JP4116523B2 - ボールペン - Google Patents

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Description

本発明は、例えば油性インキや、水性インキ、修正液等が充填されたリフィールを備えたボールペンに関し、詳しくはリフィール内を加圧する加圧機構を備えたボールペンに関する。
従来、この種のボールペンとしては、軸筒(グリップハウジング)の後端部にノック機構の回転子を設け、この回転子の抱持部内に、加圧機構(加圧ポンピング機構)を介してリフィール(インキ充填管)の開放後端部が差し込まれ、前記ノック機構の押出し操作に連動して、先ず筆記先端部(チップ)が軸筒の先端開口(ペン口)から突き出た後に、次いで加圧機構の弁体(可動部材)を前記リフィールの開放後端部内で前進させて、リフィール内を加圧状態にポンピングし密封維持するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術によれば、筆記中におけるインキ充填管内のインキ逆流現象が防止され、上向き筆記が容易にかつ円滑に行うことが可能になり、また上記ノック機構の押出し解除操作時には、それに連動して筆記先端部が軸筒の先端開口に没入した後に、加圧機構の弁体を上記リフィールの開放後端部内で後退させ、通気路(通気溝)からリフィール内の加圧空気を外部に排出することで、加圧密封状態が開放され、大気と平衡状態が維持される。
また、この従来技術では、前記ガイドブッシュの前端部外周に沿ってリフィールの開放後端部を差し込んで気密状に軸嵌合させ、このガイドブッシュの内部に弁体がスプリングを介して前後方向へ摺動自在に挿入され、このガイドブッシュの外周面に沿って、リフィールの開放後端部を差し込んで交換可能にしている。
しかし乍ら、このような従来のボールペンによれば、加圧機構の弁体がリフィールの開放後端部内に挿入される構造であるため、リフィールの開放後端部の開口近くまでインクを充填できず、筆記可能期間が短く、リフィールを頻繁に交換する必要があるという問題があった。
更に、リフィールの交換に際しては、ガイドブッシュの外周面に沿ってリフィールの開放後端部を差し込んで接続するが、その接続部分は軸筒の構造上、一般的に見え難いため、使用者は想像や直感等でリフィールを差し込むこととなり、その際の押し込み力が大きすぎた場合には、ガイドブッシュや内部の弁体等の内部部品の損傷や加圧機構の作動不良等を生じるおそれがある。
そして、加圧機構の弁体をリフィールの開放後端部の内径よりも遙かに小径に製造する必要があるため、その加工精度を要し製造コストが高くなるばかりでなく、僅かな寸法誤差によって作動不良を起こす恐れがあり、しかも外径の小さなリフィールには対応し難いという問題があった。
なお、前記インキ垂れとは、チップ先端に余分なインキが付着している状態や、チップ先端から余分なインキが垂れる状態等を意味し、当業者間ではインキダレやインキボテ等と呼称される場合もある。
特開2000−335173号公報(第1−4頁、図1−6)
本発明は、上記従来事情に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、リフィールに充填可能な最大インク量を増加でき、生産性にも優れている上、外径の比較的小さなリフィールにも容易に対応できるボールペンを提供することにある。
上記課題を解決するために、第一の発明では、押し出し操作及び押し出し解除操作でリフィールを往復動させて軸筒の先端開口から該リフィールの筆記先端部を出没させ、この出没に連動する加圧機構の作動により、押し出し操作時には、リフィール内を加圧状態に密封保持し、押し出し解除操作時には、前記加圧状態を解放するボールペンにおいて、前記リフィールの外周に沿って環状に係合するホルダーを備え、該ホルダーに前記加圧機構をリフィールの内部と干渉しないように設け、前記加圧機構は、押し出し操作に連動して圧縮されるように、前記リフィールの後方に加圧室を区画形成し、この加圧室内と外部とを連通する通気路を、前記ホルダーの外周面に沿って設け、この通気路の途中に、押し出し操作に連動して該通気路を遮断する弁体を設けてなることを特徴とする。
また、第の発明では、上記ホルダーの外周面に環状凹部を設け、この環状凹部内に上記加圧機構の弁体を前後方向へ移動自在に配置するとともに、押し出し操作及び押し出し解除操作に連動して前後方向へ往復動するシリンダーを前記ホルダーの外周面に沿って配置し、このシリンダーの前進によって弁体を前進させることで閉弁し、前記シリンダーの後退によって弁体を後退させることで開弁するようにしたことを特徴とする。
また、第の発明では、上記ホルダー内の環状凹部よりも前側には、リフィールの開放後端部により当接される当接部を設けたことを特徴とする。
また、第の発明では、上記弁体と径方向へ対向する上記シリンダーの内面に、このシリンダーを後退させた収納状態の際に上記通気路を通気状態にする逃がし通路を設けたことを特徴とする。
また、第の発明では、上記弁体は、環状弾性部材であって、且つ上記シリンダーにおける上記逃がし通路の後側部位内径より大きく形成するとともに、その幅寸法を上記環状凹部の幅寸法よりも小さく形成し、この弁体よりも外周側には、上記逃がし通路を配置したことを特徴とする。
本発明は、上記構成により下記の作用効果を奏する。
第一の発明によれば、リフィールの外周に沿ってホルダーを係合し、このホルダーに加圧機構をリフィールの内部と干渉しないように設けているため、この加圧機構がリフィールの開放後端部内に侵入しない。
したがって、リフィールの外部で作動する加圧機構により、リフィール内を加圧できる。
よって、加圧機構がリフィールの開放後端部内に挿入される構造の従来技術と比べ、リフィールの開放後端部の近くまでインクを充填できるから、リフィールへの充填可能な最大インク量を増加でき、ひいては筆記可能期間を延長することができ、リフィールを頻繁に交換する必要がなくなる。
しかも、リフィール内に挿入される部材が無いため、製造が容易な上、弁体の僅かな寸法誤差による作動不良も防止でき、その上、装着されるリフィールの種類が制限されることなく、例えば外径の比較的小さなリフィールにも容易に対応できる。
その上、押し出し操作に連動して、リフィールの後方の加圧室内の空気が圧縮されるとともに、ホルダー外周の弁体を閉弁して、加圧室からホルダーの外周面に沿って外部へ至る通気路が途中で遮断されることにより、加圧室及びリフィール内が加圧状態に密封保持される。
したがって、加圧機構の弁体をリフィールの開放後端部内に挿入してインキ加圧する従来技術と比べ、加圧機構の弁体をリフィールの内径よりも遙かに小径に製造する必要がないため、弁体の製造が容易であり、生産性に優れている。
の発明によれば、シリンダーの前進に連動して環状凹部内の弁体を前進移動させることにより、閉弁して加圧室内の加圧状態が密封保持される。また、シリンダーの後退に連動して環状凹部内の弁体を後退移動させることにより、開弁して加圧室内の加圧状態が解放される。
よって、加圧機構の全体構造が複雑な従来技術と比べ、加圧機構全体を簡素化でき、製造コストを低減化できる。
の発明によれば、リフィール外の環状凹部内で弁体が動作し、該環状凹部よりも前側の当接部でリフィールを受けるようにしているため、リフィール交換等のために新しいリフィールが装着される際、該リフィールの押し込み力が大きすぎたとしても、加圧機構に直接悪影響を与えることはない。
したがって、リフィールの無理な押し込みに起因する内部部品の損傷や加圧機構の作動不良を防止でき、リフィール交換が容易である。
の発明によれば、シリンダーを後退させた収納状態の際に、交換のために新しいリフィールが差し込まれ、該リフィールの開放後端部に押圧されることで、加圧室内の空気が圧縮されて弁体が前進移動したとしても、その移動により閉弁されることがなく、この加圧室内の圧縮空気は逃がし通路を介して通気路から外部へ排気される。
したがって、シリンダーを後退させた収納状態の際にリフィールを交換したとしても、リフィール内が加圧状態となってインキ垂れを生じない。
の発明によれば、シリンダーを後退させた収納状態では、弁体が環状凹部内で前後に遊動可能であるため、弁体よりも外周側の逃がし通路と、弁体の前端面と環状凹部内の前側面の間との内、一方または双方によって、加圧室内の空気を外気と略均圧にするための通路が形成されて開弁状態となる。
この開弁状態からシリンダーが前進すると、該シリンダーにおける逃がし通路よりも後側部位の内周面に摺接されること、それに加えて後方側から加圧室内の気体の圧力を受けることにより、弁体が前方へ移動して、該弁体の外周面をシリンダーの内周面と接触させるとともに、該弁体の前端面を環状凹部の前側面に接触させて閉弁状態となる。
この閉弁状態からシリンダーが僅かでも後方へ移動すると、加圧室内の圧縮されていた空気が膨張し、その際に生じた負圧によって弁体が後方へ引っ張られると略同時に、後方へ移動するシリンダーに摺接されることによっても後方へ引っ張られ、後方へ移動した弁体の前端面と環状凹部内の前側面との間に隙間が生じて開弁状態となる。したがって、使用時以外の加圧時間が短く、インク垂れを防止することができる。
また開弁状態でリフィールを交換する時には、新しいリフィールがホルダー内に差し込まれて、加圧室内の空気が加圧されると、その加圧室の圧縮空気の圧力を受けて、弁体が前方へ移動し、弁体の前端面と環状凹部の前側面とが接触するが、逃がし通路が確保されている状態となるため、この逃がし通路により加圧室内の空気が流出され、加圧室内の空気が外気と略均圧になる。したがって、リフィール交換時に加圧室内が加圧されて、インク垂れが発生するのを、より確実に防止することができる。
よって、加圧機構の弁体を極めて簡単な構造にしながら正確な開閉作動が期待できる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
本発明のボールペンAは、図1〜図5に示す如く、軸筒1の後端部に設けたノック機構Nが押し出し操作されることで、加圧機構4の作動により、リフィール2内に空気を押し込んで該リフィール2内を加圧するとともに、リフィール2の筆記先端部2aを軸筒1の先端開口1aから突出させる。
また、同ボールペンAは、前記突出状態において前記ノック機構Nが押し出し解除操作されることで、加圧機構4の作動により、リフィール2内のインキ加圧状態を解放し、リフィール2の筆記先端部2aを軸筒1の先端開口1a内に没入させる。
前記軸筒1は、先端開口1aを開設した前軸1bと、その後端に連続する後軸1cとを螺着接合してなり、この後軸1cの後端に尾栓1dを嵌合して、その内部に上記ノック機構Nが設けられることで、リフィール2の交換を可能な所謂ノック式ボールペンを構成している。
前記ノック機構Nは、本実施の形態の好ましい一例によれば、軸筒1の尾栓1dから後方へ突出するノック部材N1と、該ノック部材N1の前端と係合する回転子N2と、この回転子N2の外面から尾栓1dの内面にわたって形成されロック手段N3と、前記回転子N2に対し軸方向へ当接し合うシリンダーN4とを有する。
このロック手段N3の一例として、図面では中駒を示している。
なお、これら回転子N2及びシリンダーN4は、一体形成することも可能である。
そして、前記ノック機構Nは、ノック部材N1がノック操作されることで、回転子N2及びシリンダーN4が前進し、スプリングなどの付勢部材Sを圧縮してリフィール2の筆記先端部2aを軸筒1の先端開口1aから突出させ、この突出状態をロック手段N3にて保持する。
更に、同ノック機構Nは、ノック部材N1が再度ノック操作されることで、前記ロック手段N3によるロック状態を解除し、前記付勢部材Sの付勢力によってリフィール2の筆記先端部2aを軸筒1の先端開口1a内に没入させる。
また、前記軸筒1の後軸1c内には、上記シリンダーN3の前方に略円筒状のホルダー3を配設している。
このホルダー3の内面には、後述する環状凹部3cよりも前側に、リフィール2の開放後端部2bと係合する当接部3aを形成しており、この当接部3aにリフィール2の開放後端部2bに突き当てて係合させた状態で、該ホルダー3の内周面に、リフィール2の外周面を気密状に嵌合させている。
具体的には前記当接部3aが、ホルダー3の内面に段付状に形成され、全周にわたって形成しても良いし、周方向にわたる一部であっても良い。
このホルダー3は、その前端開口部に、後方へ向けてテーパー状に縮径する案内面3bを形成することで、リフィール2の開放後端部2bを偏心することなく導いて芯合わせするように構成されている。図示された好ましい一例によれば、ホルダー3は、テーパー状の案内面3bを軸方向へ若干離して二カ所配置することで、リフィール2を二段階で正確に芯合わせする。
更に、前記ホルダー3の適宜位置には、加圧機構4をリフィール2の内部と干渉しないように設けている。
この加圧機構4は、上記シリンダーN4の前後動に伴い圧縮又は膨張される加圧室4aを、前記リフィール2の後方に区画形成し、この加圧室4a内と外部とを連通する通気路4bを、前記ホルダー3の外周面に沿って設けている。
そして、この通気路4bは、上記シリンダーN4の内面と前記ホルダー3の外面との間に区画形成した空間であって、その前方側が、シリンダーN4とホルダー3との隙間を介して、上記軸筒1とリフィール2との間に溜まった内部空気や先端開口1aを介して外部に連通し、後方側が加圧室4a内に連通している。図示された好ましい一例によれば、図1の要部拡大図に示す如く、前記ホルダー3の後側外周面に、その前側よりも外径を小さくした縮径部4b′を全周にわたって形成し、この縮径部4b′によって、加圧室4a内の圧縮空気が外部へスムーズに流れ出るようにしている。
なお、通気路4bは、ホルダー3の外周面に軸方向へ延びる凹溝部(図示せず)を周方向へ複数凹設したり、上記シリンダーN4の内周面に軸方向へ延びる凹溝部(図示せず)を周方向へ複数凹設する等によって形成しても良い。
前記通気路4bの途中には、上記シリンダーN4の前後動によって閉弁又は開弁する弁体4cが設けられ、これらシリンダーN4とホルダー3との間には、前記上記加圧室4a内の空気を膨張させるために、シリンダーN4を後方へ付勢するシリンダー用付勢部材4dが介装されている。
前記シリンダーN4は、その内部における軸方向の略中間位置を前後に仕切っている略段付円筒状に形成され、この前半部側の前端円筒部N5内に、上記ホルダー3の後側部分を前後方向へ往復動自在に挿入している。
そして、このシリンダーN4は、リフィール2が嵌合されることで、前記前端円筒部N5の内面とリフィール2の後部とによって区画された加圧室4aを形成する。
上記弁体4cは、前記通気路4bと前記加圧室4aとの通気を遮断する例えばOリング等の環状弾性部材(環状パッキン)であって、その外径を、前記シリンダーN4における後述する逃がし通路4eよりも後側の部位の内周面より若干大きく、且つ逃がし通路4eの内径よりも小さく形成するとともに、その幅寸法(軸筒軸方向の寸法)を、前記ホルダー3の外周面に周設された環状凹部3cの幅寸法よりも小さく形成して、該環状凹部3cの内部に前後方向へ往復動自在に配置している。
前記環状凹部3cは、本実施の形態の好ましい一例によれば、図5に示す如く、前記ホルダー3の後端開口部に、鍔付き円筒体3dを軸嵌合して一体化し、この円筒体3dの鍔部とホルダー3の後端面とを上記弁体4cの前後幅寸法よりも長い間隔をあけて配置することにより、これらに亙って該環状凹部3cが形成され、更にこの鍔部には、直径方向全長に亙って直線状の切欠部3eを形成することで、環状凹部3cと上記加圧室4aとが常時連通している。
なお、これらホルダー3及び鍔付き円筒体3dは、一体形成することも可能である。
更に、上記リフィール用付勢部材Sにてリフィール2を最も後退させた筆記先端部2aの収納状態において、前記弁体4cの外周端と対向するシリンダーN4の前端円筒部の内周面には、逃がし通路4eを凹設する。
この逃がし通路4eは、シリンダーN4の前端円筒部の内周面に形成される空間であって通気路4bの後側に連続する空間であり、交換のために新しいリフィール2の開放後端部2bがホルダー3内に差し込まれることで、加圧室4a内の空気が圧縮され、それにより弁体4cが前進移動しても閉弁せずに、上記通気路4bが閉鎖されないようにしている。
図示された好ましい一例によれば、図1の要部拡大図に示す如く、前記シリンダーN4の前端円筒部の内周面に、その後側よりも内径を大きくした拡径部4e′を全周にわたって形成し、この拡径部4e′によって、加圧室4a内の圧縮空気が外部へスムーズに流れ出るようにしている。
なお、逃がし通路4eは、シリンダーN4の前端円筒部の内周面に軸方向へ延びる凹溝部(図示せず)を周方向へ複数凹設する等によって形成しても良い。
また、上記シリンダー用付勢部材4dは、上記シリンダーN4を後退させる例えばスプリングであり、シリンダーN4の前端面とホルダー3の前端外周部との間に配置され、その付勢力を、前記リフィール2を後退して筆記先端部2aを出没させる上記リフィール用付勢部材Sの付勢力よりも小さくする。したがって、リフィール2が前後動する前の時点で、シリンダーN4の前後動を開始させる。
次に、斯かるボールペンAの作動及び作用効果について説明する。
先ず、リフィール用付勢部材Sにてリフィール2が最も後退した筆記先端部2aの収納状態では、図1に示す如く、加圧機構4の弁体4cは環状凹部3c内で前後に遊動可能な状態である。
したがって、弁体4cの前端面と環状凹部3cの前側面3c′(ホルダー3の後端面)との間と、弁体4cの外周面と拡径部4e′内周面との間の逃がし通路4eとの内、一方または双方に加圧室4a内の空気を、軸筒1及びリフィール2間の内部空気や先端開口1aを介して外気と略均圧にするための通路が形成されて開弁状態となり、リフィール2内は加圧されず解放されている。
この収納状態で、ノック機構Nのノック部材N1をノック操作すると、図2に示す如く、回転子N2及びシリンダーN4が前進し、これらの前進は前記ロック手段N3にてロックされる。
この際、シリンダー用付勢部材4dの付勢力をリフィール用付勢部材Sの付勢力よりも小さくしたため、リフィール用付勢部材Sよりも先にシリンダー用付勢部材4dが圧縮される。
それにより、リフィール2の後方の加圧室4aが容積を収縮させるとともに、シリンダーN4の前進に連動して、ホルダー3外周の弁体4cは、シリンダーN4内の拡径部4e′(逃がし通路4e)よりも後方側の内周面に摺接されること、それに加えて後方側から加圧室4a内の圧縮された気体の圧力を受けること等により、前方へ移動する。
したがって、弁体4cの外周面とシリンダーN4内の拡径部4e′よりも後方側の内周面との接触、及び弁体4cの前端面と環状凹部3cの前側面3c′との接触によって閉弁状態となる。
すなわち、ノック部材N1をノック操作によりロック手段N3がロック状態になると開弁状態となり、加圧室4aの圧縮空気が通気路4bへ漏れ出ることなく、全てがリフィール2内のインキiを加圧して密封保持される。
よって、簡単な弁構造でリフィール2の外からインキiを加圧できる。
その結果、筆記先端部2aからインキiを強制的に押し出すことで、筆記を滑らかにするとともに筆記先端部2aが上向きの筆記も可能になる。
その後、図3に示す如く、シリンダーN4の閉鎖面N6が鍔付き円筒体3dの後端面に突き当たる頃には最大加圧時となり、これに続いてリフィール用付勢部材Sが圧縮し始めることで、リフィール2が前進して筆記先端部2aを軸筒1の先端開口1aから突出させるとともに、この突出状態がロック手段N3にて保持され、筆記可能となる。
この筆記状態から図4に示す如く、ノック部材N1を再度ノック操作して前記ロック手段N3のロック状態を解除すると、先ず付勢力の大きいリフィール用付勢部材Sが伸長し始めることで、リフィール2が先に後退を開始し、次いでシリンダーN4が後退する。
この押し出し解除操作によってシリンダーN4が僅かでも後方へ移動すると、加圧室4a内の圧縮されていた空気が減圧(膨張)する。その際に生じた負圧によって弁体4cは、後方へ引っ張られる。これと略同時に、弁体4cは、後方へ移動するホルダー3に摺接されることによっても後方へ引っ張られる。
したがって、後方へ移動した弁体4cの前端面と環状凹部3cの前側面3c′との間に、隙間が生じて開弁状態となる。
すなわち、ロック手段N3のロック状態が解除されると閉弁状態となり、その隙間を介して通気路4b側から加圧室4a内へ、軸筒1及びリフィール2間の内部空気や先端開口1aを介して外気が流入する。そして、加圧室4a内の空気が外気と略均圧状態となり、リフィール2内の加圧状態が解除されるとともに、加圧室4a内の負圧が解消されると、弁体4cはフリー状態となる。
よって、加圧状態のままでリフィール2を後退させたことに起因する筆記先端部2aからのインキ垂れを防止できる。
更に上述したリフィール用付勢部材Sの伸長によるリフィール2の後退で、筆記先端部2aが軸筒1の先端開口1aから没入し、図1に示す筆記先端部2aの収納状態に戻る。
また、この収納状態、すなわち、シリンダーN4が後退した上記開弁状態において、リフィール2の交換作業を行った場合には、新しいリフィール2がホルダー3内に差し込まれると、加圧室4a内の空気が加圧される。
すると、その加圧室4aの圧縮空気の圧力を受けて、弁体4cが前方へ移動し、弁体4cの前端面と環状凹部3cの前側面3c′とが接触するが、弁体4cの外周面と拡径部4e′の内周面との間の逃がし通路4eが確保されている状態となるため、この逃がし通路4eおよび通気路4bによって加圧室4a内の空気が流出される。
したがって、加圧室4a内の空気が外気と略均圧になる。
よって、収納状態でリフィールを交換してもインキ加圧状態となってインキ漏れが発生するのを防止できる。
尚、上記ボールペンAによれば、上記軸筒1が、前軸1bと後軸1cとを螺着接合するとともに該後軸1cと尾栓1dとを軸嵌合して構成したが、本発明は、これに限定されず、軸筒1内のリフィール2が交換可能であれば、前軸と後軸とを分離可能に接続したり、軸筒1を前後分離不能な一体構造としても良い。
更に、上記ボールペンAによれば、軸筒1の後端部に設けたノック機構Nのノック部材N1をノック操作することでインキ加圧状態となるとともに筆記先端部2aが突出し、この突出状態から該ノック部材N1を再度ノック操作することで、インキ加圧状態が解除されて筆記先端部2aが没入する場合を示したが、本発明は、これに限定されず、軸筒1の外面に設けたサイドノック部材をノック操作することで、インキ加圧状態を解除して筆記先端部2aを没入させる等、筆記先端部2aの出没に連動してインキ加圧状態及びその解除が行われれば、図示例以外の構造であっても良い。
また、上記ホルダー3の環状凹部3cの配置と加圧機構4の弁体4cの配置も上述したホルダー3の後端位置に限定されず、上述した作用と略同様の作用を奏すれば、ホルダー3の後端位置よりも前側に配置しても良い。
また更に、上記加圧室4aを膨張変形させるシリンダー用付勢部材4dの付勢力を、リフィール2を後退して筆記先端部2aを没入させるリフィール用付勢部材Sの付勢力よりも小さく設定したが、本発明は、これに限定されず、これと逆にしたり、両者の付勢力を等しくしても良い。
本発明の一実施例を示すボールペンの縦断面図であり、筆記先端部の収納時を示している。 加圧開始時を示す縦断面図である。 筆記使用時を示す縦断面図である。 収納時を示す縦断面図である。 加圧機構の分解斜視図である。
符号の説明
1 軸筒 1a 先端開口
2 リフィール 2a 筆記先端部
2b 開放後端部 3 ホルダー
3a 当接部 3c 環状凹部
4 加圧機構 4a 加圧室
4b 通気路 4c 弁体
4d 付勢部材(シリンダー用付勢部材) 4e 逃がし通路
i インキ N4 シリンダー
S リフィール用付勢部材

Claims (5)

  1. 押し出し操作及び押し出し解除操作でリフィールを往復動させて軸筒の先端開口から該リフィールの筆記先端部を出没させ、この出没に連動する加圧機構の作動により、押し出し操作時には、リフィール内のインキを加圧状態に密封保持し、押し出し解除操作時には、リフィール内のインキ加圧状態を解放するボールペンにおいて、
    前記リフィールの外周に沿って環状に係合するホルダーを備え、該ホルダーに前記加圧機構をリフィールの内部と干渉しないように設け
    前記加圧機構は、押し出し操作に連動して容積が収縮するように前記リフィールの後方に加圧室を区画形成し、この加圧室内と外部とを連通する通気路を、前記ホルダーの外周面に沿って設け、この通気路の途中に、押し出し操作に連動して該通気路を遮断する弁体を設けてなることを特徴とするボールペン。
  2. 上記ホルダーの外周面に環状凹部を設け、この環状凹部内に上記加圧機構の弁体を前後方向へ移動自在に配置するとともに、押し出し操作及び押し出し解除操作に連動して前後方向へ往復動するシリンダーを前記ホルダーの外周面に沿って配置し、このシリンダーの前進によって弁体を前進させることで閉弁し、前記シリンダーの後退によって弁体を後退させることで開弁するように構成したことを特徴とする請求項記載のボールペン。
  3. 上記ホルダー内の環状凹部よりも前側には、リフィールの開放後端部により当接される当接部を設けたことを特徴とする請求項記載のボールペン。
  4. 上記弁体と径方向へ対向する上記シリンダーの内面に、このシリンダーを後退させた収納状態の際に上記通気路を通気状態にする逃がし通路を設けたことを特徴とする請求項又は記載のボールペン。
  5. 上記弁体は、環状弾性部材であって、且つ上記シリンダーにおける上記逃がし通路の後側部位内径より大きく形成するとともに、その幅寸法を上記環状凹部の幅寸法よりも小さく形成し、この弁体よりも外周側には、上記逃がし通路を配置したことを特徴とする請求項記載のボールペン。
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