JP4858910B2 - 難燃性マグネシウム微粒粉体とその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明1の難燃性マグネシウム微粒粉体は、難燃性マグネシウム合金に一定割合の粉砕助剤として金属セッケンを添加混合し、大気中環境下で定時間内に粉砕して得られることを特徴とする。従来不活性雰囲気中でしか操作できなかったのに対し、本発明においては難燃性マグネシウム合金に粉砕助剤として金属セッケンを添加することにより、大気中の環境下であっても微粒子化粉砕を可能とした。これは実施例によって確認している。この金属セッケンは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸バリウムが適用可能である。本説明事項は発明5も同様である。
使用したボールミル、ボール、高速振動ミル等の仕様は次のものを用いた。
ボールミル :アジア理科器(株)製、加工時の回転数60rpm
ボールの材質等:アルミナ製、ボール直径40mm3個、35mm6個、
30mm7個、25mm5個
ポット :直径13cm、深さ12cm
高速振動ミル :(株)シーエムティー科学、振動回転数1730rpm、
振幅7mm、ロッドの材質は耐摩耗アルミナ(直径35mm
長さ48mm)
本実施例は、2gの試料を用いて、粉砕時間を5、10、20,30分間とで行った。粉砕助剤には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛を用いた。添加割合を0、0.5、1、2%とで行った。条件によりさらに3、4、5,10%の場合を追加した。粉砕後の粒度分布は、乾式ふるい装置の直径7cmのふるい網により、105、75、53、38μmの各メッシュ毎にふるい分けられた試料を測量した。
粒度毎の表面はSEM観察によった。以下その条件毎の実施結果である。図1から図4に示すのは、後述する表3〜表10の数値にもとづいている。
難燃性マグネシウム合金無添加試料を大気中の環境下で粉砕した場合の時間変化による粒度分布を図1に示す。図は表3〜表6の0%の項で示される各粒度毎の割合を粒度の小さい方から積算して示したものである。図において詳細な数値を示していないが、例えば5分粉砕であると、粒度53μmの記印(◆)は表3の積算重量割合24.8%を示し、同様に粒度75μmの記印は0〜75μm以下の割合の合計である積算重量割合40.8%を示し、粒度105μmの記印は0〜105μm以下の割合の合計である積算重量割合64.93%を示している。他の粉砕時間についても同様である。これによると、5、10、20分と時間が長くなるにつれ粗粒子化傾向にあることから衝撃粉砕による試料凝固が考えられる。しかし、30分の場合はある程度凝固した試料が新たに粉砕されて小さくなっていることが推察できる。いずれにしても100μm前後の粒度のものを含め大きい粒度の割合が多く占めている。微粒子の試料割合はさほど大きい結果となっていない。
また、図5は38μm以下に粉砕された無添加試料を拡大して表示した写真であるが(写真の右はさらに拡大したもの)、38μm以下であっても比較的大きい粒子が多く観察される。
難燃性マグネシウム合金に粉砕助剤として、ステアリン酸マグネシウムを2重量%添加して粉砕時間を変えて粉砕した実施例である。その結果を図2に示す。表3〜表6の2%の項で示される各粒度毎の割合を粒度の小さい方から積算して示したものである。図2は、図1と同様に積算重量割合をプロットした図であるが、例えば、20分粉砕であると、粒度105μmの記印(▲)の積算重量割合は、表5により2%の項において、具体的に53μm以下、53μm〜75μm、75μm〜105μmの合計である99.12%を示している。又、粒度53μmまでの積算重量割合と53μm〜105μmまでの積算重量割合を線図の傾斜角比較してみると、前者の方が傾斜角が大きく、小さい粒度の占める割合が大きいことを示している。即ち、粉砕時間が20分であると、粉砕助剤の添加効果が明確に表れることが示されている。30分の場合は20分の場合に比しそれほど変わらない結果である。この結果から20分であると、粒度の小さい試料割合が多くなっていることが判明している。
この実施例では、20分粉砕時における粉砕助剤の種類の影響を確認した。その結果を図3に示した。表5の2%及び表7の2%における各粒度の積算重量割合と、無添加の場合即ち表5の0%における各粒度の積算重量割合とを比較するため、合わせてプロットしたものである。粉砕助剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛の3種で、添加量はいずれも2重量%である。無添加の場合との比較で実施した。結果は粉砕助剤の効果を確認することとなったが、3種の粉砕助剤での差はほとんどなかった。この中ではステアリン酸マグネシウムの場合が最もよい結果となっている。
この実施例4では、20分粉砕時におけるステアリン酸マグネシウム添加割合を変えてその効果を確認した。その結果を図4に示した。この図も図1〜図3と同様に、粒度53μm、75μm、105μm毎に記印を示した図であるが、図3同様に無添加の場合における各粒度の積算重量割合とを比較するため、合わせてプロットしたものである。即ち、表5の0.5%、1%、2%、及び表8の3%、4%、5%、10%における各粒度毎の積算重量割合を、無添加の場合の表5の0%で示される各粒度の積算重量割合をあわせてプロットしたものである。添加割合は、無添加、0.5、1、2、3、4、5、10の重量%とし、積算重量割合を比較した。添加量が2、3重量%添加の場合で顕著な効果が認められ、2重量%で積算重量割合が最も高い値を示した。100μm粒度前後で比較すると、1重量%から5重量%添加の場合と無添加試料ではその差は約50%以上になるが、1重量%から5重量%添加の場合の差はほぼ10%以下である。
Claims (8)
- 難燃性マグネシウム合金に一定割合の粉砕助剤として金属セッケンを添加混合し、大気中の環境下で定時間内に粉砕して得られた難燃性マグネシウム微粒粉体。
- 請求項1に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体において、
前記金属セッケンは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選択される1種以上であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体。 - 請求項1又は2に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体において、
前記難燃性マグネシウム合金は、振動ミルで粉砕して得られた難燃性マグネシウム微粒粉体であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体。 - 請求項1から3に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体の選択される1項において、 前記粉砕助剤の添加割合は、難燃性マグネシウム合金の全量に対し0.5〜10%重量比であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体。
- 難燃性マグネシウム合金に一定割合の粉砕助剤として金属セッケンを添加混合する混合工程と、
この金属セッケンを添加混合した難燃性マグネシウム合金を大気中環境下で定時間内に粉砕して微粒の混合体にする粉砕工程とからなる難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法。 - 請求項5に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法において、
前記粉砕工程は、振動ミルで行う工程であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法。 - 請求項5に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法において、
前記金属セッケンは、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸亜鉛から選択される1種以上であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法。 - 請求項5から7に記載された難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法の選択される1項において、
前記混合工程における粉砕助剤として金属セッケンの添加割合は、難燃性マグネシウム合金全量に対し0.5〜10%重量比であることを特徴とする難燃性マグネシウム微粒粉体の製造方法。
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