するアダプタを含む噴射ノズルとを含み、前記アダプタの前記装着端及び前記ノズル本体は、前記ノズル本体に対する前記アダプタの回転に伴なう事象として前記アダプタを前記ノズル本体に解放自在に取り付けるため協働するカム作用・ロック要素を有し、前記アダプタは前記ノズル本体と連通する流体通路を有し、前記アダプタはねじ込み吐出端を有し、更に、前記アダプタの前記吐出端に螺合可能であると共に、所望の噴射パターンを出すように設計されたオリフィスを有するインサートを含み、
   前記ノズル本体は、前記噴射ノズルアセンブリが装着される前記流体供給ヘッダーの長手方向軸心と整列して位置決めするのに適応した少なくとも１つのインジケータを有し、前記アダプタは、該アダプタを前記ノズル本体と共に装着位置に回転させるのに伴なう事象として前記ノズル本体の前記インジケータと整列した関係に位置決めできる少なくとも１つのインジケータを有する、噴射ノズルアセンブリ。
9. 長手方向に延びる流体供給ヘッダーに装着するための噴射ノズルアセンブリであって、前記ヘッダーに流体連通して該ヘッダーに取り付けられるように適応した本体と、該本体中で選択的に回転位置決め可能に装着されるアダプタと、装着端を有するノズルチップとを含み、前記アダプタ及び前記ノズルチップの前記装着端は、前記アダプタに対する前記ノズルチップの回転に伴なう事象として前記ノズルチップを装着位置において前記アダプタに解放自在に取り付けるため協働するロック要素を有し、前記ノズルチップは、前記アダプタにおける装着位置への前記ノズルチップの回転に伴なう事象として前記アダプタのインジケータに対して所定の関係に自動的に位置決め可能の吐出オリフィスを有している、噴射ノズルアセンブリ。
10. 前記本体はボール形ソケットを備えて形成されており、前記アダプタは、前記ソケット中に保持されるボール形装着端を有する、請求項９に記載の噴射ノズルアセンブリ。

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