JP4860582B2 - 加圧式筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、強制加圧により筆記部から吐出される筆記液の流量を適量に維持するようにした加圧式筆記具に関し、ボールペンや修正ペンとして好適な加圧式筆記具に関するものである。
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されたもののように、軸筒(1)内に、ホルダー(3)、該ホルダーに対し後方から接近離間するシリンダー(N4)、前記ホルダーと前記シリンダーの間に前後方向及び径方向へ遊動するように介在されるOリング状の弁体(4c)、前記シリンダーを進退させるノック機構(N)等を備えたボールペンがある。
この従来技術によれば、前記ノック機構へのノック操作により、シリンダーを前進させれば、前記弁体が前記シリンダーの内周面および前記ホルダーに圧接され、前記シリンダー内から前記ホルダー内へわたる空間の空気が密閉され圧縮される。したがって、この圧縮空気によりリフィール内のインキを加圧することができる。
しかしながら、上記従来技術では、前記シリンダーの前進時に、Oリング状の前記弁体がシリンダー内周面とホルダー外周面との間に噛み込んでしまい、シリンダーの動作不良を生じたり、弁体が捩れて気密性を損ねてしまったり等するおそれがある。
特開2005−138356号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、加圧時の動作不良や空気漏れ等を低減することができる加圧式筆記具を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る技術的手段は、軸筒内に、リフィール後部に対し環状に装着されるホルダーと、該ホルダーに対し後方から覆い被せられて接近離間可能なシリンダー部材と、前記ホルダーの外周面と前記シリンダー部材の内周面との間に介在される環状弾性体とを備え、前記ホルダーと前記シリンダー部材の間に、装着された際の前記リフィールの後端開口部に連通する加圧空間部であって前記シリンダー部材の前進により圧縮される加圧空間部を形成するようにした加圧式筆記具であって、前記ホルダーの外周面後端側にその前側よりも縮径された縮径外周面を設けるとともに、この縮径外周面に対し径方向へ移動不能となるように前記環状弾性体を支持し、前記ホルダーにおける前記環状弾性体よりも前側に、前記環状弾性体の前端部を当接離間可能な受面を設け、前記シリンダー部材の内周面後端側に、その前側よりも小径な小内径部を設け、前記環状弾性体の外周面と前記シリンダー部材内周面との間に、前記加圧空間部を外気へ連通させる第一通気路を設けるとともに、同環状弾性体の前端部と前記ホルダーの前記受面との間に前記加圧空間部を外気へ連通させる第二通気路を設け、
前記シリンダー部材が前進した際に、前記環状弾性体の外周面が前記シリンダー部材の前記小内径部に摺接して、前記第一通気路が閉鎖されるとともに、前記環状弾性体が前方へ移動して前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路が閉鎖されるようにしたことを特徴とする。
更なる技術的手段では、前記環状弾性体は、軸方向へ延びる略筒状に形成され、その内周面後部側において前記縮径外周面との間に隙間を確保した状態で、その内周面前部側が前記縮径外周面に支持されるとともに、その外周面後部側を、前進した際の前記シリンダー部材の前記小内径部に摺接させるようにしていることを特徴とする。
更なる技術的手段では、前記環状弾性体の後端側外周面には、前進した際の前記ピストン部材の前記小内径部に摺接するように、環状突部が設けられていることを特徴とする。
更なる技術的手段では、前記第二通気路は、前記環状弾性体の内周面と前記ホルダーの前記縮径外周面との間を通って前記加圧空間部に連通していることを特徴とする。
更なる技術的手段では、前記環状弾性体は、縮径外周面に対し、前後方向へ所定量スライドするように支持され、前方へスライドした際に前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路を閉鎖することを特徴とする。
更なる技術的手段では、前記環状弾性体は、縮径外周面に対し前後方向へ移動不能に支持され、前方への弾性変形により前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路を閉鎖することを特徴とする。
なお、上記発明は、上記リフィールを装着可能な構成であればよく、すなわち上記リフィールを具備することを必須の構成要件としていない。
したがって、本発明に係わる具体例としては、上記リフィールを具備していない態様であってもよいし、上記リフィールを予め装着した態様であってもよい。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
環状弾性体がホルダーの縮径外周面に対し径方向へ移動不能となるように固定されているため、この環状弾性体が、シリンダー部材の進退の際に該シリンダー部材とホルダーとの間等に噛み込んでしまうようなことを防ぐことができる。
ひいては、シリンダー部材の動作不良や、加圧時の空気漏れ等を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係わる加圧式筆記具はボールペンや修正ペン等として構成可能であるが、本実施の形態では、特に好ましい態様として、ボールペンとして構成された加圧式筆記具1について説明する。
なお、本明細書中において、「前」とは筆記部22の方向(図1における下方向)を意味し、「後」とは筆記部22方向に対する逆方向(図1における上方向)を意味するものとする。
加圧式筆記具1は、軸筒10内に、筆記液23を充填したリフィール20と、該リフィール20の後部に対し環状に装着されたホルダー30と、リフィール20に対し後方から覆い被せられて接近離間可能なシリンダー部材40と、ホルダー30の外周面とシリンダー部材40の内周面との間に介在される環状弾性体50とを備え、ホルダー30とシリンダー部材40の間に、リフィール20の後端開口部に連通するとともにシリンダー部材40の前進により圧縮される加圧空間部Eを形成するようにしている。
軸筒10は、先口部11a及びグリップ部11bを有する略円筒状の前軸11の後端側に、略円筒状の後軸12を接続し、更に後軸12よりも後端側に、進退機構70を接続してなる。
この軸筒10は、図示例のように複数の部材から構成してもよいし、上記前軸11と上記後軸12を一体にした構成や、先口部を別体にした構成等としてもよい。
この軸筒10の内面には、前側から順に、後述する第二付勢部材62の前端を受ける段状の付勢部材受部10a、ホルダー30の前方への移動を規制する前方規制段部10b、同ホルダー30の後方への移動規制する後方規制段部10c等が設けられている。
また、リフィール20は、略円筒状の筆記液収容管21と、該筆記液収容管21の前端側に接続された筆記部22と、筆記液収容管21内の前側に充填された筆記液23と、該筆記液23の最後端部に接するように充填されたグリス状のフォロア24とからなる。なお、他例としては、前記グリス状のフォロア24内に固体状のフォロア棒を設けることも可能である。
筆記部22は、最先端部に回動自在に転写ボールを保持し露出させた所謂ボールペンチップである。
また、筆記液23は、本実施の形態の一例によればボールペンインクであり、前記転写ボールを介してスムーズに吐出されるように、その成分や粘度等が適宜に設定されている。この筆記液の他例としては、白色の修正液としてもよい。
また、フォロア24は、筆記液23の減少に追従するグリース状の流体であり、筆記液23との相溶性が無く且つ筆記液23の蒸発を防止する特性を有している。
ホルダー30は、リフィール20の筆記液収容管21後端側に対し、環状に装着可能な略円筒状の部材であり、その前端側に位置する鍔部31と、該鍔部31から後方へ延設されリフィール20後端部を環状に抱持する筒部32と、該筒部32から後方へ突出して後述する環状弾性体50が装着される弾性体支持部33とからなる。
そして、このホルダー30は、前記弾性体支持部33の外周面を、後述する環状弾性体50が装着されるように、前記筒部32の後端面である受面30aを介して縮径された縮径外周面30bとしている。
鍔部31は、ホルダー30が前方へスライドした際に軸筒10内の前方規制段部10bに当接し、同ホルダー30が後方へスライドした際に軸筒10内の後方規制段部10cに当接するように、その外径が適宜に設定されている。
また、この鍔部31は、その後端面が第一付勢部材61によって受けられている。前記第一付勢部材61は、前記第一付勢部材61と後述するシリンダー部材40との間で圧縮されるように配置された圧縮スプリングである。
また、筒部32は、その内周面にリフィール20の後端部を不動にはめ合わせている。そして、該筒部32の外周面には、前記第一付勢部材61およびシリンダー部材40が、軸筒軸方向へ摺動自在となるように環状に嵌め合わせられている。
また、弾性体支持部33は、前記筒部32よりも一回り程小径に形成された筒状を呈し、その基端側(図示の下端側)に嵌合溝33aを有するとともに、後方向きの突端面(図示の上端面)に通気溝33bを有する(図5参照)。
そして、該弾性体支持部33の内周面は、軸筒軸方向へ貫通する通気孔33cとなっている。
また、該弾性体支持部33の外周面は、上記したように、環状弾性体50を環装するための縮径外周面30bである。
前記嵌合溝33aは、後述する環状弾性体50を嵌め合せるための溝である。
詳細に説明すれば、この嵌合溝33aは、後述する環状弾性体50が径方向へ略移動不能となるように、溝底の外周面が、環状弾性体50における小筒部52(図5参照)の内周面に対し、近接又は接触する外径に形成されている。
更に、この嵌合溝33aは、環状弾性体50を前後方向へ所定量スライドさせるように、該嵌合溝33aの前後方向の幅(溝幅)が、環状弾性体50の小筒部52における前後方向の幅よりも若干大きく設定されている。
すなわち、この嵌合溝33aに前記小筒部52を嵌め合わせた状態では、小筒部52の前側又は後側に、小筒部52を前後方向へスライド可能にする隙間が形成される。
なお、前記嵌合溝33aは、図示例によれば周方向の全周にわたる環状の溝としているが、他例としては、周方向において部分的に複数配設された凹部とすることも可能である。
また、ホルダー30後端の通気溝33bは、弾性体支持部33の後端側において、通気孔33cと弾性体支持部33の周囲空間とを連通するように設けられる。
また、シリンダー部材40は、図1に示すように、前記ホルダー30の後部および後述する環状弾性体50を覆う有底筒部41と、該有底筒部41の後方へ突設されて後述する進退機構70を構成する軸部42とからなる。
有底筒部41は、軸筒10に対し軸方向へ摺動可能となるようにその外径が設定される。
また、この有底筒部41の内周面は、前側に位置する大内径部41aと、該大内径部41aよりも後方側に位置し縮径された小内径部41bとを有し、これら大内径部41aと小内径部41bとを滑らかな傾斜面41cにより接続している。
前記大内径部41aは、ホルダー30の外周面及び環状弾性体50の第一環状突部51a外周面よりも大きい内径に形成されることで、ホルダー30外周面及び前記第一環状突部51a外周面との間に後述する第一通気路s1となる隙間が確保されるようにしている
また、小内径部41bは、環状弾性体50の第一環状突部51a外周面に対し当接するように、該第一環状突部51a外周面よりも若干小さな内径に形成されている。
また、軸部42は、有底筒部41よりも一回り程小径の軸状もしくは筒状に形成され、後述する進退機構70の回転子72を回動させる中心軸として作用する。
環状弾性体50は、ホルダー30後端側の縮径外周面30bと、シリンダー部材40前端側の有底筒部41内周面との間に介在する略筒状の弾性体であり、図5に示すように、ホルダー30の縮径外周面30bに対応して筒状に形成された大筒部51と、該筒部51の前端側部分に覆われるようにして配設された小筒部52とから一体成形されている。
大筒部51は、ホルダー30における縮径外周面30bの軸方向長さよりも若干短い筒状に形成され、その後端側の外周面に全周へわたる断面凸曲状の第一環状突部51aを有する。
この大筒部51は、その内径がホルダー30の縮径外周面30bの外径よりも大きく設定されることで、縮径外周面30bとの間に、第二通気路s2となる隙間(図1参照)が確保されるようにしている。
また、大筒部51の前端面には、断面凸曲状の第二環状突部51bが全周にわたって形成されている。
また、小筒部52は、大筒部51の前端側内周面と一体的な筒状の部分であり、その内径が、ホルダー30の嵌合溝33aに嵌り合うように適宜に設定されている。
また、この小筒部52は、大筒部51の内周面に沿うようにして、軸方向へ貫通する通気孔52aを複数有する。
上記構成の環状弾性体50の材質は、合成ゴムやエラストマー樹脂等、弾性的に変形可能なものであればよい。
この環状弾性体50は、ホルダー30とは別体に成形されて、ホルダー30の弾性体支持部33に対し組み付けられてもよいし、インサート成形等によってホルダー30に対し一体成形されていてもよい。
また、進退機構70は、軸筒10の後端に接続されるとともに内周面に中駒部71aを有する後端筒状部材71と、該後端筒状部材71内に配置された回転子72と、該回転子72後方側に係合して後端筒状部材71の後方に露出しているノック部材73とからなり、回転子72を、シリンダー部材40後部に対し環装させて、該シリンダー部材40の有底筒部41後端面に当接させている。
この進退機構70は、外部からのノック操作によりノック部材73が前方へ押し動かされた際に、回転子72を前進させて所定位置で回転させて係止し、この係止状態を再度ノック操作があった場合に解除するように構成してある。
したがって、この進退機構70によれば、前記回転子72の進退に伴ってシリンダー部材40も進退することになる。
なお、進退機構70は、外部操作によりシリンダー部材40を前進させて係止し、その係止状態を再度外部操作された際に解除する構成であれば、図示例以外の構成とすることも可能である。
また、第二付勢部材62は、第一付勢部材61よりも付勢力の大きいコイル状の圧縮スプリングであり、その前端部を軸筒10内周面の前端側の付勢部材受部10aに係止させるとともに、後端部をリフィール20前端側の係止凸部21aに係止させることで、リフィール20を後方へ付勢している。
そして、シリンダー部材40が後退した状態では、環状弾性体50の第一環状突部51a外周面と、シリンダー部材40の大内径部41aとの間に、加圧空間部Eを外気へ連通する第一通気路s1が確保される。
この第一通気路s1は、より詳細に説明すれば、環状弾性体50の外周面と、シリンダー部材40の大内径部41a、傾斜面41c、及び小内径部41bとの隙間、そして、ホルダー30の筒部32外周面とシリンダー部材40の大内径部41aとの間に形成される隙間、更に、ホルダー30の鍔部31と軸筒10内周面との隙間、リフィール20外周面と軸筒10内周面との隙間、シリンダー部材40外周面と後端筒状部材71内周面との隙間等を介して、先口部11a前端の開口やノック部材73周囲の隙間等に連通している。
この第一通気路s1は、シリンダー部材40が前進した際には、環状弾性体50の第一環状突部51aと、シリンダー部材40の小内径部41bとの圧接により閉鎖されることになる。
また、前記同様に、シリンダー部材40が後退した状態では、環状弾性体50前端の第二環状突部51b(図5参照)と、ホルダー30の受面30aとの間に、加圧空間部Eを外気へ連通させる第二通気路s2が確保される。
この第二通気路s2は、より詳細に説明すれば、ホルダー30の弾性体支持部33と環状弾性体50の大筒部51との隙間、環状弾性体50の複数の通気孔52a、環状弾性体50前端の第二環状突部51bとホルダー30の受面30aとの隙間を通って、上記第一通気路s1と連通している。
すなわち、図1の部分拡大図に示すように、環状弾性体50の前方側から吸入される空気が、第一通気路s1と第二通気路s2とに分岐されて流通し、加圧空間部Eへ流れるようになっている。
次に上記構成の加圧式筆記具1についてその作用効果を詳細に説明する。
先ず、図1に示すように、ノック部材73に対するノック操作が行われず、筆記部22が没入した状態では、シリンダー部材40が後退した状態にあり、上述したように、ホルダー30外周面とシリンダー部材40内周面との間の第一通気路s1、環状弾性体50前端とホルダー30の受面30a(図5参照)との間の第二通気路s2が開放状態に確保され、加圧空間部Eは外気に連通されている。
そして、図2に示すように、ノック部材73の前方への押動によりシリンダー部材40が前進すると、先ず、環状弾性体50外周の第一環状突部51aとシリンダー部材40の小内径部41bとが圧接されて、第一通気路s1が閉鎖される。
そして、略同時に、環状弾性体50が前方へスライドするため、環状弾性体50における大筒部51前端の第二環状突部51bが、ホルダー30の受面30aに当接して、第二通気路s2も閉鎖されることになる。
したがって、加圧空間部Eは密閉空間となり、該加圧空間部Eの空気は、シリンダー部材40の前進にともなって徐々に圧縮されることになる。
更にシリンダー部材40が前進し、シリンダー部材40内の底部が、ホルダー30の後端に当接する。この当接までは、第二付勢部材62よりも付勢力の小さい第一付勢部材61のみが圧縮されるため、筆記部22は没入状態を維持している。
前記のようにシリンダー部材40内の底部がホルダー30の後端に当接した状態で、更にシリンダー部材40が前進すると、図3に示すように、第二付勢部材62を圧縮しながら、リフィール20が前進し、リフィール20前端の筆記部22が先口部11aから突出し、この突出状態が、進退機構70によって維持される。
この突出状態では、加圧空間部Eの加圧状態も維持されるため、筆記部22からの筆記部22の吐出量を十分に確保することができ、ひいては、筆記部22を上方や斜め上方へ向けて筆記が行われる上向き筆記等が行われた場合にも、良好な筆記感を得ることができる。
次に、ノック部材73に対するノック操作により、進退機構70による係止状態が解除され、第二付勢部材62の付勢力によってリフィール20が後退すると、その後退に伴ってホルダー30及びシリンダー部材40も後退する。
そして、筆記部22が先口部11a内に略没入した後、第二付勢部材62よりも弱い第一付勢部材61の付勢力によって、シリンダー部材40がホルダー30に相対して後退する。
この際、図4に示すように、シリンダー部材40が若干後退すると、環状弾性体50が、該シリンダー部材40内周面の小内径部41bに摺接されて、後方へスライドする。
したがって、環状弾性体50前端の第二環状突部51bと、ホルダー30の受面30aとの間に第二通気路s2となる隙間が形成される。そして、この第二通気路s2は、ホルダー30の縮径外周面30bと環状弾性体50の大筒部51内周面との隙間、及びホルダー30前端の通気溝33b等に連通して、外気と加圧空間部Eとを連通する。よって、加圧空間部Eは、元の大気圧状態となる。
更に、シリンダー部材40が後退すると、上述した第一通気路s1も開放した状態に戻り、図1に示す初期状態となる。
而して、上記構成の加圧式筆記具1によれば、環状弾性体50がホルダー30の縮径外周面30bに対し径方向へ移動不能となるように固定されているため、この環状弾性体50が、シリンダー部材40の進退の際にシリンダー部材40内周面とホルダー30の筒部32外周面との間等に噛み込んでしまうようなことを防ぐことができる。
しかも、環状弾性体50は、軸方向へ延びる略筒状に形成され、その内周面後部側においてホルダー30の縮径外周面30bとの間に隙間を確保しているため、シリンダー部材40の小内径部41bとの当接により径方向へ弾性変形し易い。
そのため、該環状弾性体50とシリンダー部材40内周面との摺動抵抗を小さくして、シリンダー部材40の摺動をスムーズにすることができ、ひいては、ノック部材73によるノック操作を軽快に行うことができる。
その上、シリンダー部材40が前進した際、シリンダー部材40内周面と環状弾性体50外周面との接触による気密性は、凸曲状の第一環状突部51aによって良好に維持され、略同時に、環状弾性体50前端とホルダー30の受面30aとの接触による気密性も、凸曲状の第二環状突部51bによって良好に維持することができる。
したがって、加圧操作時に加圧空間部E内の空気が漏れるようなことを防ぐことができ、その加圧操作時の加圧効率を向上することができる。
なお、図示例によれば、第二通気路s2は、環状弾性体50の大筒部51内周面と、ホルダー30の縮径外周面30bとの間の隙間を通って加圧空間部Eに連通する構成としているが、他例としては、ホルダー30の弾性体支持部33に径方向の貫通孔を設け、該貫通孔によって第一通気路s1を加圧空間部Eに連通させる構造にしてもよい。
また、上記実施の形態によれば、環状弾性体50の前後方向へのスライドにより第二通気路s2が開閉する構造としているが、他例としては、図6(a)(b)に示す環状弾性体50’のように、該環状弾性体50’の前後方向への弾性変形によって第二通気路s2が開閉する構造とすることも可能である。
環状弾性体50’は、上記環状弾性体50の小筒部52を、小筒部52’に置換した構成とされる。
小筒部52’は、その前後方向の寸法が、ホルダー30における嵌合溝33aの前後幅と略同等に設定されている。すなわち、この小筒部52’は、嵌合溝33aに対し前後方向へ移動不能に嵌め合わせられる。
また、環状弾性体50’は、前記小筒部52’を前記嵌合溝33aに嵌め合わせた状態で、大筒部51の前端部(詳細には第二環状突部51b)と、ホルダー30の受面30aとの間に、第二通気路s2となる隙間を有するように形成されている。
而して、図6(a)(b)に示す態様によれば、ノック部材73の前方への押動によりシリンダー部材40が前進すると、図6(b)に示すように、環状弾性体50’外周の第一環状突部51aとシリンダー部材40の小内径部41bとが圧接されて、第一通気路s1が閉鎖される。
そして、略同時に、環状弾性体50’が前方へ弾性変形するため、同図6(b)に示すように、環状弾性体50’における大筒部51前端(詳細には第二環状突部51b)が、ホルダー30の受面30aに当接して、第二通気路s2も閉鎖されることになる。
また、シリンダー部材40が後退した際には、前記と逆の動作となり、すなわち、シリンダー部材40の大内径部41aと環状弾性体50’外周面との間に第一通気路s1となる隙間が形成され、それと略同時に、環状弾性体50’が後方へ弾性的に復元して、環状弾性体50’の大筒部51前端とホルダー30の受面30aとの間に、第二通気路s2となる隙間が形成される。
本発明に係わる加圧式筆記具の一例を示す縦断面図であり、要部を拡大して示している。 同加圧式筆記具において、加圧操作が開始された状態を示す縦断面図であり、要部を拡大して示している。 同加圧式筆記具において、筆記部が突出された状態を示すたてっ断面図であり、要部を拡大して示している。 同加圧式筆記具において、減圧が開始された状態を示す縦断面図であり、要部を拡大して示している。 ホルダー及び環状弾性体の要部拡大断面斜視図である。 本発明に係わる加圧式筆記具の他例を示す要部拡大縦断面図であり、(a)は加圧操作が開始される前の状態を示し、(b)は加圧操作が開始された状態を示す。
符号の説明
1:加圧式筆記具 30:ホルダー
30a:受面 30b:縮径外周面
50,50’:環状弾性体 51:大筒部
51a:第一環状突部 40:シリンダー部材
41a:大内径部 41b:小内径部
s1:第一通気路 s2:第二通気路
E:加圧空間部

Claims (6)

  1. 軸筒内に、リフィール後部に対し環状に装着されるホルダーと、該ホルダーに対し後方から覆い被せられて接近離間可能なシリンダー部材と、前記ホルダーの外周面と前記シリンダー部材の内周面との間に介在される環状弾性体とを備え、前記ホルダーと前記シリンダー部材の間に、装着された際の前記リフィールの後端開口部に連通する加圧空間部であって前記シリンダー部材の前進により圧縮される加圧空間部を形成するようにした加圧式筆記具であって、
    前記ホルダーの外周面後端側にその前側よりも縮径された縮径外周面を設けるとともに、この縮径外周面に対し径方向へ移動不能となるように前記環状弾性体を支持し、
    前記ホルダーにおける前記環状弾性体よりも前側に、前記環状弾性体の前端部を当接離間可能な受面を設け、
    前記シリンダー部材の内周面後端側に、その前側よりも小径な小内径部を設け、
    前記環状弾性体の外周面と前記シリンダー部材内周面との間に、前記加圧空間部を外気へ連通させる第一通気路を設けるとともに、同環状弾性体の前端部と前記ホルダーの前記受面との間に前記加圧空間部を外気へ連通させる第二通気路を設け、
    前記シリンダー部材が前進した際に、前記環状弾性体の外周面が前記シリンダー部材の前記小内径部に摺接して、前記第一通気路が閉鎖されるとともに、前記環状弾性体が前方へ移動して前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路が閉鎖されるようにしたことを特徴とする加圧式筆記具。
  2. 前記環状弾性体は、軸方向へ延びる略筒状に形成され、その内周面後部側において前記縮径外周面との間に隙間を確保した状態で、その内周面前部側が前記縮径外周面に支持されるとともに、その外周面後部側を、前進した際の前記シリンダー部材の前記小内径部に摺接させるようにしていることを特徴とする請求項1記載の加圧式筆記具。
  3. 前記環状弾性体の後端側外周面には、前進した際の前記ピストン部材の前記小内径部に摺接するように、環状突部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の加圧式筆記具。
  4. 前記第二通気路は、前記環状弾性体の内周面と前記ホルダーの前記縮径外周面との間を通って前記加圧空間部に連通していることを特徴とする請求項2又は3記載の加圧式筆記具。
  5. 前記環状弾性体は、縮径外周面に対し、前後方向へ所定量スライドするように支持され、前方へスライドした際に前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路を閉鎖することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の加圧式筆記具。
  6. 前記環状弾性体は、縮径外周面に対し前後方向へ移動不能に支持され、前方への弾性変形により前端部を前記ホルダーの前記受面に当接させて、前記第二通気路を閉鎖することを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の加圧式筆記具。
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