JP4857150B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を、両者共に満足することが可能な画像形成装置に関する。
従来、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複合機を含む画像形成装置では、同装置の設置場所に係る温度や湿度等の環境の変化、同装置の各部における状態の経時変化等に起因して、濃度特性等の印刷出力の特性が変化することが知られている。例えば、カラー複写機の設置場所に係る雰囲気の温度や湿度等が変化すると、記録紙に付着するトナーの量が変化して、出力特性が所望のものでなくなるおそれがある。また、長時間連続して画像形成処理を行った場合に、同装置各部の温度が上昇してゆき、これによって出力特性が変化することも起こり得る。
こうした外乱に伴う出力特性の変化を補償するために、一般に、画像形成装置では、出力特性の調整(以下、キャリブレーションという)が行われる。キャリブレーションとしては、例えば、中間転写体などにパッチを形成してその濃度を読み取り、その結果に基づいて現像器の現像バイアス値を調整するものがある。
かかるキャリブレーションは、装置の画像品質を一定以上に維持する上で重要な役割を果たす反面、その処理に例えば数十秒間等の比較的長時間を要することから、その間に装置の使用を行うことが出来ないといった不都合が生じる。
かかる不都合を解消するためのアプローチのひとつとして、例えばコピージョブが連続的に実行される場合に、累積枚数が所定値を超えるまではキャリブレーションが動作しないようにすることで、ジョブの途中や各ジョブ間での不意打ち的なキャリブレーションの実行並びにそれによるコピーの中断をできるだけ抑制するようにした技術が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、コピージョブが連続的に実行される場合におけるキャリブレーションの実行可否を、当該ジョブでのコピー累積枚数が所定値を超えるか否かに基づいて画一的に処理していたために、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を、両者共に満足することはできなかった。
特開2006−130779号公報
解決しようとする問題点は、従来技術では、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を両者共に満足することはできなかった点である。
本発明は、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を両者共に満足することを目的として、スタートキーの操作で画像形成ジョブが実行されると共に補正開始条件の満足により前記画像形成ジョブに優先して画像形成の保守に係わる処理を実行可能に構成された画像形成装置であって、前記スタートキーが、前記保守処理の実行前に所定時間以内に複数回にわたって入力操作されたとき前記保守処理を無効化して前記画像形成ジョブの実行を優先させる制御を行う無効化制御手段備えて構成されることを最も主要な特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、スタートキーの操作で画像形成ジョブが実行されると共に補正開始条件の満足により前記画像形成ジョブに優先して画像形成の保守に係わる処理を実行可能に構成された画像形成装置であって、前記スタートキーが、前記保守処理の実行前に所定時間以内に複数回にわたって入力操作されたとき前記保守処理を無効化して前記画像形成ジョブの実行を優先させる制御を行う無効化制御手段を備えて構成され、これによって、至急での画像形成ジョブ完了意図を有するユーザによって、保守処理の実行前に所定時間以内に複数回にわたってスタートキーが、あたかも連打するかのように入力操作されたときには、無効化制御手段が画像形成の保守に係る処理を無効化して前記画像形成ジョブの実行を優先させる。従って、至急での画像形成ジョブ完了意図を有するユーザでは、その連打入力操作が保守処理を無効化するためのトリガとなることを知らないで、無意識のうちにスタートキーの連打入力操作を行った場合であっても、画像形成ジョブの合間に、画像形成の保守に係る処理が実行されることはなくなる。そのため、至急での画像形成ジョブ完了という意図を有するユーザでは、保守処理を無効化するための操作手順を知っているか否かとは無関係に同意図に沿った利益が得られる一方で、そうした意図を有していないユーザでは、画像形成ジョブの合間に、必要に応じて画像形成の保守に係る処理が実行される。これによって、画像形成の保守が適宜施された高品質の画像を得るという利益が得られる結果として、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を両者共に満足することができる。
画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を両者共に満足するといった目的を、画像形成ジョブの遂行に係る入力を行う際に操作される操作キーが、所定時間以内に複数回にわたって入力操作されたとき、当該画像形成ジョブの遂行中は、前記保守処理を無効化する制御を行う無効化制御手段により実現した。
以下、本発明に係る画像形成装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[画像形成装置]
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す機能ブロック図、図2は、同画像形成装置における操作パネル部の外観図である。
本発明に係る画像形成装置は、例えばデジタルカラー複写機であり、同装置の設置場所に係る雰囲気の温度や湿度等を含む外乱に伴う出力特性の変化を補償するために、後に述べる所定の補正開始条件を満足したときに、色ずれの補正を含むキャリブレーションを行う機能を有している。
また、本画像形成装置は、印刷出力、ファックス送信、メール送信、又はデータ送信のうち少なくとも一つの機能が利用可能であり、マイクロコンピュータ及び専用のハードウェア回路等から構成される主制御部11によって制御される。この主制御部11に接続され諸機能を担う入出力機器として、画像形成装置は、スキャナ部21、画像処理部31、エンジン部41、操作パネル部51、ファクシミリ通信部61、ネットワークI/F(インタフェース)部63、並びに、HDD(ハードディスクドライブ)65を備える。
主制御部11は、スキャナ機能を実現するための動作制御を行うスキャナコントローラ13と、ファクシミリ機能を実現するための動作制御を行うファクシミリコントローラ15、プリンタ機能を実現するための動作制御を行うプリンタコントローラ17、並びに、コピー機能を実現するための動作制御を行うコピーコントローラ19を内蔵し、装置全体の動作を統括制御する。
スキャナ部21は、図示しないスキャナを構成する画像照射ランプ23及びCCD(電荷結合素子:Charge Coupled Device)センサー25を含む。スキャナ部21は、画像照射ランプ23により原稿を照射し、その反射光をCCDセンサー25で受光することにより、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像データを画像処理部31へ出力する。
画像処理部31は、補正部33、画像加工部35及び画像メモリ37を含む。画像処理部31は、スキャナ部21で読み取られた画像データを必要に応じて補正部33及び画像加工部35により処理し、処理された画像データを画像メモリ37に記憶したり、エンジン部41、ファクシミリ通信部61等へ出力する。補正部33は、スキャナ部21で読み取られた画像データに対してレベル補正、Y補正等の所定の補正処理を行う。画像加工部35は、画像データの圧縮又は伸張処理、及び拡大又は縮小処理等の種々の加工処理を行う。
エンジン部41は、図示しない給紙カセットや給紙ローラ等から構成される用紙搬送部43、図示しない感光体ドラム、露光装置、現像装置等から構成される画像形成部45、図示しない転写ローラ等から構成される転写部47、及び図示しない定着ローラ等から構成される定着部49を含む。エンジン部41は、スキャナ部21で読み取られた画像データ、ネットワークI/F部63を介してLAN(Local Area Network)によりクライアントPC(パーソナルコンピュータ)等から送信された画像データ、ファクシミリ通信部61を用いて外部のファクシミリ装置等から受信したファクスデータ等の画像データを用いて画像を用紙に印刷する。具体的には、用紙搬送部43は用紙を画像形成部45へ搬送し、画像形成部45は上記の画像データに対応するトナー像を形成し、転写部47はトナー像を用紙に転写し、定着部49はトナー像を用紙に定着させて画像を形成する。
操作パネル部51は、図1及び図2に示すように、タッチパネル部53、及びテンキー55、スタートキー(本発明の「操作キー」に相当する。)57、及びストップ/クリアキー58等の操作キー群が配列された操作キー部59を含む。操作パネル部51は、本実施例において諸機能を選択的に入力操作するための操作部であり、ユーザがスキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等に関する操作を行うために使用され、ユーザによる操作指令等を主制御部11に与える。なお、スタートキー57は、通常は、コピージョブ(画像形成ジョブ)の開始指令を行う際にワンタッチ操作されるものであるが、本発明では、スタートキー57が、例えば、所定時間(例えば1秒間)以内に複数回(例えば2回)入力操作(なお、このようなキー入力操作の態様を、「連打入力操作」と呼ぶ場合がある。)されたときには、この連打入力操作をトリガとして、本コピージョブの遂行中は、キャリブレーション等の保守処理を無効化するように動作させる。なお、本操作例はあくまでも一例であって、キャリブレーション等の保守処理を無効化させるためのトリガとして、スタートキー57以外のキーを連打入力操作する態様を採用することもできる。
タッチパネル部53は、タッチパネルとカラーLCD(Liquid Crystal Display)とを組み合わせたタッチパネルユニット等から構成され、種々の操作画面、例えば、コピー機能実行時には、原稿サイズ、コピーサイズ、複写部数等に関する情報を表示するとともに、ユーザが該当部分をタッチすることにより種々の操作指令を入力するための操作ボタン類を表示する。
操作キー部59は、ユーザの操作入力を受付けるための複数の操作キーを備えており、例えば、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能など諸機能のなかから、所要機能のキー入力操作をユーザが選択的に実行する際に、又は、ユーザが複写部数やコピー実行指令などを操作入力する際に用いられる。
ファクシミリ通信部61は、符号化/復号化部(図示省略)、変復調部(図示省略)及びNCU(Network Control Unit)(図示省略)を含む。ファクシミリ通信部61は、スキャナ部21によって読み取られた原稿の画像データを電話回線を介してファクシミリ装置等へ送信したり、ファクシミリ装置等から送信された画像データを受信する。
ネットワークI/F部63は、ネットワークインタフェース(10/100Base−TX)等を用い、LANを介して接続されたクライアントPC等に対する種々のデータの送受信を制御し、例えば、クライアントPC等から送信されてきた印刷データ等を受信する。
HDD(ハードディスクドライブ)65は、スキャナ部21によって読み取られた画像データ及び同画像データに設定されている出力形式等の種々のデータ等を記憶する。HDDに記憶されている画像データは、画像形成装置内部で使用されるだけでなく、必要に応じて、ネットワークI/F部63を介してクライアントPC等から確認したり、クライアントPCやFTPサーバ等の所定のフォルダへ転送される。
至急での画像形成ジョブ完了意図を有するユーザによってスタートキー57が連打入力操作されたとき、当該コピージョブの遂行中は、キャリブレーション等の保守処理を無効化するために、主制御部11は、スタートキー57の入力操作に係る情報を取得するための操作情報取得部71と、キャリブレーションに係る補正開始条件(例えば、1000回のコピーがなされる毎にキャリブレーション補正を開始するなど)を記憶する補正開始条件テーブル73と、操作情報取得部71で取得されたスタートキー57の入力操作に係る情報等に基づいてキャリブレーション補正の要否を判定する補正要否判定部75と、補正要否判定部75における補正要否判定結果に基づいて、キャリブレーション補正を実行するか否かに係る指令制御を行う補正指令制御部(本発明の「無効化制御手段」に相当する。)77と、を備えている。
[画像形成装置の動作]
次に、本発明に係る画像形成装置の動作について、図3を参照して説明する。図3は、画像形成装置の動作フローチャートを示す。
ユーザによってコピージョブの開始指令に係るスタートキー57の入力操作がなされると(ステップS11)、操作情報取得部71は、その入力操作情報を取得し、取得した操作情報を、補正要否判定部75に送る。これを受けて補正要否判定部75は、取得した操作情報に基づいて、スタートキー57が、所定時間(例えば1秒間)以内に複数回(例えば2回)連打入力操作されたか否かに係る連打判定を実行する(ステップS12)。ステップS12では、ユーザによるキー入力操作が、至急でのコピージョブの遂行に係る入力操作か否かを調べることを通じて、ユーザの補正要否に係る意図を判定するようにしている。
ステップS12の連打判定の結果、スタートキー57が、1秒間以内に2回連打入力操作されていない旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、スタートキー57が、コピージョブの遂行中に操作されたか否かを記憶保持するためのスタートキーフラグ (Key_R) に、初期値として「0」を書き込む(ステップS13)。なお、スタートキーフラグ (Key_R) の値が「0」とは、スタートキー57が、コピージョブの遂行中に操作されていない旨を表す。次いで、補正要否判定部75は、補正開始条件テーブル73に記憶されている補正開始条件等を参照することで、補正開始条件を満足しているか否かの判定を行う(ステップS14)。ステップS14の判定の結果、補正開始条件を満足している旨の判定が下されたとき、補正指令制御部77は、キャリブレーションに係る補正指令を行い、これによって、本コピージョブの合間に、所定の補正処理が実行されることになる(ステップS15)。なお、この補正処理が完了するまでの間、コピージョブは中断されるが、かかるキャリブレーション補正の実行後は、画像品質が向上している蓋然性が高い。従って、ユーザは、待機時間を強いられることの見返りとして、高品質の画像を得ることができる。
さて、ステップS12の連打判定の結果、スタートキー57が、1秒間以内に2回連打入力操作された旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、ユーザによってキャリブレーション補正の無効化が選択されたとみなして、当該コピージョブの遂行中はキャリブレーション補正を無効化すべきか否かを記憶保持するための補正無効化フラグ (Cal_cancel) に、初期値として「1」を書き込む(ステップS16)。なお、補正無効化フラグ (Cal_cancel) の値が「1」とは、当該コピージョブの遂行中はキャリブレーション補正を無効化すべき旨を表す。
ステップS16における補正無効化フラグ (Cal_cancel) の値を書き込み処理後か、又は、ステップS14の判定の結果、補正開始条件を満足していない旨の判定が下されたとき、又は、ステップS15の補正処理の終了後に、補正指令制御部77は、キャリブレーションに係る補正を無効化する旨の指令を行い、これによって、即時に所定のコピージョブが実行される(ステップS17)。
ステップS17において1回のコピー処理がなされる毎に、主制御部11は、ユーザの入力操作に係るコピージョブ(例えば10枚のA4原稿についてカラーコピーを行うなど)が完了したか否かを判定する(ステップS18)。ステップS18の完了判定の結果、コピージョブが全て完了した旨の判定が下されたとき、主制御部11は、全ての処理を終了させる。
一方、ステップS18の完了判定の結果、コピージョブがまだ完了していない旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値が「1」か否かに係る判定を行う(ステップS19)。ステップS19における判定の結果、補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値が「1」である旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、処理の流れをステップS17に戻し、以下の処理を繰り返し実行させる。これにより、ステップS16において、補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値として「1」が書き込まれた後は、ステップS17〜S19においてループ処理がなされることで、当該コピージョブが、キャリブレーション補正無効化の状態下で高速に実行される。
さて一方、ステップS19における判定の結果、補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値が「1」ではない旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、当該コピージョブの遂行中に、スタートキー57が入力操作されたか否かに係る判定を行う(ステップS20)。ステップS20における判定の結果、当該コピージョブの遂行中に、スタートキー57が入力操作された旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、スタートキーフラグ (Key_R) の値をインクリメントする(ステップS21)。これにより、ステップS21において、当該コピージョブの遂行中に、スタートキー57が入力操作されたときには、スタートキーフラグ (Key_R) の値として、「1」が書き込まれることになる。
ステップS21におけるスタートキーフラグ (Key_R) の値を書き込み処理後か、又は、ステップS20の判定の結果、当該コピージョブの遂行中に、スタートキー57が入力操作されていない旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、スタートキーフラグ (Key_R) の値が「1」か否かに係る判定を行う(ステップS22)。ステップS22における判定の結果、スタートキーフラグ (Key_R) の値が「1」である旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、処理の流れをステップS16に戻し、以下の処理を繰り返し実行させる。これにより、当該コピージョブの遂行中に、スタートキー57が入力操作されたときには、ユーザによってキャリブレーション補正の無効化が追加的に選択されたとみなして、ステップS16において、補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値として「1」が書き込まれる。補正無効化フラグ( Cal_cancel) の値の書き込み後は、ステップS17〜S19においてループ処理がなされることで、当該コピージョブが、キャリブレーション補正無効化の状態下で高速に実行される。
一方、ステップS22における判定の結果、スタートキーフラグ (Key_R) の値が「1」ではない旨の判定が下されたとき、補正要否判定部75は、処理の流れをステップS14に戻し、以下の処理を繰り返し実行させる。
[実施例の作用効果]
以上述べたように、本発明に係る画像形成装置によれば、至急での画像形成ジョブ完了意図を有するユーザによって、所定時間以内に複数回にわたってスタートキー57が、あたかも連打するかのように入力操作されたときには、補正指令制御部77が、当該コピージョブの遂行中は、キャリブレーション補正(画像形成の保守に係る処理)を無効化する。従って、至急での画像形成ジョブ完了意図を有するユーザでは、その連打入力操作が保守処理を無効化するためのトリガとなることを知らないで、無意識のうちにスタートキー57の連打入力操作を行った場合であっても、当該コピージョブの合間に、キャリブレーション補正処理が実行されることはなくなる。そのため、至急でのコピージョブ完了という意図を有するユーザでは、キャリブレーション補正処理を無効化するための操作手順を知っているか否かとは無関係に同意図に沿った利益が得られる一方で、そうした意図を有していないユーザでは、コピージョブの合間に、必要に応じてキャリブレーション補正処理が実行される。これによって、画像形成の保守が適宜施された高品質の画像を得るという利益が得られる結果として、画像形成に係る処理時間が短いこと並びに高品質の画像を得ること、といった相反するユーザの要請を両者共に満足することができる。
なお、本発明に係る画像形成装置では、ユーザがコピージョブの開始を入力操作する度毎に、補正の無効化に係る要否を選択させて、その設定を記憶させない構成を採用している。従って、補正の無効化をすることなくコピージョブを開始させたいのに補正の無効化が初期設定されてしまっていた、などといった、ユーザの意図に沿わないコピージョブの遂行を未然に回避することができる。
[その他]
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨、あるいは技術思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う状態表示装置及び画像形成装置もまた、本発明における技術的範囲の射程に包含されるものである。
すなわち、本発明実施例において、画像形成の保守に係る処理として、画像形成に係る品質を維持するためのキャリブレーション補正処理を例示して説明したが、本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、例えば、感光体ドラムの表面電位等に基づいて画像出力特性をフィードバック補正する場面など、画像形成の保守に係るあらゆる処理に適用可能であることはいうまでもない。
本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す機能ブロック図である。 同画像形成装置における操作パネル部の外観図である。 同画像形成装置の動作フローチャート図である。
符号の説明
11 主制御部
71 操作情報取得部
73 補正開始条件テーブル
75 補正要否判定部
77 補正指令制御部(無効化制御手段)

Claims (4)

  1. スタートキーの操作で画像形成ジョブが実行されると共に補正開始条件の満足により前記画像形成ジョブに優先して画像形成の保守処理を実行可能に構成された画像形成装置であって、
    前記スタートキーが、前記保守処理の実行前に所定時間以内に複数回にわたって入力操作されたとき前記保守処理を無効化して前記画像形成ジョブの実行を優先させる制御を行う無効化制御手段
    を備えて構成されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置であって、
    前記保守処理は、画像形成に係る品質を維持するためのキャリブレーションに係る処理である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、
    前記無効化制御手段は、前記所定時間以内に複数回にわたるスタートキーの入力操作がないときでも前記画像形成ジョブの遂行中に、前記スタートキーが入力操作されたときは、前記保守処理を無効化して前記画像形成ジョブの実行を優先させる制御を行う
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記スタートキーは、ハードウェア資源又はソフトウェア資源のうち、少なくともいずれか一方によって構成される
    ことを特徴とする画像形成装置。
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