JP4857186B2 - カバードヤーンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポンプやバルブ等の流体機器に使用されるグランドパッキン材料として好適なカバードヤーンの製造方法に関するものである。
従来のグランドパッキンは、先ず繊維を編組して紐状にし、それから目詰材を含浸し、次に目詰材が含浸された紐状の編組繊維をリング状に成形することで作成される。このようにして作成されたグランドパッキンは、通常、バルブ等の流体機器のグランド部へ挿入及び加圧された状態で装備され、流体の漏れを止めるシール手段としてその役目を発揮するものとなる。繊維材料には石綿、フッ素樹脂、アラミド、炭素繊維、その他の各種有機繊維が使用されている。この繊維形態としては多数本の長繊維を集合したマルチフィラメント、短繊維(ステープル)を紡いだ紡績糸、及びこれらの繊維を集合して撚り合わせた集合加撚糸がある。
近年においては、相手側部材へのなじみ性やシール性の良さを有することから膨張黒鉛を用いたグランドパッキンが主流になってきている。例えば、特許文献1において開示されるように、膨張黒鉛基材に補強線材を撚る等してスパイラル状に巻き付けて外補強した膨張黒鉛製編み糸の複数を、編組又は捻り加工することで成るグランドパッキンが知られている。
上述のグランドパッキンは、スタフィングボックス等の流体機器の軸封部の他、半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の各種技術分野の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水、薬液、或いは洗浄液の配管系等、種々の箇所において用いられる。その中で飲料水や食用油等の食品を扱う配管系に用いられる場合には少々問題があった。それは、膨張黒鉛を主原料とするグランドパッキンは黒色を呈しているので、使用すると食品に色が付くとか汚れているといったイメージ(実際に色が付くということはない)がユーザーにあり、場合によっては使用を敬遠される傾向があったのである。
そこで、比較的白っぽい色を呈する繊維材として、特許文献2等において知られている玄武岩繊維を用いることにより、膨張黒鉛を用いることによる前述したマイナーなイメージを払拭させることが可能に思える。しかしながら、玄武岩繊維は繊維径が太く、かつ、高弾性であるため、相手側部材に密着し難い(なじみ性に劣る)という問題がある。その問題を解決すべく密着させるための高い面圧を作用させる構成を採ると、今度は玄武岩繊維が容易に破損してしまう新たな問題がある。このように、グランドパッキン材料としてはさらなる改善の余地が残されているものであった。
特開2005−291264号公報 特開2006−347845号公報
本発明の目的は、前述した玄武含繊維の短所を補えるように更なる工夫を凝らすことにより、比較的白っぽい色を有する玄武岩繊維の特徴を活かして、白っぽい色の外観でありながら良好なシール性を持つように改善されたグランドパッキン材料を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、複数の玄武岩繊維11を束ねて形成されるマルチフィラメント2の回りを有機繊維12で覆って構成されるとともに、前記有機繊維12の構成比率が10〜40wt%に設定されるカバードヤーンの製造方法であって、
複数の玄武岩繊維11を束ねて直線状のマルチフィラメント8を形成する中心形成工程と、複数の玄武岩繊維11を撚って成る加撚紐状体9の複数を、前記直線状のマルチフィラメント8を覆いながら撚ることで複合加撚紐状体10を形成する撚り工程と、前記複合加撚紐状体10を有機繊維12で覆う覆い工程と、を有することを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカバードヤーンの製造方法において、前記有機繊維12がアラミド繊維であることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のカバードヤーンの製造方法において、前記マルチフィラメント2が、複数の玄武岩繊維11を撚って形成される加撚紐状体7であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、パッキン材料としてのカバードヤーンは、低弾性の有機繊維でカバーされているので、加圧時に相手面に対する密着性に優れている。高面圧負荷時に玄武岩繊維が破損したとしても、破損しない有機繊維のシース(さや)内に保持されている状態であるため、特性が著しく変化せず、パッキンを構成した場合の漏れ止め機能が維持されるようになる。そして、本発明によるカバードヤーンを用いて構成されるパッキンでは、コア部分の玄武岩繊維は耐熱性と強度に優れるので、高温高圧条件下でも有機繊維によるパッキンにおいては発生する強度低下やクリープが生じないものとなる。加えて、カバードヤーンを材料としてパッキンを構成した場合の摺動面は玄武岩繊維ではなく有機繊維になるので、摩擦抵抗が小さいとともに色調が変更設定(例えばスノーホワイト等の白色系)できる利点がある。これにより、飲料水や食用油等の食品を扱う配管系にも心理的な抵抗を生じることなく用いることができるグランドパッキン材料となる。
その結果、玄武含繊維の短所を補えるように更なる工夫を凝らすことにより、比較的白っぽい色を有する玄武岩繊維の特徴を活かして、グランドパッキンを構成した場合の良好なシール性を持つものとしながら白っぽい色の外観を呈することが可能となるグランドパッキン材料、即ちカバードヤーンを好適に作成することが可能なカバードヤーンの製造方法を提供することができる。
玄武岩繊維を直線状に束ねて成る直線マルチフィラメントの外側に、複数の玄武岩繊維を撚って成る加撚紐状体の複数を撚りながら巻き付け、その複合加撚紐状体を有機繊維で覆う請求項1の製造方法を採れば、さらに高強度なカバードヤーンを得ることができる利点がある。
請求項2のように、有機繊維をアラミド繊維とすれば、白っぽい色調としながら強度や耐熱性に優れて、グランドパッキンを構成した場合のシール性に好都合なカバードヤーンの製造方法とすることができる。
複数の玄武岩繊維を撚って束ねる加撚紐状体を用いる請求項3の発明によるカバードヤーンの製造方法においては、複数の玄武岩繊維を単に束ねて成るマルチフィラメントを用いるカバードヤーンよりも高強度にできる。
以下に、本発明によるカバードヤーンの製造方法及びカバードヤーンの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は各グランドパッキンの各種特性を示す表、図2,6,7は各種マルチ本発明によるフィラメントを示す図、図3〜図5はそれぞれカバードヤーン、紐状編組パッキン、グランドパッキンを示す図、図8,9は弾性率に関する関係グラフと棒グラフ、図10,11は漏洩量に関する表とグラフ、図12は別構造のカバードヤーンを示す図である。
バサルトファイバー(玄武岩繊維)は、天然の玄武岩を100%原料として高温で溶融紡糸された非晶性の人造鉱物繊維であり、アスベスト代替材料として使用されている。バサルト連続繊維では、最高使用温度は820℃に及び、ガラス繊維の使用温度480℃に比べても高温の使用環境に優れている。例えば、砂利程度の砕石玄武岩を洗浄してから1500〜1600℃で溶融加熱し、繊維形成帯域での溶解物の粘度を100ポアズより高くして分速3500mを越える速度で繊維を引張すればバサルトファイバー連続長繊維を作ることができる。このバサルト長繊維の溶融温度は1050℃と高く、焼却炉内でガラス繊維のように液化せず結晶化することから、焼却炉を傷めない環境対応型繊維でもある。
バサルトファイバーの特徴としては、(1)広い使用温度範囲:−250〜+600℃、(2)低吸湿性、(3)耐薬品性:耐酸、耐アルカリ、(4)耐摩耗性、(5)高抗張力、(6)高絶縁性、(7)防音性、(8)柔軟性、の各項目に優れる点が挙げられる。アスベストは、原料が各種石綿であり、結晶性の天然繊維で単繊維径が0.03〜0.1μmであるに対して、玄武岩製のバサルトファイバーは、非結晶の人造繊維で単繊維径が9〜17μm(平均は13μm)というものである。
繊維径が約13μmの玄武岩繊維11の多数によるマルチフィラメント2〔これをA(単位:g/m)とし、図2を参照〕を用意し、その回りにメタ系アラミド繊維(有機繊維の一例)12の短繊維〔これをB(単位:g/m)とする〕を巻き付け角度(マルチフィラメント2の軸心Pに直交する線分Xに対する角度)θでもって巻き付け加工し、カバードヤーン1(図3参照)を作製する。つまり、玄武岩繊維11を有機繊維12で覆って構成されるカバードヤーン1であり、図2に示すように、複数の玄武岩繊維11を束ねてマルチフィラメントを形成する中心形成工程と、図3に示すように、マルチフィラメントの回りに有機繊維を巻き付ける覆い工程と、を有する製造方法によって作成される。尚、アラミド繊維12の巻き付け角度θは45度以下に設定されるのが望ましい。
そして、膨張黒鉛C(%)より成るヤーンを中芯材3とし、かつ、玄武岩繊維11〔これをDとする〕と、これを覆うアラミド繊維(有機繊維の一例であり、Eとする)12とで成るカバードヤーン1で中芯材3を被覆し、図4に示すように、□8mmの紐状編組パッキン4を作製する。このパッキン4を、例えば内径32mm、外径48mm、高さ(厚さ)8mmのリング状に金型成形することにより、図5に示すグランドパッキン5を作製する。
ここで、アラミド繊維は、ナイロンの一種であるが、通常のナイロンと違ってベンゼン環を含みこれがアミド結合で結んだ固い構造の高分子を原料としたものであり、芳香族ナイロンと呼ばれることがある。アラミドはその成分により、パラ系とメタ系とがある。パラ系は非常に強く、引っ張り強さはナイロンの約2.5倍の強さがあり、パラ系アラミド繊維は、タイヤコード、ベルト、防弾服、防護服、航空機部材、コンクリート補強等に使用される。メタ系アラミド繊維は、耐熱性、難燃性に優れ、防炎服、防護服、作業服、耐熱フィルター、電線被覆材等に使用される。
尚、マルチフィラメントAとしては、図6に示すように、複数(多数)の玄武岩繊維11を撚って成る加撚糸7でも良く、その加撚糸7を有機繊維(例:アラミド繊維)で覆うことでカバードヤーンになる。この場合、撚り角度aを例えば70度とすることが考えられるが、それ以外の角度でも良い。つまり、複数の玄武岩繊維11を撚って加撚糸(加撚紐状体の一例)7を形成する加撚工程(図6を参照)と、その加撚糸7を有機繊維12で覆う(図3を参照)覆い工程とを有する製造方法によって作成されるカバードヤーンである。
また、図7に示すように、数本の直線状の玄武岩繊維マルチフィラメント8を、玄武岩繊維マルチフィラメントによる複数本の加撚糸(図6のように撚り加工された糸)9で撚って覆うことで成る複合加撚糸10によるマルチフィラメント(集合加撚されたマルチフィラメント)Aでも良い。図7においては、2本の加撚糸9,9を用いた双子型の加撚糸10とされており、その加撚角度bは、例えば50度に設定する。この複合加撚糸10を有機繊維(例:アラミド繊維)で覆い、カバードヤーンとすることが可能である。つまり、複数の玄武岩繊維11を束ねて直線状のマルチフィラメント8を形成する中心形成工程(図2を参照)と、複数の玄武岩繊維11を撚って成る加撚糸(加撚紐状体の一例)9の複数を、マルチフィラメント8を覆いながら撚ることで複合加撚糸(複合加撚紐状体の一例)10を形成する撚り工程(図7を参照)と、複合加撚糸10を有機繊維12で覆う(図3を参照)覆い工程と、を有する製造方法によって作成されるカバードヤーンである。
つまり、本発明の製造方法によるカバードヤーン1は、玄武岩繊維11を有機繊維12で覆って構成されるものであり、そのカバードヤーン1を、膨張黒鉛Cによる中芯材3の周りに編組することによって図4に示すグランドパッキン5を構成することが可能である。但し、目詰材Fとしてフッ素樹脂が含浸処理されている。この場合、カバードヤーン1における有機繊維12の構成比率が10〜40wt%〔wtとはweight(重量)の略である〕に設定されていることが望ましい。上記のようにして作製されたグランドパッキン5を試供体(実施例1〜4、比較例1,2)として各種試験を行った。それらの試験の条件や結果、並びに検討等を以下に述べる。
図1に示す特性表において、実施例1〜4は、編み糸が玄武岩繊維11と有機繊維12とから成るもの、即ちカバードヤーン1で構成されたものであり、比較例1,2は、編み糸が玄武岩繊維11のみ、又は有機繊維12のみから成るものである。また、糸重量とは、玄武岩繊維Aとアラミド繊維Bとの単位長さ(m:メートル)当りの重量(g:グラム)であり、漏洩量(単位:cc/min)とは、摺動ガスシール試験(後述)の結果を記載したものである。カバードヤーン1における有機繊維12の構成比率(図1における「DとEの割合」におけるEの値)が10〜40wt%の範囲内にあるのは実施例2,3であり、実施例1,4は範囲外である。
実施例1〜4、及び比較例1,2の各グランドパッキンに関して行われる摺動ガスシール試験は、パッキンの大きさが内径32mm、外径48mm、厚さ8mmのものを6個用いて締付圧30N/mm2で締付け、流体は室温(常温)で2MPaの窒素ガスを用い、軸摺動が10mm/秒、20mm×1往復、1000往復後に大気側からの漏洩ガスを回収し、漏洩量を測定する、というものである。次に、弾性率(圧縮復元試験)と低速ドライ摺動試験について説明する。
〔弾性率について〕
弾性率を求めるべく圧縮復元試験を行った。圧縮復元試験の条件は、パッキンサイズが□9.5mm、パッキン個数は1、クロスヘッドスピードは1.0mm/min、初期面圧/最大面圧が0.02(N/mm2)/2(N/mm2)=0.01である。実際の試験は次のようである。即ち、最大面圧の1%となる0.02N/mm2の初期荷重を与えた状態から試験を開始し、最大面圧を経て再び0.02N/mm2となる工程で行った。この試験によって得られた圧縮復元曲線から弾性率を算出して検討するものとし、比較対照としてPTFE含浸アスベスト製のグランドパッキン(従来パッキン)を用いた。図8に弾性率と締付面圧との関係グラフ、図9に弾性率の比較棒グラフをそれぞれ示す。
図8,9から、本発明の製造方法によるカバードヤーンを用いたグランドパッキン、即ち、発明パッキンは、従来のアスベスト製パッキンである従来パッキンに比べて弾性率が約30%低いことが理解できる。これは各パッキンが互いに同じシール性能が得られる場合には、発明パッキンが軸に対して柔かいことを意味しており、従来パッキンよりも軸摩耗特性に優れていると言える。軸振れ等が発生している場合、パッキンは微小変形を繰り返すが、そのとき弾性率が低いパッキンでは軸に及ぼす面圧の変化量が少ないので、発明パッキンは軸振れ性能が高く摺動熱量も少ないと考えられる。従って、発明パッキンの軸摩耗性能、軸振れ性能、及び発熱性能は良好であり、また増し締め時において、弾性率が低いパッキンは柔かいために、同じ増し締め量に対するパッキンの軸に対する面圧の急変が起こり難いため、増し締めがし易いパッキンであると言える。
〔低速ドライ摺動試験について〕
低速ドライ摺動試験の条件は、使用流体:圧力0.2MPaの窒素、パッキンサイズ:□10mm、回転数:320(毎分)、周速:1m/s、パッキン本数:4、パッキン締付面圧:0.5N/mm2とした。この試験は、パッキン挿入後面圧2.0N/mm2の初期締付面圧を負荷し、そこから0.5N/mm2まで除圧した状態で軸を回転させて評価を行う。その評価中の面圧は、スプリングを使用して締付力を維持する方式(ライブロード方式)で負荷する。試験開始〜4時間経過後までの漏洩量、温度を測定し、パッキン温度と漏洩量との関係について検討する。尚、漏洩量が軸径の2倍の値(120ml/min)以上となったときにスプリングカラーとパッキン押さえとの間に隙間が生じている場合、応力緩和が発生して締付面圧が低下していると考えられるため、隙間が無くなるまで増し締めを行わないこととする。
低速ドライ摺動試験による経過時間と漏洩量との関係を示す表を図10に、そして、経過時間とパッキン部温度との関係グラフを図11にそれぞれ示す。発明パッキンは、パッキン部温度が2時間経過後に120℃に達したときに漏洩が発生し、漏洩量の若干の増加と共に徐々に温度低下していく結果となった。発明パッキンは、漏洩量が規定の120ml/minを超えないので、一度も増し締めを行うことなく試験を終了した。比較対照である従来パッキンのパッキン部温度は2時間経過後に100℃まで上昇し漏洩が発生し、その後急激に増加した。増し締めを行うことで一旦漏洩量は低下したが、3時間経過後に再び増加し、スプリングカラーとパッキン押さえとの隙間が無く増し締め不可の状態でパッキン部温度が上昇し続け、最終4時間経過後には漏洩量が2000ml/minを超えている状態で最高温度を記録した。
参考に記すが、紐状編組パッキン4は、図12に示すように、玄武岩繊維11を有機繊維12で覆ってカバードヤーン1を構成し、そのカバードヤーン1の複数を編組して構成することもできる。つまり、膨張黒鉛を有さないかバードヤーン1である。図12(a)は、複数のカバードヤーン1を集束して編組することで成る紐状グランドパッキン(紐状編組パッキン)4であり、図12(b)は複数のカバードヤーン1を集束してひねり加工して成る紐状グランドパッキン4である。いずれのパッキンも膨張黒鉛を有していない。
以上説明したように、本発明の製造方法によるカバードヤーンは、玄武岩繊維をアラミド繊維で覆って成るものであるので、強度低下やクリープが生じ難いという玄武岩繊維の特性を活かして良好なシール性を有しながらも、飲料水や食用油等の食品を扱う配管系にも心理的な抵抗を生じることなく用いることができるように、白っぽい色調を有するパッキン材料として提供することに成功している。また、有機繊維に目詰材(フッ素樹脂等:図1参照)Fを含浸することで漏れ止めに寄与させることが可能であるとともに、製造時の折れによる異物発生が防止される利点もある。
カバードヤーンの実施例及び比較例の各種特性を示す図表 マルチフィラメントを示す側面図 カバードヤーンを示す一部破断の側面図 図3のカバードヤーンを紐状に編組して成るパッキン構造例を示す斜視図 グランドパッキンを示す一部破断の斜視図 加撚糸を示す側面図 複合加撚糸を示す一部展開の側面図 各パッキンにおける圧縮率と締付面圧との関係グラフを示す図 各パッキンにおける弾性率を比較した棒グラフを示す図 各パッキンにおける経過時間と漏洩量との関係表を示す図 各パッキンにおける経過時間とパッキン部温度との関係グラフを示す図 本発明の製造方法によるカバードヤーンによる別パッキン例を示し、(a)は編組による紐状パッキンの斜視図、(b)はひねりによる紐状パッキンの斜視図
1 カバードヤーン
2 マルチフィラメント
7 加撚紐状体
8 マルチフィラメント
9 加撚紐状体
10 複合加撚紐状体
11 玄武岩繊維
12 有機繊維(アラミド繊維)

Claims (3)

  1. 複数の玄武岩繊維を束ねて形成されるマルチフィラメントの回りを有機繊維で覆って構成されるとともに、前記有機繊維の構成比率が10〜40wt%に設定されているカバードヤーンの製造方法であって、
    複数の玄武岩繊維を束ねて直線状のマルチフィラメントを形成する中心形成工程と、複数の玄武岩繊維を撚って成る加撚紐状体の複数を、前記直線状のマルチフィラメントを覆いながら撚ることで複合加撚紐状体を形成する撚り工程と、前記複合加撚紐状体を有機繊維で覆う覆い工程と、を有するカバードヤーンの製造方法。
  2. 前記有機繊維がアラミド繊維である請求項1に記載のカバードヤーンの製造方法
  3. 前記マルチフィラメントが、複数の玄武岩繊維を撚って形成される加撚紐状体である請求項1又は2に記載のカバードヤーンの製造方法
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