JP4858702B2 - 電源電圧変動解析システム、電源電圧変動解析方法及びプログラム - Google Patents

電源電圧変動解析システム、電源電圧変動解析方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、電源電圧の変動を解析するための電源電圧変動解析システム、電源電圧変動解析方法及びプログラムに関し、特に半導体集積回路及びその他の受動部品が搭載されたプリント配線基板における電源電圧の変動を解析するための電源電圧変動解析システム、電源電圧変動解析方法及びプログラムに関する。
従来の電源電圧の変動を解析するためのシステムとして、プリント配線基板のレイアウト情報ら、電源供給系回路のレイアウト情報を抽出し、電気回路情報に変換して、電源供給系回路のインピーダンス特性を算出し、その結果を表示するという技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
また、特許文献1には、電源供給系回路の電気回路情報から、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)に代表されるような回路解析ツール等を用いて、その電源供給系回路の電気特性を解析し、その結果を表示することによって、電源電圧変動が抑えられるように設計出来ているかどうかを評価出来るという方法が記載されている。
図15は、プリント回路基板の特性を評価する従来の方法の一例を示すフローチャートである。この方法は、特許文献1に記載された方法である。
まず、基板全体のレイアウト情報を取り込み(ステップS910)、取り込まれたレイアウト情報のうち電源供給系回路部分のみの情報を抽出する(ステップS911)。
そして、これらの情報を記憶部に保存し(ステップS912)、保存された情報を電気回路情報に変換する(ステップS913)。
その後、指定した電源端子接続位置から電源供給系回路を見たインピーダンス特性を算出し(ステップS914)、その算出された結果を表示する(ステップS915)。
また特許文献1では、半導体集積回路(以下、LSIと称する)のようなアクティブ素子の電源端子とグランド端子との間に等価回路モデルを接続して、電源供給系回路に時間軸波形を入力し、電源供給系回路内各点での電流波形や電圧波形を算出し、波形振幅の大きな場所を明示することが出来ると記載されている。さらに、それらの波形を全てフーリエ変換することにより、特定の周波数成分の電流分布もしくは電圧分布を表示する。これらの操作により、回路の動作時における電源供給系回路内各点での電流及び電圧の特性を把握することが出来ると記載されている。また、回路動作時における電源供給系回路内の電流及び電圧が大きくなる周波数とその大きさとを把握することが可能であり、その大きさを見ることで、抑制対策すべきかどうかを定量的に判断することが出来ると記載されている。
特開2005−251223号公報
特許文献1には、電源供給系回路の配線とデカップリングコンデンサ等の部品のインピーダンスから、その配線におけるインピーダンス特性を求め、その結果から電源電圧変動を抑えるように設計されているかを判断するという技術が記載されている。このインピーダンス特性において共振が存在すると判断された場合、アクティブな素子であるLSIの等価回路モデルを用い、電源供給系回路の電源電圧変動の値を求めると記載されている。
しかしながら、LSIモデルを作成するシステムがあるわけでは無く、外部からモデルの構造を入力しなければならないという問題点がある。
正確なLSIの等価回路モデルとしては、実際の回路情報を基に作成されたトランジスタで記述された回路のモデルが存在する。そのようなモデルを使用した場合は大幅な時間がかかってしまい、短時間でその電源供給系回路における電圧降下が抑えられているかどうかを判断することが困難である。そのため、LSIの電源系の等価回路モデルとして、簡易でかつ精度の高いモデルが必要になると考えられる。
図16は、LSIの電源系の等価回路モデルの一般的な構造を示す図である。
図16(a)に示すように、LSI内でトランジスタが動作した時に電源端子に流れる電流を流すことの出来る動作部分51と、LSI内部の等価アドミタンス52とを並列に接続したものである。図16(a)では動作部分51は電流源で記述されているが、トランジスタで記述するような構造を用いることも可能である。
このLSIの電源系の等価回路モデル(以下、LSI電源モデルと称する)を作成する従来技術としては、例えば特開2001−222573号公報(以下、文献2と称する)に記載されているように、LSIの全回路接続情報を入力し、そのクロック信号で動作する部分(以下、クロック信号系と称する)を抽出し、そのクロック信号系のトランジスタをまとめてLSIの動作する部分を作成し、クロック信号系以外の部分(以下、非クロック信号系と称する)をまとめてLSI内部の等価内部容量を作成し、それらを組み合わせてLSI電源モデルを作成する方法が考えられている。
図17は、従来の電源モデルの一例を示す図である。この電源モデルは、文献2に記載されたものである。
図17に示した従来の電源モデル938は、動作信号源921と、インバータ回路922と、負荷容量925,926と、電源927,928と、等価内部容量929〜931とから構成されている。さらに、インバータ回路922は、Pチャネルトランジスタ923と、Nチャネルトランジスタ924と、電源モデルデータ977とから構成されている。また、等価内部容量929は、等価内部容量の容量部分932と、等価内部容量の直列抵抗933とから構成されている。また、等価内部容量930は、等価内部容量の容量部分935と、等価内部容量の直列抵抗934とから構成されている。また、等価内部容量931は、等価内部容量の容量部分937と、等価内部容量の直列抵抗936とから構成されている。
また、実際のLSIの電源系等価回路モデルは、図16(b)に示すように、図16(a)に示したLSI電源モデル53に、LSI内部の電源配線等で構成される電源分配回路54を接続して、第1のLSIの電源端子55と、第2のLSIの電源端子56とで外部と接続されるような構造になっている。一般に、第1のLSIの電源端子55とはLSIの電源端子であり、第2のLSIの電源端子56とはLSIのグランド端子であるが、それぞれ複数本の場合も有りうる。
上記の文献2に記載されたようなLSIの電源系等価回路モデルの作成手法およびシステムを、電源供給系回路の電源電圧変動解析方法およびシステムの中に組み込むことで、データを入力することにより、その電源供給系回路が電源電圧変動の具体的な値を解析して表示するシステムが作成される。しかし、そのためには、LSIの等価モデルを使用することによって精度良く電圧変動を見積もれる必要がある。文献2に記載されたLSI電源モデルは、EMI(不要電磁放射)の解析用のモデルであるため、LSI内部におけるトランジスタ間の遅延時間が正確に見積もられておらず、電流波形における振幅が実際よりも大きくなる傾向にある。このようなモデルでは電源電圧変動の値を正確に見積もることは困難であるという問題点がある。また、このようなモデルを用いたシステムでは、設計においてオーバーマージンが発生する原因となり、設計コスト削減という目的にはそぐわないと考えられる。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、半導体集積回路及びその他の部品が搭載されたプリント配線基板において、半導体集積回路の電源電圧変動を短時間で精度良く解析することができる電源電圧変動解析システム、電源電圧変動解析方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、
プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定するための電源電圧変動解析システムであって、
前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースと、前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとを入力するための入力装置と、
前記入力装置から入力された前記レイアウト情報と前記部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する基板等価回路モデル生成手段と、
前記入力装置から入力された半導体集積回路の設計情報と半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する半導体集積回路等価回路モデル生成手段と、
前記基板等価回路モデル生成手段にて作成された基板等価回路モデルと前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段にて作成された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する演算手段と、
前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する電源供給系回路安定動作確認手段とを有し、
前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段は、前記遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する機能を持つ波形分散処理手段を有する。
また、前記波形分散処理手段は、予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出し、読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更することを特徴とする。
また、前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段は、半導体集積回路の全回路接続情報である該半導体集積回路の設計情報と半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成することを特徴とする。
また、前記基板等価回路モデル生成手段は、前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいて前記基板等価回路モデルを作成するフィールドソルバを内部に有することを特徴とする。
また、CADデータを記憶している記憶装置を有し、
前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されているCADデータから前記プリント配線基板のレイアウト情報を抽出して入力することを特徴とする。
また、前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されているCADデータから必要なデータを抽出し、抽出されたデータと関連付けられた前記プリント配線基板上に実装される受動部品の情報を抽出して入力することを特徴とする。
また、前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されている半導体集積回路の名称やパッケージのデータである基本情報を抽出し、抽出された基本情報と関連付けられた半導体集積回路の設計情報を抽出して入力することを特徴とする。
また、前記入力装置は、前記基本情報と関連付けられた詳細情報を抽出して入力することを特徴とする。
また、前記電源供給系回路安定動作確認手段にて前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを前記CADデータへ出力することを特徴とする。
また、前記電源供給系回路安定動作確認手段にて前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを前記半導体集積回路データベースへ出力することを特徴とする。
また、プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定する電源電圧変動解析方法であって、
基板等価回路モデル生成手段が、前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとを入力するための入力装置により入力された前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する処理を行い
半導体集積回路等価回路モデル生成手段が、前記入力装置により入力された前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する処理を行い
波形分散処理手段が、前記作成された半導体集積回路等価回路モデルの電源系等価回路モデルから発生される電流波形に対し、該半導体集積回路の電源電流の遅延情報を考慮し、電荷的に等価になるように該電流波形を変換する処理と、
前記変換された電流波形を発生させるように該半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する処理とを行い
演算手段が、前記作成された基板等価回路モデルと前記変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する処理を行い
電源供給系回路安定動作確認手段が、前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する処理を行う
また、前記波形分散処理手段が、予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出す処理と、
前記読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する処理とを行うことを特徴とする。
また、前記基板等価回路モデル生成手段が、前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいてフィールドソルバを用いて前記基板等価回路モデルを作成する処理を行うことを特徴とする。
また、プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定するためのプログラムであって、
前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する手順と、
前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する手順と、
前記作成された半導体集積回路等価回路モデルの電源系等価回路モデルから発生される電流波形に対し、該半導体集積回路の電源電流の遅延情報を考慮し、電荷的に等価になるように該電流波形を変換する手順と、
前記変換された電流波形を発生させるように該半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する手順と、
前記作成された基板等価回路モデルと前記変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する手順と、
前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する手順とをコンピュータに実行させる。
また、予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出す手順と、
前記読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する手順とをコンピュータに実行させる。
また、前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいてフィールドソルバを用いて前記基板等価回路モデルを作成する手順をコンピュータに実行させる。
また、前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを出力する手順をコンピュータに実行させる。
上記のように構成された本発明においては、基板等価回路モデル生成手段にてプリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルが作成され、半導体集積回路等価回路モデル生成手段にて半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルが作成され、波形分散処理手段にて遅延情報に基づいて半導体集積回路等価回路モデルの記述が変更され、作成された基板等価回路モデルと変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて演算手段にて電源供給系回路の電源電圧変動値が算出され、電源電圧変動値と電圧降下許容値とに基づいて電源供給系回路が安定動作するかどうかが電源供給系回路安定動作確認手段にて判定される。
これにより、入力データに半導体集積回路設計情報、半導体集積回路データベース、配線基板のレイアウト情報及び部品の等価回路を用意することにより、半導体集積回路や配線基板の設計に対して深い知識を有していない者であっても、半導体集積回路の電源供給系回路が安定であるかどうかの判断を行うことが出来る。また、半導体集積回路の等価回路モデルとして、非常に簡易であるが、電源電圧変動を精度良く見積もるモデルを作成することが可能な手法及びシステムであるため、電源供給系回路が安定であるかどうかを高速に求めることが可能になり、かつオーバーマージンの無い適切な設計を行うことが可能となる。
以上説明したように本発明においては、プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成し、半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成し、遅延情報に基づいて半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更し、作成された基板等価回路モデルと変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出し、電源電圧変動値と電圧降下許容値とに基づいて電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する構成としたため、半導体集積回路及びその他の部品が搭載されたプリント配線基板において、半導体集積回路の電源電圧変動を短時間で精度良く解析することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の電源電圧変動解析システムの実施の一形態を示す図である。
本形態において、入力装置10から解析に必要な入力情報をデータ処理装置11に入力する。入力された情報は、次にデータ処理装置11内において、解析エンジン12を構成している基板等価回路モデル生成手段13へ進み、逐次、基板等価回路モデルの作成を行う。入力された情報はさらにデータ処理装置11内において、解析エンジン12を構成している半導体集積回路等価回路モデル生成手段であるLSI等価回路モデル生成手段14へ進み、逐次、LSI等価回路モデルの作成を行う。
次に、基板等価回路モデル生成手段13及びLSI等価回路モデル生成手段14と共に解析エンジン12を構成する演算手段15により解析を行う。また、入力装置10より入力されたデータ、基板等価回路モデル生成手段13によって作成されたモデル及び計算結果は、データ処理装置11内に設置されたデータ記憶部16に一時的に保存され、逐次読み出すことが可能になっている。
解析エンジン12内で処理が終了し、計算された電源供給系回路での電圧変動値の結果から、データ処理装置11内に定められた電源供給系回路安定動作確認手段17を用いて、電源供給系回路が安定であるかどうかを自動的に判定する。この結果は最後に出力装置18へ出力され、本システムでの処理が完了する構成となる。
また、LSI等価回路モデル生成手段14は、本発明の特徴である波形分散処理手段19を有している。
また、記憶装置20、及び記憶装置20に記憶されているLSI設計情報及びLSIデータベース22とCADデータ及び部品データベース21とについては、後述する。
以下に、図1に示した電源電圧変動解析システムにおける電源電圧変動解析方法について説明する。
図2は、図1に示した電源電圧変動解析システムにおける電源電圧変動解析方法を説明するためのフローチャートである。
図1に示した形態は、基板情報の入力から始まる(ステップS100)。ここで、基板情報について説明する。
図3は、LSI及びその他の部品が実装されたプリント配線基板構成の一例を示す図である。
また、図4は、基板配線の断面構造の一例を示す図である。
入力される基板情報は、図3に示すようなLSIやその他受動部品が実装されて電源供給系回路を構成しているプリント配線基板を例に取ると、その基板電源配線83のレイアウト情報に加え、図4に例示するような基板の配線構造における、配線幅95、メタル配線93の配線及び電気特性の情報のうちの導電率、層構成96の各層の厚さの情報、グランド94の電気特性の情報のうちの導電率、レジスト91の電気特性の情報や絶縁層92の電気特性の情報のうちの比誘電率εr(材質の誘電率ε=真空の誘電率ε0×εr)誘電正接tanδなどの構造、材料特性に関する数値である。
基板電源配線83の中で重要なパラメータである配線長は、プリント配線基板の設計CADシステムで持っている配線情報から容易に抽出することが可能である。図4で例示されているのは、あるマイクロストリップライン構造をした配線パターンの基板の構成(断面図)であるが、ここで導電率の代わりに例えば銅などの材料名を入力し、内部のデータベースから導電率に置き換えるなどの処理を行うことも可能である。こうして、基板の電源配線の電気的等価回路を求めるのに必要な各部の配線毎のパラメータが入力される。
次に、基板等価回路モデルの作成が行われる(ステップS101)。この処理は、図1に示した解析エンジン12内の基板等価回路モデル生成手段13によって行われる。ここで行われる処理とは、マイクロストリップラインに代表されるようなプリント配線基板における配線パターンの物理的な寸法及び材質の比誘電率、導電率などの材料定数をもとに、SPICEなどの回路シミュレータで使用するための、集中定数もしくは分布定数で表現された等価回路モデルを作成する処理である。配線パターンの物理的な寸法とは図4に示すように、レジスト91の電気定数、絶縁層92の電気定数、メタル配線93の配線幅95、グランド94とメタル配線93とからなる層構成96などである。これらのパラメータは、ステップS100における配線のパラメータ入力で入力した値を用いる。
図5は、図2にて説明したステップS101の処理の具体例を示すフローチャートである。
まず、図4に示したプリント配線基板情報の入力を行い(ステップS1010)、フィールドソルバなどの呼称を持つ手段を用いてソルバ処理を行う(ステップS1011)。ソルバ処理とは、具体的にはマイクロストリップラインのような配線パターンの理想物理形状及び材料定数を与えることにより、抵抗、インダクタンス、キャパシタンス、コンダクタンスで表した単位長さあたりの集中定数もしくは分布定数で記述された等価回路に変換する処理のことである。
図6は、ソルバ処理して得られた単位長さ辺りの等価回路モデルの一例を示す図である。
配線の単位長さ辺りの抵抗31、インダクタンス32、容量33、コンダクタンス34の値はそれぞれ、RU、LU、CU、GUとなっている。
次に、基板に実装されている部品のデータを入力を行う(ステップS1012)。この処理は、図3に示すようなLSIその他部品が実装されて電源供給系回路を構成しているプリント配線基板を例に取ると、基板電源配線上に接続される基板実装部品85であるデカップリングコンデンサや、直流電源84であるレギュレータのような、アクティブでない部品のデータを入力する処理である。これらの部品に関しては構造を入力するのではなく、予め用意されている等価回路モデルを直接入力する。ここで、レギュレータを直流電源84で置き換えることにより、モデルを簡易にすることが出来る。
次に、入力された部品モデルの接続を行う(ステップS1013)。ここで、ステップS1011におけるソルバ処理によって作成された基板電源配線83の等価回路モデルに基板実装部品85(デカップリングコンデンサ)や直流電源84(レギュレータ)の部品モデルを接続し、基板等価回路モデルを作成する。
次に、モデルデータ格納処理を行い(ステップS1014)、作成された基板等価回路モデルを、図1に示したデータ記憶部16に格納し、必要になったときに逐次読み出すことが可能な状態にする。
なお、入力されたデータ、作成された各モデルをそれぞれデータ記憶部16に格納し、必要時に逐次読み出すことにより、上述の処理の順番を変換することも可能である。例えば、ステップS1010における基板情報入力処理の後、ステップS1012における部品データベース入力処理を行い、部品データベースをデータ記憶部16に格納しておいて、ステップS1011におけるソルバ処理終了後、部品データベースから部品の等価回路モデルの情報を取り出し、ステップS1013におけるモデル接続処理を行うことも可能である。
次に、LSI情報入力が行われる(ステップS102)。ここで入力される情報とは、LSIの全回路接続情報に代表されるような設計情報、及びLSIの電源電流波形の遅延情報、LSIの安定動作のための電圧降下の許容値、LSIの電源分配回路やパッケージの等価回路モデルなどの情報が入ったLSIのデータベースである。
次に、LSI等価回路モデルの作成が行われるが(ステップS103)、この処理は、図1に示した解析エンジン12内のLSI等価回路モデル生成手段14によって行われる。ここで行われる処理とは、入力されたLSIの情報から、自動的にLSIの電源系の等価回路モデルを作成する処理である。
図7は、図2にて説明したステップS103の処理の具体例を示すフローチャートである。
まず、LSIの全回路接続情報に代表されるようなLSI設計情報の入力処理を行う(ステップS1030)。次にLSIの設計情報より、クロック信号系の抽出処理を行う(ステップS1031)。この処理においては、文献2に記述されているような方法を用いても良い。
次に、抽出したクロック信号系のデータを変換し、図16(a)に記述されたLSI電源モデルの動作部分51のモデルに相当する、動作部分モデルAの作成処理を行う(ステップS1032)。この処理においても、文献2に記述されているような方法を用いれば良いが、動作部分を等価の電流が流れるような電流源の記述に変換するような処理を行う必要がある。
図8は、動作部分の電源電流の波形の一例を示す図である。
動作部分モデルAで作成される電源電流の波形である電流波形A61は図8に示すように、LSI内の信号遅延などの情報が詳細に反映されていないため、電流底時間tWAが実際のものより短くなる傾向にある。そのため、電流のピーク値IpAが大きくなる傾向にある。この電流波形A61を電流源の波形として持つLSI電源モデルを使用して電源供給系回路における電圧変動の解析を行った場合、実際よりも大きめの電圧変動値が出力されると考えられ、精度良く電源電圧変動値を求めることが出来ず、オーバーマージンを見込んだ設計となってしまう可能性が高い。そこで、LSI電源モデルの動作部分の電流波形を、LSIの電源電流波形の遅延情報を利用して実際に流れる電流波形に近付くように、電流波形の変換を行う必要がある。
次に、LSIの電源電流波形の遅延情報、LSIの安定動作のための電圧降下の許容値、LSIの電源分配回路やパッケージの等価回路モデルなどの情報であるLSIのデータベースの入力処理を行う(ステップS1033)。
次に、LSIデータベースの中におけるLSIの電源電流波形の遅延情報と、求められていた電流波形A61とを組み合わせ、電流波形B62に変換し、その電流波形B62を出力するような動作部分モデルBの作成処理(以下、波形分散処理と称する)を行う(ステップS1034)。この処理は、図1に示した解析エンジン12内のLSI等価回路モデル生成手段14内の波形分散処理手段19によって行われる。このLSIの電源電流波形の遅延情報の一例としては、LSIの電源電流波形の実際の電流底時間tWB、及び実際の電流波形のピーク値を示すまでの時間tpBの情報を含む、波形の時刻と電圧値の分散の割合が記述されているような情報であり、これはLSIを構成するLSIの主要トランジスタや基本回路ブロックの構造データから求めて用意しておくことが可能である。そして、遅延時間を考慮して電流波形A61を、底時間tWAをtWBに、電流のピーク値IpAを示すまでの時間tpAをtpBとし、かつ電流波形A61が流れることによって生じる電荷の値を変動させないように波形全体を分散の割合のデータに合わせて変換させることにより、電流波形B62は作成される。この電流波形B62の電流のピーク値はIpBとなる。図8には電流波形A61と電流波形B62とを並べて載せているが、ピーク値IpBはIpAよりも小さくなる傾向にあり、この電流波形B62を電源電流として出力する動作部分モデルBを作成することにより、電源供給系回路での電源電圧変動値が精度良く見積もれ、設計のオーバーマージンを考える必要も無くなる。
次に、LSI設計情報から図16(a)に記述されたLSI電源モデルの等価アドミタンス52のアドミタンスモデルの作成処理を行う(ステップS1035)。この処理の例としては、LSI内のトランジスタを容量と抵抗に変換し、複数のものを合成して容量と抵抗とで表される等価回路モデルに変換するという方法があり、文献2に記述された方法を使用しても良い。
次に、LSIのデータベースから電源分配回路モデル及びパッケージモデルの作成処理を行う(ステップS1036)。これらのモデルも、物理構造を入力して基板配線モデルを作成したときのように、ソルバ処理において求めることも可能である。また、LSIのデザインルールやパッケージの種類とピン数のデータから等価回路モデルを予め用意することが可能である。そのため、LSIのデータベースから必要な、例えば抵抗、インダクタンス、容量で構成されるような等価回路のデータを選択するという処理を行っても良い。これらのモデルの作成処理及びモデルの形状は、例えば特開2004−234618号公報(以下、文献3と称する)に記述されているような従来の方法及び形状を使用しても良い。
図9は、従来のモデル作成装置の一例を示す図である。このモデル作成装置は、文献3に記載されたものである。
図9に示した従来のモデル作成装置は、半導体装置モデル作成用情報格納部951と、半導体装置モデル作成部952と、電源ノイズ解析用半導体モデル953とから構成されている。さらに、半導体装置モデル作成用情報格納部951には、半導体装置レイアウト情報954と、半導体装置動作条件955と、半導体装置負荷条件956と、半導体装置回路記述957とが格納されている。また、半導体装置モデル作成部952は、電源配線サブモデル作成手段958と、内部容量サブモデル作成手段959と、内部消費電流サブモデル作成手段960と、入出力サブモデル作成手段961と、サブモデル結合手段962とから構成されている。
次に、今までの処理で求められた動作部分モデルB、アドミタンスモデル、電源分配回路モデル及びパッケージモデルの結合処理を行い(ステップS1037)、LSI等価回路モデルを作成する。
次に、モデルデータ格納処理を行い(ステップS1038)、作成されたLSI等価回路モデルを、図1に示したデータ記憶部16に格納し、必要になったときに逐次読み出すことが可能な状態にする。
なお、入力されたデータ、作成された各モデルをそれぞれデータ記憶部16に格納し、必要時に逐次読み出すことにより、上述の処理の順番を変換することも可能である。例えば、ステップS1030におけるLSI設計情報入力処理の後、ステップS1033における半導体集積回路データベースの入力処理であるLSIデータベース入力処理を行い、LSIデータベースをデータ記憶部16に格納しておいて、ステップS1032における動作部分モデルA作成処理終了後、LSIデータベースからLSIの電源電流波形の遅延情報を取り出し、ステップS1034における動作部分モデルB作成処理を行うことも可能である。
次に、SPICEに代表される回路解析ツールでの電源電圧変動の計算が行われる(ステップS104)。この処理は図1に示したデータ記憶部16から読み出したデータを用い、解析エンジン12内の演算手段15によって行われる。この処理の内容としては、前段階での処理で作成され、データ記憶部16に格納されている基板等価回路モデルとLSI等価回路モデルを読み出し、それを結合して電源供給系の等価回路モデルを作成し、その等価回路モデルを回路解析ツールで解析することにより、LSIの電源電圧変動を算出する処理である。
図10は、図3に示したプリント配線基板の電源供給系回路の等価回路モデルの一例を示す図である。
図3に示したプリント配線基板の電源供給系回路の等価回路モデルは図10に示すように、基板電源配線モデル801と、デカップリングキャパシタモデル802と、直流電源モデル803とから構成される。一方、LSI等価回路モデルは、LSI電源モデル804と、電源分配回路モデル805と、LSIパッケージモデル806とから構成される。この等価回路モデルを回路解析ツールによって解析し、電源電圧変動値807を求める。なお、図10において電源電圧変動値は電源分配回路の外部端子で求める構成になっているが、状況によっては電源分配回路内の端子で求める構成にしても構わない。その情報はLSIデータベースの中に含まれているとする。
図11は、電源電圧変動波形の一例を示す図である。
求められた電源電圧の変動波形は図11に示すように、図16(a)に示したLSI電源モデルの動作部分51の電流波形が図8に示した電流波形A61である場合、電源電圧の変動波形71が導出される。一方、今回の方法で作成したように動作部分の電流波形が図8に示した電流波形B62である場合には、図8に示したように電流のピーク値IpBが電流波形A61のピーク値IpAよりも小さくなるため、電源電圧波形の変動値も小さくなり、電源電圧の変動波形72が導出される。
次に、この電源供給系回路が安定であるかどうかを判定する処理である、電圧降下最大値が許容値以内かの判定を行う処理が行われる(ステップS105)。この処理は、図1に示した電源供給系回路安定動作確認手段17によって行われる。前段階の処理で求められた電源電圧変動の波形のデータ、及び入力されていたLSIデータベースよりLSIの安定動作の為の電圧降下の許容値のデータを取り出し、それらのデータから電源供給系回路が安定であるかどうかを判定する。この電圧降下の一例としては、図11に示すように、電源の直流電圧Vccに対し、電圧降下の許容値がΔVDLであったとする。このとき、電圧変動波形72が導出されている場合、電圧降下の最大値はΔVDBとなる。このときのΔVDBはΔVDLよりも小さく、従ってこの電源供給系回路は安定であると判定される。もしΔVDBがΔVDLよりも大きな場合は、この電源供給系回路は不安定であると判定される。また、図11に示した例において、図16(a)に示したLSI電源モデルの動作部分51の電流波形が電流波形A61である場合、電源電圧変動波形71が導出されることになり、電圧降下の許容値はΔVDAとなり、ΔVDLよりも大きくなってしまい、電源供給系回路が不安定であると判定されてしまう。この場合、実際には電圧降下の許容値以下の電圧降下で済んでいる電源供給系回路でも、不安定と判定され、安定にするためにさらにデカップリングコンデンサを実装したり配線長を変化させたりと、設計にオーバーマージンが入りコストの増大を招く虞がある。従って、電源供給系回路が安定であるかどうかを判定する際に、LSI電源モデルの動作部分51の電流波形をどのように作成するかが非常に重要になると考えられる。
次に、電源供給系回路が安定であるかどうかを判定する処理において、電源電圧変動における電圧降下の値が許容値以内である場合、電圧変動波形の計算結果を出力及び表示が行われる(ステップS106)。この結果は図1に示した出力装置18に出力され、この一連の処理が終了する。この出力結果には計算結果の他に、解析に使用された等価回路モデルも同時に出力することも可能である。
一方、電源供給系回路が安定であるかどうかを判定する処理において、電源電圧変動における電圧降下の値が許容値を超えている場合は、エラーメッセージの出力及び表示が行われる(ステップS107)。この結果も図1に示した出力装置18に出力されることになる。また、エラーメッセージと同時に電圧変動波形の計算結果を出力及び表示も行われるようにすることで、一連の処理が終了する。エラーメッセージ及び電圧変動波形の解析結果を出力することにより、電源供給系回路の安定動作の為の対策を定量的に行うことが可能になる。
ここで、モデルの作成処理、電源電圧変動解析処理、及び電源供給系回路の安定動作の判定処理は入力したデータに対し一定の処理を行わせるだけであるため、自動化が可能である。また、電源電圧変動解析用のLSI電源モデルを、データを入力することで自動作成可能である。また、フィールドソルバで作成されるマイクロストリップライン等の物理寸法や定数を元にソルバ処理を行うことにより作成される基板配線のモデル、データベースの段階から用意可能である基板上の部品のモデル、パッケージのモデル、電源分配回路のモデル等と組み合わせて電源供給系回路が安定かどうかを判定出来るようになる。そのため、LSIやプリント基板配線について深い知識を有さない者であっても、容易に電源供給系回路が安定に設計されているかどうかを判断することが出来る。また、電源電圧変動解析用のLSI電源モデルの作成手法及び装置は、従来のものを少々改良するだけで良く、フィールドソルバや回路解析ツールも市販のものを流用することが可能であるため、本発明の電源電圧変動解析システムは容易に構築すること可能である。
このようにして、1本の電源配線においてその配線が構成する電源供給系回路が安定かどうかを自動的に判定することができ、順次、他の配線にも同じ処理を繰り返すことで、プリント配線基板上の電源配線全てが構成する電源供給系回路が安定かどうかの判定を行うことが可能になる。
また、作成されるLSI等価回路モデル、及び基板等価回路モデルは非常に簡易な構造で表現することが可能であるため、それらを組み合わせることで作成される電源供給系回路のモデルを用いて回路解析ツールにより電源電圧変動値を高速に算出することが出来る。従って、プリント配線基板上の電源配線全ての電源供給回路が安定かどうかの判定を、現実的な時間で行うことが可能になる。
また、電源が配線ではなくプレーン形状をしていた場合においても、抵抗、インダクタンス、容量等で表現される等価回路モデルへ変換可能なフィールドソルバを使用することにより、上記システムにおいて電源供給系回路が安定であるかを判定することが可能になる。
次に、本発明の電源電圧変動解析システムの他の実施の形態について説明する。
図1に示した形態において、基板等価回路モデルを作成する際のパラメータを入力装置10によって入力する代わりに、記憶装置20にあるCADデータ及び部品データベース21から必要なデータを抽出することも可能であり、また、より実際的である。ここで必要なデータとは、CADデータだけではなく、実装されている当該CADデータに関連付けられた部品の等価回路モデルのデータが入っている部品データベースである。この処理は図2におけるステップS301の処理であり、図5におけるステップS1015及びステップS1016の処理である。ステップS1016の部品データベースの入力の処理は、ステップS1015の入力処理と同時に行っても良い。その場合は、図1に示したデータ記憶部16に記憶しておいて、ステップS1012の部品モデル入力処理の前に読み出しを行えば良い。
ここで言うCADシステムにおける配線情報には一般的に、配線幅や、配線ルートのXY2軸座標によるルート指定や、これから求められる配線全長などの情報が含まれ、さらには、接続先の部品名称や型番などの情報を含んでいる。従って、接続先の部品名称から、部品データベースの中でその部品の等価回路モデルを探索し、モデルを選択するという方法を行うことも出来、また、より実際的である。
また図1に示した形態において、電源供給系回路安定動作確認手段17を用いて、その電源供給系回路が不安定であるとして得られたエラーメッセージを反映し、その結果を、同じく記憶装置20にあるCADデータ及び部品データベース21の中に出力することも可能である。この処理は図2ではステップS302の処理である。具体的にはCAD上に表示されたその電源供給系回路における基板電源配線や、接続されたデカップリングコンデンサの情報にエラーが書き込まれる。例えばCADデータを図として表示した場合、その部分の色が変わっている等のアラームが出力されるような構造にすれば、利用者が、その電源供給系が不安定であり、電源配線構造、あるいはデカップリングコンデンサ等の対策部品の実装位置、数及び種類等を変更して対策を行う必要が一目で判るようになる。
また、図1に示した形態において、LSI等価回路モデルを作成する際のパラメータを入力装置10によって入力する代わりに、記憶装置20にある複数のLSI設計情報及びLSIデータベース22に記憶されている複数のデータの中からから必要なデータを抽出することも可能であり、また、より実際的である。具体的には、CADデータから電源供給系回路に接続されるLSIの名称及びパッケージのデータ等である基本情報を自動的に抽出することにより、当該基本情報に関連付けられた必要なLSIの全回路接続情報に代表される設計情報とパッケージの種類や本数とそれに対応する等価回路モデル、及び電源分配回路の等価回路モデル、LSIの電源電流波形の遅延情報、LSIの安定動作の為の電圧降下の許容値の情報である詳細情報が自動的に選択され入力されるような方法である。この処理は図2におけるステップS401の処理であり、図7におけるステップS1039及びステップS1040の処理である。図7のステップS1040におけるLSIデータベースの入力の処理は、ステップS1039におけるLSI設計情報の入力処理と同時に行っても良い。その場合は、図1に示したデータ記憶部16に記憶しておいて、ステップS1033におけるLSIデータベース入力処理の前に読み出しを行えば良い。
また図1に示した形態において、電源供給系回路安定動作確認手段17を用いて、その電源供給系回路が不安定であるとして得られたエラーメッセージを反映し、その結果を、同じく記憶装置20にあるLSI設計情報及びLSIデータベース22の中に出力することも可能である。この処理は図2ではステップS402の処理である。具体的にはLSIデータベース内のデータに書き込まれ、その電源供給系で同一のLSIを使用する場合には、パッケージの種類やピン数を変更する等の対策を行う必要が一目で判るようになる。
また、図1に示した形態において、LSI設計情報及びLSIデータベース22内に、ふさわしいLSIの電源電流波形の遅延情報が存在しない場合、以前使用したLSIデータベースの中で、似たような構造の遅延情報(以下、既存遅延情報と称する)を選び出し、その値で代用して波形分散処理を行うという方法も考えられる。一般に、LSIのデザインルールや基本回路ブロックの構成情報から、電流底時間tWB等のデータを予め用意することは可能であるが、LSIの構造が複雑である場合等は正しいデータを用意することが困難な場合がある。その場合などは、デザインルール等から似たような構造を選び出し、その既存遅延情報を用いて波形分散処理を行えば良い。既存遅延情報は、改めてLSIデータベースの中に記述して入力する方法も選択出来るが、既に所有している情報であるため、図1に示したデータ記憶部16に予め記憶させておいて、ステップS1034における動作部分モデルB作成処理を行う際に読み出すようにしても良い。その場合、複数の既存遅延情報を用意し、その中から必要な遅延情報を設計者が選び出すという方法およびシステムにすることが可能である。
(実施例)
次に、具体的な実施例を用いて本発明を実施するための最良の形態の動作について説明する。ここでは、上述したフローチャートを用いて説明した各処理に照らし合わせながら説明する。
図3に示した解析すべきプリント配線基板の一例では、パッケージ82を持つLSI81と基板実装部品85であるデカップリングコンデンサとが実装され、直流電源84から基板電源配線83に接続され、電源供給系回路が構成されているという構成である。この電源供給系回路が安定動作するかどうか、本発明のシステムを用いて検証を行う。
最初のステップとして、基板等価回路モデルの作成処理を行い(ステップS100〜S101)、このプリント配線基板のLSI以外の等価回路モデルを作成する。この処理は基本的に、基板等価回路モデル生成手段13内で行われる。
先ず、図1に示した入力装置10から、ステップS100の基板情報の入力処理として、基板電源配線83の配線長、図4に示すような基板の配線構造における、配線幅95、メタル配線93の導電率、層構成96で表される各部の寸法、グランド94の導電率、絶縁層92の比誘電率εrやレジスト91などの構造、材料特性に関する数値、及び直流電源84及び基板実装部品85であるデカップリングコンデンサの情報を入力する。また、この電源配線ではレジストの存在は考えないものとする。ここで、電源配線の情報として、配線長:30[mm]、配線幅w:1.0[mm]、配線厚みt-li:0.35[μm]、絶縁層厚みt-in:0.6[mm]、配線の導電率:5.8e+7[S/m]、絶縁層の比誘電率εr:4.75、絶縁層の誘電正接tanδ:1.0e-3、グランド94は完全導体、配線、絶縁層、グランド94以外は全て空気(εr=1.0)という情報が入力されたとする。一方、直流電源84及びデカップリングコンデンサに関しては、その種類が入力されたとする。これらのデータは、図1に示したデータ記憶部16に書き込まれる。
次に、図1に示した形態における解析エンジン12内の基板等価回路モデル生成手段13によって、基板配線の等価回路モデルを作成する。データ記憶部16に書き込まれている先程入力した配線構造及び電気定数のパラメータを読み出し(ステップS1010)、基板等価回路モデル生成手段13に格納されたフィールドソルバによりソルバ処理を行い(ステップS1011)、配線の等価回路モデルを出力する。この例では、配線の単位長さ辺りの抵抗、インダクタンス、容量、コンダクタンスの値がそれぞれ、RU=2.948e-3[Ω/mm]、LU=3.161e-10[H/mm]、CU=1.232e-13[F/mm]、GU=7.218e-10[S/mm]である配線長lLINE=30[mm]である分布定数で表現される等価回路モデルが作成される。このモデル形状も、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16に入力された直流電源84とデカップリングコンデンサのデータを読み出し、その情報よりふさわしい部品のSPICEの等価回路モデルを入力装置10から入力する処理を行う(ステップS1012)。この例では、データ記憶部16から読み出したデータと照合して、CADデータ及び部品データベース21から、直流電源84とデカップリングコンデンサのSPICE等価回路モデルが自動的に入力される処理が行われたとする。ここで、直流電源84のモデルとして、直流電圧1.2[V]の直流電圧源のモデル、デカップリングコンデンサのモデルとして、直列に1.0[nH]のインダクタンスと50[mΩ]の抵抗が接続された1000[pF]の容量のモデルが入力されたとする。これらのモデルもデータ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16に入力された基板電源配線83、直流電源84、デカップリングコンデンサのそれぞれのモデルを読み出し、それぞれを基板の実際の構造と合うように接続する処理を行う(ステップS1013)。この処理により、基板等価回路モデルが作成される。
図12は、プリント配線基板の電源供給系回路の基板等価回路モデルの一例を示す図である。
図12に示すように、基板電源配線モデル801と、デカップリングキャパシタモデル802と、直流電源モデル803とから構成される基板等価回路モデルが作成される。
次に、作成された基板等価回路モデルを、図1に示したデータ記憶部16に格納し、必要になったときに逐次読み出すことが可能な状態にする処理を行う(ステップS1014)。この処理により、ステップS101の基板等価回路モデルの作成処理が終了する。
次のステップとして、LSI等価回路モデル作成処理を行い(ステップS102〜S103)、このプリント配線基板のLSIの等価回路モデルを作成する。この処理は基本的に、LSI等価回路モデル生成手段14内で行われる。
まず、図1に示した入力装置10から、ステップS102のLSI情報の入力処理として、LSIの設計情報の入力処理が行われる(ステップS1030)。このLSIの設計情報は、図3におけるLSI81の設計の段階で得られる全回路接続情報と、動作(直流)電圧やクロック周波数に代表されるような動作周波数の情報が含まれているとする。入力された設計情報は、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16からLSIの全回路接続情報のデータを読み出し、その中からクロック信号系を抽出する処理を行う(ステップS1031)。この処理は、文献2に記述されている処理と同様の方法を使用したとする。得られたクロック信号系のデータは、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16からクロック信号系のデータ及び動作電圧、クロック周波数のデータを読み出し、動作部分モデルAの作成処理を行う(ステップS1032)。この処理は、文献2に記述されている処理と同様の手法で、インバータ部(インバータ回路)と記述されている、クロック信号によってスイッチング動作する回路のモデルを作成した後、それを電流源に変換する処理である。電流源に変換するためには、前記インバータ部の回路に動作電圧の直流電源を接続して、回路解析をしてその電源端子に流れる電流を電流源の波形とする、という方法を使用したとする。この回路解析を行う為の回路解析エンジンは、LSI等価回路モデル生成手段14内に格納されているが、演算手段15内に同様の回路解析エンジンを有しているので、そちらへデータを受け渡して行う手法を取ることも可能である。
図13は、動作部分モデルの電流源の電流波形の一例を示す図である。
得られた電流波形は、図13に示す波形Aのようになる。このとき、クロック周波数fCL=50[MHz]、動作電圧VCC=1.2[V]であったとする。この波形では立上がりと立下りではピーク電流及び底時間が異なっているが、立上がりの方がピーク電流が大きく、電圧降下には立上がり側が大きく影響すると考えられる。このとき、ピーク電流IpA=3.613[mA]、底時間tpA=0.35[ns]である。この波形Aの情報も、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、入力装置10より、LSIの電源電流波形の遅延情報、LSIの安定動作の為の電圧降下の許容値、LSIの電源分配回路やパッケージの等価回路モデルの情報が入ったLSIのデータベースの入力処理を行う(ステップS1033)。ここでは、LSIの電源電流波形の遅延情報として電流波形の底時間と波形の分散の割合のデータ、電圧降下の許容値ΔVDL=0.096(=VCC×8[%])[V]、電源分配回路の等価回路のモデルとして5[Ω]の抵抗素子、LSIパッケージの等価回路モデルとして、配線の単位長さ辺りの抵抗、インダクタンス、容量、コンダクタンスの値がそれぞれ、RU=2.038e-2[Ω/mm]、LU=7.020e-10[H/mm]、CU=4.639e-14[F/mm]、GU=1.435e-9[S/mm]である配線長lLINE=10[mm]である分布定数で表現されるモデルの情報が入力されたとする。これらの情報も、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16から波形AのデータとLSIの電源電流波形の遅延情報のデータとを読み出し、図16(a)の実際のLSIの動作部分51のモデルの電流波形である電流波形Bを作成処理を行う(ステップS1034)。LSI等価回路モデル生成手段14内の波形分散処理手段19によって、波形の底時間と分散の割合のデータである遅延情報と波形Aのデータを合成する処理を行う。この処理により得られた波形が図13に示す波形Bになる。この波形Bは、ピーク電流IpB=2.630[mA]、底時間tpB=0.60[ns]となり、かつ波形Aと電荷の値は変わっていない波形となっている。この波形Bが動作部分モデルBの電流源の波形となる。この波形Bを電流源として持つ動作部分モデルBのデータも、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16からLSIの全回路接続情報を取り出し、図16(a)のLSI電源モデルの等価アドミタンス52のアドミタンスモデルの作成処理を行う(ステップS1035)。ここでは、文献2に記述された方法を使用したとする。その結果、容量値3.8[pF]と抵抗値1.7[Ω]が直列に接続されたモデルが作成されたとする。このアドミタンスモデルのデータも、データ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16から電源分配回路の等価回路モデル及びパッケージの等価回路モデルを取り出し、電源分配回路及びパッケージのモデルの作成処理を行うが(ステップS1036)、今回は既にモデル形状がそのまま入力されているため、ここではモデルの存在を確認しただけだとする。例えばパッケージのデータが、前述の電源配線のデータのように断面構造や電気定数の情報で与えられていたとしたら、ここでソルバ処理を行い、モデルの作成処理を行えば良く、そのために、LSI等価回路モデル生成手段14内にフィールドソルバを格納しておいても良い。このモデルのデータも、改めてデータ記憶部16に書き込まれる。
次に、データ記憶部16から動作部分モデルB、アドミタンスモデル、電源分配回路のモデル及びパッケージモデルを読み出し、それぞれを基板の実際の構造と合うように接続する処理を行う(ステップS1037)。この処理により、図12に示したLSI電源モデル804、電源分配回路モデル805、LSIパッケージモデル806からなるLSI等価回路モデルが作成される。
次に、作成されたLSI等価回路モデルを、図1に示したデータ記憶部16に格納し、必要になったときに逐次読み出すことが可能な状態にする処理を行う(ステップS1038)。この処理により、ステップS103のLSI等価回路モデルの作成処理が終了する。
次のステップとして、回路解析ツールでの電源電圧変動計算処理が行われる(ステップS104)。この処理は演算手段15内で行われる。まずデータ記憶部16に格納されている基板等価回路モデルとLSI等価回路モデルとを読み出し、それらを基板の実際の構造と合うよう結合して図12に示した電源供給系の等価回路モデルを作成する。次に、その等価回路モデルを演算手段15内に格納された回路解析ツールで解析することにより、LSIの電源電圧変動807が算出される。
図14は、電源電圧変動波形と電圧降下閾値との比較の一例を示す図である。
図14に示すように、図13に示した波形Bを電流源の波形として持つ動作部分51のモデルを使用したときに得られる電圧変動波形が、波形Bとなる。この波形のデータがデータ記憶部16に書き込まれ、ステップS104の電源電圧変動計算処理が終了する。
次のステップとして、電圧降下最大値が許容値以内かどうかの判定処理が行われる(ステップS105)。この処理は、電源供給系回路安定動作確認手段17内で行われる。まず、データ記憶部16から電圧変動波形のデータ及び、電圧降下許容値と動作電圧のデータとを読み出す。次に、電圧降下許容値ΔVDL=0.096 [V]と動作電圧VCC=1.2[V]のデータから電圧降下閾値Vdth=VCC-ΔVDL=1.104[V]を求める。次に、図14に示すように波形BのデータとVdthの値を比較し、波形Bにおける電圧値がVdthの値を下回ることが無いかどうかを判定する。図14においては、波形Bの電圧降下が最大である電圧の最小値VBmin=1.113[V]であり、VBmin>Vdthであるので、図3に示す電源供給系回路は安定であると判断される。この判定結果、及び判定に使用した各値のデータが、データ記憶部16に書き込まれ、ステップS105の判定処理が終了する。
次のステップとして、図1に示した出力装置18に、ステップS105にて行われた判定処理の結果を出力する、計算結果出力/表示処理が行われる(ステップS106)。データ記憶部16から電源供給系回路が安定である、という結果が出力/表示され、計算結果出力/表示処理が終了する。このとき、判断結果だけでなく、データ記憶部16に書き込まれている波形の解析結果や、各モデルの記述、電圧降下閾値等のパラメータを同時に出力/表示しても良い。そしてこの計算結果出力/表示処理の終了をもって、検証システムの全てのステップが終了する。
ここで、LSIデータベースの中に遅延情報が無い、あるいは遅延情報を無視して同様の処理を行った場合について説明する。その場合、ステップS1034の動作部分モデルB作成処理は行われない。あるいは波形Aに遅延「0」という情報を持って分散処理を行われたことになる。その場合、作成されるLSI等価回路モデルの動作部分モデルの持つ電流源の波形は図13に示した波形Aのままになる。このモデルにおいて、電源電圧変動算出処理が行われると(ステップS104)、得られる電圧変動の波形は図14の波形Aのようになる。そして、この結果が用いられ電圧降下最大値が許容値以内かどうかの判定処理が行われると(ステップS105)、波形Aの電圧の最小値VAmin=1.101[V]であり、VAmin<Vdthであるので、図3に示した電源供給系回路は不安定であると判断される。この場合は、エラーメッセージの出力/表示処理が行われる(ステップS107)。エラーメッセージの表示方法としては、CADデータからデータを抽出している場合など図3の電源供給系の絵が表示されているとき、基板電源配線83の色が変化する、といった例がある。また、そのエラーメッセージを、CADデータの中に直接書き込む処理を行うことも可能である(ステップS302)。ステップS107のエラーメッセージの出力/表示処理の終了と同時に、計算結果の出力/表示処理が行われ(ステップS106)、検証システムの全てのステップが終了する。この場合は、遅延情報を「0」としてしまった場合を考えたが、遅延情報を考慮しても不安定と判断された場合は、この場合と同様、エラーメッセージが出力されることになる。
以上により、入力データにLSI設計情報、LSIデータベース、配線基板のレイアウト情報及び部品の等価回路を用意することにより、LSIや配線基板の設計に対して深い知識を有していない者であっても、LSIの電源供給系回路が安定であるかどうかの判断を行うことが出来る。また、LSIの等価回路モデルとして、非常に簡易であるが、電源電圧変動を精度良く見積もるモデルを作成することが可能な手法及びシステムである為、電源供給系回路が安定であるかどうかを高速に求めることが可能になり、かつオーバーマージンの無い適切な設計を行うことが可能となる。
なお、本発明においては、データ処理装置11内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムをデータ処理装置11にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをデータ処理装置11に読み込ませ、実行するものであっても良い。データ処理装置11にて読取可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、データ処理装置11に内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、データ処理装置11が有する制御部(不図示)にて読み込まれ、制御部の制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、データ処理装置11が有する制御部は、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。また、データ処理装置11に接続可能に構成された汎用のコンピュータにプログラムを実行させても良い。
本発明の電源電圧変動解析システムの実施の一形態を示す図である。 図1に示した電源電圧変動解析システムにおける電源電圧変動解析方法を説明するためのフローチャートである。 LSI及びその他の部品が実装されたプリント配線基板構成の一例を示す図である。 基板配線の断面構造の一例を示す図である。 図2にて説明したステップS101の処理の具体例を示すフローチャートである。 ソルバ処理して得られた単位長さ辺りの等価回路モデルの一例を示す図である。 図2にて説明したステップS103の処理の具体例を示すフローチャートである。 動作部分の電源電流の波形の一例を示す図である。 従来のモデル作成装置の一例を示す図である。 図3に示したプリント配線基板の電源供給系回路の等価回路モデルの一例を示す図である。 電源電圧変動波形の一例を示す図である。 プリント配線基板の電源供給系回路の基板等価回路モデルの一例を示す図である。 動作部分モデルの電流源の電流波形の一例を示す図である。 電源電圧変動波形と電圧降下閾値との比較の一例を示す図である。 プリント回路基板の特性を評価する従来の方法の一例を示すフローチャートである。 LSIの電源系の等価回路モデルの一般的な構造を示す図である。 従来の電源モデルの一例を示す図である。
符号の説明
10 入力装置
11 データ処理装置
12 解析エンジン
13 基板等価回路モデル作成手段
14 LSI等価回路モデル作成手段
15 演算手段
16 データ記憶部
17 電源供給系回路安定動作確認手段
18 出力装置
19 波形分散処理手段
20 記憶装置
21 CADデータ及び部品データベース
22 LSI設計情報及びLSIデータベース
31 抵抗
32 インダクタンス
33 容量
34 コンダクタンス
61 電流波形A
62 電流波形B
71 電流源波形A使用時の電源電圧波形
72 電流源波形B使用時の電源電圧波形
81 LSI
82 パッケージ
83 基板電源配線
84 直流電源
85 基板実装部品
91 レジスト
92 絶縁層
93 メタル配線
94 グランド
95 配線幅
96 層構成
951 半導体装置モデル作成用情報格納部
952 半導体装置モデル作成部
953 電源ノイズ解析用半導体装置モデル
954 半導体装置レイアウト情報
955 半導体装置動作条件
956 半導体装置負荷条件
957 半導体装置回路記述
958 電源サブモデル作成手段
959 内部容量サブモデル作成手段
960 内部消費電流サブモデル作成手段
961 入出力サブモデル作成手段
962 サブモデル結合手段
801 基板電源配線モデル
802 デカップリングキャパシタモデル
803 直流電源モデル
804 LSI電源モデル
805 電源分配回路モデル
806 LSIパッケージモデル
807 電源電圧変動値

Claims (17)

  1. プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定するための電源電圧変動解析システムであって、
    前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースと、前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとを入力するための入力装置と、
    前記入力装置から入力された前記レイアウト情報と前記部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する基板等価回路モデル生成手段と、
    前記入力装置から入力された半導体集積回路の設計情報と半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する半導体集積回路等価回路モデル生成手段と、
    前記基板等価回路モデル生成手段にて作成された基板等価回路モデルと前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段にて作成された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する演算手段と、
    前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する電源供給系回路安定動作確認手段とを有し、
    前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段は、前記遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する機能を持つ波形分散処理手段を有する電源電圧変動解析システム。
  2. 請求項1に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記波形分散処理手段は、予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出し、読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記半導体集積回路等価回路モデル生成手段は、半導体集積回路の全回路接続情報である該半導体集積回路の設計情報と半導体集積回路データベースとに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記基板等価回路モデル生成手段は、前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいて前記基板等価回路モデルを作成するフィールドソルバを内部に有することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    CADデータを記憶している記憶装置を有し、
    前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されているCADデータから前記プリント配線基板のレイアウト情報を抽出して入力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  6. 請求項5に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されているCADデータから必要なデータを抽出し、抽出されたデータと関連付けられた前記プリント配線基板上に実装される受動部品の情報を抽出して入力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  7. 請求項5または請求項6に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記入力装置は、前記記憶装置に記憶されている半導体集積回路の名称やパッケージのデータである基本情報を抽出し、抽出された基本情報と関連付けられた半導体集積回路の設計情報を抽出して入力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  8. 請求項7に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記入力装置は、前記基本情報と関連付けられた詳細情報を抽出して入力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記電源供給系回路安定動作確認手段にて前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを前記CADデータへ出力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  10. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の電源電圧変動解析システムにおいて、
    前記電源供給系回路安定動作確認手段にて前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを前記半導体集積回路データベースへ出力することを特徴とする電源電圧変動解析システム。
  11. プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定する電源電圧変動解析方法であって、
    基板等価回路モデル生成手段が、前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとを入力するための入力装置により入力された前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する処理を行い
    半導体集積回路等価回路モデル生成手段が、前記入力装置により入力された前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する処理を行い
    波形分散処理手段が、前記作成された半導体集積回路等価回路モデルの電源系等価回路モデルから発生される電流波形に対し、該半導体集積回路の電源電流の遅延情報を考慮し、電荷的に等価になるように該電流波形を変換する処理と、
    前記変換された電流波形を発生させるように該半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する処理とを行い
    演算手段が、前記作成された基板等価回路モデルと前記変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する処理を行い
    電源供給系回路安定動作確認手段が、前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する処理を行う電源電圧変動解析方法。
  12. 請求項11に記載の電源電圧変動解析方法において、
    前記波形分散処理手段が、予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出す処理と、
    前記読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する処理とを行うことを特徴とする電源電圧変動解析方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載の電源電圧変動解析方法において、
    前記基板等価回路モデル生成手段が、前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいてフィールドソルバを用いて前記基板等価回路モデルを作成する処理を行うことを特徴とする電源電圧変動解析方法。
  14. プリント配線基板上に実装された電源配線に半導体集積回路及びその他の受動部品が接続された電源供給系回路が安定動作をするかどうかを判定するためのプログラムであって、
    前記プリント配線基板のレイアウト情報と実装される受動部品の情報が含まれる部品データベースとに基づいて基板等価回路モデルを作成する手順と、
    前記半導体集積回路の設計情報及び電圧降下許容値と電源電流の電流波形の底時間に基づいたデータである遅延情報と電源分配回路の情報と該半導体集積回路のパッケージの情報とが含まれる半導体集積回路データベースに基づいて半導体集積回路等価回路モデルを作成する手順と、
    前記作成された半導体集積回路等価回路モデルの電源系等価回路モデルから発生される電流波形に対し、該半導体集積回路の電源電流の遅延情報を考慮し、電荷的に等価になるように該電流波形を変換する手順と、
    前記変換された電流波形を発生させるように該半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する手順と、
    前記作成された基板等価回路モデルと前記変更された半導体集積回路等価回路モデルとに基づいて電源供給系回路の電源電圧変動値を算出する手順と、
    前記電源電圧変動値と前記電圧降下許容値とに基づいて前記電源供給系回路が安定動作するかどうかを判定する手順とをコンピュータに実行させるプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムにおいて、
    予め設定された複数の前記遅延情報の中から必要な遅延情報を読み出す手順と、
    前記読み出された遅延情報に基づいて前記半導体集積回路等価回路モデルの記述を変更する手順とをコンピュータに実行させるプログラム。
  16. 請求項14または請求項15に記載のプログラムにおいて、
    前記電源配線の物理構造と電気的特性情報とに基づいてフィールドソルバを用いて前記基板等価回路モデルを作成する手順をコンピュータに実行させるプログラム。
  17. 請求項14乃至16のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
    前記電源供給系回路が安定動作しないと判定された場合、エラーメッセージを出力する手順をコンピュータに実行させるプログラム。
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