JP4858334B2 - 昇降機能付き吊下げ搬送車 - Google Patents
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Description
その上、走行車輪が取り付けられた基台の上に車体があることから、この基台が、エンジン搭載やアクスル搭載等の際にこれらの部品を載置した台車と干渉するため、この台車から基台上へエンジン又はアクスル等の部品を受け渡す必要がある。
その上、基台の下側に突設されたガイドピンを走行路面に設けられた案内溝に嵌合させながら所定の搬送経路に沿って走行するものであるため、ライン外への搬送台車の搬出及びライン外からの搬送台車の搬入の自由度が低いとともに、車体の下側に基台があるため、この基台が部品を組み付ける際の部品搬送の邪魔になるため、ライン組立て方式と、一箇所で一部の部品をまとめて組み付けるセル組立て方式とを併用する構成等に柔軟に対応することができない。
その上、搬送台車の基台上に昇降駆動用のアクチュエータを搭載しているため、搬送台車の外部から動力を供給する必要がある。
その上、基台に立設された左右一対のガイドポストが部品を組み付ける基体の近くに存在する昇降機能付き搬送台車と比較して、ガイドポストを用いずに基体をハンガーで吊り下げているため、基体の下廻りへの部品組付け作業等の際に邪魔になるガイドポストがないため、基体の下廻りへの部品組付け作業等の作業性を高くすることができる。
その上さらに、基体をその前後左右に設けたフレームで支持し、このフレームを昇降機構の受部で受けて、基体及びフレームを基台に搭載した昇降駆動用のアクチュエータにより昇降させる昇降機能付き搬送台車と比較して、基体をハンガーで吊り下げているため、基体を支持するフレームが不要になるとともに、このフレームや基台が作業の邪魔になることがなく、さらに、搬送車上に昇降駆動用のアクチュエータがないため、搬送車の外部から動力を供給する必要がない。
その上さらに、ハンガーを昇降させる昇降駆動機構の入力軸を、天井枠体に設けた伝達機構を介して回転駆動装置により回転することによりハンガーを昇降させる構成であることから、回転駆動装置を天井枠体の近傍の架台等の上に設置しておけばよいため、昇降駆動用の回転駆動装置等を収容するピットを設ける必要がない。
その上、ライン外への搬送車の搬出及びライン外からの搬送車の搬入を、例えば作業者が操作して、任意の位置で容易に行うことができるとともに、基体の下側に部品搬送の邪魔になる基台がないため、ライン組立て方式と、一箇所で一部の部品をまとめて組み付けるセル組立て方式とを併用する構成等に柔軟に対応することができる。
また、図6及び図7は、フリクションローラ式駆動装置Eにより駆動されて昇降機能付き吊下げ搬送車1が搬送されている状態を示す左上方から見た斜視図である。
さらに、図8は、シャーシ工程において、ハンガー7及び車体Wを最も上昇させ、エンジン搭載台車D上のエンジンを車体Wの下側から組み付ける例を示す左上方から見た斜視図である。
さらに、図3(a)及び図4に示すように、例えば車体へ内装品等を組み付けるトリム工程等において、車体Wの前後のドアA,Bを全開した状態で作業を行ってもよいし、例えば塗装工程後にドアA,Bを取り外した状態で作業を行ってもよい。
なお、前後左右に立設される脚体3,…は、前後左右の4本に限定されるものではなく、5本以上であってもよいし、昇降支持手段5,5を天井枠体4の前後に設ける構成としてもよい。
また、図1(b)、図2(b)及び図3(b)に示すように、ハンガー7及び車体Wが最も上昇した状態では、ハンガー7に吊り下げられた車体Wの上部が天井枠体4よりも上側に位置するが、天井枠体4は前記のとおり前枠4F、後枠4B、左枠4L及び右枠4Rからなり、これらにより囲まれた内側部分は空間となっているため、天井枠体4と車体Wが干渉することがなく、車体Wの下廻りへの部品組み付け作業に適した十分な高さまで車体Wを上昇させることができる。
図1に示すように、前枠4Fと後枠4Bとの間には、左枠4L及び右枠4Rに沿ってこれらと平行に、左右の連結フレーム10L,10Rが横架され、左枠4Lと左連結フレーム10Lとの間及び右枠4Rと右連結フレーム4Rとの間に、昇降支持手段5,5の前後方向に延びる下板5B,5Bが固定される。
昇降支持手段5は、下板5Bと、この下板5Bと平行にその上側に位置し、ハンガー7の上端部を支持するとともに、後述するように昇降駆動機構6により駆動されてハンガー7とともに昇降する昇降部材である、前後方向に延びる上板5Aとの間に、図2(b)に示すように、2本の同じ長さのリンクの上下端間の中点同士を枢結してなるX字状対称リンクを上下に重ねた構成からなる。
また、上リンク11の上端11Aが上板5Aの前部と左右方向軸まわりに回動可能に連結され、下リンク14の下端14Bが下板5Bの前部と左右方向軸まわりに回動可能に連結されるとともに、上リンク12の上端12Aが上板5A後部のスライドガイドにより前後方向にスライド可能に支持され、下リンク13下端13Bが下板5B後部のスライドガイド17(図1参照。)により前後方向にスライド可能に支持される。
このように左右の昇降支持手段5,5により昇降可能に支持されたハンガー7は、天井枠体4の下側に配設された、左右方向軸まわりに回転する振止めローラ18A,18A、及び、前後方向軸まわりに回転する振止めローラ18B,18Bにより左右の垂下部分の前後左右をガイドされるため、昇降時に振れ止めされ、安定かつ確実に昇降する。
なお、昇降支持手段5を構成するX字状対称リンクは必ずしも上下に重ねる必要はない。
また、昇降支持手段5は、X字状対称リンクを用いた構成に限定されるものではなく、リニアカイド等を用いる構成であってもよい。
図2(b)及び図5に示すように、昇降駆動機構6は、天井枠体4により支持されており、図示しない入力軸の回転運動を上下方向の直線運動に変換して昇降支持手段5の昇降部材5Aを駆動するものである。
このような入力軸の回転運動を上下方向の直線運動に変換する機構としては、スパイラル状の垂直板と水平板とを組み合わせて昇降する駆動機構(例えば、米国特許第6,547,216号明細書参照。)があり、この駆動機構を本実施の形態では採用している。
しかし、入力軸の回転運動を上下方向の直線運動に変換する機構としては、ボールねじ等を採用してもよく、ボールねじを採用した場合においては、上下方向に延びるボールねじ軸の下端を入力軸とし、ボールねじのナットを前記昇降部材として、前記入力軸を回転させることにより前記ナットとともにハンガー7を昇降させるようにすればよい。
したがって、被駆動軸21を回転させる前記回転駆動装置による駆動トルクは、天井枠体4に設けた伝達機構を介して左右の昇降駆動機構6,6に伝達され、昇降部材である左右の上板5A,5Aが連動して昇降するため、ハンガー7及び車体Wが昇降する。
さらに、ライン外への昇降機能付き吊下げ搬送車1の搬出及びライン外からの搬送車1の搬入を、例えば作業者が操作して、任意の位置で容易に行うことができるとともに、車体Wの下側に部品搬送の邪魔になる基台がないため、ライン組立て方式と、一箇所で一部の部品をまとめて組み付けるセル組立て方式とを併用する構成等に柔軟に対応することができる。
昇降機能付き吊下げ台2は、図1〜図8に示した昇降機能付き吊下げ搬送車1と異なり、組立ラインの搬送経路に沿って移動するものではなく、したがって前後左右の脚体3,…の下端に昇降機能付き吊下げ搬送車1のような走行車輪8,…がなく、脚体3,…の下面は床面に当接し、この状態で床面に固定される。
なお、昇降機能付き吊下げ台2を所定位置まで容易に移動させるために前後左右の脚体3,…の下端にキャスターを取り付けておき、昇降機能付き吊下げ台2を所定位置まで移動させた後にアジャスターを下方に突出させてキャスターを浮かせることにより、昇降機能付き吊下げ台2を所定位置に固定するようにしてもよい。
また、左右の昇降駆動機構6,6を駆動するための回転駆動装置は図示していないが、昇降機能付き吊下げ台2は前記搬送経路に沿って移動しないため、前記回転駆動装置は、例えば天井枠体4に取り付けておいてもよいし、天井枠体4の近傍の架台等の上に設置しておいてもよい。
2 昇降機能付き吊下げ台
3 脚体
4 天井枠体
4F 前枠
4B 後枠
4L 左枠
4R 右枠
4S 側面
5 昇降支持手段
5A 上板(昇降部材)
5B 下板
6 昇降駆動機構
7 ハンガー
7A 連結杆
7B 受部
8 走行車輪
9 杆体
9S 側面
10L,10R 連結フレーム
11,12 上リンク
13,14 下リンク
11A,12A,13A,14A 上端
11B,12B,13B,14B 下端
15,16 回動軸(中点)
17 スライドガイド
18A,18B 振止めローラ
19L,19R カップリング
20 伝動軸
21 被駆動軸
22F,22B カップリング
23 伝動軸
25L,25R,26 ギヤボックス
W 車体(部品を組み付ける基体)
A,B ドア
C 作業者コンベア
D エンジン搭載台車
E フリクションローラ式駆動装置
F フリクションローラ
FL 床面
T 搬送方向
Claims (2)
- 前後左右に立設され、下端に走行車輪が取り付けられた脚体と、
これら脚体の上端に連結固定された天井枠体と、
この天井枠体の前後又は左右に設けられ、部品を組み付ける基体を吊り下げるハンガーの上端部を昇降可能に支持する昇降支持手段と、
前記天井枠体に支持され、入力軸の回転運動を上下方向の直線運動に変換して前記ハンガーを昇降させる昇降駆動機構とを備えるとともに、
前記左右の脚体の間を開放してこれらの間隔を前記基体の幅よりも大きくし、あるいは、前記左右の脚体の間を開放してこれらの間隔を、搬送方向に延びる作業者コンベアを跨ぐことができるように、前記作業者コンベアの幅よりも大きくし、
前記天井枠体に、又は前記前後の脚体の下端部間に横架された杆体に、搬送方向に延びる側面を形成してなり、
前記昇降駆動機構の入力軸を、前記天井枠体に設けた伝達機構を介して、組立ラインの搬送経路の所定箇所に配置した回転駆動装置により回転することにより、前記ハンガーを昇降させ、前記搬送経路の所定箇所に配置したフリクションローラ式駆動装置のフリクションローラを前記天井枠体又は杆体の側面に圧接することにより、前記搬送経路に沿って移動する昇降機能付き吊下げ搬送車。 - 前記部品を組み付ける基体が前記昇降駆動機構により上昇した際に干渉しないように、前記天井枠体に内側空間を形成してなる請求項1記載の昇降機能付き吊下げ搬送車。
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