JP4858618B2 - 火花点火式内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、火花点火式内燃機関に関する。
機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構とを具備し、機関中負荷運転時及び機関高負荷運転時には過給機による過給作用を行い、且つこれら機関中高負荷運転時においては実圧縮比を一定に保持した状態で機関負荷が低くなるにつれて機械圧縮比を増大すると共に吸気弁の閉弁時期を遅くするようにした火花点火式内燃機関が公知である(例えば特開2004−218522号公報を参照)。
ところで、車両走行時における熱効率を向上させて良好な燃費が得られるようにすべく、機関低負荷運転時に最大の膨張比が得られるように機械圧縮比を最大にすると共に機関低負荷運転時における実圧縮比を機関中高負荷運転時とほぼ同じ実圧縮比とする火花点火式内燃機関が本願出願人から提案されている。一般に、火花点火式内燃機関では、膨張比が高くなるほど膨張行程時にピストンに対し押下げ力が作用する期間が長くなり、その結果、熱効率が向上する。本願出願人から提案されている火花点火式内燃機関では、機関低負荷運転時において膨張比が最大にされることから機関低負荷運転時における熱効率を高いものとすることができる。
一方、機関冷間始動時には、内燃機関に設けられた排気浄化触媒(例えば三元触媒)の温度がその活性温度よりも低い。このため、冷間始動時には排気浄化触媒を急速に昇温する必要がある。ところが、上述したように膨張比が大きくなるほど膨張行程時にピストンに対し押下げ力が作用する期間が長くなる。このことは、膨張比が大きくなるほど機関本体から排出される排気ガスの温度が低くなることを意味する。従って、冷間始動時に膨張比を高くすると排気浄化触媒を迅速に昇温することができなくなってしまう。
また、機関冷間始動時には、排気浄化触媒による未燃HCの浄化率が低下する。このため、機関冷間始動時には、機関本体から排出される排気ガス中に含まれるHCをできるだけ減らしておく必要がある。ところが、実圧縮比を高くしたり、膨張比を高くしたりすると、機関本体から排出される排気ガス中の未燃HCが増大する傾向にある。
そこで、上記問題に鑑みて、本発明の目的は、機関低負荷運転時に膨張比を高くして燃費を高めながらも、冷間始動時においては排気浄化触媒を迅速に昇温することができると共に排気エミッションの悪化を抑制することができる火花点火式内燃機関を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求の範囲の各請求項に記載された火花点火式内燃機関を提供する。
発明の番目の態様では、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構とを具備し、燃焼室内に供給される吸入空気量が主に吸気弁の閉弁時期を変えることによって制御され、機関低負荷運転時には機関高負荷運転時に比べて機械圧縮比が高くされる火花点火式内燃機関において、内燃機関の暖機が完了する前における機関低負荷運転時の機械圧縮比を、内燃機関の暖機が完了した後における機関低負荷運転時の機械圧縮比よりも低い圧縮比にすると共に、内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が基準温度よりも高い温度領域では機関冷却水の温度が低くなるにつれて実圧縮比を低くすると共に、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域では機関冷却水の温度が低くなるにつれて実圧縮比を高くするようにした。
本発明の番目の態様では、機関低負荷運転時には機械圧縮比が最大機械圧縮比とされ、内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても機械圧縮比を最大圧縮比よりも低い圧縮比にするようにした。
本発明の番目の態様では、機関低負荷運転時には膨張比が20以上とされ、内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても膨張比が20未満となるように機械圧縮比が設定される。
本発明の番目の態様では、吸気弁の閉弁時期は、機関負荷が低くなるにつれて、燃焼室内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで吸気下死点から離れる方向に移動せしめられ、内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても吸気弁の閉弁時期は上記限界閉弁時期よりも吸気下死点側の閉弁時期までしか移動せしめられない
発明の番目の態様では、内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて機械圧縮比を低くするようにした。
本発明の番目の態様では、内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が基準温度よりも高い温度領域では機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を低くすると共に、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域では機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を高くするようにした。
本発明の番目の態様では、内燃機関の始動後一定時間経過後は、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域においても機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を低くするようにする。
本発明の番目の態様では、上記一定時間は、機関始動時の機関冷却水の温度が低いほど長くされる。
本発明の番目の態様では、内燃機関の暖機が完了する前において、内燃機関に供給される燃料の気化率が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を高くするようにした。
以下、添付図面と本発明の好適な実施形態の記載から、本発明を一層十分に理解できるであろう。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
図1に火花点火式内燃機関の側面断面図を示す。
図1を参照すると、1はクランクケース、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は燃焼室5の頂面中央部に配置された点火プラグ、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートをそれぞれ示す。吸気ポート8は吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、各吸気枝管11にはそれぞれ対応する吸気ポート8内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁13が配置される。なお、燃料噴射弁13は各吸気枝管11に取付ける代りに各燃焼室5内に配置してもよい。
サージタンク12は吸気ダクト14を介してエアクリーナ15に連結され、吸気ダクト14内にはアクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器18とが配置される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19を介して排気浄化触媒(例えば、三元触媒)21を内蔵した触媒コンバータ20に連結され、排気マニホルド19内には空燃比センサ22が配置される。
一方、図1に示した実施形態ではクランクケース1とシリンダブロック2との連結部にクランクケース1とシリンダブロック2のシリンダ軸線方向の相対位置を変化させることによりピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられており、さらに実際の圧縮作用の開始時期を変更するために吸気弁7の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構Bが設けられている。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。吸入空気量検出器18の出力信号及び空燃比センサ22の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火プラグ6、燃料噴射弁13、スロットル弁駆動用アクチュエータ16、可変圧縮比機構A及び可変バルブタイミング機構Bに接続される。
図2は図1に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図3A及び図3Bは図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。図2を参照すると、シリンダブロック2の両側壁の下方には互いに間隔を隔てた複数個の突出部50が形成されており、各突出部50内にはそれぞれ断面円形のカム挿入孔51が形成されている。一方、クランクケース1の上壁面上には互いに間隔を隔ててそれぞれ対応する突出部50の間に嵌合せしめられる複数個の突出部52が形成されており、これらの各突出部52内にもそれぞれ断面円形のカム挿入孔53が形成されている。
図2に示したように一対のカムシャフト54、55が設けられており、各カムシャフト54、55上には一つおきに各カム挿入孔51内に回転可能に挿入される円形カム56が固定されている。これらの円形カム56は各カムシャフト54、55の回転軸線と共軸をなす。一方、各円形カム56間には図3においてハッチングで示すように各カムシャフト54、55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上に別の円形カム58が偏心して回転可能に取付けられている。図2に示したようにこれら円形カム58は各円形カム56間に配置されており、これら円形カム58は対応する各カム挿入孔53内に回転可能に挿入されている。
図3Aに示すような状態から各カムシャフト54、55上に固定された円形カム56を図3Aにおいて実線の矢印で示したように互いに反対方向に回転させると偏心軸57が下方中央に向けて移動するために円形カム58がカム挿入孔53内において図3Aの破線の矢印に示すように円形カム56とは反対方向に回転し、図3Bに示したように偏心軸57が下方中央まで移動すると円形カム58の中心が偏心軸57の下方へ移動する。
図3Aと図3Bとを比較するとわかるようにクランクケース1とシリンダブロック2の相対位置は円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離によって定まり、円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース1から離れる。シリンダブロック2がクランクケース1から離れるとピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積は増大し、従って各カムシャフト54、55を回転させることによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を変更することができる。
図2に示したように各カムシャフト54、55をそれぞれ反対方向に回転させるために駆動モータ59の回転軸にはそれぞれ螺旋方向が逆向きの一対のウォームギア61、62が取付けられており、これらウォームギア61、62と噛合する歯車63、64がそれぞれ各カムシャフト54、55の端部に固定されている。この実施形態では駆動モータ59を駆動することによってピストン4が圧縮上死点に位置するときの燃焼室5の容積を広い範囲に亘って変更することができる。なお、図1〜図3Bに示した可変圧縮比機構Aは一例を示すものであっていかなる形式の可変圧縮比機構でも用いることができる。
一方、図4は図1において吸気弁7を駆動するためのカムシャフト70の端部に取付けられた可変バルブタイミング機構Bを示している。図4を参照すると、この可変バルブタイミング機構Bは機関のクランク軸によりタイミングベルトを介して矢印方向に回転せしめられるタイミングプーリ71と、タイミングプーリ71と一緒に回転する円筒状ハウジング72と、吸気弁駆動用カムシャフト70と一緒に回転し且つ円筒状ハウジング72に対して相対回転可能な回転軸73と、円筒状ハウジング72の内周面から回転軸73の外周面まで延びる複数個の仕切壁74と、各仕切壁74の間で回転軸73の外周面から円筒状ハウジング72の内周面まで延びるベーン75とを具備しており、各ベーン75の両側にはそれぞれ進角用油圧室76と遅角用油圧室77とが形成されている。
各油圧室76、77への作動油の供給制御は作動油供給制御弁85によって行われる。この作動油供給制御弁85は各油圧室76、77にそれぞれ連結された油圧ポート78、79と、油圧ポンプ80から吐出された作動油の供給ポート81と、一対のドレインポート82、83と、各ポート78、79、81、82、83間の連通遮断制御を行うスプール弁84とを具備している。
吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を進角すべきときは図4においてスプール弁84が右方に移動せしめられ、供給ポート81から供給された作動油が油圧ポート78を介して進角用油圧室76に供給されると共に遅角用油圧室77内の作動油がドレインポート83から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印方向に相対回転せしめられる。
これに対し、吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を遅角すべきときは図4においてスプール弁84が左方に移動せしめられ、供給ポート81から供給された作動油が油圧ポート79を介して遅角用油圧室77に供給されると共に進角用油圧室76内の作動油がドレインポート82から排出される。このとき回転軸73は円筒状ハウジング72に対して矢印と反対方向に相対回転せしめられる。
回転軸73が円筒状ハウジング72に対して相対回転せしめられているときにスプール弁84が図4に示した中立位置に戻されると回転軸73の相対回転動作は停止せしめられ、回転軸73はそのときの相対回転位置に保持される。従って可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相を所望の量だけ進角させることができ、遅角させることができることになる。
図5において実線は可変バルブタイミング機構Bによって吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も進角されているときを示しており、破線は吸気弁駆動用カムシャフト70のカムの位相が最も遅角されているときを示している。従って吸気弁7の開弁期間は図5において実線で示す範囲と破線で示す範囲との間で任意に設定することができ、従って吸気弁7の閉弁時期も図5において矢印Cで示す範囲内の任意のクランク角に設定することができる。
図1及び図4に示した可変バルブタイミング機構Bは一例を示すものであって、例えば吸気弁の開弁時期を一定に維持したまま吸気弁の閉弁時期のみを変えることのできる可変バルブタイミング機構等、種々の形式の可変バルブタイミング機構を用いることができる。また、本発明では実際の圧縮作用の開始時期を変更するために可変バルブタイミング機構Bを用いているが、可変バルブタイミング機構ではなくても実際の圧縮作用の開始時期を変更可能な実圧縮作用開始時期変更機構であればいかなる形式の実圧縮作用開始時期変更機構も用いることができる。
次に図6A〜図6Cを参照しつつ本願において使用されている用語の意味について説明する。なお、図6A〜図6Cには説明のために燃焼室容積が50mlでピストンの行程容積が500mlであるエンジンが示されており、これら図6A〜図6Cにおいて燃焼室容積とはピストンが圧縮上死点に位置するときの燃焼室の容積を表している。
図6Aは機械圧縮比について説明している。機械圧縮比は圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる値であってこの機械圧縮比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図6Aに示した例ではこの機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
図6Bは実圧縮比について説明している。この実圧縮比は実際に圧縮作用が開始されたときからピストンが上死点に達するまでの実際のピストン行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの実圧縮比は(燃焼室容積+実際の行程容積)/燃焼室容積で表される。すなわち、図6Bに示したように圧縮行程においてピストンが上昇を開始しても吸気弁が開弁している間は圧縮作用は行われず、吸気弁が閉弁したときから実際の圧縮作用が開始される。従って実圧縮比は実際の行程容積を用いて上記のように表される。図6Bに示した例では実圧縮比は(50ml+450ml)/50ml=10となる。
図6Cは膨張比について説明している。膨張比は膨張行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積から定まる値であってこの膨張比は(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。図6Cに示した例ではこの膨張比は(50ml+500ml)/50ml=11となる。
次に図7、図8A及び図8Bを参照しつつ本発明において基本となっている特徴について説明する。なお、図7は理論熱効率と膨張比との関係を示しており、図8A及び図8Bは本発明において負荷に応じ使い分けられている通常のサイクルと超高膨張比サイクルとの比較を示している。
図8Aは吸気弁が下死点近傍で閉弁し、ほぼ圧縮下死点付近からピストンによる圧縮作用が開始される場合の通常のサイクルを示している。この図8Aに示す例でも図6A〜図6Cに示す例と同様に燃焼室容積が50mlとされ、ピストンの行程容積が500mlとされている。図8Aからわかるように通常のサイクルでは機械圧縮比は(50ml+500ml)/50ml=11であり、実圧縮比もほぼ11であり、膨張比も(50ml+500ml)/50ml=11となる。すなわち、通常の内燃機関では機械圧縮比と実圧縮比と膨張比とがほぼ等しくなる。
図7における実線は実圧縮比と膨張比とがほぼ等しい場合の、すなわち通常のサイクルにおける理論熱効率の変化を示している。この場合には膨張比が大きくなるほど、すなわち実圧縮比が高くなるほど理論熱効率が高くなることがわかる。従って通常のサイクルにおいて理論熱効率を高めるには実圧縮比を高くすればよいことになる。しかしながら機関高負荷運転時におけるノッキングの発生の制約により実圧縮比は最大でも12程度までしか高くすることができず、斯くして通常のサイクルにおいては理論熱効率を十分に高くすることはできない。
一方、このような状況下で本発明者は機械圧縮比と実圧縮比とを厳密に区分して理論熱効率を高めることについて検討し、その結果理論熱効率は膨張比が支配し、理論熱効率に対して実圧縮比はほとんど影響を与えないことを見出したのである。すなわち、実圧縮比を高くすると爆発力は高まるが圧縮するために大きなエネルギーが必要となり、斯くして実圧縮比を高めても理論熱効率はほとんど高くならない。
これに対し、膨張比を大きくすると膨張行程時にピストンに対し押下げ力が作用する期間が長くなり、斯くしてピストンがクランクシャフトに回転力を与えている期間が長くなる。従って膨張比は大きくすれば大きくするほど理論熱効率が高くなる。図7の破線ε=10は実圧縮比を10に固定した状態で膨張比を高くしていった場合の理論熱効率を示している。このように実圧縮比を低い値に維持した状態で膨張比を高くしたときの理論熱効率の上昇量と、図7の実線で示すように実圧縮比も膨張比と共に増大せしめられる場合の理論熱効率の上昇量とは大きな差がないことがわかる。
このように実圧縮比が低い値に維持されているとノッキングが発生することがなく、従って実圧縮比を低い値に維持した状態で膨張比を高くするとノッキングの発生を阻止しつつ理論熱効率を大幅に高めることができる。図8Bは可変圧縮比機構A及び可変バルブタイミング機構Bを用いて、実圧縮比を低い値に維持しつつ膨張比を高めるようにした場合の一例を示している。
図8Bを参照すると、この例では可変圧縮比機構Aにより燃焼室容積が50mlから20mlまで減少せしめられる。一方、可変バルブタイミング機構Bによって実際のピストン行程容積が500mlから200mlになるまで吸気弁の閉弁時期が遅らされる。その結果、この例では実圧縮比は(20ml+200ml)/20ml=11となり、膨張比は(20ml+500ml)/20ml=26となる。図8Aに示した通常のサイクルでは前述したように実圧縮比がほぼ11で膨張比が11であり、この場合に比べると図8Bに示した場合には膨張比のみが26まで高められていることがわかる。これが超高膨張比サイクルと称される所以である。
前述したように一般的に言って内燃機関では機関負荷が低いほど熱効率が悪くなり、従って車両走行時における熱効率を向上させるためには、すなわち燃費を向上させるには機関低負荷運転時における熱効率を向上させることが必要となる。一方、図8Bに示した超高膨張比サイクルでは圧縮行程時の実際のピストン行程容積が小さくされるために燃焼室5内に吸入し得る吸入空気量は少なくなり、従ってこの超高膨張比サイクルは機関負荷が比較的低いときにしか採用できないことになる。従って本発明では機関低負荷運転時には図8Bに示す超高膨張比サイクルとし、機関高負荷運転時には図8Aに示す通常のサイクルとするようにしている。
次に図9を参照しつつ運転制御全般について説明する。
図9には機関負荷に応じた機械圧縮比、膨張比、吸気弁7の閉弁時期、実圧縮比、吸入空気量、スロットル弁17の開度及びポンピング損失の各変化が示されている。なお、本発明による実施形態では触媒コンバータ20内の三元触媒21によって排気ガス中の未燃HC、CO及びNOXを同時に低減しうるように通常燃焼室5内における平均空燃比は空燃比センサ22の出力信号に基いて理論空燃比にフィードバック制御されている。
さて、前述したように機関高負荷運転時には図8Aに示した通常のサイクルが実行される。従って図9に示したようにこのときには機械圧縮比は低くされるために膨張比は低く、図9において実線で示したように吸気弁7の閉弁時期は図5において実線で示したように早められている。また、このときには吸入空気量は多く、このときスロットル弁17の開度は全開又はほぼ全開に保持されているのでポンピング損失は零となっている。
一方、図9において実線で示したように機関負荷が低くなるとそれに伴って吸入空気量を減少すべく吸気弁7の閉弁時期が遅くされる。またこのときには実圧縮比がほぼ一定に保持されるように図9に実線で示した如く機関負荷が低くなるにつれて機械圧縮比が増大され、従って機関負荷が低くなるにつれて膨張比も増大される。なお、このときにもスロットル弁17は全開又はほぼ全開状態に保持されており、従って燃焼室5内に供給される吸入空気量はスロットル弁17によらずに吸気弁7の閉弁時期を変えることによって制御されている。このときにもポンピング損失は零となる。
このように機関高負荷運転状態から機関負荷が低くなるときには実圧縮比がほぼ一定のもとで吸入空気量が減少するにつれて機械圧縮比が増大せしめられる。すなわち、吸入空気量の減少に比例してピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積が減少せしめられる。従ってピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積は吸入空気量に比例して変化していることになる。なお、このとき燃焼室5内の空燃比は理論空燃比となっているのでピストン4が圧縮上死点に達したときの燃焼室5の容積は燃料量に比例して変化していることになる。
機関負荷が更に低くなると機械圧縮比は更に増大せしめられ、機械圧縮比が燃焼室5の構造上限界となる限界機械圧縮比に達すると、機械圧縮比が限界機械圧縮比に達したときの機関負荷L1よりも負荷の低い領域では機械圧縮比が限界機械圧縮比に保持される。従って機関低負荷運転時には機械圧縮比は最大となり、膨張比も最大となる。別の言い方をすると本発明では機関低負荷運転時に最大の膨張比が得られるように機械圧縮比が最大にされる。また、このとき実圧縮比は機関中高負荷運転時とほぼ同じ実圧縮比に維持される。
一方、図9において実線で示したように吸気弁7の閉弁時期は機関負荷が低くなるにつれて燃焼室5内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで遅らされ、吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達したときの機関負荷L2よりも負荷の低い領域では吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に保持される。吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に保持されるともはや吸気弁7の閉弁時期の変化によっては吸入空気量を制御しえないので他の何らかの方法によって吸入空気量を制御する必要がある。
図9に示した実施形態ではこのとき、すなわち吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達したときの機関負荷L2よりも負荷の低い領域ではスロットル弁17によって燃焼室5内に供給される吸入空気量が制御される。ただし、スロットル弁17による吸入空気量の制御が行われると図9に示したようにポンピング損失が増大する。
なお、このようなポンピング損失が発生しないように吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達したときの機関負荷L2よりも負荷の低い領域ではスロットル弁17を全開又はほぼ全開に保持した状態で機関負荷が低くなるほど空燃比を大きくすることもできる。このときには燃料噴射弁13を燃焼室5内に配置して成層燃焼させることが好ましい。
図9に示したように機関低回転時には機関負荷にかかわらずに実圧縮比がほぼ一定に保持される。このときの実圧縮比は機関中高負荷運転時の実圧縮比に対してほぼ±10パーセントの範囲内とされ、好ましくは±5パーセントの範囲内とされる。なお、本発明による実施形態では機関低回転時の実圧縮比はほぼ10±1、すなわち、9から11の間とされる。ただし、機関回転数が高くなると燃焼室5内の混合気に乱れが発生するためにノッキングが発生しづらくなり、従って本発明による実施形態では機関回転数が高くなるほど実圧縮比が高くされる。
一方、前述したように図8Bに示す超高膨張比サイクルでは膨張比が26とされる。この膨張比は高いほど好ましいが図7からわかるように実用上使用可能な下限実圧縮比ε=5に対しても20以上であればかなり高い理論熱効率を得ることができる。従って本発明では膨張比が20以上となるように可変圧縮比機構Aが形成されている。
また、図9に示した例では機械圧縮比は機関負荷に応じて連続的に変化せしめられている。しかしながら機械圧縮比は機関負荷に応じて段階的に変化させることもできる。
一方、図9において破線で示すように機関負荷が低くなるにつれて吸気弁7の閉弁時期を早めることによってもスロットル弁17によらずに吸入空気量を制御することができる。従って、図9において実線で示した場合と破線で示した場合とをいずれも包含しうるように表現すると、本発明による実施形態では吸気弁7の閉弁時期は、機関負荷が低くなるにつれて、燃焼室内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期L2まで圧縮下死点BDCから離れる方向に移動せしめられることになる。
なお、上記実施形態では、機関負荷に関わらずに実圧縮比をほぼ一定に維持するように機械圧縮比及び吸気弁の閉弁時期を制御するようにしている。しかしながら、必ずしも実圧縮比がほぼ一定に維持されるようにこれらを制御する必要はない。ただし、実圧縮比をほぼ一定に維持するように制御しない場合であっても、基本的に機関負荷が低くなるにつれて機械圧縮比を増大させると共に吸気弁の閉弁時期を吸気下死点から離れるように移動させることが必要である。
ところで、上述したしたように、膨張比を大きくすると膨張行程時にピストンに対して押下げ力が作用する期間が長くなり、その結果、ピストンがクランクシャフトに回転力を与えている期間が長くなる。すなわち、膨張比を大きくすると、燃焼により発生した燃焼室5内の熱エネルギーのうちピストンの運動エネルギーに変換される割合が大きくなる。このため、膨張比が大きいとき、すなわち超高膨張比サイクルを実行しているときには、機関本体から排出される排気ガスの有する熱エネルギーは小さく、よって排気ガスの温度が低い。
一方、内燃機関の排気通路内に配置された三元触媒21では、三元触媒21を通過する排気ガス中に含まれる未燃HC、CO及びNOXを最適に浄化するには三元触媒21の温度が一定温度(例えば、活性温度)以上となっている必要がある。ここで、機関冷間始動時においては、三元触媒21の温度は活性温度よりも低い。このため、冷間始動時には排気ガスを最適に浄化すべく三元触媒21を急速に昇温する必要がある。
ここで、内燃機関の始動時においては、通常、或る程度の期間に亘ってアイドル運転が行われ、よって機関負荷は低い。従って、上述したような制御を行うと、機関冷間始動時には超高膨張比サイクルが実行されることになる。ところが、上述したように超高膨張比サイクルでは機関本体から排出される排気ガスの温度が低い。このため、上述したような制御を行うと、機関冷間始動時に三元触媒21を急速に昇温することができなくなってしまう。
また、上述したように、機関冷間始動時においては、三元触媒21の温度は活性温度よりも低く、したがって、三元触媒21による未燃HC、CO及びNOXの浄化率が低下する。このため、機関冷間始動時に三元触媒21から排出される排気ガス中の未燃HC等の濃度を低く維持するためには、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HC等の濃度を低下させる必要がある。
ところが、超高膨張比サイクルでは、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度が高くなる傾向にある。すなわち、膨張比(機械圧縮比)が高いと、圧縮上死点におけるピストン4の上面の位置が排気ポート10の入口に近くなる。このため、シリンダボア上に付着した未燃HCが、ピストンの上昇によって排気ポート10の入口近くまで掻き上げられる。排気ポート10の入口近くまで掻き上げられた未燃HCは排気ガスと共に排気ポート10内へ排出され易く、その結果、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度が高くなってしまう。
そこで、本発明の第一実施形態では、機関冷間始動時においては、上述した機関低負荷運転時であっても超高膨張比サイクルを実行しないこととしている。
図10は、機関冷間始動時における機関負荷に応じた機械圧縮比、膨張比、吸気弁7の閉弁時期、吸入空気量及びスロットル弁17の開度の各変化を示す図である。図10は比較的負荷の低い領域のみを示している。なお、図中の破線は機関低負荷運転時に超高膨張比サイクルを行う超高膨張比制御を実行している場合における各パラメータの変化を示している。また、図10では、機関負荷が低くなるにつれて吸気弁7の閉弁時期を遅らせることによって吸入空気量を制御する場合について説明しているが、機関負荷が低くなるにつれて吸気弁7の閉弁時期を早めることによって吸入空気量を制御する場合についても同様な制御が可能である。以下の説明では、図9に示した超高膨張比制御に対して、図10に示した制御を冷間始動制御と称する。
図10に示したように、冷間始動制御では、機関中高負荷運転時には機械圧縮比、吸気弁7の閉弁時期及びスロットル開度は図9に示した超高膨張比制御と同様に制御され、これに伴って膨張比及び吸入空気量も図9に示した超高膨張比制御と同様に制御される。これは、図9に示した超高膨張比制御を行っても、機関中高負荷運転時には膨張比はそれほど高くされず、その結果、機関本体から排出される排気ガスの温度は高温となるためである。
一方、冷間始動制御を行っている場合、機関低負荷運転時、特に機関負荷が或る一定の負荷(以下、「基準負荷」という)Lcriよりも低い時には、超高膨張比制御を行っている場合に比べて機械圧縮比が低くされる。特に、本実施形態では、機関負荷が基準負荷Lcriよりも低い時には、機械圧縮比は機関負荷に関わらずほぼ一定の機械圧縮比(以下、「設定機械圧縮比」という)MCsetとされ、膨張比もこの設定機械圧縮比に対応した膨張比とされる。
ここで、設定機械圧縮比MCsetは、限界圧縮比よりも小さく、例えば20よりも小さい値とされる。従って、超高膨張比制御を行っている場合には機関低負荷運転時に機械圧縮比は限界圧縮比に達し、最大とされるのに対して、冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時に機械圧縮比は限界圧縮比には達せず、よって最大とはされない。すなわち、本実施形態では、内燃機関の暖機が完了しておらず、よって冷間始動制御を行っている場合には、内燃機関の暖機が完了していて冷間始動制御を行っていない場合(すなわち、超高膨張比制御を行っている場合)よりも機械圧縮比が低くせしめられる。
また、膨張比は機械圧縮比の変化に伴って変化する。従って、超高膨張比制御を行っている場合には機関低負荷運転時に膨張比は最大とされるのに対して、冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時に膨張比は最大とはされない。すなわち、本実施形態では、内燃機関の暖機が完了しておらず、よって冷間始動制御を行っている場合には、内燃機関の暖機が完了していて冷間始動制御を行っていない場合よりも膨張比が低くせしめられる。
上述したように機関冷間始動時には、ほとんどの場合機関低負荷運転が行われることになる。しかしながら、冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時であっても膨張比は最大とされず、超高膨張比制御を行っている場合よりも膨張比が低いものとされることから、排気ガスの温度もそれほど低くはならない。このため、機関冷間始動時においても三元触媒21を迅速に昇温することができるようになる。
また、冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時であっても機械圧縮比は最大とされず、超高膨張比制御を行っている場合よりも機械圧縮比が低いものとされることから、圧縮上死点におけるピストン4の上面の位置が排気ポート10の入口から或る程度離れるため、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度を低く抑えることができる。
また、冷間始動制御を行っている場合、機関低負荷運転時、特に機関負荷が上記基準負荷Lcriよりも低い時には、超高膨張比制御を行っている場合に比べて吸気弁7の閉弁時期が早くされる(すなわち、吸気弁7の閉弁時期が吸気下死点に近づけられる)。特に、本実施形態では、冷間始動制御を行っている場合、機関負荷が基準負荷Lcriよりも低い時には、超高膨張比制御を行っている場合に比べて機関負荷の変化に対する吸気弁7の閉弁時期の変化の割合が小さくされる。これは、冷間始動制御を行っている場合には、排気ガスの温度を高める分だけ燃焼室5に供給される混合気の量を増大させなければならず、そのために超高膨張比制御を行っている場合に比べて吸入空気量を多くする必要があることによるものである。
このように冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時においても排気ガスの温度上昇のために吸入空気量を比較的多くする必要がある。このため、燃焼室5内に供給すべき吸入空気量は、吸気弁7の閉弁時期によっては吸入空気量を制御することができなくなるほど少量になることはなく、機関負荷が極めて低い領域であっても吸気弁7の閉弁時期を変化させることによって吸入空気量を制御することができる。このため、冷間始動制御を行っている場合には吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期に達することはなく、常に限界閉弁時期よりも早い時期とされる。
このように、冷間始動制御を行っている場合には、機関負荷が極めて低い領域においても吸入空気量を吸気弁7の閉弁時期によって制御することができるようになることから、スロットル弁17により吸入空気量を制御する必要がない。従って、冷間始動制御を行っている場合には、スロットル弁17は全開又はほぼ全開のまま保持される。
ただし、必ずしも吸気弁7の閉弁時期のみによって吸入空気量を制御する必要はない。例えば、機関負荷が基準負荷Lcriよりも低い時には吸気弁7の閉弁時期を一定とし、スロットル弁17によって吸入空気量を制御するようにしてもよい。しかしながら、いずれにせよ、冷間始動制御を行っている場合には、吸気弁7の閉弁時期が限界閉弁時期になることはない。
なお、冷間始動制御では機関負荷が基準負荷Lcriよりも低いときに機械圧縮比が設定機械圧縮比とされるが、この基準負荷Lcriは例えばそれよりも機関負荷が低いときに超高膨張比制御を実行すると三元触媒21を迅速に昇温するのに十分なほど排気ガスの温度を高めることができなくなってしまうような機関負荷、或いは斯かる機関負荷よりも高い機関負荷とされる。すなわち、基準負荷Lcriは、機関負荷が基準負荷Lcri以上であるときには超高膨張比制御を実行しても三元触媒21を迅速に昇温することができるが、機関負荷が基準負荷Lcriよりも低いときには超高膨張比制御を実行すると三元触媒21を迅速に昇温することができないような負荷とされる。
図11は、内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔の割り込みによって行われる。
図11に示したように、まず、ステップS10では、内燃機関の運転状態が検出される。検出されるパラメータとしては、例えば、三元触媒21の温度、機関冷却水温、内燃機関始動後の経過時間、三元触媒21の排気上流又は下流における排気ガスの温度等が挙げられる。これらパラメータは、例えば、三元触媒21に設けられた温度センサ、機関冷却水温を検出する水温センサ、三元触媒21の上流又は下流において排気管に設けられた温度センサ等によって検出される。
次いで、ステップS11では、内燃機関、特に三元触媒21の暖機が完了したか否かが判定される。本実施形態では、ステップS10において温度センサによって検出された三元触媒21の温度が活性温度以上となった場合、水温センサによって検出された機関冷却水温が所定温度以上となった場合、内燃機関始動後所定時間以上経過した場合、温度センサによって検出された三元触媒21の排気上流又は下流における排気ガスの温度が所定温度以上となった場合に、三元触媒21の暖機が完了したと判定される。
ステップS11において、三元触媒21の暖機が完了していないと判定された場合にはステップS12へと進み、図10に示したような冷間始動制御が実行される。一方、ステップS11において、三元触媒21の暖機が完了していると判定された場合にはステップS13へと進み、図9に示したような超高膨張比制御が実行される。
なお、上記実施形態では、内燃機関の暖機の完了を、三元触媒21の温度が活性温度以上となったか否か等に基づいて判定しているが、例えば、機関始動時における三元触媒21の温度等に基づいて三元触媒21が活性温度以上になるのに必要な時間或いは三元触媒21が活性温度以上になるのに必要な積算吸入空気量を算出し、機関始動からその時間が経過したか否か或いは機関始動からの吸入空気量の積算値がその積算吸入空気量に到達したか否かに基づいて内燃機関の暖機の完了を判定するようにしてもよい。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態の火花点火式内燃機関の構成は、基本的に第一実施形態の火花点火式内燃機関の構成と同様である。ただし、上記第一実施形態の火花点火式内燃機関では、冷間始動制御において、機関始動時における三元触媒21の温度とは無関係に実圧縮比及び機械圧縮比(膨張比)を制御しているのに対して、第二実施形態の火花点火式内燃機関では機関始動時における三元触媒21の温度に応じて実圧縮比及び機械圧縮比(膨張比)を設定するようにしている。
図12A及び図12Bは、機関始動時における三元触媒21の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。図12Aに示したように、本実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比が低く設定される。すなわち、機関始動時における機械圧縮比は、三元触媒21の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
また、図12Bに示したように、本実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度が低いほど、機関始動時における実圧縮比が低く設定される。すなわち、機関始動時における実圧縮比は、三元触媒21の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
このように、本実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度に基づいて機関始動時における機械圧縮比及び実圧縮比が定められると共に、これら定められた機械圧縮比及び実圧縮比に基づいて吸気弁7の閉弁時期が定められる。この場合、吸気弁7の閉弁時期は、機械圧縮比及び実圧縮比から自動的に決まるため、吸気弁7の閉弁時期のみによって燃焼室5内に供給される空気量を制御することは困難である。そこで、本実施形態では、吸気弁7の閉弁時期に加えて、スロットル弁17等の機関吸気通路内に設けられた弁によって、燃焼室5内に供給される空気量を制御するようにしている。
また、本実施形態では、図12A及び図12Bに示したようなマップを機関負荷毎に有しており、機関負荷が低いほど、機関始動時における三元触媒21の温度が高い場合の機械圧縮比及び実圧縮比と、機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合の機械圧縮比及び実圧縮比との差が大きくされる。
図13は、機関冷間始動時における機関負荷に応じた機械圧縮比、膨張比、吸気弁7の閉弁時期、吸入空気量の各変化を示す、図10と同様な図である。なお、図中の実線は本実施形態における冷間始動制御を実行している場合であって機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合、図中の一点鎖線は本実施形態における冷間始動制御を実行している場合であって機関始動時における三元触媒の温度が比較的高い(ただし、三元触媒21の活性温度以下)場合における各パラメータの変化を示している。また、図中の破線は機関低負荷運転時に超高膨張比サイクルを行う超高膨張比制御を実行している場合における各パラメータの変化を示している。
図13からわかるように、機関低負荷領域において、機械圧縮比は、機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合(実線)には、三元触媒21の温度が高い場合(一点鎖線)に比べて低くされる。また、超高膨張比制御を行っている場合に対して機械圧縮比を低くする程度は、機関負荷が低くなるほど大きくされる。
同様に、機関低負荷領域において、実圧縮比は、機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合(実線)には、三元触媒21の温度が高い場合(一点鎖線)に比べて低くされる。また、超高膨張比制御を行っている場合に対して、実圧縮比を低くする程度は、機関負荷が低くなるほど大きくされる。
本実施形態では、上述したように機関始動時における三元触媒21の温度に応じて機関負荷に応じた機械圧縮比及び実圧縮比が設定され、内燃機関の暖機が完了するまで(例えば、三元触媒21の温度が活性温度以上となるまで)その設定のまま機械圧縮比及び実圧縮比が制御される。したがって、例えば、機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合(実線)には、内燃機関の暖機が完了するまで図中に実線で示したように機関負荷に応じて機械圧縮比及び実圧縮比等が制御されると共に、内燃機関の暖機が完了すると超高膨張比制御を実行して図中に破線で示したように機械圧縮比及び実圧縮比等が制御されることになる。
本実施形態によれば、上記第一実施形態の場合と同様に、冷間始動制御を行っている場合には機関低負荷運転時であっても機械圧縮比(膨張比)は最大とされず、超高膨張比制御を行っている場合よりも機械圧縮比が低いものとされる。このため、排気ガスの温度が低くならず、三元触媒21を迅速に昇温することができると共に、圧縮上死点におけるピストン4の上面の位置が排気ポート10の入口から或る程度離れるため、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度を低く抑えることができる。
一方、機械圧縮比(膨張比)を低下させると、熱効率が低下するため、燃費の悪化を招くことになる。ここで、本実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度に応じて機械圧縮比を設定している。このため、例えば、内燃機関を停止してから再始動させるまでの経過時間が短い場合等、機関始動時における三元触媒21の温度があまり低くない場合には、機械圧縮比を低下させる程度が小さく、その結果、燃費の悪化を抑制することができる。
また、実圧縮比を高めると、燃焼効率が上昇するため、燃焼室5から排出される排気ガスの温度が低下する。また、実圧縮比を高めると、ピストン4が圧縮上死点にあるときの燃焼室5内の混合気の密度が高まることから、消炎領域(クエンチゾーン)内に含まれる燃料量が増大し、その結果、排気ガス中の未燃HCの濃度の増大を招く。本実施形態によれば、冷間始動制御を行っている場合には、超高膨張比制御を行っている場合に比べて、実圧縮比が低いものとされるため、燃焼室5から排出される排気ガスの温度を高めることができると共に排気ガス中の未燃HCの濃度を低く抑えることができる。特に、本実施形態によれば、機関始動時における三元触媒21の温度に応じて実圧縮比を設定しているため、機関始動時における三元触媒21の温度があまり低くない場合には、実圧縮比を低下させる程度を小さくすることができ、その結果、燃費の悪化を抑制することができる。
以上より、本実施形態によれば、三元触媒21を迅速に昇温し且つ燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度を低く抑えつつ、燃費の悪化を抑制することができる。
なお、上記実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度が低くなるにつれて機械圧縮比及び実圧縮比の両方を低くするようにしている。しかしながら、三元触媒21の温度が低くなるにつれて機械圧縮比のみ低下させ、実圧縮比をあまり変更せずに比較的高い一定の範囲内(例えば、図12B中の範囲X)に維持するようにしてもよい。これにより、上記実施形態に比べて三元触媒21の昇温が多少遅れると共に排気ガス中の未燃HCの濃度が多少高くはなるが、燃費を高いものとすることができるようになる。
また、上記実施形態では、機関始動時における三元触媒21の温度に応じて機械圧縮比及び実圧縮比が設定され、内燃機関の暖機が完了するまでその設定のまま機械圧縮比及び実圧縮比を制御するようにしている。しかしながら、機関始動後に三元触媒21の温度が上昇するのに伴って、機械圧縮比及び実圧縮比の設定を変更するようにしてもよい。この場合、例えば、機関始動時における三元触媒21の温度が低い場合には、図13中に実線で示したように機械圧縮比及び実圧縮比等が制御され、その後、三元触媒21の温度が上昇するのに伴って、例えば図13中に一点鎖線で示したように機械圧縮比及び実圧縮比等が制御され、内燃機関の暖機が完了したら超高膨張比制御を実行して図中に破線で示したように機械圧縮比及び実圧縮比等が制御されることになる。
さらに、本実施形態では、図12A及び図12Bに示したようなマップが機関負荷毎に作成される。しかしながら、例えば、始動時触媒温度と機械圧縮比補正量及び実圧縮比補正量との関係を予めマップとして求め、始動時触媒温度と無関係に求められた機関負荷に応じた機械圧縮比及び実圧縮比をこのマップを用いて算出された機械圧縮比補正量及び実圧縮比補正量分だけ補正するようにしてもよい。或いは、始動時触媒温度と機械圧縮比補正係数及び実圧縮比補正係数との関係を予めマップとして求め、始動時触媒温度と無関係に求められた機関負荷に応じた機械圧縮比及び実圧縮比にこのマップを用いて算出された機械圧縮比補正係数及び実圧縮比補正係数を乗算するようにしてもよい。
図14は、第二実施形態における内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔の割り込みによって行われる。
図14に示したように、まず、ステップS20では、図11に示したステップS11と同様に内燃機関の運転状態が検出される。次いで、ステップS21では、内燃機関、特に三元触媒21の暖機が完了したか否かが判定される。機関冷間始動時においては、内燃機関の暖機が完了していないと判定され、ステップS22へと進む。ステップS22では、内燃機関の始動が既に行われたか否かが判定される。内燃機関の始動が行われる前には、ステップS23へと進み、三元触媒21の温度が検出される。この三元触媒21の温度の検出は、機関始動の直前に行われることになるため、機関始動時における三元触媒21の温度が検出されることになる。
その後、内燃機関が始動されると、次の制御ルーチンでは、ステップS22において内燃機関の始動が既に行われたと判定され、ステップS24へと進む。ステップS24では、機関負荷が検出される。次いで、ステップS25では、ステップS23で検出された機関始動時における三元触媒21の温度及びステップS24で検出された機関負荷に基づいて、図12A及び図12Bに示したマップを用いて、目標機械圧縮比及び目標実圧縮比が算出される。ステップS26では、ステップS25で算出された目標機械圧縮比及び目標実圧縮比に基づいて吸気弁7の目標閉弁時期が算出される。次いで、ステップS27では、機械圧縮比がステップS25で算出された目標機械圧縮比となるように可変圧縮比機構Aが制御されると共に、吸気弁7の閉弁時期がステップS26で算出された目標閉弁時期となるように可変バルブタイミング機構Bが制御される。
その後、内燃機関の暖機が完了すると、次の制御ルーチンでは、ステップS21において内燃機関の暖機が完了したと判定され、ステップS28へと進み、図9に示したような超高膨張比制御が実行される。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態の火花点火式内燃機関の構成は、基本的に第二実施形態の火花点火式内燃機関の構成と同様である。ただし、上記第二実施形態の火花点火式内燃機関では、冷間始動制御において、機関始動時における三元触媒の温度に応じて機械圧縮比及び実圧縮比を設定しているのに対して、第三実施形態の火花点火式内燃機関では機関始動時における機関冷却水の温度に応じて機械圧縮比及び実圧縮比を設定している。
図15A及び図15Bは、機関始動時における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。図15Aに示したように、本実施形態では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比が低く設定される。すなわち、機関始動時における機械圧縮比は、機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
また、図15Bに示したように、本実施形態では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における実圧縮比が低く設定される。すなわち、機関始動時における実圧縮比は、機関始動時における機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
また、本実施形態では、上記第二実施形態と同様に吸気弁7の閉弁時期に加えて、スロットル弁17等の機関吸気通路内に設けられた弁によって、燃焼室5内に供給される空気量を制御するようにしている。さらに、本実施形態では、図15A及び図15Bに示したようなマップを機関負荷毎に有しており、機関負荷が低いほど、機関始動時における機関冷却水の温度が高い場合の機械圧縮比及び実圧縮比と、機関始動時における機関冷却水の温度が低い場合の機械圧縮比及び実圧縮比との差が大きくされる。
ところで、一般に、機関冷間始動時においては、燃焼室5内での混合気の燃焼が悪化するため、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCが増大する。特に、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度は、燃焼室5周りのシリンダヘッド2周りの壁温や吸気ポート8の壁温が低いほど、したがって機関冷却水の温度が低いほど高くなる。
これに対して、上述したように、機械圧縮比及び実圧縮比を低く設定すると、燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度を低下させることができる。ここで、本実施形態では、機関冷却水の温度が低いほど、機械圧縮比及び実圧縮比が低く設定される。このため、本実施形態によれば、機関冷却水の温度に関わらず燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度を低く抑えることができる。また、本実施形態では、機関冷却水の温度に応じて機械圧縮比及び実圧縮比を変更するようにしていることから、上記実施形態と同様に燃費の悪化を抑制することができる。
なお、上記第二実施形態と第三実施形態とを組み合わせて、三元触媒21の温度に基づいて算出された機械圧縮比及び実圧縮比と、機関冷却水の温度に基づいて算出された機械圧縮比及び実圧縮比のうち、低い方の機械圧縮比及び実圧縮比となるように制御してもよい。
次に、本発明の第四実施形態について説明する。第四実施形態の火花点火式内燃機関の構成は、基本的に第三実施形態の火花点火式内燃機関の構成と同様である。ただし、上記第三実施形態の火花点火式内燃機関では、冷間始動制御において、機関始動時における機関冷却水の温度が低くなるほど実圧縮比を低く設定しているのに対して、第四実施形態の火花点火式内燃機関では機関始動時における機関冷却水の温度が或る一定温度(以下、「基準温度」という)よりも低い領域では、機関冷却水の温度が低くなるほど実圧縮比を高く設定するようにしている。
図16A及び図16Bは、機関始動時における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。図16Aに示したように、本実施形態では、第三実施形態と同様に、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比が低く設定される。すなわち、機関始動時における機械圧縮比は、機関始動時における機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
また、図16Bに実線で示したように、本実施形態では、機関冷却水の温度が基準温度よりも高い温度領域(以下、「高温側領域」という)では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における実圧縮比が低く設定される。すなわち、高温側領域では、機関始動時における実圧縮比は、機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて低くされる。
一方、機関冷却水の温度が基準温度以下の温度領域(以下、「低温側領域」という)では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における実圧縮比が高く設定される。すなわち、低温側領域では、機関始動時における実圧縮比は、機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて高くされる。
ところで、一般に、実圧縮比を低下させると、圧縮上死点付近までピストン4によって圧縮された混合気の温度(圧縮端温度)が低下する。内燃機関の暖機が完了した後であれば、実圧縮比を低下させて圧縮端温度が低下しても混合気の着火性にはほとんど影響がない。ところが、内燃機関の暖機が完了する前、すなわち機関冷間始動時においては圧縮端温度が低下すると混合気の着火性が低下し、その結果、燃焼室5内での混合気の燃焼状態の悪化を招く。このような傾向は、機関冷却水の温度が或る一定温度(例えば、常温。20℃±10℃)以下であるときに顕著である。
ここで、本実施形態では、低温側領域においては、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における実圧縮比が高く設定される。このため、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど圧縮端温度が高くなり、燃焼室5内での混合気の燃焼状態の悪化が抑制される。
なお、低温側領域と高温側領域とを分ける基準温度は、それよりも温度が低下すると燃焼室5内での混合気の燃焼状態の悪化が顕著となる或る一定温度(例えば、常温。20℃±10℃)とされる。
また、本実施形態では、機関始動後一定時間が経過した後には、図16B中に破線で示したように、低温側領域においても機関冷却水の温度が低いほど実圧縮比が低く設定される。したがって、機関始動後或る程度の時間が経過した後には、全ての温度領域において機関冷却水の温度が低いほど実圧縮比が低く設定される。
ところで、機関冷間始動時において混合気の着火性が低下するのは一時的なものであり、機関始動後或る程度の時間が経過した後には十分な着火性を得ることができる。このため、機関始動時において着火性改善のため圧縮端温度を上昇させる必要があるのは、機関始動後或る程度の時間が経過するまでである。逆に、これよりも長い時間に亘って圧縮端温度を上昇させるべく実圧縮比を高く設定したままにすると、三元触媒21の暖機遅れや燃焼室5から排出される排気ガス中の未燃HCの濃度の上昇等を招くことになる。
本実施形態によれば、機関始動後一定時間が経過した後には低温側領域において実圧縮比を上昇させるのを終了して、図15Bに示したような機関冷却水の温度に応じた実圧縮比の制御を行うこととしている。これにより、機関冷間始動時における混合気の着火性を高く維持しつつ三元触媒21の早期暖機及び排気ガス中の未燃HCの濃度の低下を実現することができる。
なお、上記一定時間は、機関始動後、十分な着火性を得られるまでの時間であり、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど長い時間とされる。或いは、上記一定時間を、機関始動後、燃焼室5内での最初の爆発が行われるまでの時間、又は機関始動後、機関回転数が一定回転数(例えば、400rpm)以上となるまでの時間としてもよい。
なお、上記実施形態では、低温側領域において、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比が低く設定される。しかしながら、例えば、図17Aに実線で示したように、低温側領域では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比を高く設定するようにしてもよい。
また、この場合、機関始動後一定時間が経過した後には、図17Aに破線で示したように、低温側領域においても機関冷却水の温度が低いほど実圧縮比を低く設定するようにしてもよい。
図18は、第四実施形態における内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは一定時間間隔の割り込みによって行われる。ステップS30〜S33は、図14に示したステップS20〜S23と同様であるため、説明を省略する。ステップS32において、内燃機関の始動が既に行われたと判定されると、ステップS34へと進む。ステップS34では、機関始動後一定時間が経過しているか否かが判定される。機関始動直後には一定時間が経過していないと判定され、ステップS35へと進む。ステップS35では機関負荷が検出され、次いでステップS36では、ステップS33で検出された機関始動時における機関冷却水の温度及びステップS35で検出された機関負荷に基づいて図17A及び図17Bに実線で示したマップ(始動直後用マップ)を用いて機械圧縮比及び実圧縮比が算出される。ステップS37では、ステップS36で算出された目標機械圧縮比及び目標実圧縮比に基づいて吸気弁7の目標閉弁時期が算出される。次いで、ステップS38では、機械圧縮比がステップS36で算出された目標機械圧縮比となるように可変圧縮比機構Aが制御されると共に、吸気弁7の閉弁時期がステップS37で算出された目標閉弁時期となるように可変バルブタイミング機構Bが制御される。
その後、機関始動後一定期間が経過すると、次の制御ルーチンでは、ステップS34において機関始動後一定時間が経過したと判定され、ステップS39へと進む。ステップS39では、機関負荷が検出され、次いでステップS40では、ステップS33で検出された機関始動時における機関冷却水の温度及びステップS39で検出された機関負荷に基づいて図17A及び図17Bに破線で示したマップ(一定期間経過後マップ)を用いて機械圧縮比及び実圧縮比が算出される。次いで、ステップS41では、ステップS37と同様に吸気弁の目標閉弁時期が算出され、ステップS42ではステップS38と同様に可変圧縮比機構A及び可変バルブタイミング機構Bが制御される。
そして、内燃機関の暖機が完了すると、次の制御ルーチンでは、ステップS31において内燃機関の暖機が完了したと判定されて、ステップS43へと進み、図9に示したような超高膨張比制御が実行される。
次に、本発明の第五実施形態について説明する。第五実施形態の火花点火式内燃機関の構成は、基本的に第三実施形態及び第四実施形態の火花点火式内燃機関と同様である。ただし、上記第三実施形態及び第四実施形態の火花点火式内燃機関では、燃料性状を考慮せずに機械圧縮比及び実圧縮比を設定しているのに対して、第五実施形態の火花点火式内燃機関では燃料性状を考慮して機械圧縮比及び実圧縮比を設定している。
図19A及び図19Bは、機関始動時における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す、図17A及び図17Bと同様な図である。図中の太線は、燃料中の重質燃料濃度が低い場合(すなわち、燃料中の軽質燃料濃度が高い場合)における関係、図中の細線は燃料中の重質燃料濃度が高い場合における関係をそれぞれ示している。図19A及び図19Bに実線で示したように、本実施形態では、図17A及び図17Bに示した場合と同様に、高温側領域では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど機関始動時における機械圧縮比及び実圧縮比が低く設定される。一方、低温側領域では、機関始動時における機関冷却水の温度が低いほど、機関始動時における機械圧縮比及び実圧縮比が高く設定される。また、図19A及び図19Bに破線で示したように、機関始動後一定時間が経過した後には、低温側領域においても機関冷却水の温度が低いほど機械圧縮比及び実圧縮比が低く設定される。
加えて、本実施形態では、特に低温側領域において、燃料中の重質燃料濃度が高い場合(図中の細線)には、燃料中の重質燃料濃度が低い場合(図中の太線)に比べて、機械圧縮比及び実圧縮比が高くされる。より詳細には、本実施形態では、燃料中の重質燃料濃度が高くなるほど、機械圧縮比及び実圧縮比が高くされる。
ところで、重質燃料は、内燃機関の冷間時において軽質燃料に比べて気化率が低い。このため、燃料中の重質燃料の濃度が高くなるほど、内燃機関の冷間時において燃料が気化しにくくなり、この結果、燃焼室5内での混合気の燃焼悪化を招く。
ここで、本実施形態では、内燃機関の冷間時において、燃料中の重質燃料濃度が高くなるほど、実圧縮比が高く設定される。上述したように、実圧縮比が高くされると、圧縮端温度が上昇し、その結果、混合気中の燃料が気化し易くなる。したがって、本実施形態によれば、重質燃料の濃度が高い燃料を使用した場合であっても、機関冷間始動時において比較的良好に混合気を燃焼させることができる。
一方、図19Bに示したように、重質燃料濃度の高い燃料を用いた場合であっても、高温側領域では燃料は比較的気化し易い。そこで、本実施形態では、高温側領域においては、重質燃料濃度が高い場合(図中の細線)であっても重質燃料濃度が低い場合(図中の太線)と同様に実圧縮比を設定するようにしている。これにより、重質燃料を用いても燃料が気化しやすい高温側領域においては、排気ガス中の未燃HCの濃度の低下を実現することができる。したがって、本実施形態によれば、燃料を気化し易くさせつつ排気ガス中の未燃HCの濃度を低下させることができる。
なお、燃料の性状に応じた燃料全体の気化率の変化は、燃料中に重質燃料が含まれている場合のみならず、例えば燃料中にエタノールやメタノールが含まれている場合にも生じうる。例えば、燃料中にエタノールが含まれている場合には、燃料中のエタノールの濃度が高くなるほど燃料全体の気化率が悪化する。このため、この場合、機関冷間始動時において、燃料中のエタノールの濃度が高くなるほど、特に低温側領域において、実圧縮比が高くされる。
したがって、これらをまとめて表現すると、本実施形態によれば、燃料噴射弁13から噴射される燃料の機関冷間始動時における気化率が低いほど(例えば、燃料中の重質燃料、エタノール及びメタノール等の濃度が高いほど)、機関冷間始動時において、特に低温側領域にて、実圧縮比が高くされる。
なお、本発明について特定の実施形態に基づいて詳述しているが、当業者であれば本発明の請求の範囲及び思想から逸脱することなく、様々な変更、修正等が可能である。
火花点火式内燃機関の全体図である。 可変圧縮比機構の分解斜視図である。 図解的に表した内燃機関の側面断面図である。 図解的に表した内燃機関の側面断面図である。 可変バルブタイミング機構を示す図である。 吸気弁及び排気弁のリフト量を示す図である。 機械圧縮比、実圧縮比及び膨張比を説明するための図である。 機械圧縮比、実圧縮比及び膨張比を説明するための図である。 機械圧縮比、実圧縮比及び膨張比を説明するための図である。 理論熱効率と膨張比との関係を示す図である。 通常のサイクル及び超高膨張比サイクルを説明するための図である。 通常のサイクル及び超高膨張比サイクルを説明するための図である。 超高膨張比制御を行った場合における機関負荷に応じた機械圧縮比等の変化を示す図である。 冷間始動制御を行った場合における機関負荷に応じた機械圧縮比等の変化を示す図である。 内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 内燃機関の暖機完了前における三元触媒の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における三元触媒の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 第二実施形態の冷間始動制御を行った場合における機関負荷に応じた機械圧縮比等の変化を示す図である。 第二実施形態の内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 第四実施形態の内燃機関の運転制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。 内燃機関の暖機完了前における機関冷却水の温度と機械圧縮比及び実圧縮比との関係を示す図である。
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 ピストン
5 燃焼室
7 吸気弁
70 吸気弁駆動用カムシャフト
A 可変圧縮比機構
B 可変バルブタイミング機構

Claims (9)

  1. 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、吸気弁の閉弁時期を制御可能な可変バルブタイミング機構とを具備し、燃焼室内に供給される吸入空気量が主に吸気弁の閉弁時期を変えることによって制御され、機関低負荷運転時には機関高負荷運転時に比べて機械圧縮比が高くされる火花点火式内燃機関において、
    内燃機関の暖機が完了する前における機関低負荷運転時の機械圧縮比を、内燃機関の暖機が完了した後における機関低負荷運転時の機械圧縮比よりも低い圧縮比にすると共に、
    内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が基準温度よりも高い温度領域では機関冷却水の温度が低くなるにつれて実圧縮比を低くすると共に、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域では機関冷却水の温度が低くなるにつれて実圧縮比を高くするようにした、火花点火式内燃機関。
  2. 機関低負荷運転時には機械圧縮比が最大機械圧縮比とされ、内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても機械圧縮比を最大圧縮比よりも低い圧縮比にするようにした、請求項に記載の火花点火式内燃機関。
  3. 機関低負荷運転時には膨張比が20以上とされ、内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても膨張比が20未満となるように機械圧縮比が設定される、請求項1又は2に記載の火花点火式内燃機関。
  4. 吸気弁の閉弁時期は、機関負荷が低くなるにつれて、燃焼室内に供給される吸入空気量を制御しうる限界閉弁時期まで吸気下死点から離れる方向に移動せしめられ、
    内燃機関の暖機が完了する前には機関低負荷運転時であっても吸気弁の閉弁時期は上記限界閉弁時期よりも吸気下死点側の閉弁時期までしか移動せしめられない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関。
  5. 内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて機械圧縮比を低くするようにした、請求項1〜4のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関。
  6. 内燃機関の暖機が完了する前において、機関冷却水の温度が基準温度よりも高い温度領域では機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を低くすると共に、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域では機関冷却水の温度が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を高くするようにした、請求項1〜4のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関。
  7. 内燃機関の始動後一定時間経過後は、機関冷却水の温度が基準温度よりも低い温度領域においても機関冷却水の温度が低くなるにつれて実圧縮比を低くするようにする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関。
  8. 上記一定時間は、機関始動時の機関冷却水の温度が低いほど長くされる、請求項に記載の火花点火式内燃機関。
  9. 内燃機関の暖機が完了する前において、内燃機関に供給される燃料の気化率が低い場合には高い場合に比べて実圧縮比を高くするようにした、請求項1〜8のいずれか1項に記載の火花点火式内燃機関。
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