JP4862149B2 - クリームはんだ印刷の検査方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリント基板上の縦横に一定間隔で配置されたパッド上に印刷されるクリームはんだの印刷状態が適正か否かを検査する方法およびその装置に関するものである。
ボールグリッドアレイ(Ball Grid Array、以下BGAという)は多ピンのICを表面実装できるパッケージであり,多ピン化してもバンプピッチの間隔は比較的広く設計される。プリント基板への実装はパッケージの下部に面配置しているはんだバンプと基板上に縦、横に多数配置されたパッド上のクリームはんだとを接合することにより容易に行うことができる。BGAは超小型LSI部品として電気・電子機器の分野におけるダウンサイジングを支えるための重要な実装技術である。したがって近年携帯電話やデジタル家電などの多種多様な電気・電子機器に使用され、急速に普及している。
プリント基板にBGAを実装する技術において、基板のパッド上にクリームはんだを印刷する工程は品質保証、歩留まりや修理における経済面から非常に重要である。BGAを実装したプリント基板に不良が発生した場合には通常基板ごと交換されるため、その修理は高額となる。この不良の発生要因のなかでもBGAを基板に接合するために必要な基板にクリームはんだを印刷する際に発生する不良が最も大きいといわれている。
このプリント基板におけるクリームはんだの印刷状態を検査する方法としては、印刷されたクリームはんだ上にBGAを載せてリフローしてBGAが付着した後にX線を用いる方法、超音波、熱画像、磁気などを用いる方法などが提案されている。
なかでもX線を用いる方法は、BGAに対する単純透過画像による非破壊検査であり、非接触で分解能が良く、検査速度も比較的早く、さらに焦点が5μm程度の小焦点で断層画像なども検出できることから、最も良く普及している。しかし、このX線による検査方法は、BGAが非常に小さな物体であり(ピッチ: 約1.00〜1.27mm)、クリームはんだの正常部分と異常部分とでX線の吸収差がほとんど出ないために、正常部分と異常部分との識別が困難であり、にじみ、未はんだ、かすれ、内部空白などの異常部分を発見できない場合がある。またX線による方法を用いる装置は、大型で高価である。このようなことからX線を用いる検査方法は比較的小型のBGA実装プリント基板向けや比較的生産規模が小さい生産ラインへの応用には適合し難い点がある。
このような事情からクリームはんだ後の印刷状態を簡便、迅速に、かつ精度良く検査する方法およびかかる方法を実現する小型で経済的な汎用検査装置が必要とされており、いろいろな提案がなされている。例えば特開平5−296746号公報には、プリント基板上の銅箔からなる電極上に形成されたクリームはんだを斜め上方から波長600nm以下の光を照射し、プリント基板からの反射光を上方のカメラに入射させて明暗画像を入手し、この明暗画像をもとに予め定めた基準判定式に照らしてクリームはんだの塗布面積の良否を決定する方法が開示されている。
この方法は、はんだレベラーなどのはんだコーティングの有無に拘わらず、電極上のクリームはんだ一個一個の2次元面積の良否判定を行うものであり、縦横に多数のしかも微小なパッドが配列されたBGAを搭載してはんだ付けするためのクリームはんだ印刷の未はんだを検査するものではない。
また、特開2002−33576号公報や非特許文献1には、クリームはんだの横方向に設置された少なくとも相対向する2方向から交互に切換え光照射可能な照明手段を介してクリームはんだを照射し、該クリームはんだよりの反射光をカメラで撮影し、前記少なくとも2つの明暗画像の差分を行ってその輝度値からクリームはんだにおける側面傾斜部分を求めて、側面傾斜部分の値とあらかじめ設定した良否判定の基準値との比較を行い、クリームはんだの形状の良否判定を行うようにしたクリームはんだの外観検査方法が記載されている。
この公報や非特許文献1のものは、クリームはんだ形状から正常に塗布されているか否かを検査するものであり、BGAを搭載してはんだ付けするためのクリームはんだ印刷がされていない未はんだを検査するものではない。
さらに、特開2002−158437号公報には、プリント基板に形成されたシルク印刷の無はんだ部分の略横方向に配置された照明手段を介して少なくとも相対向する2方向から無はんだ部分に交互に光を照射し、前記無はんだ部分よりの反射光を上方に配置したカメラで撮影し、前記少なくとも2つの明暗画像の差分を行って無はんだ部分を画像中から除去することを特徴とするプリント基板における無はんだ部分の除去方法が開示されている。
この公報のものは、検査部位の近傍にシルク印刷、配線パターン、ベアパッド等のはんだが乗っていない部分、すなわち無はんだ部分が存在した場合に、クリームはんだ部分の撮影画像中にはんだ部分と同様な反射を生じる無はんだ部分を除去することを目的として、この2つの明暗画像の差分を行って無はんだ部分を画像中から除去するものである。この目的とするところは、無はんだ部分に対して少なくとも2方向からクリームはんだに交互に光を照射して反射光をカメラで撮影し、前記少なくとも2つの明暗画像の差分を行って無はんだ部分を除去し、クリームはんだの形状検査を無はんだ部分の存在に関係なしに行うことである。したがって、BGAをはんだ付けするためのクリームはんだ印刷がされていない無はんだを検査するものではない。
特開平5−296746号公報 特開2002−33576号公報 特開2002−158437号公報 村越貴行、エレクトロニクス実装技術, Vol.16, No.12,80-84頁, 2000.
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、計測対象範囲をデジタル撮影して得られる光学的画像情報をデジタル画像処理及び演算処理を行うことにより、計測対象範囲にある一個の未はんだ部位を簡単、迅速、かつ精度よく検出する検査方法を提供することを目的とする。また本発明は上記の検査方法に基づく多品種少量生産ラインに好適なクリームはんだの印刷状態を検査する装置を提供することを目的とする。
本発明は以下に述べる手段により上記の課題を解決する。
[1]本発明は、プリント基板のパッド上にクリームはんだ印刷された後に、はんだを印刷すべき部位全体の印刷状態をデジタル画像撮影し、得られた撮影画像をプリント基板上のクリームはんだ部分のみが残るようにデジタル画像処理し、得られた処理画像のクリームはんだ部分のピクセル数から未はんだ部分を検出することにより、印刷不良を判定するプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法において、
未はんだ部分を検出するに際して、未はんだ部分を含まず、総はんだ数が異なる複数のクリームはんだ印刷画像Pd0において、下記数
比較値(%)=[A/B]×10
(但し、Aは、各画像の、はんだ部分の総ピクセル数を総はんだ数で除して求められるはんだ部分の平均ピクセル数とし、Bは、理想的な印刷状態のはんだ部分のピクセル数とする。)
で求められる比較値dをそれぞれ算出し、各比較値dのいずれよりも小さい所定の値を、一個以上の未はんだ部分を検出するための規定値として設定し、
未はんだ部分を一個含み、総はんだ数が異なる複数のクリームはんだ印刷画像Pd1において、上記数式で求められる比較値dをそれぞれ算出し、
総はんだ数と比較値dの関係を示すグラフにおいて、比較値dの多項式近似曲線が前記規定値を下回るクリームはんだ印刷画像Pd1における総はんだ数を計測対象のはんだ数として設定し、
設定されたはんだ数を計測した際に、上記数式で求められる比較値が前記規定値を下回れば未はんだ部分を一個以上含むと判定することにより、未はんだ部分を検出することを特徴とするプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法を提供する。
[2]また本発明は、上記[1]に記載する、クリームはんだを印刷すべき部位を残してその他の部位をマスクし、所定面積以上クリームはんだが付着した部位を選定して残すグレイスケール処理によりクリームはんだ印刷画像を得て、所定のしきい値を設けて各クリームはんだ部位の濃度を2値化処理し、2値化処理された画像をモフォロジカル処理により画質改善することにより、プリント基板上のクリームはんだ部分のみが残るようにデジタル画像処理することを特徴とするプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法を提供する。
[3]さらに本発明は、[1]又は[2]に記載の検査方法によって印刷不良を判定する、プリント基板のクリームはんだ印刷の検査装置であって、プリント基板の上方からプリント基板を撮影するデジタルカメラと、プリント基板のパッド上に印刷されたクリームはんだを上方から照射する照明装置と、撮影された画像から画像解析によりクリームはんだの印刷状態を検出する演算処理装置と、デジタルカメラの撮影制御および演算処理結果に基づいての良・不良信号を発生する制御装置から構成されるプリント基板のクリームはんだ印刷の検査装置を提供する。
[4]上記[1]又は[2]に記載の検査方法において、
(1)クリームはんだを印刷すべき部位全体をデジタルカメラで撮影する工程、
(2)クリームはんだを印刷すべき部位を残してその他の部位をデジタル処理によりマスクする工程、
(3)所定面積以上クリームはんだが付着した部位を選定して残すデジタル処理によりクリームはんだ印刷画像を得る工程、
(4)所定のしきい値を設けて、各クリームはんだ部位の濃度を2値化処理する工程、
(5)2値化処理された画像内の画質改善を行って、クリームはんだ印刷された部位と未はんだ部位を区別する工程、
(6)上記処理画像のクリームはんだ印刷された部位の面積を求める解析処理をする工程、
(7)クリームはんだ印刷された部位の面積を標準面積と比較することによって、計測対象画像範囲内に含まれる一つの未はんだ部位を検出することにより、印刷不良と判定する工程、の各工程を含む検査方法が好適である。
本発明によれば、従来技術のように個々のクリームはんだの形状に着目することなしに、複数個のクリームはんだ部位を含む計測対象画像範囲内に一つでも未はんだがあれば識別して不良と判定し、不良信号を発生して不良プリント基板を取り除くことができる。従って、製造ラインで最も要求されているオンラインでの未はんだ検出を簡便、迅速、正確に、かつ安価に行うことができる検査方法および検査装置を提供することが可能となる。また、不良品を製造ラインの川下に流すことを防ぎ製造コストを下げることができる。さらに、市場に出荷された後のクレーム対策を少なくすることが可能になるため、プリント基板の信頼性向上を図ることができる。またかかる方法を採用することにより、X線検査装置のようにクリームはんだ量を検出するための3次元解析などの多機能を備えた、大がかりで高価な装置ではなく、未はんだ検査に焦点を絞った、多品種少量生産ラインに好適な安価な検査装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明になるクリームはんだの印刷状態は以下のような方法で検査される。まず、計測対象のクリームはんだすべき部位全体をデジタルカメラで撮影して、撮影画像をコンピュータファイルに取り込み、クリームはんだすべき部位を残して、その他の部位はデジタル処理によりマスクする。次に、所定面積以上クリームはんだが付着した部位を選定して残すデジタル処理によりクリームはんだ印刷画像を得て、一定のしきい値を設けて各クリームはんだ部位の濃度を2値化処理する。この2値化処理により得られた画像内の明るいオブジェクトを収縮させ、暗いオブジェクトを膨張させることにより、必要な部分のみを残すモフォロジカル処理を行う。次に処理画像のクリームはんだ部分の面積を示すピクセル数を求め、ピクセル数の比較により未はんだ部分を検出して、未はんだ部分が1個でもあれば、不良品と判定して、未はんだ部分が全くない場合には良品と判定する。図1にはこのフローチャートが示されている。
本発明になるクリームはんだの印刷状態の検査装置は図2に概略示されている。クリームはんだ印刷機8で印刷されて送られてくるベルトコンベア9上のクリームはんだ印刷基板1を上方からのリング照明装置2で照明し、 ベルトコンベア上方に設置されたデジタルカメラ3で撮影する。撮影範囲は制御装置4によりカメラの平面位置(X、Y方向)、クリームはんだ印刷基板からの距離(Z方向)を制御することにより行う。撮影された画像は、演算処理装置5に送られて、デジタル画像解析により、クリームはんだの印刷状態を検査し、処理結果に基づいて良・不良信号を発生し、不良品7はベルトコンベアから除外する。良品6は次工程10に送られてクリームはんだが印刷されたパッド上にICパッケージを搭載した後、リフロー工程でBGAを基板に接着する。
以下、図1に示されるフローチャートにそって、予めクリームはんだ付着不良を含むBGAプリント基板の場合について本発明の不良品を識別する方法、その原理等を詳細に説明する。
(撮影・画像処理)
デジタルカメラ(Fuji:FinePix4900Z)を用いて予め不良を含むクリームはんだ印刷基板を撮影する。撮影条件は、クリームはんだ基板表面からカメラまでの距離は、10cmであり、基板表面の明るさは390ルックスである。図3には印刷すべきクリームはんだの総数が324個(縦18×横18)であるプリント基板を示しているが、ここでは便宜上計測対象領域として画面中央部に6個の未はんだ部位を有する総数30個(縦6×横5)のクリームはんだすべき部位を選ぶ。得られた撮影画像をデジタル画像処理することにより、プリント基板上のはんだ部分のみが残るように画像を作成する。このデジタル画像処理は画像解析ソフト(Image-Pro Plus)を用いて行う。本発明でいうデジタル画像処理は、(1)マスク処理、(2)グレイスケール処理、(3)2値化処理、(4)モフォロジカル画質改善処理の4つからなる(図4)。
(マスク処理)
はんだ印刷部分のみを黒く、それ以外の部分を白い画像として作成し、それを実際のクリームはんだ画像と重ね合わせてOR処理することにより背景画像を除去し、はんだ部分と未はんだ部分であるパッド(Pads)部分のみを残す画像を作成することができる。OR処理とは、論理和演算のことである。この処理を行うとどちらか一方のオペランドが「1」であるビット数が、演算結果で「1」となる。
(グレイスケール処理)
マスク処理により得られたクリームはんだ印刷部分と未はんだ部分のカラー画像をグレイスケール処理し、画像を8ビットの階調をもつ白黒画像にする。この処理をすることにより、次に示す2値化処理を簡便にすることができる。
(2値化処理)
ある適当なしきい値を設け、各画素の濃度を1または0に変換する処理を2値化処理という。画像の2値化は、その結果としての対象の情報を圧縮し、その後の処理の単純化を図ることができることから実用化価値が高い。この処理により画質改善処理を簡便に行うことができる。未はんだ部分の周辺には多少の黒部分が残るので、これを除去するために画質改善処理をする。
(画質改善処理)
画質改善処理としてモフォロジカル処理を行う。この処理は、2値化処理により得られた2値画像をエロード(Erode(収縮))またはダイレート(Dilate(膨張))させることにより必要な部分のみを残す画像を得ることができる。なお、エロードとは「画像内の明るいオブジェクトを収縮させ、暗いオブジェクトを膨張させる処理」をいい、ダイレートとは「画像内の明るいオブジェクトを膨張させ、暗いオブジェクトを収縮させる処理」をいう。この処理はオブジェクトを逆にすることも可能である。本実施の態様では全ての画像に対してエロードのモフォロジカル処理を行う。
(面積測定)
クリームはんだを印刷すべき部分の面積は、その部分の画素数(ピクセル数)で示す。上記のデジタル画像処理を行ったクリームはんだ画像部分(クリームはんだ画像上の黒い部分)のピクセル数を画像解析ソフト(Image-Pro Plus)を用いて求める。求めるピクセル数は数式(1)で表わされる。
Figure 0004862149

まず、図4の処理後の画像から標準円を選び出す。標準円としては金メッキパッド上にクリームはんだが100%近く印刷された理想的な印刷状態のものを選び出す。目で見て真円に近いと判断される円を図5に示すように、17個選び出す。この17個のクリームはんだが印刷された画像の総ピクセル数を求める。解析の結果総ピクセル数は15096画素となった。クリ−ムはんだ1個の平均ピクセル数は888画素となる(表1)。従って、標準円のピクセル数を888画素と決める。なお、標準円のピクセル数は撮影カメラの解像度、撮影倍率、照明条件などにより変動し、数値は変る。
(クリームはんだ部分と標準円のピクセル数との比較)
クリームはんだ部分のピクセル数(はんだ部分の総ピクセル数をはんだ部分の総数で除した値)と標準円のピクセル数を比較し、比較値を求める。比較値は以下の数式(2)より算出する。
Figure 0004862149
総はんだ数と未はんだ数を変化した場合のピクセル数と比較値の測定結果を表1〜表3に示す。さらに、未はんだ部分を1個含むクリームはんだ印刷画像のピクセル数と比較値の測定結果を表4に示す。
Figure 0004862149
Figure 0004862149
Figure 0004862149
Figure 0004862149
表2には未はんだ部分を含まない別の態様である3種のクリームはんだについてのピクセル数の測定結果が示されている。未はんだ部分を含まないクリームはんだ画像については、比較値はすべて90(%)以上となっていることが示されていることから、比較値が90(%)以上あれば、そのクリームはんだ画像には未はんだ部分は含まれないと考えられる。比較値の値は、総はんだ数に応じて増減しているわけではないので、総はんだ数が何個の場合でも未はんだ部分がなければ比較値は90(%)以上になると考えられる。実際のクリームはんだ印刷においては金メッキパッド上にクリームはんだが100%近く印刷された標準円以外に印刷工程において周辺に金メッキ部分が残されたものも含まれるため、クリームはんだ1個当たりの面積は標準円に比較すると小さくなる。
総はんだ数が一定で,未はんだ部分が変化した場合の比較値の変化は表3に示すように、総はんだ数を48個とした場合には、未はんだ部分が6個では比較値は82.9(%)、未はんだ部分が1個では92.6(%)となることから、総はんだ数が一定ならば,未はんだ部分が多い方が比較値は小さくなる。つまり、未はんだ部分が1個の場合で90(%)を下回れば,未はんだ部分がそれ以上の個数の場合では比較値は90(%)を下回ることになる。
クリームはんだの欠陥検査は異常部分を1箇所以上探すことなので、未はんだ部分が1個ある場合のクリームはんだ画像の最大総はんだ数を求めればよい。未はんだ部分を1個として総はんだ数を変化させたときのピクセル数、比較値が表4に示されている。
未はんだ部分が一定で、総はんだ数が変化した場合の比較値の変化は、未はんだ部分1個
を含むBGA画像の総はんだ数と比較値との関係を表4のデータをもとにプロットして導かれた多項式近似曲線により明らかとなる。このことは図6に示されている。ここで用いた多項式近似曲線は数式(3)で示される4次式で表される。
Figure 0004862149

この近似曲線が実験データとどの程度一致しているかをみるために、相関係数を求めた。その結果、この式の相関係数Rは、R=0.998となり、よく一致している。
比較値が90(%)の直線と近似曲線との交点のX点座標は,17.6となった。つまり,総はんだ数が17.6個で比較値は90(%)となることがわかる。
はんだ数は整数個で表すので、17.6以下の整数、つまり総はんだ数が17個の場合に90(%)を下回ることになる。よってクリームはんだ画像上の計測対象とする総はんだ数が17個以下の場合ならば、未はんだ部分が1箇所以上あるということを検出できる。
ただし、今回の実験ではデジタルカメラによる撮影は1方法のみ行い、デジタル画像処理過程中で用いたマスクは手作業で作成した。標準円は目視で真円に近いものを選別したことから、真円の大きさは用いたマスクの黒い部分とほぼ等しい。
本発明の一実施態様において、1回の検査で1つ以上の未はんだを見つけるためには、1回の検査で撮影できる総はんだ数は、17個以下であることを提案することが明らかになった。カメラの分解能、照明条件などを変更することにより、図3に示される検査対象内において、1回の検査で撮影できる総はんだ数を17個以上にすることは可能である。1回の検査で可能な総はんだ数を増加すれば、検査時間の短縮が可能になり、本発明の有効性をより一層示すことができる。
以上、デジタルカメラによるプリント基板撮影後、デジタル画像処理することによりBGAクリームはんだ印刷の未はんだの欠陥を簡便、迅速、正確に検査する光学的方法について詳述した。その結果、未はんだ部分が1箇所以上あることを正確に検出には、計測対象とする総はんだ数をどのように設定するかの関係が明確とされ、本発明になるデジタルカメラ撮影によるBGAクリームはんだ印刷の欠陥検査の方法が実施可能であり、極めて有用であることが確立された。
本発明は、個々のクリームはんだの形状に着目することなしに、いくつかのクリームはんだをとらえた画像のデジタル画像処理によって、対象画像内に一つでも未はんだがあれば識別して不良と判定することができる、極めて簡便、迅速、かつ正確なプリント基板のクリームはんだ検査方法およびかかる検査方法を採用する低価格の一般汎用装置を提供することを可能とする。従って、プリント基板製造ラインに用いられてプリント基板の信頼性向上が期待される。
本発明に係るはんだ付着状態の検査における処理手順のフローチャート図。 本発明に係るクリームはんだ印刷検査装置の一使用形態を示す概念図。 クリームはんだ印刷後の状態を示すプリント基板の図。 本発明のデジタル画像処理工程の一例を示す図。 標準円画像を示す図。 総はんだ数と比較値の関係を示す図(未はんだ数を1個含む場合)。
符号の説明
1 はんだ印刷基板
2 リング照明装置
3 デジタルカメラ
4 制御装置
5 演算処理装置
6 良品
7 不良品
8 印刷機
9 ベルトコンベア
10 次工程

Claims (3)

  1. プリント基板のパッド上にクリームはんだ印刷された後に、はんだを印刷すべき部位全体の印刷状態をデジタル画像撮影し、得られた撮影画像をプリント基板上のクリームはんだ部分のみが残るようにデジタル画像処理し、得られた処理画像のクリームはんだ部分のピクセル数から未はんだ部分を検出することにより、印刷不良を判定するプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法において、
    未はんだ部分を検出するに際して、未はんだ部分を含まず、総はんだ数が異なる複数のクリームはんだ印刷画像Pd0において、下記数
    比較値(%)=[A/B]×10
    (但し、Aは、各画像の、はんだ部分の総ピクセル数を総はんだ数で除して求められるはんだ部分の平均ピクセル数とし、Bは、理想的な印刷状態のはんだ部分のピクセル数とする。)
    で求められる比較値dをそれぞれ算出し、各比較値dのいずれよりも小さい所定の値を、一個以上の未はんだ部分を検出するための規定値として設定し、
    未はんだ部分を一個含み、総はんだ数が異なる複数のクリームはんだ印刷画像Pd1において、上記数式で求められる比較値dをそれぞれ算出し、
    総はんだ数と比較値dの関係を示すグラフにおいて、比較値dの多項式近似曲線が前記規定値を下回るクリームはんだ印刷画像Pd1における総はんだ数を計測対象のはんだ数として設定し、
    設定されたはんだ数を計測した際に、上記数式で求められる比較値が前記規定値を下回れば未はんだ部分を一個以上含むと判定することにより、未はんだ部分を検出することを特徴とするプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法。
  2. クリームはんだを印刷すべき部位を残してその他の部位をマスクし、所定面積以上クリームはんだが付着した部位を選定して残すグレイスケール処理によりクリームはんだ印刷画像を得て、所定のしきい値を設けて各クリームはんだ部位の濃度を2値化処理し、2値化処理された画像をモフォロジカル処理により画質改善することにより、プリント基板上のクリームはんだ部分のみが残るようにデジタル画像処理することを特徴とする請求項1に記載のプリント基板のクリームはんだ印刷の検査方法。
  3. 請求項1又は2に記載の検査方法によって印刷不良を判定する、プリント基板のクリームはんだ印刷の検査装置であって、プリント基板の上方からプリント基板を撮影するデジタルカメラと、プリント基板のパッド上に印刷されたクリームはんだを上方から照射する照明装置と、撮影された画像から画像解析によりクリームはんだの印刷状態を検出する演算処理装置と、デジタルカメラの撮影制御および演算処理結果に基づいての良・不良信号を発生する制御装置から構成されるプリント基板のクリームはんだ印刷の検査装置。
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