JP2005178305A - 加圧式のボールペン - Google Patents

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Abstract

【目的】
加圧機構の作動を円滑とする。又、適正な加圧力を容易に設定可能とする。
【構成】
フォロアの後方に弁機構部が、更に弁機構部の後方にノック機構部が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、ノック機構部は、ノック棒が軸筒に対して常に後方に附勢された状態に設けられ、ノック棒前方の外軸部に円周状の凹部が形成されて、更に凹部の底面から前端面に連通した通気溝が形成され、また凹部にシールリングが前後に摺動するように密挿され、ノック棒を前進作動した時にシールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリングの外周部がインキ収容管の内周部を密接状に摺動してフォロアの後端が加圧され、またノック棒を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が前記通気溝によって連通した状態となり、フォロアの後端が外気と連通した状態で押し体が後退可能となる。
【選択図】 図2






























Description

本発明は、初期筆記でインキ切れしやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とする加圧式のボールペンに関する。
特開平8−52407 特表平7−506862 特開2001−150865 従来、誤記等を修正するために白色顔料を用いた液体塗布具が知られている。また、白色顔料と溶剤が分離しやすい為にこの種の液体塗布具は可撓性のある容器にインキとボール等が封入されており、使用に際して振って攪拌する必要がある。また、インキを吐出する為に容器の側面を押圧して行うが、インキ残量が少なくなった時には容器の側壁を強く押してもインキが吐出されないという苛立たしさがある。(特許文献1) また、剪断減粘性を有するインキを使用して、攪拌しないですむものも知られているが、上向きで塗布したときにインキが逆流してインキ切れしやすい問題が存在する。(特許文献2) また、軸筒の後端にポンピング式の加圧機構部が設けられ、更にその前方で且つインキの後端に接触してインキの消耗と共に追随するよう配設されたフォロアの後端に位置して弁機構が配設され、加圧機構部の前進作動によって軸筒の後端孔に空気が押し込まれて、その際に所定圧で弁が開いてフォロアの後端が加圧されることによってインキのチップ側への流動性が支援されるように構成されたものが提案されている。(特許文献3)
一般に粘性の低いインキ又は剪断減粘性を有したインキを使用したボールペンは、インキの流出量が多く(筆記濃度を上げるため)インキ収容管の径を太くしてインキの搭載量を多くしている。又、インキの粘度は油性ボールペンのインキに比べて小さいのでインキ収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、インキの自重や落下あるいはノック衝撃が加わることによりインキ漏れ(インキ収容管の後端にインキが逆流する)が生じやすい。その為に、通常はインキの後端に筆記時のインキの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃に対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロアが、又、必要によりフォロア棒がフォロア内に浸漬されて設けられている。しかしながら、フォロアを設けても上向き筆記をした時にはチップのボール背面のインキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、インキの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直流)問題が存在する。
特に、誤記等を修正するために白色顔料を用いた液体塗布具の場合には、インキの流量を多くすることや、乾燥による目詰まり排除などの理由で、筆圧によって先端ボールが後退する寸法が大きくとってあり、先端ボールの周面とチップのボール抱持部の内面との間の隙間が大きい。
本発明は、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンなどを加圧作用で支援して筆記可能とする。主として、酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキと、ポンピングによる加圧機構を設けることによって、従来のように白色顔料と溶剤とが分離するような問題がなく、従ってインキを攪拌する必要がなく、筆記に際して容器の側面を押圧するようなこともない使い勝手の良い加圧式のボールペンを適正な加圧力を容易に設定して提供可能とする。
又、筆記具の構成をボールペンのチップとインキが充填された前軸筒とポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された後軸筒に分けて、相互間に設けた接合部で着脱可能に結合することによって、前軸筒のみを消耗品となし、ユーザーに安価に提供可能とする。
本発明は、上記課題を達成する為に以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、軸筒にインキとインキの後端にインキの蒸発を防止し且つインキの消耗と共にインキに追随するフォロアが配設され、そのフォロアの後方に弁機構部が、更に弁機構部の後方に加圧のためのノック機構部が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、ノック機構部は、スプリングを介し、ノック棒が軸筒に対して常に後方に附勢された状態に設けられ、ノック棒前方の外軸部に円周状の凹部が形成されて、更に凹部の底面から前端面に連通した通気溝が形成され、また凹部にシールリングが前後に摺動するように密挿され、ノック棒を前進作動した時にシールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリングの外周部がインキ収容管の内周部を密接状に摺動してフォロアの後端が加圧され、またノック棒を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が前記通気溝によって連通した状態となり、フォロアの後端が外気と連通した状態で押し体が後退可能となる。
請求項2に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項1に記載の加圧式のボールペンに於いて、インキとインキの後端にフォロアが充填されたインキ収容部の後方に接合部が設けられてなる前軸筒と、弁機構部とノック機構部とからなる加圧機構が配設された筒部の前方に接合部が設けられてなる後軸筒とで構成され、前記前軸筒の接合部に後軸筒の接合部が着脱可能に結合されると共に、フォロアの後端部が外気と遮断されてなる。
本発明の加圧式のボールペンは、初期筆記でインキ切れしやすいインキを使用したボールペンが加圧作用に支援されて筆記可能となる。又、少なくとも酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキと、ポンピングによる加圧機構を設けることによって、従来のように白色顔料と溶剤とが分離するような問題がなく、従ってインキを攪拌する必要がなく、筆記に際して容器の側面を押圧する煩わしさが無い誤記修正用のボールペンが提供可能となる。又、ノック棒の前端に設けられた凸部が弁体の後端に当接させることによってインキの特性などによって適正な加圧力が設定可能となる。
又、凸部を押圧するスプリングの強さが所定の強さより強い方にばらついても加圧力が設定維持可能となる。又、ボールペンのチップとインキが充填された前軸筒とポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された後軸筒が着脱可能に結合されることによって、前軸筒のみを消耗品となすことが可能となり、ユーザーに対し安価に提供することが可能となる。
図1乃至図3は本発明の実施例1である加圧式のボールペン1を示している。
先ず、ボールペン1は、前軸筒2、チップ7、弁体6、受け座部材4、インキ10、フォロア11、フォロア棒12、後軸筒13、後軸筒後端に設けられるポンピング式の加圧機構で構成され、筆記具の最終形態としては先軸部3に被嵌するキャップ(図示せず)が設けられる。
前軸筒2は樹脂成形品(通常は透明樹脂)で、先方に先細状の先軸部3を一体に有し、インキとフォロアが充填されるインキ収容部の後方に接合部(雌螺子部2b)が設けられている。又、先端より内孔3aが形成され、内孔の後端には、拡開した孔(弁室5となる)があり、その孔の前端に複数箇所でリブ3cが放射状に設けられている。尚、前軸筒2は一例としてPP樹脂やナイロン樹脂成形品等が使用される。
一方、受け座部材4は、前面にテーパー状または球面状の弁体受け座4aを有し、弁体受け座4aの中心から後端に貫通した導孔4dが設けられている。
又、外周部の前方に円周状に凸部4bが、後方に円周状又は突条の係止部4cが形成されている。
受け座部材4は、前軸筒2の後端から挿入され、前軸筒の内孔先方の段部2aに当接して位置決めされると共に、その前方の内孔面に上記凸部4bが密接し、更に係止部4cが後方の内孔面に食い付き状に係止される。
尚、前軸筒2の内孔面と受け座部材4の外周部の相互間に溝部と突部を設けて、弾性変形を利用して係止することも可能である。
以上で、リブ3cの後端となる前受け座3dと受け座部材4の前端となる弁体受け座4aとの間に弁室5が形成される。尚、受け座部材4を係止する前に球状の弁体6が挿入されて、弁室5内に弁体6が遊嵌される。尚、弁体6は球状に限らず棒状のコマであってもよい。その場合、弁体の前方外周にインキを流通可能とする溝を形成すれ弁室の前端に上記のリブ3cを特に設ける必要はない。
またチップ7は、インキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール8が略当接した状態で先端ボール8が回転自在に抱持されるようカシメられている。
又、チップ内孔7aにスプリング9が内挿され、チップ後方の軸部7bの後端が適宜カシメられて、スプリング9の後端が抜出不能に設けられている。又、スプリング9の先方には直立状の棒軸部9aが形成され、当該棒軸部9aの先端が先端ボール8の背面に押圧状に当接している。尚、先端ボール8はその押圧でチップ7のボール抱持部の内縁に密接状態と成される。
先端ボール8がボール抱持部の内面に密接することはインキが高粘度であっても筆記先端の乾燥、インキの直流防止に対し極めて重要である。即ち、本願のような主に誤記修正塗布用のボールペンは、インキの吐出量を多くする為に、筆記用のボールペンに比較して先端ボールの後退する寸法が大きく設定されている。又、必要に応じて先端ボール8を抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的な塑性加工などが配慮される。又、必要によっては先端ボールとの密接面に表面処理などが配慮される。
チップ7は先軸部3先端の内孔3aに圧着される。
又、チップ7はインキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール8が略当接した状態で、先端ボール8が回転自在に抱持されるようカシメられている。
又、チップ7の内孔部にスプリング9が内挿され、チップの軸部7bの後端が適宜カシメられて(カシメ部7c)スプリング9の後端が抜出不能となされている。尚、スプリングの前面に先端ボール8の背面を押圧する押し部材を設けることも、又、上記棒軸部を極細巻きのコイル状となすことも可能である。
また更に、チップを耐磨耗性やインキのシール性能に優れた樹脂成形品となして、先端ボールの背面を押圧するバネ座を一体又は別体のバネ座を設けて構成することも可能である。
以上により、チップ側が下向きの時に弁体6が前受け座3dに当接して、インキが導孔4d、弁室5、リブとリブとの間に形成される溝を通じてチップ内孔7aから先端ボール8の背面まで導通する。
前軸筒2は、上記導孔4dの後方にインキ収容部を有しており、そのインキ収容部内に低粘度のインキや剪断減粘性を有するインキ、主として白色顔料インキ10が充填され、そのインキの後端にインキの消耗と共にインキと追随するグリース状のフォロア11が充填されている。又、フォロア11はインキと相溶性が無く、インキの蒸発を防止する性能を有している。又、必要に応じてフォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒12が浸漬される。尚、フォロアは例えばシリコンゴム等の追従体とすることも可能である。
又、白色顔料インキ10は、少なくとも酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が極力損なわれないように配合された白色顔料インキである。又、インキは剪断減粘性を有しているので先端ボールの回転で粘度が低下するのと相まって隠蔽性の高い塗布が可能である。
後軸筒13は、後端にノック棒17を有し、ポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された筒部の前方に接合部(雄螺子部13g)が設けられ、さらに前方の外周部に円周状の凸部となされたシール部13hが形成されている。このシール部13hは、後軸筒13が前軸筒2に螺合等によって結合されたときに、前軸筒の内面に摺接して気密効果を上げることが可能となる。
又、ポンピング式の加圧機構は、弁機構部と、弁機構部の後方に形成される空間部を圧縮するように設けられたノック機構部とで構成されている。
弁機構部は以下のように構成されている。
先ず、ブッシュ14は、軸心部に前端から弁室となる孔が設けられ、その孔の後端にテーパー状又は球面状の受け座14bが形成されると共に、やや小径と成した通気口14cが後端まで貫通して設けられており、球状の弁体15が受け座14bcに密接する状態に弁体と後軸筒13の内孔前方に設けられた内段部13fとの間にスプリング16が敷設されると共に、ブッシュ14が軸筒13の内孔前方に別に設けられた内段部13eに前端が当接した状態で後軸筒13の内孔に密嵌されて弁機構部が構成される。
以上によって、常時は、弁体15が受け座14bに密接して通気口14cが閉塞され、後軸筒の内孔を気密状に分断する。
又、弁機構部の後方にノック機構部が配設される。
ノック機構部は以下のように構成されている。
後軸筒13の後端部側面に、後端側から先方に向かって細くなるテーパー状のスリット部13cが形成され、その前端に段部13dを有して軸方向前方所定長さのスリット部13bが形成されている。
又、ノック棒17は、後端に鍔部とその前方に軸部が形成され、鍔部の前端に段部17bが設けられ、軸部外周の略中間に突部17aと軸部外周の略前端に周状の凹部17cが形成され、更に凹部17cの底面の前方側から前端面にかけて連通した通気溝17gが形成され、また凹部17c内に一例としてゴム等の弾性体より成るシールリング18が密挿され、更にシールリング18は、凹部17cの底面に密着した状態で凹部内を前後方向に摺動可能となされている。
後述するが、ノック棒17を前進作動した時にシールリング18が凹部17c内の後端側に寄ってシールリング18の前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリング18の外周部が後軸筒の内周部13aを密接状に摺動して、弁機構部が開口してフォロア11の後端が加圧され、またノック棒17を後退した時にシールリング18が凹部17cの前端側に寄ってシールリング18の前後部が前記通気溝17gによって連通した状態となり(そのとき、弁機構部は閉じている)、外気と連通した状態でノック棒17が後退するように構成されている。
尚、シールリング18は、気密性、滑り性のよいものが選択される。又、他潤滑剤を介在させるなど配慮される。
又、ノック棒17の前端には、前端から後方に向かって適宜深さの内孔17eが形成され、その内孔17eの軸心に内軸部17dが形成され、更に軸部17dの前方にノック棒の前端面よりさらに突出した凸部17fが形成されている。又、ノック棒17は、後軸筒13の後端から挿入され、上記内孔17eの後端とブッシュ14の後端との間にノックスプリング19が敷設されると共に、突部17aがテーパー状のスリット部13cを弾性的に拡開して、突部17aが段部13dの前面に係止され、ノックスプリング19によって後軸筒13に対してノック棒17は常時後方に附勢される。
又、ノック棒の軸部前方が後軸筒13の後端孔に嵌入し、シールリング18の外周部が後端孔の内周部に摺接する。そのとき、シールリング18は、凹部17cの前端側に寄ってシールリング18の前後部が前記通気溝17gによって連通した状態にあるのでノック棒17の前端に形成される空間部20は外気と連通している。
即ち、ノック棒17の前進作動の直前において、後軸筒13の空間部20は外気と連通され、ノック棒17が適宜前進し、シールリング18が凹部17c内の後端側に寄ってシールリング18の前後部が通気不可となった状態で外気と遮断され、空間部20の縮小と共に加圧されるよう構成されている。又、ノック棒17を前進して空間部20を適宜圧縮した状態で、弁体15の受け座14bとの密接状態が解除されるようにノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接する。
以上で、前軸筒2の雌螺子部2bに後軸部13の雄螺子部13gを螺合することによって、フォロア11の後端部空間が外気と遮断される。
尚、前軸筒と後軸筒を結合させる接合部は、螺子部に限らず、凹凸部の弾性係合によっても達成することが可能である。
又、図4及び図5は本発明の実施例2である加圧式のボールペン21を示している。実施例2は、実施例1の構造を簡素化したものであって、基本的には同じものである。
即ち、前軸筒22の前方の内孔部で、チップ7の後端に対峙したインキ逆流防止用の弁機構が無く、さらに、インキ10の後端に設けられたフォロア24にはフォロア棒が浸漬されていない。このことは、実施例1がインキの逆流防止に対して完璧なのに対して実施例2が実質上問題のない構造を示している。
又、図6は本発明の実施例3である加圧式のボールペンで、後軸筒部位の別の形態のみを示している。
当該実施例は、中央の鍔部26cの後方に後軸部26aと、鍔部前方に雌螺子部26bとシール部26fが一体に形成された継ぎ手26が、その鍔部26cを後軸筒25の前端に当接し、後軸部26aを後軸筒の内孔に嵌着して設けられている。又、継ぎ手26の軸心に形成された内孔部略後端に受け座26dと更に後端に貫通して通気口26eが設けられ、その受け座26dに密接するように弁体27がスプリング28で押圧され、そのスプリング28の前端に当接して圧入筒29が継ぎ手26の前端側内孔に固着されて、圧入筒29の後端部30と受け座26dとの間に弁室が形成されると共に、圧入筒29の軸心には弁室に連通する貫通孔が設けられて、弁機構部が構成されている。尚、ノック機構部については実施例1と同様に構成されている。又、弁機構部とノック機構部とで構成されるポンピング式の加圧機構の基本構成を上記で説明したが、弁機構部やノック機構部は設計都合によって種々の形態が採用可能である。
以上、実施例について説明したが、先端にチップと後方にインキが充填された実施例1と実施例2で示される前軸筒は、実施例3に示されるポンピング式の加圧機構を具備した後軸筒と組み合わせて構成することができる。
又、インキが充填された前軸筒の後端にインキやフォロアの蒸発や乾燥を防止するためにシール部(一例として、例えばアルミ蒸着などを施したフィルムを前軸筒の後端面に溶着あるいは接着して)を設けて、加圧機構が配設された後軸筒を結合する際に、シール部を除去あるいはフィルム状で有れば後軸筒の接合部前端で突き破って結合することによって、前軸筒のみを消耗品となすことが可能となる。
(作用)
次に、ポンピング式の加圧機構の作用を以下に説明する。
図2に示す状態からノック棒17の後端を押圧して前進すると、図3に示すように、シールリング18の外周部が後軸筒13の内周部全周に密接し、シールリング18が凹部17c内の後端側に寄ってシールリング18の前後部が通気不可となった状態で外気と遮断されると共に、ノック棒17が更に前進することによってシールリング18の外周部が後軸筒13の内周部13aに密接して摺動し、空間部20の縮小と共に内圧が上昇する。
又、ノック棒17を前進して空間部20を適宜圧縮した状態で、弁体15の受け座14bとの密接状態が解除されるようにノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接し、加圧された空気が弁体の前方に押し込まれることによって、フォロア11の後端が加圧されてインキのチップ側への流動性が支援される。
そのことは、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。
又、インキの特性などによって適正な加圧力が設定される。その場合、シールリング18の外周部が後軸筒13の内周部全周に密接する時の空間部20の容積とノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接した時の空間部の容積を幾らにするか、シール部のリーク値などを勘案して設定することが可能となる。又、凸部17fで弁体15の後端に当接することによって、弁体を受け座14bに押圧するスプリング16の強さが所定の強さより強い方にばらついても所定の加圧力が設定可能となる。
尚、スプリング16の強さを精度良く設定すれば凸部17fを用いずともよい。
又、後退時には、シールリング18が凹部17cの前端側に寄ってシールリング18の前後部が前記通気溝17gによって外気と連通した状態では弁体15が閉じており、ノック棒17は円滑に後退する。
次に、ボールペン1の機能について説明する。
先ず、筆記しない状態ではスプリング9の押圧で先端ボール8がチップ抱持部の内縁に密接されるのでインキ10の直流及び逆流が防止される。又、筆圧により先端ボール8が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能となり、筆記により先端ボール8の回転でインキが流出されて筆記される。
スプリング9の押圧が無い場合でも、インキの粘度があまり低く過ぎたり、あるいはインキの充填量が多過ぎたり、インキ収容部が大き過ぎたりしない場合には、フォロアの後端が加圧されるのでインキが直流や逆流が防止できる。
しかしながら、チップ7を上向きにして筆記したり、ノック衝撃の繰り返しなどを考慮するとインキの直流及び逆流防止のためにスプリング9で押圧することが望ましい。
又、フォロア棒は、インキ収容部が大径である場合に使用される。即ち、グリース状のフォロアは、インキ収容部が大径の場合に衝撃などの影響で変形を受け破壊されやすいという問題がある。フォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒を浸漬させることにより剛性を上げることが可能となる。
又、インキの直流及び逆流はスプリングによる先端ボールへの押圧で果たされるが、先端ボールをボール抱持部の内縁にスプリングの押圧によって密接させると共に、その後方に弁体を遊嵌した弁室を設けてチップ上向きで弁体が導孔を閉塞するように併設して設けることで、ボール抱持部の加工バラツキによる先端ボールとの密接不完全状態や、ボール抱持部と先端ボールとの隙間に固形物が付着した場合の密接不完全状態が生じてもインキの逆流が確実に防止できる。
上述したフォロア棒や弁体を有したインキの逆流防止構造は、インキ収容部が大径で逆流しやすい場合や、上向き筆記を繰り返した時や衝撃が掛かった時に性能を発揮するものであって構成要素として必須のものではなく、特に誤記修正用のボールペンは上向きに使用されることはまず無いので必ずしも必要としない。
本発明の実施例1であるボールペンの前軸筒の要部を示す縦断面図である。 実施例1であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。 実施例1であるボールペンの加圧機構部の作動状態を拡大して示した断面図である。 本発明の実施例2であるボールペンの前軸筒の要部を示す縦断面図である。 実施例2であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。 実施例3であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ボールペン
2 前軸筒
2a 段部
2b 雌螺子部
3 先軸部
3a 内孔
3b 孔部
3c リブ
3d 前受け座
4 受け部材
4a 弁体受け座
4b 凸部
4c 係止部
4d 導孔
5 弁室
6 弁体
7 チップ
7a チップ内孔
7b 軸部
7c カシメ部
8 先端ボール
9 スプリング
9a 棒軸部
10 インキ
11 フォロア
12 フォロア棒
13 後軸筒
13a 内周部
13b スリット部
13c テーパー状のスリット部
13d 段部
13e 内段部
13f 内段部
13g 雄螺子部
13h シール部
14 ブッシュ
14a 後端部
14b 受け座
14c 通気口
15 弁体
16 スプリング
17 ノック棒
17a 突部
17b 段部
17c 凹部
17d 内軸部
17e 内孔
17f 凸部
17g 通気溝
18 シールリング
19 ノックスプリング
20 空間部
21 ボールペン
22 前軸筒
23 先軸部
24 フォロア
25 後軸筒
26 継ぎ手
26a 後軸部
26b 雌螺子部
26c 鍔部
26d 受け座
26e 通気口
26f シール部
27 弁体
28 スプリング
29 圧入筒
30 後端部





Claims (2)

  1. 軸筒にインキとインキの後端にインキの蒸発を防止し且つインキの消耗と共にインキに追随するフォロアが配設され、そのフォロアの後方に弁機構部が、更に弁機構部の後方に加圧のためのノック機構部が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、
    前記ノック機構部は、スプリングを介し、ノック棒が軸筒に対して常に後方に附勢された状態に設けられ、ノック棒前方の外軸部に円周状の凹部が形成されて、更に凹部の底面から前端面に連通した通気溝が形成され、また凹部にシールリングが前後に摺動するように密挿され、ノック棒を前進作動した時にシールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリングの外周部がインキ収容管の内周部を密接状に摺動してフォロアの後端が加圧され、またノック棒を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が前記通気溝によって連通した状態となり、フォロアの後端が外気と連通した状態で押し体が後退可能となる加圧式のボールペン。
  2. 当該加圧式のボールペンは、インキとインキの後端にフォロアが充填されたインキ収容部の後方に接合部が設けられてなる前軸筒と、弁機構部とノック機構部とからなる加圧機構が配設された筒部の前方に接合部が設けられてなる後軸筒とで構成され、前記前軸筒の接合部に後軸筒の接合部が着脱可能に結合されると共に、フォロアの後端部が外気と遮断されてなる請求項1に記載の加圧式のボールペン。

























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