JP2016019954A - 脱着式のスプレーノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】アダプタにノズル本体を組みつけるスプレーノズルにおいて、組付性能を維持しながら強度を高める。
【解決手段】流体供給管と接続されるアダプタに対してノズル本体を回転操作で脱着するスプレーノズルであって、前記アダプタは前端開口の円筒からなる外嵌筒部を備え、該外嵌筒部の中空部を囲む周壁の内面を窪ませてL字形の係止溝部を設け、該係止溝部は先端開口から軸方向に延在する縦溝部と、該縦溝部の奥側の一側から周方向に50〜70度延在する横溝部を備え、前記ノズル本体は前記外嵌筒部に挿入する後端開口の内嵌筒部を備え、該内嵌筒部の外周面に前記係止溝部に挿入係止する係止突起を設け、該係止突起を前記アダプタの外嵌筒部の係止溝部の縦溝部に挿入した後に回転させて横溝部に係止させて該アダプタに前記ノズル本体を固定する構成としている。
【選択図】図2
【解決手段】流体供給管と接続されるアダプタに対してノズル本体を回転操作で脱着するスプレーノズルであって、前記アダプタは前端開口の円筒からなる外嵌筒部を備え、該外嵌筒部の中空部を囲む周壁の内面を窪ませてL字形の係止溝部を設け、該係止溝部は先端開口から軸方向に延在する縦溝部と、該縦溝部の奥側の一側から周方向に50〜70度延在する横溝部を備え、前記ノズル本体は前記外嵌筒部に挿入する後端開口の内嵌筒部を備え、該内嵌筒部の外周面に前記係止溝部に挿入係止する係止突起を設け、該係止突起を前記アダプタの外嵌筒部の係止溝部の縦溝部に挿入した後に回転させて横溝部に係止させて該アダプタに前記ノズル本体を固定する構成としている。
【選択図】図2
Description
本発明は脱着式のスプレーノズルに関し、配管に固定されているアダプタに対してノズル本体をワンタッチの回転操作で簡単に脱着するものである。
スプレーノズルは電気・電子部品、金属材、食品等の各種の製造ラインにおいて、高精度エッチング工程、冷却工程、洗浄工程、塗装工程、殺菌工程等で用いられ、配管に多数のスプレーノズルが並列に固定され、例えば、1ラインに数百から数千のスプレーノズルが配管に間隔をあけて取り付けられている。
これらのスプレーノズルに目詰まり、摩耗等が発生した場合、配管に固定されたアダプタからノズル本体を取り外して補修、交換する必要があり、多数のノズル本体の着脱作業に多大の労力を要する。
これらのスプレーノズルに目詰まり、摩耗等が発生した場合、配管に固定されたアダプタからノズル本体を取り外して補修、交換する必要があり、多数のノズル本体の着脱作業に多大の労力を要する。
よって、従来から、ノズル本体の交換を工具を使用せずに簡単に行えるようにしたスプレーノズルを本出願人は特許第4741749号(特許文献1)で提供している。
該特許文献1の脱着式ノズルは図7(A)〜(C)に示すように、配管に螺着するアダプタ101の大径筒部101aにノズル本体100の挿入筒部100aを挿入した後、90度回転させて係止する構造とし、ノズル本体100のアダプタ101に対する脱着を一回の回転操作でワンタッチで行えるものとしている。
該特許文献1の脱着式ノズルは図7(A)〜(C)に示すように、配管に螺着するアダプタ101の大径筒部101aにノズル本体100の挿入筒部100aを挿入した後、90度回転させて係止する構造とし、ノズル本体100のアダプタ101に対する脱着を一回の回転操作でワンタッチで行えるものとしている。
詳細には、アダプタ101の大径筒部101aの周壁部の内周に一対の突出部110を対向して設け、該突出部110の間に一対の凹部111を設けると共に、突出部110に周方向の係止穴112を設けている。これら係止穴112の周方向の一端を傾斜部120を介して前記凹部111と連続させ、一対の凹部111の奥側に係止穴112をL形状に連続させている。一方、前記ノズル本体100の挿入筒部100aの外周面に対向して一対の係止突起130を設けている。
ノズル本体100の係止突起130をアダプタ101の凹部111に挿入した後に90度回転させ、傾斜部120を乗り越えて係止穴112に嵌合し、係止穴112の他端段部121に突き当てて係止して固定している。また、取り外し時には、ノズル本体100を逆方向に90度回転し、係止突起130を凹部111に戻した後に軸方向に引き出して取り外す構成としている。
ノズル本体100の係止突起130をアダプタ101の凹部111に挿入した後に90度回転させ、傾斜部120を乗り越えて係止穴112に嵌合し、係止穴112の他端段部121に突き当てて係止して固定している。また、取り外し時には、ノズル本体100を逆方向に90度回転し、係止突起130を凹部111に戻した後に軸方向に引き出して取り外す構成としている。
前記特許文献1のノズルは、ノズル本体を90度回転するだけで脱着できるため、メンテナンスが簡単に行える利点を有するが、改良の余地がある。
即ち、アダプタ101に一対の係止穴112を設けており、各係止穴112は略90度の周方向長さであるため、合計で半周以上に穴が存在する。そのため、アダプタ101の大径筒部101aの強度が低下する問題がある。
アダプタ101とノズル本体100の中央流路の接合部はゴムパッキンを介在させてシールして水漏れが生じないようにしているが、ゴムパッキンが劣化して水漏れが生じる場合、アダプタ101の前記係止穴112から外部に水漏れが発生する恐れがある。
即ち、アダプタ101に一対の係止穴112を設けており、各係止穴112は略90度の周方向長さであるため、合計で半周以上に穴が存在する。そのため、アダプタ101の大径筒部101aの強度が低下する問題がある。
アダプタ101とノズル本体100の中央流路の接合部はゴムパッキンを介在させてシールして水漏れが生じないようにしているが、ゴムパッキンが劣化して水漏れが生じる場合、アダプタ101の前記係止穴112から外部に水漏れが発生する恐れがある。
前記観点から、アダプタに係止穴を設けないことが好ましい。しかしながら、ノズル本体100の外周面に突設した係止突起130を挿入後に90度回転させるL形状の係止機構では、アダプタ101の内周面に設けるL形状の凹部111の横軸部は突出部110にアンダーカットで位置することになる。該凹部111の横軸部が周方向で90度であると、成形後に脱型困難となるため、スライド型を用いて形成する前記係止穴112とせざるを得なかった。
本発明は、前記した従来のノズルの問題点を解消するため、スプレーノズルの外周壁に開口する係止穴をなくし、強度を高めることを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、流体供給管と接続されるアダプタに対してノズル本体を回転操作で脱着するスプレーノズルであって、
前記アダプタは前端開口の円筒からなる外嵌筒部を備え、該外嵌筒部の中空部を囲む周壁の内面を窪ませてL字形の係止溝部を設け、該係止溝部は前端開口から軸方向に延在する縦溝部と、該縦溝部の奥側の一側から周方向に50〜70度で延在する横溝部を備え、 前記ノズル本体は前記外嵌筒部に挿入する後端開口の内嵌筒部を備え、該内嵌筒部の外周面に前記係止溝部に挿入係止する係止突起を設け、該係止突起を前記アダプタの外嵌筒部の係止溝部の縦溝部に挿入した後に回転させて横溝部に係止させて、該アダプタに前記ノズル本体を固定する構成としていることを特徴とする脱着式のスプレーノズルを提供している。
前記アダプタは前端開口の円筒からなる外嵌筒部を備え、該外嵌筒部の中空部を囲む周壁の内面を窪ませてL字形の係止溝部を設け、該係止溝部は前端開口から軸方向に延在する縦溝部と、該縦溝部の奥側の一側から周方向に50〜70度で延在する横溝部を備え、 前記ノズル本体は前記外嵌筒部に挿入する後端開口の内嵌筒部を備え、該内嵌筒部の外周面に前記係止溝部に挿入係止する係止突起を設け、該係止突起を前記アダプタの外嵌筒部の係止溝部の縦溝部に挿入した後に回転させて横溝部に係止させて、該アダプタに前記ノズル本体を固定する構成としていることを特徴とする脱着式のスプレーノズルを提供している。
前記のように、本発明の脱着式のスプレーノズルは、アダプタ側に設けるL字形の係止溝部の横溝部を外面に開口した係止穴とせず、内周面から窪ませた凹部としている。アダプタの内周面で、係止溝部のアンダーカットとなる周方向に延在する横溝部を、アダプタの成形後に成形金型から無理抜きすることで、係止穴とせずに凹部からなる係止溝部としている。このように、成形金型より無理抜きを可能とするために、横溝部の周方向の角度を従来の特許文献1の90度より小さい70度以下、好ましくは60度としている。これにより、アダプタに対するノズル本体を嵌合して取り付ける際に、70度以下、好ましくは60度回転操作するものとしている。
前記L字形の係止溝部の横溝部の周方向角度を50度〜70度としているのは、70度を越えると、アダプタの成形後に成形金型から横溝部分を無理抜きすることが困難になることによる。一方、50度未満であると、ノズル本体の回転角度が少なくなり、ノズル本体とアダプタとの係止部の面積が減少して、結合力が低下することに因る。
前記アダプタに設ける係止溝部は周方向に等間隔をあけて1〜3個、ノズル本体に設ける係止突起は対応する1〜3個としている。小型ノズルの場合は係止溝部と係止突起が1個でも良く、大型ノズルの場合は各3個としてもよいが、直径方向の対向位置に2個設けることが、安定性および結合力の点から好ましい。
前記ノズル本体に設ける係止突起は、前記アダプタに設ける係止溝部の横溝部および縦溝部と同等角度の60度の円弧状に設ける一方、
前記アダプタに設ける前記係止溝部の横溝部と縦溝部の境界に節度用の小突起を設け、 前記ノズル本体の係止突起をアダプタの係止溝部の縦溝部に挿入した後に、前記小突起を乗り越えて横溝部へと嵌合させ、係止突起の全体が横溝部に嵌まり込んだ時に節度音を発するようにしている。
前記アダプタに設ける前記係止溝部の横溝部と縦溝部の境界に節度用の小突起を設け、 前記ノズル本体の係止突起をアダプタの係止溝部の縦溝部に挿入した後に、前記小突起を乗り越えて横溝部へと嵌合させ、係止突起の全体が横溝部に嵌まり込んだ時に節度音を発するようにしている。
前記のように、前記係止溝部の横溝部と縦溝部の境界に節度用の小突起を設けているため、係止突起が係止溝部の縦溝部から横溝部へ小突起を乗り越えるまでは若干大きな回転操作力を要するが、小突起を乗り越えると、パチンと節度音を発生させて横溝部内に係止突起を固定するため、固定時の節度感を高めることができる。
また、前記のように、アダプタに設ける係止溝部は60度の縦溝部に60度の横溝部を連続させるため、1つの係止溝部は120度必要となる。なお、係止溝部の横溝部と縦溝部とをそれぞれ60度未満とすると3つの係止溝部を設けることができる。
一方、ノズル本体に設ける係止突起の周方向長さも60度とし、該係止突起の軸線方向の長さは前記横溝部の軸線方向の寸法と同等で、縦溝部の軸線方向の寸法の略半分としている。これにより、前記係止突起を係止溝部の縦溝部に挿入した後に横溝部へ回転可としている。
一方、ノズル本体に設ける係止突起の周方向長さも60度とし、該係止突起の軸線方向の長さは前記横溝部の軸線方向の寸法と同等で、縦溝部の軸線方向の寸法の略半分としている。これにより、前記係止突起を係止溝部の縦溝部に挿入した後に横溝部へ回転可としている。
前記アダプタは、前記外嵌筒部の後端側に小径としたネジ筒を連続して設け、該ネジ筒を前記流体供給管と螺合して連結するものとし、かつ、前記外嵌筒部の後端側底面の中央流路を前記ネジ筒の中空部と連通させると共に該中央流路の周縁に環状シール部を設ける一方、前記ノズル本体の前記内嵌筒部の後端開口に前記環状シール部と圧接する弾性ゴムパッキンを取り付けている。
前記アダプタの環状シール部を幅広とし、該環状シール部と圧接する前記弾性ゴムパッキンは断面略コ字型として、内周面に開口した環状凹部を設けて弾性を高めると共に、前記アダプタの環状シール部と圧接する形状としていることが好ましい。
前記ノズル本体に設ける噴口を楕円状等の長孔形状とすると共に、該噴口の長さ方向の両端から一対の回転用摘まみを突設する一方、
前記アダプタの外周に、前記係止突起が係止溝部の横溝部に係止してロックされた状態で、前記回転用摘まみと上下に並ぶ位置に位置確認用突起を設けていることが好ましい。
前記アダプタの外周に、前記係止突起が係止溝部の横溝部に係止してロックされた状態で、前記回転用摘まみと上下に並ぶ位置に位置確認用突起を設けていることが好ましい。
前記回転用摘まみと位置確認用突起を上下に一致させることで、アダプタの係止溝部にノズル本体の係止突起が正規状態で取り付けられたことを確認できる。かつ、回転用摘まみの方向で噴口からの扇状噴霧の広がり方向を確認できる。
前記ノズル本体の回転用摘まみの外面に滑り止め用のセレーションを設け、作業者が回転操作する際の滑り止めとすることが好ましい。
なお、前記ノズル本体の内嵌筒部の中央先端に設ける噴口は円形として噴霧パターンを充円錐パターンとしてもよい。
前記アダプタおよびノズル本体はポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド等からなる樹脂で一体成形していると共に、上記弾性ゴムパッキンはFKM、EPDM、NBR等から成形することが好ましい。
このように、アダプタとノズル本体を樹脂成形品とすることで、係止突起を係止溝部に挿入して回転操作した時に、アダプタとノズル本体とが摺動する面における摩擦抵抗を低減でき、操作性を高めることができる。また、弾性ゴムパッキンをFKM、EPDM、NBR等で成形すると、所要の硬度とすることが容易にできると共に、所要の耐久性も得ることができる。
このように、アダプタとノズル本体を樹脂成形品とすることで、係止突起を係止溝部に挿入して回転操作した時に、アダプタとノズル本体とが摺動する面における摩擦抵抗を低減でき、操作性を高めることができる。また、弾性ゴムパッキンをFKM、EPDM、NBR等で成形すると、所要の硬度とすることが容易にできると共に、所要の耐久性も得ることができる。
さらに、ノズル本体の内嵌筒部の中空部からなる流路にワーラーを配置して、流路を通る流体に旋回を与え、噴射口からの噴霧を旋回流としてもよい。特に、スプレーノズルの噴口を円形とし充円錐分布で噴霧する場合は、前記ワーラーを配置することが好ましい。
以上の説明より明らかなように、本発明の脱着式のスプレーノズルは、アダプタの外嵌筒部の周壁内面に設けるL字形の係止溝部に、ノズル本体の内嵌筒部の外周面に設ける係止突起を挿入し、回転操作で結合するものとしているが、前記係止溝部の横溝部を周壁外面に開口した穴とせず、周壁の内周面を窪ませた凹部としているため、アダプタの強度を高めることができる。
さらに、該係止溝部の横溝部に前記係止突起の係止が終了した時点で節度音を発生させると共に、作業者に節度感を与えるため、ノズル本体の取付作業性を向上させることができ、特に、多数のノズル本体の脱着を行う場合、作業性を飛躍的に高めることができる。
さらに、該係止溝部の横溝部に前記係止突起の係止が終了した時点で節度音を発生させると共に、作業者に節度感を与えるため、ノズル本体の取付作業性を向上させることができ、特に、多数のノズル本体の脱着を行う場合、作業性を飛躍的に高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に第1実施形態のスプレーノズルを示す。
図1に示すように、スプレーノズル1は配管50に所定間隔をあけて多数並列に取り付けれるアダプタ2と、該アダプタ2にワンタッチの回転操作で連結するノズル本体3とからなる。スプレーノズル1は配管50を通して供給する水等の流体をアダプタ2に流入させ、ノズル本体3の先端の噴口26より噴霧させる一流体のスプレーノズルからなる。
図1乃至図5に第1実施形態のスプレーノズルを示す。
図1に示すように、スプレーノズル1は配管50に所定間隔をあけて多数並列に取り付けれるアダプタ2と、該アダプタ2にワンタッチの回転操作で連結するノズル本体3とからなる。スプレーノズル1は配管50を通して供給する水等の流体をアダプタ2に流入させ、ノズル本体3の先端の噴口26より噴霧させる一流体のスプレーノズルからなる。
図3に示すアダプタ2および図5に示すノズル本体3はいずれも樹脂成形品からなり、本実施形態ではポリフェニレンサルファイドで成形している。ノズル本体3にはEPDMからなる弾性ゴムパッキン4を収容している。該弾性ゴムパッキン4はJIS K 6301の試験方法に準拠する硬度(Hs)を70〜90とし、本実施形態では、硬度(Hs)を80としている。
アダプタ2は図1(B)に示す水供給管からなる配管50に設けたネジ穴50aに螺着する小径のネジ筒10と、該ネジ筒10の前端に大径の外嵌筒部11を連続して設けている。該外嵌筒部11の前端をノズル本体3の内嵌筒部20を挿入するための前端開口11aとし、該外嵌筒部11の後端側底面11bの中央をネジ筒10の中空部と連通する中央流路12としている。該中央流路12の周縁に環状シール部13を突設し、環状シール部13の外周の後端側底面11bを環状凹部としている。
前記アダプタ2の外嵌筒部11の周壁15の内面を窪ませて、直径方向に対向する2個のL字形の係止溝部16(16ー1、16−2)を設けている。該係止溝部16を設けていない周壁15の内面を膨出部17としている。
各係止溝部16は前端開口11aから後端側底面11bに向けて軸方向に延在させる縦溝部16aと、該縦溝部16aの奥側の周方向の一側より周方向に延在させる横溝部16bとからなる。一方の係止溝部16−1の横溝部16bの先端と他方の係止溝部16−2の縦溝部16aとの間に前記膨出部17を存在させている。
各係止溝部16は前端開口11aから後端側底面11bに向けて軸方向に延在させる縦溝部16aと、該縦溝部16aの奥側の周方向の一側より周方向に延在させる横溝部16bとからなる。一方の係止溝部16−1の横溝部16bの先端と他方の係止溝部16−2の縦溝部16aとの間に前記膨出部17を存在させている。
前記横溝部16bは上側膨出部17aと縦溝部16aの下側膨出面と平面的に連続させた下面17bにより上下が挟まれると共に、周壁15の外周部15wで囲まれて内面に開口した形状である。縦溝部16aに連続する部位の上側膨出部17aの側面は傾斜面17cとすると共に、下面に節度用の小突起18を設けている。前記傾斜面17cにより、後述するノズル本体3に設ける係止突起21が縦溝部16aに挿入後に横溝部16bへ回転しやすくしている。また、回転時に前記小突起18は、係止突起21を乗り越えさせると共に、係止突起21の全体が横溝部16bに嵌まり込んだ時に節度音を発生させる節度突起としている。
前記各係止溝部16の縦溝部16aの周方向長さ(L1)は60度で延在させ、該縦溝部16aの軸線方向長さ(L2)は後述するノズル本体3に設ける係止突起21の軸方向長さ(L3)の約2倍としている。該縦溝部16aの軸線方向で奥側の約半分に連続する横溝部16bの周方向長さ(L4)も60度で延在させ、該横溝部16bの軸線方向長さ(L5)は係止突起21の軸方向長さ(L3)と同等とし、係止突起21が横溝部16bに丁度嵌まり込む大きさとしている。
また、外嵌筒部11の直径方向に対向する外周面に一対の位置確認用突起19A、19Bを設けている。該位置確認用突起19A、19Bは前記係止溝部16−1、16−2の縦溝部16aの周方向の一端側に位置させている。
ノズル本体3は図5に示すように、アダプタ2の外嵌筒部11に前端開口11aから挿入する内嵌筒部20の外周面に対向して一対の係止突起21を突設している。図5(E)に示すように、内嵌筒部20は後端開口で内周面の後端部にパッキン取付用の環状切欠20aを設け、該環状切欠20aに環状の弾性ゴムパッキン4を装着している。該弾性ゴムパッキン4は図2(E)に示すように内嵌筒部20を外嵌筒部11に挿入して嵌合した状態で外嵌筒部11の底面側に突設した環状シール部13を圧接し、アダプタ2の中央流路12とノズル本体3の内嵌筒部20の中空部からなる流路22を同軸で連通させている。該弾性ゴムパッキン4は断面略コ字型として、内周面が開口した環状凹部として弾性を高めている。
前記一対の係止突起21は内嵌筒部20の外周面の軸線方向中間位置に周方向に略60度で延在する横長な略長方形としている。該係止突起21の軸線方向の寸法L3は前記のように係止溝部16の横溝部16bの軸線方向の寸法L5と同等としている。かつ、係止突起21の周方向長さL6は前記縦溝部16aの周方向長さL1および横溝部16bの周方向長さL4と同等とし、縦溝部16a内に係止突起21を挿入した後に横溝部16bに回転させ挿入し、該横溝部16bに係止突起21が丁度嵌まり込むように設定している。
内嵌筒部20は噴射側の小径筒部23に連続させ、内嵌筒部20の流路22を小径筒部23の中空部に設けた小径な流路24に連通させている。小径筒部23の前端閉鎖面23aに前記流路24の前端円弧面24aを近接させ、前端閉鎖面23aに直径方向に凹溝25を流路24の先端側と交差させて切り込み、楕円形状の長孔からなる噴口26を前端閉鎖面23aの中央に開口している。
また、前記小径筒部23の軸線方向中間の外周から大径円板部27を突設している。該大径円板部27の前端面には、前記凹溝25の長さ方向の両端と対応する位置から外周にかけて一対の回転摘まみ28A、28Bを突設している。該一対の回転摘まみ28A、28Bは外周に向かって傾斜して突出する三角形状とすると共に、外周側に向かって厚みを増大し、かつ、外周端28Ae、28Beを円弧状としている。さらに、該回転摘まみ28A、28Bの外面および大径円板部27の外周面に細かい縦溝(セレーション)29を設け、作業者が滑ることなく把持して、回転操作しやすい形状としている。
また、ノズル本体3に設ける前記一対の回転摘まみ28A、28Bは前記係止突起21の周方向の一端と略60度間隔をあけて位置させている。これにより、ノズル本体3の内嵌筒部20の係止突起21をアダプタ2の外嵌筒部11の係止溝部16の縦溝部16aに挿入して嵌合した後に、ノズル本体3を回転摘まみ28A、28Bを掴んで60度回転操作し、係止突起21を横溝部16bに嵌合してアダプタ2にノズル本体3を結合した状態で、回転摘まみ28Aと位置確認用突起19A、回転摘まみ28Bと位置確認用突起19Bが位置合わせされる状態としている。
前記構成からなるスプレーノズル1では、アダプタ2にノズル本体3を組み付ける時、ノズル本体3の一対の係止突起21をアダプタ2の一対の係止溝部16(16−1、16−2)の縦溝部16aに差し込み、係止突起21が縦溝部16aの奥端に達した後にノズル本体3を周方向に回転させて横溝部16bに係止突起21を挿入する。
係止溝部16には縦溝部16aに横溝部16bが接する位置に節度用の小突起18があるため、該小突起18を乗り越えて係止突起21は横溝部16bへと回転移動し、60度回転した位置で係止突起21の回転方向先端が横溝部16bの終端に位置する膨出部17に当接停止する。かつ、該停止位置に達する直前に係止突起21の回転方向後端が小突起18を乗り越えて横溝部16bに丁度嵌まりこみロックされた状態となる。この小突起18を乗り越えて、係止突起21が横溝部16bに嵌まり込むロック位置にきた時に、パチンと節度音が発生し、回転操作の停止位置を感知させる節度感が生じる。
係止溝部16には縦溝部16aに横溝部16bが接する位置に節度用の小突起18があるため、該小突起18を乗り越えて係止突起21は横溝部16bへと回転移動し、60度回転した位置で係止突起21の回転方向先端が横溝部16bの終端に位置する膨出部17に当接停止する。かつ、該停止位置に達する直前に係止突起21の回転方向後端が小突起18を乗り越えて横溝部16bに丁度嵌まりこみロックされた状態となる。この小突起18を乗り越えて、係止突起21が横溝部16bに嵌まり込むロック位置にきた時に、パチンと節度音が発生し、回転操作の停止位置を感知させる節度感が生じる。
ノズル本体3の内嵌筒部20をアダプタ2の外嵌筒部11に挿入した時点で、ノズル本体3の底面側の弾性ゴムパッキン4はアダプタ2の環状シール部13に面接触する。係止突起21を係止溝部16に挿入してロックした位置で、弾性ゴムパッキン4に押圧力が付加され、環状シール部13に密着するように変形させ、シール性を確保する。
このように、ノズル本体3を60度回転させるだけのワンタッチ操作でアダプタ2にシール性を確保しながら、取り付けることができる。かつ、ノズル本体3をアダプタ2に対して60度回転させると、節度音が発生すると共に、回転操作力にも節度感が発生するため、取付作業性を高めることができる。
このように、ノズル本体3を60度回転させるだけのワンタッチ操作でアダプタ2にシール性を確保しながら、取り付けることができる。かつ、ノズル本体3をアダプタ2に対して60度回転させると、節度音が発生すると共に、回転操作力にも節度感が発生するため、取付作業性を高めることができる。
特に、ノズル本体3の回転操作は、回転摘まみ28A、28Bを大きく突設しているため、作業者が把持して回転操作しやすいと共に、外面にセレーションを設けているため滑りにくく、操作性がよい。
かつ、ノズル本体3を60度回転してアダプタ2とロック結合した状態で、ノズル本体3の回転摘まみ28A、28Bがアダプタ2の位置確認用突起19A、19Bとそれぞれ上下に一致した状態となるため、この位置合わせでロックを確認できる。
さらに、ノズル本体3の長孔の噴口26より横広がりの扇形噴霧を発生させるが、該噴霧の広がり方向と回転摘まみ28A、28Bの位置とを一致させているため、回転摘まみ28A、28Bの位置により噴霧の広がり方向を確認できる。
かつ、ノズル本体3を60度回転してアダプタ2とロック結合した状態で、ノズル本体3の回転摘まみ28A、28Bがアダプタ2の位置確認用突起19A、19Bとそれぞれ上下に一致した状態となるため、この位置合わせでロックを確認できる。
さらに、ノズル本体3の長孔の噴口26より横広がりの扇形噴霧を発生させるが、該噴霧の広がり方向と回転摘まみ28A、28Bの位置とを一致させているため、回転摘まみ28A、28Bの位置により噴霧の広がり方向を確認できる。
一方、メンテナンス時に配管50にネジ締め固定されているアダプタ2からノズル本体3を取り外す際、前記取付時と逆方向にノズル本体3を60度回転させる。この回転操作で、係止突起21が係止溝部16の横溝部16bから縦溝部16aに移動し、該縦溝部16aから係止突起21を真っすぐに引き抜くことにより簡単にノズル本体3をアダプタ2から取り外すことができる。
特に、本発明のスプレーノズル1は、アダプタ2に設けるL字形状の係止溝部16の横溝部16bを周方向に60度延在させて、従来例の90度より大幅に小さくしている。その結果、アダプタ2を金型で樹脂成形した後に無理抜きすることができ、係止穴とせずに外周壁で囲まれた凹部とすることができる。よって、係止穴とした場合に発生する強度低下を解消できる。
本発明のスプレーノズルは前記実施形態に限定されず、図6に示すように、ノズル本体3ー2の噴口26−Bを円形として充円錐の噴霧パターンを発生するスプレーノズルとしてもよい。該ノズル本体3−2の内嵌筒部20の中空部からなる流路22にX字形状としたワーラー30を配置し、該ワーラー30の後端突出部を環状の弾性ゴムパッキン4の中空部に挿入している。これにより、アダプタ2から流入する流体をワーラー30を通して撹拌し、噴口26−Bからの充円錐噴霧の均質化を高めている。
アダプタおよびノズル本体の他の構成は、前記実施形態と同様であり、ノズル本体3−2の内嵌筒部20の外周面に一対の係止突起21を設ける一方、アダプタ2の外嵌筒部11の内周面に一対の係止溝部16−1、16−2を設けており、同様の符号を付して説明を省略する。
本発明は前記実施形態に限定されず、小径で小型のスプレーノズルでは、アダプタに設けるL字形の係止溝部は1つとし、ノズル本体に設ける係止突起は1つとしてもよい。一方、大径の大型のスプレーノズルでは、L字形の係止溝部は3つとし、その横溝部は50度未満とする一方、ノズル本体に設ける係止突起は3つとしてもよい。
1 スプレーノズル
2 アダプタ
3 ノズル本体
4 弾性ゴムパッキン
11 外嵌筒部
16(16−1、16−2) 係止溝部
16a 縦溝部
16b 横溝部
20 内嵌筒部
21 係止突起
26 噴口
19A、19B 位置確認用突起
28A、28B 回転摘まみ
2 アダプタ
3 ノズル本体
4 弾性ゴムパッキン
11 外嵌筒部
16(16−1、16−2) 係止溝部
16a 縦溝部
16b 横溝部
20 内嵌筒部
21 係止突起
26 噴口
19A、19B 位置確認用突起
28A、28B 回転摘まみ
Claims (3)
- 流体供給管と接続されるアダプタに対してノズル本体を回転操作で脱着するスプレーノズルであって、
前記アダプタは前端開口の円筒からなる外嵌筒部を備え、該外嵌筒部の中空部を囲む周壁の内面を窪ませてL字形の係止溝部を設け、該係止溝部は前端開口から軸方向に延在する縦溝部と、該縦溝部の奥側の一側から周方向に50〜70度で延在する横溝部を備え、 前記ノズル本体は前記外嵌筒部に挿入する後端開口の内嵌筒部を備え、該内嵌筒部の外周面に前記係止溝部に挿入係止する係止突起を設け、該係止突起を前記アダプタの外嵌筒部の係止溝部の縦溝部に挿入した後に回転させて横溝部に係止させて、該アダプタに前記ノズル本体を固定する構成としていることを特徴とする脱着式のスプレーノズル。 - 前記ノズル本体に設ける係止突起は前記アダプタに設ける係止溝部の横溝部および縦溝部と略同等の60度の円弧状に設ける一方、
前記アダプタの前記係止溝部の横溝部と縦溝部の境界に節度用の小突起を設け、
前記ノズル本体の係止突起を前記アダプタの係止溝部の縦溝部に挿入した後に、前記小突起を乗り越えて横溝部へと嵌合させ、係止突起の全体が横溝部に嵌まり込んだ時に節度音を発する構成としている請求項1に記載の脱着式のスプレーノズル。 - 前記ノズル本体に長孔形状の噴口を設けると共に、該噴口の長さ方向の両端から一対の回転用摘まみを突設する一方、
前記アダプタの外周に、前記係止突起が係止溝部の横溝部に係止してロックされた状態で、前記回転用摘まみと上下に並ぶ位置確認用突起を設けている請求項1または請求項2に記載の脱着式のスプレーノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014145454A JP2016019954A (ja) | 2014-07-15 | 2014-07-15 | 脱着式のスプレーノズル |
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ID=55265172
Family Applications (1)
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10510753A (ja) * | 1994-12-14 | 1998-10-20 | イーグル − ピッチャー インダストリーズ,インコーポレーテッド | 容器洗浄装置およびシステム |
JP2001259483A (ja) * | 2000-01-26 | 2001-09-25 | Spraying Syst Co | 急速脱着式ノズルアセンブリ |
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JP2003071326A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-11 | Itw Oberflaechentechnik Gmbh & Co Kg | 流体スプレイ装置 |
-
2014
- 2014-07-15 JP JP2014145454A patent/JP2016019954A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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