JP2009226674A - ボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】インク収容管内に充填されるインクの充填量を増加させることができるとともに、本体軸筒を短軸化した場合においても、既製のインク収容管を使用することができるようにしたボールペンを提供する。
【解決手段】本体軸筒2内に配設したホルダ部材7に、前端部にペンチップが設けられたインク収容管6の開口後端部6aを前方より内嵌して、インク収容管6を着脱可能に保持するとともに、ホルダ部材7の後方に、本体軸筒2の後端部2bに設けたノック機構9のノック操作に連動してインク収容管6の開口後端部6a内を加圧する加圧ポンプ機構16を設けたボールペン1において、加圧ポンプ機構16を、ノック機構9内に収容しうるように配置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ボールペンに関し、特に前端部にペンチップが設けられたインク収容管からなるペンリフィールユニットを有するとともに、使用時のノック操作により、インク収容管内のインクを加圧するための加圧ポンプ機構を備えたボールペンに関する。
従来のボールペンは、図4に示すように、本体軸筒01内に、ペンリフィールユニットにおけるインク収容管02が着脱可能に装填されているとともに、インク収容管02の開口後端部03を、ホルダ部材04に差込み保持されるように内嵌し、かつ本体軸筒01の後端部に設けたノック機構05のノック部06にノック棒07を連動させている。
これにより、ノック部06を、圧縮スプリング08の付勢力に抗して、ノック操作したとき、ノック機構05に連係するカム機構09の回転子010を作動させて、インク収容管02を、圧縮スプリング011の付勢力に抗して、軸線方向に移動させることによって、インク収容管02の前端部に設けられたペンチップ(図示しない)を、外部に突出させるようになっている。
一方、インク収容管02の開口後端部03とノック機構05の前端との間には、加圧ポンプ機構012が設けられているとともに、この加圧ポンプ機構012は、軸線方向に伸縮変形自在にした加圧部材013を備えている。
この加圧部材013の前端開口部013aは、ホルダ部材04を介して、インク収容管02の開口後端部03内に連通しうるようになっているとともに、加圧部材013の後端開口部013bには、加圧室014内に臨む押圧部材015の前端部015aが軸線方向に接離可能に当接されている。
押圧部材015は、ノック機構05におけるノック部06の押込み動作にノック棒07を介して連動させることによって、加圧部材013内の加圧室014を、圧縮方向に気密状態で押圧するようになっており、これにより、インク収容管02の開口後端部03内を加圧し、特に、上向き筆記時におけるインク切れ等を防止するようになっている。
しかし、このようなボールペンは、加圧ポンプ機構012が、インク収容管02の開口後端部03とノック機構05の前端との間に配置されていることから、インク収容管02の長さが制約されるため、インク収容管02内に充填されるインクの充填量も制約される。
また、本体軸筒01を短軸化した場合、インク収容管02の長さも新たに短くする必要があるため、既製の長さのインク収容管を使用することができないという問題があった。
本発明は、前記の現状に鑑み、インク収容管内に充填されるインクの充填量を増加させることができるとともに、本体軸筒を短軸化した場合においても、既製のインク収容管を使用することができるようにしたボールペンを提供することを目的とする。
上記課題は、「特許請求の範囲」における各請求項に記載するように、次のような構成からなる発明によって解決される。
(1) 本体軸筒内に配設したホルダ部材に、前端部にペンチップが設けられたインク収容管の開口後端部を前方より内嵌して、インク収容管を着脱可能に保持するとともに、ホルダ部材の後方に、本体軸筒の後端部に設けたノック機構のノック操作に連動してインク収容管の開口後端部内を加圧する加圧ポンプ機構を設けたボールペンにおいて、加圧ポンプ機構を、軸線方向においてノック機構内に配置する。
(2) 上記(1)項において、加圧ポンプ機構を、前端開口部がインク収容管の開口後端部内に連通し、かつ軸線方向に伸縮変形自在な加圧室を備える加圧部材と、この加圧部材の後端に形成した開口に対して軸線方向に接離可能に当接し、前記加圧室を圧縮方向に気密状態で押圧する押圧部材とにより構成し、この押圧部材を、ノック機構におけるノック棒の押込み動作に連動させるとともに、本体軸筒内に配設したホルダ部材に内嵌されたインク収容管の開口後端部を、加圧部材と共にノック機構におけるカム機構の回転子内を挿通させて、ノック棒内に収容する。
本発明によると、次のような効果が奏せられる。
請求項1記載の発明によれば、加圧ポンプ機構を、軸線方向においてノック機構内に配置しているため、本体軸筒を従来構造と同一長さのものを使用した場合、インク収容管の長さを、加圧ポンプ機構がノック機構内に配置された分だけ長くすることができ、これにより、インク収容管内に充填されるインク量を増加させることができるとともに、本体軸筒を短軸化した場合においても、既製の長さのインク収容管を使用することができる。
請求項2記載の発明によれば、本体軸筒内に配設したホルダ部材に内嵌されたインク収容管の開口後端部を、加圧部材と共にノック機構におけるカム機構の回転子内を挿通させて、ノック棒内に収容するとともに、加圧部材の加圧室を、ノック機構におけるノック棒の押込み動作に連動させた押圧部材によって、圧縮方向に気密状態で押圧するようにしてあるため、加圧部材における加圧室内の圧縮を簡素な構造でもって行うことができる。
以下、本発明を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示すボールペンの側面図、図2は、本体軸筒における後端部の要部拡大断面図、図3は、同じく、加圧状態を示す要部拡大断面図である。
なお、図において、紙面に対して「左側」を「前方」、「右側」を「後方」とする。
図1に示すように、本発明のボールペン1は、本体軸筒2と、この本体軸筒2の前端部2aに螺着したペン先部材3とを備えている。
本体軸筒2内には、図2に示すように、ペンリフィールユニット4が装填されている。
このペンリフィールユニット4は、筆記媒体としてのインク5が充填されたインク収容管6を備えるとともに、このインク収容管6の前端部には、図示しないペンチップが装着されている。
インク収容管6の開口後端部6aは、本体軸筒2内に軸線方向に移動自在に配設したホルダ部材7に、前方より内嵌されて着脱可能に保持されている。
このホルダ部材7の後端部7aには、インク収容管6の開口後端部6a内と連通する通気路7bが貫通状態で形成され、後記する加圧ポンプ機構16における加圧部材18の加圧室19と連通可能になっている。
また、ホルダ部材7は、圧縮スプリング8により、後方に向けて付勢され、ペンリフィールユニット4のペンチップを、ペン先部材3内に格納しうるようになっている。
本体軸筒2の後端部2b内には、ノック機構9が組み込まれている。
このノック機構9は、ノック部10と、このノック部10を本体軸筒2の後端部2bから外部に突出しうるように後方に向けて付勢する圧縮スプリング11と、この圧縮スプリング11の付勢力に抗するノック部10の押込み動作、及びその開放動作に協動する筒状のノック棒12と、このノック棒12に連動するカム機構13と、このカム機構13に協動する筒状の回転子14とにより構成されている。
圧縮スプリング11のばね力は、ホルダ部材7を後向きに付勢する圧縮スプリング8のばね力よりも小さく設定されている。
ノック機構9は、ノック部10のノック操作により、ノック棒12を、圧縮スプリング11の付勢力に抗して押込み動作させるとともに、その開放を行うことより、カム機構13によって、回転子14を駆動させ、これにより、ペンリフィールユニット4のペンチップを、格納状態または突出状態に出没させうるようになっている周知の機構である。
インク収容管6の開口後端部6aを連通状態で保持するホルダ部材7の後端部7aは、ノック棒12内と回転子14内とに跨って挿入した導入筒15を通して、ノック棒12内に臨むように挿通されているとともに、このホルダ部材7の後端部7aが臨むノック棒12内には、加圧ポンプ機構16が軸線方向において配置されている。
加圧ポンプ機構16は、ノック機構9におけるノック棒12の後端部12aに連動するように取り付けた押圧部材17と、この押圧部材17の前端部17aとインク収容管6の開口後端部6aとの間に設けた加圧部材18とを備えているとともに、この加圧部材18の加圧室19内に、インク収容管6の開口後端部6aが連通状態で保持されるホルダ部材7の後端部7aを前方より臨ませている。
これにより、インク収容管6の開口後端部6aは、加圧部材18と共にノック棒12内に収容されるようになっている。
加圧部材18は、ゴム等のエラストマーからなる弾性円筒体により形成されている。
この加圧部材18の加圧室19内には、インク収容管6の開口後端部6aを連通状態で保持するホルダ部材7の後端部7aが前方から密接状態で臨み、押圧部材17の前端部17aが、開口20を通して後方から外気と連通状態で臨むように組み付けられている。
加圧部材18の前端18aは、ホルダ部材7の後端部7aに形成した段付き顎面21に密接されているとともに、加圧部材18の後端18bには、開口20の周囲に環状突起22が形成されている。
環状突起22には、図3に示すように、ノック機構9におけるノック部10のノック操作時に、ノック棒12に連動させた押圧部材17の前方への移動によって、その前端部17aに形成した段付き顎面23が当接されるようになっている。
これにより、押圧部材17の前端部17aが、加圧部材18の後端18bに形成した開口20に対して軸線方向に接離可能に当接され、加圧室19に連通する開口20を圧縮方向に気密状態で押圧し、加圧室19内が通気状態から気密状態となる。
すなわち、ノック機構9におけるノック部10のノック操作によって、ノック棒12に連動する押圧部材17の前方への移動により、加圧室19内を軸線方向に弾性的に圧縮変形し、加圧ポンプ機構16における加圧部材18の加圧室19の加圧空気が、インク収容管6の開口後端部6a内に向けて圧送される。
次に、本発明におけるボールペン1の操作手順を説明する。
図2に示す非加圧状態において、まず、図2に実線矢印で示すように、ノック機構9のノック部10を圧縮スプリング11の付勢力に抗して、前方に向けて押込み動作させると、図3に示すように、この動作に協動して、ノック棒12が前方に向けて移動し、カム機構13を介して回転子14が半駆動される。
このとき、押圧部材17は、ノック棒12の移動と共に、前方に向けて移動し、その段付き顎面23が、加圧部材18の後端部18bに形成した環状突起22に当接されて、加圧室19に連通する開口20を閉塞した状態で、加圧室19を弾性的に圧縮変形させる。
押圧部材17により圧縮された加圧部材18の加圧室19内の空気は、図3に実線矢印で示すように、インク収容管6の開口後端部6a内に向けて圧送され、インク収容管6内が加圧される。
このとき、ノック部10の押込み力は、圧縮スプリング11のばね力が、ペンリフィールユニット4のホルダ部材7を後方に付勢する圧縮スプリング8のばね力よりも、小さく設定されている。
これにより、インク収容管6を保持するホルダ部材7は、前方に向けて移動することがないため、インク収容管6の前端部に装着した、図示しないペンリフィールユニット4のペンチップは、ペン先部材3内に格納状態に維持される。
インク収容管6内を加圧した後、図3に破線矢印で示すように、ノック部10を、圧縮スプリング8のばね力よりも強い力により、前方に向けて押込み動作させると、この動作に協動して、ノック棒12は前方に向けて移動し、カム機構部13を介して、回転子14がさらに駆動される。
このとき、ノック部10の押込み力は、ペンリフィールユニット4のホルダ部材7を後方に付勢する圧縮スプリング8のばね力よりも大きいため、ペンリフィールユニット4は、前方に向けて移動し、本体軸筒2の前端部2aにおけるペン先部材3からペンチップが外部に突出されて、筆記可能な状態になる。
次いで、ノック部10の押込み動作を開放すると、ノック棒12のみが圧縮スプリング11の付勢力により後方に復帰し、回転子14は、駆動位置で係止されるため、ペンリフィールユニット4のペンチップが突出状態に維持される。
押圧部材17は、加圧部材18を押圧したままとなっているため、加圧部材18の加圧室19内は、加圧状態が維持されている。
これにより、ペン使用時に、インク収容管6内を常に加圧状態に維持させることができるため、ペン先を上向きにした状態での筆記も容易に行うことができる。
筆記使用後、ノック部10を、圧縮スプリング11の付勢力に抗して、再度、前方に向けて押込み、ノック棒12を動作させると、カム機構部13に対する回転子14の係止状態が解除され、圧縮スプリング11の付勢力によるノック棒12の後方への復帰と共に、回転子14は、圧縮スプリング8の付勢力により、押圧部材17と共に後方に向け移動し、図2に示す元の位置に復帰する。
同時に、加圧部材18も圧縮状態から伸長状態に弾性復帰し、再び、インク収容管6の開口後端部6a内及び加圧部材18の加圧室19が、開口20を通して外気と通気状態となり、インク収容管6内の加圧状態が開放される。
これにより、本体軸筒2を従来構造と同一長さのものを使用した場合、インク収容管6の長さを、加圧ポンプ機構16がノック機構9内に収容された分だけ長くすることができるとともに、インク収容管6内に充填されるインク量を増加させることができる。
また、本体軸筒を短軸化した場合においても、既製の長さのインク収容管を使用することができる。
また、ホルダ部材7に内嵌された加圧部材18を、ノック機構9におけるカム機構13の回転子14内を通して、ノック棒12内に収容するとともに、加圧部材18の加圧室19を、ノック棒12の押込み動作に連動させた押圧部材17によって、圧縮方向に気密状態で押圧するようにしてあるため、加圧部材18における加圧室19内の圧縮を簡素な構造でもって行うことができるとともに、ノック操作を小さな力で容易に行うことができる。
本発明の一実施形態を示すボールペンの側面図である。 本体軸筒における後端部の要部拡大断面図である。 同じく、加圧状態を示す要部拡大断面図である。 従来のボールペンにおける本体軸筒の後端部の要部拡大断面図である。
符号の説明
1 ボールペン
2 本体軸筒
2a 前端部
2b 後端部
3 ペン先部材
4 ペンリフィールユニット
5 インク
6 インク収容管
6a 開口後端部
7 ホルダ部材
7a 後端部
7b 通気路
8 圧縮スプリング
9 ノック機構
10 ノック部
11 圧縮スプリング
12 ノック棒
12a 後端部
13 カム機構
14 回転子
16 加圧ポンプ機構
17 押圧部材
17a 前端部
18 加圧部材
18a 前端
18b 後端
19 加圧室
20 開口
21 段付き顎面
22 環状突起
23 段付き顎面
01 本体軸筒
02 インク収容管
03 開口後端部
04 ホルダ部材
05 ノック機構
06 ノック部
07 ノック棒
08 圧縮スプリング
09 カム機構
010 回転子
011 圧縮スプリング
012 加圧ポンプ機構
013 加圧部材
013a 前端開口部
013b 後端開口部
014 加圧室
015 押圧部材
015a 前端部

Claims (2)

  1. 本体軸筒内に配設したホルダ部材に、前端部にペンチップが設けられたインク収容管の開口後端部を前方より内嵌して、インク収容管を着脱可能に保持するとともに、ホルダ部材の後方に、本体軸筒の後端部に設けたノック機構のノック操作に連動してインク収容管の開口後端部内を加圧する加圧ポンプ機構を設けたボールペンにおいて、
    加圧ポンプ機構を、軸線方向においてノック機構内に配置したことを特徴とするボールペン。
  2. 加圧ポンプ機構を、前端開口部がインク収容管の開口後端部内に連通し、かつ軸線方向に伸縮変形自在な加圧室を備える加圧部材と、この加圧部材の後端に形成した開口に対して軸線方向に接離可能に当接し、前記加圧室を圧縮方向に気密状態で押圧する押圧部材とにより構成し、この押圧部材を、ノック機構におけるノック棒の押込み動作に連動させるとともに、本体軸筒内に配設したホルダ部材に内嵌されたインク収容管の開口後端部を、加圧部材と共にノック機構におけるカム機構の回転子内を挿通させて、ノック棒内に収容した請求項1記載のボールペン。
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