JP4861072B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に外部電極との接続用の金属層を備えた半導体装置及びその製造方法に関するものである。また、本発明は半導体ウェハーを個々の半導体チップに分割するためのダイシング装置に関するものである。
多数の半導体素子を作り込んだ半導体ウェハーは、所定のダイシングラインに沿って個々のチップに分割される。このダイシング工程では通常、ダイシングブレードやダイシングソーと呼ばれる刃を用いて半導体ウェハーを機械的に分割する。そして、ダイシング工程の際には各種の汚染物(例えば、シリコンダスト)が生じるとともに多量の摩擦熱が生じるため、洗浄及び冷却といった観点から切削水を供給しながらダイシング工程を行っている。なお、切削水としては純水も用いられるが、切削水の導電性が低いとダイシング工程の際に静電気が生じ、半導体素子が静電破壊するおそれがある。そのため、切削水に二酸化炭素(CO)を添加して比抵抗値を下げ、静電気の発生を抑えるという方法が一般的に採用されている。
また、一般的な半導体装置の外部接続用のパッド電極としてはアルミニウム(Al)系の金属が用いられている。図8は従来の半導体装置のパッド電極部を示す断面図である。
シリコン(Si)等から成る半導体基板100の表面には、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等のデバイス素子(不図示)が設けられ、パッド電極101が第1の絶縁膜102を介して形成されている。パッド電極101は半導体装置の入出力端子や電源端子,接地端子等となり、ボンディングワイヤや他の電子デバイスの電極(例えばハンダバンプ)等を介してリードフレームや周辺素子と電気的に接続される部位である。パッド電極101には、アルミニウムやアルミニウム合金が用いられている。
また、半導体基板100の表面上には、パッド電極101の一部上を被覆するパッシベーション膜103が形成されている。パッシベーション膜103は、例えばCVD法等によって形成されたシリコン窒化膜やシリコン酸化膜やTEOS膜等の絶縁膜であり、最終表面を保護する。なお、TEOS膜とはTEOS(テトラ・エチル・オルソシリケート)を用いたCVD法等で形成された絶縁膜である。
また、パッシベーション膜103はパッド電極101上に、パッド電極101の表面を露出させる開口部104を有している。そのため、当該開口部104で露出したパッド電極101にボンディングワイヤや他の電子デバイスの電極等が接続される構成となっている。
また、製造プロセス中にパッド電極101の材料であるアルミニウムによってパターニングマスクに対して露光の反射が起きてしまう。このような光の反射が起きると露光・現像の精度が低下するため、パッド電極101の一部上に例えばチタンナイトライド(TiN)から成る反射防止層105を形成する場合がある。
また、図示はしないがパッド電極101上にバリア層(例えばニッケル層と金層を積層した層)を形成することもある。当該バリア層はパッド電極101とボンディングワイヤや他の電子デバイスの電極との電気的な接続を介在し、パッド電極101を保護する機能を有するものである。バリア層の材質はチタン,タングステン,銅,スズ等でもよい。
本願と関連する技術は、例えば以下の特許文献に記載されている。
特開2001−30170号公報 特開平11−191540号公報 特開2004−158678号公報
しかしながら、上述したようにパッド電極101と異種金属を含む層(例えば、上記反射防止層105やバリア層)が形成されていると、ダイシング工程時に二酸化炭素が添加された切削水106によってパッド電極101と異種金属との間でいわゆる電池反応が進行し、パッド電極101のアルミニウムが切削水106中に溶出し、図9に示すような溶出部107が発生していた。ここで電池反応とは、異なる2種類の金属と電解液とを組み合わせると電池ができ、イオン化傾向の大きい金属が負極となり、小さい方が正極となり、酸化還元反応を起こすことである。
当該電池反応はパッド電極101と半導体基板100(シリコン)との間で進行する場合もある。また、パッド電極101が半導体基板100と直接接触しない場合よりも、半導体基板100と直接接触する場合(例えば、パッド電極101が半導体基板100の表面に形成された不純物拡散領域(MOSトランジスタのソース・ドレイン領域等)と接触している場合)の方が電池反応の進行が大きいことが確認されている。さらにまた、ダイシング時に生じる汚染物の金属と,パッド電極101と,切削水106とで電池反応が進行する場合も考えられる。
このようにパッド電極101に溶出部107が発生するのは、その材料であるアルミニウムのイオン化傾向が他のほとんどの金属に比して高いということに起因すると考える。つまり、上記反射防止層105との関係であれば、アルミニウムはチタンのイオン化傾向に比して高いので、チタンイオンに比して多くのアルミニウムイオンが移動し、溶出部107が発生することになる。
パッド電極101に溶出部107が生じるとワイヤボンド不良や、他の電子デバイスの電極と接続する際に接続不良が生じ、半導体装置の信頼性及び歩留まりが劣化する。近年は半導体チップの微細化が進み、ダイシング工程にかける時間が長くなっており、半導体チップ表面に切削水が触れる時間も長くなっている。そのため、従来に比べてダイシング時の電池反応によるパッド電極の腐食の問題が顕在化している。
こういった問題に対してパッド電極101上に有機系膜(例えばポリイミド膜)を標準的な成膜法(塗布法)で形成し、その後にダイシングすること等も考えられるが、最終製品の用途・仕様上、コストの関係から、このプロセスを採用しない場合もある。また、ダイシング時にのみ有機系絶縁膜を形成しておき、その後除去するとすれば、製造プロセスが煩雑となり、コスト高や新たな不良発生が生じることも考えられる。
そこで本発明の目的の一つは、最終製品の特性を劣化させることなく、電池反応による金属層(上記例であれば、パッド電極101)の溶出・腐食を防止し、半導体装置の信頼性及び歩留まりを向上させることを目的とする。
また、図9に示すように、ダイシング時に生じる汚染物108(例えばシリコンくず)は、電気を帯びてダイシングブレードや、半導体チップの表面(特にパッド電極部)に付着する傾向がある。従って、この汚染物はダイシングブレードの負荷を大きくしてダイシングの質を落とし、半導体チップのクラックを引き起こすことがある。また、特にパッド電極101に付着すると、上記のようにパッド電極101が電池反応で腐食し、ワイヤボンド不良,接続不良等の問題が生じる。また、表面が黒っぽくなる等、外観不良となるため歩留まりも低下する。
これら汚染物による不良を回避する観点から、切削水中に界面活性剤を添加することで汚染物の付着を減らす方法も検討されているが(特許文献2参照)、この方法は界面活性剤の原料、廃液処理設備等によって製造コストが増大するという問題もある。
そこで本発明の別の目的は、ダイシング時に生じる汚染物による不良を防止し、半導体装置の信頼性及び歩留まりを向上させることを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な特徴は以下のとおりである。すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、表面の少なくとも一部が外部に露出された第1の金属層を備え、かつ、ポリイミド膜が形成されていない第1の基板を準備し、前記第1の金属層の露出部を被覆し、ダイシング時に電池反応による前記第1の金属層の溶出を防止する保護膜を形成する工程と、切削水を供給しながら前記第1の基板をダイシングする工程を有し、前記保護膜を形成する工程は、少なくともポリイミドの硬化反応時の揮発成分と同種のガスを含む有機系ガスが存在する装置内に前記第1の基板を配置することで、前記有機系ガスの成分を前記第1の金属層の表面上に付着させることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、表面の少なくとも一部が外部に露出された第1の金属層を備え、かつポリイミド膜が形成されていない第1の基板を準備し、前記第1の金属層の露出部を被覆し、ダイシング時に電池反応による前記第1の金属層の溶出を防止する保護膜を形成する工程と、切削水を供給しながら前記第1の基板をダイシングする工程を有し、前記保護膜を形成する工程、有機膜が形成された第2の基板を準備し、熱処理により前記有機膜の成分を揮発させ、当該揮発成分を前記第1の金属層の表面上に付着させることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の基板をダイシングする工程を、ダイシング装置を用いて遮光条件下で行うことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、少なくとも前記切削水を供給している際に前記ダイシング装置を遮光部材で被覆することを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、半導体基板の表面上に外部電極接続用の金属層を備える半導体装置であって、前記金属層を被覆する有機系の保護膜を備え、前記保護膜は、ポリイミド系樹脂の揮発成分が付着することで形成されたことを特徴とする。
本発明では、ダイシング時に電池反応で溶出させたくない金属層上を保護膜で被覆し、その後にダイシングを行っている。そのため、当該金属層の腐食を防止することができる。
また、最終表面が絶縁性の保護膜であるため、ダイシング時に電気を帯びた汚染物が生じたとしても、金属層上に付着することが抑えられる。そのため、ダイシング時の汚染物による不良(ワイヤボンド等の接続不良や外観不良)を防止するができる。
また、遮光条件化でダイシングを行うことで、電池反応の進行を抑制し、金属層の腐食を防止することができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について図面を参照しながら説明する。図1乃至図5は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
まず、図1に示すように、その表面に不図示の電子デバイスが形成された半導体基板1を準備する。次に、半導体基板1の表面に第1の絶縁膜2(例えば、熱酸化法やCVD法によって形成されたシリコン酸化膜やBPSG膜)を例えば2μmの膜厚に形成する。
次に、スパッタリング法やCVD法、その他の成膜方法によりアルミニウム(Al)やアルミニウム合金の金属層を形成する。次に、当該金属層を被覆する反射防止層3を形成する。その後、不図示のレジスト層をマスクとして当該金属層及び反射防止層3をエッチングしてパターニングする。これにより、第1の絶縁膜2上にパッド電極4が例えば1μmの膜厚で形成され、パッド電極4上には反射防止層3が例えば20〜80nmの膜厚で形成される。
なお、このパターニングの際、パターニングマスクに対する露光の反射が反射防止層3によって抑えられており、露光・現像の精度が高められている。反射防止層3は例えばチタン(Ti)層やチタンナイトライド(TiN)層である。パッド電極3は半導体基板1上の電子デバイスやその周辺素子と不図示の配線を介して電気的に接続されている。
次に、第1の絶縁膜2,反射防止層3,パッド電極4を被覆するパッシベーション膜5(例えばプラズマCVD法により形成されたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜やTEOS膜)を例えば900nmの膜厚で形成する。なお、パッシベーション膜5は積層構造(例えば、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の積層)であってもよい。次に、パッシベーション膜5の一部と反射防止層3をエッチングにより除去し、図2に示すようにパッド電極4の表面の一部を露出させる開口部6を形成する。
次に、本発明の半導体装置とは別の製造プロセスの途中であって、ポストベーク処理(熱処理)前、つまり最終的な熱硬化前のポリイミド膜10がその表面上に形成された半導体基板11を準備する。なお、図示はしないが、この半導体基板11の表面にはデバイス素子が形成されていたり、各種の絶縁膜や配線層などが形成されているものである。そして、ポリイミド膜10が最終表面のパッシベーション膜として形成される途中の段階であるとする。
次に、図3に示すように、半導体基板1と半導体基板11の両基板を同一のベーク処理装置に配置する。なお、後述するポリイミド膜10の揮発成分12が半導体基板1の表面上に行き渡るようにすればよいので、必ずしも同一装置内に配置する必要はない。例えば、揮発成分12を回収するガスパイプを設け、当該パイプを半導体基板1が配置された処理装置内に導くように装置を構成することも可能である。
次に、例えば350℃で60分間の条件でベーク処理を行い、ポリイミド膜10を熱硬化させるとともに、ポリイミド膜10の揮発成分12を生じさせる。このようにポリイミド膜10の形成過程で生じた揮発成分12を、パッド電極4の表面を含め半導体基板1の表面上に付着させ、ポリイミド膜10の揮発成分12から成る薄い保護膜15が開口部6内を含む半導体基板1の全面に形成される。なお、本実施形態で用いたポリイミド膜10は、半導体製造用樹脂の一つであるCRC−6061(住友ベークライト(株))を用いて形成したものであるが、他のポリイミド系樹脂でもよい。また、ポリイミドの揮発成分と同種の揮発成分が生成できる他の有機系樹脂を用いてもよい。
揮発成分12によって形成された保護膜15はポリイミド膜10と完全に同じ成分からなる膜ではないと考えられるが、具体的な分子構造や成分比は現在のところ不明である。ただし、少なくとも炭素(C)や窒素(N)を含む膜であり、通常用いられるポリイミド膜と同じように最終表面を保護できる膜であると考えられる。また、保護膜15の成分は、ポリイミドの溶剤(例えば、N‐メチル-ピロリドン(NMP))の揮発成分ではなく、ポリイミド材料自身の硬化反応過程で脱離する揮発成分から成ると考えられる。
保護膜15は、後述するようにダイシング時に用いられる切削水とパッド電極4との接触を防止し、そのことで電池反応の進行を抑制する機能を有する。また、当該保護膜15は絶縁性であると考えられるため、ダイシング時に生じる汚染物のパッド電極4等への付着を防止する機能も有する。なお、保護膜15の膜厚が厚すぎると抵抗の上昇やワイヤボンディング不良となる懸念があるので上記機能を有しながらも、保護膜15の膜厚を出来る限り薄くするようにすることが好ましい。
保護膜15を効率よく形成する観点からは、同図に示すように半導体基板11のポリイミド膜10側の面と半導体基板1のパッド電極4側の面が互いに向き合うように配置することが好ましい。ただし、この方法はポリイミド膜10の形成工程を含む半導体装置の製造方法を行っている場合には合理的であるが、そうでない場合には煩雑となる。また、ポリイミド膜10が揮発成分を常に放出し続けるものではないため、継続的にかつ確実に保護膜15を形成するにはその精度が落ちる。
そのため、保護膜15は以下のプロセスによって形成することも可能である。図4に示すようにポリイミドの揮発成分と同種の材料ガス16で満たされた処理装置内に半導体基板1を配置する。材料ガス16は例えばポリイミド材料を別の容器に入れ加熱して,発生するガスを処理装置内に引き込む方法でもよい。また、上記では各種の素子が形成された半導体基板11を用いていたが、素子が形成されていないダミー基板(半導体基板やガラス基板等)を準備し、当該ダミー基板上にポリイミド膜10の形成工程と同様の工程を再現し、その硬化反応過程時の揮発成分を用いて保護膜15を形成することもできる。
次に、材料ガス16がパッド電極4の表面を含め最終表面に堆積するまで一定時間その状態を保持することで保護膜15が形成される。この方法によれば、半導体基板1が配置された装置内に材料ガス16を供給するだけでよいので継続的かつ確実に保護膜15を形成できる利点がある。
次に、図5に示すように所定のダイシングラインDLに沿ったダイシングにより、個々の半導体チップに分割する。このダイシング時に使用する切削水には二酸化炭素を添加して比抵抗値を下げ、ダイシング時の静電気の発生を抑えている。
以上の工程によって、目的の半導体チップは完成し、保護膜15を介してパッド電極4とボンディングワイヤ17や他の電子デバイスの電極との電気的な接続が可能となる。なお、本実施形態のように形成された保護膜15は、ポリイミドの揮発成分であり、非常に薄く形成できるため抵抗は大きくない。そのため、保護膜15によってデバイス特性が劣化することはない。
上述したように、本実施形態ではパッド電極4上が保護膜15で被覆されている。そのため、ダイシング時に用いる切削水や大気中に含まれる湿気等とパッド電極4とが接することが防止される。そのため、異種金属(本実施形態であれば反射防止層3や半導体基板1)との電池反応が回避され、パッド電極4の溶出が回避される。また、電池反応による腐食以外でも,大気中の湿気によるパッド電極4の変質も抑制できる。また、保護膜15は絶縁性であるため、ダイシング時に電気を帯びた汚染物が生じたとしても、パッド電極4を含め半導体チップの表面に付着することが低減される。従って、ダイシング時の汚染物によるパッド電極4の腐食も低減される。
結果として、パッド電極4に対するワイヤボンディングや他の電子デバイスの電極との接続を良好に行うことが可能となり、半導体装置の信頼性及び歩留まりが向上する。また、パッド電極の腐食や汚染物の付着が少ないため外観不良も防止できる。
次に本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、パッシベーション膜5にパッド電極4に至る開口部6を形成するまでの工程は上記第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。また、上記第1の実施形態と同様の構成については同一符号を用いてその説明を省略する。
図6に示すように、開口部6を有するパッシベーション膜5が形成された半導体基板1をダイシング装置30に配置する。ここで、ダイシング装置30は少なくとも半導体基板1を保持する保持部と、ダイシングブレード等の切削部と、ダイシング時に半導体基板1の表面(特にダイシングブレードとの接触部)に切削水を供給するための切削水供給部を備えるとする。
次に、カットを行う前に半導体基板1の表面全体が遮光状態となるように装置内の照度を落とす。本実施形態では、ダイシング装置30全体を遮光部材31(例えば黒カーテン)で覆うことで完全遮光状態としている。次に所定のダイシングラインDLに沿ったダイシングにより個々の半導体チップに分割する。なお、本実施形態では遮光部材31でダイシング装置30を覆っているが、ダイシング工程を行う部屋自体の明かりをなくす等して遮光状態としてもよい。
このように、本実施形態ではダイシング装置30内の照度を落とし、好ましくは完全な遮光状態を維持しながらダイシングを行う。さらに詳しく言えば、切削水が供給されている間、照度を落とす。かかる状況の下でダイシングを行うとパッド電極4の溶出を防止することができた。一方、照度を出来るだけ上げた条件で同じようにダイシングを行うとパッド電極4の溶出の程度が大きかった。従って、ダイシング装置の照度を落とすことで電池反応の進行は緩やかになると考えられる。
なお、電池反応は可視光が影響していると推測され、可視光以外の光源であれば電池反応に対する影響はないと考えられる。そのため、ダイシングラインDLの位置合わせは例えば赤外線を発する光源を用いて行えるため、遮光状態であっても問題なくダイシング工程を行うことができる。
また、このような遮光条件下であればダイシング時に生じる汚染物の電気の帯び具合が減少すると推測され、汚染物が付着しにくくなると考えられる。そのため、遮光条件下でダイシング工程を行うことは汚染物不良(外観不良や、ダイシングの質の劣化等)の防止にも寄与すると考えられる。
従って、第2の実施形態によっても、パッド電極4の腐食や汚染物不良を防止することができ、半導体装置の信頼性及び歩留まりが向上する。また、パッド電極の腐食や汚染物の付着が少ないため外観不良も防止できる。
なお、本発明は上記第1及び第2の実施形態に限定されることはなくその要旨を逸脱しない範囲で変更が可能であることは言うまでも無い。例えば上記実施形態では反射防止層3が形成されていたが、図7に示すように反射防止層3が形成されていない場合でも適用できる。
また、上記では保護膜15の形成としてポリイミド系の材料を用いたが、パッド電極の表面を切削水や汚染物や大気中の湿気等から保護する機能を有するのであれば材料を変える事は可能である。また、保護膜15の形成方法を変更することも可能である。
また、上記実施形態ではパッド電極4が最上層であったが、パッド電極4上にさらに別の金属層を形成させ、その上で保護膜15の形成や、遮光条件化のダイシングを行ってもよい。例えば、パッド電極4上にバリア層(例えば、チタン層,チタンナイトライド層,タンタル層,タンタルナイトライド層,チタンタングステン層等)をスパッタリング法やPVD法やCVD法等で形成し、パッド電極4及びバリア層を腐食や汚染物から保護するために本発明を適用することもできる。すなわち、本発明は金属層が形成され、当該金属層を腐食や汚染物から保護するために幅広く適用できるものである。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法及び本発明のダイシング装置を説明する断面図である。 本発明の他の実施形態に係る半導体装置を説明する断面図である。 従来の半導体装置及びその製造方法を説明する断面図である。 従来の半導体装置及びその製造方法を説明する断面図である。
符号の説明
1 半導体基板 2 第1の絶縁膜 3 反射防止層 4 パッド電極
5 パッシベーション膜 6 開口部 10 ポリイミド膜 11 半導体基板
12 揮発成分 15 保護膜 16 材料ガス 17 ボンディングワイヤ
30 ダイシング装置 31 遮光部材
100 半導体基板 101 パッド電極 102 第1の絶縁膜
103 パッシベーション膜 104 開口部 105 反射防止層
106 切削水 107 溶出部 108 汚染物

Claims (11)

  1. 表面の少なくとも一部が外部に露出された第1の金属層を備え、かつポリイミド膜が形成されていない第1の基板を準備し、
    前記第1の金属層の露出部を被覆し、ダイシング時に電池反応による前記第1の金属層の溶出を防止する保護膜を形成する工程と、
    切削水を供給しながら前記第1の基板をダイシングする工程を有し、
    前記保護膜を形成する工程は、
    少なくともポリイミドの硬化反応時の揮発成分と同種のガスを含む有機系ガスが存在する装置内に前記第1の基板を配置することで、前記有機系ガスの成分を前記第1の金属層の表面上に付着させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 表面の少なくとも一部が外部に露出された第1の金属層を備え、かつポリイミド膜が形成されていない第1の基板を準備し、
    前記第1の金属層の露出部を被覆し、ダイシング時に電池反応による前記第1の金属層の溶出を防止する保護膜を形成する工程と、
    切削水を供給しながら前記第1の基板をダイシングする工程を有し、
    前記保護膜を形成する工程は、
    有機膜が形成された第2の基板を準備し、
    熱処理により前記有機膜の成分を揮発させ、当該揮発成分を前記第1の金属層の表面上に付着させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 前記保護膜を形成する工程で、前記第2の基板の前記有機膜が形成された面と、前記第1の基板の前記第1の金属層が形成された面を互いに向き合わせるように配置することを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記有機膜はポリイミド膜であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第1の金属層の少なくとも一部上に第2の金属層を形成する工程を備え、前記第2の金属層は前記第1の金属層のイオン化傾向よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2の金属層は、反射防止層であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1の金属層は少なくともアルミニウムを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1の基板をダイシングする工程を、ダイシング装置を用いて遮光条件下で行うことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  9. 少なくとも前記切削水を供給している際に前記ダイシング装置を遮光部材で被覆することを特徴とする請求項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 半導体基板の表面上に外部電極接続用の金属層を備える半導体装置であって、
    前記金属層を被覆する有機系の保護膜を備え、
    前記保護膜は、ポリイミド系樹脂の揮発成分が付着することで形成されたことを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10に記載の半導体装置と、
    前記半導体装置を収納するパッケージとを有し、
    前記保護膜を介して前記金属層と前記パッケージとがワイヤボンドされたことを特徴とするパッケージ型の半導体装置。
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