JPH10281296A - パッキン - Google Patents
パッキンInfo
- Publication number
- JPH10281296A JPH10281296A JP9663897A JP9663897A JPH10281296A JP H10281296 A JPH10281296 A JP H10281296A JP 9663897 A JP9663897 A JP 9663897A JP 9663897 A JP9663897 A JP 9663897A JP H10281296 A JPH10281296 A JP H10281296A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- packing
- fiber
- braided
- string
- fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing Devices (AREA)
- Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧縮量および復元量が大きく、低い締め付け
圧力の使用条件下においてシール性が良好な膨張黒鉛系
パッキンを提供する。 【解決手段】 中芯材(1) として引張り弾性率が3.0 ×
104 kgf/mm2以下の耐炎化繊維、炭素繊維、ガラ
ス繊維又はセラミック繊維の耐熱繊維を集束又は編組し
て紐状としたものを用い、その外周を膨張黒鉛製テープ
の周囲を補強繊維で被覆した編み糸(2) を複数本用いて
編組することを特徴とする紐状パッキン(3) である。ま
た、この紐状パッキン(3) をリング状に圧縮成形加工し
たリング状パッキンである。
圧力の使用条件下においてシール性が良好な膨張黒鉛系
パッキンを提供する。 【解決手段】 中芯材(1) として引張り弾性率が3.0 ×
104 kgf/mm2以下の耐炎化繊維、炭素繊維、ガラ
ス繊維又はセラミック繊維の耐熱繊維を集束又は編組し
て紐状としたものを用い、その外周を膨張黒鉛製テープ
の周囲を補強繊維で被覆した編み糸(2) を複数本用いて
編組することを特徴とする紐状パッキン(3) である。ま
た、この紐状パッキン(3) をリング状に圧縮成形加工し
たリング状パッキンである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラーのスート
ブロアー、ダンパーシール等に用いられるパッキンの改
良に関する。
ブロアー、ダンパーシール等に用いられるパッキンの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボイラーのスートブロアーやダン
パーシールからの漏れを防止するために使用するパッキ
ンとしては、石綿繊維や炭素繊維等の耐熱繊維を八編
み、袋編みあるいは格子編み等に編組し、潤滑剤等を含
浸させるか表面処理を行った、いわゆる編組パッキンが
多く使用されていた。かかるパッキンは、耐熱性、耐薬
品性、耐磨耗性等が優れているために現在でも広く使用
されているが、石綿繊維は、天然鉱物であり資源の枯渇
が心配されることや、世界的に石綿の使用を制限する傾
向となってきており、一方、炭素繊維は、その素材自体
が剛直なため、フランジ等の締付け力により繊維が折れ
て復元力が不足するという問題があった。さらに、近年
では、環境問題に対する意識の高まり等から微少な漏れ
も問題とされるようになり、シール性の高い膨張黒鉛を
主原料とする膨張黒鉛系編組パッキンが使用されるよう
になってきた。
パーシールからの漏れを防止するために使用するパッキ
ンとしては、石綿繊維や炭素繊維等の耐熱繊維を八編
み、袋編みあるいは格子編み等に編組し、潤滑剤等を含
浸させるか表面処理を行った、いわゆる編組パッキンが
多く使用されていた。かかるパッキンは、耐熱性、耐薬
品性、耐磨耗性等が優れているために現在でも広く使用
されているが、石綿繊維は、天然鉱物であり資源の枯渇
が心配されることや、世界的に石綿の使用を制限する傾
向となってきており、一方、炭素繊維は、その素材自体
が剛直なため、フランジ等の締付け力により繊維が折れ
て復元力が不足するという問題があった。さらに、近年
では、環境問題に対する意識の高まり等から微少な漏れ
も問題とされるようになり、シール性の高い膨張黒鉛を
主原料とする膨張黒鉛系編組パッキンが使用されるよう
になってきた。
【0003】従来の膨張黒鉛系編組パッキンとしては、
膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリットして得たテープ
状素材の周囲を補強繊維で袋編みにする等の方法で膨張
黒鉛と補強繊維とを複合させた編み糸を作り、これを八
編み、袋編みあるいは格子編み等に編組して紐状体を構
成するパッキンが考案されてきた。
膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリットして得たテープ
状素材の周囲を補強繊維で袋編みにする等の方法で膨張
黒鉛と補強繊維とを複合させた編み糸を作り、これを八
編み、袋編みあるいは格子編み等に編組して紐状体を構
成するパッキンが考案されてきた。
【0004】そして、このタイプの膨張黒鉛系編組パッ
キンの編み糸としては、膨張黒鉛製テープの幅を5 mm
以下として積層したものや、膨張黒鉛製テープを山折
り、谷折りにしたものの周囲を補強繊維で被覆するも
の、あるいは、膨張黒鉛製テープを補強繊維で被覆した
後、V字形に曲げるものや、厚さが0.38mm以上で幅が
厚さの3 〜25倍の範囲にある膨張黒鉛製テープの周囲を
補強繊維で被覆するものなど多くのものが考案されてい
る。
キンの編み糸としては、膨張黒鉛製テープの幅を5 mm
以下として積層したものや、膨張黒鉛製テープを山折
り、谷折りにしたものの周囲を補強繊維で被覆するも
の、あるいは、膨張黒鉛製テープを補強繊維で被覆した
後、V字形に曲げるものや、厚さが0.38mm以上で幅が
厚さの3 〜25倍の範囲にある膨張黒鉛製テープの周囲を
補強繊維で被覆するものなど多くのものが考案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
膨張黒鉛系編組パッキンは、石綿繊維等の編組パッキン
に比べシール性は格段に優れているものの、圧縮量およ
び復元量が小さいためにパッキン締め付け圧力が小さい
とパッキンの変形が少なく、十分ななじみが得られな
い。また、大きな締め付け圧力を加えると、鱗片状の膨
張黒鉛粒子が金属からなる相手軸材に対して付着し、軸
の摺動荷重が増加するという問題もあった。特にボイラ
ーのスートブロアーやダンパーシールに使用される場合
には、パッキンの締め付け圧力が小さいことやシャフト
の変位量が多いこと等からシール性を確保することが極
めて困難である。
膨張黒鉛系編組パッキンは、石綿繊維等の編組パッキン
に比べシール性は格段に優れているものの、圧縮量およ
び復元量が小さいためにパッキン締め付け圧力が小さい
とパッキンの変形が少なく、十分ななじみが得られな
い。また、大きな締め付け圧力を加えると、鱗片状の膨
張黒鉛粒子が金属からなる相手軸材に対して付着し、軸
の摺動荷重が増加するという問題もあった。特にボイラ
ーのスートブロアーやダンパーシールに使用される場合
には、パッキンの締め付け圧力が小さいことやシャフト
の変位量が多いこと等からシール性を確保することが極
めて困難である。
【0006】この対策として、膨張黒鉛系編組パッキン
に潤滑油あるいは固体潤滑剤などを含浸させるか、表面
処理を行うことが試みられてはいるが、実際の使用にお
いては加熱により潤滑剤が流出するため、その効果を維
持することが困難であり、十分に問題を解消するには至
ってない。
に潤滑油あるいは固体潤滑剤などを含浸させるか、表面
処理を行うことが試みられてはいるが、実際の使用にお
いては加熱により潤滑剤が流出するため、その効果を維
持することが困難であり、十分に問題を解消するには至
ってない。
【0007】本発明は、以上の問題点を鑑みてなされた
もので、圧縮量および復元量が大きく、低締め付け圧力
の使用においてシール性が良好な膨張黒鉛系パッキンを
提供することを目的としている。
もので、圧縮量および復元量が大きく、低締め付け圧力
の使用においてシール性が良好な膨張黒鉛系パッキンを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、中芯材として
引張り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下の耐炎化
繊維、炭素繊維、ガラス繊維又はセラミック繊維の耐熱
繊維を単独あるいは併用して集束又は編組して紐状とし
たものを用い、その外周を膨張黒鉛製テープの周囲を補
強繊維で被覆した編み糸を複数本用いて編組することを
特徴とする紐状パッキンである。また、この紐状パッキ
ンをリング状に圧縮成形加工したリング状パッキンであ
る。
引張り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下の耐炎化
繊維、炭素繊維、ガラス繊維又はセラミック繊維の耐熱
繊維を単独あるいは併用して集束又は編組して紐状とし
たものを用い、その外周を膨張黒鉛製テープの周囲を補
強繊維で被覆した編み糸を複数本用いて編組することを
特徴とする紐状パッキンである。また、この紐状パッキ
ンをリング状に圧縮成形加工したリング状パッキンであ
る。
【0009】
【作用】本発明者らは、シール性がよく、圧縮量および
復元量が大きい膨張黒鉛系パッキンを開発するために鋭
意検討を行い、まずはじめに、従来の編組するタイプの
紐状パッキンにおいて、中芯として、膨張黒鉛製テープ
の周囲を補強繊維で被覆した編み糸を用いてみた。その
結果、低い締め付け面圧では反発力が小さく、なじみも
悪いことがわかった。次に中芯材として炭素繊維を八編
みにしたものを使用したところ、反発力が大きく締め付
け初期には比較的良好なシール性を示したが、繰り返し
圧縮を加えたところ、その弾性がなくなり、シール性が
低下するという問題があることが判った。そこで、中芯
材として用いる炭素繊維の種類を引張り弾性率が3.0 ×
104 kgf/mm2 以下のものに変更したところ、パッ
キンの反発弾性が繰り返し圧縮後も維持できることが判
明した。この後、中芯材として用いる繊維材料の種類に
ついて検討したところ、引張り弾性率が3.0 ×104 kg
f/mm2 以下のものであれば、耐炎化繊維、炭素繊
維、ガラス繊維又はセラミック繊維の耐熱繊維を用いて
も同様の効果が得られることが判った。
復元量が大きい膨張黒鉛系パッキンを開発するために鋭
意検討を行い、まずはじめに、従来の編組するタイプの
紐状パッキンにおいて、中芯として、膨張黒鉛製テープ
の周囲を補強繊維で被覆した編み糸を用いてみた。その
結果、低い締め付け面圧では反発力が小さく、なじみも
悪いことがわかった。次に中芯材として炭素繊維を八編
みにしたものを使用したところ、反発力が大きく締め付
け初期には比較的良好なシール性を示したが、繰り返し
圧縮を加えたところ、その弾性がなくなり、シール性が
低下するという問題があることが判った。そこで、中芯
材として用いる炭素繊維の種類を引張り弾性率が3.0 ×
104 kgf/mm2 以下のものに変更したところ、パッ
キンの反発弾性が繰り返し圧縮後も維持できることが判
明した。この後、中芯材として用いる繊維材料の種類に
ついて検討したところ、引張り弾性率が3.0 ×104 kg
f/mm2 以下のものであれば、耐炎化繊維、炭素繊
維、ガラス繊維又はセラミック繊維の耐熱繊維を用いて
も同様の効果が得られることが判った。
【0010】なお、今回発明したパッキンは、ボイラー
のスートブロアーやダンパーシールに好適であるが、そ
れ以外に、圧縮・復元性が良好なことからマンホールフ
ランジおよび加熱炉の蓋のフランジ等のガスケットとし
て用いることができる。また、高温流体の配管や機器等
に用いられるバルブのスタフィンボックス内に充填し、
バルブステムからの流体の漏れを防止するグランドパッ
キンとして使用できることは言うまでもない。
のスートブロアーやダンパーシールに好適であるが、そ
れ以外に、圧縮・復元性が良好なことからマンホールフ
ランジおよび加熱炉の蓋のフランジ等のガスケットとし
て用いることができる。また、高温流体の配管や機器等
に用いられるバルブのスタフィンボックス内に充填し、
バルブステムからの流体の漏れを防止するグランドパッ
キンとして使用できることは言うまでもない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の紐状パッキンの実施の態
様を図1に示す。図1は紐状パッキンの断面を表した斜
視図である。
様を図1に示す。図1は紐状パッキンの断面を表した斜
視図である。
【0012】図1に示されるものは、短繊維の直径が7
μmのフィラメントを12,000本束ねた炭素繊維で、引張
り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下の繊維材料
を、八編みして中芯材1とし、厚さ0.6 mm、幅5.2 m
mの膨張黒鉛製テープの周囲を0.08mmのステンレス線
で袋編みした編み糸2を用いて中芯の外周を袋編みした
紐状パッキン3である。
μmのフィラメントを12,000本束ねた炭素繊維で、引張
り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下の繊維材料
を、八編みして中芯材1とし、厚さ0.6 mm、幅5.2 m
mの膨張黒鉛製テープの周囲を0.08mmのステンレス線
で袋編みした編み糸2を用いて中芯の外周を袋編みした
紐状パッキン3である。
【0013】ここで中芯材に使用する繊維材料として
は、引張り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下であ
れば耐炎化繊維、炭素繊維、ガラス繊維又はセラミック
繊維等の耐熱繊維を単独あるいは併用して用いることが
できる。
は、引張り弾性率が3.0 ×104 kgf/mm2 以下であ
れば耐炎化繊維、炭素繊維、ガラス繊維又はセラミック
繊維等の耐熱繊維を単独あるいは併用して用いることが
できる。
【0014】また、潤滑剤としてタービン油等の鉱油系
潤滑剤、シリコーンオイル、フッ素オイル、パラフィン
ワックス等の通常パッキンに使用される潤滑剤や二硫化
モリブデン、窒化硼素等の固体潤滑剤や難燃剤等を使用
目的に応じて選択し、紐状にした後含浸させる、あるい
は、潤滑剤を含浸した耐熱繊維を用いる等の方法で使用
しても差し支えない。
潤滑剤、シリコーンオイル、フッ素オイル、パラフィン
ワックス等の通常パッキンに使用される潤滑剤や二硫化
モリブデン、窒化硼素等の固体潤滑剤や難燃剤等を使用
目的に応じて選択し、紐状にした後含浸させる、あるい
は、潤滑剤を含浸した耐熱繊維を用いる等の方法で使用
しても差し支えない。
【0015】以下、実施例により、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0016】実施例1 引張り弾性率が2.4 ×104 kgf/mm2 である炭素繊
維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル、タイプTR3
0G)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編
み機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周
を厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリ
ットしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編
みしたものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編
みして紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形
加工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル、タイプTR3
0G)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編
み機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周
を厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリ
ットしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編
みしたものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編
みして紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形
加工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
【0017】実施例2 引張り弾性率が0.7 ×104 kgf/mm2 であるセラミ
ック繊維(ニチアス(株)製ファインフレックスヤー
ン)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編み
機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周を
厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリッ
トしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編み
したものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編み
して紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形加
工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
ック繊維(ニチアス(株)製ファインフレックスヤー
ン)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編み
機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周を
厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリッ
トしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編み
したものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編み
して紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形加
工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
【0018】比較例1 厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリッ
トしたテープの周囲を0 .08 mmのステンレス線で袋編
みしたものを編み糸とし、この編み糸を8 本撚り合わせ
て中芯とし、さらにその外周をこの編み糸16本用いて袋
編みして紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成
形加工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8
mm)のパッキンを得た。
トしたテープの周囲を0 .08 mmのステンレス線で袋編
みしたものを編み糸とし、この編み糸を8 本撚り合わせ
て中芯とし、さらにその外周をこの編み糸16本用いて袋
編みして紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成
形加工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8
mm)のパッキンを得た。
【0019】比較例2 引張り弾性率が4.0 ×104 kgf/mm2 である炭素繊
維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル、タイプHR4
0)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編み
機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周を
厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリッ
トしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編み
したものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編み
して紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形加
工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
維(三菱レイヨン(株)製パイロフィル、タイプHR4
0)12本を用いて、隅糸4 本と編み糸8 本として八編み
機により紐状の中芯材を形成した。この中芯材の外周を
厚さ0.6 mmの膨張黒鉛製シートを5.2 mm幅にスリッ
トしたテープの周囲を0.08mmのステンレス線で袋編み
したものを編み糸とし、この編み糸を16本用いて袋編み
して紐状体を形成し、所定の寸法に切断して圧縮成形加
工してリング状(内径26mm、外径42mm、高さ8 m
m)のパッキンを得た。
【0020】上記実施例1、2および比較例1、2のリ
ング状パッキンを図3に示す当社規格の試験機B(ステ
ム径26mm,スタフィンボックス内径42mm,スタフィ
ンボックス深さ150 mm)に7 リングを装着して、イン
ストロン型万能試験機でパッキンに面圧300 kgf/c
m2 の荷重を加え、その状態で圧力20 kgf/cm2
GのN2 ガスを負荷したときの漏洩量を測定した。その
後、パッキンの締め付けを一度開放し、再度面圧300 k
gf/cm2 まで圧縮して開放するといった操作を10回
繰り返し、再びパッキンを面圧300 kgf/cm2 で締
め付けて圧力20kgf/cm2 GのN2 ガスを負荷し、
このときの漏洩量を測定した。初期の漏洩量と繰り返し
圧縮後の漏洩量の測定結果を表1に示す。
ング状パッキンを図3に示す当社規格の試験機B(ステ
ム径26mm,スタフィンボックス内径42mm,スタフィ
ンボックス深さ150 mm)に7 リングを装着して、イン
ストロン型万能試験機でパッキンに面圧300 kgf/c
m2 の荷重を加え、その状態で圧力20 kgf/cm2
GのN2 ガスを負荷したときの漏洩量を測定した。その
後、パッキンの締め付けを一度開放し、再度面圧300 k
gf/cm2 まで圧縮して開放するといった操作を10回
繰り返し、再びパッキンを面圧300 kgf/cm2 で締
め付けて圧力20kgf/cm2 GのN2 ガスを負荷し、
このときの漏洩量を測定した。初期の漏洩量と繰り返し
圧縮後の漏洩量の測定結果を表1に示す。
【0021】なお、図3において、Pは供試用パッキ
ン、5は試験機本体、6は軸、7はパッキン押え、8は
締め付けボルト、9はランタンリング、10はガス加圧
口、11はガス出口である。
ン、5は試験機本体、6は軸、7はパッキン押え、8は
締め付けボルト、9はランタンリング、10はガス加圧
口、11はガス出口である。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示す如く、本発明による実施例1、
2で得られた膨張黒鉛系編組パッキンは、比較例1、2
のパッキンに比較して、繰返し圧縮後の漏洩量の増加が
少ないことが確認された。特に中芯として引張り弾性率
が3.0 ×104 kgf/mm2を超える炭素繊維を用いた
比較例2のパッキンは、繰り返し圧縮を加えると、剛直
な炭素繊維が折れてしまい、反発弾性がなくなったた
め、漏洩量が急激に増加したものと思われる。
2で得られた膨張黒鉛系編組パッキンは、比較例1、2
のパッキンに比較して、繰返し圧縮後の漏洩量の増加が
少ないことが確認された。特に中芯として引張り弾性率
が3.0 ×104 kgf/mm2を超える炭素繊維を用いた
比較例2のパッキンは、繰り返し圧縮を加えると、剛直
な炭素繊維が折れてしまい、反発弾性がなくなったた
め、漏洩量が急激に増加したものと思われる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による膨張黒
鉛系編組パッキンは、反発弾性が大きいため、低締め付
け面圧下においても、良好なシール性を保持し、さらに
繰り返し圧縮後もシール性の低下が少ないため、ボイラ
ーのスートブロアー等のパッキンとして好適なものであ
る。
鉛系編組パッキンは、反発弾性が大きいため、低締め付
け面圧下においても、良好なシール性を保持し、さらに
繰り返し圧縮後もシール性の低下が少ないため、ボイラ
ーのスートブロアー等のパッキンとして好適なものであ
る。
【図1】本発明の紐状パッキンの断面を示した斜視図で
ある。
ある。
【図2】本発明のリング状パッキンの斜視図である。
【図3】漏洩量を測定する試験機Bの断面図である。
1 中芯材 2 膨張黒鉛製編み糸 3 紐状パッキン 4 リング状パッキン P 供試用パッキン 5 試験機本体 6 軸 7 パッキン押え 8 締め付けボルト 9 ランタンリング 10 ガス加圧口 11 ガス出口
Claims (3)
- 【請求項1】 中芯材として引張り弾性率が3.0 ×104
kgf/mm2 以下の繊維材料を集束又は編組したもの
を用い、その外周を膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維
で被覆した編み糸を複数本用いて編組することを特徴と
する紐状パッキン。 - 【請求項2】 中芯材として引張り弾性率が3.0 ×104
kgf/mm2 以下の繊維材料を集束又は編組したもの
を用い、その外周を膨張黒鉛製テープの周囲を補強繊維
で被覆した編み糸を複数本用いて編組し、紐状としたも
のをリング状に圧縮成形加工したことを特徴とするリン
グ状パッキン。 - 【請求項3】 上記中芯材の繊維材料として、耐炎化繊
維、炭素繊維、ガラス繊維又はセラミック繊維の耐熱繊
維を用いることを特徴とする請求項1および請求項2記
載のパッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9663897A JPH10281296A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | パッキン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9663897A JPH10281296A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | パッキン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10281296A true JPH10281296A (ja) | 1998-10-23 |
Family
ID=14170380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9663897A Pending JPH10281296A (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | パッキン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10281296A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003226882A (ja) * | 2002-02-04 | 2003-08-15 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 石炭ガス化炉用スートブロワ |
KR100532617B1 (ko) * | 2002-09-18 | 2005-12-02 | 이영호 | 방화문용 가스켓 |
JP2014134249A (ja) * | 2013-01-10 | 2014-07-24 | Nichias Corp | 編組パッキン及びその製造方法 |
CN110318158A (zh) * | 2019-07-25 | 2019-10-11 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 一种高温动密封材料及其制备方法 |
-
1997
- 1997-03-31 JP JP9663897A patent/JPH10281296A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003226882A (ja) * | 2002-02-04 | 2003-08-15 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 石炭ガス化炉用スートブロワ |
KR100532617B1 (ko) * | 2002-09-18 | 2005-12-02 | 이영호 | 방화문용 가스켓 |
JP2014134249A (ja) * | 2013-01-10 | 2014-07-24 | Nichias Corp | 編組パッキン及びその製造方法 |
CN110318158A (zh) * | 2019-07-25 | 2019-10-11 | 航天特种材料及工艺技术研究所 | 一种高温动密封材料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU723319B2 (en) | Seal material | |
US6273431B1 (en) | Forged valve stem packing set | |
ES2103244T3 (es) | Hilo de material compuesto para la fabricacion de empaquetaduras trenzadas, empaquetadura trenzada y procedimiento para formar dicho hilo de material compuesto. | |
JP4958350B2 (ja) | グランドパッキンを用いた密封装置 | |
WO2000049323A1 (en) | High temperature static seal | |
EP1098116A3 (en) | Expanded graphite knitting yarn and a gland packing | |
JPH10281296A (ja) | パッキン | |
JPH07305772A (ja) | うず巻形ガスケット用の非石綿フィラー材 | |
JPH11336911A (ja) | 密封材料 | |
US20030042691A1 (en) | Packing material and gland packing used the material | |
JP3862855B2 (ja) | グランドパッキンおよびその製造方法 | |
JP4857151B2 (ja) | グランドパッキン | |
EP1179697B1 (en) | Expanded graphite-made knitting yarn | |
JP3971060B2 (ja) | グランドパッキン | |
CN108474476B (zh) | 螺旋缠绕衬垫 | |
JP4857186B2 (ja) | カバードヤーンの製造方法 | |
JP5491873B2 (ja) | グランドパッキン | |
JPH06101764A (ja) | グランドパッキン | |
JP2600887Y2 (ja) | 密封材料 | |
JP3786587B2 (ja) | 高温用配管継手のシール構造 | |
JPH08100860A (ja) | グランドパッキン | |
JP3578625B2 (ja) | グランドパッキン | |
JP2005282772A (ja) | グランドパッキン | |
JP3103053B2 (ja) | 締付け治具又はアダプタ | |
JP2021152386A (ja) | 補強帯材およびシール材 |