JP2005131925A - 加圧式のボールペン - Google Patents

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【目的】
また、一本のボールペンで誤字修正中に容易に塗布巾を変えられる加圧式のボールペンを提供可能とする。
【構成】
先端にボールペンのチップを有し、後方のインキ収容部にインキとインキの後端にインキと追随するフォロアが充填され、更にその後方にポンピング式の加圧機構が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、当該ボールペンは、先軸の先端に複数のボールペンのチップがホルダーを介して固着され、インキは酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキで、加圧機構は、ポンピング作動によって空気が送り込まれてフォロアの後端が加圧されてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、先端に複数のボールペンチップを備え、軸筒内に誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とする白色ゲル状インキが充填されてなる誤字修正用の加圧式のボールペンに関する。
特開平8−52407 実開平5−39683 特表平7−506862 特開平11−165495 特開2001−150865(特許文献1)従来、誤記等を修正するために白色顔料を用いた液体塗布具が知られている。また、白色顔料と溶剤が分離しやすい為にこの種の液体塗布具は可撓性のある容器にインキとボール等が封入されており、使用に際して振って攪拌する必要がある。また、インキを吐出する為に容器の側面を押圧して行うが、インキ残量が少なくなった時には容器の側壁を強く押してもインキが吐出されないという苛立たしさがある。(特許文献2)一つの容器の先端部に複数の塗布先端部を備えたものが提案されている。(特許文献3)また、剪断減粘性を有するインキを使用して、攪拌しないですむものも知られているが、上向きで塗布したときにインキが逆流してインキ切れしやすい問題が存在する。(特許文献4)また、剪断減粘性を有するインキを使用し、且つ、一つの容器の先端部に複数の塗布先端部を備えたものが提案されている。(特許文献5)また、軸筒の後端にポンピング式の加圧機構部が設けられ、更にその前方で且つインキの後端に接触してインキの消耗と共に追随するよう配設されたフォロアの後端に位置して弁機構が配設され、加圧機構部の前進作動によって軸筒の後端孔に空気が押し込まれて、その際に所定圧で弁が開いてフォロアの後端が加圧されることによってインキのチップ側への流動性が支援されるように構成されたものが提案されている。
一般に粘性の低いインキまたは剪断減粘性を有したインキを使用したボールペンは、インキの流出量が多く(筆記濃度を上げるため)インキ収容管の径を太くしてインキの搭載量を多くしている。また、インキの粘度は油性ボールペンのインキに比べて小さいのでインキ収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、インキの自重や落下あるいはノック衝撃が加わることによりインキ漏れ(インキ収容管の後端にインキが逆流する)が生じやすい。その為に、通常はインキの後端に筆記時のインキの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃に対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロアが、また、必要によりフォロア棒がフォロア内に浸漬されて設けられている。しかしながら、フォロアを設けても上向き筆記をした時にはチップのボール背面のインキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。また、インキの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直流)問題が存在する。
特に、誤記等を修正するために白色顔料を用いた液体塗布具の場合には、インキの流量を多くすることや、乾燥による目詰まり排除などの理由で、筆圧によって先端ボールが後退する寸法が大きくとってあり、先端ボールの周面とチップのボール抱持部の内面との間の隙間が大きい。
本発明は、インキを攪拌したり、筆記に際して容器の側面を押圧するようなことも無い便利な誤字修正用のボールペンがポンピングによる加圧作用によってインキの流動性が支援されて、インキがとぎれたり、目詰まりする問題が無く提供可能となる。
また、筆記具の構成をボールペンのチップとインキが充填された前軸筒とポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された後軸筒に分けて、相互間に設けた接合部で着脱可能に結合することによって、前軸筒のみを消耗品となし、ユーザーに安価に提供可能となる。
また、一本のボールペンで誤字修正中に容易に塗布巾を変えられる便利なボールペンを提供可能とするものであって、先軸の先端にそれぞれ先端ボール径、インキ流出量を変えた複数種のボールペンチップを備えて、握り位置を選択して粗い修正、細かい修正を可能とする。
本発明は、上記課題を達成するために以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、先端にボールペンのチップを有し、後方のインキ収容部にインキとインキの後端にインキと追随するフォロアが充填され、更にその後方にポンピング式の加圧機構が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、当該ボールペンは、先軸の先端に複数のボールペンのチップがホルダーを介して固着され、インキは酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキで、加圧機構は、ポンピング作動によって空気が送り込まれてフォロアの後端が加圧されてなる。
請求項2に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項1に記載の加圧式のボールペンに於いて、インキとインキの後端にフォロアが充填されたインキ収容部の後方に接合部が設けられてなる前軸筒と、加圧機構が配設された筒部の前方に接合部が設けられてなる後軸筒とで構成され、前記前軸筒の接合部に後軸筒の接合部が着脱可能に結合されると共に、フォロアの後端部が外気と遮断されてなる。
請求項3に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項1に記載の加圧式のボールペンに於いて、先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面にバネ圧が付与されてなる。
請求項4に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項1に記載の加圧式のボールペンに於いて、加圧機構は、ノックスプリングによってノック棒が後軸筒に対して常時後方に附勢された状態で、且つ前後退可能に後軸筒に係止されると共に、ノック棒の外周部が後軸筒の内周部に密接するように設けられ、ノック棒を前進させた時に通気口とノック棒の前端との間に形成される空間部を圧縮して加圧するように設けられたノック機構部と、そのノック機構部の前方に加圧空気を疎通させる弁機構が設けられてなる。
請求項5に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項4に記載の加圧式のボールペンに於いて、ノック棒を前進して空間部を適宜圧縮した状態で、弁機構が解放状態となるように弁機構に当接する凸部がノック棒の前端に設けられてなる。
請求項6に記載の発明に係る加圧式のボールペンは、請求項5に記載の加圧式のボールペンに於いて、ポンピング作動操作の終端位置で更なる操作を加えることによってノック棒を更に前進させ、ノック棒の外周部と後軸筒の内周部との密接状態を解除させて、フォロアの後端と外気が通気可能となる。
酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキを用いることによって、従来のように白色顔料と溶剤とが分離するような問題がなく、従ってインキを攪拌したり、筆記に際して容器の側面を押圧するようなことも無くなり、また、ポンピングによる加圧作用によってインキの流動性が支援されて、インキがとぎれたり、目詰まりする問題が無い便利な誤字修正用のボールペンが提供可能となる。
また、ノック棒の前端に設けられた凸部を弁体の後端に当接させることによってインキの特性などによって適正な加圧力が設定可能となり、弁体を押圧するスプリングの強さが所定の強さより強い方にばらついても所定の加圧力に設定可能である。
また、携帯時などボールペンの未使用時に於いて、加圧状態が解除できるので、不用意に筆記先端部に外力が懸かっても加圧によってインキが吹出て周囲を汚損する等の問題が回避可能となる。
また、太字用、細字用のチップを組合わせることで、握り位置を変えて大きい部分、小さい部分の修正を容易に行うことが可能となる。
また、筆記具の構成をボールペンのチップとインキが充填された前軸筒とポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された後軸筒に分けて、相互間に設けた接合部で着脱可能に結合することによって、前軸筒のみを消耗品となし、ユーザーに安価に提供可能となる。
図1乃至図9は本発明の実施例である加圧式のボールペンを示している。
先ず、実施例1であるボールペン1は、図1に示すように前端より2種のチップ5、6、先軸3、弁体7、前軸筒2、インキ10、フォロア11、後軸筒13、後軸筒後端に設けられるポンピング式の加圧機構で構成され、通常、筆記具の最終形態としては先軸筒2の先方に被嵌するキャップ(図示せず)が設けられる。
また、チップを2種以上とすることは可能であり、使い勝手上から3種が適当である。 (図3のチップ5、6、6aを参照)前軸筒2は樹脂成形品で、先端に内孔2aが形成され、内孔2aの後端にはテーパー状または球面状の弁体受け座2bと弁体受け座2bの後方にインキ収容部に連通する導孔2cが形成されている。
先軸3は、先方に先細テーパー状の外周部を有し、後方に軸部3bを一体に有した樹脂成形品で形成されている。また、軸部3b後端に開口した内孔前方の周壁に所要数のリブ3cが設けられ、リブとリブとの間には隙間(溝)が形成されている。
また、前記前軸筒2先端の内孔2aに先軸3後方の軸部3bが圧着されて相互間に弁室8が形成される。尚、その際に弁室8内にはボール状の弁体7が遊嵌される。尚、弁体7はボール状に限らず棒状のコマであってもよい。その場合、弁体の前方外周にインキを流通可能とする溝を形成すれば弁室の前端に上前記のリブ3cを特に設ける必要はない。
一方、チップ5はインキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール5bが略当接した状態で先端ボール5bが回転自在に抱持されるようカシメられている。チップ5はパイプ状で前記チャンネルは側面の3箇所のポンチなどで内方に膨出部を形成して得られる。 また、チップ6も同様に構成される。尚、チップは砲弾状のものでもよいがスペースの点から細径であるパイプ状が適している。
それぞれのチップは筒状のホルダー4の内側に配設され、ホルダー4の内側に設けた仕切り部4eを介して液密状に固着される。尚、ホルダー4と仕切り部4eは一体に形成することも可能である。仕切り部4eはそれぞれのチップをホルダー4に対し密挿することと、それぞれのチップを筆記で干渉しない適正な間隔に設置する為に設けられている。
以上で、ホルダー4は先軸3の内孔3aに固着される。
尚、ホルダー4は先軸3と一体に形成することも可能であるが先軸の構造が複雑となるので別体とするのが適当である。
また、実施例に於いては、弁体弁受け座2bを有した前軸筒2と受け座面を備えたリブ3cを有する先軸3との接合で弁室8が構成されているが、ホルダー4の後端にリブ3cと同様な受け座面を形成すれば先軸3の軸部3bの後端に弁体弁受け座2bと同様な弁体受け座と導孔2cと同様な導孔を一体に形成することが可能となって、そのとき前軸筒2はパイプ状の軸筒と成すことも可能である。
また、チップ内孔5cには必要によって細径のスプリング9が嵌挿される。(図2に示す)スプリング9はホルダー4に設けた段部4aに後端を当接させるか、チップ5の軸部4b後端をカシメる等の手段で後端が抜出不能となるように設けられる。また、スプリング9の先方には直線状の棒軸部9aが形成され、その先端が先端ボール5bの背面に押圧状に当接する。また、先端ボール5bはその押圧でチップのボール抱持部の内縁に密接状態となる。従って、チップ下向きで先端ボール5bからインキが滲み出る(直流)問題が防止される。尚、スプリングの前端に先端ボールの背面を押圧する押し部材を設けることも、また、前記棒軸部を極細巻きのコイル状となすことも可能である。また更に、チップを耐磨耗性やインキのシール性能に優れた樹脂成形品となして、先端ボールの背面を押圧するバネ座を一体または別体のバネ座を設けて構成することも可能である。
尚、先端ボール5bがチップのボール抱持部の内面に密接することはインキが高粘度であっても筆記先端の乾燥、インキの直流防止に対し極めて重要である。(インキの吐出量を多くする為に、中粘度ボールペンに比較して先端ボールの後退する寸法を大きく設定している。)先端ボール5bを抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的な塑性加工が配慮される。 また、先端ボールとの密接面に表面処理などが配慮される。
また、前軸筒2は前記導孔2cの後方に延設されたインキ収容部を有しており、インキ収容部内には白色顔料インキが充填され、そのインキ10の後端にインキの消耗と共にインキ面に接触して追随して移動可能なグリース状のフォロア11が充填される。フォロア11はインキと相溶性が無く、インキの蒸発を防止する性能を有している。
また、フォロア11内に比喩用に応じてフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒12が浸漬される。また、フォロア棒は丸又は異形断面を有した棒状、筒状、カップ状など必要に応じて形成される。尚、フォロア棒12はインキ収容部の断面径が大きくインキのヘッドが支えきれない、落下衝撃等でフォロアが変形しやすい等の場合に設けられる。また、フォロアは例えばシリコンゴム等の追従体とすることも可能である。また、前軸筒2の後端には雌螺子部2bが設けられている。
尚、インキ10は、酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキである。また、インキの粘度が10000cps(E型粘度計、1rpm、25℃)以下の場合には顔料沈降の傾向が存在し、50000cps以上だとインキの吐出に問題が生じてくる。従って、通常インキの粘度はその中間域に設定され、高粘度ではあるが剪断減粘性を有しているので先端ボールの回転で粘度が低下するのと相まって隠蔽性の高い塗布が可能である。また、本願の主目的とする誤字修正用のボールペンはインキの消費量が大きいことからインキ収容部の断面径が大きくなることもあって高粘度のインキであってもインキの直流や逆流を無視できない。
図4に示すように、後軸筒13は、後端にノック棒17を有し、ポンピングによって圧縮空気を送り込むように加圧機構が配設された筒部の前方に接合部(雄螺子部13g)が設けられ、さらに前方の外周部に円周状の凸部となされたシール部13hが形成されている。このシール部13hは、後軸筒13が前軸筒2に螺合等によって結合されたときに、前軸筒の内面に摺接して気密効果を上げることが可能となる。
またポンピング式の加圧機構は、弁機構部と、弁機構部の後方に形成される空間部を圧縮するように設けられたノック機構部とで構成されている。
弁機構部は以下のように構成されている。
先ず、ブッシュ14は、軸心部に前端から弁室となる孔が設けられ、その孔の後端にテーパー状又は球面状の受け座14bが形成されると共に、やや小径と成した通気口14cが後端まで貫通して設けられており、球状の弁体15が受け座14bに密接する状態に弁体と後軸筒13の内孔前方に設けられた内段部13fとの間にスプリング16が敷設されると共に、ブッシュ14が軸筒13の内孔前方に別に設けられた内段部13eに前端が当接した状態で後軸筒13の内孔に密嵌されて弁機構部が構成される。
以上によって、常時は、弁体15が受け座14bに密接して通気口14cが閉塞され、後軸筒の内孔を気密状に分断する。
また、弁機構部の後方にノック機構部が配設される。
ノック機構部は以下のように構成されている。
後軸筒13の後端部側面に、後端側から先方に向かって細くなるテーパー状のスリット部13cが形成され、その前端に後段部13dを有して軸方向前方所定長さのスリット部13bが形成されている。
またノック棒17は、後端に鍔状の摘み部17bとその前方に軸部が形成され、軸部外周の略中間に突部17aと軸部外周の略前端に周状の溝部17cが設けられて、その溝部17cに一例としてゴム等の弾性体や弾性のある成形樹脂などより成るシールリング18が止着されている。
尚、シールリング18は、気密性、滑り性のよいものが選択される。また、他潤滑剤を介在させるなど配慮される。また、シールリング部は軸部外周に一体に形成することも可能である。
またノック棒17の前端には、前端から後方に向かって適宜深さの凹部17eが形成され、その凹部17eの軸心に軸部17dが形成され、更に軸部17dの前方にノック棒の前端面よりさらに突出した凸部17fが形成されている。
またノック棒17は、後軸筒13の後端から挿入され、上記凹部17eの後端とブッシュ14の後端との間にノックスプリング19が敷設されると共に、突部17aが上記テーパー状のスリット部13cを弾性的に拡開して、突部17aが後段部13dの前面に係止され、ノックスプリング19によって後軸筒13に対してノック棒17は常時後方に附勢される。ところで、後軸筒13の内孔には、前記スリット部13cの前段部13jよりやや前方にリング13kが固定され、そのリング13kの内径はその前方の後軸筒の内周部13iの内径より適宜小さく設定されており、シールリング18の外周部はリング13kの後端から僅か後方に位置されている。従って、通気口14cとノック棒17の前端との間に形成される空間部20は外気と連通している。
即ち、ノック棒17の前進作動の直前において、後軸筒13の空間部20は外気と連通され、ノック棒17が適宜前進した直後においてシールリング18の外周部がリング13kの内周部に密接することで外気と遮断され、空間部20の縮小と共に加圧されるよう構成されている。
また、ノック棒17を前進して空間部20を適宜圧縮した状態で、弁体15の受け座14bとの密接状態が解除されるようにノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接する。
尚、仕様や組立ての都合によってリング13kは後軸筒13と一体に形成することもできる。
以上で、前軸筒2の雌螺子部2bに後軸部13の雄螺子部13gを螺合することによって、フォロア11の後端部空間が外気と遮断される。
尚、前軸筒と後軸筒を結合させる接合部は、螺子部に限らず、凹凸部の弾性係合によっても達成することが可能である。
ところで、図7は後軸筒のスリット部を側面から示した図である。
図に示すように、スリット部は、スリット部13bの前段部13jから後軸筒13の周面に沿った傾斜状のスリット部13mを経由して水平な溝部13lで設けられている。また図7は、ノック棒17がポンピング作動操作の終端位置から更なる回転操作で後軸筒13に対してもっとも前進して係止された状態を示している。
また、図8は本発明の実施例2である加圧式のボールペン21を示している。実施例2は、実施例1の構造を簡素化したものであって、基本的には同じものである。
即ち、前軸筒21の前方の内孔部で、チップの後端に対峙したインキ逆流防止用の弁機構が無く(図示せず)、更にインキの後端に設けられたフォロア24にはフォロア棒が浸漬されていない。このことは、実施例1がインキの逆流防止に対して完璧なのに対して実施例2が実質上問題のない構造を示している。
また、図9は本発明の実施例3である加圧式のボールペンで、後軸筒部位の別の形態のみを示している。
当該実施例は、中央の鍔部26cの後方に後軸部26aと、鍔部前方に雌螺子部26bとシール部26fが一体に形成された継ぎ手26が、その鍔部26cを後軸筒25の前端に当接し、後軸部26aを後軸筒の内孔に嵌着して設けられている。また、継ぎ手26の軸心に形成された内孔部略後端に受け座26dと更に後端に貫通して通気口26eが設けられ、その受け座26dに密接するように弁体27がスプリング28で押圧され、そのスプリング28の前端に当接して圧入筒29が継ぎ手26の前端側内孔に固着されて、圧入筒29の後端部30と受け座26dとの間に弁室が形成されると共に、圧入筒29の軸心には弁室に連通する貫通孔が設けられて、弁機構部が構成されている。尚、ノック機構部については実施例1とほぼ同様に構成されている。また、弁機構部とノック機構部とで構成されるポンピング式の加圧機構の基本構成を上記で説明したが、弁機構部やノック機構部は設計都合によって種々の形態が採用可能である。
以上、実施例について説明したが、先端にチップと後方にインキが充填された実施例1と実施例2で示される前軸筒は、実施例3に示されるポンピング式の加圧機構を具備した後軸筒と組み合わせて構成することができる。
また、インキが充填された前軸筒の後端にインキやフォロアの蒸発や乾燥を防止するためにシール部(一例として、例えばアルミ蒸着などを施したフィルムを前軸筒の後端面に溶着あるいは接着して)を設けて、加圧機構が配設された後軸筒を結合する際に、シール部を除去あるいはフィルム状で有れば後軸筒の接合部前端で突き破って結合することによって、前軸筒のみを消耗品となすことが可能となる。
(作用)
次に、ポンピング式の加圧機構の作用を以下に説明する。
図4に示す状態からノック棒17の後端を押圧して前進すると、図5に示すように、シールリング18の外周部がリング13kの内周部に密接した時点で空間部20が外気と遮断されると共に、ノック棒17が更に前進することによってシールリング18の外周部がリング13kの内周部に密接して摺動し、空間部20の縮小と共に内圧が上昇する。また、ノック棒17を前進して空間部20を適宜圧縮した状態で、弁体15の受け座14bとの密接状態が解除されるようにノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接し、加圧された空気が弁体の前方に押し込まれることによって、フォロア11の後端が加圧されてインキのチップ側への流動性が支援される。
そのことは、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。
また、インキの特性などによって適正な加圧力が設定される。その場合、シールリング18の外周部が後軸筒13の内周部全周に密接する時の空間部20の容積とノック棒17の前端に設けられた凸部17fが弁体15の後端に当接した時の空間部の容積を幾らにするか、シール部のリーク値などを勘案して設定することが可能となる。また、凸部17fで弁体15の後端に当接することによって、弁体15を押圧するスプリング16の強さが所定の強さより強い方にばらついても所定の加圧力が設定可能である。
図5の状態からノック棒の摘み部17bを一方に回転すると、ノック棒の突部17aが傾斜状のスリット部13mに案内されて溝部13lに係止される。(図7参照)また、この状態は図6に示される。
このとき、シールリング18は後軸筒の内周部13iに位置しており、弁体15の前方から外気に連通する通気路が形成され、フォロア11の後端は外気と通気した状態に維持される。
従って、ボールペンの未使用時に於いて、不用意に筆記先端部に外力が懸かっても加圧によってインキが吹出る問題が回避可能となる。
次に、ボールペン1の機能について説明する。
先ず、筆記しない状態ではスプリング9の押圧で先端ボール5bがチップ抱持部の内縁に密接されるのでインキ10の直流及び逆流が防止される。また、筆圧により先端ボール5bが微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能となり、加圧作用に支援されて先端ボールの回転に伴ってインキが流出される。
スプリング9の押圧が無い場合でも、インキの粘度があまり低く過ぎたり、あるいはインキの充填量が多過ぎたり、インキ収容部が大き過ぎたりしない場合には、フォロアの後端が加圧されるのでインキが直流や逆流が防止できる。
しかしながら、チップ5を上向きにして筆記したり、ノック衝撃の繰り返しなどを考慮するとインキの直流及び逆流防止のためにスプリング9で押圧することが望ましい。
また、フォロア棒は、インキ収容部が大径である場合に使用される。
即ち、グリース状のフォロアは、インキ収容部が大径の場合に衝撃などの影響で変形を受け破壊されやすいという問題がある。フォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒を浸漬させることにより剛性を上げることが可能となる。
また、インキの直流及び逆流はスプリングによる先端ボールへの押圧で果たされるが、先端ボールをボール抱持部の内縁にスプリングの押圧によって密接させると共に、その後方に弁体を遊嵌した弁室を設けてチップ上向きで弁体が導孔を閉塞するように併設して設けることで、ボール抱持部の加工バラツキによる先端ボールとの密接不完全状態や、ボール抱持部と先端ボールとの隙間に固形物が付着した場合の密接不完全状態が生じてもインキの逆流が確実に防止できる。
上述したフォロア棒や弁体を有したインキの逆流防止構造は、インキ収容部が大径で逆流しやすい場合や、上向き筆記を繰り返した時や衝撃が掛かった時に性能を発揮するものであって構成要素として必須のものではなく、特に誤記修正用のボールペンは上向きに使用されることはまず無いので通常は必要としない。
塗布に際して塗布巾を変えたい場合には前軸筒2の握り位置を回転して所要のチップを選択する。尚、容易に選択出来るようにチップや先軸3または前軸筒2の先方の外周部に選択位置が容易に確認できるマーク等が設けられる。
本発明の実施例1であるボールペンの前軸筒を示す縦断面図である。 前軸筒の先方部を拡大した断面図である。 チップ側より見た図である。 実施例1であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。 ボールペンの加圧機構部の作動状態を拡大して示した断面図である。 ボールペンの加圧が解除された状態を拡大して示した断面図である。 図6の状態に維持される為、ノック棒の突部が後軸筒の溝部に係止された状態を示す図である。 実施例2であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。 実施例3であるボールペンの前軸筒の後方部と後軸部を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ボールペン
2 前軸筒
2a 内孔
2b 弁体受け座
2c 導孔
3 先軸
3a 内孔
3b 軸部
3c リブ
4 ホルダー
4a 段部
4b 軸部
4c 嵌着孔
4d 導孔
4e 仕切り部
5 チップ
5a カシメ部
5b 先端ボール
5c チップ内孔
6 チップ
6a チップ
7 弁体
8 弁室
9 スプリング
9a 棒軸部
10 インキ
11 フォロア
12 フォロア棒
13 後軸筒
13a 段部
13b スリット部
13c テーパー状のスリット部
13d 後段部
13e 内段部
13f 内段部
13g 雄螺子部
13h シール部
13i 内周部
13j 前段部
13k リング
13l 溝部
13m 傾斜状のスリット部
14 ブッシュ
14a 後端部
14b 受け座
14c 通気口
15 弁体
16 スプリング
17 ノック棒
17a 突部
17b 摘み部
17c 溝部
17d 軸部
17e 凹部
17f 凸部
18 シールリング
19 ノックスプリング
20 空間部
21 ボールペン
22 前軸筒
23 先軸部
24 フォロア
25 後軸筒
25a 内周部
25b 内周部
26 継ぎ手
26a 後軸部
26b 雌螺子部
26c 鍔部
26d 受け座
26e 通気口
26f シール部
27 弁体
28 スプリング
29 圧入筒
30 後端部
31 ノック棒









































Claims (6)

  1. 先端にボールペンのチップを有し、後方のインキ収容部にインキとインキの後端にインキと追随するフォロアが充填され、更にその後方にポンピング式の加圧機構が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、
    当該ボールペンは、先軸の先端に複数のボールペンのチップがホルダーを介して固着され、インキは酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキで、加圧機構は、ポンピング作動によって空気が送り込まれてフォロアの後端が加圧されてなる加圧式のボールペン。
  2. インキとインキの後端にフォロアが充填されたインキ収容部の後方に接合部が設けられてなる前軸筒と、加圧機構が配設された筒部の前方に接合部が設けられてなる後軸筒とで構成され、前記前軸筒の接合部に後軸筒の接合部が着脱可能に結合されると共に、フォロアの後端部が外気と遮断されてなる請求項1に記載の加圧式のボールペン。
  3. 先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面にバネ圧が付与されてなる請求項1に記載の加圧式のボールペン。
  4. 加圧機構は、ノックスプリングによってノック棒が後軸筒に対して常時後方に附勢された状態で、且つ前後退可能に後軸筒に係止されると共に、ノック棒の外周部が後軸筒の内周部に密接するように設けられ、ノック棒を前進させた時に通気口とノック棒の前端との間に形成される空間部を圧縮して加圧するように設けられたノック機構部と、そのノック機構部の前方に加圧空気を疎通させる弁機構が設けられてなる請求項1に記載の加圧式のボールペン。
  5. ノック棒を前進して空間部を適宜圧縮した状態で、弁機構が解放状態となるように弁機構に当接する凸部がノック棒の前端に設けられてなる請求項4に記載の加圧式のボールペン。
  6. ポンピング作動操作の終端位置で更なる操作を加えることによってノック棒を更に前進させ、ノック棒の外周部と後軸筒の内周部との密接状態を解除させて、フォロアの後端と外気が通気可能となる請求項5に記載の加圧式のボールペン。












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